JP5191414B2 - 清掃装置及び液体吐出装置並びに清掃方法 - Google Patents

清掃装置及び液体吐出装置並びに清掃方法 Download PDF

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Description

本発明は清掃装置及び液体吐出装置並びに清掃方法に係り、特に、インクジェット方式の液体吐出ヘッドにおけるノズル面(吐出面)を清掃するヘッドクリーニング技術に関する。
インクジェットヘッドは、液滴を吐出するノズル孔の内部やその周囲に塵埃や増粘液等が付着すると、液滴の吐出方向が曲がって着弾位置がずれたり、ノズルが詰まって吐出不能に陥ったりすることがある。このような吐出不良を防止・回復するために、ノズル面をクリーニングする機構を備えたインクジェット記録装置が知られている(例えば、特許文献1)。
特許文献1には、クリーニング板とノズル板との隙間にインクを充填させた後クリーニング板を離間させてノズル面を清掃するインクジェット記録装置が示されている。
特開2005−96125号公報
しかし、特許文献1に記載された方法は、クリーニング板が静止した状態でノズル板とクリーニング板の間にインクを溜めて、ノズル面に付着したインク滴や塵埃の除去するため、複数のヘッドモジュールをつなぎ合わせて長尺化したラインヘッドに適用すると清掃に時間がかかる。その一方、仮に、長尺のクリーニング板を用いる構成を採用したとしても、その移動機構が大型化し、大幅なコストアップとなる。
また、洗浄用の液体としてインクを利用しているために、ノズル面の洗浄能力が必ずしも十分ではない。更に、ノズル面に対して液体(インク)を介在させた非接触の払拭のため付着物の除去能力が低い。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、上記の課題を解決し、ノズル面の清掃能力を向上させ、長尺ヘッドへの対応も容易で省スペース、低コストを実現することができる液体吐出ヘッドの清掃装置及びこれを用いた液体吐出装置並びに清掃方法を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明に係る清掃装置は、液体吐出ヘッドのノズル面を清掃する清掃装置であって、前記ノズル面に対し非接触で洗浄液を供給する洗浄液供給手段と、前記洗浄液供給手段と前記液体吐出ヘッドを相対的に移動させる移動手段と、前記洗浄液供給手段から所要の液量の洗浄液を供給させ、前記洗浄液供給手段と前記ノズル面との間を満たす洗浄液層を形成させる液層形成制御手段と、前記洗浄液層と前記ノズル面との間を満たして形成された当該洗浄液層の前記ノズル面と接触する部分のメニスカスを破壊しない相対速度で前記洗浄液供給手段と前記液体吐出ヘッドを相対移動させるように前記移動手段を制御する移動制御手段と、前記液体吐出ヘッドの前記ノズル面を摺動して払拭する払拭手段とを備え、前記払拭手段による払拭動作後に、前記洗浄液層を形成して前記相対速度による前記相対移動の動作が行われることを特徴とする。
また、本発明に係る清掃装置は、液体吐出ヘッドのノズル面を清掃する清掃装置であって、前記ノズル面に対し非接触で洗浄液を供給する洗浄液供給手段と、前記洗浄液供給手段と前記液体吐出ヘッドを相対的に移動させる移動手段と、前記洗浄液供給手段から所要の液量の洗浄液を供給させ、前記洗浄液供給手段と前記ノズル面との間を満たす洗浄液層を形成させる液層形成制御手段と、前記洗浄液層と前記ノズル面との間を満たして形成された当該洗浄液層の前記ノズル面と接触する部分のメニスカスを破壊しない相対速度で前記洗浄液供給手段と前記液体吐出ヘッドを相対移動させるように前記移動手段を制御する移動制御手段と、前記液体吐出ヘッドの前記ノズル面を摺動して払拭する払拭手段とを備え、前記洗浄液は、前記払拭手段による払拭時に前記液体吐出ヘッドの前記ノズル面を湿潤させる液体と同じであることを特徴とする
本発明によれば、ノズル面と洗浄液供給手段との間を満たした洗浄液層を形成し、当該洗浄液層のノズル面接触部分のメニスカスを破壊しない程度の相対速度で前記洗浄液供給手段と液体吐出ヘッドを相対移動させることにより、ノズル面に洗浄液を残すことなく、ノズル面を清掃することができる。
本発明は、洗浄液供給手段とノズル面の相対移動によって清掃位置を変えながら、ノズル面の全面を清掃できるため、長尺ヘッドへの対応も容易であり、省スペース、低コストで実現できる。
また、本発明は液体吐出ヘッドから吐出する液体とは異なる洗浄用の洗浄液を用いることにより、除去能力の向上を図ることができる。
更に、本発明の洗浄液層による清掃工程によれば、ノズル面に対して清掃用の部材が直接接触しないため、払拭部材による払拭動作後に、このような洗浄液層を介した相対移動の動作を実施することにより、払拭部材の払拭跡を除去することができる。
或いはまた、払拭部材による払拭動作の前に、又は、払拭動作の実施とは無関係に、本発明の洗浄液層を介した相対移動の動作を実施することにより、ノズル面の付着物を除去することも可能である。
本発明によれば、ノズル面の清掃効果が向上し、液体吐出ヘッドの吐出不良を防止することができ、吐出信頼性の向上を図ることができる。
本発明の実施形態に係るインクジェット記録装置の構成図 ヘッドの構造例を示す平面透視図 ヘッドの他の構造例を示す平面透視図 図2中のA−A線に沿う断面図 図2に示したヘッドのノズル配列の拡大図 インク打滴部に隣接して設けられているメンテナンス部の斜視図 メンテナンス部に適用される清掃装置の構成例を示す図 本実施形態に係るインクジェット記録装置のシステム構成を示す要部ブロック図 第1形態例のインクジェット記録装置におけるヘッドメンテナンスのシーケンスを示したフローチャート 第2形態例のインクジェット記録装置におけるヘッドメンテナンスシーケンスを示したフローチャート メンテナンス部に適用される第3形態例に係る清掃装置の要部構成図 第3形態例における洗浄液塗布ローラの作用を示す模式図
以下、添付図面に従って本発明の実施形態について詳細に説明する。
<インクジェット記録装置の全体構成>
図1は、本発明の実施形態に係るインクジェット記録装置の構成図である。このインクジェット記録装置100は、インク打滴部108の圧胴126cに保持された記録媒体114(便宜上「用紙」と呼ぶ場合がある。)に直接的に複数色のインクを打滴して所望のカラー画像を形成する圧胴直描方式のインクジェット記録装置であり、インク及び処理液(ここでは凝集処理液)を用いて、枚葉紙からなる記録媒体114上に画像形成を行う2液反応(凝集)方式が適用されたオンデマンドタイプの画像形成装置である。
インクジェット記録装置100は、主として、記録媒体114を供給する給紙部102と、記録媒体114に対して浸透抑制剤を付与する浸透抑制剤付与部104と、記録媒体114に処理液を付与する処理液付与部106と、記録媒体114にインクを打滴するインク打滴部108と、記録媒体114上に形成された画像を定着させる定着部110と、画像が形成された記録媒体114を搬送して排出する排紙部112を備えて構成される。
また、図1には示されていないが、インク打滴部108の脇(図1の紙面手前方向)には、インク打滴ヘッド140C、140M、140Y、140Kのクリーニング(メンテナンス)を行うためのメンテナンス部(図6の符号70参照)が設けられている。詳細は後述するが、このメンテナンス部に本発明の実施形態に係る清掃装置が適用される。
給紙部102の給紙台120に積載された記録媒体114は上から順に1枚ずつフィーダボード122に送り出され、渡し胴124aを介して、浸透抑制剤付与部104の圧胴(浸透抑制剤ドラム)126aに受け渡される。
圧胴126aの周面には、記録媒体114の先端を保持する保持爪115a,115b(グリッパ)が形成されており、渡し胴124aから圧胴126aに受け渡された記録媒体114は、保持爪115a,115bによって先端を保持されながら圧胴126a上に巻きつけられた状態で圧胴126aの回転方向(図1において反時計回り方向)に搬送される。他の圧胴126b〜126dについても同様な構成が適用される。また、渡し胴124aの周面には、記録媒体114の先端を圧胴126aの保持爪115a,115bに受け渡す部材116が形成されている。他の渡し胴124b〜124dについても同様な構成が適用される。
〔浸透抑制剤付与部〕
浸透抑制剤付与部104には、圧胴126aの回転方向(図1において反時計回り方向)の上流側から順に、圧胴126aの表面に対向する位置に、用紙予熱ユニット128、浸透抑制剤吐出ヘッド130、及び浸透抑制剤乾燥ユニット132がそれぞれ設けられている。
用紙予熱ユニット128及び浸透抑制剤乾燥ユニット132には、それぞれ所定の範囲で温度や風量を制御可能な熱風乾燥器が設けられる。圧胴126aに保持された記録媒体114が、用紙予熱ユニット128や浸透抑制剤乾燥ユニット132に対向する位置を通過する際、熱風乾燥器によって加熱された空気(熱風)が記録媒体114の表面に向かって吹き付けられる構成となっている。
浸透抑制剤吐出ヘッド130は、圧胴126aに保持される記録媒体114に対して浸透抑制剤を含有した溶液(以下、単に「浸透抑制剤」ともいう。)を吐出する。浸透抑制剤は、後述する処理液およびインク液に含まれる溶媒(及び親溶媒的な有機溶剤)の記録媒体114への浸透を抑制する。浸透抑制剤としては、樹脂粒子を溶液中に分散(または溶解)させたものを用いる。浸透抑制剤の溶液としては、例えば、有機溶剤または水を用いる。浸透抑制剤の有機溶剤としては、メチルエチルケトン、石油類、等が好適に用いられる。
本例では、記録媒体114の表面に対して浸透抑制剤を付与する手段として、打滴方式を適用したが、これに限定されず、例えば、ローラ塗布方式、スプレー方式、などの各種方式を適用することも可能である。なお、打滴方式の場合には、インクの打滴箇所及びその周辺のみに、選択的に浸透抑制剤を付与することができる。また、カールが発生し難い記録媒体114の場合には、浸透抑制剤の付与を省略してもよい。
用紙予熱ユニット128は、記録媒体114の温度T1を、浸透抑制剤の樹脂粒子の最低造膜温度Tf1よりも高くする。温度T1の調整方法には、圧胴126aの内部に設置したヒータ等の発熱体を用いて記録媒体114を下面から加熱する方法、記録媒体114の上面に熱風を当てて加熱する方法などがあり、本例では赤外線ヒータ等を用いて記録媒体114の上面から加熱する方法を用いている。これらの方法を組み合わせてもよい。
浸透抑制剤付与部104に続いて処理液付与部106が設けられている。浸透抑制剤付与部104の圧胴126a(浸透抑制剤ドラム)に保持された記録媒体114は、浸透抑制剤が付与された後、渡し胴124bを介して処理液付与部106の圧胴126b(処理液ドラム)に受け渡される。
〔処理液付与部〕
処理液付与部106には、圧胴126bの回転方向(図1において反時計回り方向)の上流側から順に、圧胴126bの表面に対向する位置に、用紙予熱ユニット134、処理液吐出ヘッド136、及び処理液乾燥ユニット138がそれぞれ設けられている。
用紙予熱ユニット134の構成は、浸透抑制剤付与部104の用紙予熱ユニット128と同一構成が適用されるため、ここでは説明を省略する。
処理液吐出ヘッド136は、圧胴126bに保持される記録媒体114に対して処理液を打滴するものであり、インク打滴部108の各インク打滴ヘッド140C、140M、140Y、140Kと同一構成が適用される。 本例で用いられる処理液は、インク打滴部108の各インク打滴ヘッド140C、140M、140Y、140Kから吐出されるインクに含有される色材(顔料)を凝集又は析出させる作用を有する色材凝集剤を含んでおり、この処理液とインクとが接触することによって、インクは色材と溶媒との分離が促進される。
本実施形態に用いる処理液として酸性液が好適であり、インクのpHを変化させることにより、インクに含有される顔料およびポリマー微粒子を凝集させ、凝集物を生じさせるような処理液が好ましい。処理液の成分として、例えば、ポリアクリル酸、酢酸、グリコール酸、マロン酸、リンゴ酸等、若しくはこれらの化合物の誘導体、又はこれらの塩等の中から選ばれることが好ましい。
また、本実施形態に係る処理液の好ましい例として、多価金属塩、或いはポリアリルアミンを添加した処理液を挙げることができる。これらの化合物は、1種類で使用されてもよく、2種類以上併用されてもよい。
処理液乾燥ユニット138には、所定の範囲で温度や風量を制御可能な熱風乾燥器が設けられており、圧胴126bに保持された記録媒体114が処理液乾燥ユニット138の熱風乾燥器に対向する位置を通過する際、熱風乾燥器によって加熱された空気(熱風)が記録媒体114上の処理液に吹き付けられる構成となっている。
熱風乾燥器の温度や風量は、圧胴126bの回転方向上流側に配置される処理液吐出ヘッド136により記録媒体114上に付与された処理液を乾燥させて、記録媒体114の表面上に固体状又は半固溶状の凝集処理剤層(処理液が乾燥した薄膜層)が形成されるような値に設定される。 ここでいう「固体状または半固溶状の凝集処理剤層」とは、以下に定義する含水率が0〜70%の範囲のものを言うものとする。
Figure 0005191414
また、「凝集処理剤」は、固体状又は半固溶状のものだけでなく、それ以外の液体状のものも含む広い概念で用いるものとし、特に、含溶媒率を70%以上として液体状にした凝集処理剤を「凝集処理液」と称する。
実験によれば、処理液の含溶媒率が70%以下となるまで処理液を乾燥させたときには色材移動が目立たなくなり、更に50%以下まで処理液を乾燥させると目視による色材移動の確認ができないほど良好なレベルとなり、画像劣化の防止に有効であることが確認された。
このように記録媒体114上の処理液の含溶媒率が70%以下(好ましくは50%以下)となるまで乾燥を行って、記録媒体114上に固体状又は半固溶状の凝集処理剤層を形成することにより、色材移動による画像劣化を防止することができる。
〔インク打滴部〕
処理液付与部106に続いてインク打滴部108が設けられている。処理液付与部106の圧胴126bに保持された記録媒体114は、処理液が付与されて固体状又は半固溶状の凝集処理剤層が形成された後に、渡し胴124cを介してインク打滴部108の圧胴126c(描画ドラム)に受け渡される。
インク打滴部108には、圧胴126cの回転方向(図1において反時計回り方向)の上流側から順に、圧胴126cの表面に対向する位置に、CMYKの4色のインクにそれぞれ対応したインク打滴ヘッド140C、140M、140Y、140Kが並んで設けられており、更に、その下流側に溶媒乾燥ユニット142a、142bが設けられている。各インク打滴ヘッド140C、140M、140Y、140Kを圧胴126cの周囲に円弧状に配置することで、打滴距離に起因する着弾位置精度が確保され高品位画像の形成が可能となる。
インク貯蔵/装填部(不図示)は、各色のインクを貯蔵するインクタンクを含んで構成され、各インクタンクは所要の流路を介してそれぞれ対応するヘッドと連通されている。各インクタンクから各インク打滴ヘッド140C、140M、140Y、140Kにインクが供給され、画像信号に応じて各インク打滴ヘッド140C、140M、140Y、140Kから記録媒体114に対してそれぞれ対応する色のインクが打滴される。
本例の各インク打滴ヘッド140C、140M、140Y、140Kは、圧胴126cに保持される記録媒体114の画像形成領域の最大幅に対応する長さを有し、そのインク吐出面には画像形成領域の全幅にわたってインク吐出用のノズル(図1中不図示)が複数配列されたフルライン型のヘッドとなっている(図2参照)。各インク打滴ヘッド140C、140M、140Y、140Kは、圧胴126cの回転方向(記録媒体114の搬送方向)と直交する方向(主走査方向)に延在するように設置される。 記録媒体114の画像形成領域の全幅をカバーするノズル列を有するフルラインヘッドがインク色毎に設けられる構成によれば、圧胴126cによって記録媒体114を一定の速度で搬送し、この搬送方向(副走査方向)について、記録媒体114と各インク打滴ヘッド140C、140M、140Y、140Kを相対的に移動させる動作を1回行うだけで(即ち1回の副走査で)、記録媒体114の画像形成領域に画像を記録することができる。かかるフルライン型(ページワイド)ヘッドによるシングルパス方式の画像形成は、記録媒体の搬送方向(副走査方向)と直交する方向(主走査方向)に往復動作するシリアル(シャトル)型ヘッドによるマルチパス方式を適用する場合に比べて高速印字が可能であり、プリント生産性を向上させることができる。
本例では、CMYKの4色の構成を例示したが、インク色や色数の組み合わせについては本実施形態に限定されず、必要に応じて、R(赤)、G(緑)、B(青)インク、淡インク、濃インク、特別色インクを追加してもよい。例えば、ライトシアン、ライトマゼンタなどのライト系インクを吐出するヘッドを追加する構成も可能であり、各色ヘッドの配置順序も特に限定はない。
溶媒乾燥ユニット142a、142bは、既述の用紙予熱ユニット128、134や浸透抑制剤乾燥ユニット132、処理液乾燥ユニット138と同様の構成が採用される。凝集処理剤層上にインクが打滴されると、記録媒体114上にはインク凝集体(色材凝集体)が形成されるとともに、色材と分離されたインク溶媒が広がり、凝集処理剤が溶解した液体層が形成される。この記録媒体114上に残った溶媒成分(液体成分)は、記録媒体114のカールだけでなく、画像劣化を招く要因となるため、溶媒乾燥ユニット142a、142bによって、溶媒成分を蒸発させ、乾燥を行っている。
インク打滴部108に続いて定着部110が設けられている。インク打滴部108の圧胴126cに保持された記録媒体114は、各色インクが打滴された後(インクによる描画後)に、渡し胴124dを介して定着部110の圧胴126dに受け渡される。
〔定着部〕
定着部110には、圧胴126dの回転方向(図1において反時計回り方向)の上流側から順に、圧胴126dの表面に対向する位置に、印字結果を読み取るインライン検出部144、加熱ローラ148a、148bがそれぞれ設けられている。 インライン検出部144は、出力画像を読み取る読取手段としてのイメージセンサを含む。インライン検出部144は、インク打滴部108の印字結果(各インク打滴ヘッド140C、140M、140Y、140Kの打滴結果)を撮像し、読み取った打滴画像からノズルの目詰まりその他の吐出不良をチェックする手段として機能するとともに、濃度情報を取得する濃度測定手段、色情報を取得する測色手段として機能する。
本例では、記録媒体114の画像記録領域又は非画像部にカラーパッチやラインパターンなどのテストパターンを形成し、インライン検出部144によってこのテストパターンを読み取り、その読取結果に基づいて、色情報の取得(測色)や濃度むらの検出、各ノズルについて吐出異常の有無の判定など、インライン検出が行われるように構成されている。
加熱ローラ148a、148bは、所定の範囲(例えば100℃〜180℃)で温度制御可能なローラであり、加熱ローラ148a、148bと圧胴126dとの間に挟みこまれた記録媒体114を加熱加圧しながら、記録媒体114上に形成された画像を定着させる。加熱ローラ148a、148bの加熱温度は、処理液又はインクに含有されているポリマー微粒子のガラス転移点温度などに応じて設定することが好ましい。
定着部110に続いて排紙部112が設けられている。排紙部112には、画像が定着された記録媒体114を受ける排紙胴150と、該記録媒体114を積載する排紙台152と、排紙胴150に設けられたスプロケットと排紙台152の上方に設けられたスプロケットとの間に掛け渡され、複数の排紙用グリッパ(不図示)を備えた排紙用チェーン154とが設けられている。
〔ヘッドの構造〕
次に、ヘッドの構造について説明する。各ヘッド140C、140M、140Y、140Kの構造は共通しているので、以下、これらを代表して符号50によってヘッドを示すものとする。
図2(A) はヘッド50の構造例を示す平面透視図であり、図2(B) はその一部の拡大図である。また、図3はヘッド50の他の構造例を示す平面透視図、図4は記録素子単位となる1チャンネル分の液滴吐出素子(1つのノズル51に対応したインク室ユニット)の立体的構成を示す断面図(図2中のA−A線に沿う断面図)である。
図2に示したように、本例のヘッド50は、インク吐出口であるノズル51と、各ノズル51に対応する圧力室52等からなる複数のインク室ユニット(液滴吐出素子)53をマトリクス状に2次元配置させた構造を有し、これにより、ヘッド長手方向(紙送り方向と直交する方向)に沿って並ぶように投影(正射影)される実質的なノズル間隔(投影ノズルピッチ)の高密度化を達成している。
記録媒体114の送り方向(矢印S方向;副走査方向)と略直交する方向(矢印M方向;主走査方向)に記録媒体114の全幅Wmに対応する長さ以上のノズル列を構成する形態は本例に限定されない。例えば、図2(A) の構成に代えて、図3に示すように、複数のノズル51が2次元に配列された短尺のヘッドモジュール50’を千鳥状に配列して繋ぎ合わせることで記録媒体114の全幅に対応する長さのノズル列を有するラインヘッドを構成してもよい。
各ノズル51に対応して設けられている圧力室52は、その平面形状が概略正方形となっており(図2(A)、(B) 参照)、対角線上の両隅部の一方にノズル51への流出口が設けられ、他方に供給インクの流入口(供給口)54が設けられている。なお、圧力室52の形状は、本例に限定されず、平面形状が四角形(菱形、長方形など)、五角形、六角形その他の多角形、円形、楕円形など、多様な形態があり得る。
図4に示したように、ヘッド50は、ノズルプレート51P、流路板52P、及び振動板56等を積層接合した構造から成る。ノズルプレート51Pは、ヘッド50のノズル面(インク吐出面)50Aを構成し、各圧力室52にそれぞれ連通する複数のノズル51が2次元的に形成されている。
流路板52Pは、圧力室52の側壁部を構成するとともに、共通流路55から圧力室52にインクを導く個別供給路の絞り部(最狭窄部)としての供給口54を形成する流路形成部材である。なお、説明の便宜上、図4では簡略的に表示しているが、流路板52Pは一枚又は複数の基板を積層した構造である。
振動板56は、圧力室52の一壁面(図4の上面)を構成するとともに、ステンレス鋼(SUS)やニッケル(Ni)導電層付きのシリコン(Si)などの導電性材料から成り、各圧力室52に対応して配置される複数のアクチュエータ(ここでは、圧電素子)58の共通電極を兼ねる。なお、樹脂などの非導電性材料によって振動板を形成する態様も可能であり、この場合は、振動板部材の表面に金属などの導電材料による共通電極層が形成される。
振動板56の圧力室52側と反対側(図4において上側)の面には、各圧力室52に対応する位置に圧電体59が設けられており、該圧電体59の上面(共通電極を兼ねる振動板56に接する面と反対側の面)に個別電極57が形成されている。この個別電極57と、これに対向する共通電極(本例では振動板56が兼ねる)と、これら電極間に挟まれるように介在する圧電体59とによりアクチュエータ58として機能する圧電素子が構成される。圧電体59には、チタン酸ジルコン酸鉛やチタン酸バリウムなどの圧電材料が好適に用いられる。
各圧力室52は供給口54を介して共通流路55と連通されている。共通流路55はインク供給源たるインクタンク(不図示)と連通しており、インクタンクから供給されるインクは共通流路55を介して各圧力室52に分配供給される。
アクチュエータ58の個別電極57と共通電極間に駆動電圧を印加することによってアクチュエータ58が変形して圧力室52の容積が変化し、これに伴う圧力変化によりノズル51からインクが吐出される。インク吐出後、アクチュエータ58の変位が元に戻る際に、共通流路55から供給口54を通って新しいインクが圧力室52に再充填される。
上述した構造を有するインク室ユニット53を図5に示す如く、主走査方向に対してある角度ψの方向に沿ってインク室ユニット53を一定のピッチdで複数配列する構造により、主走査方向については、実質的に各ノズル51が一定のピッチP=d× cosψで直線状に配列されたものと等価的に取り扱うことができる。
図5に示すようなマトリクス状のノズル配置において、ノズル51-11 、51-12 、51-13、51-14 、51-15 、51-16を1つのブロックとし(他にはノズル51-21 、…、51-26を1つのブロック、ノズル51-31 、…、51-36を1つのブロック、…として)、記録媒体114の搬送速度に応じてノズル51-11 、51-12 、…、51-16を順次駆動することで記録媒体114の幅方向に1ラインを印字することができる。
一方、記録媒体114の搬送とともに、上述した主走査で形成された1ライン(1列のドットによるライン又は複数列のドットから成るライン)の印字を記録媒体搬送方向に繰り返し行うことにより副走査方向の印字がなされる。
本発明の実施に際してヘッド50におけるノズル51の配列形態は図示の例に限定されない。例えば、図2で説明したマトリクス配列に代えて、一列の直線配列、V字状のノズル配列、V字状配列を繰り返し単位とするジグザク状(W字状など)のような折れ線状のノズル配列なども可能である。
また、本実施形態では、ピエゾ素子(圧電素子)に代表されるアクチュエータの変形によってインク滴を飛ばす方式が採用されているが、本発明の実施に際して、インクを吐出させる方式は特に限定されず、ピエゾジェット方式に代えて、ヒータなどの発熱体によってインクを加熱して気泡を発生させ、その圧力でインク滴を飛ばすサーマルジェット方式など、各種方式を適用できる。
<メンテナンス部の説明> 図6は、インク打滴部108に隣接して設けられているメンテナンス部70の斜視図である。図示のように、インク打滴部108の圧胴126cの軸方向に隣接して、当該圧胴126cの外側にインク打滴ヘッド140C、140M、140Y、140Kのメンテナンス処理を行うためのメンテナンス部70が設けられている。
メンテナンス部70には、圧胴126cに近い方から、払拭部72、洗浄液塗布部74及びノズルキャップ76が、この順に並んで配置されている。
各色に対応したインク打滴ヘッド140C、140M、140Y、140Kを搭載したヘッドユニット80は、圧胴126cの回転軸82と平行に配置されたボールネジ84に取り付けられている。ボールネジ84の下側には、ボールネジ84と平行にガイド軸84Gが配置されており、ヘッドユニット80はこのガイド軸84Gに摺動自在に係合している。また、ヘッドユニット80の下側には当該ヘッドユニット80の移動を案内するガイド溝86Aを有するガイドレール部材86がボールネジ84と平行に配設されている。
インク打滴ヘッド140C、140M、140Y、140Kを一体的に保持するヘッドユニット80の筐体88の下面には、ガイド溝86Aに係合する係合部(不図示)が突出して形成されており、この係合部がガイド溝86Aに摺動自在に係合した構造によって、ヘッドユニット80はガイド溝86Aに案内されて移動可能となっている。
ボールネジ84、ガイド軸84G、ガイドレール部材86は、図6に示すように、ヘッドユニット80を圧胴126cの上部の画像形成位置P1から、ノズルキャップ76と対向する位置(メンテナンス位置P2)まで移動させることができるように、所要の長さで圧胴126cの軸方向に沿って延設されている。
ボールネジ84は、不図示の駆動手段(例えば、モータ)により回転され、この回転により、ヘッドユニット80は、画像形成位置P1とメンテナンス位置P2との間を移動する。また、ヘッドユニット80は、図示せぬ上下移動機構により、圧胴126cから遠ざかる方向、又は圧胴126cに近づく方向に移動させることができる。
使用する記録媒体114の厚さに応じて、圧胴126c表面に対するヘッドユニット80の高さ(記録媒体114の記録面と各インク打滴ヘッド140C、140M、140Y、140Kとのクリアランス)が制御される。また、用紙搬送時にジャムなどが発生した場合には、ヘッドユニット80を図6の上方向に移動させ、画像形成時の所定高さ位置から退避させることができる。
なお、ヘッドユニット80の筐体88と、ボールネジ84及びガイド軸84Gとの連結部89は、図6に示すように、ヘッドユニット80の上下方向の移動を案内する直動可能な係合構造89Aが採用されている。
<清掃装置の第1形態例>
図7はメンテナンス部70に適用される清掃装置200の構成例を示す図である。ここでは、インク打滴ヘッド140C、140M、140Y、140Kを代表してヘッド50と記載している。
清掃装置200は、洗浄液塗布ユニット210(図6の洗浄液塗布部74に相当)と払拭ユニット230(図6の払拭部72に相当)を含んで構成される。洗浄液塗布ユニット210は、洗浄液タンク212、洗浄液ポンプ213、洗浄液ノズル214、廃液受け215を備える。洗浄液216は、ヘッド50から吐出する液(インク)とは別に、洗浄効果のより高い専用の液を使用する。例えば、洗浄液216には、DEGmBE(ジエチレングリコールモノブチルエーテル)などの溶剤を含む洗浄液を用いることができる。
洗浄液ノズル214は、ヘッド50のノズル面50Aに向かって洗浄液の液柱(洗浄液柱217)を作ることができるように吐出口が上方を向き、且つ、ノズル面50Aに対向したときにノズル面50Aと接触しない所定のクリアランスが確保されるようにノズル面50Aに近接する位置に配置されている。
ノズル面50Aに対向したときの洗浄液ノズル214とノズル面50Aの間隔は、ノズル面50Aに接する洗浄液の液層を維持できる程度とし、例えば、1mm程度とする。洗浄液の液物性(粘度、表面張力)やヘッド移動速度などに応じて、適切な間隔が設計される。
また、図には示されていないが、洗浄液ノズル214は、ヘッド50のノズル面50Aの副走査方向幅(図2参照)に対して一度に洗浄液を塗布することができるように、副走査方向に沿って複数配置されている。
洗浄液ポンプ213を作動させることにより、洗浄液タンク212から供給路218を介して洗浄液216が洗浄液ノズル214に供給される。洗浄液ポンプ213の回転速度(吐出圧力)を適切に制御することにより、洗浄液ノズル214から洗浄液を連続的に噴射させることも可能であるし、洗浄液ノズル214から柱状に洗浄液をしみ出させ、洗浄液ノズル214から膨出したメニスカス(洗浄液柱217)を形成することもできる。
払拭部72による払拭動作の前、或いは払拭動作中にノズル面50Aに洗浄液を付与する際には洗浄液ノズル214から洗浄液を連続的に噴射させる。その一方、払拭部72による払拭清掃後の払拭跡を除去するため洗浄工程(以下、「仕上げ洗浄」という。)の際には、洗浄液ノズル214から洗浄液柱217を形成し、この洗浄液柱217を形成した状態でヘッド50を図7の右方向へ移動させ、ヘッド50のノズル面50Aと洗浄液のメニスカス(洗浄液柱217)を接触させる。
ただし、洗浄液のメニスカスがノズル面50Aと接触した状態でヘッド50を高速で移動させると洗浄液のメニスカスが分裂し、ノズル面50Aに洗浄液の液滴が付着する。したがって、ウエブ231による払拭清掃後の仕上げ洗浄では、洗浄液のメニスカスにノズル面50Aを接触させ、洗浄液層のメニスカスを破壊しない程度にヘッド50を低速で移動させる。すなわち、洗浄液柱217にヘッド50のノズル面50Aを接触させて、ノズル面50Aと洗浄液ノズル214との間に、この間隙を満たす洗浄液層を形成し、この洗浄液層のノズル面接触部分のメニスカスを維持しつつ、ヘッド50を水平移動させる。これにより、ノズル面50Aに残る払拭跡が洗浄液で溶解され除去される。
洗浄液ノズル214から洗浄液を噴射させるなどして、洗浄液ノズル214から溢れ落ちた洗浄液は、廃液受け215に回収され、チューブ220を介して廃液タンク222へと送られる。なお、廃液タンク222に回収した液は廃棄してもよいし、洗浄液タンク212に戻して再利用してもよい。
払拭ユニット230は、ノズル面50Aを払拭する部材として布製のウエブ(Web)231を用いる。ウエブ231としては、例えば、表面に凹凸を有する、ポリエステル製、ポリプロピレン製の布材が好適である。
払拭ユニット230は、ウエブ231を収容したウエブカートリッジ232と、これを上下動させる上下機構234から構成される。ウエブカートリッジ232は、筐体240内にウエブ送りロール241と、巻き取りロール242が収容されており、ウエブ231をヘッド50のノズル面50Aに押し当てる押圧ローラ244と、ウエブ231を駆動搬送する駆動ローラ246とを備えている。
ウエブ送りロール241は、ロール状に巻回された未使用のウエブ231である。ウエブ送りロール241から送り出されたウエブ231は、押圧ローラ244に巻き掛けられ、駆動ローラ246のローラ対を経由して巻き取りロール242に巻き取られる構造となっている。
ウエブ231は、ウエブ送りロール241と巻き取りロール242の間で、押圧ローラ244及び駆動ローラ246によって適当な張り(テンション)がかけられて、押圧ローラ244の部分でウエブ231がヘッド50のノズル面50Aに押し当てられる。
ウエブ231の送り方向は、払拭清掃時におけるヘッド50の移動方向(図7の右方向)と逆方向となっており、ヘッド50の動きに合わせて駆動ローラ246の駆動と巻き取りロール242の軸を連動させて駆動することにより、ウエブ231を巻き取りロール242に巻き取りながらウエブ231による払拭動作が行われる。
上下機構234は、図7の上下方向に移動可能な昇降台234Aを備えており、この昇降台234Aの上にウエブカートリッジ232が設置されている。上下機構234の駆動手段(不図示のモータ)を制御することにより、ノズル面50Aに対するウエブ231の接触/非接触を制御することができる。
ノズルキャップ76は、ヘッド50のノズル面50Aを覆うためのキャップであり、ノズル面50Aの外側を負圧にしてノズル51から増粘インクを吸引したり、ノズル41からダミーでインクを吐出させるダミージェット(予備吐出、パージ、空打ちなどと呼ばれる場合がある)を行ったりする際のインク受けとしても用いられる。ノズルキャップ76の下側には、廃液トレイ260が設けられている。廃液トレイ260の底部には、不図示の廃インクタンクに廃液を送出するための送出路262及びポンプ263が連結されている。
<ヘッド移動速度と仕上げ洗浄の効果の関係>
表1に、ウエブによる拭き残しの状況、及びノズル面における洗浄液の残り具合をヘッドの移動速度を変えながら官能評価した結果を示す。
Figure 0005191414
表中の「○」は良好な清掃結果を表している。「△」は若干の洗浄液残りが認められるが実用上は許容できるレベルを表している。「×」は清掃不良である旨の評価を表している。
表1の実験は次のようにして実施した。まず、仕上げ洗浄なしで、即ち、ウエブ231によるノズル面50Aの拭き取り動作のみを行い、ノズル面50Aに拭き残しを発生させる。
その後、仕上げ洗浄を実施すると、拭き残しは無くすことができる。但し、ヘッド50の移動速度が速いときは、洗浄液のメニスカスが分裂する。この分裂したメニスカスは小滴となってノズル面50Aに付着する。実験では、線速が100mm/secでは、多数の洗浄液残りが観察されたが、20mm/sec以下では観察されなかった。
表1によれば、仕上げ洗浄時におけるヘッド移動速度は50mm/sec以下とすることが好ましく、より好ましくは20mm/sec以下とする。
なお、ヘッド移動速度(相対速度)の下限値は、相対移動させるという意味で0より大きい値であればよく、限りなく0に近い値も理論上は可能であるが、あまりに遅すぎると、実用的とは言えないため、実用上妥当な範囲で移動速度(相対速度)が設計される。
<実施例1>
ヘッドの移動速度を20mm/sec、ヘッドノズル面と洗浄液メニスカスのクリアランス(洗浄液ノズルの先端とヘッドノズル面の隙間間隔)を1mm、洗浄液ノズルの径1mm、DEGmBEを主成分とする洗浄液にて仕上げ洗浄を行ったところ、払拭跡の除去が可能であった。
<清掃装置の第2形態例>
上記の第1形態例では、仕上げ洗浄の際に、洗浄液ノズル214から洗浄液柱217を形成し、ノズル面50Aとの間で液溜まりを作って、メニスカスを破壊しないような低速でヘッド50を移動させる形態を説明したが、洗浄液ノズル214から洗浄液を噴水状に噴射させながら、ノズル面50Aに洗浄液を吹き付け、ヘッド50を移動させる態様も可能である。
この場合、ノズル面50Aに対して洗浄液が常に供給され、ノズル面50Aに接触するメニスカスの洗浄液は常に新しい液に入れ替わるので、洗浄液の洗浄能力が維持され、洗浄能力の一層の向上を達成できる。
この第2形態例のように、洗浄液ノズル214から洗浄液を流し続ける場合であっても、ヘッド50のノズル面50Aと洗浄液ノズル214との間に形成される洗浄液層のノズル面50Aとの接触部分のメニスカスを破壊しない程度の速度で、ヘッド50を移動させることが好ましく、これにより、ノズル面50Aに洗浄液の液滴を付着させることなく、ノズル面50Aを清掃することができる。
更に当該第2形態例によれば、ノズル面50Aに対して新しい洗浄液が供給し続けられるため、第1形態例と比較して、ヘッド移動の途中で洗浄液が途切れることがなく、長尺のヘッドへの適用も一層容易である。
<実施例2>
図7で説明した洗浄液ポンプ213の流速を100ml/minの流速とし、他のパラメータは実施例1と同じ条件で仕上げ洗浄を実施したところ、800mmの長尺のヘッドで払拭跡の除去が可能であった。
<制御系の説明>
図8は、インクジェット記録装置100のシステム構成を示す要部ブロック図である。インクジェット記録装置100は、通信インターフェース170、システムコントローラ172、メモリ174、モータドライバ176、ヒータドライバ178、メンテナンス制御部179、プリント制御部180、画像バッファメモリ182、ヘッドドライバ184等を備えている。
通信インターフェース170は、ホストコンピュータ186から送られてくる画像データを受信する画像入力手段として機能するインターフェース部である。通信インターフェース170にはUSB(Universal Serial Bus)、IEEE1394、イーサネット(登録商標)、無線ネットワークなどのシリアルインターフェースやセントロニクスなどのパラレルインターフェースを適用することができる。この部分には、通信を高速化するためのバッファメモリ(不図示)を搭載してもよい。ホストコンピュータ186から送出された画像データは通信インターフェース170を介してインクジェット記録装置100に取り込まれ、一旦メモリ174に記憶される。
メモリ174は、通信インターフェース170を介して入力された画像を一旦格納する記憶手段であり、システムコントローラ172を通じてデータの読み書きが行われる。メモリ174は、半導体素子からなるメモリに限らず、ハードディスクなど磁気媒体を用いてもよい。
システムコントローラ172は、中央演算処理装置(CPU)及びその周辺回路等から構成され、所定のプログラムに従ってインクジェット記録装置100の全体を制御する制御装置として機能するとともに、各種演算を行う演算装置として機能する。すなわち、システムコントローラ172は、通信インターフェース170、メモリ174、モータドライバ176、ヒータドライバ178等の各部を制御し、ホストコンピュータ186との間の通信制御、メモリ174の読み書き制御等を行うとともに、搬送系のモータ188やヒータ189を制御する制御信号を生成する。
システムコントローラ172は、センサ192から得られる検出信号に基づき装置各部に指令信号を送出する。なお、図8のセンサ192には、例えば、図1で説明した各圧胴126a〜126dの記録媒体114の受渡部に設けられる給紙センサ、各部に設けられる温度センサ、払拭ユニット230の上下機構234の高さ位置を検出する位置センサなどが含まれる。
プログラム格納部190には各種制御プログラムが格納されており、システムコントローラ172の指令に応じて、制御プログラムが読み出され、実行される。プログラム格納部190はROMやEEPROMなどの半導体メモリを用いてもよいし、磁気ディスクなどを用いてもよい。外部インターフェースを備え、メモリカードやPCカードを用いてもよい。もちろん、これらの記録媒体のうち、複数の記録媒体を備えてもよい。なお、プログラム格納部190は動作パラメータ等の記録手段(不図示)と兼用してもよい。
モータドライバ176は、システムコントローラ172からの指示にしたがってモータ188を駆動するドライバである。図8には、装置内の各部に配置されるモータを代表して符号188で図示されている。モータ188には、図1で説明した圧胴126a〜126dを駆動するモータや、給紙部102、排紙部112の搬送系を駆動するモータなどが含まれている。
ヒータドライバ178は、システムコントローラ172からの指示にしたがって、ヒータ189を駆動するドライバである。図8には、インクジェット記録装置100に備えられる複数のヒータを代表して符号189で図示されている。図8のヒータ189には、図1で説明した用紙予熱ユニット128、134のヒータや、各種乾燥ユニット(132、138、142a、142b)のヒータ、定着部110における加熱ローラ148a、148bのヒータなどが含まれている。
プリント制御部180は、システムコントローラ172の制御にしたがい、メモリ174内の画像データから印字制御用の信号を生成するための各種加工、補正などの処理を行う信号処理機能を有し、生成した印字データ(ドットデータ)をヘッドドライバ184に供給する制御部である。プリント制御部180において所要の信号処理が施され、該画像データに基づいて、ヘッドドライバ184を介してヘッド50のインク液滴の吐出量や吐出タイミングの制御が行われる。これにより、所望のドットサイズやドット配置が実現される。
プリント制御部180には画像バッファメモリ182が備えられており、プリント制御部180における画像データ処理時に画像データやパラメータなどのデータが画像バッファメモリ182に一時的に格納される。なお、図8において画像バッファメモリ182はプリント制御部180に付随する態様で示されているが、メモリ174と兼用することも可能である。また、プリント制御部180とシステムコントローラ172とを統合して1つのプロセッサで構成する態様も可能である。
インクジェット記録装置100では、インク(色材)による微細なドットの打滴密度やドットサイズを変えることによって、人の目に疑似的な連続階調の画像を形成するため、入力されたデジタル画像の階調(画像の濃淡)をできるだけ忠実に再現するようなドットパターンに変換する必要がある。そのため、通信インターフェース170を介してメモリ174に蓄えられた元画像のデータ(印刷すべき画像のデータ、例えば、RGBの画像データ)は、システムコントローラ172を介してプリント制御部180に送られ、該プリント制御部180において閾値マトリクスや誤差拡散法などを用いたハーフトーニング処理によってインク色ごとのドットデータに変換される。こうして、プリント制御部180で生成されたドットデータは、画像バッファメモリ182に蓄えられる。
ヘッドドライバ184は、プリント制御部180から与えられる印字データ(すなわち、画像バッファメモリ182に記憶されたドットデータ)に基づき、ヘッド50の各ノズル51に対応するアクチュータ58(図4参照)を駆動するための駆動信号を出力する。ヘッドドライバ184にはヘッドの駆動条件を一定に保つためのフィードバック制御系を含んでいてもよい。
ヘッドドライバ184から出力された駆動信号がヘッド50に加えられることによって、該当するノズル51からインクが吐出される。記録媒体114を所定の速度で搬送しながらヘッド50からのインク吐出を制御することにより、記録媒体114上に画像が形成される。
また、プリント制御部180には、印字検出部に相当するインライン検出部144から読み込まれた撮像画像のデータが入力される。インライン検出部144は、記録媒体114に印字された画像(テストパターン)を読み取り、所要の信号処理などを行って印字状況(吐出の有無、打滴のばらつき、印字濃度など)を検出し、その検出結果をプリント制御部180に提供する。
プリント制御部180は、必要に応じてインライン検出部144から得られた情報に基づいてヘッド50に対する各種補正の処理を行うとともに、メンテナンス制御部179と連携してヘッド50のメンテナンスを行うように各部を制御する。
メンテナンス制御部179は、図6〜図7で説明したメンテナンス部70によるヘッド50のメンテナンス処理を制御する手段として機能する。即ち、図8に示すメンテナンス制御部179は、システムコントローラ172から送られる指令信号に基づきヘッド50の移動、メンテナンス部70の洗浄液塗布ユニット210における洗浄液ポンプ213(図7参照)の駆動、払拭ユニット230におけるウエブ231の搬送駆動、上下機構234の駆動などを制御する。
<メンテナンス動作の説明>
図9は、本実施形態に係るインクジェット記録装置100におけるヘッドメンテナンスのシーケンスを示したフローチャートである。
メンテナンスモードに移行すると(ステップS10)、ヘッド50をメンテナンスポジションに移動させる(ステップS12)。このメンテナンスポジションは、メンテナンス動作を開始する初期ポジションであり、本例では、圧胴126cと対向する画像形成位置P1とする。なお、画像形成位置P1からヘッド50を圧胴126c面の上方に退避させたポジション(ノズル面50Aと圧胴126c面の間のクリアランスを広げた上方退避ポジション)であってもよい。
その後、洗浄液ポンプ213を回転させ(ステップS14)、洗浄液ノズル214から洗浄液216を吐出させる。洗浄液ノズル214から洗浄液216を吐出させ続けている状態で、洗浄液ノズル214の上空1mmをヘッド移動速度100mm/secでヘッド50を水平方向(圧胴126cの軸方向且つメンテナンス部70の方向)に移動させてノズル面50Aに洗浄液を塗布する(ステップS16)。なお、このステップS16にてヘッド50を水平移動させるときのモータの回転方向をCW方向とする。
ヘッド50のノズル面50A全体に洗浄液を塗布し終えたら(ステップS18にてYES)、ヘッド50を停止させるとともに(ステップS20)、洗浄液ポンプ213を停止させる(ステップS22)。
その後、洗浄液の効果をアップさせるために待機時間を設ける(ステップS24)。ここでは待機時間を30secとした。この間に、ノズル面50Aの付着物の周りに付着した洗浄液が、ノズル面50Aと付着物の界面に入り込み密着力を低下させる。また、付着物表面を溶解し、付着部の大きさを小さくする。
所定の待機時間経過後(ステップS24にてYES)、払拭部72の上下動モータを駆動し、ウエブカートリッジ232を待機位置から、ウエブ231がヘッド50のノズル面50Aに当接する位置(払拭位置)に移動させる(ステップS26)。
その後、洗浄液ポンプ213を回転し(ステップS28)、洗浄液ノズル214から洗浄液を噴出させるとともに、払拭部72のウエブ231を駆動しながら(ステップS30)、ヘッド50を反対方向(圧胴126cの方向)に水平移動し(ステップS32)、洗浄液を再塗布しつつ、払拭清掃を行う。
このように、払拭前に洗浄液を塗布することで、付着物除去性を上げる効果がある。また、払拭の前にノズル面50Aを濡らす潤滑剤となりウエブ231で払拭するときのキズ等を防止することができる。なお、本例におけるウエブ231はポリエステル系の織布を用いた。
ノズル面50Aの全域を払拭した後は(ステップS34でYES)、ヘッド50を停止させるとともに(ステップS36)、洗浄液ポンプ213を停止させ(ステップS38)、ウエブ231の搬送も停止させる(ステップS40)。
その後、払拭部72の上下動モータを駆動し、払拭部72をヘッド50に当たらない位置(待機位置)まで退避させる(ステップS42)。
ここまでの工程により、ノズル面50Aの付着物は除去可能である。ただし、ノズル面50Aには払拭方向にウエブ231の払拭跡(小さな液滴)がライン状に残ることがある。この払拭跡がノズル51近傍に発生すると、液滴の飛翔方向異常を起こす原因となる可能性がある。
そこで、本実施形態では、ステップS42に続いて、仕上げ洗浄(ステップS44〜54)を行う。仕上げ洗浄は、既述の第1形態例のごとく、洗浄液ノズル214とヘッド50のノズル面50Aの間に洗浄液溜まりを作る方法でもよいし、第2形態例のごとく、洗浄液ノズル214から洗浄液を流しながら行う態様でもよい。前者の場合は、少ない洗浄液で払拭跡の除去が可能であるというメリットがある。後者の場合は、長尺のヘッドでも液切れすることなく払拭跡の清掃が可能である。
図9のフローチャートでは第1形態例の場合を示す。まず、洗浄液ポンプ213を低速で回転させて(ステップS44)、所定時間(洗浄液供給時間)の経過を待つことにより(ステップS46)、洗浄液ノズル214の先端部に洗浄液のメニスカス(図7で説明した洗浄液柱217)を作る。所定時間経過後に洗浄液ポンプ213を停止し(ステップS48)、この状態でヘッド50を水平方向に移動させ、メニスカス上空を低速(ここでは、20mm/sec)で通過させる(ステップS50)。
このとき洗浄液の表面張力により、メニスカスがヘッド50に接触してもメニスカスが分裂することなく、メニスカス形状を保ちながらノズル面50Aの払拭跡を洗い流す。これによりノズル面50Aに液滴を残すことなく、払拭跡を除去することができる。
ヘッド50のノズル面50Aの全域について洗浄(仕上げ洗浄)が終了したら(ステップS52にてYES)、ヘッド50を停止させる(ステップS54)。
その後、必要に応じてヘッド50を予備吐出位置(本例では、図6で説明したノズルキャップ76と対向する位置)へ移動させ(ステップS56)、ノズルキャップ76に向けて予備吐出を行う(ステップS58)。その後、ヘッド50を所定の待機位置に移動させて(ステップS60)、メンテナンスモードを終了する。
<他のメンテナンスシーケンス>
図10は、第2形態例の場合のフローチャートである。図10のフローチャートにおいて、図9に示したフローチャートと同一又は類似する工程には同一のステップ番号を付し、その説明は省略する。
図10のフローチャートのステップS44までは、図9におけるフローチャートと共通している。図10の場合、仕上げ洗浄の際に、洗浄液ポンプを駆動して(ステップS44)、洗浄液ノズルから洗浄液を噴射させる。この状態で、ヘッド50を水平方向に移動させ、洗浄液ノズル214の上空を低速(20mm/sec)で通過させる(ステップS50)。
これにより、ノズル面50Aの払拭跡が洗い流され、ノズル面50Aに液滴を残すことなく、払拭跡を除去することができる。
ヘッド50のノズル面50Aの全域について洗浄(仕上げ洗浄)が終了したら(ステップS52にてYES)、ヘッド50を停止させ(ステップS54)、洗浄液ポンプ213を停止させる(ステップS55)。その後の処理(ステップS56〜S60)は図9のフローチャートと同様である。
<清掃装置の第3形態例>
図11は、メンテナンス部70に適用される第3形態例に係る清掃装置300の要部構成図である。図11において、図7で説明した構成と同一又は類似する要素には同一の符号を付し、その説明は省略する。なお、図11においてノズルキャップ76等の構成は図示を省略した。
図11に示した清掃装置300は、図7で説明した清掃装置200における洗浄液塗布ユニット210の洗浄液ノズル214に代えて、ローラを用いて洗浄液をヘッド50のノズル面50Aに非接触で塗布する形態である。即ち、図11の清掃装置300は、洗浄液塗布ローラ302と洗浄液受け304を含んで構成される洗浄液塗布ユニット310が設けられている。
洗浄液受け304には洗浄液タンク212から洗浄液216が供給され、規定量の洗浄液216が貯留される。洗浄液塗布ローラ302は、その回転軸303がヘッド50の移動方向(圧胴126cの回転軸82の方向;図6参照)と直交する方向に配置されている。また、洗浄液塗布ローラ302は、ヘッド50のノズル面50Aに対向したときにノズル面50Aと接触しない適当なクリアランスが確保されるようにノズル面50Aに近接する位置に配置されている。
洗浄液塗布ローラ302をノズル面50Aと対向させたときのノズル面50Aと洗浄液塗布ローラ302の外周面との間隔は、この間隔を洗浄液で満たして当該洗浄液層を維持できる程度とする。第1形態例の場合と同様に、洗浄液の液物性(粘度、表面張力)やヘッド移動速度などに応じて、適切な間隔が設計される。
洗浄液塗布ローラ302の下側の一部は、洗浄液受け304に貯留された洗浄液216に浸され、洗浄液塗布ローラ302の回転により洗浄液216をローラ外周面に汲み上げて、ローラ周面に洗浄液膜(洗浄液層)を形成し得る。
洗浄液塗布ローラ302としては、シリコン、ウレタン、EPDM(エチレン−プロピレン−ジエンゴム)等のゴム系ローラ、POM(ポリアセタール)等のプラスチックロール、SUS(ステンレス鋼)等の金属ロールを用いることができる。特に、シリコンロール、POMロールを好適に用いることができる。洗浄液塗布ローラ302の回転方向は、洗浄時におけるヘッド50の移動方向と同方向(順方向)とされている。
なお、洗浄液塗布ローラ302は、インク色別の各インク打滴ヘッド140C、140M、140Y、140Kにそれぞれ対応させて、個別に(複数個)設けてもよいし、各ヘッドに共通の1つのローラとしてもよい。後者の場合には、図1で説明した圧胴126cの周面に沿って円弧状に配置されている各インク打滴ヘッド140C,140M、140Y,140Kのそれぞれのノズル面に沿うように、洗浄液塗布ローラの外周面をローラ軸方向について弧状に構成したものが用いられる。
図12は、洗浄液塗布ローラ302の作用を示す模式図である。洗浄液塗布ローラ302によってヘッド50のノズル面50Aに洗浄液を供給するときには、同図(a)(b)に示すように、ヘッド50を水平方向に移動して洗浄液塗布ローラ302の上側を通過させる。このとき、洗浄液216に浸した洗浄液塗布ローラ302を回転させることにより、ローラ周面に洗浄液膜317が形成され、この洗浄液膜317にノズル面50Aが接触する。
すなわち、洗浄液塗布ローラ302は、ヘッド50のノズル面50Aとは非接触とされており、ローラ回転で巻き上げられた洗浄液膜317がノズル面50Aに接触する。こうして、ヘッド50のノズル面50Aと洗浄液塗布ローラ302との間を満たした洗浄液層318が形成される。
この第3形態例も第1形態例における表1と同様の結果が適用され、線速が速いと洗浄液層318が分裂して、洗浄液の液滴がノズル面50Aに付着する。ヘッド移動速度が20mm/sec以下のときに良好な結果が得られた。
かかる第3形態例の構成を採用した場合、ウエブ231による払拭前、或いは払拭中においては、ノズル面50Aに洗浄液を塗布して湿潤させるように、ヘッド50の移動速度と洗浄液塗布ローラ302の回転を制御する。その一方、ウエブ231の払拭後に、その払拭跡を除去するための仕上げ洗浄の工程においては、洗浄液層318のメニスカスを破壊しない程度の低速でヘッド50移動と洗浄液塗布ローラ302の回転を行う。これにより、ノズル面50Aに洗浄液を残すことなく、払拭跡を除去することができる。
<実施例3>
洗浄液として粘度20cPのDEGmBEを用い、洗浄液塗布ローラのローラ材質をPOMとし、当該POMロールのロール径をφ40mm、回転数を600rpmとしたところ、この塗布ローラ上に0.5mmの洗浄液膜を形成することが可能であった。
また、この洗浄液膜の部分に、これと接触するようにヘッドを通過させることで、当該ヘッドのノズル面に非接触で洗浄液を供給し、ノズル面の払拭跡を洗浄した。その結果、ノズル面から払拭跡は除去され、ノズル面に洗浄液も残らず、良好な洗浄効果が得られた。
<実施形態の効果>
上述した第1乃至第3形態例のいずれの実施形態においても、ウエブ231での払拭後に発生する拭き残し(払拭跡)を仕上げ洗浄の工程で洗い流すことができ、拭き残しを効果的に除去することができる。
これにより、払拭跡などの拭き残しによる吐出方向性不良が防止され、吐出信頼性の向上を図ることができる。その結果、出力画像の画質向上につながる。
また、上述の実施形態は、ウエブ231(払拭部材)をノズル面50Aに摺動させで付着物除去を行い、その後、洗浄液で拭き残しを除去する構成を採用したことで、付着物の除去とノズル面の清掃を両立している。
<実施形態の変形例1>
上述した各実施形態では、ヘッド50のノズル面50Aに洗浄液を塗布する手段(洗浄液ノズル214や洗浄液塗布ローラ302)を、仕上げ洗浄時の洗浄液供給手段として兼用したが、塗布用の洗浄液塗布手段と、仕上げ洗浄用の洗浄液供給手段とを別々に設けてもよい。例えば、第1形態例において、塗布用の洗浄液ノズルと、仕上げ洗浄用の洗浄液ノズルとを別々に設ける。
<実施形態の変形例2>
上述した各実施形態では、払拭動作に用いる洗浄液と仕上げ洗浄に用いる洗浄液を同じ液としたが、異なる洗浄液を用いることも可能である。例えば、第1形態例における仕上げ洗浄の場合には、洗浄液柱217のメニスカスを保って(メニスカスを破壊させずに)、洗浄液柱217をノズル面に対して相対的に引き摺ることになるため、より表面張力の高い液を用いることが望ましい。したがって、払拭動作時に使用する洗浄液に比べて、仕上げ洗浄に用いる洗浄液の表面張力を高いものとする態様が望ましい場合がある。
仕上げ洗浄に用いる洗浄液の表面張力を高くすることで、ヘッド移動速度(相対速度)に対してメニスカス破壊が起きにくくなり、速度向上が可能である。
<実施形態の変形例3>
上述した各実施形態では、ウエブ231による払拭動作後の払拭跡を除去する仕上げ洗浄を行う場合を説明したが、払拭動作の実施の有無にかかわらず、上述の仕上げ洗浄と同様の洗浄工程を実施することが可能である。
<実施形態の変形例4>
上述した各実施形態では、払拭部材として布材のウエブ231を用いたが、これに代えて、又はこれと組み合わせて、ブレードを用いる態様も可能である。
<実施形態の変形例5>
上述した各実施形態では、インク打滴ヘッドを清掃するための清掃装置を説明したが、図1で説明した浸透抑制剤吐出ヘッド130や、処理液吐出ヘッド136を清掃するための清掃装置としても、同様の構成を適用することができる。
<他の装置構成への適用例>
上記の実施形態では、印刷用のインクジェット記録装置への適用を例に説明したが、本発明の適用範囲はこの例に限定されない。例えば、電子回路の配線パターンを描画する配線描画装置、各種デバイスの製造装置、吐出用の機能性液体として樹脂液を用いるレジスト印刷装置、マテリアルデポジション用の材料を用いて微細構造物を形成する微細構造物形成装置など、液状機能性材料を用いて様々な形状やパターンを得る装置にも広く適用できる。
<付記>
上記に詳述した実施形態についての記載から把握されるとおり、本明細書では以下に示す発明を含む多様な技術思想の開示を含んでいる。
(発明1):液体吐出ヘッドのノズル面を清掃する清掃装置であって、前記ノズル面に対し非接触で洗浄液を供給する洗浄液供給手段と、前記洗浄液供給手段と前記液体吐出ヘッドを相対的に移動させる移動手段と、前記洗浄液供給手段に所要の液量の洗浄液を供給させ、前記洗浄液供給手段と前記ノズル面との間を満たすに足る洗浄液層を形成させる液層形成制御手段と、前記洗浄液層と前記ノズル面とを接触させることにより前記洗浄液供給手段と前記ノズル面との間を満たして形成された当該洗浄液層の前記ノズル面との接触部分のメニスカスを破壊しない相対速度で前記洗浄液供給手段と前記液体吐出ヘッドを相対移動させるように前記移動手段を制御する移動制御手段と、を備えたことを特徴とする清掃装置。
例えば、洗浄液供給手段から供給する液量を調整して、前記洗浄液供給手段と前記ノズル面との間を満たすに足る洗浄液層を形成しておき、この洗浄液層と液体吐出ヘッドのノズル面とを接触させることにより洗浄液供給手段とノズル面との間に洗浄液を満たす。
こうして、ノズル面と洗浄液供給手段との間を満たした洗浄液層が形成され、この洗浄液層のメニスカスを破壊しないように相対移動を行う。
(発明2):発明1に記載の清掃装置において、前記相対速度は、20mm/sec以下であることを特徴とする清掃装置。
ノズル面と接触する洗浄液層のメニスカスを破壊しない程度の相対速度として、20mm/sec以下であることが好ましい。この条件を満たす低速であれば、洗浄液層のメニスカスが維持され、ノズル面に洗浄液の液滴が付着することがない。
(発明3):発明1又は2に記載の清掃装置において、前記洗浄液供給手段として、前記液体吐出ヘッドの前記ノズル面に向けて洗浄液を出す複数のノズルが用いられていることを特徴とする清掃装置。
ノズル面に対し非接触で洗浄液を供給する手段として、複数のノズルを用いる態様がある。この場合、ノズルから洗浄液を膨出させて液柱を形成する態様も可能であるし、ノズルから洗浄液を噴射して流し続ける態様も可能である。
(発明4):発明3に記載の清掃装置において、前記液層形成制御手段は、洗浄液供給手段の前記ノズルから出す洗浄液の液量を制御する液量制御手段を含んで構成され、前記液量の制御により、前記洗浄液供給手段の前記ノズルから洗浄液を膨出させて洗浄液の液柱を形成し、当該洗浄液柱のメニスカスを維持した状態で、当該メニスカスに前記液体吐出ヘッドの前記ノズル面を接触させることにより、前記洗浄液供給手段と前記ノズル面との間を満たした前記洗浄液層を形成することを特徴とする清掃装置。
かかる態様によれば、洗浄液の使用量(消費量)を抑えて、ノズル面の清掃効果を高めることができる。
(発明5):発明3に記載の清掃装置において、前記液層形成制御手段は、洗浄液供給手段の前記ノズルから出す洗浄液の液量を制御する液量制御手段を含んで構成され、前記液量の制御により、前記洗浄液供給手段の前記ノズルから洗浄液を噴射させた状態で、前記液体吐出ヘッドの前記ノズル面を前記洗浄液に接触させることにより、前記洗浄液供給手段と前記ノズル面との間を満たした前記洗浄液層を形成することを特徴とする清掃装置。
かかる態様によれば、洗浄液供給手段とノズル面との間にフレッシュな洗浄液を供給し続けることができ、洗浄液の清掃能力を維持することができる。また、複数のノズルを有する長尺の液体吐出ヘッドの場合であっても、洗浄液を途切れることなく供給できるため、長尺ヘッドへの適用も容易である。
(発明6):発明1又は2に記載の清掃装置において、前記洗浄液供給手段として、回転するローラが用いられていることを特徴とする清掃装置。
ローラ周面に洗浄液の膜を形成し、この洗浄液膜に液体吐出ヘッドのノズル面を接触させるように相対移動を行うことにより、ノズル面に非接触で洗浄液を供給することができる。
(発明7):発明1乃至6のいずれか1項に記載の清掃装置において、前記液体吐出ヘッドの前記ノズル面を摺動して払拭する払拭手段を備えることを特徴とする清掃装置。
洗浄液供給手段とノズル面との間を満たした洗浄液層をノズル面に対して相対移動させる洗浄工程は、払拭手段による払拭清掃の工程と組み合わせて用いることができる。
(発明8):発明7に記載の清掃装置において、前記払拭手段による払拭動作後に、前記洗浄液層を形成して前記相対速度による前記相対移動の動作が行われることを特徴とする清掃装置。
払拭動作の後に連続して、洗浄液層の相対移動による洗浄を行う態様が好ましく、これにより、払拭動作による払拭跡を除去することができる。
(発明9):発明7又は8に記載の清掃装置において、前記洗浄液は、前記払拭手段による払拭時に前記液体吐出ヘッドの前記ノズル面を湿潤させる液体と同じであることを特徴とする清掃装置。
洗浄液を共用とすることで、装置構成の簡略化が可能である。
(発明10):発明9に記載の清掃装置において、前記払拭手段による払拭時に前記液体吐出ヘッドの前記ノズル面を湿潤させる手段として前記洗浄液供給手段が兼用されることを特徴とする清掃装置。
ノズル面に洗浄液を付与(塗布)する手段で洗浄液供給手段を兼ねる構成が可能であり、装置構成の簡略化を達成できる。
(発明11):被吐出媒体に向けて液体を吐出するノズルが形成されたノズル面を有する液体吐出ヘッドと、請求項1乃至10のいずれか1項に記載の清掃装置と、を備えたことを特徴とする液体吐出装置。
液体吐出装置の一例をとして、記録媒体上にカラーインクを吐出して、所望の画像を形成するインクジェット記録装置(画像形成装置)がある。
(発明12):液体吐出ヘッドのノズル面を清掃する清掃方法であって、前記ノズル面に対し非接触で洗浄液を供給する洗浄液供給手段を用い、前記洗浄液供給手段から所要の液量の洗浄液を供給させ、前記洗浄液供給手段と前記ノズル面との間を満たす洗浄液層を形成し、前記洗浄液層と前記ノズル面との間を満たして形成された当該洗浄液層の前記ノズル面との接触部分のメニスカスを破壊しない相対速度で前記洗浄液供給手段と前記液体吐出ヘッドを相対移動させることを特徴とする清掃方法。
50…ヘッド、50A…ノズル面、51…ノズル、70…メンテナンス部、72…払拭部、74…洗浄液塗布部、80…ヘッドユニット、84…ボールネジ、86…ガイドレール部材、86A…ガイド溝、100…インクジェット記録装置、114…記録媒体、140C,140M,140Y,140K…インク打滴ヘッド、126c…圧胴、172…システムコントローラ、179…メンテナンス制御部、200…清掃装置、210…洗浄液塗布ユニット、212…洗浄液タンク、213…洗浄液ポンプ、214…洗浄液ノズル、216…洗浄液、217…洗浄液柱、230…払拭ユニット、232…ウエブカートリッジ、231…ウエブ、302…洗浄液塗布ローラ、310…洗浄液塗布ユニット

Claims (14)

  1. 液体吐出ヘッドのノズル面を清掃する清掃装置であって、
    前記ノズル面に対し非接触で洗浄液を供給する洗浄液供給手段と、
    前記洗浄液供給手段と前記液体吐出ヘッドを相対的に移動させる移動手段と、
    前記洗浄液供給手段から所要の液量の洗浄液を供給させ、前記洗浄液供給手段と前記ノズル面との間を満たす洗浄液層を形成させる液層形成制御手段と、
    前記洗浄液層と前記ノズル面との間を満たして形成された当該洗浄液層の前記ノズル面と接触する部分のメニスカスを破壊しない相対速度で前記洗浄液供給手段と前記液体吐出ヘッドを相対移動させるように前記移動手段を制御する移動制御手段と、
    前記液体吐出ヘッドの前記ノズル面を摺動して払拭する払拭手段とを備え、
    前記払拭手段による払拭動作後に、前記洗浄液層を形成して前記相対速度による前記相対移動の動作が行われることを特徴とする清掃装置。
  2. 請求項に記載の清掃装置において、
    前記洗浄液は、前記払拭手段による払拭時に前記液体吐出ヘッドの前記ノズル面を湿潤させる液体と同じであることを特徴とする清掃装置。
  3. 液体吐出ヘッドのノズル面を清掃する清掃装置であって、
    前記ノズル面に対し非接触で洗浄液を供給する洗浄液供給手段と、
    前記洗浄液供給手段と前記液体吐出ヘッドを相対的に移動させる移動手段と、
    前記洗浄液供給手段から所要の液量の洗浄液を供給させ、前記洗浄液供給手段と前記ノズル面との間を満たす洗浄液層を形成させる液層形成制御手段と、
    前記洗浄液層と前記ノズル面との間を満たして形成された当該洗浄液層の前記ノズル面と接触する部分のメニスカスを破壊しない相対速度で前記洗浄液供給手段と前記液体吐出ヘッドを相対移動させるように前記移動手段を制御する移動制御手段と、
    前記液体吐出ヘッドの前記ノズル面を摺動して払拭する払拭手段とを備え、
    前記洗浄液は、前記払拭手段による払拭時に前記液体吐出ヘッドの前記ノズル面を湿潤させる液体と同じであることを特徴とする清掃装置。
  4. 請求項2又は3に記載の清掃装置において、
    前記払拭手段による払拭時に前記液体吐出ヘッドの前記ノズル面を湿潤させる手段として前記洗浄液供給手段が兼用されることを特徴とする清掃装置。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の清掃装置において、
    前記相対速度は、20mm/sec以下であることを特徴とする清掃装置。
  6. 請求項1乃至5のいずれか1項に記載の清掃装置において、
    前記洗浄液供給手段として、前記液体吐出ヘッドの前記ノズル面に向けて洗浄液を出す複数のノズルが用いられていることを特徴とする清掃装置。
  7. 請求項6に記載の清掃装置において、
    前記液層形成制御手段は、洗浄液供給手段の前記ノズルから出す洗浄液の液量を制御する液量制御手段を含んで構成され、
    前記液量の制御により、前記洗浄液供給手段の前記ノズルから洗浄液を膨出させて洗浄液の液柱を形成し、当該洗浄液柱のメニスカスを維持した状態で、当該メニスカスに前記液体吐出ヘッドの前記ノズル面を接触させることにより、前記洗浄液供給手段と前記ノズル面との間を満たした前記洗浄液層を形成することを特徴とする清掃装置。
  8. 請求項に記載の清掃装置において、
    前記液層形成制御手段は、洗浄液供給手段の前記ノズルから出す洗浄液の液量を制御する液量制御手段を含んで構成され、
    前記液量の制御により、前記洗浄液供給手段の前記ノズルから洗浄液を噴射させた状態で、前記液体吐出ヘッドの前記ノズル面を前記洗浄液に接触させることにより、前記洗浄液供給手段と前記ノズル面との間を満たした前記洗浄液層を形成することを特徴とする清掃装置。
  9. 請求項1乃至5のいずれか1項に記載の清掃装置において、
    前記洗浄液供給手段として、回転するローラが用いられていることを特徴とする清掃装置。
  10. 請求項1乃至9のいずれか1項に記載の清掃装置において、
    前記洗浄液供給手段から前記ノズル面に前記洗浄液を塗布し、所定の待機時間経過後に、前記払拭手段による払拭動作が行われることを特徴とする清掃装置。
  11. 被吐出媒体に向けて液体を吐出するノズルが形成されたノズル面を有する液体吐出ヘッドと、
    請求項1乃至10のいずれか1項に記載の清掃装置と、
    を備えたことを特徴とする液体吐出装置。
  12. 液体吐出ヘッドのノズル面を清掃する清掃方法であって、
    前記液体吐出ヘッドの前記ノズル面に払拭手段を摺動させて前記ノズル面を払拭し、
    前記払拭手段による払拭動作後に、前記ノズル面に対し非接触で洗浄液を供給する洗浄液供給手段を用い、
    前記洗浄液供給手段から所要の液量の洗浄液を供給させ、前記洗浄液供給手段と前記ノズル面との間を満たす洗浄液層を形成し、
    前記洗浄液層と前記ノズル面との間を満たして形成された当該洗浄液層の前記ノズル面との接触部分のメニスカスを破壊しない相対速度で前記洗浄液供給手段と前記液体吐出ヘッドを相対移動させることを特徴とする清掃方法。
  13. 液体吐出ヘッドのノズル面を清掃する清掃方法であって、
    前記液体吐出ヘッドの前記ノズル面に払拭手段を摺動させて前記ノズル面を払拭する工程と、
    前記ノズル面に対し非接触で洗浄液を供給する洗浄液供給手段を用い、前記洗浄液供給手段から所要の液量の洗浄液を供給させ、前記洗浄液供給手段と前記ノズル面との間を満たす洗浄液層を形成し、前記洗浄液層と前記ノズル面との間を満たして形成された当該洗浄液層の前記ノズル面との接触部分のメニスカスを破壊しない相対速度で前記洗浄液供給手段と前記液体吐出ヘッドを相対移動させる工程と、有し、
    前記洗浄液は、前記払拭手段による払拭時に前記液体吐出ヘッドの前記ノズル面を湿潤させる液体と同じであることを特徴とする清掃方法。
  14. 前記洗浄液供給手段から前記ノズル面に前記洗浄液を塗布し、所定の待機時間経過後に、前記払拭手段による払拭動作が行われる請求項12又は13に記載の清掃方法。
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