JP5192631B2 - 生物学的試料を収集し安定化させるための方法および装置 - Google Patents

生物学的試料を収集し安定化させるための方法および装置 Download PDF

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Description

本発明は、生物学的試料、特に全血試料を、患者から直接収集し、保管し、輸送し、安定化させるための方法および装置を指向する。より詳細には、本発明は、生物学的試料を収集した後すぐに核酸を安定化させ、保管中の生体外での(ex vivo)遺伝子の誘導(induction)および分解を抑制する安定化添加剤がその中に含まれた液体試料用の陰圧容器に関する。
長年にわたり、血液および他の体液または試料を収集し保管するために、試料収集容器が一般に使用されてきた。通常、収集容器は、弾性の栓を有するガラスまたはプラスチックチューブである。これらのガラスまたはプラスチックチューブは、血液の収集に使用されることが多い。
ある体積の血液をチューブ内に引き込むように陰圧にされた血液収集チューブが利用可能である。チューブには、特定の試験用に血液試料を調製するためにチューブ中に含有されるエチレンジアミン四酢酸(EDTA)のような様々な添加剤を入れることができる。一般的な添加剤は、抗凝固剤である。通常、抗凝固添加剤は、緩衝されたシトレートまたはヘパリンの水溶液である。シトレート水溶液を規定量の血液試料と組み合わせて、ある試験を実施するのに必要な抗凝固剤の量が決定される。添加剤が試料中の核酸を安定化させないので、これらの装置は、血清試験にしか使用することができない。出荷中に、不安定なRNA分子が酵素的に分解されるので、その後のRNAの分離および分析が困難になる。さらに、機械的刺激または物理条件の変化、例えば血液の収集および輸送中の温度や細胞の破砕などが、遺伝子転写の誘導と、それに付随してある種のmRNA種の産生過剰または産生不足とを引き起こす。
血液試料を抗凝固状態に維持する抗凝固剤を含め、一般的な添加剤は、様々な処理ステップを実施するために使用される。例えば、通常は、抗凝固剤を血液試料中で使用してから遠心分離し、血液を細胞の層に分離させる。このタイプの、抗凝固剤を含む試料チューブの例が、Smith他の米国特許公報に開示されている(例えば、特許文献1参照。)。
近年、生物学、医学、および薬理学科学の分野で、生物学的試料から得られる遺伝子活性および核酸の研究に関心が高まってきている。特に、リボ核酸から、細胞の遺伝的起源および機能的活性に関する幅広い情報を得ることができる。この情報を臨床行為で使用して、感染症を診断し、癌遺伝子を発現している細胞の存在を検出し、遺伝疾患を検出し、ホストの防御メカニズムの状態を監視し、代謝疾病を調査・診断し、患者での遺伝子発現に対する薬物の影響を調査し、薬物の副作用および毒性作用を調査し、HLA型または他のマーカの同一性を決定することができる。
細胞の破砕を伴ってRNAを単離し、RNAを溶液中に遊離させる、多くの方法がある。内因性リボヌクレアーゼによってRNAが酵素消化されるのを防止する、他の方法もある。これで、RNAと共に可溶化されたDNAおよびタンパク質から、RNAを分離することができる。これらのプロセスは、通常、同時に、細胞を溶解するため、RNAを可溶化するため、およびリボヌクレアーゼを抑制するために実施されるよりも、むしろ段階的に実施される。グアニジニウムのカオトロピック塩を使用する、細胞を溶解してリボヌクレアーゼを抑制するいくつかの方法が知られている。
一般に使用されているRNA単離プロセスは、グアニジニウムイソチオシアネート中で細胞を均質化し、その後、酢酸ナトリウムおよびフェノール、ならびにクロロホルム/イソアミルアルコールを順次添加することを含む。遠心分離後にアルコールを加えることによって上層からRNAを沈殿させる。他の方法は、細胞懸濁液に高温のフェノールを加え、次いでアルコール沈殿させることを含む。
細胞を溶解させ、細胞質RNAを分離するために、陰イオン性界面活性剤および陽イオン性界面活性剤が使用される。細胞を溶解させ、同時に溶液からRNAおよびDNAを沈殿させる方法の一例が、Macfarlaneの米国特許公報に開示されている(例えば、特許文献2参照。)。このプロセスでは、RNAを不溶化する。界面活性剤であるベンジルジメチルn−ヘキサデシルアンモニウムクロリドの2%溶液を、40%の尿素および他の添加剤と共に細胞懸濁液に加える。次いで、懸濁液を遠心分離して、不溶性物質のペレットを回収する。ペレットをエタノールに再懸濁させ、塩を加えることによってRNAおよびDNAを沈殿させる。
血液から単離されたRNAの分析方法は、微量中のRNA配列を検出するポリメラーゼ連鎖反応を含む増幅方法を使用する。RNA分析での困難なことの1つは、ヌクレアーゼによってRNAが分解する前に、細胞中のタンパク質およびDNAからRNAを分離することである。リボヌクレアーゼおよび他のヌクレアーゼは、保護されていないRNAを破壊する十分な量で血液中に存在する。したがって、ヌクレアーゼによるRNAの加水分解を防止する形で細胞からRNAを単離する方法を用いることが望ましい。
米国特許第5,667,963号明細書 米国特許第5,010,183号明細書 米国特許第5,860,937号明細書 米国特許第5,728,822号明細書 米国特許第5,990,301号明細書
現在一般的に使用されている血液収集方法は、血液を収集して、後で分析するために血液を保持することができる。収集装置には、保管中の凝固を防止するために抗凝固剤を含めることができる。しかし、保管および輸送の間に、血液中に存在するヌクレアーゼが一部のRNA種を加水分解し、同時に、血液収集中の温度または破砕のような機械的な刺激または物理条件の変化が、一部のRNA種の誘導を引き起こす。これら分析前の試料取扱い要因が、分子診断試験法によって決定される、mRNA種の過少発現または過剰発現、ならびに最終的な総RNAの分解をまねく。加えて、遺伝子誘導は、試料中のRNA濃度の増加をまねくことがあり、それが誤った結果を与えることがある。したがって、核酸ベースの試験のために生体内(in vivo)の転写プロフィールを保護する、血液および他の生物学的試料のための改良された方法および収集装置が、当業界で継続して必要とされている。
本発明は、生物学的試料を収集するための方法および装置を指向する。より詳細には、本発明は、収集容器、および、生物学的試料を収集し、該試料をすぐに安定化添加剤に接触させて試料中の生体外遺伝子誘導を阻止し、それによって生体内転写プロフィールを保護する方法に関する。
したがって、本発明の第一の側面は、安定剤の存在下で、生物学的試料、特に全血を患者から直接収集し、保管中に試料中の遺伝子誘導を抑制または阻止することによってRNAを安定化し保護するための方法および装置を提供することである。安定化添加剤は、核酸、特にRNAを安定化し、遺伝子誘導を抑制または阻止するのに有効な量で存在する。
本発明の一側面は、遺伝子誘導がほとんど起こらないかまたは全く起こらずに、室温で長期間安定な生物学的試料を調製することである。したがって、保管中に遺伝子誘導がほとんど起こらないかまたは全く起こらずに、室温で安定な生物学的試料を生成する方法が提供される。
本発明の更なる側面は、生物学的試料中の核酸の遺伝子誘導を抑制するための方法および装置を提供し、細胞、バクテリア、ウイルス、および網状赤血球を溶解させることである。
本発明の他の態様側面は、生物学的試料を収容し収集するための収集容器であって、該容器が正確に測定された量の遺伝子誘導阻止剤で予備充填されたものを提供することである。
本発明の更なる側面は、試料を室温で保管するときに遺伝子誘導を抑制または防止するために、生物学的試料、特に全血を、患者から収集した後すぐに安定化させる方法を提供することである。
本発明の更なる側面は、生物学的試料、特に全血を、患者から収集した後すぐに安定し、安定化された血液試料を、室温未満の温度、通常は2℃から約8℃で保管するとき、または、試料を長期保存(archiving)するのに適した温度、例えば−20℃から−80℃の温度で保管するときに、遺伝子誘導または核酸の分解を抑制または防止する方法を提供することである。凍結された試料は、核酸を単離するために室温で解凍することができる。
本発明のさらに他の側面は、生体試料を収集した後すぐに生体試料中の生体外遺伝子誘導を阻止する方法を提供することである。
本発明の他の態様は、有効量の遺伝子誘導阻止剤で予備充填された陰圧容器であって、該容器が、所定の体積の生物学的試料を容器内に引き込むのに十分に低い内圧を有するものを提供することである。
本発明の更なる側面は、ある量の血液を収集し、収集の時点で血液を遺伝子誘導阻止剤と混合して、後に試料の核酸を分析できるように遺伝子誘導を防止することによって室温で安定な生物学的試料を生成するための血液収集容器を提供することである。
本発明の他の態様は、遺伝子誘導阻止剤と緩衝液とを有する容器内に血液試料を収集することによって血液を安定化させる方法を提供することである。遺伝子誘導剤は、洗剤、カオトロピック塩、リボヌクレアーゼ抑制剤、キレート剤、またはこれらの混合物とすることができる。得られる混合物のpHは、核酸の分解または遺伝子誘導を抑制または阻止し、検体の効率的な回収を促進するように調整される。
本発明のさらに他の側面は、少なくとも1種の遺伝子誘導阻止剤の存在下において、約pH2から約pH5で収集装置内の血液試料を安定化させる方法を提供することである。
本発明の側面は、基本的には、生物学的試料を収集するための器具を提供することによって達成される。器具には、内部チャンバを画定する、側壁、底壁、および開口端部を含む容器と、開口端部を密閉するクロージャとが含まれる。容器には、生物学的試料を保護し、生体外遺伝子誘導を阻止または抑制するのに有効な量の、少なくとも1種の遺伝子誘導阻止剤が含まれる。容器は、安定化剤で予備充填することができる。
本発明の側面は、さらに、室温で安定な生物学的試料を調製する方法を提供することによって達成され、この方法は、内部チャンバを画定する、側壁および底壁を有する試料収集容器であって、該容器が生体外遺伝子誘導を阻止し、生物学的試料を保護するのに十分な量かつ濃度で、少なくとも1種の遺伝子誘導阻止剤を含むものを提供するステップを含む。生物学的試料を得て、すぐに容器に導入し、そしてその生物学的試料を遺伝子誘導阻止剤と混合して、安定化された生物学的試料を形成する。
また本発明の側面は、全血または他の生物学的試料を収集し安定化させる方法を提供することによって達成される。この方法は、内部チャンバを形成する側壁、底壁、およびクロージャ部材を有する、試料収集容器を提供することを含む。容器は、有効量の核酸安定化剤の水溶液または分散液で予備充填され、全血試料中の核酸および/または転写プロフィールを安定化し保護する。内部チャンバの圧力は、大気圧未満である。全血試料を患者から収集容器内に直接収集し、この血液試料を安定化剤と混合して、安定な全血試料を形成する。
本発明のこれらの側面、利点、および他の顕著な特徴は、添付の図面および以下の発明の詳細な説明から明らかになろう。
本発明は、生体内の遺伝子転写数を高い精度で決定できる、生物学的試料を安定化させ保護するための方法および装置を指向する。より詳細には、本発明は、収集、輸送、および保管中に、生物学的試料内の遺伝子誘導を抑制または阻止するための方法および装置を指向する。本発明の好ましい実施形態では、装置は、予備充填された容器であって、試料を収集した後すぐに生物学的試料と混合するための、ある量の遺伝子誘導阻止剤を含むものである。遺伝子誘導阻止剤の量は、生物学的試料と混合して安定化させるのに有効な量で含まれることが好ましい。生物学的試料は、動物、特に人間の患者から直接収集されることが好ましい。
生物学的試料は、動物、特に人間の患者から取り出された体液にすることができる。一実施形態では、生物学的流体は、全血である。他の生物学的試料の例には、赤血球濃縮液、血小板濃縮液、白血球濃縮液、腫瘍細胞、骨髄、吸引物、組織、細針吸引物、頸部試料のような細胞含有組成物が含まれる。他の実施形態では、生物学的試料は、血漿、血清、尿、脳脊髄液、唾液のような体液である。また、生物学的試料をバクテリアおよび真核微生物にすることもできる。一実施形態では、生物学的試料は、体液、組織、体物質スワブ(body swabs)、および体物質スミア(body smears)から成る群から選択される。本発明の遺伝子誘導阻止剤は、生物学的試料の保管中の生体外遺伝子誘導の発生を抑制、防止、または低減させることのできる適切な薬剤である。この薬剤は、血液試料のような生物学的試料を安定化させて、生物学的試料中に存在する核酸の誘導された転写を抑制または防止する、室温で安定な組成物を生成する。
一実施形態では、装置10は、収集の時点ですぐに核酸を安定化させ遺伝子転写を阻止するために、動物、特に人間の患者から血液試料を直接引き込むための装置である。図を参照すると、装置10には、チャンバ14を画定する容器12が含まれる。例示した実施形態では、容器12は、側壁16と、閉じた底端部18と、開口上端部20とを有する中空チューブである。容器12は、適切な体積の生物学的流体を収集するために寸法設定されている。弾性のクロージャ22は、容器12を密閉するように開口上端部20配置されている。クロージャ22が、効果的に容器12を密閉し、生物学的試料をチャンバ14内に保持できる、シールを形成することが好ましい。クロージャ22には、保護シールド23が重ねられている。
容器12は、ガラス、プラスチック、または他の適切な材料で作製することができる。プラスチック材料は、酸素不透過性材料にすることができ、または、酸素不透過性層を含むことができる。その他には、容器12を水および空気透過性のプラスチック材料で作製することもできる。チャンバ14は、大気圧未満の圧力で、大気圧との圧力差を維持することが好ましい。チャンバ14内の圧力は、所定の体積の生物学的試料をチャンバ14内に引き込むように選択される。通常、生物学的試料は、当該技術分野で公知の針24またはカニューレでクロージャ22を穿孔することによって、チャンバ14に引き込まれる。適切な容器12およびクロージャ22の一例が、Cohenの米国特許公報に開示されており(例えば、特許文献3参照。)、その全体を参照によりここに援用する。
容器12を透明材料で作製することが好ましい。適切な透明熱可塑性材料の例には、ポリカーボネート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレートが含まれる。容器12は、収集される生物学的試料の必要な体積に応じて選択される、適切な寸法を有する。一実施形態では、容器12は、軸方向長さ約100mm、直径約13mmから16mmのチューブ形である。
クロージャ22は、大気圧未満の内部圧力差を維持でき、生物学的試料を容器12に導入するために針または他のカニューレによって穿孔できる、弾性材料で作製することができる。クロージャに適した材料には、例えば、シリコーンゴム、天然ゴム、スチレンブタジエンゴム、エチレンプロピレンコポリマー、およびポリクロロプレンが含まれる。
容器12にはまた、血液試料を安定化するための遺伝子誘導阻止剤26も含む。遺伝子誘導阻止剤26は、安定化剤を含む液体であることが好ましく、生物学的試料と混合し、核酸を安定化させ、細胞またはその中に含まれる核酸の遺伝子誘導を阻止または抑制するのに有効な量で含まれる。一実施形態では、容器12の内圧および安定化添加剤26の体積は、収集される生物学的試料の体積に対して必要な濃度の安定化剤を提供するように選択される。好ましい一実施形態では、所定の体積である約2.5mlの生物学的試料を、その体積の試料を安定化させるのに有効な体積の遺伝子誘導阻止剤26を含む容器12に引き込むように、容器12の内圧を選択する。代替的な実施形態では、容器12の内圧を実質的に大気圧にすることもできる。容器12が、製造業者によって遺伝子誘導阻止剤で予備充填され、すぐに使用できる形態に包装されていることが好ましい。通常、包装された容器は、無菌であり、無菌包装材料内に包装されている。
一実施形態では、容器12は、水および気体透過性のプラスチックで作製される。容器の透過性壁面を通って安定剤が揮発することによって水が失われると、安定剤の濃度が増加し、容器内の圧力が減少する。チューブの壁面を通した酸素の拡散は、容器内の真空度を低下する効果を有する。容器の水および酸素透過性特性は、容器の所望の貯蔵寿命を得るために、容器内の所望の圧力差を維持するように選択される。貯蔵寿命は、酸素透過性と水の損失とのバランスを取ることによって最適化される。容器の貯蔵寿命は、少なくとも約1年であり、さらに長いことが好ましい。
遺伝子誘導阻止剤26は、少なくとも1種の活性安定化剤の固形物または水溶液若しくは水分散液であり、これは予備充填容器としての容器内に含まれている。固形の遺伝子誘導剤は、噴霧乾燥物質や凍結乾燥物質のような乾燥粉末または微粒子にすることができる。固形の遺伝子誘導剤は、容器内に入ったばらばらの微粒子物質または容器内表面上の乾燥被覆にすることができる。
遺伝子誘導阻止剤26は、生物学的試料、特に全血試料中の核酸を安定化できる濃度で少なくとも1種の安定化剤を含むことが好ましい。通常、遺伝子誘導阻止剤26は、1種の安定化剤または複数の安定化剤の混合物の水溶液である。安定化剤は、DNA、およびmRNA、tRNA、snRNA、低分子量(LMW)RNA、rRNA、およびcRNAを含めたRNAを効果的に安定化でき、室温保管中の生物学的試料中の生体外遺伝子誘導を阻止または抑制できることが好ましい。核酸を安定化し、かつ保護し、および/または遺伝子誘導を防止するのに適した安定化剤の例には、陽イオン性化合物、洗剤、カオトロピック塩、リボヌクレアーゼ阻害物質、キレート剤、四級アミン、およびこれらの混合物が含まれる。適切なリボヌクレアーゼ阻害物質は、胎盤リボヌクレアーゼ阻害因子タンパク質である。カオトロピック塩の例には、尿素、ホルムアルデヒド、グアニジニウムイソチオシアネート、グアニジニウムヒドロクロリド、ホルムアミド、ジメチルスルホキシド、エチレングリコール、およびテトラフルオロアセテートが含まれる。他の実施形態では、遺伝子誘導剤は、有機溶媒または有機還元剤である。適切な有機溶媒の例は、フェノール、クロロホルム、アセトン、およびアルコールから成る群から選択される。アルコールは、一般に低級アルコールである。有機還元剤の例は、メルカプトアルコール、ジチオトレイトール(DTT)、およびこれらの混合物から成る群から選択される。
また安定化剤には、生物学的試料を処理する他の成分も含めることができる。例えば、生物学的試料中の細胞を膜透過性にするため、または溶解させるために、化学薬品を含めることができる。安定化剤が、網状赤血球、バクテリア、赤血球、および白血球を溶解させることが好ましい。他の成分には、プロテアーゼ、フェノール、フェノール/クロロホルム混合物、アルコール、アルデヒド、ケトン、および有機酸が含まれる。
洗剤は、陰イオン性洗剤、陽イオン性洗剤、または非イオン性洗剤にすることができる。陰イオン性洗剤は、例えば、ドデシル硫酸ナトリウムにすることができる。非イオン性洗剤は、例えば、多価アルコールのエトキシル化脂肪酸エステルのようなエチレンオキシド縮合生成物にすることができる。好ましい非イオン性洗剤は、Sigma Chemical Co.から商品名TWEEN20として販売されるポリオキシエチレンソルビタンモノラウレートである。他の適切な洗剤は、ドデシル硫酸ナトリウムである。洗剤は、細胞を溶解させるのに有効な量で含まれる。また洗剤は、核酸とのミセルおよび他の複合体を形成し、他のメカニズムによってRNAおよび/またはDNAを保護することができる。
好ましい実施形態では、安定化剤は、一般式YR1234Xを有する陽イオン性化合物であり、式中、Yは、窒素またはリンであり、R1、R2、R3、およびR4は、独立に、分岐または非分岐アルキル、C6〜C20アリール、またはC6〜C26アラルキルであり、Xは、有機または無機の陰イオンである。一実施形態では、R1、R2、R3、およびR4は、独立に、C3〜C20分岐アルキルまたはC1〜C20非分岐アルキルである。
陰イオンは、HX(式中、Xは、フッ素、塩素、臭素、またはヨウ素である)などの無機酸の陰イオンにすることができ、、塩素および臭素が好ましい。また、陰イオンは、モノカルボン酸、ジカルボン酸、またはトリカルボン酸の陰イオンにすることもできる。通常、陽イオン性化合物の陰イオンは、ホスフェート、サルフェート、ホルメート、アセテート、プロピオネート、オキサレート、マロネート、スクシネート、シトレート、ブロミド、およびクロリドから成る群から選択される。
1、R2、R3、およびR4がアリール基のときには、そのアリール基は、独立に、例えば、フェニル、低級アルキル置換ベンジル、および/またはハロゲン化ベンジルにすることができる。一実施形態では、R1がC12、C14、またはC16アルキルであり、R2、R3、およびR4がメチル基である。好ましい一実施形態では、Yが窒素で、安定化剤が四級アミンである。適切な四級アミンには、アルキル基が12、14、または16個の炭素を有する、アルキルトリメチルアンモニウムが含まれる。好ましい陽イオン性化合物の1つは、テトラデシルトリメチルアンモニウムオキサレートである。他の適切な四級アミンには、アルキル基が12、14、16、または18個の炭素を含む、アルキルトリメチルアンモニウムが含まれる。一般に、20個より多くの炭素原子を有するアルキル基を溶解させて溶液で保持するのは困難なことがあるので、R1、R2、R3、およびR4の炭素原子数を20個以下にすることが望ましい。適切な四級アミン界面活性剤の例が、Macfarlaneの米国特許公報に開示されており(例えば、特許文献4参照。)、その全体を参照によりここに援用する。
本発明の好ましい実施形態では、安定化剤は、陽イオン性化合物であり、核酸を安定化させるのに有効な量のプロトン供与体を含む。陽イオン性化合物にプロトン供与体を加えると、生物学的試料中の核酸を安定化させる陽イオン性化合物の能力が増大することがわかった。適切なプロトン供与体の例には、モノカルボン酸、ジカルボン酸、トリカルボン酸、脂肪族ケトジカルボン酸、アミノ酸、鉱酸、およびこれらの混合物が含まれる。一実施形態では、プロトン供与体は、アルケニルカルボン酸、C1〜C6脂肪族モノカルボン酸、脂肪族C2〜C6ジカルボン酸、トリカルボン酸、ヒドロキシモノカルボン酸、ヒドロキシジカルボン酸、ヒドロキシトリカルボン酸、脂肪族ケトモノカルボン酸、脂肪族ケトジカルボン酸、アミノ酸、およびこれらの混合物から成る群から選択される。適切な脂肪族カルボン酸の例には、酢酸、プロピオン酸、n−ブタン酸、n−ペンタン酸、イソペンタン酸、2−メチルブタン酸、2,2ジメチルプロピオン酸、n−ヘキサン酸、n−オクタン酸、n−デカン酸、ドデカン酸のようなC1〜C6アルキルカルボン酸が含まれる。アルケニルカルボン酸の例には、アクリル酸、メタクリル酸、ブテン酸、イソブテン酸、およびこれらの混合物が含まれる。
一実施形態における、プロトン供与体のジカルボン酸は、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、およびこれらの混合物から成る群から選択される。水酸基含有酸の例には、酒石酸およびリンゴ酸が含まれる。適切なアミノ酸は、グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、およびこれらの混合物から成る群から選択される。プロトン供与体のトリカルボン酸は、クエン酸およびイソクエン酸から成る群から選択することができる。
容器12内の遺伝子誘導阻止剤26の量は、容器12の内部容積、内圧、および容器内に引き込まれる生物学的試料の体積によって決定される。例示した実施形態では、容器12は、軸方向長さ約100mm、直径約16mmであり、約2.5mlの生物学的試料を引き込む内圧を有する。安定化添加剤26は、通常、キャリア液1ml当り約50mgから約90mgを含む。遺伝子誘導阻止剤26が、約60mg/mlから約80mg/ml、最も好ましくは約70mg/mlを含む水性媒体であることが好ましい。容器12内の安定化添加剤26の体積は、約6から8ml、好ましくは約7mlである。
好ましい一実施形態では、遺伝子誘導阻止剤26は、生体外遺伝子誘導を阻止または抑制できる約70mg/mlの核酸安定化剤を含んでおり、患者から直接引き込まれた全血と混合される。血液は、体積比約1:2から約1:3.5、好ましくは約1:2.5から約1:3.1、最も好ましくは約1:2.7から約1:2.8でその液体と混合される。
安定化剤の濃度は、核酸を安定化し、生体外遺伝子誘導を阻止または抑制するのに十分なものである。好ましい一実施形態では、生物学的試料は全血である。血液と混合した後の安定化剤の濃度は、混合物1ml当り、約45mg/mlから約55mg/ml、好ましくは約50mg/mlから約53mg/ml、より好ましくは約51mg/mlから約52mg/mlである。
本発明の方法は、生物学的試料を得て、その試料を遺伝子誘導阻止剤を含む容器に導入することによって実施される。好ましい実施形態では、生物学的試料を調製し、すぐに収集容器に直接導入する。好ましい実施形態では、生物学的試料は、いずれの介在するプロセスもまたは取扱いステップも用いることなく収集容器内に直接患者から引き込まれ、その結果として、該試料が、直ちに遺伝子誘導阻止剤と混ざり、核酸分解を防止または抑制する。全血試料を収集するときのような、患者から生物学的試料を直接収集し、その試料を安定化剤を含む容器に直接導入することで、その試料が安定化剤と組み合わせる前に保管されている場合に発生する遺伝子の転写および核酸の分解が、実質的に防止または低減されることがわかった。生物学的試料の収集または調整後すぐに生物学的試料を遺伝子誘導阻止剤と組み合わせると、生物学的試料の保管中の生体外遺伝子誘導が低減または防止されることがわかった。
陽イオン性化合物は、好ましい安定化剤である。陽イオン性化合物によって、試料から核酸を単離できる実験室まで周囲温度または室温未満の温度で輸送できる、安定化された全血試料が生成される。また、安定化された全血試料は、室温より低い温度、例えば約2℃から約8℃で、保管し、輸送することもできる。また、安定化された全血試料は、凍結された条件下で保管することもできる。さらに長く保管し、長期保存するには、試料を約−20℃で保管することができる。後に核酸を単離するために、試料を解凍し、さらに処理することができる。安定化剤によって、後にRNA単離するための血液試料の信頼性のある凍結が実施できることがわかった。生物学的試料、特に血液試料は、安定化剤なしで凍結すると、解凍プロセスの際に核酸および特にRNAの分解を示す。他の実施形態では、生物学的試料を、約0℃から約−80℃、好ましくは約0℃から約−70℃で保管することができる。
生物学的試料中の核酸の回収および安定化は、生物学的試料および安定化剤のpHに左右されることがわかった。得られる混合物のpHは、約2から約12、好ましくは約2から約10、より好ましくは約3から約8の範囲にすることができる。この範囲内の核酸の寿命は、生物学的試料、生物学的試料の量と安定化剤の量の比、および使用される個々の安定化剤によって異なる。このpHで、安定化された核酸の貯蔵寿命は、室温で約24時間から数日の範囲にすることができる。このpH範囲で、安定化された核酸の貯蔵寿命は、約2℃から約8℃の冷蔵庫内では数週間までにすることができる。安定化された核酸は、−20℃、またはさらに低い温度、例えば−70℃から−80℃で冷凍して長期保存することができる。
得られる混合物のpHは、安定化される生物学的試料によって異なる。本発明の一実施形態では、生物学的試料が全血であり、全血と安定化剤の混合物は、pH約2からpH約5に調整される。pH約2からpH約5に調整された陽イオン性化合物で安定化された核酸は、周囲温度では数日間、2℃から約8℃では数週間安定であり、または、−20℃以下の温度で凍結して長期保存することができる。全血と安定化剤との混合物中の核酸の最適長期安定性は、pH約3.9から約4.1で得られることがわかった。
好ましい一実施形態では、収集装置内の安定化溶液は、生物学的試料を加える前で約3.6から約3.8の最適pHを有する。血液試料を収集装置に加えて安定化溶液と混合した後、得られる混合物のpHは、約3.9から約4.1である。好ましい一実施形態では、収集装置は、血液と安定化剤の体積比約1:2.5から約1:3.1で全血と混合したときに、得られる混合物のpHが約3.9から約4.1になるような量の安定化剤を含んでいる。他の生物学的試料では、pHは、混合物を安定化させるように適切に調整される。例えば、培養真核細胞は、pHが4から約8、好ましくは約6から約8で安定化されることがわかった。
生物学的試料と安定化剤の混合物のpHは、適切な緩衝液を加えることによって調整することができる。生物学的試料のpHを調整するのに有効であることがわかっている緩衝液の一例が、酒石酸である。また、当該技術分野で公知の他の緩衝液およびpH調整剤も使用することができる。緩衝液のpHは、水酸化ナトリウムを加えることによって所望の範囲に調整することができる。
核酸、すなわちDNAまたはRNAは、当該技術分野で公知の様々なプロセスを使用して、安定化された生物学的試料から分離することができる。精製された核酸を得るために、実験室内で実施される精製プロトコル中で、安定化剤は核酸から分離できることがわかった。
陽イオン性化合物は、試料中の細胞およびウイルスを溶解させ、化合物との複合体中として核酸を沈殿させる。沈殿した核酸は、当該技術分野で公知のように、フェノール抽出によって、またはホルムアミド緩衝液によって、複合体から抽出することができる。他の実施形態では、洗剤を可溶化して、複合体を解離させ、不溶性の核酸を残すことができる。化合物は、濃塩化リチウム溶液、または例えばグアニジニウムイソチオシアネートやグアニジニウムヒドロクロリドのような他の高塩分濃度溶液で複合体を処理することによって可溶化することができる。核酸を単離して精製する他の方法は、Colpan他の米国特許公報に開示されており(例えば、特許文献5参照。)、その全体を参照によりここに援用する。
実施例1−ヒト血液中のRNAの安定化
この例では、血液と安定化剤の比、ならびに安定化剤の濃度の影響を実証する。
この比較のために、24個の試料を調製した。各試料は、血液2.5mlから調製し、クエン酸ナトリウムを含む血液収集装置で引き込み、12mlポリエチレンチューブ内で、3%(w/v)テトラデシルトリメチルアンモニウムオキサレートと、それぞれ125mMおよび200mMの酒石酸を含む安定化緩衝液7.5mlと混合した。緩衝液のpHは、水酸化ナトリウムで、それぞれ3.3、3.5、3.7に調整した。試料は、室温でそれぞれ25時間および72時間保管した。細胞性RNAを単離するために、チューブを5000×gで10分間遠心分離した。上清を廃棄し、ペレットを水で1回洗浄した。5000×gでさらに10分間遠心分離した後、ペレットを300μlの溶解緩衝液(lysis buffer)、すなわちRLT緩衝液(QIAGEN GmbH)に溶解させ、水360μlで希釈し、プロテイナーゼK40μlを加えた。55℃で10分間のプロテイナーゼ消化後、試料を20,000×gで3分間遠心分離し、上清を新しいチューブ内に移動して、98%エタノール350μlを加えた。次いで、8000×gで1分間遠心分離することによって、試料をシリカ膜の入ったスピンカラムに適用した。スピンカラムを、GITCを含む洗浄緩衝液様の緩衝液RW1(QIAGEN GmbH)で1回洗浄し、エタノール洗浄液を含む緩衝液様の緩衝液RPE(QIAGEN GmbH)で2回洗浄した。次いで、リボヌクレアーゼを含まない水2×40μlで、シリカ膜からRNAを溶出させた。すべての試料は、複製して処理した。
単離されたRNAの収率は、分光光度計で波長260nmでの光学密度を測定し、1OD260がRNA40μg/mlの濃度に相当することを計算することによって決定した。単離したRNAの完全性は、エチジウムブロミドで染色した変性アガロース/ホルムアルデヒドゲル中で溶出液30μlを電気泳動することによって検証した。RNAの収量を、表1および表2に示す。
表1
125mM酒石酸
試料 pH 保管期間(時間) 収量(μg)
1 3.3 24 8.4
2 3.3 24 7.6
3 3.5 24 9.5
4 3.5 24 9.8
5 3.7 24 13.3
6 3.7 24 17.2
7 3.3 72 7.2
8 3.3 72 6.8
9 3.5 72 10.3
10 3.5 72 10.9
11 3.7 72 14.8
12 3.7 72 16.1
表2
200mM酒石酸
試料 pH 保管期間(時間) 収量(μg)
13 3.3 24 5.9
14 3.3 24 7.4
15 3.5 24 10.6
16 3.5 24 10.9
17 3.7 24 17.2
18 3.7 24 18.5
19 3.3 72 5.1
20 3.3 72 5.3
21 3.5 72 7.2
22 3.5 72 7.1
23 3.7 72 13.3
24 3.7 72 16.6
この結果は、体積2.5mlの血液を、3%(w/v)のテトラデシルトリメチルアンモニウムオキサレートとそれぞれ125mMまたは200mMの酒石酸を含む安定化緩衝液7.5mlと混合した場合、総RNAの収量および完全性には、pH3.7が最適であることを示している。リボソームRNAの完全性から判断したRNAの安定性は、すべてのpH値で非常に優れていたが、単離されたRNAの収率は、pH3.7に調整した緩衝液を使用した場合よりも、pH3.3および3.5にそれぞれ調整した緩衝液を使用した場合の方が低かった。しかし、pH3.3に調整した安定化緩衝液で得られた低い収率でも、対照方法、すなわちQIAamp(登録商標)RNA Blood Mini Kit(QIAGEN Cat.No.52303)によるRNAの単離で得られた収量(平均収量が血液2.5ml当りRNA6.8μg)と同等またはそれよりわずかに高いものであった。
実施例2−ノーザンブロット分析
この例は、室温で1時間、24時間、48時間、および72時間保管した、3人の異なるドナー由来の血液試料で実施したノーザンブロット分析の結果を示す。
クエン酸ナトリウムを含む血液収集装置で引き込んだ2.5mlの血液試料を、16×100mmポリエチレンチューブ内で、4%(w/v)テトラデシルトリメチルアンモニウムオキサレートと200mM酒石酸を含む安定化緩衝液6.9mlと混合した。試料は、それぞれ室温で1時間、24時間、48時間、および72時間保管した。細胞性RNAを単離するために、チューブを5000×gで10分間遠心分離した。上清を廃棄し、ペレットを水で1回洗浄した。5000×gでさらに10分間遠心分離した後、ペレットを、300μlの溶解緩衝液、すなわちRLT緩衝液(QIAGEN GmbH)に溶解させ、水360μlで希釈してプロテイナーゼK40μlを加えた。55℃で10分間のプロテアーゼ消化の後、試料を20,000×gで3分間遠心分離し、上清を新しいチューブ内に移動して、98%エタノール350μlを加えた。
次いで、8000×gで1分間遠心分離することによって、試料をシリカ膜が入ったスピンカラムに適用した。スピンカラムを、GITCを含む洗浄緩衝液様の緩衝液RW1(QIAGEN GmbH)で1回洗浄し、エタノール洗浄液を含む緩衝液様の緩衝液RPE(QIAGEN GmbH)で2回洗浄した。次いで、リボヌクレアーゼを含まない水2×40μlで、シリカ膜からRNAを溶出させた。各変異体について単一試料を調製した。単離したRNA2.5μgを、変性アガロース/ホルムアルデヒドゲル上に載せ、電気泳動した後、RNAがナイロン膜上に移動した。続いて、ナイロン膜を、IFNガンマ誘導遺伝子(GeneBank Acc.No.L07633)の配列を含む放射性標識したRNAプローブによって60℃で一晩ハイブリダイズさせ、2×SSC/0.1%SDSから0.5×SSC/0.1%SDSを含む洗浄緩衝液で60℃で数回洗浄した。続いて、ナイロン膜をX線フィルムに露光させた。対照試験として、同じドナーからのRNAを、血液引き込み後に、直接TRIzol(商標)LS試薬(Life Technologies)を用いて単離し、前述のように分析した。
その結果から、単離されたRNAをハイブリダイズするプローブとして使用したIFNガンマ誘導遺伝子の転写レベルが、目に見える発現レベルの変化なしに、期間全体にわたって保護されたことが示された。転写レベルは、TRIzol(商標)LSによる対照試験と同等であった。これらの対照試験は、血液を引き込んだ時点での試料の生体内条件を表している。なぜならば、TRIzol試薬が、グアニジニウムイソチオシアネートと併せてフェノールを含んでおり、すぐに細胞を破壊しタンパク質を変性させて生物活性を完全に抑制する試薬とみなされるからである。ノーザンブロット分析で、保管された試料の信号強度とTRIzol対照試験の信号強度とを比較すると、IFNガンマ誘導遺伝子の転写レベルが、血液試料に安定化緩衝液を加えた直後に「凍結」されて、保管中にそれ以上変化しなかったことが示される。
実施例3−血液収集装置と従来のEDTAチューブとの比較
この例では、本発明の収集装置によるRNAの安定化と、従来のEDTAの入ったチューブによるRNAの安定化とを比較する。
HEMOGARD(商標)クロージャ(Becton Dickinson and Company)で密閉され、ドナーの静脈に連結したときに血液2.5mlを引き込む所定の真空度まで陰圧にされた16×100mmのポリエチレンチューブ内に、6.9mlの安定化緩衝液(4%(w/v)テトラデシルトリメチルアンモニウムオキサレート、200mM酒石酸、pH3.7)を含む血液収集装置によって、1人のドナーから2.5mlの血液を引き込んだ。試料は、それぞれ室温で1時間、1日、3日、7日、および10日間保管した。
細胞性RNAを単離するために、チューブを5000×gで10分間遠心分離した。上清を廃棄し、ペレットを水で1回洗浄した。5000×gでさらに10分間遠心分離した後、ペレットを、酢酸アンモニウムを含む再懸濁緩衝液360μlに溶解させ、次いで溶解緩衝液、すなわちRLT緩衝液(QIAGEN GmbH)300μlと、プロテイナーゼK40μlを加えた。55℃で10分間のプロテイナーゼ消化の後、試料を20,000×gで3分間遠心分離し、上清を新しいチューブ内に移動して、98%エタノール350μlを加えた。次いで、8000×gで1分間遠心分離することによって、試料をシリカ膜を含むスピンカラムに適用した。スピンカラムを、GITCを含む洗浄緩衝液様の緩衝液RW1(QIAGEN GmbH)で1回洗浄し、エタノールを含む緩衝液様の緩衝液RPE(QIAGEN GmbH)で2回洗浄した。
RNase−Free DNase Set(QIAGEN GmbH Cat.No.79254)の説明書の指示に従って、シリカ膜上で、少量のRNAと共精製できる残留ゲノムDNAの消化を行った。溶出緩衝液2×40μlによって、RNAをシリカ膜から溶出させた。すべての試料は、複製して処理した。分析のために、溶出液を125倍に希釈し、希釈した溶出液1μlをリアルタイムTaqManRT−PCRによって分析した。GAPDH遺伝子のmRNAを、Applied Biosystems(ABI)によって開発されたアッセイを用いて増幅した。各試料は、TaqManRT−PCR増幅で複製して分析した。
対照試験として、ベクトン・ディキンソン(Becton Dickinson)のバキュテイナー(Vacutainer)EDTAチューブで、同一ドナーから血液を引き出し、前述と同じ期間このチューブ内で保管した。TRIzol(商標)LS試薬(Life Technologies)を使用する各時点で、保管した血液試料1mlからRNAを単離した。続いて、単離したRNAを、RNAクリーンアップ(RNA clean up)(QIAGEN Cat.No.74103)に関するRNeasy(商標)Miniプロトコルに従ってクリーンアップした。RNAを、リボヌクレアーゼを含まない水2×40μlで溶出させた。試料チューブ内の血液2.5mlに比べて体積の少ない、TRIzol(商標)法で処理した試料を補償するために、溶出物を1:50倍に希釈した。試料は、やはりApplied Biosystems(ABI)から得られるGAPDH TaqMan RT−PCRシステムを使用して分析した。
表3は、ヒト血液中の細胞性RNAの安定化に関する結果を示している。リアルタイムRT−PCRの結果は、保護されていないEDTA血液では、時間が経過すると、転写レベルが7から10日後(この時点で、mRNAがもはや検出不可能になる)の分解の程度まで減少する(TaqMan分析のct値の増加によって示される)ことを示している。一方、保護された試料中のGAPDHmRNAでは、TaqManアッセイの誤差範囲が±1ct値であることを考慮すると、コピー数のいずれの減少も示していない。この誤差範囲内では、ct値のすべての変化は、増幅システムの正常な変動と考えるべきであり、分解は全く見られない。この結果から、新規に開発された血液収集装置の利点がEDTA血液収集チューブに勝ることが明らかに示され、さらに、RNAの安定化が試料材料の分子分析にとって欠くことのできないものであることが明白にされている。
Figure 0005192631
実施例4−全血中のゲノムRNAの安定化
また、安定化された血液試料からゲノムDNAを単離することも可能であった。クエン酸ナトリウムを含む血液収集装置で血液2.5mlを引き込み、16×100mmポリエチレンチューブ内で、4%(w/v)テトラデシルトリメチルアンモニウムオキサレートおよび200mM酒石酸を含む安定化緩衝液6.9mlと混合した。試料は、それぞれ室温で24時間および72時間保管した。ゲノムDNAを単離するために、チューブを5000×gで10分間遠心分離した。上清を廃棄し、ペレットを水で1回洗浄した。さらに5000×gで10分間遠心分離した後、ペレットを、EDTAと塩化ナトリウムを含む緩衝液300μl、および溶解緩衝液、すなわちAL緩衝液(QIAGEN GmbH)400μlに溶解させ、20μlのプロテイナーゼKを加えた。65℃で10分間のプロテイナーゼ消化の後、98%エタノール420μlを加えた。次いで、8000×gでの1分間の遠心分離によって、試料をシリカ膜を含むスピンカラムに適用した。スピンカラムを、グアニジニウムヒドロクロリドを含む洗浄緩衝液様の緩衝液AW1(QIAGEN GmbH)で1回洗浄し、エタノールを含む緩衝液様の緩衝液AW2(QIAGEN GmbH)で1回洗浄した。次いで、300μlのトリス緩衝液によってDNAをシリカ膜から溶出させた。
溶出物5μlを、エチジウムブロミドで染色した0.8%アガロース/TBEゲル上で分析した。単離されたDNAの収量を、分光光度計の260nm波長での光学密度を測定し、1OD260がDNA50μg/mlの濃度に相当することを計算することによって決定した。室温で24時間および72時間保管後に単離されたゲノムDNAは、高分子量のものであった。主バンドは、20kbを越える長さに移動した。収量は、血液2.5ml当り47μgから80μgの範囲内であった。これは、この血液量についての予想収量範囲内である。またDNAは、制限エンドヌクレアーゼ消化およびPCR増幅のような酵素反応にも利用可能であった。
またゲノムDNAを、制限酵素消化またはPCR増幅のような酵素反応にも適用した。制限エンドヌクレアーゼ消化では、DNA2μgを、6UのEcoRI(E)およびHindIII(H)によってそれぞれ37℃で3時間消化し、続いて0.8%アガロースTBEゲル上で分析した。PCR増幅では、DNA150ngおよび300ngを、総体積50μlのPCR反応混合物に加え、巨大幼虫遺伝子(giant larvae−gene)のヒト相同体の1.1kb断片を増幅した。PCR生成物を、1.2%アガロース/TBEゲル上で分析した。
この例は、安定化剤なしに試料を室温で保管したときの、生物学的試料中のRNAの本来の不安定性および転写を実証する。ドナー1、2、3、4として識別される4人のドナーから、全血試料を収集した。各ドナーについて、第1群の試料をEDTA血液収集チューブ内に引き込み、−70℃で保管した。第2群の試料を同一のEDTA血液収集チューブ内に収集し、室温で保管した。
第2群の試料は、室温の同一条件下で保管し、定量TaqManRT−PCRによって、総インターフェロンガンマmRNAについて、1、3、5、および7日目に分析した。第1群の試料は、−70℃の同一条件下で保管し、定量TaqManRT−PCRによって、総インターフェロンガンマmRNAについて分析した。各試料の測定されたmRNA含量を、ドナー1〜4について、それぞれ図2〜図5のグラフに示す。グラフに示されるように、−70℃で保管した血液試料は、1日後にインターフェロンガンマmRNAの総量のわずかな減少を示している。−70℃の試料のうちの3つは、1日から5日の間にmRNAのわずかな増加を示したが、これは、技術の誤差範囲内の変動として解釈することができる。
EDTAと併せて室温で保管した血液試料は、3日後に総インターフェロンガンマmRNAの有意な増加を示した。これは、遺伝子誘導の割合が高いことを示している。3日目以降、試料は、総インターフェロンガンマmRNAの減少を示した。これは、有意な分解を示している。この例のデータは、室温でEDTA処理した全血が安定でなく、試料中の総mRNAが、遺伝子誘導および分解の結果として連続的に変化することを実証している。試料中の総mRNAの一定の変化は、本来血液試料中にあるmRNAの精確な決定および分析の妨げとなる。
この例は、EDTAと組み合わせて、室温で保管した全血対照試験試料と、テトラデシルトリメチルアンモニウムオキサレートおよび酒石酸の組成物によって安定化させて室温で保管した全血試験試料とで、特定のインターロイキンmRNA種および他のmRNA種の経時変化を比較する。血液試料は、同一対象から直接得て、すぐにそれぞれの安定化剤と組み合わせた。得られた試料を、同一条件下において室温で保管した。
収集装置は、4%(w/v)テトラデシルトリメチルアンモニウムオキサレートと200mM酒石酸を含む安定化緩衝液6.9mlが入った、16×100mmポリエチレンチューブであった。ドナーから血液試料を収集装置内に直接引き込み、すぐに装置内でテトラデシルトリメチルアンモニウムオキサレートおよび酒石酸と混合した。対照試験試料は、ベクトン・ディキンソン(Becton Dickinson)バキュテイナー(Vacutainer)EDTAチューブ内に引き込んだ新鮮な血液2.5mlによって調製した。選択した時間間隔で、対照試験試料および試験試料を、前述の実施例のように、定量TaqManRT−PCRによって分析した。
図6〜9は、血液試料中の、特定のインターロイキンmRNA種および他のmRNA種の量の経時変化を示すグラフである。血液試料の収集直後に、mRNA種の量を測定する標準手順によって試料を分析して基準線を設定した。
試料を室温で保管し、4時間後、8時間後、24時間後、3日後、および5日後に分析した。図6は、基準線からの変化によって測定した、5日間保管後の、EDTAと混合した血液試料中のmRNA種の量を示す。測定した特定のmRNA種は、水平軸に沿ったグラフ底部で識別される。垂直軸は、mRNA種の量の変化を示し、桁数の変化で測定している。図6に示すように、一部のmRNA種は、5日後にほとんどまたは全く変化を示さなかったが、他のmRNA種は、有意な増加または減少を示した。増加は遺伝子誘導の結果であり、一方、減少は分解の結果と理解される。
図7のグラフは、EDTAで安定化した血液試料に関する、IL−8およびIL−10の転写量の変化を示す。転写量は、4時間後、8時間後、24時間後、3日後、および5日後に測定したものであり、グラフの各棒で示されている。図のように、試料中に存在するIL−8mRNAの量は、最初の3日間は遺伝子誘導の結果として一様な割合で増加し、その後分解の結果として減少し始める。対照的に、IL−10mRNAのレベルは、最初の3日間で減少し、その後、5日目には3日目に比べてわずかな増加を示す。図7に表すデータは、EDTAを用いて室温で保管した血液試料の不安定性を実証している。
テトラデシルトリメチルアンモニウムオキサレートと酒石酸との組成物によって安定化された血液試験試料を収集直後に分析して、mRNA種の量を測定し、基準線を設定した。試料は、室温(約18〜22℃)で保管し、やはり3日後に分析した。その結果を、mRNA種の変化を示す図8のグラフに表す。これらのデータから示されるように、EDTAによって安定化した血液試料と比べて、血液試料中のmRNA種は、著しく小さい変化を示した。
図9は、4時間後、8時間後、24時間後、3日後、および5日後に測定した場合の、5日間にわたるIL−8mRNAおよびIL−10mRNAの量の変化を示すグラフである。このデータは、図7に記載したEDTA全血試料の非常に大きな変化に比べて、IL−8mRNAのレベルの変化が非常に小さいものにすぎないことを示している。IL−10mRNAの量は、5日後に緩やかな増加を示すことがわかるが、EDTA全血試料(図7)では非常に大きな変化が測定された。
本発明を実証するために様々な実施形態を選択したが、添付の特許請求の範囲で定義される本発明の範囲から逸脱することなく、様々な修正および追加を行えることは当業者によって理解されよう。
本発明の一実施形態の容器の側面の断面図である。 第1血液ドナーのmRNA含量の変化を示すグラフである。 第2血液ドナーのmRNA含量の変化を示すグラフである。 第3血液ドナーのmRNA含量の変化を示すグラフである。 第4血液ドナーのmRNA含量の変化を示すグラフである。 安定化試薬を用いない場合の、血液試料の5日間にわたる、全血試料中の特定のインターロイキンおよび他のmRNA種の量のグラフである。 安定化剤を用いない場合の、5日間にわたる、血液試料のIL−8およびIL−10mRNAの量の変化を示すグラフである。 テトラデシルトリメチルアンモニウムオキサレートおよび酒石酸を用いた場合に、5日間にわたって室温で保管された全血中の特定のmRNA種の量を示すグラフである。 図8の試料中のIL−8およびIL−10の量の、5日間にわたる変化を示すグラフである。

Claims (8)

  1. 生物学的試料を収集し安定化するための装置であって、該装置が
    前記生物学的試料を受け入れるために寸法設定された内部チャンバを画定する容器であって、前記容器が開口端部と、前記開口端部を密閉するクロージャとを有し、前記容器に所定の体積の前記生物学的試料を引き込むための大気圧未満の内圧を有するもの、および、
    前記生物学的試料中での生体外遺伝子誘導を阻止し、核酸の酵素分解に対して前記生物学的試料を安定化させるための、前記容器内に含まれる遺伝子誘導阻止剤
    を含み、
    前記遺伝子誘導阻止剤が、式YR1234X(式中、Yは、窒素であり、R1、R2、R3、およびR4は、分岐アルキル、非分岐アルキル、C6〜C20アリール、およびC6〜C26アラルキルから成る群から独立して選択され、Xは、陰イオンである。)の陽イオン性化合物を含み、かつ
    前記遺伝子誘導阻止剤は、前記試料中の核酸を安定化させる、少なくとも1つのプロトン供与体であって、ヒドロキシジカルボン酸であるプロトン供与体をさらに含むことを特徴とする装置。
  2. 前記生物学的試料は、全血であり、前記容器は、前記遺伝子誘導阻止剤で予備充填され、血液試料を含むように寸法設定されていることを特徴とする請求項1に記載の装置。
  3. 前記分岐アルキルは、C3〜C20アルキルであり、前記非分岐アルキルは、C1〜C20アルキルであることを特徴とする請求項1に記載の装置。
  4. Xは、ホスフェート、サルフェート、ホルメート、アセテート、プロピオネート、オキサレート、マロネート、スクシネート、シトレート、ブロミド、およびクロリドから成る群から選択されることを特徴とする請求項1に記載の装置。
  5. 前記R1は、12、14、または16個の炭素原子を有するアルキルであり、R2、R3、およびR4は、メチルであることを特徴とする請求項1に記載の装置。
  6. 前記遺伝子誘導阻止剤は、前記生物学的試料中の細胞を溶解させるものであることを特徴とする請求項1に記載の装置。
  7. 前記遺伝子誘導阻止剤は、網状赤血球、バクテリア、赤血球、および白血球を溶解させることを特徴とする請求項6に記載の装置。
  8. 前記遺伝子誘導阻止剤は、前記生物学的試料中の核酸を保護し安定化させるものであることを特徴とする請求項1に記載の装置。
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