JP5192177B2 - 副室式エンジン - Google Patents

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Description

本発明は、主室においてピストンの上昇により圧縮された新気を、噴孔を介して副室に流入させ、当該副室において流入した新気と副室燃料供給弁から供給された燃料ガスとの混合気を、点火プラグを作動させて火花点火して燃焼させ、前記副室から前記噴孔を介して前記主室に火炎ジェットを噴射するように構成され、
前記副室燃料供給弁のバルブステムと当該バルブステムを内挿させてガイドするバルブガイドとの間隙に設けられたリーク部を、ブローバイガス路に接続するリークガス路を備えた副室式エンジンに関する。
上記のような副室式エンジンは、副室において、主室で圧縮された希薄混合気等の新気が噴孔から流入すると共に、副室燃料供給弁の弁室に供給された燃料ガスが1サイクル毎に開閉操作される弁部を通じて供給され、その新気とその燃料ガスとの混合気が点火プラグにより火花点火されて燃焼し、噴孔を介して主室に火炎ジェットが噴射されるように構成されている(例えば、特許文献1を参照。)。
また、このような副室式エンジンは、単室式エンジンと比較して、燃焼室全体として空気に対して燃料が希薄な状態で燃料を燃焼させる希薄燃焼が実現できるため、高効率化を図ることが可能であり、特に、効率向上が求められるコージェネレーションシステム等に導入されている。
また、このような副室式エンジンでは、特に上記副室燃料供給弁の弁部が開状態から閉状態に切り替えられる圧縮行程において、副室燃料供給弁の弁室の圧力が非常に高くなる。そして、この弁室の圧力上昇に伴って、弁室に存在する燃料ガスが、副室燃料供給弁のバルブステムと当該バルブステムを内挿させてガイドするバルブガイドとの間隙を伝って外部に漏出することが懸念される。
そこで、上記副室燃料供給弁のバルブステムと上記バルブガイドとの隙間にリーク部を形成し、更に、そのリーク部を、リークガス路を介してブローバイガス路に接続する場合がある。よって、上記弁室の圧力上昇に伴って上記間隙を伝って漏出しようとする燃料ガスは、上記リーク部に流入した後に、上記リークガス路を通じてブローバイガス路に排出されることになる。結果、そのブローバイガスに排出された燃料ガスを、ブローバイガスと共に吸気路に還流して、燃焼室で燃焼させることができる。
また、このような副室式エンジンには、排気路を流通する排ガスの運動エネルギによりタービンを回転させて吸気路に設けられたコンプレッサを回転駆動する形態で、主室に対して新気を過給するターボチャージャー等の過給機が設けられる場合がある。
特開2005−133664号公報 特開2003−278548号公報
しかしながら、上述したようにリークガス路を備えた副室式エンジンでは、特に過給機が作動しない始動時やスロットルバルブの開度が縮小される低負荷時のように、吸気圧力が比較的低くなる場合に、失火が発生したり燃焼状態が不安定となるという問題があった。特に、排気路に排ガスが流通していないことから過給機が作動しない始動時においては、顕著に失火が発生し燃焼状態が不安定になる。また、上記副室に設けられた副室燃料供給弁や点火プラグが、例えば固形物の付着により頻繁に作動不良を起こし、燃焼状態が不安定になる場合もあった。
そして、リークガス路を備えた副室式エンジンにおいて、上記のような燃焼状態の不安定化の明確な原因は不明であった。
そこで、本願発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、副室燃料供給弁のバルブステムとバルブガイドとの間隙に設けられたリーク部をブローバイガス路に接続するリークガス路を備えた場合において、始動時や低負荷時等の吸気圧力の低下時においても安定した燃焼状態を維持すると共に、副室燃料供給弁の弁室に存在する燃料ガスを外部に漏出させることなくリークガス路を通じてブローバイガス路に排出することができる副室式エンジンを実現する点を目的とする。
上記目的を達成するための本発明に係る副室式エンジンは、主室においてピストンの上昇により圧縮された新気を、噴孔を介して副室に流入させ、当該副室において流入した新気と副室燃料供給弁から供給された燃料ガスとの混合気を、点火プラグを作動させて火花点火して燃焼させ、前記副室から前記噴孔を介して前記主室に火炎ジェットを噴射するように構成され、
前記副室燃料供給弁のバルブステムと当該バルブステムを内挿させてガイドするバルブガイドとの間隙に設けられたリーク部を、前記主室から前記ピストンと前記シリンダ内面との間隙を通じてクランク室に漏れ出たブローバイガスを吸気路に還流させるブローバイガス路に直接接続するリークガス路を備えた副室式エンジンであって、その特徴構成は、前記リークガス路に、前記副室燃料供給弁の弁部が開状態にある吸気行程における前記ブローバイガス路側から前記リーク部側へのガス流を阻止し、且つ、前記副室燃料供給弁の弁部が閉状態にある圧縮行程における前記リーク部側から前記ブローバイガス路側へのガス流を許容する形態で作動する作動弁手段を備えた点にある。
本願発明者らは、鋭意研究の結果、特に過給機が作動しない始動時やスロットルバルブの開度が縮小される低負荷時のように吸気圧力が比較的低くなる場合において、失火が発生し燃焼状態が不安定となる主な原因が、上記副室燃料供給弁の弁部が閉状態から開状態に切り替えられる吸気行程において、上記吸気圧力の低下に伴って副室燃料供給弁の弁室の圧力が非常に低くなることで、上記ブローバイガス路に存在するブローバイガスが、上記リークガス路及び上記弁室を通じて副室に流入することによるものであることを見出し、本願発明を完成するに至った。
即ち、副室燃料供給弁の弁室の圧力が非常に低くなった場合に、上記ブローバイガス路に存在するブローバイガスがリークガス路及び弁室を通じて副室に流入することで、副室に形成された混合気を点火プラグで点火することが困難となって失火が発生したり、ブローバイガスに含まれるオイルによるオイルアッシュが副室燃料供給弁や点火プラグに付着して、それらの作動不良が発生することが見出された。
そこで、上記特徴構成によれば、副室燃料供給弁の弁室の圧力が非常に低くなった場合でも、上記作動弁手段がリークガス路におけるブローバイガス路側からリーク部側へのガス流を阻止するので、上記ブローバイガス路に存在するブローバイガスがリークガス路及び弁室を通じて副室に流入することを防止することができ、燃焼状態を安定したものとすることができる。
逆に、特に上記副室燃料供給弁の弁部が開状態から閉状態に切り替えられる圧縮行程において、副室燃料供給弁の弁室の圧力が非常に高くなった場合でも、上記作動弁手段が前記リーク部側から前記ブローバイガス路側へのガス流を許容するので、弁室からバルブステムとバルブガイドとの間隙に設けられたリーク部に流入した燃料ガスを、外部に漏出させることなく、上記リークガス路を通じてブローバイガス路に排出することができる。
従って、本発明により、始動時や低負荷時等の吸気圧力の低下時においても安定した燃焼状態を維持しながら、副室燃料供給弁の弁室に存在する燃料ガスを外部に漏出させることなくブローバイガス路に排出することができる副室式エンジンを実現することができる。
本発明に係る副室式エンジンの更なる特徴構成は、前記作動弁手段が、前記リーク部側の前記ブローバイガス路側に対する圧力差が所定値以下のときに閉状態となり同圧力差が所定値以上のときに開状態となる逆止弁で構成されている点にある。
上記特徴構成によれば、上記リークガス路に非常に簡単な構成の逆止弁を設けるだけで、その逆止弁を上述した作動弁手段として機能させることができる。
即ち、副室燃料供給弁の弁室の圧力が非常に低くなり、リークガス路に設けた逆止弁におけるリーク部側のブローバイガス路側に対する圧力差が所定値以下となったときに、その逆止弁が閉状態となって、ブローバイガス路側からリーク部側へのガス流が阻止されるので、ブローバイガスが副室に流入することを防止することができる。
一方、副室燃料供給弁の弁室の圧力が非常に高くなり、リークガス路に設けた逆止弁におけるリーク部側のブローバイガス路側に対する圧力差が所定値以上となったときに、その逆止弁が開状態となって、リーク部側からブローバイガス路側へのガス流が許容されるので、リーク部に流入した燃料ガスを外部に漏出させることなくブローバイガス路に排出することができる。
本発明に係る副室式エンジンの更なる特徴構成は、排気路を流通する排ガスの運動エネルギによりタービンを回転させて吸気路に設けられたコンプレッサを回転駆動する形態で、前記主室に対して新気を過給する過給機を備えた点にある。
上記特徴構成によれば、排気路に排ガスが流通していないことから過給機が作動しない始動時において、吸気圧力が比較的低圧となる場合でも、これまで説明してきたように、上記作動弁手段により上記ブローバイガス路に存在するブローバイガスがリークガス路及び弁室を通じて副室に流入することを防止することができるので、失火の発生を防止し燃焼状態を安定したものとすることができる。
本発明に係る副室式エンジンの実施の形態について、図面に基づいて説明する。
図1に示す副室式エンジン100は、ピストン2と、ピストン2を収容してピストン2の頂面と共に主室1を形成するシリンダ3とを備え、ピストン2をシリンダ3内で往復運動させると共に、吸気バルブ6及び排気バルブ7を開閉動作させて、主室1において吸気、圧縮、燃焼・膨張、排気の諸行程を行い、ピストン2の往復動を連結棒(図示せず)によってクランク軸(図示せず)の回転運動として出力されるものであり、このような構成は、通常の4ストローク内燃機関と変わるところはない。
尚、この副室式エンジン100は、通常、エンジン回転数が一定の定格回転数となるように定格運転されるように構成されている。
また、副室式エンジン100は、気体燃料である都市ガス(13A)を燃料ガスGとして利用するものであり、吸気行程において吸気バルブ6を開状態として、吸気ポート5から主室1に空気と少量の燃料ガスGとの混合気好ましくは希薄混合気である新気Iを吸入し、圧縮及び燃焼・膨張行程において吸気バルブ6及び排気バルブ7を閉状態として、この吸入した新気Iを圧縮して燃料ガスGを燃焼・膨張させ、排気行程において排気バルブ7を開状態として、主室1から排気ポート8に排ガスEを排出するように運転される。
尚、吸気ポート5の上流側に通じる吸気路4には、吸気路4に取り込まれた空気Aに燃料供給路25から供給された燃料ガスGを混合して、上記新気Iとしての希薄混合気を形成するミキサ28が設けられている。ミキサ28は、当該吸気路4を縮径させたベンチュリ構造を有し、吸気路4を流通する空気Aが上記ベンチュリ構造を高速で通過することで圧力低下を発生させ、この圧力低下を利用して、燃料供給路25から供給された燃料ガスGを、吸気路4を流通する空気Aに供給して、吸気路4に希薄混合気を形成するように構成されている。
更に、燃料供給路25には、ミキサ28への燃料供給量を調整可能な調整弁26と、ミキサ28への燃料供給圧を一定に維持するガバナ27が設けられている。
吸気路4には、新気Iを過給する過給機29が設けられており、この過給機29は、排気ポート8の下流側に通じる排気路9を流通する排ガスEの運動エネルギによりタービンを回転させ、このタービンの回転力により吸気路4に設けられたコンプレッサを回転駆動する形態で過給を行い、このコンプレッサの回転駆動により吸気路4を流通する新気Iを過給するターボチャージャーとして構成されている。
副室式エンジン100のシリンダヘッド30には、主室1と共に燃焼室として設けられ、主室1に噴孔18を介して連通する副室17が設けられており、この副室17を有する副室機構10の構造について以下に説明する。
副室17の上方には、点火プラグ19と副室燃料供給弁15とが設けられている。
点火プラグ19は1サイクル毎に火花を発生させることにより、副室17に形成された混合気を火花点火するように構成されている。
一方、副室燃料供給弁15は、弁部14を1サイクル毎に開閉操作することにより、副室燃料供給路22から弁室13に供給された燃料ガスGを、当該弁部14を通じて副室17に断続的に供給するように構成されている。
尚、副室燃料供給路22には、弁室13への燃料ガスGの供給圧力を0.2MPa(Gauge)程度まで昇圧させる供給ポンプ20と、弁室13への燃料ガス供給量を調整可能な調整弁21とが設けられている。
以下、その副室式エンジン100における1サイクルの動作状態について以下に説明する。
副室式エンジン100は、先ず、吸気バルブ6が開状態となり、ピストン2のTDC(上死点)からの下降により、吸気ポート5から主室1に新気Iが吸入される吸気行程が行われる。
このとき副室17に設置された副室燃料供給弁15は、吸気バルブ6の開時期に対して略同時期に、弁部14を閉状態から開状態に変化させ、弁室13に供給された燃料ガスGの副室17への供給を開始する。
後に、吸気バルブ6及び副室燃料供給弁15の弁部14が略同時期に閉状態となり、ピストン2の上昇により、主室1に吸気された新気Iを圧縮する、いわゆる圧縮行程が行われる
この圧縮行程では、ピストン2の上昇により、主室1の容積減少によって、主室1の新気Iが噴孔18を介して副室17に流入し、副室17には、その新気Iの流入によりガス流動が発生することで、その新気Iと燃料ガスGとが混合されて、火花点火可能範囲内(例えば1程度)の当量比の混合気が形成される。
即ち、上記圧縮行程終了時にて、副室17には、当量比が比較的高い混合気が存在するのに対して、主室1には、当量比が比較的低い新気Iが存在することになる。
次に、副室式エンジン100は、上死点直前の例えば8°BTDC付近において、点火プラグ19を作動させて、上記副室17の上部おいて火花点火して燃焼させる。
すると副室17では、燃焼が進み、副室17の燃焼しなかった燃料ガスGと共に、火炎ジェットFが噴孔18を介して主室1に噴出される。
更に、副室17と主室1とを連通する複数の噴孔18が、上記主室1の中心軸Xを中心に周方向に等間隔で分散配置され、放射状に延出する筒状の開口部として形成されており、火炎ジェットFが夫々の噴孔18から主室1に放射状に噴射されるように構成されている。
一方、主室1においては、夫々の噴孔18から放射状に噴出された火炎ジェットFにより新気Iとして吸気された希薄混合気を安定して燃焼させるので、高効率且つ低NOxとなる燃焼が行われる。
このような主室1における燃焼状態は、通常のSIエンジンに近い状態であるが、圧縮比を高く設定した場合においてもノッキングが発生しないため、熱効率を向上することができる。
上述した副室式エンジン100において、火炎ジェットFの熱エネルギをできるだけ小さくして、高負荷運転時の主室1におけるノッキングなどの異常燃焼を抑制するために、主室1と副室17とを含む燃焼室の最小容積、即ちピストン2の位置が上死点位置となって最小となる燃焼室の容積に対して、副室17の容積の割合は、数%(例えば2%〜3%程度)と非常に小さく設計されている。
尚、図1では、副室機構10の内部構造を認識しやすくするために、全体に対する副室機構10の大きさの割合を大きめに描いている。
以上が副室式エンジン100の基本構成についての説明であるが、以下に副室式エンジン100の特徴構成について説明する。
上述したように副室燃料供給弁15を備えた副室式エンジン100では、特に上記副室燃料供給弁15の弁部14が開状態から閉状態に切り替えられる圧縮行程において、副室燃料供給弁15の弁室13の圧力が非常に高くなる。そして、この弁室13の圧力上昇に伴って、弁室13に存在する燃料ガスGが、副室燃料供給弁15のバルブステム11と当該バルブステム11を内挿させてガイドするバルブガイド12との間隙を伝って外部に漏出することが懸念される。
そこで、上記副室燃料供給弁15のバルブステム11と上記バルブガイド12との隙間にリーク部34が形成され、更に、そのリーク部34が、リークガス路35を介してブローバイガス路40に接続されている。
尚、かかるブローバイガス路40は、主室1からピストン2とシリンダ3内面との間隙を通じてクランク室(図示せず)に漏れ出たブローバイガスBGを、吸気路4に還流させることで、当該ブローバイガスBGに含まれる未燃ガスを主室1で燃焼処理するためのものである。
更に、このようなブローバイガス路40は、吸気路4において比較的低圧望ましくは負圧になる過給機29の上流側に接続されている。よって、ブローバイガス40を流通するブローバイガスBGは、良好に吸気路4に供給され、新気Iと共に主室1に吸気されることになる。
特に過給機29が作動しない始動時や吸気路4に設けられるスロットルバルブ(図示せず)の開度が縮小される低負荷時のように吸気路4における圧力(吸気圧力)が比較的低くなるのに伴って、吸気行程において開状態となる副室燃料供給弁15の弁室13の圧力が非常に低くなる。よって、リークガス路35をそのままブローバイガス路40に接続していると、上記副室燃料供給弁15の弁室13の圧力低下に伴って、ブローバイガス路40に存在するブローバイガスBGがリークガス路35及びリーク部34及び弁室13を通じて副室17に流入することが懸念される。
そして、副室17にブローバイガスBGが流入すると、副室17に形成された混合気を点火プラグ19で点火することが困難となって失火が発生したり、ブローバイガスBGに含まれるオイルによるオイルアッシュが副室燃料供給弁15の弁部14や点火プラグ19等に付着して、それらが作動不良を起こす場合がある。
そこで、リークガス路35には、ブローバイガス路40側からリーク部34側へのガス流を阻止し且つリーク部34側からブローバイガス路40側へのガス流を許容する形態で作動する作動弁手段として、リーク部34側のブローバイガス路40側に対する圧力差が所定値以下のときに閉状態となり同圧力差が所定値以上のときに開状態となる逆止弁36が設けられている。
即ち、吸気行程において副室燃料供給弁15の弁室13の圧力が非常に低くなった場合でも、逆止弁36が閉状態となってリークガス路35におけるブローバイガス路40側からリーク部34側へのガス流が阻止される。よって、ブローバイガス路40に存在するブローバイガスBGがリークガス路35を通じてリーク部34及び弁室13更には副室17に流入することが防止され、結果、燃焼状態が安定したものとなる。
逆に、副室燃料供給弁15の弁部14が開状態から閉状態に切り替えられる圧縮行程において、副室燃料供給弁15の弁室13の圧力が非常に高くなった場合でも、逆止弁36が開状態となってリーク部34側からブローバイガス路40側へのガス流が許容される。よって、弁室13からバルブステム11とバルブガイド12との間隙に設けられたリーク部34に流入した燃料ガスGは、外部に漏出することなく、上記リークガス路35を通じてブローバイガス路40に排出され、ブローバイガスBGと共に主室1において燃焼処理されることになる。
〔別実施形態〕
(1)上記実施の形態では、リークガス路35においてブローバイガス路40側からリーク部34側へのガス流を阻止し且つリーク部34側からブローバイガス路40側へのガス流を許容する形態で作動する作動弁手段として逆止弁36を設けたが、別に、作動弁手段として、リークガス路35におけるガス流を断続可能な開閉弁と、その開閉弁の開閉制御する制御手段とを備え、その制御手段により、リーク部34側のブローバイガス路40側に対する圧力差が所定値以下のときに開閉弁を閉状態とし、同圧力差が所定値以上のときに開状態とするように構成しても構わない。
(2)本発明に係る副室式エンジンは、上記実施形態で説明したように、都市ガス等の気体の燃料ガスを利用する場合に優れた効果を発揮するものであり、このような燃料ガスとしては、上記都市ガス以外に水素やプロパン等の一酸化炭素や水素を主成分とする炭化水素以外の気体燃料がある。
本発明に係る副室式エンジンは、副室燃料供給弁のバルブステムとバルブガイドとの間隙に設けられたリーク部をブローバイガス路に接続するリークガス路を備えた場合において、始動時や低負荷時等の吸気圧力の低下時においても安定した燃焼状態を維持すると共に、副室燃料供給弁の弁室に存在する燃料ガスを外部に漏出させることなくリークガス路を通じてブローバイガス路に排出することができる副室式エンジンとして有効に利用可能である。
副室式エンジンの部分立断面図
符号の説明
1:主室
4:吸気路
9:排気路
11:バルブステム
12:バルブガイド
13:弁室
14:弁部
15:副室燃料供給弁
17:副室
18:噴孔
34:リーク部
35:リークガス路
36:逆止弁(作動弁手段)
100:副室式エンジン
I:新気
E:排ガス
G:燃料ガス
BG:ブローバイガス

Claims (3)

  1. 主室においてピストンの上昇により圧縮された新気を、噴孔を介して副室に流入させ、当該副室において流入した新気と副室燃料供給弁から供給された燃料ガスとの混合気を、点火プラグを作動させて火花点火して燃焼させ、前記副室から前記噴孔を介して前記主室に火炎ジェットを噴射するように構成され、
    前記副室燃料供給弁のバルブステムと当該バルブステムを内挿させてガイドするバルブガイドとの間隙に設けられたリーク部を、前記主室から前記ピストンと前記シリンダ内面との間隙を通じてクランク室に漏れ出たブローバイガスを吸気路に還流させるブローバイガス路に直接接続するリークガス路を備えた副室式エンジンであって、
    前記リークガス路に、前記副室燃料供給弁の弁部が開状態にある吸気行程における前記ブローバイガス路側から前記リーク部側へのガス流を阻止し、且つ、前記副室燃料供給弁の弁部が閉状態にある圧縮行程における前記リーク部側から前記ブローバイガス路側へのガス流を許容する形態で作動する作動弁手段を備えた副室式エンジン。
  2. 前記作動弁手段が、前記リーク部側の前記ブローバイガス路側に対する圧力差が所定値以下のときに閉状態となり同圧力差が所定値以上のときに開状態となる逆止弁で構成されている請求項1に記載の副室式エンジン。
  3. 排気路を流通する排ガスの運動エネルギによりタービンを回転させて吸気路に設けられたコンプレッサを回転駆動する形態で、前記主室に対して新気を過給する過給機を備えた請求項1又は2に記載の副室式エンジン。
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