JP7166169B2 - 細胞外核酸の滅菌のための滅菌組成物を調製する方法 - Google Patents
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Description
細胞外核酸は、血液、血漿、血清および他の体液中で同定されている。それぞれの試料中に見出される細胞外核酸は、それらがヌクレアーゼから保護されることに起因して(例えば、それらが、プロテオリピド複合体の形態で分泌されるため、タンパク質と会合している、または小胞内に含有される)、ある程度は分解耐性である。多くの医学的状態、悪性疾患および感染プロセスにおける上昇したレベルの細胞外核酸、例えばDNAおよび/またはRNAの存在は、とりわけ、疾患進行についてのスクリーニング、診断、予後予測、監視のために、潜在的な治療標的の同定のために、および処理応答のモニタリングのために関心をもたれている。加えて、母体血中の上昇した胎児DNA/RNAは、例えば性同一性を決定するために、染色体異常を評価するために、および妊娠関連合併症をモニターするために用いられている。したがって、細胞外核酸は、非侵襲的診断および予後予測に特に有用であり、例えば、多くの応用分野、例えば非侵襲性出生前遺伝子検査、腫瘍学、移植医療または多くの他の疾患においてそれらを診断マーカーとして使用することができ、それ故、診断に適している(例えば、胎児由来または腫瘍由来核酸)。しかし、細胞外核酸は、健常な人間においても見出される。例えば腫瘍細胞または胎児に由来する哺乳動物細胞外核酸に加えて、細胞含有試料は、細胞に含まれていない目的の他の核酸も含むことがある。重要な、非限定的な例は、病原体核酸、例えばウイルス核酸である。細胞含有試料、例えば特に配送および取り扱い中の血液検体中の、ウイルス核酸の完全性の保存も、後の分析およびウイルス量モニタリングに非常に重要である。細胞外核酸の一般的応用例および分析方法は、例えば、国際公開第97/035589号、国際公開第97/34015号、Swarupら、FEBS Letters 581(2007)795-799、Fleischhacker Ann.N.Y.Acad.Sci.1075:40-49(2006)、FleischhackerおよびSchmidt、Biochmica et Biophysica Acta 1775(2007)191-232、Hromadnikovaら(2006)DNA and Cell biology、25、11、635-640;Fanら(2010)Clinical Chemistry 56:8に記載されている。
a)
i.少なくとも1つのカスパーゼ阻害剤、および
ii.チオアルコール(好ましくはN-アセチル-システインまたはグルタチオン)、水溶性ビタミン、およびビタミンEまたはその誘導体より選択される少なくとも1つの化合物
を含む組成物を提供するステップ;および
b)滅菌のために組成物を照射するステップ
を含む方法を提供する。
a)i)本発明の第一の態様の方法による生体試料の細胞外核酸集団の安定化に好適な滅菌された組成物、またはii)滅菌された形態の、本発明の第六の態様による組成物を得るステップ;および
b)安定化のために、細胞含有生体試料を滅菌された組成物と接触させるステップ
を含む方法を提供する。
a)本発明の第二の態様の方法に従って細胞含有生体試料を安定化するステップ;および
b)細胞外核酸を単離するステップ
を含む方法を提供する。
a)安定化された細胞含有生体試料から細胞外核酸を本発明の第三の態様の方法に従って単離するステップ;ならびに
b)単離された細胞外核酸を処理および/または分析するステップ
を含む方法を提供する。
a)
i.少なくとも1つのカスパーゼ阻害剤、および
ii.チオアルコール(好ましくはN-アセチル-システインまたはグルタチオン)、水溶性ビタミン、およびビタミンEまたはその誘導体より選択される少なくとも1つの化合物
を含む組成物を調製するステップ、ならびに、必要に応じて、
b)組成物を滅菌するステップ
を含む方法を提供する。
本発明の実施形態において、例えば以下の項目が提供される。
(項目1)
生体試料の細胞外核酸集団の安定化に好適な滅菌された組成物を生成するための方法であって、
a)
i.少なくとも1つのカスパーゼ阻害剤、および
ii.N-アセチル-システインまたはグルタチオンであるチオアルコール、水溶性ビタミン、および水溶性ビタミンE誘導体より選択される少なくとも1つの化合物
を含む組成物を提供するステップ;ならびに
b)滅菌のために前記組成物を照射するステップ
を含む方法。
(項目2)
滅菌のために前記組成物を照射するステップが、以下:
a)前記組成物が、イオン化照射により照射される;
b)前記組成物が、ガンマ線照射、電子ビーム照射、もしくはX線により照射される;
c)前記組成物が、ガンマ線照射もしくはX線により照射される;
d)前記組成物が、ガンマ線照射により照射される;
e)前記組成物が、5kGyから35kGy、6kGyから30kGy、7kGyから26kGy、約8kGyから約25kGy、もしくは約8kGyから約15kGyの照射線量で照射される;
f)前記組成物か、5kGyから35kGy、6kGyから30kGy、7kGyから26kGy、約8kGyから約25kGy、もしくは約8kGyから約15kGyの照射線量でガンマ線照射により照射される;
g)前記組成物が、8kGyから25kGy、もしくは8kGyから15kGyの照射線量でガンマ線照射により照射される;および/または
h)照射による滅菌の結果、前記組成物の無菌性保証水準(SAL)が10 -6 以下になる
の特徴の1つ以上を有する、項目1に記載の方法。
(項目3)
前記組成物が、以下:
a)前記組成物が、固体形態で調製される;
b)前記組成物が、固体形態で調製され、照射前に溶解されて、水性であることが好ましい液体組成物が提供される;
d)前記組成物が、液体形態で調製され照射される;
e)前記組成物が、水性である;
f)前記組成物が、酸性pHを有する;
g)前記組成物が、pH4.0から7.0、pH4.1から6.9、pH4.2から6.8、pH4.3から6.6、pH4.4から6.3、pH4.5から6.0、またはpH4.5から5.5を有する、および/または
h)前記組成物が緩衝されている
の特徴の1つ以上を有する、項目1から2のいずれか一項に記載の方法。
(項目4)
前記組成物が、液体形態、好ましくは水性形態で照射される、項目1から3のいずれか一項に記載の方法。
(項目5)
前記組成物が、N-アセチル-システインまたはグルタチオンであるチオアルコール、水溶性ビタミン、および水溶性ビタミンE誘導体より選択される前記少なくとも1つの化合物を、20mg/ml未満、15mg/ml以下、10mg/ml以下、7mg/ml以下、3mg/ml以下、または1.5mg/ml以下の濃度で含む、項目1から4のいずれか一項に記載の方法。
(項目6)
前記組成物が、
i.N-アセチル-システイン、還元型であることが好ましいグルタチオン、ビタミンB、好ましくはビタミンB6、アスコルビン酸、およびトロロックスより選択される化合物;
ii.N-アセチル-システイン、還元型であることが好ましいグルタチオン、アスコルビン酸、およびトロロックスより選択される化合物;
iii.N-アセチル-システイン、還元型であることが好ましいグルタチオン、ビタミンB、好ましくはビタミンB6、およびアスコルビン酸より選択される化合物;
iv.N-アセチル-システイン、還元型であることが好ましいグルタチオン、およびアスコルビン酸より選択される化合物;または
v.N-アセチル-システイン
を含む、項目1から5のいずれか一項に記載の方法。
(項目7)
a)
i.好ましくは項目13に記載の少なくとも1つのカスパーゼ阻害剤、および
ii.
aa)0.05mg/mlから15mg/ml、0.1mg/mlから10mg/ml、0.1mg/mlから7.5mg/ml、0.1mg/mlから5mg/ml、0.1mg/mlから2mg/ml、0.2mg/mlから1mg/ml、または0.3mg/mlから0.8mg/mlの濃度のN-アセチル-システイン;
ab)還元型であることが好ましい、0.03mg/mlから10mg/ml、0.075mg/mlから5mg/ml、0.15mg/mlから4mg/mlまたは0.4mg/mlから1.3mg/mlの濃度のグルタチオン;
ac)20mg/ml未満、例えば、0.1mg/mlから15mg/ml、1mg/mlから13mg/ml、1.5mg/mlから12mg/ml、または2mg/mlから11mg/mlなどの濃度のアスコルビン酸;
ad)0.1mg/mlから15mg/ml、0.1mg/mlから14mg/ml、0.1mg/mlから11mg/ml、0.2mg/mlから7.5mg/ml、または0.2mg/mlから2mg/mlの濃度のビタミンB、好ましくはビタミンB6;
ae)0.5mg/mlから5mg/ml、0.75mg/mlから3mg/ml、0.9mg/mlから2mg/ml、または1mg/mlから1.4mg/mlの濃度のトロロックス
の少なくとも1つを含む組成物を提供するステップ;ならびに
b)滅菌のために前記組成物を照射するステップ
を含み、
前記組成物が、N-アセチル-システインをaa)に記載の濃度で含むことが好ましい、
項目1から6のいずれか一項に記載の方法。
(項目8)
前記組成物が、液体形態、好ましくは水性形態で照射される、および/または、前記組成物が、滅菌のためにガンマ線照射により照射される、項目7に記載の方法。
(項目9)
前記組成物が、以下:
a)前記組成物が、N-アセチル-システインを含む;
b)前記組成物が、N-アセチル-システインを、0.05mg/mlから15mg/ml、0.1mg/mlから10mg/ml、0.1mg/mlから7.5mg/ml、0.1mg/mlから5mg/ml、0.1mg/mlから2mg/ml、0.2mg/mlから1mg/ml、または0.3mg/mlから0.8mg/mlの濃度で含む;
c)前記組成物が、N-アセチル-システインを含み、液体形態、好ましくは水性形態で照射により滅菌される;および/または
d)前記組成物が、N-アセチル-システインを、0.05mg/mlから15mg/ml、0.1mg/mlから10mg/ml、0.1mg/mlから7.5mg/ml、0.1mg/mlから5mg/ml、0.1mg/mlから2mg/ml、0.2mg/mlから1mg/ml、または0.3mg/mlから0.8mg/mlの濃度で含み、水性液体形態で滅菌される
の特徴の1つ以上を有する、項目1から8のいずれか一項に記載の方法。
(項目10)
前記組成物が、以下:
a)前記組成物が、グルタチオンを含む;
b)前記組成物が、グルタチオンを還元型として含む;
c)前記組成物が、グルタチオンを、0.03mg/mlから10mg/ml、0.075mg/mlから5mg/ml、0.15mg/mlから4mg/ml、または0.4mg/mlから1.3mg/mlの濃度で含み、前記グルタチオンは、還元型であることが好ましい;
d)前記組成物が、グルタチオンを含み、液体形態、好ましくは水性形態で滅菌され、前記グルタチオンは、還元型であることが好ましい;および/または
e)前記組成物が、グルタチオンを、0.03mg/mlから10mg/ml、0.075mg/mlから5mg/ml、0.15mg/mlから4mg/ml、または0.4mg/mlから1.3mg/mlの濃度で含み、水性液体形態で滅菌され、前記グルタチオンは、還元型であることが好ましい
の特徴の1つ以上を有する、項目1から9のいずれか一項に記載の方法。
(項目11)
前記組成物が、以下:
a)前記組成物が、少なくとも1つの水溶性ビタミンを含み、前記水溶性ビタミンが、アスコルビン酸、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB3、ビタミンB6、葉酸塩または葉酸、ビタミンB12、ビオチンおよびパントテン酸より選択されることが好ましく、前記組成物が、アスコルビン酸を含むことがさらに好ましい;
b)前記組成物が、アスコルビン酸、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB3、ビタミンB6、葉酸塩または葉酸、ビタミンB12、ビオチンおよびパントテン酸より選択されることが好ましく、アスコルビン酸であることがさらに好ましい少なくとも1つの水溶性ビタミンを、20mg/ml未満、例えば、0.1mg/mlから15mg/ml、1mg/mlから13mg/ml、1.5mg/mlから12mg/ml、または2mg/mlから11mg/mlなどの濃度で含む;
c)前記組成物が、少なくとも1つの水溶性ビタミンを含み、液体形態、好ましくは水性形態で滅菌される;
d)前記組成物が、アスコルビン酸を含み、液体形態、好ましくは水性形態で滅菌される;
e)前記組成物が、少なくとも1つの水溶性ビタミンを20mg/ml未満、例えば、0.1mg/mlから15mg/ml、1mg/mlから13mg/ml、1.5mg/mlから12mg/ml、または2mg/mlから11mg/mlなどの濃度で含み、液体形態、好ましくは水性形態で滅菌される;
f)前記組成物が、アスコルビン酸を20mg/ml未満の濃度で含み、前記濃度が、0.1mg/mlから15mg/ml、1mg/mlから13mg/ml、1.5mg/mlから12mg/ml、または2mg/mlから11mg/mlより選択されてもよく、また、前記組成物が、液体形態、好ましくは水性形態で照射により滅菌される;
g)前記組成物が、ビタミンB、好ましくはビタミンB6を0.1mg/mlから15mg/ml、0.1mg/mlから14mg/ml、0.1mg/mlから11mg/ml、0.2mg/mlから7.5mg/ml、または0.2mg/mlから2mg/mlの濃度で含む;ならびに/または
h)前記組成物が、ビタミンB、好ましくはビタミンB6を0.1mg/mlから15mg/ml、0.1mg/mlから14mg/ml、0.1mg/mlから11mg/ml、0.2mg/mlから7.5mg/ml、または0.2mg/mlから2mg/mlの濃度で含み、前記組成物が、液体形態、好ましくは水性形態で照射により滅菌される
の特徴の1つ以上を含む、項目1から10のいずれか一項に記載の方法。
(項目12)
前記組成物が、以下:
a)前記組成物が、水溶性ビタミンE誘導体を含み、前記水溶性ビタミンE誘導体は、トロロックスであることが好ましい;
b)前記組成物が、トロロックスを含む;
c)前記組成物が、水溶性ビタミンE誘導体、さらに好ましくはトロロックスを、0.5mg/mlから5mg/ml、0.75mg/mlから3mg/ml、0.9mg/mlから2mg/ml、または1mg/mlから1.4mg/mlの濃度で含む;
d)前記組成物が、水溶性ビタミンE誘導体、好ましくはトロロックスを含み、液体形態、好ましくは水性形態で滅菌される;
e)前記組成物が、水溶性ビタミンE誘導体、必要に応じてトロロックスを、0.5mg/mlから5mg/ml、0.75mg/mlから3mg/ml、0.9mg/mlから2mg/ml、または1mg/mlから1.4mg/mlの濃度で含み、液体形態、好ましくは水性形態で滅菌される
の特徴の1つ以上を有する、項目1から11のいずれか一項に記載の方法。
(項目13)
前記カスパーゼ阻害剤が、以下:
a)前記カスパーゼ阻害剤が、汎カスパーゼ阻害剤である;
b)前記カスパーゼ阻害剤が、改変カスパーゼ特異的ペプチドを含む;
c)前記カスパーゼ阻害剤が、好ましくはカルボキシル末端においてO-フェノキシ(OPh)基で改変されている改変カスパーゼ特異的ペプチドを含む;
d)前記カスパーゼ阻害剤が、好ましくはN末端においてグルタミン(Q)基で改変されている改変カスパーゼ特異的ペプチドを含む;
e)前記カスパーゼ阻害剤が、Q-VD-OPh、Boc-D-(OMe)-FMKおよびZ-Val-Ala-Asp(OMe)-FMKから成る群より選択される;
f)前記カスパーゼ阻害剤が、Q-VD-OPhおよびZ-Val-Ala-Asp(OMe)-FMKから成る群より選択される;ならびに/または
g)前記カスパーゼ阻害剤が、Q-VD-OPhである
の特徴の1つ以上を有する、項目1から12のいずれか一項に記載の方法。
(項目14)
前記組成物が、
a)抗凝固薬および/またはキレート剤、好ましくはEDTA;
b)安定化剤としてポリ(オキシエチレン)ポリマー;および/または
c)少なくとも1つの第一級、第二級または第三級アミド
のうちの1つ以上をさらに含む、項目1から13のいずれか一項に記載の方法。
(項目15)
前記組成物が、少なくとも1つのポリ(オキシエチレン)ポリマーをさらに含み、必要に応じて、前記組成物が、以下:
a)前記ポリ(オキシエチレン)ポリマーが、ポリエチレングリコール、好ましくは非置換ポリエチレングリコールである;
b)前記組成物が、少なくとも1500の分子量を有する高分子量ポリ(オキシエチレン)ポリマーであるポリ(オキシエチレン)ポリマーを含む;
c)前記組成物が、1500未満の分子量を有する少なくとも1つのポリ(オキシエチレン)ポリマー、好ましくは1000以下の分子量を有する低分子量ポリ(オキシエチレン)ポリマーを含み、さらに好ましくは、前記分子量は、100から800、150から700、200から600および200から500より選択される範囲に存する;
d)前記組成物が、少なくとも1500の分子量を有する高分子量ポリ(オキシエチレン)ポリマーであるポリ(オキシエチレン)ポリマー、および、高分子量ポリ(オキシエチレン)ポリマーの分子量より少なくとも100、好ましくは少なくとも200、少なくとも300または少なくとも400低い少なくとも1つのさらなるポリ(オキシエチレン)ポリマーであって、好ましくは1000以下の分子量を有する低分子量ポリ(オキシエチレン)ポリマーである、さらなるポリ(オキシエチレン)ポリマーを含む;ならびに/または
e)前記組成物が、高分子量ポリ(オキシエチレン)ポリマーであるポリ(オキシエチレン)ポリマーおよび低分子量ポリ(オキシエチレン)ポリマーであるポリ(オキシエチレン)ポリマーを含み、前記高分子量ポリ(オキシエチレン)ポリマーが、1500から50000、1500から40000、2000から30000、2500から25000、3000から20000、3500から15000および4000から12500より選択される範囲に存する分子量を有し、かつ/または、前記低分子量ポリ(オキシエチレン)ポリマーが、1000以下の分子量を有し、好ましくは、前記分子量は、100から1000、150から800、150から700、200から600および200から500より選択される範囲に存する
の特徴の1つ以上を有する、項目1から14のいずれか一項に記載の方法。
(項目16)
前記組成物が、少なくとも1つの第一級、第二級または第三級アミドをさらに含み、必要に応じて、前記組成物が、以下:
a)前記組成物が、式1
(式中、R1は、水素残基またはアルキル残基、好ましくはC1-C5アルキル残基、C1-C4アルキル残基またはC1-C3アルキル残基、さらに好ましいC1-C2アルキル残基であり、R2およびR3は同一であり、もしくは異なり、水素残基、および線状もしくは分岐した様式に配列された1~20原子の炭素鎖長を有する炭化水素残基、好ましくはアルキル残基から選択され、R4は、酸素、硫黄もしくはセレン残基であり、好ましくは、R4は酸素である)
に従う少なくとも1つの第一級、第二級または第三級アミドを含む;ならびに/または
b)前記組成物が、N,N-ジアルキルプロパンアミド、好ましくはN,N-ジメチルプロパンアミド、および/もしくはブタンアミド
の特徴の1つ以上を有する、項目1から15のいずれか一項に記載の方法。
(項目17)
前記組成物が、式1
(式中、R1は、水素残基またはアルキル残基、好ましくはC1-C5アルキル残基、C1-C4アルキル残基またはC1-C3アルキル残基、さらに好ましいC1-C2アルキル残基であり、R2およびR3は同一であり、または異なり、水素残基、および線状または分岐した様式に配列された1~20原子の炭素鎖長を有する炭化水素残基、好ましくはアルキル残基から選択され、R4は、酸素、硫黄またはセレン残基であり、好ましくは、R4は酸素である)
に従う少なくとも1つの化合物を含む、項目1から16のいずれか一項に記載の方法。
(項目18)
式1に従う前記少なくとも1つの化合物が、第一級、第二級または第三級カルボン酸アミドである、項目17に記載の方法。
(項目19)
前記滅菌された組成物が、以下:
i)細胞含有試料に含まれている細胞内核酸の安定化に好適であり、好ましくは、細胞内RNAおよび/または細胞内DNAを安定化する;
ii)細胞含有試料中に存在する核酸の分解を、安定化に起因して低減させる;
iii)試料に含有されている細胞におけるトランスクリプトームおよび/または転写レベルの安定化に好適であり、好ましくは、c-fos、IL-1ベータ、IL-8およびp53より選択される1つ以上のマーカー遺伝子の転写レベルを、安定化すると少なくとも12時間にわたって、少なくとも24時間にわたっておよび好ましくは少なくとも48時間にわたって安定化するのに好適である
の特徴の1つ以上を有する、項目1から18のいずれか一項に記載の方法。
(項目20)
前記滅菌された組成物により有核細胞または一般の細胞の溶解が誘導されない、項目1から19のいずれか一項に記載の方法。
(項目21)
前記滅菌された組成物が、核酸-核酸架橋、タンパク質-核酸架橋および/またはタンパク質-タンパク質架橋を誘導する架橋剤を含まず、また、ホルムアルデヒド放出剤の使用を含まない、項目1から20のいずれか一項に記載の方法。
(項目22)
前記滅菌された組成物が、以下:
a)安定化により、安定化された細胞含有試料から細胞を単離することが可能になる;
b)前記細胞含有試料が血液試料であり、血液試料に含有されている細胞が安定化される;
c)前記細胞含有試料が血液試料であり、白血球が安定化される;
d)細胞の形態が保存される;
e)有核細胞の形態が保存される;
f)前記試料が血液試料であり、含有されるリンパ球および/もしくは単球が安定化される;
g)細胞表面エピトープが保存される;ならびに/または
h)細胞表面タンパク質が保存される
の安定化特性を有する、項目1から21のいずれか一項に記載の方法。
(項目23)
滅菌可能な組成物であって、滅菌された形態の前記組成物が、生体試料の細胞外核酸集団の安定化に好適であり、前記組成物が、項目1から16のいずれか一項または項目17から22のいずれか一項に記載されているものであり、好ましくは前記組成物が滅菌されている、滅菌可能な組成物。
(項目24)
細胞含有生体試料に含まれている細胞外核酸集団を安定化するための方法であって、
a)項目1から16のいずれか一項もしくは項目17から22のいずれか一項に記載の方法に従って生体試料の細胞外核酸集団の安定化に好適な滅菌された組成物を得る、または滅菌された形態の項目23に記載の組成物を得るステップ;および
b)前記細胞含有生体試料を、安定化のために前記滅菌された組成物と接触させるステップ
を含む方法。
(項目25)
安定化された細胞含有生体試料から細胞外核酸を単離するための方法であって、
a)項目24に記載の方法に従って細胞含有生体試料を安定化するステップ;および
b)細胞外核酸を単離するステップ
を含む方法。
(項目26)
生体試料の細胞外核酸集団またはその成分の安定化に好適な組成物を照射による滅菌中に防護するための、N-アセチル-システインまたはグルタチオンであるチオアルコール、水溶性ビタミン、および水溶性ビタミンE誘導体から成る群より選択される少なくとも1つの化合物の使用。
(項目27)
安定化された細胞含有生体試料から核酸を単離するための方法であって、
a)細胞含有生体試料を安定化するステップであり、安定化が、
i)項目1から22のいずれか一項に記載の方法に従って滅菌された組成物を得ること;または
ii)滅菌されている、項目23に記載の組成物を得ること;および
前記細胞含有生体試料を前記滅菌された組成物と接触させること
を含む、ステップ;ならびに
b)前記安定化された試料から核酸を単離するステップ
を含む方法。
(項目28)
aa)ステップb)が、細胞内核酸、好ましくは細胞内RNAおよび/またはゲノムDNAなどの細胞内DNAを単離することを含む;
bb)ステップb)が、細胞外核酸を単離することを含む;
cc)前記方法が、前記安定化された試料から細胞を取り出し、取り出された細胞から核酸を単離するステップを含む
の特徴の1つ以上を有する、項目27に記載の方法。
(項目29)
安定化された細胞含有生体試料から細胞を単離するための方法であって、
a)細胞含有生体試料を安定化するステップであり、安定化が、
i)項目1から22のいずれか一項に記載の方法に従って滅菌された組成物を得ること;または
ii)滅菌されている、項目23に記載の組成物を得ること;および
前記細胞含有生体試料を前記滅菌された組成物と接触させること
を含むステップ;ならびに
b)前記安定化された試料から細胞を単離するステップを含む方法。
上記のいくつもの理由から、生体試料の細胞外核酸集団、特にccfDNA集団の安定化に好適な滅菌された組成物を提供することが望ましい。さらに細胞内DNA(例えば、ゲノムDNA)および/または細胞内RNAなどの細胞内核酸の安定化に好適であり、特に、遺伝子発現プロファイルの安定化に好適である安定化組成物に関して同じことが当てはまる。理論に束縛されることを望むものではないが、本発明者らにより、照射による滅菌、特に、ガンマ線照射により、安定化試薬、カスパーゼ阻害剤の主要な成分の分解が導かれる可能性があることが判明した。照射エネルギーおよび時間に応じて、カスパーゼ阻害剤の95%に至るまでが滅菌プロセス中に分解される可能性がある。滅菌中のカスパーゼ阻害剤の分解により、安定化組成物の性能の低下が導かれる。この効果は、血液試料を安定化するためにかかる滅菌された安定化組成物を使用した場合の血液細胞からのゲノムDNAの放出の増加による例において見ることができる。したがって、1つ以上のカスパーゼ阻害剤を含む安定化組成物中の1つ以上の活性成分、例えば、特に、カスパーゼ阻害剤などが、照射を伴う滅菌プロセス中、特にガンマ線照射による滅菌中に実質的に分解されるのを防止するために、方法が必要とされていた。
上記の所見は、生体試料の細胞外核酸集団の安定化に好適な、1つ以上のカスパーゼ阻害剤を含む滅菌された組成物を生成するための方法に有利に適用することができる。
a)
i.少なくとも1つのカスパーゼ阻害剤、および
ii.チオアルコール(N-アセチル-システインまたはグルタチオンであることが好ましい)、水溶性ビタミン、およびビタミンEまたはその誘導体より選択される少なくとも1つの化合物
を含む組成物を提供するステップ;ならびに
b)滅菌のために組成物を照射するステップ
を含む方法を提供する。
ステップa)は、少なくとも1つのカスパーゼ阻害剤、ならびにチオアルコール(好ましくはN-アセチル-システインおよび/もしくはグルタチオン)、水溶性ビタミン、およびビタミンEもしくはその誘導体より選択される少なくとも1つの化合物を含む組成物を提供することを包含する。かかる組成物は、第五の態様による方法を使用して生成し、したがって調製することができる。
ステップa)において提供される安定化組成物は、少なくとも1つのカスパーゼ阻害剤を含む。
ステップa)において提供される組成物は、チオアルコール(N-アセチル-システインまたはグルタチオンであることが好ましい)、水溶性ビタミン、およびビタミンEまたはその誘導体より選択される少なくとも1つの化合物をさらに含む。したがって、組成物は、照射によって(例えば、ガンマ線照射によってなど)滅菌することができ、ここで、滅菌された組成物は、その安定化性、したがって、性能を本質的に維持する。理論に束縛されることを望むものではないが、これらの化合物は、照射される安定化組成物、特に、その中に含まれているカスパーゼ阻害剤(単数または複数)を防護するのに役立つ。同時に、これらの化合物は、安定化効果には干渉せず、それにより、特にccfDNAなどの細胞外核酸集団の安定化における組成物の機能性が保証される。驚くべきことに、本発明の化合物により、これらのバランスの取れた効果が達成された。実施例において示すように、いくつもの他のラジカルスカベンジャーは、照射からの防護を付与せず、かつ/または組成物の安定化性能を干渉し、したがって、不適当であった。
水溶性ビタミンとしてアスコルビン酸を使用することが好ましい。アスコルビン酸は、次式:
ステップa)において提供される安定化組成物は、上記の少なくとも1つのカスパーゼ阻害剤およびチオアルコール(N-アセチル-システインまたはグルタチオンであることが好ましい)、水溶性ビタミン、およびビタミンEまたはその誘導体より選択される少なくとも1つの化合物に加えて、さらなる成分を含んでよい。これらのさらなる成分は、特に、細胞外核酸集団に対する安定化効果を支持するために含めることができる。
a)抗凝固薬および/またはキレート剤;
b)ポリ(オキシエチレン)ポリマー;および/または
c)少なくとも1つの第一級、第二級または第三級アミド
のうちの1つ以上をさらに含んでよい。
a)前記ポリ(オキシエチレン)ポリマーが、ポリエチレングリコール、好ましくは非置換ポリエチレングリコールである;
b)前記組成物が、少なくとも1500の分子量を有する高分子量ポリ(オキシエチレン)ポリマーであるポリ(オキシエチレン)ポリマーを含む;
c)前記組成物が、1500未満の分子量を有する少なくとも1つのポリ(オキシエチレン)ポリマー、好ましくは1000以下の分子量を有する低分子量ポリ(オキシエチレン)ポリマーを含み、さらに好ましくは、前記分子量は、100から800、150から700、200から600および200から500より選択される範囲に存する;
d)前記組成物が、少なくとも1500の分子量を有する高分子量ポリ(オキシエチレン)ポリマーであるポリ(オキシエチレン)ポリマー、および、高分子量ポリ(オキシエチレン)ポリマーの分子量より少なくとも100、好ましくは少なくとも200、少なくとも300または少なくとも400低い少なくとも1つのさらなるポリ(オキシエチレン)ポリマーであって、好ましくは1000以下の分子量を有する低分子量ポリ(オキシエチレン)ポリマーである、さらなるポリ(オキシエチレン)ポリマーを含む;ならびに/または
e)前記組成物が、高分子量ポリ(オキシエチレン)ポリマーであるポリ(オキシエチレン)ポリマーおよび低分子量ポリ(オキシエチレン)ポリマーであるポリ(オキシエチレン)ポリマーを含み、前記高分子量ポリ(オキシエチレン)ポリマーが、1500から50000、1500から40000、2000から30000、2500から25000、3000から20000、3500から15000および4000から12500より選択される範囲に存する分子量を有し、かつ/または、前記低分子量ポリ(オキシエチレン)ポリマーが、1000以下の分子量を有し、好ましくは、前記分子量は、100から1000、150から800、150から700、200から600、200から500および200から400より選択される範囲に存する
の特徴の1つ以上を有し得る。
に従う1つ以上の化合物を含む。
に従う1つ以上の化合物を含んでよい。
a)1つ以上のカスパーゼ阻害剤、
b)チオアルコール(N-アセチル-システインまたはグルタチオンであることが好ましい)、水溶性ビタミン、およびビタミンEまたは上記のその誘導体より選択される1つ以上の化合物(組成物はN-アセチル-システインを含むことが好ましい)
c)安定化剤として、好ましくは、少なくとも1500の分子量を有する高分子量ポリ(オキシエチレン)ポリマーである、少なくとも1つのポリ(オキシエチレン)ポリマー;
を含み、ならびに必要に応じて、
d)第1のポリ(オキシエチレン)ポリマーの分子量よりも少なくとも100、好ましくは少なくとも200、少なくとも300または少なくとも400低い分子量を有する、好ましくは高分子量ポリ(オキシエチレン)ポリマーである少なくとも1つのさらなるポリ(オキシエチレン)ポリマーであって、好ましくは、1000以下の分子量を有する低分子量ポリ(オキシエチレン)ポリマーである、さらなるポリ(オキシエチレン)ポリマー;
e)少なくとも1つの第一級、第二級または第三級アミド;
f)抗凝固薬および/またはキレート剤
から成る群より選択される1つ以上、好ましくは2つ以上のさらなる添加剤
を含む。
a)1つ以上のカスパーゼ阻害剤、好ましくは汎カスパーゼ阻害剤、さらに好ましい改変カスパーゼ特異的ペプチドを含むカスパーゼ阻害剤、さらに好ましいQ-VD-OPh、Z-VAD(OMe)-FMKおよびBoc-D-(OMe)-FMKから成る群より選択されるカスパーゼ阻害剤、最も好ましくはQ-VD-OPh;
b)チオアルコール(N-アセチル-システインまたはグルタチオンであることが好ましい)、水溶性ビタミン(ビタミンB6またはアスコルビン酸であることが好ましい)、およびビタミンEまたは上記のその誘導体より選択される1つ以上の化合物(組成物は、N-アセチル-システインを含むことが好ましい)、
c)安定化剤として、少なくとも1つのポリ(オキシエチレン)ポリマーであって、好ましくはポリエチレングリコールであり、さらに好ましくは非置換ポリエチレングリコールである、ポリ(オキシエチレン)ポリマー;
ならびに、必要に応じて、1つ以上、好ましくは2つの、
d)少なくとも1つの第一級、第二級または第三級アミド;
e)抗凝固薬および/またはキレート剤
から成る群より選択されるさらなる添加剤
を含む。
a)少なくとも1つのカスパーゼ阻害剤、好ましくは汎カスパーゼ阻害剤、さらに好ましくは改変カスパーゼ特異的ペプチドを含むカスパーゼ阻害剤、最も好ましくはQ-VD-OPh;
b)N-アセチル-システイン、グルタチオン(好ましくは、還元形態)および/またはアスコルビン酸、好ましくはN-アセチル-システイン、より好ましくは0.05mg/mlから15mg/ml、0.1mg/mlから10mg/ml、0.1mg/mlから7.5mg/ml、0.1mg/mlから5mg/ml、0.1mg/mlから2mg/ml、0.2mg/mlから1mg/ml、または0.3mg/mlから0.8mg/mlの濃度のN-アセチル-システイン;
c)少なくとも1500、好ましくは2000から40000、さらに好ましい2500から30000、2500から25000または3000から20000の範囲の分子量を有する少なくとも1つの高分子量ポリ(オキシエチレン)ポリマー;
d)式1に従う1つ以上の化合物(組成物は、ブタンアミドおよび/またはN,N-ジアルキルプロパンアミド、さらに好ましくはN,N-ジメチルプロパンアミドを含むことが好ましい);
e)使用される高分子量ポリ(オキシエチレン)ポリマーの分子量より少なくとも100、好ましくは少なくとも200、少なくとも300または少なくとも400低い分子量を有する少なくとも1つのさらなるポリ(オキシエチレン)ポリマーであって、好ましくは、1000以下の分子量を有する、好ましくは200から800または200から600の範囲の分子量を有する低分子量ポリ(オキシエチレン)ポリマーである、さらなるポリ(オキシエチレン)ポリマー;
f)必要に応じて、抗凝固薬および/またはキレート剤、好ましくはEDTA
を含む。
a)少なくとも1つのカスパーゼ阻害剤、好ましくは汎カスパーゼ阻害剤、さらに好ましくは改変カスパーゼ特異的ペプチドを含むカスパーゼ阻害剤、さらに最も好ましくはQ-VD-OPh;
b)N-アセチル-システイン、グルタチオン(好ましくは、還元形態)および/またはアスコルビン酸、好ましくはN-アセチル-システイン、より好ましくは0.05mg/mlから15mg/ml、0.1mg/mlから10mg/ml、0.1mg/mlから7.5mg/ml、0.1mg/mlから5mg/ml、0.1mg/mlから2mg/ml、0.2mg/mlから1mg/ml、または0.3mg/mlから0.8mg/mlの濃度のN-アセチル-システイン;
c)安定化剤として、少なくとも1つのポリ(オキシエチレン)ポリマーであって、好ましくはポリエチレングリコールであり、さらに好ましくは非置換ポリエチレングリコールである、ポリ(オキシエチレン)ポリマー;
d)式1に従う1つ以上の化合物(組成物は、ブタンアミドおよび/またはN,N-ジアルキルプロパンアミド、さらに好ましくはN,N-ジメチルプロパンアミドを含むことが好ましい);
e)必要に応じて、抗凝固薬および/またはキレート剤、好ましくはEDTA
を含む。
a)細胞を安定化することおよび細胞含有生体試料に含有されている細胞から試料の無細胞部分へのゲノムDNAの放出を低減させることが可能である;
b)安定化された試料中に存在する核酸、特にゲノムDNA、の分解を低減させることが可能である;
c)安定化された生体試料に含有されている細胞に由来するゲノムDNAでの試料に含まれている細胞外DNA集団の汚染を低減させるもしくは防止することが可能である;
d)安定化された生体試料に含有されている細胞に由来する細胞内核酸での試料に含まれている細胞外核酸集団の汚染を低減させるもしくは防止することが可能である;
e)安定化組成物が、添加剤を、前記添加剤が細胞溶解を誘導もしくは促進する濃度で含まない;
f)安定化組成物が、タンパク質-DNA架橋および/またはタンパク質-タンパク質架橋を誘導する架橋剤、例えばホルムアルデヒド、ホルマリン、パラホルムアルデヒドまたはホルムアルデヒド放出剤を含まない;
g)安定化組成物が、毒性物質を含まない;
h)細胞含有生体試料に含まれている細胞外核酸集団を冷蔵せずに、好ましくは室温で、少なくとも3日、少なくとも4日、少なくとも5日もしくは少なくとも6日より選択される期間、安定化することが可能である;ならびに/または
i)組成物が、好ましくは血液である安定化すべき細胞含有試料を含まない;
の特徴の1つ以上を有し得る。
方法は、ステップb)において、滅菌のために安定化組成物を照射することをさらに含む。上で説明した通り、組成物を生体試料と接触させる前に、組成物を照射する。目的は、例えば試料を滅菌された組成物と接触させることによって生体試料中の細胞外核酸集団を安定化するために使用することができる、滅菌された、カスパーゼ阻害剤を含む安定化組成物を提供することである。
a)上記の安定化組成物を提供するステップ;および
b)組成物を照射によって滅菌するステップ
を含む方法であることが好ましい。
本発明の第一の態様による方法の好適なおよび好ましい実施形態を以下に記載する。
a)
i.少なくとも1つのカスパーゼ阻害剤、好ましくは汎カスパーゼ阻害剤、さらに好ましくは改変カスパーゼ特異的ペプチドを含むカスパーゼ阻害剤。前記カスパーゼ特異的ペプチドは、アルデヒド、ニトリルまたはケトン化合物によって改変されたものであってよい。1つの実施形態によると、カスパーゼ特異的ペプチドは、好ましくはカルボキシル末端においてO-フェノキシ(OPh)またはフルオロメチルケトン(FMK)基で改変されている。1つの実施形態によると、カスパーゼ阻害剤は、Q-VD-OPh、Boc-D-(OMe)-FMKおよびZ-VAD(OMe)-FMKから成る群より選択される。1つの実施形態によると、カスパーゼ阻害剤は、Q-VD-OPhおよびZ-VAD(OMe)-FMKから成る群より選択され、Q-VD-OPhが最も好ましい。
ii.以下:
- 0.05mg/mlから15mg/ml、0.1mg/mlから10mg/ml、0.1mg/mlから7.5mg/ml、0.1mg/mlから5mg/ml、0.1mg/mlから2mg/ml、0.2mg/mlから1mg/ml、または0.3mg/mlから0.8mg/mlの濃度のN-アセチル-システイン、
- 0.03mg/mlから10mg/ml、0.04mg/mlから7.5mg/ml、0.075mg/mlから5mg/ml、0.15mg/mlから4mg/ml、0.3mg/mlから3mg、0.4mg/mlから2mg/mlまたは0.4mg/mlから1.3mg/mlの濃度の還元形態のグルタチオン、および/または
- 20mg/ml未満、例えば、1mg/mlから15mg/ml、0.2mg/mlから14mg/ml、0.5mg/mlから13.5mg/ml、1mg/mlから13mg/ml、1.5mg/mlから12mg/mlまたは2mg/mlから11mg/mlの濃度のアスコルビン酸、
- 0.1mg/mlから15mg/ml、0.1mg/mlから14mg/ml、0.1mg/mlから11mg/ml、0.2mg/mlから7.5mg/mlまたは0.2mg/mlから2mg/mlの濃度のビタミンB、好ましくはビタミンB6
の化合物のうちの1つ以上
を含む液体、好ましくは水性の組成物を提供するステップであって、組成物は、必要に応じて、
iii.安定化剤として、少なくとも1つのポリ(オキシエチレン)ポリマーであって、好ましくはポリエチレングリコール、さらに好ましくは非置換ポリエチレングリコールである、ポリ(オキシエチレン)ポリマー、
iv.少なくとも1つの第一級、第二級または第三級アミド、好ましくはN,N-ジアルキルプロパンアミド(例えば、N,N-ジメチルプロパンアミド)および/またはブタンアミド、
v.抗凝固薬および/またはキレート剤、好ましくはEDTA
から選択される1つ以上の化合物をさらに含む、水性組成物を提供するステップ;ならびに
b)滅菌のために、組成物が、好ましくはガンマ線照射によって照射されるステップ
を含む。
a)
i.少なくとも1つのカスパーゼ阻害剤、好ましくは汎カスパーゼ阻害剤、さらに好ましくは改変カスパーゼ特異的ペプチドを含むカスパーゼ阻害剤。前記カスパーゼ特異的ペプチドは、アルデヒド、ニトリルまたはケトン化合物によって改変されたものであってよい。1つの実施形態によると、カスパーゼ特異的ペプチドは、好ましくはカルボキシル末端においてO-フェノキシ(OPh)またはフルオロメチルケトン(FMK)基で改変されている。1つの実施形態によると、カスパーゼ阻害剤は、Q-VD-OPh、Boc-D-(OMe)-FMKおよびZ-VAD(OMe)-FMKから成る群より選択される。1つの実施形態によると、カスパーゼ阻害剤は、Q-VD-OPhおよびZ-VAD(OMe)-FMKから成る群より選択され、Q-VD-OPhが最も好ましい。
ii.以下:
- 0.05mg/mlから15mg/ml、0.1mg/mlから10mg/ml、0.1mg/mlから7.5mg/ml、0.1mg/mlから5mg/ml、0.1mg/mlから2mg/ml、0.2mg/mlから1mg/ml、または0.3mg/mlから0.8mg/mlの濃度のN-アセチル-システイン、
- 0.03mg/mlから10mg/ml、0.04mg/mlから7.5mg/ml、0.075mg/mlから5mg/ml、0.15mg/mlから4mg/ml、0.3mg/mlから3mg、0.4mg/mlから2mg/mlまたは0.4mg/mlから1.3mg/mlの濃度の還元形態のグルタチオン、および/または
- 20mg/ml未満、例えば、1mg/mlから15mg/ml、0.2mg/mlから14mg/ml、0.5mg/mlから13.5mg/ml、1mg/mlから13mg/ml、1.5mg/mlから12mg/mlまたは2mg/mlから11mg/mlの濃度のアスコルビン酸、
の化合物のうちの1つ以上
を含む液体、好ましくは水性の組成物を提供するステップであって、組成物は、必要に応じて、
iii.少なくとも1500、好ましくは2000から40000、さらに好ましい2500から30000、2500から25000または3000から20000の範囲の分子量を有する少なくとも1つの高分子量ポリ(オキシエチレン)ポリマー、
iv.少なくとも1つの第一級、第二級または第三級アミド、好ましくはN,N-ジアルキルプロパンアミド(例えば、N,N-ジメチルプロパンアミド)および/またはブタンアミド、
v.使用される高分子量ポリ(オキシエチレン)ポリマーの分子量よりも少なくとも100、好ましくは少なくとも200、少なくとも300または少なくとも400低い分子量を有する少なくとも1つのさらなるポリ(オキシエチレン)ポリマーであって、好ましくは、1000以下の分子量を有する、好ましくは200から800または200から600の範囲の分子量を有する低分子量ポリ(オキシエチレン)である、さらなるポリ(オキシエチレン)ポリマー、ならびに
vi.抗凝固薬および/またはキレート剤、好ましくはEDTA
から選択される1つ以上の化合物をさらに含む、水性組成物を提供するステップ;ならびに
b)滅菌のために、組成物が、好ましくはガンマ線照射によって照射されるステップ
を含む。
a)
i.少なくとも1つのカスパーゼ阻害剤、好ましくは汎カスパーゼ阻害剤、さらに好ましくは上で記載のとおりの改変カスパーゼ特異的ペプチドを含むカスパーゼ阻害剤、最も好ましくはQ-VD-OPh、
ii.上記の表Aまたは表Bに記載される通りの少なくとも1つの化合物(好ましくは、組成物はN-アセチル-システインを含む)、
の化合物のうちの1つ以上
を含む、好ましくは水性である液体組成物を提供するステップであって、組成物は、必要に応じて、
iii.少なくとも1500、好ましくは2000から40000、さらに好ましい2500から30000、2500から25000または3000から20000の範囲の分子量を有する少なくとも1つの高分子量ポリ(オキシエチレン)ポリマー、
iv.少なくとも1つの第一級、第二級または第三級アミド、好ましくはN,N-ジアルキルプロパンアミド(例えば、N,N-ジメチルプロパンアミド)および/またはブタンアミド、
v.使用される高分子量ポリ(オキシエチレン)ポリマーの分子量よりも少なくとも100、好ましくは少なくとも200、少なくとも300または少なくとも400低い分子量を有する少なくとも1つのさらなるポリ(オキシエチレン)ポリマーであって、好ましくは、1000以下の分子量を有する、好ましくは200から800または200から600の範囲の分子量を有する低分子量ポリ(オキシエチレン)である、さらなるポリ(オキシエチレン)ポリマー、ならびに
vi.抗凝固薬および/またはキレート剤、好ましくはEDTA
から選択される1つ以上の化合物をさらに含む、組成物を提供するステップ;ならびに
b)滅菌のために、組成物が、好ましくはガンマ線照射によって照射されるステップ
を含む。
a)
i.少なくとも1つの汎カスパーゼ阻害剤、さらに好ましくは上記の改変カスパーゼ特異的ペプチドを含むカスパーゼ阻害剤、最も好ましいQ-VD-OPh、
ii.0.05mg/mlから15mg/ml、0.1mg/mlから10mg/ml、0.1mg/mlから7.5mg/ml、0.1mg/mlから5mg/ml、0.1mg/mlから2mg/ml、0.2mg/mlから1mg/ml、または0.3mg/mlから0.8mg/mlの濃度のN-アセチル-システイン
を含み、必要に応じて、
iii.安定化剤として、少なくとも1つのポリ(オキシエチレン)ポリマーであって、好ましくはポリエチレングリコール、さらに好ましくは非置換ポリエチレングリコールである、ポリ(オキシエチレン)ポリマー、
iv.少なくとも1つの第一級、第二級または第三級アミド、好ましくはN,N-ジアルキルプロパンアミド(例えば、N,N-ジメチルプロパンアミド)および/またはブタンアミド、および
v.必要に応じて、抗凝固薬および/またはキレート剤、好ましくはEDTA
をさらに含む、水性組成物を提供するステップ;ならびに
b)滅菌のために、組成物が、好ましくはガンマ線照射によって、さらに好ましくは5kGyから35kGy、6kGyから30kGy、7kGyから26kGy、約8kGyから約25kGy、または約8kGyから約15kGyの線量で照射されるステップ
を含む方法を提供する。
a)
i.少なくとも汎カスパーゼ阻害剤、さらに好ましくは上で記載される通りの改変カスパーゼ特異的ペプチドを含むカスパーゼ阻害剤、最も好ましくはQ-VD-OPh、
ii.0.05mg/mlから15mg/ml、0.1mg/mlから10mg/ml、0.1mg/mlから7.5mg/ml、0.1mg/mlから5mg/ml、0.1mg/mlから2mg/ml、0.2mg/mlから1mg/ml、または0.3mg/mlから0.8mg/mlの濃度のN-アセチル-システイン、
を含み、必要に応じて、
iii.少なくとも1500、好ましくは2000から40000、さらに好ましい2500から30000、2500から25000または3000から20000の範囲の分子量を有する少なくとも1つの高分子量ポリ(オキシエチレン)ポリマー、
iv.少なくとも1つの第一級、第二級または第三級アミド、好ましくはN,N-ジアルキルプロパンアミド(例えば、N,N-ジメチルプロパンアミド)および/またはブタンアミド、
v.使用される高分子量ポリ(オキシエチレン)ポリマーの分子量よりも少なくとも100、好ましくは少なくとも200、少なくとも300または少なくとも400低い分子量を有する少なくとも1つのさらなるポリ(オキシエチレン)ポリマーであって、好ましくは、1000以下の分子量を有する、好ましくは200から800または200から600の範囲の分子量を有する低分子量ポリ(オキシエチレン)である、さらなるポリ(オキシエチレン)ポリマー、ならびに
vi.必要に応じて、抗凝固薬および/またはキレート剤、好ましくはEDTA
をさらに含む水性の組成物を提供するステップ;ならびに
b)滅菌のために、組成物が、好ましくはガンマ線照射によって、好ましくは5kGyから35kGy、6kGyから30kGy、7kGyから26kGy、約8kGyから約25kGy、または約8kGyから約15kGyの線量で照射されるステップ
を含む。
a)
i.カスパーゼ阻害剤Q-VD-OPh、
ii.0.05mg/mlから15mg/ml、0.1mg/mlから10mg/ml、0.1mg/mlから7.5mg/ml、0.1mg/mlから5mg/ml、0.1mg/mlから2mg/ml、0.2mg/mlから1mg/ml、または0.3mg/mlから0.8mg/mlの濃度のN-アセチル-システイン
を含み、組成物は必要に応じて、
iii.安定化剤として、少なくとも1つのポリ(オキシエチレン)ポリマーであって、好ましくはポリエチレングリコール、さらに好ましくは非置換ポリエチレングリコールである、ポリ(オキシエチレン)ポリマー、
iv.少なくとも1つの第一級、第二級または第三級アミド、好ましくはN,N-ジアルキルプロパンアミド(例えば、N,N-ジメチルプロパンアミド)および/またはブタンアミド、および
v.必要に応じて、抗凝固薬および/またはキレート剤、好ましくはEDTA
をさらに含む、水性組成物を提供するステップ;ならびに
b)組成物をガンマ線照射によって、好ましくは5kGyから35kGy、6kGyから30kGy、7kGyから26kGy、約8kGyから約25kGy、または約8kGyから約15kGyの線量で滅菌するステップ
を含む方法を提供する。
a)
i.カスパーゼ阻害剤Q-VD-OPh、
ii.0.05mg/mlから15mg/ml、0.1mg/mlから10mg/ml、0.1mg/mlから7.5mg/ml、0.1mg/mlから5mg/ml、0.1mg/mlから2mg/ml、0.2mg/mlから1mg/ml、または0.3mg/mlから0.8mg/mlの濃度のN-アセチル-システイン、
を含む水性の組成物を提供するステップであって、組成物は、必要に応じて、
iii.少なくとも1500、好ましくは2000から40000、さらに好ましい2500から30000、2500から25000または3000から20000の範囲の分子量を有する少なくとも1つの高分子量ポリ(オキシエチレン)ポリマー、
iv.少なくとも1つの第一級、第二級または第三級アミド、好ましくはN,N-ジアルキルプロパンアミド(例えば、N,N-ジメチルプロパンアミド)および/またはブタンアミド、
v.使用される高分子量ポリ(オキシエチレン)ポリマーの分子量よりも少なくとも100、好ましくは少なくとも200、少なくとも300または少なくとも400低い分子量を有する少なくとも1つのさらなるポリ(オキシエチレン)ポリマーであって、好ましくは、1000以下の分子量を有する、好ましくは200から800または200から600の範囲の分子量を有する低分子量ポリ(オキシエチレン)である、さらなるポリ(オキシエチレン)ポリマー、ならびに
vi.抗凝固薬および/またはキレート剤、好ましくはEDTA
をさらに含む、組成物を提供するステップ;ならびに
b)組成物をガンマ線照によって、好ましくは5kGyから35kGy、6kGyから30kGy、7kGyから26kGy、約8kGyから約25kGy、または約8kGyから約15kGyの線量で滅菌するステップ
を含む。
第二の態様に従って、本発明は、細胞含有生体試料に含まれている細胞外核酸集団を安定化するための方法であって、
a)本発明の第一の態様の方法に従って生体試料の細胞外核酸集団の安定化に好適な滅菌された組成物を生成するステップ;および
b)細胞含有生体試料を滅菌された組成物と接触させるステップ
を含む方法を提供する。
a)本発明の第六の態様による組成物であり、滅菌されている組成物を得る、または、本発明の第七の態様による試料採集デバイスであり、その中に含まれる組成物が滅菌されている、試料採集デバイスを得るステップ;および
b)細胞含有生体試料を滅菌された組成物と接触させるステップ
を含む方法も意図されている。
a)好ましくは0.1μMから20μM、0.2μMから18μM、0.5μMから17μM、3μMから16μM、さらに好ましい3μMから12μMの範囲に存する濃度の、少なくとも1つのカスパーゼ阻害剤、好ましくは汎カスパーゼ阻害剤、さらに好ましいQ-VD-OPh;
および、
b)0.05mMから13.4mM、0.09mMから8.9mM、0.09mMから6.7mM、0.09mMから4.5mM、0.09mMから1.8mM、0.18mMから0.9mM、または0.27mMから0.71mMから選択される濃度範囲のN-アセチル-システイン;
c)0.01mMから4.2mM、0.02mMから3.15mM、0.03mMから2.1mM、0.06mMから1.68mM、0.13mMから1.26mM、0.17mMから0.95mMまたは0.17mMから0.61mMから選択される濃度範囲のグルタチオン、好ましくは還元形態のもの;
d)16.5mM未満、例えば、0.08mMから12.4mM、0.83mMから10.72mM、1.24mMから9.9mM、または1.65mMから9.1mMから選択される濃度範囲の水溶性ビタミン、好ましくは、アスコルビン酸;
e)0.29mMから2.9mM、0.44mMから1.74mM、0.52mMから1.16mM、または0.58mMから0.81mMから選択される濃度範囲のビタミンEもしくはその誘導体、好ましくは、水溶性ビタミンE誘導体、より好ましくはトロロックス
のうちの1つ以上を含み得る。
細胞含有生体試料を滅菌された安定化組成物と接触させた後、得られる混合物は、
a)0.25%から5%、0.3%から4%、0.4%から3%、0.5%から2.5%または0.75%から2%の範囲に存する濃度の、式1に従う1つ以上の化合物;
b)少なくとも1つのポリ(オキシエチレン)ポリマーであって、好ましくはポリエチレングリコール、さらに好ましくは非置換ポリエチレングリコールである、ポリ(オキシエチレン)ポリマー;
c)キレート剤、さらに好ましくはEDTA
のうちの1つ以上を含み得る。
a)0.25%から5%、0.3%から4%、0.4%から3%、0.5%から2.5%または0.75%から2%の範囲における濃度の式1に従う1つ以上の化合物;
b)0.1%から3%(w/v)、0.2%から2.5%(w/v)、0.25%から2%(w/v)、0.3%から1.75%(w/v)および0.35%から1.5%(w/v)から選択される、または0.25%から1.5%(w/v)、0.3%から1.25%(w/v)、0.35%から1%(w/v)および0.4%から0.75%(w/v)から選択される濃度範囲の高分子量ポリ(オキシエチレン)ポリマー;
c)0.5%から10%、1.5%から9%、1.75%から8%、2%から7%および2.5%から6%から選択される濃度範囲の低分子量ポリ(オキシエチレン)ポリマー;
d)キレート剤、さらに好ましくはEDTA
のうちの1つ以上を含み得る。
a)安定化により、安定化された試料から細胞を単離することが可能になる;
b)前記細胞含有試料が血液試料であり、血液試料に含有されている細胞が安定化される;
c)前記細胞含有試料が血液試料であり、白血球が安定化される;
d)細胞の形態が保存される;
e)有核細胞の形態が保存される;
f)前記試料が血液試料であり、含有されるリンパ球および/もしくは単球が安定化される;
g)細胞表面エピトープが保存される;ならびに/または
h)細胞表面タンパク質が保存される
のうちの1つ以上を有する。
a)安定化された試料を核酸分析および/もしくは検出方法に供する;
b)細胞外核酸を安定化された試料から単離する;
c)細胞外核酸を安定化された試料から単離し、単離された核酸を分析および/もしくは検出する;
d)安定化された試料に含まれている細胞を取り出す;
e)安定化された試料に含まれている細胞を、核酸の単離、分析および/もしくは検出ステップを実施する前に取り出す;
f)安定化された試料から細胞を取り出し、安定化された試料の無細胞部分もしくは細胞枯渇部分から細胞外核酸を単離する;
g)(i)安定化された試料、(ii)細胞が取り出された、安定化された試料および/もしくは(iii)試料から取り出された細胞を保管する;
h)安定化された試料から細胞を取り出し、廃棄する;ならびに/または
i)安定化された試料から細胞を取り出し、安定化された試料から取り出された細胞から核酸を単離する;
j)安定化された試料から細胞を取り出し、安定化された試料から取り出された細胞からタンパク質および/もしくは代謝産物などの生体分子、核酸を単離する;
k)安定化された試料から細胞を取り出し、安定化された試料から取り出された細胞から核酸およびタンパク質および/もしくは代謝産物などの生体分子を単離する
l)安定化された試料から細胞を取り出し、安定化された試料の無細胞部分または細胞枯渇部分から細胞外核酸をサイズ選択核酸単離法を使用して単離する
のうちの1つ以上を含んでよい。
第三の態様に従って、本発明は、安定化された細胞含有生体試料から細胞外核酸を単離するための方法であって、
a)本発明の第二の態様の方法に従って細胞含有生体試料を安定化するステップ;および
b)細胞外核酸を単離するステップ
を含む方法を提供する。
第四の態様に従って、本発明は、細胞外核酸を処理および/または分析するための方法であって、
a)安定化された細胞含有生体試料から細胞外核酸を本発明の第三の態様の方法に従って単離するステップ;ならびに
b)単離された細胞外核酸を処理および/または分析するステップ
を含む方法を提供する。
第五の態様に従って、本発明は、滅菌可能な組成物を生成するための方法であって、滅菌された形態の組成物が、生体試料の細胞外核酸集団の安定化に好適であり、方法が、
a)
i.少なくとも1つのカスパーゼ阻害剤、および
ii.チオアルコール(N-アセチル-システインまたはグルタチオンであることが好ましい)、水溶性ビタミン、およびビタミンEまたはその誘導体より選択される少なくとも1つの化合物
を含む組成物を調製するステップ
を含む方法を提供する。
b)組成物を滅菌するステップ
をさらに含んでよい。
第六の態様に従って、本発明は、滅菌可能な組成物であって、滅菌された形態の組成物が、生体試料の細胞外核酸集団の安定化に好適である、滅菌可能な組成物を提供する。組成物は、本発明の第一の態様のステップa)の方法において提供される組成物である。本発明による好適な滅菌可能な組成物は、上で第一の態様による方法を論じる際に記載しており、それについてはそれぞれの開示を参照する。それについては特に、その組成物、特に含まれている成分、それについての好適なおよび好ましい実施形態、ならびに好適なおよび好ましい濃度および上記の他の特徴の詳細に関する上記の開示を参照する。複数の実施形態では、滅菌可能な組成物は、さらに細胞内核酸(特に、細胞内RNAおよび/または細胞内DNA(例えば、ゲノムDNA))を安定化するのに好適である。複数の実施形態では、滅菌可能な組成物は、さらに例えば細胞表面特性および/または細胞形態などの細胞特性を安定化するのに好適である。詳細は上に記載し、それについては上記の開示を参照する。
本発明の第七の態様に従って、細胞含有生体試料、好ましくは血液試料を採集するための採集デバイスも提供される。続いて、採集デバイスは、容器とも称される。
a)1つ以上のカスパーゼ阻害剤、
b)チオアルコール(N-アセチル-システインまたはグルタチオンであることが好ましい)、水溶性ビタミン、およびビタミンEまたは上記のその誘導体より選択される1つ以上の化合物(組成物はN-アセチル-システインを含むことが好ましい)
c)安定化剤として、好ましくは、少なくとも1500の分子量を有する高分子量ポリ(オキシエチレン)ポリマーである、少なくとも1つのポリ(オキシエチレン)ポリマー;
を含み、ならびに必要に応じて、
d)第1のポリ(オキシエチレン)ポリマーの分子量よりも少なくとも100、好ましくは少なくとも200、少なくとも300または少なくとも400低い分子量を有する、好ましくは高分子量ポリ(オキシエチレン)ポリマーである少なくとも1つのさらなるポリ(オキシエチレン)ポリマーであって、好ましくは、1000以下の分子量を有する低分子量ポリ(オキシエチレン)ポリマーである、さらなるポリ(オキシエチレン)ポリマー;
e)少なくとも1つの第一級、第二級または第三級アミド;
f)抗凝固薬および/またはキレート剤
から成る群より選択される1つ以上、好ましくは2つ以上のさらなる添加剤
を含む。
a)1つ以上のカスパーゼ阻害剤、好ましくは汎カスパーゼ阻害剤、さらに好ましい改変カスパーゼ特異的ペプチドを含むカスパーゼ阻害剤、さらに好ましいQ-VD-OPh、Z-VAD(OMe)-FMKおよびBoc-D-(OMe)-FMKから成る群より選択されるカスパーゼ阻害剤、最も好ましくはQ-VD-OPh;
b)チオアルコール(N-アセチル-システインまたはグルタチオンであることが好ましい)、水溶性ビタミン(ビタミンB6またはアスコルビン酸であることが好ましい)、およびビタミンEまたは上記のその誘導体より選択される1つ以上の化合物(組成物は、N-アセチル-システインを含むことが好ましい)、
c)安定化剤として、少なくとも1つのポリ(オキシエチレン)ポリマーであって、好ましくはポリエチレングリコールであり、さらに好ましくは非置換ポリエチレングリコールである、ポリ(オキシエチレン)ポリマー;
ならびに、必要に応じて、1つ以上、好ましくは2つの、
d)少なくとも1つの第一級、第二級または第三級アミド;
e)抗凝固薬および/またはキレート剤
から成る群より選択されるさらなる添加剤
を含む。
a)少なくとも1つのカスパーゼ阻害剤、好ましくは汎カスパーゼ阻害剤、さらに好ましくは改変カスパーゼ特異的ペプチドを含むカスパーゼ阻害剤。前記カスパーゼ特異的ペプチドは、アルデヒド、ニトリルまたはケトン化合物によって改変されたものであってよい。1つの実施形態によると、カスパーゼ特異的ペプチドは、好ましくはカルボキシル末端においてO-フェノキシ(OPh)またはフルオロメチルケトン(FMK)基で改変されている。1つの実施形態によると、カスパーゼ阻害剤は、Q-VD-OPh、Boc-D-(OMe)-FMKおよびZ-VAD(OMe)-FMKから成る群より選択される。1つの実施形態によると、カスパーゼ阻害剤は、Q-VD-OPhおよびZ-VAD(OMe)-FMKから成る群より選択され、Q-VD-OPhが最も好ましい。
b)以下:
- 0.05mg/mlから15mg/ml、0.1mg/mlから10mg/ml、0.1mg/mlから7.5mg/ml、0.1mg/mlから5mg/ml、0.1mg/mlから2mg/ml、0.2mg/mlから1mg/ml、または0.3mg/mlから0.8mg/mlの濃度のN-アセチル-システイン、
- 0.03mg/mlから10mg/ml、0.04mg/mlから7.5mg/ml、0.075mg/mlから5mg/ml、0.15mg/mlから4mg/ml、0.3mg/mlから3mg、0.4mg/mlから2mg/mlまたは0.4mg/mlから1.3mg/mlの濃度の還元形態のグルタチオン、および/または
- 20mg/ml未満、例えば、1mg/mlから15mg/ml、0.2mg/mlから14mg/ml、0.5mg/mlから13.5mg/ml、1mg/mlから13mg/ml、1.5mg/mlから12mg/mlまたは2mg/mlから11mg/mlの濃度のアスコルビン酸、
- 0.1mg/mlから15mg/ml、0.1mg/mlから14mg/ml、0.1mg/mlから11mg/ml、0.2mg/mlから7.5mg/mlまたは0.2mg/mlから2mg/mlの濃度のビタミンB、好ましくはビタミンB6
の化合物のうちの1つ以上を含み、
組成物は、必要に応じて、
c)安定化剤として、少なくとも1つのポリ(オキシエチレン)ポリマーであって、好ましくはポリエチレングリコール、さらに好ましくは非置換ポリエチレングリコールである、ポリ(オキシエチレン)ポリマー、
d)少なくとも1つの第一級、第二級または第三級アミド、好ましくはN,N-ジアルキルプロパンアミド(例えば、N,N-ジメチルプロパンアミド)および/またはブタンアミド、および
e)抗凝固薬および/またはキレート剤、好ましくはEDTA
から選択される1つ以上の化合物をさらに含む。
a)少なくとも1つのカスパーゼ阻害剤、好ましくは汎カスパーゼ阻害剤、さらに好ましくは改変カスパーゼ特異的ペプチドを含むカスパーゼ阻害剤。前記カスパーゼ特異的ペプチドは、アルデヒド、ニトリルまたはケトン化合物によって改変されたものであってよい。1つの実施形態によると、カスパーゼ特異的ペプチドは、好ましくはカルボキシル末端においてO-フェノキシ(OPh)またはフルオロメチルケトン(FMK)基で改変されている。1つの実施形態によると、カスパーゼ阻害剤は、Q-VD-OPh、Boc-D-(OMe)-FMKおよびZ-VAD(OMe)-FMKから成る群より選択される。1つの実施形態によると、カスパーゼ阻害剤は、Q-VD-OPhおよびZ-VAD(OMe)-FMKから成る群より選択され、Q-VD-OPhが最も好ましい。
b)以下:
- 0.05mg/mlから15mg/ml、0.1mg/mlから10mg/ml、0.1mg/mlから7.5mg/ml、0.1mg/mlから5mg/ml、0.1mg/mlから2mg/ml、0.2mg/mlから1mg/ml、または0.3mg/mlから0.8mg/mlの濃度のN-アセチル-システイン、
- 0.03mg/mlから10mg/ml、0.04mg/mlから7.5mg/ml、0.075mg/mlから5mg/ml、0.15mg/mlから4mg/ml、0.3mg/mlから3mg、0.4mg/mlから2mg/mlまたは0.4mg/mlから1.3mg/mlの濃度の還元形態のグルタチオン、および/または
- 20mg/ml未満、例えば、0.1mg/mlから15mg/ml、0.2mg/mlから14mg/ml、0.5mg/mlから13.5mg/ml、1mg/mlから13mg/ml、1.5mg/mlから12mg/mlまたは2mg/mlから11mg/mlの濃度のアスコルビン酸、
の化合物のうちの1つ以上を含み、
組成物は、必要に応じて、
c)少なくとも1500、好ましくは2000から40000、さらに好ましい2500から30000、2500から25000または3000から20000の範囲の分子量を有する少なくとも1つの高分子量ポリ(オキシエチレン)ポリマー、
d)少なくとも1つの第一級、第二級または第三級アミド、好ましくはN,N-ジアルキルプロパンアミド(例えば、N,N-ジメチルプロパンアミド)および/またはブタンアミド、
e)使用される高分子量ポリ(オキシエチレン)ポリマーの分子量より少なくとも100、好ましくは少なくとも200、少なくとも300または少なくとも400低い分子量を有する少なくとも1つのさらなるポリ(オキシエチレン)ポリマーであって、好ましくは、1000以下の分子量を有する、好ましくは200から800または200から600の範囲の分子量を有する低分子量ポリ(オキシエチレン)ポリマーである、さらなるポリ(オキシエチレン)ポリマー、および
f)抗凝固薬および/またはキレート剤、好ましくはEDTA
から選択される1つ以上の化合物をさらに含む。
a)少なくとも汎カスパーゼ阻害剤、さらに好ましくは上で記載される通りの改変カスパーゼ特異的ペプチドを含むカスパーゼ阻害剤、最も好ましくはQ-VD-OPh、
b)0.05mg/mlから15mg/ml、0.1mg/mlから10mg/ml、0.1mg/mlから7.5mg/ml、0.1mg/mlから5mg/ml、0.1mg/mlから2mg/ml、0.2mg/mlから1mg/ml、または0.3mg/mlから0.8mg/mlの濃度のN-アセチル-システイン、
を含み、組成物は、必要に応じて、
c)安定化剤として、少なくとも1つのポリ(オキシエチレン)ポリマーであって、好ましくはポリエチレングリコール、さらに好ましくは非置換ポリエチレングリコールである、ポリ(オキシエチレン)ポリマー、
d)少なくとも1つの第一級、第二級または第三級アミド、好ましくはN,N-ジアルキルプロパンアミド(例えば、N,N-ジメチルプロパンアミド)および/またはブタンアミド、および
e)抗凝固薬および/またはキレート剤、好ましくはEDTA
をさらに含む。
a)少なくとも1つの汎カスパーゼ阻害剤、さらに好ましくは上で記載される通りの改変カスパーゼ特異的ペプチドを含むカスパーゼ阻害剤、最も好ましくはQ-VD-OPh、
b)0.05mg/mlから15mg/ml、0.1mg/mlから10mg/ml、0.1mg/mlから7.5mg/ml、0.1mg/mlから5mg/ml、0.1mg/mlから2mg/ml、0.2mg/mlから1mg/ml、または0.3mg/mlから0.8mg/mlの濃度のN-アセチル-システイン、
を含み、組成物は、必要に応じて、
c)少なくとも1500、好ましくは2000から40000、さらに好ましい2500から30000、2500から25000または3000から20000の範囲の分子量を有する少なくとも1つの高分子量ポリ(オキシエチレン)ポリマー、
d)少なくとも1つの第一級、第二級または第三級アミド、好ましくはN,N-ジアルキルプロパンアミド(例えば、N,N-ジメチルプロパンアミド)および/またはブタンアミド、
e)使用される高分子量ポリ(オキシエチレン)ポリマーの分子量よりも少なくとも100、好ましくは少なくとも200、少なくとも300または少なくとも400低い分子量を有する少なくとも1つのさらなるポリ(オキシエチレン)ポリマーであって、好ましくは、1000以下の分子量を有する、好ましくは200から800または200から600の範囲の分子量を有する低分子量ポリ(オキシエチレン)である、さらなるポリ(オキシエチレン)ポリマー、ならびに
f)必要に応じて、抗凝固薬および/またはキレート剤、好ましくはEDTA
をさらに含む。
固体の安定化組成物を使用する利点は、固体が、通常、化学的に液体より安定していることである。1つの実施形態によると、前記容器の内壁を本発明による安定化組成物で、またはその個々の成分、例えば抗凝固物質などで処理/被覆する。例えば噴霧乾燥法を用いて、前記組成物または成分を前記内壁に塗布することができる。液体除去技術を安定化組成物に対して実施して、実質的に固体状態の保護組成物を得ることができる。かかる液体除去条件および技法は、PCT/EP2015/055699に記載されており、この開示を参照する。
第八の態様に従って、本発明は、本発明の第六の態様による組成物または本発明の第七の態様による採集デバイスを含むキットを提供する。キットは、細胞外核酸を単離するための試薬などのさらなる構成要素をさらに含んでよい。
第九の態様に従って、本発明は、生体試料の細胞外核酸集団またはその成分の安定化に好適な組成物を滅菌、特に照射による滅菌中防護するための、チオアルコール(好ましくはN-アセチル-システインまたはグルタチオン)、水溶性ビタミン、およびビタミンEまたはその誘導体から成る群より選択される少なくとも1つの化合物の使用に関する。これらの化合物は、特に、上記のように、含有されているカスパーゼ阻害剤を照射中に分解から防護するのに好適である。これらの化合物のうちの1つ以上を使用した場合、分解の程度は有意に低減される。照射は、好ましくはイオン化照射、さらに好ましくはガンマ線照射、電子ビーム照射、またはX線であってよく、ガンマ線照射が最も好ましい。適用される照射および/または滅菌条件は、本発明の第一の態様に関連して上記の通りであってよい。
第十の態様に従って、本発明は、少なくとも1つのラジカルスカベンジャーの、試料採集デバイス、特に採血チューブに含まれている水性組成物を照射中に防護することにおける、使用を提供する。
a)試料採集デバイスに含まれている、少なくとも1つのラジカルスカベンジャーを含む水性組成物を調製するステップ、および
b)組成物を照射によって滅菌するステップ
を含む方法が提供される。
a)細胞含有生体試料を安定化するステップであり、安定化が、
i)本発明の第1の態様の方法に従って滅菌された組成物を得ること;または
ii)滅菌されている、本発明の第6の態様に記載の組成物を得ること;または
iii)その中に含まれる組成物が滅菌されている本発明の第7の態様に記載の試料採集デバイスを得ること;および
前記細胞含有生体試料を前記滅菌された組成物と接触させること
を含む、ステップ;ならびに
b)前記安定化された試料から核酸を単離するステップ
を含む。
a)細胞含有生体試料を安定化するステップであり、安定化が、
i)本発明の第1の態様の方法に従って滅菌された組成物を得ること;または
ii)滅菌されている、本発明の第6の態様に記載の組成物を得ること;または
iii)その中に含まれる組成物が滅菌されている本発明の第7の態様に記載の試料採集デバイスを得ること;および
前記細胞含有生体試料を前記滅菌された組成物と接触させること
を含む、ステップ;ならびに
b)前記安定化された試料から細胞を単離するステップ
を含む。
1.生体試料の細胞外核酸集団の安定化に好適な滅菌された組成物を生成するための方法であって、
a)
i.少なくとも1つのカスパーゼ阻害剤、および
ii.チオアルコールおよびビタミンまたはそのビタミン誘導体より選択される少なくとも1つの化合物
を含む組成物を提供するステップ;ならびに
b)滅菌のために前記組成物を照射するステップ
を含む方法。
a)
i.少なくとも1つのカスパーゼ阻害剤、および
ii.チオアルコール、水溶性ビタミンまたはその誘導体、および脂溶性ビタミンより選択される少なくとも1つの化合物
を含む組成物を提供するステップ;ならびに
b)滅菌のために前記組成物を照射するステップ
を含む、項目1に記載の方法。
a)
i.少なくとも1つのカスパーゼ阻害剤、および
ii.N-アセチル-システインまたはグルタチオンであるチオアルコール、水溶性ビタミンまたはその誘導体、および脂溶性ビタミンの水溶性誘導体より選択される少なくとも1つの化合物であって、必要に応じて、N-アセチル-システインまたはグルタチオンであるチオアルコール、水溶性ビタミン、および水溶性ビタミンE誘導体より選択される、少なくとも1つの化合物
を含む組成物を提供するステップ;ならびに
b)滅菌のために組成物を照射するステップ
を含む、項目1または2に記載の方法。
a)前記組成物が、イオン化照射により照射される;
b)前記組成物が、ガンマ線照射、電子ビーム照射、もしくはX線により照射される;
c)前記組成物が、ガンマ線照射もしくはX線により照射される;
d)前記組成物が、ガンマ線照射により照射される;
e)前記組成物が、5kGyから35kGy、6kGyから30kGy、7kGyから26kGy、約8kGyから約25kGy、もしくは約8kGyから約15kGyの照射線量で照射される;
f)前記組成物か、5kGyから35kGy、6kGyから30kGy、7kGyから26kGy、約8kGyから約25kGy、もしくは約8kGyから約15kGyの照射線量でガンマ線照射により照射される;
g)前記組成物が、8kGyから25kGy、もしくは8kGyから15kGyの照射線量でガンマ線照射により照射される;および/または
h)照射による滅菌の結果、前記組成物の無菌性保証水準(SAL)が10-6以下になる
の特徴の1つ以上を有する、項目1から3のいずれかの項目に記載の方法。
a)前記組成物が、固体形態で調製される;
b)前記組成物が、固体形態で調製され、照射前に溶解されて、水性であることが好ましい液体組成物が提供される;
d)前記組成物が、液体形態で調製され照射される;
e)前記組成物が、水性である;
f)前記組成物が、酸性pHを有する;
g)前記組成物が、pH4.0から7.0、pH4.1から6.9、pH4.2から6.8、pH4.3から6.6、pH4.4から6.3、pH4.5から6.0、またはpH4.5から5.5を有する、および/または
h)前記組成物が緩衝されている
の特徴の1つ以上を有する、項目1から4のいずれかの項目に記載の方法。
i.N-アセチル-システイン、還元型であることが好ましいグルタチオン、ビタミンB、好ましくはビタミンB6、アスコルビン酸またはその誘導体、およびトロロックスより選択される化合物;
ii.N-アセチル-システイン、還元型であることが好ましいグルタチオン、アスコルビン酸またはその誘導体、およびトロロックスより選択される化合物;
iii.N-アセチル-システイン、還元型であることが好ましいグルタチオン、ビタミンB、好ましくはビタミンB6、およびアスコルビン酸より選択される化合物;
iv.N-アセチル-システイン、還元型であることが好ましいグルタチオン、およびアスコルビン酸またはその誘導体より選択される化合物;または
v.N-アセチル-システイン
を含む、項目1から7のいずれかの項目に記載の方法。
i.好ましくは項目15に記載の少なくとも1つのカスパーゼ阻害剤、および
ii.
aa)0.05mg/mlから15mg/ml、0.1mg/mlから10mg/ml、0.1mg/mlから7.5mg/ml、0.1mg/mlから5mg/ml、0.1mg/mlから2mg/ml、0.2mg/mlから1mg/ml、または0.3mg/mlから0.8mg/mlの濃度のN-アセチル-システイン;
ab)還元型であることが好ましい、0.03mg/mlから10mg/ml、0.04mg/mlから7.5mg/ml、0.075mg/mlから5mg/ml、0.15mg/mlから4mg/ml、0.3mg/mlから3mg/ml、0.4mg/mlから2mg/mlまたは0.4mg/mlから1.3mg/mlの濃度のグルタチオン;
ac)20mg/ml未満、例えば、0.1mg/mlから15mg/ml、1mg/mlから13mg/ml、1.5mg/mlから12mg/ml、または2mg/mlから11mg/mlなどの濃度のアスコルビン酸またはその誘導体;
ad)0.1mg/mlから15mg/ml、0.1mg/mlから14mg/ml、0.1mg/mlから11mg/ml、0.2mg/mlから7.5mg/ml、または0.2mg/mlから2mg/mlの濃度のビタミンB、好ましくはビタミンB6;
ae)0.5mg/mlから5mg/ml、0.75mg/mlから3mg/ml、0.9mg/mlから2mg/ml、または1mg/mlから1.4mg/mlの濃度のトロロックス
の少なくとも1つを含む組成物を提供するステップ;ならびに
b)滅菌のために前記組成物を照射するステップ
を含み、
前記組成物が、N-アセチル-システインをaa)に記載の濃度で含むことが好ましい、
項目1から8のいずれかの項目に記載の方法。
a)前記組成物が、N-アセチル-システインを含む;
b)前記組成物が、N-アセチル-システインを、0.05mg/mlから15mg/ml、0.1mg/mlから10mg/ml、0.1mg/mlから7.5mg/ml、0.1mg/mlから5mg/ml、0.1mg/mlから2mg/ml、0.2mg/mlから1mg/ml、または0.3mg/mlから0.8mg/mlの濃度で含む;
c)前記組成物が、N-アセチル-システインを含み、液体形態、好ましくは水性形態で照射により滅菌される;および/または
d)前記組成物が、N-アセチル-システインを、0.05mg/mlから15mg/ml、0.1mg/mlから10mg/ml、0.1mg/mlから7.5mg/ml、0.1mg/mlから5mg/ml、0.1mg/mlから2mg/ml、0.2mg/mlから1mg/ml、または0.3mg/mlから0.8mg/mlの濃度で含み、水性液体形態で滅菌される
の特徴の1つ以上を有する、項目1から10のいずれかの項目に記載の方法。
a)前記組成物が、グルタチオンを含む;
b)前記組成物が、グルタチオンを還元型として含む;
c)前記組成物が、グルタチオンを、0.03mg/mlから10mg/ml、0.04mg/mlから7.5mg/ml、0.075mg/mlから5mg/ml、0.15mg/mlから4mg/ml、0.3mg/mlから3mg/ml、0.4mg/mlから2mg/ml、または0.4mg/mlから1.3mg/mlの濃度で含み、前記グルタチオンは、還元型であることが好ましい;
d)前記組成物が、グルタチオンを含み、液体形態、好ましくは水性形態で滅菌され、前記グルタチオンは、還元型であることが好ましい;および/または
e)前記組成物が、グルタチオンを、0.03mg/mlから10mg/ml、0.04mg/mlから7.5mg/ml、0.075mg/mlから5mg/ml、0.15mg/mlから4mg/ml、0.3mg/mlから3mg/ml、0.4mg/mlから2mg/ml、または0.4mg/mlから1.3mg/mlの濃度で含み、水性液体形態で滅菌され、前記グルタチオンは、還元型であることが好ましい
の特徴の1つ以上を有する、項目1から11のいずれかの項目に記載の方法。
a)前記組成物が、少なくとも1つの水溶性ビタミンまたはその誘導体を含み、前記水溶性ビタミンが、アスコルビン酸またはその誘導体、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB3、ビタミンB6、葉酸塩または葉酸、ビタミンB12、ビオチンおよびパントテン酸より選択されることが好ましく、前記組成物が、アスコルビン酸を含むことがさらに好ましい;
b)前記組成物が、アスコルビン酸またはその誘導体、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB3、ビタミンB6、葉酸塩または葉酸、ビタミンB12、ビオチンおよびパントテン酸より選択されることが好ましく、アスコルビン酸であることがさらに好ましい少なくとも1つの水溶性ビタミンまたはその誘導体を、20mg/ml未満、例えば、0.1mg/mlから15mg/ml、1mg/mlから13mg/ml、1.5mg/mlから12mg/ml、または2mg/mlから11mg/mlなどの濃度で含む;
c)前記組成物が、少なくとも1つの水溶性ビタミンまたはその誘導体を含み、液体形態、好ましくは水性形態で滅菌される;
d)前記組成物が、アスコルビン酸を含み、液体形態、好ましくは水性形態で滅菌される;
e)前記組成物が、少なくとも1つの水溶性ビタミンまたはその誘導体を20mg/ml未満、例えば、0.1mg/mlから15mg/ml、1mg/mlから13mg/ml、1.5mg/mlから12mg/ml、または2mg/mlから11mg/mlなどの濃度で含み、液体形態、好ましくは水性形態で滅菌される;
f)前記組成物が、アスコルビン酸またはその誘導体を20mg/ml未満の濃度で含み、前記濃度が、0.1mg/mlから15mg/ml、1mg/mlから13mg/ml、1.5mg/mlから12mg/ml、または2mg/mlから11mg/mlより選択されてもよく、また、前記組成物が、液体形態、好ましくは水性形態で照射により滅菌される;
g)前記組成物が、ビタミンB、好ましくはビタミンB6を0.1mg/mlから15mg/ml、0.1mg/mlから14mg/ml、0.1mg/mlから11mg/ml、0.2mg/mlから7.5mg/ml、または0.2mg/mlから2mg/mlの濃度で含む;ならびに/または
h)前記組成物が、ビタミンB、好ましくはビタミンB6を0.1mg/mlから15mg/ml、0.1mg/mlから14mg/ml、0.1mg/mlから11mg/ml、0.2mg/mlから7.5mg/ml、または0.2mg/mlから2mg/mlの濃度で含み、前記組成物が、液体形態、好ましくは水性形態で照射により滅菌される
の特徴の1つ以上を含む、項目1から12のいずれかの項目に記載の方法。
a)組成物が、脂溶性ビタミンの水溶性誘導体を含み、必要に応じて、脂溶性ビタミンが、ビタミンE、ビタミンD、ビタミンAおよびビタミンKより選択される;
b)組成物が、水溶性ビタミンE誘導体を含み、水溶性ビタミンE誘導体は、トロロックスであることが好ましい;
c)組成物が、トロロックスを含む;
d)組成物が、脂溶性ビタミンの水溶性誘導体、好ましくは水溶性ビタミンE誘導体、さらに好ましくはトロロックスを、0.5mg/mlから5mg/ml、0.75mg/mlから3mg/ml、0.9mg/mlから2mg/mlもしくは1mg/mlから1.4mg/mlの濃度で含む;
e)組成物が、脂溶性ビタミンの水溶性誘導体を含み、液体形態、好ましくは水性形態で照射により滅菌される;
f)組成物が、水溶性ビタミンE誘導体、好ましくはトロロックスを含み、液体形態、好ましくは水性形態で滅菌される;
g)組成物が、脂溶性ビタミンの水溶性誘導体を、0.5mg/mlから5mg/ml、0.75mg/mlから3mg/ml、0.9mg/mlから2mg/mlもしくは1mg/mlから1.4mg/mlの濃度で含み、液体形態、好ましくは水性形態で滅菌される;ならびに/または
h)組成物が、水溶性ビタミンE誘導体、必要に応じてトロロックスを、0.5mg/mlから5mg/ml、0.75mg/mlから3mg/ml、0.9mg/mlから2mg/ml、または1mg/mlから1.4mg/mlの濃度で含み、液体形態、好ましくは水性形態で滅菌される
の特徴の1つ以上を有する、項目1から13のいずれかの項目に記載の方法。
a)前記カスパーゼ阻害剤が、汎カスパーゼ阻害剤である;
b)前記カスパーゼ阻害剤が、改変カスパーゼ特異的ペプチドを含む;
c)前記カスパーゼ阻害剤が、好ましくはカルボキシル末端においてO-フェノキシ(OPh)基で改変されている改変カスパーゼ特異的ペプチドを含む;
d)前記カスパーゼ阻害剤が、好ましくはN末端においてグルタミン(Q)基で改変されている改変カスパーゼ特異的ペプチドを含む;
e)前記カスパーゼ阻害剤が、Q-VD-OPh、Boc-D-(OMe)-FMKおよびZ-Val-Ala-Asp(OMe)-FMKから成る群より選択される;
f)前記カスパーゼ阻害剤が、Q-VD-OPhおよびZ-Val-Ala-Asp(OMe)-FMKから成る群より選択される;ならびに/または
g)前記カスパーゼ阻害剤が、Q-VD-OPhである
の特徴の1つ以上を有する、項目1から14のいずれかの項目に記載の方法。
a)抗凝固薬および/またはキレート剤、好ましくはEDTA;
b)安定化剤としてポリ(オキシエチレン)ポリマー;および/または
c)少なくとも1つの第一級、第二級または第三級アミド
のうちの1つ以上をさらに含む、項目1から15いずれかの項目に記載の方法。
a)前記ポリ(オキシエチレン)ポリマーが、ポリエチレングリコール、好ましくは非置換ポリエチレングリコールである;
b)前記組成物が、少なくとも1500の分子量を有する高分子量ポリ(オキシエチレン)ポリマーであるポリ(オキシエチレン)ポリマーを含む;
c)前記組成物が、1500未満の分子量を有する少なくとも1つのポリ(オキシエチレン)ポリマー、好ましくは1000以下の分子量を有する低分子量ポリ(オキシエチレン)ポリマーを含み、さらに好ましくは、前記分子量は、100から800、150から700、200から600および200から500より選択される範囲に存する;
d)前記組成物が、少なくとも1500の分子量を有する高分子量ポリ(オキシエチレン)ポリマーであるポリ(オキシエチレン)ポリマー、および、高分子量ポリ(オキシエチレン)ポリマーの分子量より少なくとも100、好ましくは少なくとも200、少なくとも300または少なくとも400低い少なくとも1つのさらなるポリ(オキシエチレン)ポリマーであって、好ましくは1000以下の分子量を有する低分子量ポリ(オキシエチレン)ポリマーである、さらなるポリ(オキシエチレン)ポリマーを含む;ならびに/または
e)前記組成物が、高分子量ポリ(オキシエチレン)ポリマーであるポリ(オキシエチレン)ポリマーおよび低分子量ポリ(オキシエチレン)ポリマーであるポリ(オキシエチレン)ポリマーを含み、前記高分子量ポリ(オキシエチレン)ポリマーが、1500から50000、1500から40000、2000から30000、2500から25000、3000から20000、3500から15000および4000から12500より選択される範囲に存する分子量を有し、かつ/または、前記低分子量ポリ(オキシエチレン)ポリマーが、1000以下の分子量を有し、好ましくは、前記分子量は、100から1000、150から800、150から700、200から600および200から500より選択される範囲に存する
の特徴の1つ以上を有する、項目1から16のいずれかの項目に記載の方法。
a)前記組成物が、式1
に従う少なくとも1つの第一級、第二級または第三級アミドを含む;ならびに/または
b)前記組成物が、N,N-ジアルキルプロパンアミド、好ましくはN,N-ジメチルプロパンアミド、および/もしくはブタンアミド
の特徴の1つ以上を有する、項目1から17のいずれかの項目に記載の方法。
に従う少なくとも1つの化合物を含む、項目1から18のいずれかの項目に記載の方法。
i)細胞含有試料に含まれている細胞内核酸の安定化に好適であり、好ましくは、細胞内RNAおよび/または細胞内DNAを安定化する;
ii)細胞含有試料中に存在する核酸の分解を、安定化に起因して低減させる;
iii)試料に含有されている細胞におけるトランスクリプトームおよび/または転写レベルの安定化に好適であり、好ましくは、c-fos、IL-1ベータ、IL-8およびp53より選択される1つ以上のマーカー遺伝子の転写レベルを、安定化すると少なくとも12時間、少なくとも24時間、好ましくは少なくとも48時間にわたって安定化するのに好適である
の特徴の1つ以上を有する、項目1から20のいずれかの項目に記載の方法。
a)安定化により、安定化された細胞含有試料から細胞を単離することが可能になる;
b)前記細胞含有試料が血液試料であり、血液試料に含有されている細胞が安定化される;
c)前記細胞含有試料が血液試料であり、白血球が安定化される;
d)細胞の形態が保存される;
e)有核細胞の形態が保存される;
f)前記試料が血液試料であり、含有されるリンパ球および/もしくは単球が安定化される;
g)細胞表面エピトープが保存される;ならびに/または
h)細胞表面タンパク質が保存される
の安定化特性を有する、項目1から23のいずれかの項目に記載の方法。
a)項目1から18のいずれかの項目もしくは項目19から24のいずれかの項目に記載の方法に従って生体試料の細胞外核酸集団の安定化に好適な滅菌された組成物を得る、または滅菌された形態の項目25に記載の組成物を得るステップ;および
b)前記細胞含有生体試料を、安定化のために前記滅菌された組成物と接触させるステップ
を含む方法。
a)項目26に記載の方法に従って細胞含有生体試料を安定化するステップ;および
b)細胞外核酸を単離するステップ
を含む方法。
a)安定化された細胞含有生体試料から細胞外核酸を項目27の方法に従って単離するステップ;ならびに
b)単離された細胞外核酸を処理および/または分析するステップ
を含む方法。
少なくとも1つの化合物が、N-アセチル-システインまたはグルタチオンであるチオアルコール、水溶性ビタミンまたはその誘導体、および脂溶性ビタミンの水溶性誘導体より選択される;または
少なくとも1つの化合物が、N-アセチル-システインまたはグルタチオンであるチオアルコール、水溶性ビタミン、および水溶性ビタミンE誘導体より選択される;または
少なくとも1つの化合物が、N-アセチル-システインまたはグルタチオンであるチオアルコール、アスコルビン酸またはその誘導体、および水溶性ビタミンE誘導体より選択される、
項目29の使用。
a)
i.少なくとも1つのカスパーゼ阻害剤、および
ii.チオアルコールおよびビタミンまたはその誘導体より選択される少なくとも1つの化合物
を含む組成物を調製するステップ、ならびに、必要に応じて
b)組成物を滅菌するステップ
を含む方法。
a)細胞含有生体試料を安定化するステップであり、安定化が、
i)項目1から24のいずれかの項目に記載の方法に従って滅菌された組成物を得ること;または
ii)滅菌されている、項目25に記載の組成物を得ること;または
iii)その中に含まれる組成物が滅菌されている項目33に記載の試料採集デバイスを得ること;および
前記細胞含有生体試料を前記滅菌された組成物と接触させること
を含む、ステップ;ならびに
b)前記安定化された試料から核酸を単離するステップ
を含む方法。
a)細胞含有生体試料を安定化するステップであり、安定化が、
i)項目1から24のいずれかの項目に記載の方法に従って滅菌された組成物を得ること;または
ii)滅菌されている、項目25に記載の組成物を得ること;
iii)その中に含まれる組成物が滅菌されている項目33に記載の試料採集デバイスを得ること;および
前記細胞含有生体試料を前記滅菌された組成物と接触させること
を含むステップ;ならびに
b)前記安定化された試料から細胞を単離するステップ
を含む方法。
使用する略語:
ccfDNA:循環する無細胞DNA
PEG:ポリエチレングリコール
EDTA:エチレンジアミン四酢酸
DMPA:ジメチルプロピオンアミド
HPLC:高速液体クロマトグラフィー
BCT:採血チューブ
kGy:キログレイ
DMSO:ジメチルスルホキシド
特にガンマ線照射による滅菌の、細胞外核酸集団を安定化するための組成物(以下、「安定化試薬」または「安定化組成物」とも称する)に対する効果を2つの異なる手段によって決定した。安定化組成物の化学的分解プロファイルを高速液体クロマトグラフィー(HPLC)によって評価した。機能アッセイを実施して、細胞外核酸に対する組成物の安定化活性に対する滅菌の影響を決定した。このアッセイでは、細胞外核酸集団の好ましい実施形態としてccfDNAを分析した。
標準曲線を作成するために、カスパーゼ阻害剤(Q-VD-OPh)をDMSO中に溶解させ、希釈した。7.5、15、30および60μg/mlの濃度を使用して標準曲線を作成した。
PAXgene Blood ccfDNA Alpha採血チューブ(Alpha BCT)を作製するために、10ml採血用のBD標準チューブにccfDNA安定化試薬1.3から1.7mlを充填した。試験した例示的な安定化試薬は、PCT/EP2015/055699に従って、カスパーゼ阻害剤(Q-VD-OPh)、K2EDTA、DMPA、PEG300およびPEG10000の混合物を含むものであった。チューブに真空を適用して10.25mlを採血した。チューブを、エネルギーガンマ線供給源としてコバルト-60を使用した5から35kGyの範囲のガンマ線照射によって滅菌した。
ccfDNAレベルの安定化のために、血液をAlpha BCT中に抜き取った。1ml全血当たり1.8mgのK2EDTAを伴う10mlの噴霧乾燥EDTAチューブ(BD)が非安定化陰性対照として供した。チューブを10回反転させることによって血液と試薬を混合した。安定化されたおよび非安定化血液試料を直立に立てて室温で保管した。
全血試料を周囲温度、1.900×gで15分間遠心分離した。透明な血漿画分を新しい遠心管に移した。第二ラウンドにおいて、血漿試料を、非安定化EDTA-血液の場合には16.000×gで10分間遠心分離し、安定化されたAlpha BCT血液の場合には1.900×gで10分間遠心分離した。上清を新たなチューブに移し、ccfDNAの精製に直接使用するか、または使用するまで-20℃で保管した。
1ml、2mlまたは3ml血清または血漿からの循環核酸の精製についてのプロトコルを用いて、QIAamp循環核酸キット(QIAGEN GmbH)で血漿からDNAを単離した。別段の明記がない限り、2mlの血漿をプロテイナーゼKおよび溶解緩衝液ACLと混合し、30分間、60℃でインキュベートし、緩衝液ACBと混合し、製造業者の推奨に従って、QIAvac 24 Plus真空マニホールドを使用してQIAamp Miniカラムに結合させ、洗浄し、60μl溶離緩衝液AVEで溶離した。
QIAsymphony Circulating DNA protocol and kit(QIAGEN)の予備バージョンを用いて2ml血漿からccfDNAを単離した。別段の規定がなされなければ、QIAsymphonyロボットにより2ml血漿をプロテイナーゼK、結合緩衝液および磁気ビーズと混合した。DNAが結合したビーズを3回洗浄し、溶出緩衝液60μlを使用したDNAを溶出させた。
ccfDNAの量を測定するために、Abi Prism HT7900(Life Technologies)でのリアルタイムPCRアッセイを、溶出液3μlを用いて実施した。QuantiTect Multiplex PCR Kit試薬(QIAGEN GmbH)を使用した20μlアッセイ体積で、ヒト18S rDNA遺伝子の2つの断片を多重PCRで増幅した。3000から0.3ゲノム当量に希釈したヒトゲノムDNA(1ゲノム当量は、約6.6pgのヒトゲノムDNAに等しい)を用いて作成した標準曲線との比較により完全定量を達成した。
1.実施例1:ccfDNA安定化に対するガンマ線照射の効果
PAXgene Blood ccfDNA Alphaチューブを作製し、異なるエネルギーレベルのガンマ線照射によって滅菌した。8名のドナーからの10ml全血の試料を10ml噴霧乾燥K2EDTAチューブ(非安定化対照)およびPAXgene Blood ccfDNA Alphaチューブに採集した。血漿を採血直後に5mlの安定化血液試料または非安定化血液試料から生成した。残りの血液は、さらに6日間、室温で保管した後、血漿を生成した。ccfDNAを2ml血漿から手動で精製し、18S rDNA遺伝子のコピー数を三連反復でリアルタイムPCRによって決定した。
カスパーゼ阻害剤を含む安定化試薬に適用する場合、滅菌のために使用されるガンマ線照射には、その後の安定化試薬によるccfDNA安定化に対して線量依存的効果がある。滅菌のために適用される照射線量が高いほど、その後の適用における安定化が低くなる。
PAXgene Blood ccfDNA Alphaチューブを作製し、異なるエネルギーレベルを用いてガンマ線照射によって滅菌した。HPLCによる定量化のために、DMSOのみに溶解させたカスパーゼ阻害剤(Q-VD-OPh)について標準曲線を作成した。作成された標準曲線を図2に示す。表2(以下)に、カスパーゼ阻害剤の濃度ならびに異なる濃度のカスパーゼ阻害剤についてのピーク面積および保持時間を示す。
結論として、HPLCは、ガンマ線照射によって引き起こされるカスパーゼ阻害剤分解の程度を定量化するための有用な技法である。カスパーゼ阻害剤の分解は、照射中に起こり、滅菌後のccDNAレベルの安定化の低減(図1を参照されたい)は、インタクトな分解されていないカスパーゼ阻害剤の濃度の低下に関連する。
ガンマ線照射には、安定化試薬中のカスパーゼ阻害剤分解に対する線量依存的効果がある。照射線量が高いほど、より多くの分解が起こる。カスパーゼ阻害剤に対するガンマ線照射によって引き起こされる分解効果を定量化するためにHPLCを使用することができる。
ガンマ線照射による滅菌中のカスパーゼ阻害剤の分解を防止するために、成分を、カスパーゼ阻害剤を照射中の分解から防護するそれらの能力について試験した。さらなる成分自体が細胞外核酸のレベルに対して負の影響を有することを排除するために、これらの化合物を、カスパーゼ阻害剤(Q-VD-OPh)を含み、PEG、EDTAおよびDMPAをさらに含む安定化試薬に添加し、機能アッセイにおいて試験した。
11.45μlカスパーゼ阻害剤(Q-VD-OPh;1mgを388μl DMSOに溶解させたもの)、試薬は、PEG10.000、PEG300、EDTAおよびDMPAをさらに含み、水で全量1.7mlとした。スカベンジャーを以下にさらに詳述する通り添加した。
全血の添加後、Alphaチューブには、Q-VD-OPhが5μMの最終濃度で含まれた。
N-アセチル-システイン、アスコルビン酸、没食子酸またはタンニン酸を安定化試薬に図3に示す濃度で添加した:N-アセチル-システイン、2mg/ml;アスコルビン酸、5mg/ml;没食子酸、2mg/ml;タンニン酸、1mg/ml。
アスコルビン酸およびN-アセチル-システインなどのある特定のラジカルスカベンジャーの、カスパーゼ阻害剤を含有する安定化試薬への添加は、ccfDNA安定化特性に影響を及ぼすことなく可能である。
さらなる実験において、アスコルビン酸、N-アセチル-システインまたはグルタチオン(還元型)を安定化試薬に図4に示す濃度で添加した:アスコルビン酸、5mg/ml、10mg/mlまたは20mg/ml;N-アセチル-システイン、2mg/ml、4mg/mlまたは10mg/ml;グルタチオン(還元型)、0.1mg/ml、0.5mg/mlまたは1mg/ml。
アスコルビン酸、N-アセチル-システインまたはグルタチオン(還元型)を含む安定化試薬は、試験した濃度で良好な安定化性を示した(図4)。図5から分かるように、アスコルビン酸を、当技術分野においてガンマ線に誘導されるフリーラジカルに対して(放射線)防護的であることが報告されている濃度である20mg/mlの濃度で添加することにより、ccfDNAの絶対的なコピー数の減少が導かれた。
別の実験において、アスコルビン酸、N-アセチル-システインおよびグルタチオンの種々の組み合わせの、安定化試薬のccfDNA安定化特性に対する影響を試験した。
カスパーゼ阻害剤を含む安定化試薬にアスコルビン酸、N-アセチル-システインおよびグルタチオン(還元型)などの本発明によるラジカルスカベンジャーの組み合わせを好適な濃度で添加することが、ccfDNA安定化特性に影響を及ぼすことなく可能である。
スカベンジャー添加の、ガンマ線照射による滅菌中のカスパーゼ阻害剤分解に対する効果を分析した。また、スカベンジャー添加(滅菌前、カスパーゼ阻害剤を防護するために)の、(滅菌された)安定化試薬のccfDNA安定化特性に対する効果を評価した。
安定化試薬は以下を含むものであった(10ml K2EDTA全血について):
11.45μlカスパーゼ阻害剤(Q-VD-OPh;1mgを388μl DMSOに溶解させたもの)、試薬は、PEG10.000、PEG300、EDTAおよびDMPAをさらに含み、水で全量1.7mlとした。スカベンジャーを以下にさらに詳述する通り添加した。全血の添加後、Alphaチューブには、Q-VD-OPhが5μMの最終濃度で含まれた。
驚くべきことに、選択されたアスコルビン酸、N-アセチル-システイン、グルタチオンおよびトロロックスなどのスカベンジャーの添加によってのみ、カスパーゼ阻害剤を含む安定化試薬、例えば、PCT/EP2015/055699による安定化試薬などのガンマ線照射によって引き起こされるカスパーゼ阻害剤の分解が防止される。
アスコルビン酸、N-アセチル-システイン、グルタチオンおよびトロロックスなどの特定のラジカルスカベンジャー、特に、アスコルビン酸、N-アセチル-システインおよびグルタチオンを添加するだけで、ガンマ線照射による滅菌の結果としてのカスパーゼ阻害剤の分解が防止されるまたは効率的に低減する。驚くべきことに、これらのラジカルスカベンジャーの添加により、カスパーゼ阻害剤を含む安定化組成物を用いて達成されるccfDNA安定化の質は保存される。
PCT/EP2015/055699による安定化試薬を、異なる濃度のラジカルスカベンジャーの添加を伴ってまたは伴わずに、および異なる濃度のカスパーゼ阻害剤を用いて生成した。PAXgene Blood ccfDNA Alphaチューブを、それぞれの安定化試薬1.7mlを標準のVacutainerに充填することによって生成した。チューブを異なるエネルギーレベルのガンマ線照射によって滅菌した。カスパーゼ阻害剤濃度を照射の前後にHPLCによって測定した(以下の表7参照)。
3.3μlまたは6.6μlまたは9.8μlカスパーゼ阻害剤(Q-VD-OPh;18mgを2ml DMSOに溶解させたもの;血中最終濃度それぞれ5、10または15μM)、試薬は、PEG10.000、PEG300、EDTAおよびDMPAをさらに含み、水で全量1.7mlとした。
本発明と併せて有用なラジカルスカベンジャーは、広い濃度範囲にわたって有効である。試験した濃度範囲(スカベンジャーおよびカスパーゼ阻害剤)について、スカベンジャーによって付与された防護のレベルは、使用したカスパーゼ阻害剤濃度にほとんど依存しない。ラジカルスカベンジャーを組み合わせて防護をさらに改善することができる。
実施例6からのPAXgene Blood ccfDNA Alphaチューブの選択を機能的試験に使用してccfDNA安定化特性を決定した。N-アセチル-システインを異なる濃度で安定化試薬に添加した。0.5、1.0、2.0および4.0mg/ml N-アセチル-システインを伴うAlphaチューブを図8に示す通り調製した。チューブを非無菌で使用したまたは使用前に異なる線量のガンマ線照射で滅菌した。4名のドナーからの10ml全血の試料をそれぞれ10ml噴霧乾燥K2EDTAチューブ(非安定化対照)およびAlphaチューブ(滅菌対照および非滅菌対照として)中に採集した。全血中のN-アセチル-システインの最終濃度は、0.44、0.88、1.75および3.5mMとした。非安定化対照チューブには、1.8mg/ml K2EDTA(全血中の最終濃度)を含めた。血漿を採血直後に5mlの安定化血液試料または非安定化血液試料から生成した。残りの血液は、さらに6日間、室温で保管した後、血漿を生成した。ccfDNAを2ml血漿からQIAsymphonyで精製し、18S rDNA遺伝子のコピー数を三連反復でリアルタイムPCRによって決定した。
3.3μlカスパーゼ阻害剤(Q-VD-OPh;18mgを2ml DMSOに溶解させたもの;血中最終濃度5μM)、試薬は、PEG10.000、PEG300、EDTAおよびDMPAをさらに含み、水で全量1.7mlとした。
N-アセチル-システインは、広範囲の濃度でガンマ線照射からの防護に役立つ。ラジカルスカベンジャーを安定化試薬に添加することで、ガンマ線照射のccfDNA安定性に対する線量依存的効果が排除される。N-アセチル-システインは、安定化試薬による細胞外核酸の安定化には干渉せず、照射中のカスパーゼ阻害剤の分解を防止するための防護剤として使用されることが好ましい。
ガンマ線照射による滅菌中のカスパーゼ阻害剤分解を防止するためにビタミンB6をスカベンジャーとして添加することの効果を分析した。安定化試薬を、ビタミンB6の添加を伴ってまたは伴わずに生成し、30kGyのガンマ線照射によってバルクで滅菌した。
3.28μlカスパーゼ阻害剤(Q-VD-OPh;1mgを111μl DMSOに溶解させたもの)、試薬は、PEG、EDTAおよびDMPAをさらに含み、水で全量1.7mlとした。PEG300およびPEG10.000などの好適なポリエチレングリコールは上に記載している。スカベンジャーであるビタミンB6(ピリドキシン)を含む安定化試薬については、ビタミンB6(ピリドキシン)を2mg/mlの濃度で安定化試薬に添加した。安定化された血液中の最終的なカスパーゼ阻害剤(Q-VD-OPh)濃度はおよそ5μMであった。全血中のビタミンB6(ピリドキシン)の最終濃度はおよそ1.7mMであった。
スカベンジャーのアスコルビン酸、N-アセチル-L-システイン、グルタチオンおよびトロロックスと同様に、水溶性ビタミンB6によっても、カスパーゼ阻害剤を含む安定化試薬を用いて安定化された血液中のccfDNAの安定性レベルに対するガンマ線照射の負の効果が防止された。したがって、ビタミンB6の添加により、照射中に安定化組成物が防護され、滅菌された安定化組成物を良好な安定化性で調製することが可能になる。
異なるカスパーゼ阻害剤(Boc-D-(OMe)-FMKおよびZ-VAD(OMe)-FMK)の添加の、全血中のccfDNAレベルの安定化に対する効果を試験した。また、これらの異なるカスパーゼ阻害剤の滅菌中の照射による分解からの防護を分析した。
3.28μlカスパーゼ阻害剤(Boc-D-(OMe)-FMK、1mgを217μl DMSOに溶解させたものまたはZ-VAD(OMe)-FMK、1mgを122μl DMSOに溶解させたもの)。試薬は、PEG、EDTAおよびDMPAをさらに含み、水で全量1.7mlとした。PEG300およびPEG10.000などの好適なポリエチレングリコールは上に記載している。スカベンジャーとしてN-アセチル-L-システイン(NAC)を含む安定化試薬については、N-アセチル-L-システインを0.5mg/mlの濃度で安定化試薬に添加した。安定化された血液中の最終的なカスパーゼ阻害剤濃度はおよそ5μMであった。全血中のスカベンジャーの最終濃度はおよそ0.44mMであった。
カスパーゼ阻害剤Q-VD-OPhを含む安定化試薬と同様に(例えば、図9を参照されたい)、Boc-D-(OMe)-FMKまたはZ-VAD(OMe)-FMKなどの他のカスパーゼ阻害剤を含む安定化試薬により、ゲノムDNAの血漿中への放出が防止され、それにより、ccfDNAレベルが安定化する。特にN-アセチル-システインなどの、本発明に従って使用される化合物により、異なるカスパーゼ阻害剤(Q-VD-OPh、Boc-D-(OMe)-FMKまたはZ-VAD(OMe)-FMKなど)を含む安定化試薬がガンマ線照射中に防護され、ガンマ線照射の負の効果は、N-アセチル-L-システインなどのラジカルスカベンジャーを添加することによって防止することができる。
Claims (46)
- 生体試料の細胞外核酸集団を安定化することができる滅菌された組成物を生成するための方法であって、
a)
i.改変カスパーゼ特異的ペプチドを含む少なくとも1つのカスパーゼ阻害剤、および
ii.N-アセチル-システインまたはグルタチオンであるチオアルコール、水溶性ビタミン、および水溶性ビタミンE誘導体より選択される少なくとも1つの化合物であって、前記水溶性ビタミンがアスコルビン酸または水溶性ビタミンB6であり、前記水溶性ビタミンE誘導体がトロロックスである、少なくとも1つの化合物
を含む組成物を提供するステップ;ならびに
b)滅菌のために前記組成物を照射するステップであって、前記照射がイオン化照射によるものである、ステップ
を含み、前記安定化が、ゲノムDNAによる前記生体試料の細胞外核酸集団の汚染を低減させることを含む方法。 - 滅菌のために前記組成物を照射するステップが、以下:
a)前記組成物が、ガンマ線照射、電子ビーム照射、もしくはX線により照射される;
b)前記組成物が、ガンマ線照射もしくはX線により照射される;
c)前記組成物が、ガンマ線照射により照射される;
d)前記組成物が、5kGyから35kGy、6kGyから30kGy、7kGyから26kGy、約8kGyから約25kGy、もしくは約8kGyから約15kGyの照射線量で照射され、「約」という表現は、所与の値±10%を示す;
e)前記組成物か、5kGyから35kGy、6kGyから30kGy、7kGyから26kGy、約8kGyから約25kGy、もしくは約8kGyから約15kGyの照射線量でガンマ線照射により照射され、「約」という表現は、所与の値±10%を示す;
f)前記組成物が、8kGyから25kGy、もしくは8kGyから15kGyの照射線量でガンマ線照射により照射される;および/または
g)照射による滅菌の結果、前記組成物の無菌性保証水準(SAL)が10-6以下になる
の特徴の1つ以上を有する、請求項1に記載の方法。 - 前記組成物が、以下:
a)前記組成物が、固体形態で調製される;
b)前記組成物が、固体形態で調製され、照射前に溶解されて、液体組成物が提供される;
c)前記組成物が、固体形態で調整され、照射前に溶解されて水性組成物が提供される;
d)前記組成物が、液体形態で調製され照射される;
e)前記組成物が、水性である;
f)前記組成物が、酸性pHを有する;
g)前記組成物が、pH4.0から7.0、pH4.1から6.9、pH4.2から6.8、pH4.3から6.6、pH4.4から6.3、pH4.5から6.0、またはpH4.5から5.5を有する;
h)前記組成物が緩衝されている;および/または
i)前記組成物が照射を伴う滅菌に好適な試料採集デバイス中に提供されるか、または、前記組成物は、照射を実施する前に照射を伴う滅菌に好適な試料採集デバイス中に充填される、
の特徴の1つ以上を有する、請求項1から2のいずれか一項に記載の方法。 - 前記組成物が、液体形態、または水性形態で照射される、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
- 前記組成物が、N-アセチル-システインまたはグルタチオンであるチオアルコール、水溶性ビタミン、および水溶性ビタミンE誘導体より選択される前記少なくとも1つの化合物を、20mg/ml未満、15mg/ml以下、10mg/ml以下、7mg/ml以下、3mg/ml以下、または1.5mg/ml以下の濃度で含む、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
- 前記組成物が、
i.N-アセチル-システイン、グルタチオン、ビタミンB6、アスコルビン酸、およびトロロックスより選択される化合物;
ii.N-アセチル-システイン、グルタチオン、アスコルビン酸、およびトロロックスより選択される化合物;
iii.N-アセチル-システイン、グルタチオン、ビタミンB6、およびアスコルビン酸より選択される化合物;
iv.N-アセチル-システイン、グルタチオン、およびアスコルビン酸より選択される化合物;または
v.N-アセチル-システイン
を含む、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。 - a)
i.改変カスパーゼ特異的ペプチドを含む少なくとも1つのカスパーゼ阻害剤、および
ii.
aa)0.05mg/mlから15mg/ml、0.1mg/mlから10mg/ml、0.1mg/mlから7.5mg/ml、0.1mg/mlから5mg/ml、0.1mg/mlから2mg/ml、0.2mg/mlから1mg/ml、または0.3mg/mlから0.8mg/mlの濃度のN-アセチル-システイン;
ab)0.03mg/mlから10mg/ml、0.075mg/mlから5mg/ml、0.15mg/mlから4mg/mlまたは0.4mg/mlから1.3mg/mlの濃度のグルタチオン;
ac)20mg/ml未満、0.1mg/mlから15mg/ml、1mg/mlから13mg/ml、1.5mg/mlから12mg/ml、または2mg/mlから11mg/mlの濃度のアスコルビン酸;
ad)0.1mg/mlから15mg/ml、0.1mg/mlから14mg/ml、0.1mg/mlから11mg/ml、0.2mg/mlから7.5mg/ml、または0.2mg/mlから2mg/mlの濃度のビタミンB6;
ae)0.5mg/mlから5mg/ml、0.75mg/mlから3mg/ml、0.9mg/mlから2mg/ml、または1mg/mlから1.4mg/mlの濃度のトロロックス
の少なくとも1つを含む組成物を提供するステップ;ならびに
b)滅菌のために前記組成物を照射するステップ
を含む、
請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。 - 前記組成物が、以下:
a)前記組成物が、N-アセチル-システインを含む;
b)前記組成物が、N-アセチル-システインを、0.05mg/mlから15mg/ml、0.1mg/mlから10mg/ml、0.1mg/mlから7.5mg/ml、0.1mg/mlから5mg/ml、0.1mg/mlから2mg/ml、0.2mg/mlから1mg/ml、または0.3mg/mlから0.8mg/mlの濃度で含む;
c)前記組成物が、N-アセチル-システインを含み、液体形態、または水性形態で照射により滅菌される;および/または
d)前記組成物が、N-アセチル-システインを、0.05mg/mlから15mg/ml、0.1mg/mlから10mg/ml、0.1mg/mlから7.5mg/ml、0.1mg/mlから5mg/ml、0.1mg/mlから2mg/ml、0.2mg/mlから1mg/ml、または0.3mg/mlから0.8mg/mlの濃度で含み、水性液体形態で滅菌される
の特徴の1つ以上を有する、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。 - 前記組成物が、以下:
a)前記組成物が、グルタチオンを含む;
b)前記組成物が、グルタチオンを還元型として含む;
c)前記組成物が、グルタチオンを、0.03mg/mlから10mg/ml、0.075mg/mlから5mg/ml、0.15mg/mlから4mg/ml、または0.4mg/mlから1.3mg/mlの濃度で含む;
d)前記組成物が、グルタチオンを含み、液体形態、または水性形態で滅菌される;および/または
e)前記組成物が、グルタチオンを、0.03mg/mlから10mg/ml、0.075mg/mlから5mg/ml、0.15mg/mlから4mg/ml、または0.4mg/mlから1.3mg/mlの濃度で含み、水性液体形態で滅菌される
の特徴の1つ以上を有する、請求項1から8のいずれか一項に記載の方法。 - 前記組成物が、以下:
a)前記組成物が、アスコルビン酸を含む;
b)前記組成物が、ビタミンB6を含む;
c)前記組成物が、アスコルビン酸を、20mg/ml未満、0.1mg/mlから15mg/ml、1mg/mlから13mg/ml、1.5mg/mlから12mg/ml、または2mg/mlから11mg/mlの濃度で含む;
d)前記組成物が、ビタミンB6を、20mg/ml未満、0.1mg/mlから15mg/ml、1mg/mlから13mg/ml、1.5mg/mlから12mg/ml、または2mg/mlから11mg/mlの濃度で含む;
e)前記組成物が、ビタミンB6を含み、液体形態、または水性形態で滅菌される;
f)前記組成物が、アスコルビン酸を含み、液体形態、または水性形態で滅菌される;
g)前記組成物が、アスコルビン酸を20mg/ml未満の濃度で含み、前記濃度が、0.1mg/mlから15mg/ml、1mg/mlから13mg/ml、1.5mg/mlから12mg/ml、または2mg/mlから11mg/mlより選択されてもよく、また、前記組成物が、液体形態、または水性形態で照射により滅菌される;
h)前記組成物が、ビタミンB6を0.1mg/mlから15mg/ml、0.1mg/mlから14mg/ml、0.1mg/mlから11mg/ml、0.2mg/mlから7.5mg/ml、または0.2mg/mlから2mg/mlの濃度で含む;ならびに/または
i)前記組成物が、ビタミンB6を0.1mg/mlから15mg/ml、0.1mg/mlから14mg/ml、0.1mg/mlから11mg/ml、0.2mg/mlから7.5mg/ml、または0.2mg/mlから2mg/mlの濃度で含み、前記組成物が、液体形態、または水性形態で照射により滅菌される
の特徴の1つ以上を含む、請求項1から9のいずれか一項に記載の方法。 - 前記組成物が、以下:
a)前記組成物が、トロロックスを含む;
b)前記組成物が、トロロックスを、0.5mg/mlから5mg/ml、0.75mg/mlから3mg/ml、0.9mg/mlから2mg/ml、または1mg/mlから1.4mg/mlの濃度で含む;
c)前記組成物が、トロロックスを含み、液体形態、または水性形態で滅菌される;
d)前記組成物が、トロロックスを、0.5mg/mlから5mg/ml、0.75mg/mlから3mg/ml、0.9mg/mlから2mg/ml、または1mg/mlから1.4mg/mlの濃度で含み、液体形態、または水性形態で滅菌される
の特徴の1つ以上を有する、請求項1から10のいずれか一項に記載の方法。 - 前記カスパーゼ阻害剤が、以下:
a)前記カスパーゼ阻害剤が、汎カスパーゼ阻害剤である;
b)前記カスパーゼ阻害剤が、O-フェノキシ(OPh)基で改変されている改変カスパーゼ特異的ペプチドを含む;
c)前記カスパーゼ阻害剤が、カルボキシル末端においてO-フェノキシ(OPh)基で改変されている改変カスパーゼ特異的ペプチドを含む;
d)前記カスパーゼ阻害剤が、グルタミン(Q)基で改変されている改変カスパーゼ特異的ペプチドを含む;
e)前記カスパーゼ阻害剤が、N末端においてグルタミン(Q)基で改変されている改変カスパーゼ特異的ペプチドを含む;
f)前記カスパーゼ阻害剤が、Q-VD-OPh、Boc-D-(OMe)-FMKおよびZ-Val-Ala-Asp(OMe)-FMKから成る群より選択される;
g)前記カスパーゼ阻害剤が、Q-VD-OPhおよびZ-Val-Ala-Asp(OMe)-FMKから成る群より選択される;ならびに/または
h)前記カスパーゼ阻害剤が、Q-VD-OPhである
の特徴の1つ以上を有する、請求項1から11のいずれか一項に記載の方法。 - 前記組成物が、
a)抗凝固薬および/またはキレート剤;
b)安定化剤としてポリ(オキシエチレン)ポリマー;および/または
c)少なくとも1つの第一級、第二級または第三級アミド
のうちの1つ以上をさらに含む、請求項1から12のいずれか一項に記載の方法。 - a)前記抗凝固薬および/またはキレート剤がEDTAである、請求項13に記載の方法。
- 前記組成物が、少なくとも1つのポリ(オキシエチレン)ポリマーをさらに含む、請求項1から14のいずれか一項に記載の方法。
- 前記組成物が、以下:
a)前記ポリ(オキシエチレン)ポリマーが、ポリエチレングリコールである;
b)前記ポリ(オキシエチレン)ポリマーが、非置換ポリエチレングリコールである;
c)前記組成物が、少なくとも1500の分子量を有する高分子量ポリ(オキシエチレン)ポリマーであるポリ(オキシエチレン)ポリマーを含む;
d)前記組成物が、1000以下の分子量を有するか、または、100から800、150から700、200から600および200から500より選択される範囲に存する分子量を有する、少なくとも1つの低分子量ポリ(オキシエチレン)ポリマーを含む;
e)前記組成物が、少なくとも1500の分子量を有する高分子量ポリ(オキシエチレン)ポリマーであるポリ(オキシエチレン)ポリマー、および、高分子量ポリ(オキシエチレン)ポリマーの分子量より少なくとも100、少なくとも200、少なくとも300または少なくとも400低い少なくとも1つのさらなるポリ(オキシエチレン)ポリマーを含む;ならびに/または
f)前記組成物が、高分子量ポリ(オキシエチレン)ポリマーであるポリ(オキシエチレン)ポリマーおよび低分子量ポリ(オキシエチレン)ポリマーであるポリ(オキシエチレン)ポリマーを含み、前記高分子量ポリ(オキシエチレン)ポリマーが、1500から50000、1500から40000、2000から30000、2500から25000、3000から20000、3500から15000および4000から12500より選択される範囲に存する分子量を有し、かつ/または、前記低分子量ポリ(オキシエチレン)ポリマーが、1000以下の分子量を有する
の特徴の1つ以上を有する、請求項15に記載の方法。 - 前記組成物が、少なくとも1つの第一級、第二級または第三級アミドをさらに含む、請求項1から16のいずれか一項に記載の方法。
- 式1に従う前記少なくとも1つの化合物が、
a)第一級、第二級または第三級カルボン酸アミドである、
b)R1はC1-C5アルキル残基、C1-C4アルキル残基、C1-C3アルキル残基またはC1-C2アルキル残基である、
c)R2およびR3は同一であり、または異なり、水素残基、および線状または分岐した様式に配列された1~20原子の炭素鎖長を有するアルキル残基から選択され、および/または
d)R4は酸素である
の特徴の1つ以上を有する、請求項18または19に記載の方法。 - 前記滅菌された組成物が、以下:
a)細胞含有試料に含まれている細胞内核酸を安定化することができる;
b)細胞含有試料に含まれている細胞内核酸を安定化することができ、細胞内RNAおよび/または細胞内DNAを安定化する;
c)細胞含有試料中に存在する核酸の分解を、安定化に起因して低減させる;
d)試料に含有されている細胞におけるトランスクリプトームおよび/または転写レベルを安定化することができる;
e)c-fos、IL-1ベータ、IL-8およびp53より選択される1つ以上のマーカー遺伝子の転写レベルを、安定化されると少なくとも12時間にわたって、少なくとも24時間にわたって、または少なくとも48時間にわたって安定化するすることができる
の特徴の1つ以上を有する、請求項1から20のいずれか一項に記載の方法。 - 前記滅菌された組成物により有核細胞または一般の細胞の溶解が誘導されない、請求項1から21のいずれか一項に記載の方法。
- 前記滅菌された組成物が、核酸-核酸架橋、タンパク質-核酸架橋および/またはタンパク質-タンパク質架橋を誘導する架橋剤を含まず、また、ホルムアルデヒド放出剤の使用を含まない、請求項1から22のいずれか一項に記載の方法。
- 前記滅菌された組成物が、以下:
a)安定化により、安定化された細胞含有試料から細胞を単離することが可能になる;
b)前記細胞含有試料が血液試料であり、血液試料に含有されている細胞が安定化される;
c)前記細胞含有試料が血液試料であり、白血球が安定化される;
d)細胞の形態が保存される;
e)有核細胞の形態が保存される;
f)前記試料が血液試料であり、含有されるリンパ球および/もしくは単球が安定化される;
g)細胞表面エピトープが保存される;ならびに/または
h)細胞表面タンパク質が保存される
の安定化特性を有する、請求項1から23のいずれか一項に記載の方法。 - 滅菌可能な組成物であって、滅菌された形態の前記組成物が、生体試料の細胞外核酸集団を安定化することができ、前記組成物が、請求項1から24のいずれか一項に記載されているものである、滅菌可能な組成物。
- 前記組成物が滅菌されている、請求項25に記載の滅菌可能な組成物。
- 細胞含有生体試料に含まれている細胞外核酸集団を安定化するための方法であって、
a)請求項1から24のいずれか一項に記載の方法に従って生体試料の細胞外核酸集団を安定化することができる滅菌された組成物を得る、または滅菌された形態の請求項25に記載の組成物を得るステップ;および
b)前記細胞含有生体試料を、安定化のために前記滅菌された組成物と接触させるステップ
を含む方法。 - 安定化された細胞含有生体試料から細胞外核酸を単離するための方法であって、
a)請求項27に記載の方法に従って細胞含有生体試料を安定化するステップ;および
b)細胞外核酸を単離するステップ
を含む方法。 - 改変カスパーゼ特異的ペプチドを含む少なくとも1つのカスパーゼ阻害剤を含む組成物またはその改変カスパーゼ特異的ペプチドを含むカスパーゼ阻害剤をイオン化照射による滅菌中に防護するための、N-アセチル-システインまたはグルタチオンであるチオアルコール、水溶性ビタミン、および水溶性ビタミンE誘導体から成る群より選択される少なくとも1つの化合物の使用であって、
前記水溶性ビタミンがアスコルビン酸または水溶性ビタミンB6であり、
前記水溶性ビタミンE誘導体がトロロックスであり、
前記組成物が、生体試料の細胞外核酸集団を安定化するのに好適であり、
前記安定化が、ゲノムDNAによる前記生体試料の細胞外核酸集団の汚染を低減させることを含む、使用。 - 安定化された細胞含有生体試料から核酸を単離するための方法であって、
a)細胞含有生体試料を安定化するステップであり、安定化が、
i)請求項1から24のいずれか一項に記載の方法に従って滅菌された組成物を得ること;または
ii)滅菌されている、請求項25に記載の組成物を得ること;および
前記細胞含有生体試料を前記滅菌された組成物と接触させること
を含む、ステップ;ならびに
b)前記安定化された試料から核酸を単離するステップ
を含む方法。 - aa)ステップb)が、細胞内核酸を単離することを含む;
bb)ステップb)が、細胞内RNAおよび/または細胞内DNAを単離することを含む;
cc)ステップb)が、細胞外核酸を単離することを含む;
dd)前記方法が、前記安定化された試料から細胞を取り出し、取り出された細胞から核酸を単離するステップを含む
の特徴の1つ以上を有する、請求項30に記載の方法。 - 安定化された細胞含有生体試料から細胞を単離するための方法であって、
a)細胞含有生体試料を安定化するステップであり、安定化が、
i)請求項1から24のいずれか一項に記載の方法に従って滅菌された組成物を得ること;または
ii)滅菌されている、請求項25に記載の組成物を得ること;および
前記細胞含有生体試料を前記滅菌された組成物と接触させること
を含むステップ;ならびに
b)前記安定化された試料から細胞を単離するステップを含む方法。 - 請求項25または26に記載の組成物を含む試料採集デバイス。
- 前記採集デバイスは滅菌されている、かつ/または、前記試料採集デバイスが容器または試料採集チューブである、請求項33に記載の試料採集デバイス。
- 前記組成物が、
i.改変カスパーゼ特異的ペプチドを含む少なくとも1つのカスパーゼ阻害剤、および
ii.
aa)0.05mg/mlから15mg/ml、0.1mg/mlから10mg/ml、0.1mg/mlから7.5mg/ml、0.1mg/mlから5mg/ml、0.1mg/mlから2mg/ml、0.2mg/mlから1mg/ml、または0.3mg/mlから0.8mg/mlの濃度のN-アセチル-システイン;
ab)0.03mg/mlから10mg/ml、0.075mg/mlから5mg/ml、0.15mg/mlから4mg/mlまたは0.4mg/mlから1.3mg/mlの濃度のグルタチオン;
ac)20mg/ml未満、0.1mg/mlから15mg/ml、1mg/mlから13mg/ml、1.5mg/mlから12mg/ml、または2mg/mlから11mg/mlの濃度のアスコルビン酸;
ad)0.1mg/mlから15mg/ml、0.1mg/mlから14mg/ml、0.1mg/mlから11mg/ml、0.2mg/mlから7.5mg/ml、または0.2mg/mlから2mg/mlの濃度のビタミンB6;
ae)0.5mg/mlから5mg/ml、0.75mg/mlから3mg/ml、0.9mg/mlから2mg/ml、または1mg/mlから1.4mg/mlの濃度のトロロックス
の少なくとも1つを含む、請求項33または34に記載の試料採集デバイス。 - 前記採集デバイスが滅菌されている、請求項33~35のいずれか一項に記載の採集デバイス。
- 前記組成物が、前記採集デバイスに採集する試料の量の安定化をもたらすのに有効な量で前記採集デバイスに含まれる、請求項33から36のいずれか一項に記載の採集デバイス。
- 前記組成物は、液体であり、前記生体試料と、10:1から1:20、5:1から1:15、1:1から1:10、1:4から1:10、および1:5から1:9より選択される体積比、または約1:6から1:8の体積比で接触させられ、「約」という表現は、所与の値±10%を示す、請求項37に記載の採集デバイス。
- 排気されている、請求項33から38のいずれか一項に記載の採集デバイス。
- 固体または液体いずれかの形態の定義された量の前記組成物が予め充填されており、定義された真空度が与えられ、セプタムで封止されている、請求項33から39のいずれか一項に記載の採集デバイス。
- 前記採集デバイスが、開口上部と、底部と、チャンバーを規定するそれらの間に広がる側壁とを有し、ここで、前記組成物は前記チャンバーに含まれており、ここで、前記採集デバイスはチューブであり、前記底部は閉鎖底部であり、前記採集デバイスは前記開口上部にクロージャーをさらに備え、前記チャンバーは減圧下にある、請求項33から40のいずれか一項に記載の採集デバイス。
- a)前記組成物は水性液体である、および/または
b)前記クロージャーは針またはカニューレでの貫入が可能であり、指定体積の液体試料を前記チャンバーに引き込むように前記減圧が選択される、
請求項41に記載の採集デバイス。 - 前記採集デバイスが、滅菌されており、請求項1から24のいずれか一項に記載の方法によって得ることができる、かつ/または得られた滅菌された組成物を含む、請求項33から42のいずれか一項に記載の採集デバイス。
- i) 前記採集デバイスが、滅菌された形態の前記組成物および細胞含有生体試料を含む、
ii) 前記採集デバイスが、滅菌された形態の前記組成物を含み、ここで、前記組成物は液体であり、細胞含有生体試料と混合されている、かつ/または
iii)前記細胞含有生体試料は、全血である、かつ/または細胞外核酸を含む、
請求項33から43のいずれか一項に記載の採集デバイス。 - 前記採集デバイスのチャンバーに患者由来の生体試料が直接採集されることを特徴とする、請求項33から44のいずれか一項に記載の採集デバイス。
- 前記生体試料が血液であり、かつ、前記採集デバイスのチャンバーに直接引き込まれる、請求項45に記載の採集デバイス。
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