JP5191958B2 - エレベータ機器芯出し用基準線の設置方法 - Google Patents

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Description

この発明は、エレベータの据え付け作業において、昇降路内に据え付けられるガイドレールなどのエレベータ機器の芯出しに用いられるエレベータ機器芯出し用基準線の設置方法に関する。
従来のエレベータの設置方法は、建造物に設けられたエレベータの昇降路内に鉛直線を出すためのピアノ線を昇降路の上方から垂らし、昇降路の上部と昇降路のピットとの間に張り、このピアノ線を基準にして本線レール及びカウンターレールを立設した後、かごとつり合い重りをロープで吊り下げている(例えば、特許文献1参照)。
特開2004−26429号公報
従来のエレベータの設置方法では、ピアノ線は、その先端を昇降路の上方に設定した基準位置から真下に徐々に移動させてピットまで降ろす作業を行って、基準位置とピットとの間に鉛直方向に延在するように張られている。このとき、本線レールやカウンターレールを固定するためのレール固定具が、予め昇降路壁に固定されて昇降路内に突出されている。本線レールやカウンターレールの芯出しを行いやすくするため、ピアノ線は、レール固定具に近い場所を通過するように基準位置を設定して張られることになる。
しかしながら、ピアノ線の先端を降下させる作業中、ピアノ線が揺れてレール固定具に引っ掛かることがある。この場合、ピアノ線には鉛直方向に対して傾いて延在する部位が発生し、ピアノ線を基準位置とピットとの間に張ったときに、ピアノ線が所望の位置からずれてしまう。このため、ピアノ線を基準位置とピットとの間に張った後、ピアノ線がレール固定具に引っ掛かっていないかをチェックしなければならなかった。このチェックは、例えば、昇降路に設けた仮設のリフトを利用するなどして行われるが、特に高層の建造物では、長時間に及ぶという問題がある。
この発明は上記の課題を解決するためになされたものであり、エレベータ機器の芯出しに用いられるエレベータ機器芯出し用基準線を、予め昇降路内に設置されたレール固定具などの昇降路内機器に引っ掛けることなく昇降路内の上部からピットに垂らして確実に所望位置に配置させることのできるエレベータ機器芯出し用基準線の設置方法を得ることを目的とする。
この発明のエレベータ芯出し用基準線の設置方法は、エレベータ機器芯出し用基準線の先端におもりを装着し、昇降路内の上部に設定された基準位置から上記エレベータ機器芯出し用基準線を所定量繰り出して、エレベータ機器芯出し用基準線を垂下させる初期垂下工程と、基準位置から繰り出されたエレベータ機器芯出し用基準線が、基準位置から、鉛直方向の上方から見て基準位置に対してかご昇降空間内の中央側に位置する垂下位置を介して垂下するように、エレベータ機器芯出し用基準線の基準位置からの垂下部分を移動させる垂下位置移動工程と、垂下位置から垂下されたエレベータ機器芯出し用基準線の先端に装着されたおもりがピット内に到達するように、基準位置からエレベータ機器芯出し用基準線を繰り出す基準線繰り出し工程と、おもりがピット内に到達した後、垂下位置を基準位置の鉛直下方に移動し、基準位置から繰り出されたエレベータ機器芯出し用基準線を基準位置から鉛直方向に垂下させる垂下位置戻し工程と、を備えている。
この発明に係るエレベータ芯出し用基準線の設置方法によれば、初期垂下工程で基準位置から所定量垂下させたエレベータ機器芯出し用基準線の垂下部分を、基準位置に対して、かご昇降空間内の中央側に位置する垂下位置を介して垂下させるように移動する垂下位置移動工程を実施した後に、基準線繰り出し工程を実施している。従って、基準線繰り出し工程は、エレベータ芯出し用基準線が、予め昇降路内に設置されている昇降路内機器から離れた場所で実施されることになり、エレベータ芯出し用基準線を昇降路内機器に引っ掛けることなく確実にピットまで垂らすことができる。これにより、垂下位置戻し工程完了後に、エレベータ芯出し用基準線が昇降路内機器に引っ掛かっていないかをチェックする必要がなくなるので、エレベータ芯出し用基準線の設置時間を大幅に短縮できる。
この発明の一実施の形態に係るエレベータ機器芯出し用基準線の設置方法によりエレベータ機器芯出し用基準線が設置される昇降路が形成された建造物の断面図である。 図1のII−II矢視断面図である。 図1のIII−III矢視断面図である。 この発明の一実施の形態に係るエレベータ機器芯出し用基準線の設置方法により設置されたエレベータ機器芯出し用基準線の機械室側の状態を説明する上面図である。 この発明の一実施の形態に係るエレベータ機器芯出し用基準線の設置方法の垂下位置移動工程を説明する建造物の要部断面図である。 この発明の一実施の形態に係るエレベータ機器芯出し用基準線の設置方法によるピアノ線の設置に用いられるピアノ線移動用部材の上面図である。 図5のVII−VII矢視要部断面図である。 この発明の一実施の形態に係るエレベータ機器芯出し用基準線の設置方法の垂下位置移動工程を説明する建造物の要部断面図である。 図8のIX−IX矢視要部断面図である。 この発明の一実施の形態に係るエレベータ機器芯出し用基準線の設置方法の基準線繰り出し工程を説明する建造物の断面図である。 この発明の一実施の形態に係るエレベータ機器芯出し用基準線の設置方法の垂下位置戻し工程を説明する建造物の断面図である。
以下、この発明を実施するための最良の形態について、図面を参照して説明する。
図1はこの発明の一実施の形態に係るエレベータ機器芯出し用基準線の設置方法によりエレベータ機器芯出し用基準線が設置される昇降路が形成された建造物の断面図、図2は図1のII−II矢視断面図、図3は図1のIII−III矢視断面図、図4はこの発明の一実施の形態に係るエレベータ機器芯出し用基準線の設置方法により設置されたエレベータ機器芯出し用基準線の機械室側の状態を説明する上面図である。図5はこの発明の一実施の形態に係るエレベータ機器芯出し用基準線の設置方法の垂下位置移動工程を説明する建造物の要部断面図であり、ピアノ線の一端をかご昇降空間の中央部に移動する前の状態を示している。図6はこの発明の一実施の形態に係るエレベータ機器芯出し用基準線の設置方法によるピアノ線の設置に用いられるピアノ線移動用部材の上面図、図7は図5のVII−VII矢視要部断面図、図8はこの発明の一実施の形態に係るエレベータ機器芯出し用基準線の設置方法の垂下位置移動工程を説明する建造物の要部断面図であり、ピアノ線の一端をかご昇降空間の中央部に移動した後の状態を示している。図9は図8のIX−IX矢視要部断面図である。図10はこの発明の一実施の形態に係るエレベータ機器芯出し用基準線の設置方法の基準線繰り出し工程を説明する建造物の断面図、図11はこの発明の一実施の形態に係るエレベータ機器芯出し用基準線の設置方法の垂下位置戻し工程を説明する建造物の断面図である。
図1〜図3において、断面矩形の昇降路2が、複数階建ての建造物1に形成され、昇降路2内の上部には機械室15が設置されている。機械室15の下方の昇降路2は、図2に示されるように、幅方向(図2の上下方向)に隣接する2つの分割昇降路空間2A,2Bに分けられている。また、ピット2aが昇降路2の下部に構成されている。そして、中間ビーム4が、2つの分割昇降路空間2A,2Bの間に、かつ幅方向及び鉛直方向に垂直な方向(以下、奥行き方向とする)に相対する昇降路壁2b,2cに架設されている。このとき、中間ビーム4は、その長手方向を、奥行き方向に一致させ、鉛直方向に階床間の間隔に略等しい間隔で昇降路壁2b,2cに固定されている。また、分割昇降路空間2A,2Bのそれぞれに開口する出入り口6が、各階の乗場7の壁を構成する昇降路壁2bに形成されている。
ここで、建造物1に据え付けられるエレベータは、分割昇降路空間2A,2Bのそれぞれにかご(図示せず)を昇降可能に設置して利用するものである。なお、図1〜3において、分割昇降路空間2A,2Bのうち、エレベータの据え付け後の運転でかご5が通過する空間をかご昇降空間3A,3Bとして一点鎖線で図示している。
以下、かごガイドレールやつり合いおもりガイドレールなどのエレベータ機器を設置する前の昇降路2内の分割昇降路空間2A側の状態について、図1及び図2を参照しつつ説明する。なお、図2では、説明の便宜上、かごガイドレール、及びつり合いおもりガイドレールの設置予定位置を、破線にて図示している。
つり合いおもりガイドレール32を固定するためのレール固定具10A及びレール固定具10Bが、出入り口6と相対する昇降路壁2cに固定されている。また、かごガイドレール31を固定するためのレール固定具10C及びレール固定具10Dが、中間ビーム4及び中間ビーム4と幅方向に相対する昇降路壁2dに固定されている。なお、レール固定具10A〜10Dは、中間ビーム4の鉛直方向の間隔に等しい間隔で鉛直方向に離間して設けられている。
レール固定具10A〜10Dのそれぞれは、図2に示されるように、ファスナ10a、及びファスナ10aに固定され、レールクリップ(図示せず)との間にかごガイドレール31またはつり合いおもりガイドレール32を挟んで支持するためのレールブラケット10bを有する。
そして、レール固定具10A,10Bのファスナ10aは、昇降路壁2cに幅方向に離間して突設されている。そして、レールブラケット10bが、ファスナ10a上に固定されている。
また、レール固定具10C,10Dのファスナ10aは、昇降路壁2d及び中間ビーム4に、幅方向に相対するように突設されている。また、レールブラケット10bが、ファスナ10a上に固定されている。
以上、昇降路2内のかご昇降空間3A側の状態について説明したが、分割昇降路空間2B側にも、同様にレール固定具10A〜10Cが固定されている。
次いで、機械室15の床15aについて説明する。
図3において、6つの通し穴16a〜16fが、分割昇降路空間2A,2Bの上部に位置する機械室15の床15aに形成されている。通し穴16a,16b、通し穴16c,16d、及び通し穴16e,16fは、幅方向に所定距離をあけて床15aに形成されている。そして、通し穴16a〜16fは、以下に説明するエレベータ機器芯出し用基準線の設置方法により設置されるエレベータ機器芯出し用基準線としてのピアノ線を、機械室15内に設定した基準位置から分割昇降路空間2A,2B内に繰り出すのに用いられる。
以下、エレベータ機器芯出し用基準線としてのピアノ線を、エレベータ機器芯出し用基準線の設置方法により分割昇降路空間2Aに設置する場合について説明する。
図4において、ピアノ線20a〜20hのそれぞれは、機械室15に設定した基準位置25a〜25hのそれぞれからピット2aまで垂下させて用いられる。そして、ピアノ線20a,20bは、一対のつり合いおもりガイドレールのそれぞれの芯出しに用いられ、ピアノ線20c,20eは、一方のかごガイドレールの芯出しに用いられる。また、ピアノ線20d,20fは、他方のかごガイドレールの芯出しに用いられ、ピアノ線20g,20hは、三方枠など、乗場(図示せず)に設置される乗場機器の芯出しに用いられる。
基準位置25a,25bは、基準位置25a,25bから鉛直下方にピット2aまで垂らされたときのピアノ線20a,20bが、一対のつり合いおもりガイドレールのそれぞれの芯出しに用いるのに最適な箇所に配置されるように設定される。
また、基準位置25c,25eは、基準位置25c,25eから鉛直下方にピット2aまで垂らされたときのピアノ線20c,20eが、一方のかごガイドレールの芯出しに用いるのに最適な箇所に配置されるように設定される。さらに、基準位置25d,25fは、基準位置25d,25fから鉛直下方にピット2aまで垂らされたときのピアノ線20d,20fが、他方のかごガイドレールの芯出しに用いるのに最適な箇所に配置されるように設定される。
また、基準位置25g,25hは、基準位置25g,25hから鉛直下方にピット2aまで垂らされたときのピアノ線20g,20hが、三方枠(図示せず)など、乗場に設置される乗場機器の芯出しに用いるのに最適な箇所に配置されるように設定される。
そして、鉛直上方から見て、通し穴16a及び通し穴16bのそれぞれが、基準位置25a及び基準位置25bのそれぞれを含み、また、通し穴16cが基準位置25c及び基準位置25eを含み、通し穴16dが基準位置25d及び基準位置25fを含み、通し穴16e及び通し穴16fのそれぞれが、基準位置25g及び基準位置25hのそれぞれを含むように、通し穴16a〜16hが機械室15の床15aに形成されている。
ここで、かご昇降空間3Aは、実際にかごが通過する空間となるので、かごガイドレールやつり合いおもりガイドレールは、かご昇降空間3Aに設置されない。また、ピアノ線20a〜20fの設置位置は、鉛直上方から見てかご昇降空間3A内の周縁に近い位置に設定される。また、乗場機器の芯出しに用いられるピアノ線20g,20hの幅方向及び奥行き方向の位置は、鉛直上方から見て分割昇降路空間2Aの出入り口6側の縁に近い位置に設定される。
そして、エレベータ機器芯出し用基準線の設置方法は、前準備工程、初期垂下工程、垂下位置移動工程、基準線繰り出し工程、及び垂下位置戻し工程を有する。
なお、初期垂下工程、垂下位置移動工程、基準線繰り出し工程、及び垂下位置戻し工程を一回実施する度に設置するピアノ線は一本であり、設置するピアノ線の数だけ、初期垂下工程、垂下位置移動工程、基準線繰り出し工程、及び垂下位置戻し工程を繰り返し実施して、ピアノ線を順次設置する。
以下、前準備工程について説明する。
ここで、建造物1の鉛直及び水平方向位置の基準となる基準墨が予め機械室15の床15aや壁にうたれており、基準墨を基準として基準位置25a〜25fの機械室15内の位置は割り出される。
そして、図4において、作業員は、長尺の平板27aを、その一端側が通し穴16aをまたぎ、他端側が通し穴16bをまたぐように、機械室15の床15aに一面を相対させて固定する。なお、通し穴16a,16bの開口の一部は、作業員が手を入れて作業可能な程度に機械室15内に露出されている。そして、作業員は、基準位置25a,25bの鉛直方向下方に位置する平板27aの部位に、機械室15内と通し穴16a,16bとを連通する貫通孔28a,28bを形成する。
同様に、作業員は、長尺の平板27b,27cを、それぞれの一端側が通し穴16cをまたぎ、他端側が通し穴16dをまたぐように、機械室15の床15aに一面を相対させて固定する。このとき、平板27b,27cは、奥行き方向に互いに間隔をあけて平行に配置されている。なお、通し穴16c,16dの開口の一部は、作業員が手を入れて作業可能な程度に機械室15内に露出されている。そして、作業員は、基準位置25c,25eの鉛直下方に位置する平板27b,27cの部位に、機械室15内と通し穴16cとを連通する貫通孔28c,28eを形成する。また、作業員は、基準位置25d,25fの鉛直下方に位置する平板27b,27cの部位に、機械室15内と通し穴16dとを連通する貫通孔28d,28fを形成する。
また、作業員は、長尺の平板27dを、その一端側が通し穴16eをまたぎ、他端側が通し穴16fをまたぐように、機械室15の床15aに一面を相対させて固定する。なお、通し穴16e,16fの開口の一部は、作業員が手を入れて作業可能な程度に機械室15内に露出されている。そして、作業員は、基準位置25g,25hの鉛直下方に位置する平板27dの部位に、機械室15内と通し穴16e,16fとを連通する貫通孔28g,28hを形成する。
そして、貫通孔28a〜28hの直径は、ピアノ線20a,20bより僅かに大きな直径に設定されており、貫通孔28a〜28hは、ピアノ線20a〜20hを分割昇降路空間2A内に垂下させるときのガイドの役割を果たす。
以上により、前準備工程は終了する。
次いで、作業員は、ピアノ線20a〜20hを順次設置する。
まず、ピアノ線20aの設置について図5〜図7を参照しつつ説明する。
図5において、初期垂下工程で、作業員29Aは、ピアノ線20aの一端側を平板27aに形成した貫通孔(図示せず)に上方から挿入し、通し穴16a側にピアノ線20aが出るまでピアノ線20aを基準位置25aから繰り出す。さらに、作業員29Aは、機械室15内に露出する通し穴16aの開口を利用して、ピアノ線20aの一端側を機械室15内に引き出し、ピアノ線20aの一端(先端)におもり30を装着する。
そして、作業員29Aは、おもり30(ピアノ線20aの先端)を機械室15内に露出された通し穴16aに入れて、昇降路2内の上部に設定された基準位置25aからピアノ線20aを所定量繰り出して、ピアノ線20aを垂下させる。このとき、おもり30の高さ位置が、昇降路2内に予め設置されている昇降路内機器のうち、最も上部に位置する昇降路内機器の高さ位置に到達しないように、ピアノ線20aの繰り出し量を調節している。以上により、初期垂下工程を終了する。
次いで、垂下位置移動工程について説明する。
垂下位置移動工程では、以下に説明するピアノ線移動用部材を用意した作業員29Bが最上階の乗場7に待機している。
ピアノ線移動用部材について図6を参照しつつ説明する。
ピアノ線移動用部材40は、伸縮自在に構成された棒体部40Aと、棒体部40Aの一端に取り付けられた掛け部40Bと、を備える。掛け部40Bは、C字状をなし、掛け部40Bの開口位置は、棒体部40Aの長手方向におおよそ直交する方向に向けられている。
そして、作業員29Bは、図5に示されるように、ピアノ線移動用部材40の掛け部40B側を乗場7の出入り口6からかご昇降空間3A内に入れる。そして、作業員29Bは、図7に示されるように、掛け部40Bの開口からピアノ線20aが掛け部40B内に入るようにピアノ線移動用部材40を操作する。
次いで、作業員29Bは、鉛直方向の上方から見てかご昇降空間3Aの中心線上にある所定の高さ位置を垂下位置に設定し、図8及び図9に示されるように、掛け部40Bに掛けられたピアノ線20aの部位が垂下位置にくるように、ピアノ線移動用部材40を操作する。言い換えれば、作業員29Bは、基準位置25aから繰り出されたピアノ線20aが、基準位置25aから垂下位置を介して垂下するように、ピアノ線20aの基準位置25aからの垂下部分を移動させる。
このとき、作業員29A,29Bは、作業員29Aは、作業員29Bと無線で連絡をとりながら、ピアノ線20aが掛け部40Bから抜けない程度に徐々にピアノ線20aを繰り出している。
また、作業員29Bは、ピアノ線移動用部材40を保持し、垂下位置の下方にピアノ線20aが垂下される状態を維持する。この状態では、ピアノ線20aは、おもり30の重力によって緊張状態にあり、通し穴16aと掛け部40B(垂下位置)との間に鉛直方向に対して傾斜して延在し、さらに、掛け部40Bで延在する方向を変えて垂下される。
以上により、垂下位置移動工程が終了する。
次いで、基準線繰り出し工程について説明する。
作業員29Aは、図10に示されるように、垂下位置から垂下されたピアノ線20aの先端に装着されたおもり30がピット2a内に到達するように、基準位置25aからピアノ線20aを繰り出す。
このとき、前述したように、昇降路2に設けられたかご昇降空間3Aは、かご(図示せず)が通過するスペースとなるので、エレベータ機器は設置されず、予めエレベータ機器を設置するためのレール固定具10A〜10Dなどの昇降路内機器もかご昇降空間3A内には設置されない。このため、ピアノ線20aから昇降路内機器までの距離が所定以上確保され、ピアノ線20aの一端が揺れたとしても、ピアノ線20aが昇降路内機器に引っ掛かることはない。なお、昇降路内機器とは、ピアノ線20aが張られる前に昇降路2内に設置される機器全般をいう。
また、最下階の乗場7には、おもり30がピット2aに到達したことを確認する作業員29Cが待機しており、作業員29Aは、作業員29Cからおもり30がピット2aに到達した連絡を無線で受けると、ピアノ線20aの繰り出しを停止する。なお、おもり30がピット2aの底に着く前に、ピアノ線20aの繰り出しを停止している。
以上により基準線繰り出し工程が終了する。
次いで、垂下位置戻し工程について図10および図11を参照しつつ説明する。
作業員29Aは、おもり30がピッチ内に到達し、ピアノ線20aの繰り出しを停止したことを作業員29Bに連絡する。連絡を受けた29Bは、ピアノ線移動用部材40を、図10に示される状態から、図11に示されるように掛け部40Bが基準位置25aの略真下に配置されるまで、ゆっくりとおおよそ水平方向に移動させる。言い換えれば、作業員29Bは、かご昇降空間3Aの中心に位置していた垂下位置を、基準位置25aの鉛直下方に移動し、基準位置25aから繰り出されたピアノ線20aを基準位置25aから鉛直方向に垂下させる。
そして、作業員29Bは、掛け部40Bの開口からピアノ線20aが掛け部40Bの外側に出るように、ピアノ線移動用部材40を操作する。そして、作業員29Bは、ピアノ線移動用部材40を乗場7に戻し、作業員29Cは、ピアノ線20aの揺れが残っている場合には、揺れを停止させることで、垂下位置戻し工程を終了する。
以上の操作により、ピアノ線20aは、基準位置25aから鉛直下方に垂れさがるように、基準位置25aとピット2aとの間に張られる。
そして、作業員は、順次、垂下位置移動工程、基準線繰り出し工程、及び垂下位置戻し工程を、ピアノ線20b〜20hに対してピアノ線20aの場合と同様に実施してピアノ線20a〜20hの設置を完了させる。
なお、分割昇降路空間2B内に設置するピアノ線も、かご昇降空間3A内にピアノ線20a〜20fと同様の方法で設置される。
この実施の形態のエレベータ機器芯出し用基準線の設置方法は、昇降路2内の上部に、基準位置25a(25b〜25h)からピアノ線20a(20b〜20h)を垂下させる初期垂下工程と、ピアノ線20a(20b〜20h)の垂下部分の位置をかご昇降空間3A(3B)の中央側に移動する垂下位置移動工程と、ピアノ線20a(20b〜20h)を繰り出し、ピアノ線20a(20b〜20h)の先端の位置を鉛直下方に下降させて基準位置25a(25b〜25h)とピット2aとの間にピアノ線20a(20b〜20h)を張る基準線繰り出し工程と、ピアノ線20a(20b〜20h)を、基準位置の鉛直下方に延在するように移動する垂下位置戻し工程と、を有している。
このため、基準線繰り出し工程は、ピアノ線20a(20b〜20h)が、昇降路内機器から離れた場所で実施されることになる。従って、おもり30がピット2aに到達するまでピアノ線20a(20b〜20h)を繰り出す作業を実施している最中、ピアノ線20a(20b〜20h)を、予め昇降路2内に設置された昇降路内機器に引っ掛けることなく確実にピット2aまで垂らすことができる。これにより、垂下位置戻し工程完了後には、ピアノ線20a(20b〜20h)を基準位置25a(25b〜25h)からピット2aまで垂下される所望位置に確実に設置することができる。このため、ピアノ線20a〜20hを基準位置25a〜25hとピット2aとの間に設置した後、ピアノ線20a〜20hが昇降路内機器に引っ掛かっていないかをチェックする必要がなくなるので、ピアノ線20a〜20hの設置時間を大幅に短縮できる。
なお、上記実施の形態では、エレベータ機器芯出し用基準線としてピアノ線を用いるものとして説明したが、エレベータ機器芯出し用基準線はピアノ線を用いるものに限定されず、その一端におもりをつけて基準位置から単に垂らしたときに、緊張状態を保って鉛直方向に延在するものであればよい。
また、垂下位置は、かご昇降空間3Aの中心に設定するものとして説明したが、垂下位置は、鉛直方向の上方から見て基準位置に対してかご昇降空間3A,3B内の中央側に位置するように設定すれば、ピアノ線の設置時に、昇降路2内に設置された昇降路内機器へのピアノ線20aの引っ掛かりを防止する効果が得られる。
2 昇降路、2a ピット、20a〜20h ピアノ線(エレベータ機器芯出し用基準線)、25a〜25h 基準位置、30 おもり。

Claims (1)

  1. エレベータ機器芯出し用基準線の先端におもりを装着し、昇降路内の上部に設定された基準位置から上記エレベータ機器芯出し用基準線を所定量繰り出して、上記エレベータ機器芯出し用基準線を垂下させる初期垂下工程と、
    上記基準位置から繰り出された上記エレベータ機器芯出し用基準線が、上記基準位置から、鉛直方向の上方から見て上記基準位置に対してかご昇降空間内の中央側に位置する垂下位置を介して垂下するように、上記エレベータ機器芯出し用基準線の上記基準位置からの垂下部分を移動させる垂下位置移動工程と、
    上記垂下位置から垂下された上記エレベータ機器芯出し用基準線の先端に装着された上記おもりがピット内に到達するように、上記基準位置から上記エレベータ機器芯出し用基準線を繰り出す基準線繰り出し工程と、
    上記おもりが上記ピット内に到達した後、上記垂下位置を上記基準位置の鉛直下方に移動し、上記基準位置から繰り出された上記エレベータ機器芯出し用基準線を上記基準位置から鉛直方向に垂下させる垂下位置戻し工程と、
    を備えることを特徴とするエレベータ機器芯出し用基準線の設置方法。
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