JP5194921B2 - 咬合具付包装袋 - Google Patents

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本発明は、固体、粒体、粉体等の内容物を密封包装するために用いられる咬合具付包装袋に関し、詳しくは、容易に引裂いて開封することができ、引裂いて開封した際の引裂き開封線の位置が重ならずに段差ができることにより、手指で容易に開口できると共に、再封緘できる咬合具付包装袋に関する。
従来、内容物を収納して密封包装した包装袋を容易に開封でき、開封後、再封緘することができる包装袋としては、開口部に咬合具を付けた咬合具付包装袋が広く知られている。この咬合具付包装袋に内容物が収納された商品を購入した消費者は、咬合具が備えられていることにより、使用の都度、内容物を取り出して再封緘することができると共に、他の容器等に移し替える手間が不要となり、消費者にとって、利便性に優れた包装形態である。これらの咬合具付包装袋には、通常、挟み等の道具を使うことなく、手指で引き裂いて容易に開封できるように開封開始手段や開封手段が施されている。開封開始手段としては、咬合具付包装袋の熱接着部外縁に設けられたI字状、V字状、U字状及び亀甲状等のノッチ、あるいは、傷痕群等を挙げることができ、開封手段としては、包装袋を構成する積層材の少なくとも一つの層を残していずれかの層ないし複数の層に設けられた切れ目やミシン目、あるいは、包装袋を構成する積層材のいずれかの層に易開封性フィルム、例えば、一軸延伸フィルムを積層したもの等を挙げることができる。
これらの咬合具付包装袋は、開封開始手段や開封手段により容易に開封できるが、引裂き開封により形成された包装袋を構成する一方の積層材と他方の積層材の引裂き開封線が一致して重なることが多く、引裂き開封線から咬合部分に至る帯状片を摘み、咬合具の咬み合いを外して開口する場合に、帯状片を手指で摘みにくく、開口操作が煩わしく手間がかかるものである。
そこで帯状片を摘みやすくするために、合成樹脂製の雌雄咬合型チャックを開口部の内側面にそれぞれ対面して設けたチャック付袋体において、チャックの基部背面の袋体フィルム面に、チャックと同等長さでチャックの基部の幅よりも広幅であり、表面に凹凸等の摩擦係数の大なる非滑性面を形成したテープ状フィルムを非滑性面を表面にしてチャックの長手方向に沿って接着した構成のチャック付袋体が提案されている(例えば、特許文献1参照)。上記のチャック付袋体により、咬合したチャックの開脱の際に指先の滑りが抑止でき、チャック上の帯状片を摘みやすく、チャックの開脱操作が容易となった。しかしながら、テープ状フィルムが必要となるために、材料費がかかりコストアップになったり、テープ状フィルムを生産予定に合せて別途に手配しなければならず、管理面の煩わしさがあるという問題がある。
特開平6−286759号公報
そこで本発明は、上記問題を解決すべくなされたものであり、その目的とするところは容易に引裂き開封することができると共に、開封に伴って咬合具付包装袋を構成する一方の積層材と他方の積層材の引裂き開封線の位置が重ならずに段差ができ、形成された帯状片を容易に手指で摘み簡単に開口できる咬合具付包装袋を提供することにある。
本発明は、上記課題を達成するために、請求項1記載の本発明は、表面基材層、中間層および熱接着性樹脂層が順次積層された積層材からなり熱接着性樹脂層面を対向させて前面壁及び後面壁となし周縁を熱接着して形成した包装袋の開口部が、一対の側端縁熱接着部と、上端縁熱接着部と、上端縁熱接着部と対向する位置に備えられた相互に咬合し合う雄部材と雌部材とからなる熱可塑性樹脂製の咬合具とで構成されている咬合具付包装袋において、前記上端縁熱接着部と前記咬合具との間の位置に前記前面壁をなす積層材の中間層に上端熱接着部と略平行な連続した直線状の前面壁用開封用切れ目が一本だけ形成され、前記上端縁熱接着部と前記咬合具との間の位置に前記後面壁をなす積層材の中間層に上端熱接着部と略平行な連続した直線状の後面壁用開封用切れ目が一本だけ形成され、前記前面壁用開封用切れ目と前記後面壁用開封用切れ目が相互に重ならないように設けられると共に、前記前面壁用開封用切れ目と前記後面壁用開封用切れ目が交差する前記側端縁熱接着部の少なくとも一方に開封開始手段が形成されており、前記開封開始手段が、側端縁熱接着部の外縁の位置において幅が広い一端を備えると共に側端縁熱接着部の内縁には達しない位置において幅が集約された他端を備える欠落領域が側端縁熱接着部を構成する前記前面壁及び前記後面壁をなす二枚の積層材に形成されており、前記欠落領域における幅が集約された他端が前記前面壁用開封用切れ目と前記後面壁用開封用切れ目の間に位置しており、前記欠落領域における幅が広い一端と幅が集約された他端を繋ぐ前記欠落領域の外郭に前記前面壁用開封用切れ目と前記後面壁用開封用切れ目が交差することを特徴とする咬合具付包装袋である。
また、請求項2記載の本発明は、表面基材層と熱接着性樹脂層を有する積層材からなり熱接着性樹脂層面を対向させて前面壁及び後面壁となし周縁を熱接着して形成した包装袋の開口部が、一対の側端縁熱接着部と、上端縁熱接着部と、上端縁熱接着部と対向する位置に備えられた相互に咬合し合う雄部材と雌部材とからなる熱可塑性樹脂製の咬合具とで構成されている咬合具付包装袋において、前記上端縁熱接着部と前記咬合具との間の位置に前記前面壁をなす積層材の前記表面基材層に上端縁熱接着部と略平行な直線状の前面壁用ハーフカットが一本だけ形成され、前記上端縁熱接着部と前記咬合具との間の位置に前記後面壁をなす積層材の前記表面基材層に上端縁熱接着部と略平行な直線状の後面壁用ハーフカットが一本だけ形成され、前記前面壁用ハーフカットと前記後面壁用ハーフカットが相互に重ならないように設けられると共に、前記前面壁用ハーフカットと前記後面壁用ハーフカットが交差する前記側端縁熱接着部の少なくとも一方に開封開始手段が形成されており、前記開封開始手段が、側端縁熱接着部の外縁の位置において幅が広い一端を備えると共に側端縁熱接着部の内縁には達しない位置において幅が集約された他端を備える欠落領域が側端縁熱接着部を構成する前記前面壁及び前記後面壁をなす二枚の積層材に形成されており、前記欠落領域における幅が集約された他端が前記前面壁用ハーフカットと前記後面壁用ハーフカットの間に位置しており、前記欠落領域における幅が広い一端と幅が集約された他端を繋ぐ前記欠落領域の外郭に前記前面壁用ハーフカットと前記後面壁用ハーフカットが交差することを特徴とする咬合具付包装袋である。
本発明の請求項1にかかる咬合具付包装袋は、開封開始手段より引裂き、前面壁及び後面壁をなす積層材の中間層に形成された連続した直線状の開封用切れ目に沿って容易に開封することができる。さらに、前面壁及び後面壁をなす積層材の中間層に形成された開封用切れ目が相互に重ならないように設けることにより、開封に伴って咬合具付包装袋を構成する前面壁の積層材と後面壁の積層材に引裂かれて形成された引裂き開封線の位置が重ならずに段差ができ、開封後に、それぞれ形成された帯状片を容易に摘むことができので咬合具の咬み合いを外して開口し、内容物を取り出すことができるという効果を奏するものである。
また、本発明の請求項2にかかる咬合具付包装袋は、表面基材層にハーフカットを形成する構成とすることにより、ハーフカットが請求項1の開封用切れ目と同じ役目を果たし上記の効果を奏すると共に、中間層を省略することができるので原価低減できるという効果を奏するものである。
また、本発明の請求項1、2にかかる咬合具付包装袋は、開封開始手段が、側端縁熱接着部の外縁の位置において幅が広い一端を備えると共に側端縁熱接着部の内縁には達しない位置において幅が集約された他端を備える欠落領域が側端縁熱接着部を構成する前記前面壁及び前記後面壁をなす二枚の積層材に形成されており、前記欠落領域における幅が集約された他端が前記前面壁用開封用切れ目と前記後面壁用開封用切れ目の間に位置しており、
前記欠落領域における幅が広い一端と幅が集約された他端を繋ぐ前記欠落領域の外郭に前記前面壁用開封用切れ目と前記後面壁用開封用切れ目が交差する、もしくは前記欠落領域における幅が広い一端と幅が集約された他端を繋ぐ前記欠落領域の外郭に前記前面壁用ハーフカットと前記後面壁用ハーフカットが交差する構成とすることにより、引裂き開封方向が前記前面壁用開封用切れ目と前記後面壁用開封用切れ目もしくは前記前面壁用ハーフカットと前記後面壁用ハーフカットに容易に案内されるために引裂き開封線の位置が重ならずに段差のある帯状片が容易に形成される。
上記の本発明について、図面等を用いて以下に詳述する。
図1は本発明にかかる咬合具付包装袋の第一実施形態を示す平面図、図2は図1のA−A線断面図、図3は図1の咬合具付包装袋について開封状態を示す要部の斜視図、図4は本発明にかかる咬合具付包装袋の第二実施形態を示す要部平面図、図5は本発明にかかる咬合具付包装袋の第三実施形態を示す平面図、図6は図5のB−B線断面図であり、図中の1、1’、1’’は咬合具付包装袋、2、2’は前面壁、3、3’は後面壁、2a、3bは開封用切れ目、2’a、3’bはハーフカット、4は側端縁熱接着部、5、5’は上端縁熱接着部、5aはフック穴、6は下端縁熱接着部、7は咬合具、7aは雄部材、7bは雌部材、10、10’は積層材、11は表面基材層、12は中間層、13は熱接着性樹脂層、20、20’は開口部、21はV字状ノッチ、21’はU字状ノッチ、22a、22bは引裂き開封線、23a、23bは帯状片、dは間隔をそれぞれ示す。
図1は本発明にかかる咬合具付包装袋の第一実施形態を示す平面図、図2は図1のA−A線断面図であって、咬合具付包装袋1は、表面基材層11、中間層12および熱接着性樹脂層13が順次積層された矩形状の積層材10からなり熱接着性樹脂層13面を対向させて重ね合わせて一方を前面壁2、他方を後面壁3となし周縁を熱接着して一対の側端縁熱接着部4、4と上端縁熱接着部5を形成した四方シールタイプの包装袋である。なお、下端縁熱接着部6は内容物を収納した後に熱接着して密封されるものであり、熱接着する前の状態を点線で示した。
咬合具付包装袋1の開口部20は側端縁熱接着部4、4と、上端縁熱接着部5と、上端縁熱接着部5と対向する咬合具付包装袋1の上部の位置に備えられた相互に咬合し合う雄部材7aと雌部材7bとからなる熱可塑性樹脂製の咬合具7とで構成されている。さらに、上端縁熱接着部5と咬合具7との間の位置に前面壁2及び後面壁3をなす積層材10の中間層12に上端縁熱接着部5と略平行な連続した直線状の開封用切れ目2a、3bが形成され、相互の開封用切れ目2a、3bが重ならないように間隔dを隔てて設けられている。間隔dは0.2mm〜2.0mmが好ましく、0.5mm〜1.5mmがより好ましい。2.0mmを超えると一方の積層材の引裂き方向が一方の開封用切れ目に案内されないことがある。0.2mm未満では、開封後に形成される前面壁と後面壁の帯状片が摘みにくい。さらに開封用切れ目2aが交差する側端縁熱接着部4の少なくとも一方に開封開始手段としてV字状ノッチ21が形成されている。V字状ノッチ21は両端に設けてもよい。また、開封用切れ目3bが交差する側端縁熱接着部4の一方もしくは両方に設けてもよい。少なくとも1箇所にあればよいものである。開封開始手段としてはV字状ノッチ以外に、I字状、U字状及び亀甲状等のノッチや、あるいは傷痕群等が挙げられる。開封開始手段は開封用切れ目2aと開封用切れ目3bとの間隔d内に設けるのが好ましく、開封用切れ目2a及び/又は開封用切れ目3bに交差させて設けるのがより好ましい。第一実施形態の咬合具付包装袋1は、上端縁熱接着部5の幅を他の熱接着部の幅に比べ広くしたラベルシールタイプで且つ上端縁熱接着部5の中央に円形のフック穴5aを設けた四方シールタイプ包装袋を例示したが、包装袋の形態は限定されるものではなく、三方シールタイプ、四方シールタイプ、スタンディングタイプ等の包装袋に適用できる。
上記の構成を有する咬合具付包装袋1は、図3に示すように一方の手指でV字状ノッチ21が形成された側の上端縁熱接着部5の隅部を摘み、他方の手指でV字状ノッチ21の下側の側端縁熱接着部4付近を摘み、引裂くと前面壁2の積層材10は開封用切れ目2aに沿って引裂かれ、後面壁3の積層材10は上端縁熱接着部5に向かって斜めに引裂かれて開封用切れ目3bに案内され、その後、開封用切れ目3bに沿って引裂かれて、前面壁2には引裂かれて形成された引裂き開封線22aと咬合具7の咬合部との間に帯状片23aが形成され、後面壁3には引裂かれて形成された引裂き開封線22bと咬合具7の咬合部との間に帯状片23aよりも間隔dだけ幅の広い帯状片23bが形成される。その後、図3に示すように、帯状片23aと帯状片23bに間隔dの段差が生じるために、帯状片23aと帯状片23bとを容易に摘んで咬合具7の咬合を簡単に外し開口でき、内容物を取り出すことができる。このように帯状片23aと帯状片23bとに段差があるために咬合具の開脱動作を簡単に繰返すことができ煩わしさがなくなる。なお、図1、図2に示すように開封用切れ目2aは開封用切れ目3bよりも咬合具7側に設けられ、開封用切れ目2aに交差してV字状ノッチ21が形成されている場合にはV字状ノッチ21より開封を開始し、上端縁熱接着部5側に向かって引き上げるように引裂くほうが、前面壁2の積層材10を引裂く方向が開封用切れ目2aに後面壁3の積層材10を引裂く方向が開封用切れ目3bに容易に案内されるので好ましく、V字状ノッチ21を開封用切れ目3bに交差して形成されている場合にはV字状ノッチ21より開封を開始し、咬合具7側に向かって引き下げるように引裂くほうが、後面壁3の積層材10を引裂く方向が開封用切れ目3bに前面壁2の積層材10を引裂く方向が開封用切れ目2aに容易に案内されるので好ましい開封方法となるものである。
図4は本発明にかかる咬合具付包装袋の第二実施形態を示す要部平面図で、第一実施形態と開封手段とその形成位置が異なる以外は同じ形態である。図4に示すように第二実施形態の咬合具付包装袋1’は、開封開始手段としてU字状ノッチ21’が前面壁2及び後面壁3をなす積層材10の中間層12に形成されたそれぞれの開封用切れ目2a、3aを同時に跨るように側端縁熱接着部4に形成されている。U字状ノッチ21’をこのような構成とすることにより、咬合具付包装袋1’を開封した際に、引裂き開封方向がそれぞれの開封用切れ目2a、3aに容易に案内されるために引裂き開封線の位置が重ならずに段差のある帯状片がそれぞれ容易に形成されるものである。
図5は本発明にかかる咬合具付包装袋の第三実施形態を示す平面図、図6は図5のB−B線断面図であって、咬合具付包装袋1’’は、表面基材層11と熱接着性樹脂層13を有する矩形状の積層材10’からなり熱接着性樹脂層13面を対向させて重ね合わせて一方を前面壁2’、他方を後面壁3’となし周縁を熱接着して一対の側端縁熱接着部4、4と上端縁熱接着部5’を形成した四方シールタイプの包装袋である。下端には内容物を収納した後に熱接着して密封される下端縁熱接着部6を備えている。図5における下端縁熱接着部6は熱接着する前の状態であり、点線で示す。咬合具付包装袋1’’の開口部20’は側端縁熱接着部4、4と、上端縁熱接着部5’と、上端縁熱接着部5’と対向する咬合具付包装袋1’’の上部の位置に備えられた相互に咬合し合う雄部材7aと雌部材7bとからなる熱可塑性樹脂製の咬合具7とで構成されている。上端縁熱接着部5’と咬合具7との間の位置に前面壁2’及び後面壁3’をなす積層材10’の表面基材層11に上端縁熱接着部5’と略平行な直線状のハーフカット2’a、3’bが相互に重ならないように間隔dを隔てて設けられている。ハーフカット2’aが交差する側端縁熱接着部4の少なくとも一方に開封開始手段としてV字状ノッチ21が形成されている。また、ハーフカット2’a、3’bの深さは表面基材層11の厚さ以内に形成されている。開封開始手段及びその形成する位置及び開封方法については第一実施形態と同じであり説明を省略する。
次に、咬合具付包装袋1、1’’を構成する積層材10、10’について説明する。
積層材10、10’の表面基材層11としては、咬合具付包装袋1、1’’を構成する基本素材となることから、機械的、物理的、化学的等において優れた性質を有する合成樹脂フィルムを用いることができ、たとえば、ポリエチレンテレフタレート、ナイロン、ポリプロピレン等の樹脂を用いた二軸延伸フィルムやセロファンを好適に用いることができる。表面基材層11には、通常、印刷を施すことが多く、印刷適性に優れた二軸延伸フィルムが好ましいものである。表面基材層11に用いる合成樹脂フィルムの厚さとしては、基本素材としての強度、剛性などについて必要最低限に保持され得る厚さであればよく、包装条件、包装体の輸送条件、包装袋の経済性等により適宜決めればよいが通常9〜40μm程度である。
また、中間層12としては、剛性や遮光性あるいはガスバリアー性等が包装条件、輸送条件、内容物の保護機能条件により要求される場合に設けるものであり、表面基材層11に用いられる合成樹脂フィルム、それらにアルミニウム等の金属物あるいは酸化アルミニウム、酸化珪素等の金属酸化物を蒸着したフィルム、ポリビニルアルコール、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物、アルミニウム箔及び紙等である。また、これらのフィルム等を組合わせて積層したものでもよい。
また、熱接着性樹脂層13としては、熱により溶融して相互に溶着し得る熱接着性樹脂から形成された層であればよく、包装袋に要求される諸条件により適宜選択して用いればよいものであるが、たとえば、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−αオレフィン共重合体、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマー、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体等で形成することができる。各層の積層方法としては、サンドイッチラミネーション法、ドライラミネーション法等の周知の積層方法を適宜用いて積層すればよいものである。なお、第三実施形態の咬合具付包装袋1’’に用いる積層材10’は包装袋に要求される条件により表面基材層11と熱接着性樹脂層13との間に中間層を積層することもできる。
また、咬合具7は、雄部材7aと雌部材7bとの一対で積層材10、10’の熱接着性樹脂層13面に一方の側端縁熱接着部4の外縁から他方の側端縁熱接着部4の外縁に亘り周知の手段で熱接着されるものであり、熱接着性樹脂層13と接着可能な熱可塑性樹脂を用いて成形されたものである。熱可塑性樹脂としては、例えば、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−αオレフィン共重合体、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマー、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体等の樹脂の一種ないしそれ以上からなる樹脂で成形したものを用いることができる。
また、開封用切れ目2a、3bの形成は、例えば、ドライラミネーション法により積層する場合には、表面基材層11を第一給紙部から供給し、表面基材層11の片面に接着剤を塗布し、ドライヤーで溶剤を乾燥除去した後に、中間層12を第二給紙部から供給し加熱ロールと加圧ロールからなる貼合部で表面基材層11の接着剤塗布面と圧着して積層する直前にて、中間層12の所定位置に厚さ0.2〜0.3mmの超硬刃からなる切り刃を当てて直線状に形成する。
また、ハーフカット2’a、3’bの形成は、例えば、積層材10’を用いて製袋する工程で、積層材10’の巻取を給紙から繰り出しながら、表面基材層11面の所定位置にダイヤモンド針等を接触させて所定深さの傷を入れることにより形成する。ハーフカットの深さは表面基材層11の厚さ以内とすることが好ましい。
次に、本発明について、実施例を挙げてさらに詳しく説明する。
表面基材層11に厚さ30μmの片面コロナ処理された二軸延伸ポリプロピレン(OPP)を用いて、コロナ処理面にウレタン系インキを使用してグラビア印刷を施して絵柄層を設け、該絵柄層面にウレタン系接着剤を塗布し、中間層12に厚さ12μmの片面アルミ蒸着されたポリエチレンテレフタレート(VMPET)を用いて、VMPETのアルミ蒸着面を接着剤塗布面にドライラミネーション法(DL)にて積層する工程において、貼合部で加熱加圧する直前にて、VMPETの絵柄層と幅方向の位置を同調させた所定箇所に厚さ0.2mmの超硬刃からなる切り刃を当ててウェブの流れ方向に連続した開封用切れ目2a、3bを設けて積層した。さらに、上記VMPETのポリエチレンテレフタレート面にウレタン系接着剤を塗布し、熱接着性樹脂層13に厚さ30μmの低密度ポリエチレン(LDPE)を用いてドライラミネーション法により積層してOPP30μm/印刷/DL/VMPET12μm/DL/LDPE30μmの積層材の巻取を作製した。上記積層材巻取を使用して製袋機で積層材の流れ方向の中央をスリットしてLDPE面を対向させて開封用切れ目2aと開封用切れ目3bが相互に重ならないように重ね合わせると共に、対向させて重ねたLDPE間の所定位置にポリエチレン製の咬合具を挿入しながら熱接着し、開封用切れ目2aが交差する一方の側端縁熱接着部4にV字状ノッチ21を形成し、図1に示す咬合具付包装袋1を作製した。なお、開封用切れ目2a、3b間の間隔は1.0mm、開封用切れ目2aと咬合具の咬合部までの間隔を10mmとした。
実施例1の咬合具付包装袋1の開封用切れ目2a、3b間の間隔を0.2mmとした。
実施例1の咬合具付包装袋1の開封用切れ目2a、3b間の間隔を1.5mmとした。
実施例1の咬合具付包装袋1の開封開始手段をU字状ノッチ21’とし、且つ、開封用切れ目2a、3bに跨るように形成し、図4に示す咬合具付包装袋1’を作製した。
表面基材層11に厚さ30μmの片面コロナ処理された二軸延伸ポリプロピレン(OPP)を用いて、コロナ処理面にウレタン系インキを使用してグラビア印刷を施して絵柄層を設け、該絵柄層面にウレタン系接着剤を塗布し、熱接着性樹脂層13に厚さ30μmの低密度ポリエチレン(LDPE)を用いてドライラミネーション法により積層してOPP30μm/印刷/DL/LDPE30μmの積層材の巻取を作製した。製袋機の給紙から上記積層材巻取を繰り出しながらOPP面の所定位置にダイヤモンド針を当接させてハーフカット2’a、3’bを形成し、実施例1と同様に製袋して図5に示す咬合具付包装袋1’’を作製した。なお、開封用切れ目間の間隔は1.0mm、開封用切れ目と咬合具の咬合部までの間隔を10mmとした。
実施例1〜5で作製した咬合具付包装袋はいずれもV字状ノッチ又はU字状ノッチより引裂き開封でき、引裂き開封方向がそれぞれの開封用切れ目もしくはハーフカットに容易に案内され、引裂き開封線の位置が重ならずに段差のある帯状片が形成でき、形成された帯状片の段差により容易にそれぞれの帯状片を摘むことができ、咬合具を簡単に外すことができた。
本発明にかかる咬合具付包装袋の第一実施形態を示す平面図である。 図1のA−A線断面図である。 図1の咬合具付包装袋について開封状態を示す要部の斜視図である。 本発明にかかる咬合具付包装袋の第二実施形態を示す要部平面図である。 本発明にかかる咬合具付包装袋の第三実施形態を示す平面図である。 図5のB−B線断面図である。
符号の説明
1、1’、1’’ 咬合具付包装袋
2、2’ 前面壁
3、3’ 後面壁
2a、3b 開封用切れ目
2’a、3’b ハーフカット
4 側端縁熱接着部
5、5’ 上端縁熱接着部
5a フック穴
6 下端縁熱接着部
7 咬合具
7a 雄部材
7b 雌部材
10、10’ 積層材
11 表面基材層
12 中間層
13 熱接着性樹脂層
20、20’ 開口部
21 V字状ノッチ
21’ U字状ノッチ
22a、22b 引裂き開封線
23a、23b 帯状片
d 間隔

Claims (2)

  1. 表面基材層、中間層および熱接着性樹脂層が順次積層された積層材からなり熱接着性樹脂層面を対向させて前面壁及び後面壁となし周縁を熱接着して形成した包装袋の開口部が、一対の側端縁熱接着部と、上端縁熱接着部と、上端縁熱接着部と対向する位置に備えられた相互に咬合し合う雄部材と雌部材とからなる熱可塑性樹脂製の咬合具とで構成されている咬合具付包装袋において、前記上端縁熱接着部と前記咬合具との間の位置に前記前面壁をなす積層材の中間層に上端熱接着部と略平行な連続した直線状の前面壁用開封用切れ目が一本だけ形成され、前記上端縁熱接着部と前記咬合具との間の位置に前記後面壁をなす積層材の中間層に上端熱接着部と略平行な連続した直線状の後面壁用開封用切れ目が一本だけ形成され、前記前面壁用開封用切れ目と前記後面壁用開封用切れ目が相互に重ならないように設けられると共に、前記前面壁用開封用切れ目と前記後面壁用開封用切れ目が交差する前記側端縁熱接着部の少なくとも一方に開封開始手段が形成されており、前記開封開始手段が、側端縁熱接着部の外縁の位置において幅が広い一端を備えると共に側端縁熱接着部の内縁には達しない位置において幅が集約された他端を備える欠落領域が側端縁熱接着部を構成する前記前面壁及び前記後面壁をなす二枚の積層材に形成されており、前記欠落領域における幅が集約された他端が前記前面壁用開封用切れ目と前記後面壁用開封用切れ目の間に位置しており、前記欠落領域における幅が広い一端と幅が集約された他端を繋ぐ前記欠落領域の外郭に前記前面壁用開封用切れ目と前記後面壁用開封用切れ目が交差することを特徴とする咬合具付包装袋。
  2. 表面基材層と熱接着性樹脂層を有する積層材からなり熱接着性樹脂層面を対向させて前面壁及び後面壁となし周縁を熱接着して形成した包装袋の開口部が、一対の側端縁熱接着部と、上端縁熱接着部と、上端縁熱接着部と対向する位置に備えられた相互に咬合し合う雄部材と雌部材とからなる熱可塑性樹脂製の咬合具とで構成されている咬合具付包装袋において、前記上端縁熱接着部と前記咬合具との間の位置に前記前面壁をなす積層材の前記表面基材層に上端縁熱接着部と略平行な直線状の前面壁用ハーフカットが一本だけ形成され、前記上端縁熱接着部と前記咬合具との間の位置に前記後面壁をなす積層材の前記表面基材層に上端縁熱接着部と略平行な直線状の後面壁用ハーフカットが一本だけ形成され、前記前面壁用ハーフカットと前記後面壁用ハーフカットが相互に重ならないように設けられると共に、前記前面壁用ハーフカットと前記後面壁用ハーフカットが交差する前記側端縁熱接着部の少なくとも一方に開封開始手段が形成されており、前記開封開始手段が、側端縁熱接着部の外縁の位置において幅が広い一端を備えると共に側端縁熱接着部の内縁には達しない位置において幅が集約された他端を備える欠落領域が側端縁熱接着部を構成する前記前面壁及び前記後面壁をなす二枚の積層材に形成されており、前記欠落領域における幅が集約された他端が前記前面壁用ハーフカットと前記後面壁用ハーフカットの間に位置しており、前記欠落領域における幅が広い一端と幅が集約された他端を繋ぐ前記欠落領域の外郭に前記前面壁用ハーフカットと前記後面壁用ハーフカットが交差することを特徴とする咬合具付包装袋。
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