JP5280886B2 - ヘッド洗浄装置及び画像記録装置並びにヘッド洗浄方法 - Google Patents

ヘッド洗浄装置及び画像記録装置並びにヘッド洗浄方法 Download PDF

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Description

本発明はヘッド洗浄装置及び画像記録装置並びにヘッド洗浄方法に係り、特に記録媒体の搬送にドラム搬送方式が適用される画像記録装置における、記録ヘッドのメンテナンス装置の構造に関する。
汎用の画像記録装置として、インクジェットヘッドに設けられた多数のノズルからカラーインクを吐出して、記録媒体上に所望の画像を形成するインクジェット記録装置が好適に用いられている。インクジェットヘッドを長期間稼動すると、固化したインクや記録媒体の紙粉などの付着物がノズル面に付着してしまう。特に、ノズルの近傍やノズルの開口部に付着物が付着すると、ノズルから吐出されるインクの吐出方向の曲がりや吐出量の減少などが生じてしまうので、インクジェット記録装置はノズル面の洗浄が適宜行われるように構成されている。
特許文献1は、水平面に取り付けられたインクジェットヘッドに対して、洗浄液に浸した円筒形状を有する塗布ローラを回転させて非接触で洗浄液の塗布を行う洗浄装置が開示されている。
特開2000−94703号公報
しかしながら、円筒形状の搬送ローラの外周面に保持された記録シートに画像記録を行うインクジェットヘッドのノズル面は、記録シートとの距離が一定に保たれるように水平面に対して所定の傾斜を有している。このように傾斜した状態で配置されたインクジェットヘッドに対して、表面に洗浄液が保持された塗布ローラを用いて洗浄を行うには、該塗布ローラとノズル面が平行になるように塗布ローラを傾ける必要がある。
図8に図示した塗布ローラ200(洗浄装置202)をインクジェットヘッド204のノズル面204Aの傾斜に合わせて傾けると、図9に図示した状態になる。図9に図示した洗浄装置202は、塗布ローラ200の回転軸216に対してケース208に収容されている洗浄液210の液面212が傾いているために、塗布ローラ200の傾斜面200Aにおける上部200Bに洗浄液のコート層(液たまり)214はほとんど形成できず、洗浄液のコート層214は、洗浄液が傾斜面200Aの下部200Cに堆積する不均一な形状となる。このような不安定形状のコート層214では、インクジェットヘッド204のノズル面204Aに対して安定した洗浄液の塗布を行うことが困難である。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、水平面に対して所定の傾斜を有するインクジェットヘッドのノズル面に対して、洗浄液を安定に塗布することができるヘッド洗浄装置及び画像記録装置並びにヘッド洗浄方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係るヘッド洗浄装置は、水平面に対して傾けて配置された記録ヘッドのノズル面に対応する傾斜した外周面を有する円錐形状又は円錐台形状の塗布ローラと、前記塗布ローラを円錐形状の軸又は円錐台形状の軸を回転軸として回転させて、前記ノズル面に対して非接触で洗浄液を塗布する回転手段と、前記洗浄液を収容するとともに、前記塗布ローラの回転軸を回転可能に支持する洗浄液収容部材と、を備え、前記塗布ローラは、前記ノズル面の下側から前記ノズル面に洗浄液を塗布し、前記洗浄液収容部材が水平面に対して傾けられることで、前記塗布ローラの回転軸が水平面に対して傾けられることを特徴とする。
本発明によれば、水平面に対して傾けて配置された記録ヘッドのノズル面を洗浄する際に、水平面に対するノズル面の傾きに対応した傾きの外周面を有する略円錐形状の塗布ローラを用いるので、塗布ローラの外周面の傾斜の上部から下部まで洗浄液が一様な形状となり、ノズル面の傾斜の上部から下部まで安定した洗浄液の塗布が可能となる。
本発明の実施形態に係るインクジェット画像記録装置の全体構成図 図1に示すインクジェットヘッドの構成例を示す平面透視図 インク室ユニットの立体的構成を示す断面図 本発明の実施形態に係るメンテナンス処理部の全体構成図 本発明の実施形態に係る洗浄処理部の全体構成図 図5に示す洗浄処理部の一態様を示す図 図1に示すインクジェット記録装置のシステム構成を示す要部ブロック図 従来技術に係るヘッドメンテナンス装置の概略構成図 従来技術の課題を説明する図
〔インクジェット記録装置の全体構成〕
次に、本発明が適用されるインクジェット記録装置の全体構成について説明する。
図1は、本実施形態に係るインクジェット記録装置の全体構成を示した構成図である。同図に示すインクジェット記録装置10は、インク(水性インク)と処理液(凝集処理液)を用いて記録媒体24の記録面に画像を形成する2液凝集方式の記録装置であり、主として、給紙部12、処理液付与部14、描画部16、乾燥部18、定着部20、及び排出部22を備えて構成される。給紙部12には、枚葉紙である記録媒体24が積層されており、この記録媒体24が給紙部12から処理液付与部14に送られ、処理液付与部14で記録面に処理液が付与された後、描画部16で記録面に色インクが付与される。インクが付与された記録媒体24は、定着部20で画像が堅牢化された後、排出部22によって搬送される。
また、インクジェット記録装置10は、各部の間に中間搬送部26、28、30を備え、この中間搬送部26、28、30によって記録媒体24の受け渡しが行われるようになっている。即ち、処理液付与部14と描画部16との間には、第1の中間搬送部26が設けられ、この第1の中間搬送部26によって処理液付与部14から描画部16への記録媒体24の受け渡しが行われる。同様に、描画部16と乾燥部18との間には、第2の中間搬送部28が設けられ、この第2の中間搬送部28によって描画部16から乾燥部18への記録媒体24の受け渡しが行われる。さらに、乾燥部18と定着部20との間には、第3の中間搬送部30が設けられ、この第3の中間搬送部30によって乾燥部18から定着部20への記録媒体24の受け渡しが行われる。
以下、インクジェット記録装置10の各部(給紙部12、処理液付与部14、描画部16、乾燥部18、定着部20、排出部22、第1〜第3の中間搬送部26、28、30)
について説明する。
(給紙部)
給紙部12は、記録媒体24を処理液付与部14に供給する機構である。給紙部12には、給紙トレイ50が設けられ、この給紙トレイ50から記録媒体24が一枚ずつ処理液付与部14に給紙される。
(処理液付与部)
処理液付与部14は、記録媒体24の記録面に処理液を付与する機構である。処理液は、描画部16で付与されるインク中の色材(顔料)を凝集させる色材凝集剤を含んでおり、この処理液とインクとが接触することによって、インクは色材と溶媒との分離が促進される。
図1に示すように、処理液付与部14は、給紙胴52、処理液ドラム54、及び処理液塗布装置56を備えている。給紙胴52は、給紙部12の給紙トレイ50と処理液ドラム54の間に配置され、後述のモータドライバ176(図7参照)によってその回転が駆動制御される。給紙部12から給紙された記録媒体24は、この給紙胴52によって受け取られ、処理液ドラム54に受け渡される。なお、給紙胴52の代わりに、後述する中間搬送部を設けてもよい。
処理液ドラム54は、記録媒体24を保持し、回転搬送させるドラムであり、後述のモータドライバ176(図7参照)によってその回転が駆動制御される。また、処理液ドラム54は、その外周面に爪形状の保持手段を備え、この保持手段によって記録媒体24の先端を保持できるようになっている。記録媒体24は、保持手段によって先端が保持された状態で、処理液ドラム54を回転させることによって回転搬送される。その際、記録媒体24の記録面が外側を向くようにして搬送されるようになっている。なお、処理液ドラム54は、その外周面に吸引孔を設けるとともに、吸引孔から吸引を行う吸引手段を接続してもよい。これにより記録媒体24を処理液ドラム54の周面に密着保持することができる。
処理液ドラム54の外側には、その周面に対向して処理液塗布装置56が設けられる。処理液塗布装置56は、記録媒体24の記録面に処理液を塗布する装置であり、塗布される処理液が貯留された処理液容器と、この処理液容器の処理液に一部が浸漬されたアニックスローラと、アニックスローラと処理液ドラム54上の記録媒体24に圧接されて計量後の処理液を記録媒体24に転移するゴムローラとで構成される。この処理液塗布装置56によれば、処理液を計量しながら記録媒体24に塗布することができる。処理液の膜厚は、描画部16のインクジェットヘッド72M,72K,72C,72Yから打滴されるインクの液滴径より十分に小さいことが望ましい。例えば、インクの打滴量が2plのときには、液滴の平均直径は15.6μmである。このとき、処理液の膜厚が大きい場合には、インクドットが記録媒体24の表面に接触することなく、処理液内で浮遊する。そこで、インクの打滴量が2plのときに着弾ドット径を30μm以上得るためには、処理液の膜厚を3μm以下にすることが望ましい。
なお、本実施形態では、記録媒体24の記録面に処理液を付与する方式として、ローラによる塗布方式を適用した構成を例示したが、これに限定されず、例えば、スプレー方式、インクジェット方式などの各種方式を適用することも可能である。
(描画部)
描画部16は、インクジェット方式でインクを打滴することによって入力画像に対応した画像を描画する機構であり、描画ドラム70、用紙抑えローラ74、及びインクジェットヘッド72M,72K,72C,72Yを備えている。インクジェットヘッド72M,72K,72C,72Yはそれぞれ、マゼンダ(M)、黒(K)、シアン(C)、イエロー(Y)の4色のインクに対応しており、描画ドラム70の回転方向に上流側から順に配置される。
描画ドラム70は、その外周面に記録媒体24を保持し、回転搬送させるドラムであり、後述のモータドライバ176(図7参照)によってその回転が駆動制御される。また、描画ドラム70は、その外周面に爪形状の保持手段を備え、この保持手段によって記録媒体24の先端を保持できるようになっている。記録媒体24は、保持手段によって先端が保持された状態で、描画ドラム70を回転させることによって回転搬送される。その際、記録媒体24の記録面が外側を向くようにして搬送され、この記録面にインクジェットヘッド72M,72C,72Y,72Kからインクが付与される。
用紙抑えローラ74は、描画ドラム70の外周面に記録媒体24を密着させるためのガイド部材であり、描画ドラム70の外周面に対向する位置に配置されている。具体的には、中間搬送部26からの記録媒体24の受渡位置よりも記録媒体24の搬送方向(描画ドラム70の回転方向)下流側であり、且つ、インクジェットヘッド72M,72K,72C,72Yよりも記録媒体24の搬送方向上流側に配置される。
中間搬送部26から描画ドラム70に受け渡された記録媒体24は、上述の保持手段によって先端が保持された状態で回転搬送される際、用紙抑えローラ74によって押圧され、描画ドラム70の外周面に密着されられる。このようにして、記録媒体24を描画ドラム70の外周面に密着させた後に、描画ドラム70の外周面から浮き上がりのない状態で、インクジェットヘッド72M,72K,72C,72Yの直下の印字領域に送られる。
インクジェットヘッド72M,72K,72C,72Yはそれぞれ、記録媒体24における画像形成領域の最大幅に対応する長さを有するフルライン型のインクジェット方式の記録ヘッド(インクジェットヘッド)であり、そのインク吐出面には、画像形成領域の全幅にわたってインク吐出用のノズルが複数配列されたノズル列が形成されている。各インクジェットヘッド72M,72K,72C,72Yは、記録媒体24の搬送方向(描画ドラム70の回転方向)と直交する方向に延在するように固定設置される。
また、描画ドラム70の外周面に保持された記録媒体24の記録面とインクジェットヘッド72M,72K,72C,72Yのノズル面が略平行となるように、インクジェットヘッド72M,72K,72C,72Yは水平面に対して傾けて配置されている。
上記の如く構成された各インクジェットヘッド72M,72K,72C,72Yから、対応する色インクの液滴が、描画ドラム70の外周面に保持された記録媒体24の記録面に向かって吐出される。これにより、処理液付与部14で予め記録面に付与された処理液にインクが接触し、インク中に分散する色材(顔料)が凝集され、色材凝集体が形成される。これにより、記録媒体24上での色材流れなどが防止され、記録媒体24の記録面に画像が形成される。その際、描画部16の描画ドラム70は、処理液付与部14の処理液ドラム54に対して構造上分離しているので、インクジェットヘッド72M,72K,72C,72Yに処理液が付着することがなく、インクの不吐出要因を低減することができる。
なお、本例では、CMYKの標準色(4色)の構成を例示したが、インク色や色数の組み合わせについては本実施形態に限定されず、必要に応じて淡インク、濃インク、特別色インクを追加してもよい。例えば、ライトシアン、ライトマゼンタなどのライト系インクを吐出するインクジェットヘッドを追加する構成も可能であり、各色ヘッドの配置順序も特に限定はない。
図1において図示を省略するが、描画ドラム70の近傍にインクジェットヘッド72M,72K,72C,72Yのノズル面(図5に符号72Aを付して図示)の洗浄処理を行う洗浄処理部(図5に符号160を付して図示)が設けられている。洗浄処理部の詳細については後述する。
(乾燥部)
乾燥部18は、色材凝集作用により分離された溶媒に含まれる水分を乾燥させる機構であり、図1に示すように、乾燥ドラム76、及び溶媒乾燥装置78を備えている。
乾燥ドラム76は、その外周面に記録媒体24を保持して回転搬送させるドラムであり、後述のモータドライバ176(図7参照)によってその回転が駆動制御される。また、乾燥ドラム76は、その外周面に爪形状の保持手段を備え、この保持手段によって記録媒体24の先端を保持できるようになっている。記録媒体24は、保持手段によって先端が保持された状態で、乾燥ドラム76を回転させることによって回転搬送される。その際、記録媒体24の記録面が外側を向くようにして搬送され、この記録面に対して溶媒乾燥装置78による乾燥処理が行われる。なお、乾燥ドラム76は、その外周面に吸引孔を設けるとともに、吸引孔から吸引を行う吸引手段を接続してもよい。これにより記録媒体24を乾燥ドラム76の周面に密着保持することができる。
溶媒乾燥装置78は、乾燥ドラム76の外周面に対向する位置に配置され、ハロゲンヒータ80を含んで構成される。ハロゲンヒータ80は、所定の温度(たとえば50℃〜70℃)の温風を一定の風量(12m/分)で記録媒体24に向けて吹き付けるように制御される。
このように構成される溶媒乾燥装置78によって、乾燥ドラム76に保持された記録媒体24の記録面のインク溶媒に含まれる水分が蒸発され、乾燥処理が行われる。その際、乾燥部18の乾燥ドラム76は、描画部16の描画ドラム70に対して構造上分離しているので、インクジェットヘッド72M,72K,72C,72Yにおいて、熱乾燥によるヘッドメニスカス部の乾燥によるインクの不吐出を低減することができる。また、乾燥部18の温度設定に自由度があり、最適な乾燥温度を設定することができる。
乾燥ドラム76の曲率は、0.002(1/mm)以上0.0033(1/mm)以下の範囲であることが好ましい。乾燥ドラム76の曲率が0.002(1/mm)未満だと、記録媒体24を湾曲させてもそのコックリングの矯正効果が不足する一方で、0.0033(1/mm)を超えると、記録媒体24が必要以上に湾曲して元に戻らず、スタック時に湾曲した状態で出力されてしまうためである。
また、乾燥ドラム76の表面温度は50℃以上に設定するとよい。記録媒体24の裏面から加熱を行うことによって乾燥が促進され、定着時における画像破壊を防止することができる。このとき、乾燥ドラム76の外周面に記録媒体24を密着させる手段を具備するとさらに効果的である。記録媒体24を密着させる手段としては、真空吸着、静電吸着など様々な方式を適用することが可能である。
なお、乾燥ドラム76の表面温度の上限については、特に限定されるものではないが、乾燥ドラム76の表面に付着したインクをクリーニングするなどのメンテナンス作業の安全性(高温による火傷防止)の観点から75度以下(より好ましくは60℃以下)に設定されることが好ましい。
このように構成された乾燥ドラム76の外周面に、記録媒体24の記録面が外側を向くように(即ち、記録媒体24の記録面が凸側となるように湾曲させた状態で)保持し、回転搬送しながら乾燥することで、記録媒体24のシワや浮きの発生を防止でき、これらに起因する乾燥ムラを確実に防止することができる。
(定着部)
定着部20は、定着ドラム84、ハロゲンヒータ86、定着ローラ88、及びインラインセンサ90で構成される。ハロゲンヒータ86、定着ローラ88、及びインラインセンサ90は、定着ドラム84の外周面に対向する位置に配置され、定着ドラム84の回転方向(図1において反時計回り方向)の上流側から順に配置される。
定着ドラム84は、その外周面に記録媒体24を保持して回転搬送させるドラムであり、後述のモータドライバ176(図7参照)によってその回転が駆動制御される。また、定着ドラム84は、その外周面に爪形状の保持手段を備え、この保持手段によって記録媒体24の先端を保持できるようになっている。記録媒体24は、保持手段によって先端が保持された状態で定着ドラム84を回転させることによって、回転搬送される。その際、記録媒体24の記録面が外側を向くようにして搬送され、この記録面に対して、ハロゲンヒータ86による予備加熱と、定着ローラ88による定着処理と、インラインセンサ90による検査が行われる。なお、上記の定着ドラム84は、その外周面に吸引孔を設けるとともに、吸引孔から吸引を行う吸引手段を接続してもよい。これにより記録媒体24を定着ドラム84の周面に密着保持することができる。
ハロゲンヒータ86は、所定の温度(たとえば180℃)に制御される。これにより、記録媒体24の予備加熱が行われる。
定着ローラ88は、乾燥させたインクを加熱加圧することによってインク中の自己分散性ポリマー微粒子を溶着し、インクを被膜化させるためのローラ部材であり、記録媒体24を加熱加圧するように構成される。具体的には、定着ローラ88は、定着ドラム84に対して圧接するように配置されており、定着ドラム84との間でニップローラを構成するようになっている。これにより、記録媒体24は、定着ローラ88と定着ドラム84との間に挟まれ、所定のニップ圧(たとえば0.15MPa)でニップされ、定着処理が行われる。
また、定着ローラ88は、熱伝導性の良いアルミなどの金属パイプ内にハロゲンランプを組み込んだ加熱ローラによって構成され、所定の温度(たとえば60〜80℃)に制御される。この加熱ローラで記録媒体24を加熱することによって、インクに含まれるラテックスのTg温度(ガラス転移点温度)以上の熱エネルギーが付与され、ラテックス粒子が溶融される。これにより、記録媒体24の凹凸に押し込み定着が行なわれるとともに、画像表面の凹凸がレベリングされ、光沢性が得られる。
なお、上記の実施形態では、定着ローラ88を1つだけ設けた構成となっているが、画像層厚みやラテックス粒子のTg特性に応じて、複数段設けた構成でもよい。また、定着ドラム84の表面を所定の温度(たとえば60℃)に制御するようにしてもよい。
一方、インラインセンサ90は、記録媒体24に定着された画像について、チェックパターンや水分量、表面温度、光沢度などを計測するための計測手段であり、CCDラインセンサなどが適用される。
上記の如く構成された定着部20によれば、乾燥部18で形成された薄層の画像層内のラテックス粒子が定着ローラ88によって加熱加圧されて溶融されるので、記録媒体24に固定定着させることができる。また、定着部20によれば、定着ドラム84が他のドラムに対して構造上分離されているので、定着部20の温度設定を、描画部16や乾燥部18と分離して自由に設定することができる。
特に本実施形態で用いられる定着ドラム84は、上述の乾燥ドラム76と同様に、所定の曲率を有し且つ表面温度が所定温度に設定された回転搬送体として構成され、定着ドラム84の曲率は、0.002(1/mm)以上0.0033(1/mm)以下の範囲であることが好ましい。定着ドラム84の曲率が0.002(1/mm)未満だと、記録媒体24を湾曲させてもそのコックリングの矯正効果が不足する一方で、0.0033(1/mm)を超えると、記録媒体24が必要以上に湾曲して元に戻らず、スタック時に湾曲した状態で出力されてしまうためである。
また、定着ドラム84の表面温度は50℃以上に設定するとよい。定着ドラム84の外周面に保持された記録媒体24を裏面から加熱することによって乾燥が促進され、定着時における画像破壊を防止することができるとともに、画像温度の昇温効果によって画像強度を高めることができる。
なお、定着ドラム84の表面温度の上限については特に限定されるものではないが、メンテナンス性の観点から75℃以下(より好ましくは60℃以下)に設定されることが好ましい。
また、本実施形態で用いられる定着ローラ88は、表面硬度は71°以下であることが好ましい。加熱加圧部材である定着ローラ88の表面をより軟質化することで、コックリングにより生じた記録媒体24の凹凸に対して追随効果を期待でき、定着ムラをより効果的に防止できる。
また、画像中の水分を揮発させ、高沸点有機溶剤を画像中に適量濃縮させた状態(具体的には、画像中に高沸点有機溶剤がインク打滴量の4%以上残存している状態)にしておくと、画像破壊を起こさない程度の強度を有しつつ、定着時に定着ローラ(加熱加圧部材)88の表面に対して変形しやすくなるので好ましい。さらに、画像中にバインダー成分を含む場合は、画像を予め加熱しておくと同様に、定着ローラ88の表面に対して、画像の追随性を期待でき、定着ムラをより効果的に防止できる。
ここで、「画像中に高沸点有機溶剤がインク打滴量の4%以上残存している状態」とは、定着処理時のタイミングにおける、インク打滴量に対する記録媒体表面に存在する画像中の高沸点有機溶剤の残留量の割合が4%以上である状態をいう。
このように構成された定着ドラム84の外周面に、記録媒体24の記録面が外側を向くように(即ち、記録媒体24の記録面が凸側となるように湾曲させた状態で)保持し、回転搬送しながら加熱加圧して定着させることで、水分を乾燥しきれず、多少のコックリングが発生しうる状態であっても、コックリングを矯正することが可能となる。
また、パルプ繊維の膨潤により記録媒体24の表面(記録面)に凹凸を発生させようとする力に対して、記録媒体24の表面を引き伸ばし、コックリングで発生する凹凸を緩和し平滑化した状態で定着ローラ88により定着できるので、コックリングに起因する定着ムラの発生を防止することができる。
(排出部)
図1に示すように、定着部20に続いて排出部22が設けられている。排出部22は、排出トレイ92を備えており、この排出トレイ92と定着部20の定着ドラム84との間に、これらに対接するように渡し胴94、搬送ベルト96、張架ローラ98が設けられている。記録媒体24は、渡し胴94により搬送ベルト96に送られ、排出トレイ92に排出される。
(中間搬送部)
次に、第1の中間搬送部26の構造について説明する。なお、第2の中間搬送部28、第3の中間搬送部30は、第1の中間搬送部26と同様の構成であり、その説明を省略する。
第1の中間搬送部26の中間搬送体32は、前段のドラムから記録媒体24を受け取り、回転搬送させた後、後段のドラムに受け渡すためのドラムであり、回転自在に取り付けられている。また、中間搬送体32は、モータ(図1中不図示、図7に符号188を付して図示)によって回転するようになっており、後述のモータドライバ176(図7参照)によってその回転が駆動制御される。中間搬送体32は、その外周面に爪形状の保持手段を備え、この保持手段によって記録媒体24の先端を保持できるようになっている。記録媒体24は、保持手段によって先端が保持された状態で中間搬送体32を回転させることによって、記録媒体24を回転搬送される。その際、記録媒体24の記録面が内側、非記録面が外側を向くように回転搬送される。
第1の中間搬送部26によって搬送された記録媒体24は、後段のドラム(即ち、描画ドラム70)に受け渡される。その際、中間搬送部26の保持手段と描画部16の保持手段を同期させることによって、記録媒体24の受け渡しが行われる。受け渡された記録媒体24は、描画ドラム70によって保持されて回転搬送される。
〔インクジェットヘッドの構造〕
次に、各インクジェットヘッドの構造について説明する。なお、各色に対応するインクジェットヘッド72M,72K,72C,72Yの構造は共通しているので、以下、これらを代表して符号150によってインクジェットヘッド(以下、単に「ヘッド」ともいう。)を示すものとする。
図2(a)はヘッド150の構造例を示す平面透視図であり、図2(b)はその一部の拡大図であり、図2(c)はヘッド150の他の構造例を示す平面透視図である。また、図3はインク室ユニットの立体的構成を示す断面図(図2(a)、(b)中の3−3線に沿う断面図)である。
記録媒体24上に形成されるドットピッチを高密度化するためには、ヘッド150におけるノズルピッチを高密度化する必要がある。本例のヘッド150は、図2(a)、(b)に示すように、インク吐出口であるノズル151と、各ノズル151に対応する圧力室152等からなる複数のインク室ユニット(記録素子単位としての液滴吐出素子)153を千鳥でマトリクス状に(2次元的に)配置させた構造を有し、これにより、ヘッド長手方向(記録媒体24の搬送方向と直交する方向;主走査方向)に沿って並ぶように投影される実質的なノズル間隔(投影ノズルピッチ)の高密度化を達成している。
記録媒体24の搬送方向(副走査方向)と略直交する方向(主走査方向)に記録媒体24の全幅に対応する長さにわたり1列以上のノズル列を構成する形態は本例に限定されない。例えば、図2(a)の構成に代えて、図2(c)に示すように、複数のノズル151が2次元に配列された短尺のヘッドブロック150’を千鳥状に配列して繋ぎ合わせることで長尺化することにより、全体として記録媒体24の全幅に対応する長さのノズル列を有するラインヘッドを構成してもよい。また、図示は省略するが、短尺のヘッドを一列に並べてラインヘッドを構成してもよい。
各ノズル151に対応して設けられている圧力室152は、その平面形状が概略正方形となっており、対角線上の両隅部の一方にノズル151が設けられ、他方に供給口154が設けられている。なお、圧力室152の形状は、本例に限定されず、平面形状が四角形(菱形、長方形など)、五角形、六角形その他の多角形、円形、楕円形など、多様な形態があり得る。
各圧力室152は供給口154を介して共通流路155と連通されている。共通流路155はインク供給源たるインクタンク(不図示)と連通しており、インクタンクから供給されるインクは共通流路155を介して各圧力室152に供給される。
圧力室152の一部の面(図3において天面)を構成し、且つ、共通電極と兼用される振動板156には、個別電極157を備えた圧電素子158が接合されている。個別電極157に駆動電圧を印加することによって圧電素子158が変形して圧力室152の容積が変化し、これに伴う圧力変化によりノズル151からインクが吐出される。インク吐出後、圧電素子158が元の状態に戻る際、共通流路155から供給口154を通って新しいインクが圧力室152に再充填される。
本例では、ヘッド150に設けられたノズル151から吐出させるインクの吐出力発生手段として圧電素子158を適用したが、圧力室152内にヒータを備え、ヒータの加熱による膜沸騰の圧力を利用してインクを吐出させるサーマル方式を適用することも可能である。
かかる構造を有するインク室ユニット153を図2(b)に示す如く、主走査方向に沿う行方向及び主走査方向に対して直交しない一定の角度θを有する斜めの列方向に沿って一定の配列パターンで格子状に多数配列させることにより、本例の高密度ノズルヘッドが実現されている。
即ち、主走査方向に対してある角度θの方向に沿ってインク室ユニット153を一定のピッチdで複数配列する構造により、主走査方向に並ぶように投影されたノズルのピッチPはd× cosθとなり、主走査方向については、各ノズル151が一定のピッチPで直線状に配列されたものと等価的に取り扱うことができる。このような構成により、主走査方向に並ぶように投影されるノズル列が1インチ当たり2400個(2400ノズル/インチ)におよぶ高密度のノズル構成を実現することが可能になる。
なお、本発明の実施に際してノズルの配置構造は図示の例に限定されず、副走査方向に1列のノズル列を有する配置構造など、様々なノズル配置構造を適用できる。
また、本発明の適用範囲はライン型ヘッドによる印字方式に限定されず、記録媒体24の幅方向(主走査方向)の長さに満たない短尺のヘッドを記録媒体24の幅方向に走査させて当該幅方向の印字を行い、1回の幅方向の印字が終わると記録媒体24の幅方向と直交する方向(副走査方向)に所定量だけ移動させて、次の印字領域の記録媒体24の幅方向の印字を行い、この動作を繰り返して記録媒体24の印字領域の全面にわたって印字を行うシリアル方式を適用してもよい。
〔メンテナンス部の説明〕
図4は、描画部16に隣接して設けられているメンテナンス処理部199の斜視図である。図示のように、描画部16の圧胴70の軸方向に隣接して、当該圧胴70の外側にヘッド72M,72K,72C,72Yのメンテナンス処理を行うためのメンテナンス処理部199が設けられている。
メンテナンス処理部199には、圧胴70に近い方から、洗浄処理部160、払拭部274、及びノズルキャップ276が、この順に並んで配置されている。
各色に対応したヘッド72M,72K,72C,72Yを搭載したヘッドユニット280は、圧胴70の回転軸282と平行に配置されたボールネジ284に取り付けられている。ボールネジ284の下側には、ボールネジ284と平行にガイド軸284Gが配置されており、ヘッドユニット280はこのガイド軸284Gに摺動自在に係合している。また、ヘッドユニット280の下側には当該ヘッドユニット280の移動を案内するガイド溝286Aを有するガイドレール部材286がボールネジ284と平行に配設されている。
ヘッド72M,72K,72C,72Yを一体的に保持するヘッドユニット280の筐体288の下面には、ガイド溝286Aに係合する係合部(不図示)が突出して形成されており、この係合部がガイド溝286Aに摺動自在に係合した構造によって、ヘッドユニット280はガイド溝286Aに案内されて移動可能となっている。
ボールネジ284、ガイド軸284G、ガイドレール部材286は、図4に示すように、ヘッドユニット280を圧胴70の上部の画像形成位置P1から、ノズルキャップ276と対向する位置(メンテナンス位置P2)まで移動させることができるように、所要の長さで圧胴70の軸方向に沿って延設されている。
ボールネジ284は、不図示の駆動手段(例えば、モータ)により回転され、この回転により、ヘッドユニット280は、画像形成位置P1とメンテナンス位置P2との間を移動する。また、ヘッドユニット280は、図示せぬ上下移動機構により、圧胴70から遠ざかる方向、又は圧胴70に近づく方向に移動させることができる。
使用する記録媒体24の厚さに応じて、圧胴70表面に対するヘッドユニット280の高さ(記録媒体24の記録面と各ヘッド72M,72K,72C,72Yとのクリアランス)が制御される。また、用紙搬送時にジャムなどが発生した場合には、ヘッドユニット280を図4の上方向に移動させ、画像形成時の所定高さ位置から退避させることができる。
なお、ヘッドユニット280の筐体288と、ボールネジ284及びガイド軸284Gとの連結部289は、図4に示すように、ヘッドユニット280の上下方向の移動を案内する直動可能な係合構造289Aが採用されている。
〔洗浄処理部〕
次に、図4に図示した洗浄処理部160について詳説する。
図5は、洗浄処理部160の概略構成図であり、同図はフルライン型のインクジェットヘッド72の幅方向から見た図であり、同図における紙面を貫く方向はインクジェットヘッド72の長手方向(記録媒体搬送方向と直交する記録媒体の幅方向)である。
図5に示す洗浄処理部160は、インクジェットヘッド72のノズル面72Aに洗浄液を塗布する塗布ローラ161と、洗浄液162を収容するケース163と、を含んで構成されている。塗布ローラ161は、側面の投影形状が台形形状となる円錐台形状を有し、外周面(母線)161Aは水平面(一点破線で図示)に対して角度αの傾きを有している。図5に示す外周面161Aと水平面とのなす角度(外周面161Aの傾き)αは24°であり、ノズル面72Aの水平面に対する傾きと略同一となっている。
水平面に対する塗布ローラ161の外周面161Aの傾きの傾きは、描画ドラム70(図1参照)の形状、構造やインクジェットヘッド72の構成、配置に応じて適宜変更可能である。例えば、水平面に対するノズル面72Aの傾きが8°の場合には、水平面に対する塗布ローラ161の外周面161Aの傾きも8°とすることが好ましい。
図5に示す洗浄処理部160の塗布ローラ161を回転させながら、塗布ローラ161がノズル面72Aの直下に位置する状態でインクジェットヘッド72を長手方向に沿って移動させると、ノズル面72Aの長手方向の全長にわたって洗浄液が塗布される。塗布ローラ161の回転方向は、塗布ローラ161に対してインクジェットヘッド72を移動させる際の従動回転方向でもよいし、該従動回転方向と逆方向でもよい。
図5に示す塗布ローラ161は、インクジェットヘッド72の幅(短手方向の長さ、記録媒体搬送方向の長さ)に対応する、同方向の長さを有している。すなわち、塗布ローラ161の母線は、インクジェットヘッド72の幅と同じ長さ、又はインクジェットヘッド72の幅よりも大きい長さを有しているので、インクジェットヘッド72の長手方向について、インクジェットヘッド72と塗布ローラ161とを相対的に1回だけ移動させることで、ノズル面72Aの全面にわたって洗浄液を塗布することが可能である。
また、塗布ローラ161は、ノズル面72Aと接触せずに非接触で洗浄液の塗布を行うように構成されている。すなわち、塗布ローラ161はおおよそ下半分が(回転軸164をケース163に支持するベアリングが洗浄液に接触しない程度に)ケース163内の洗浄液162に浸されるように、水平面と平行の回転軸164によって支持される。言い換えると、ノズル面72Aの水平方向の長さと塗布ローラ161の洗浄液162に浸っている部分の水平方向の長さが略同一になるように塗布ローラ161は洗浄液162に浸される。
上記のように支持された塗布ローラ161を、回転軸164の周りを回転させると、外周面161Aの表面張力によってケース内の洗浄液162がくみ上げられ、塗布ローラ161の外周面161Aに洗浄液のコート165が形成される。塗布ローラ161の外周面161Aに形成されたコート層165をノズル面72Aに接触させることで、ノズル面72Aに洗浄液が塗布される。
図5に示す形状を有する塗布ローラ161を回転軸164の周りに回転させると、傾斜の上部161Bは傾斜の下部161Cよりも回転速度が大きくなるので、より多く洗浄液をくみ上げることができる。したがって、傾斜の下部161Cに比べて傾斜の上部161Bのコート層165の厚みが厚くなり、さらに、傾斜の下部161Cに堆積する洗浄液が遠心力の大きな傾斜の上部161Bにぬれ広がる作用も生じるので、コート層165が外周面161Aに対して一様に濡れ広がり、水平面に対して傾斜しているノズル面72Aに、洗浄液を均一に塗布することが可能となる。
塗布ローラ161の外周面161Aは、洗浄液のコート層165を形成し得る材料が適用される。例えば、ポリテトラフルオロエチレン、ポリ塩化ビニル(ポリビニルクロリン)、POMなどの樹脂材料や、EPDM,シリコンゴムウレタンゴムなどの弾性材料、アルミニウム、ステンレススチール、チタンなどの金属材料、ガラス等を適用可能である。
また、洗浄液は、ノズル面72Aに付着した固化インクを溶解しうる物性を有し、塗布ローラ161の外周面161Aにコート層165を形成し得る物性を有し、洗浄効果のより高い専用の液体が適用される。例えば、DEGmBE(ジエチレングリコールモノブチルエーテル)などの溶剤含まれている洗浄液を適用可能である。
図6に図示した洗浄処理部160’のように、塗布ローラ161’の回転軸164’を水平面に対して傾ける態様も好ましい。すなわち、図6に図示した洗浄処理部160’は、水平面に対する塗布ローラ161’の回転軸164’の傾きβに回転軸164’に対する塗布ローラ161’の外周面161A’の傾きγを加えた角度(β+γ)が、水平面に対するノズル面72Aの傾きα(図5参照)と略同一(α=β+γ)になるように構成されている。図6に示す洗浄処理部160’は、β=12°、γ=12°、(α=24°)となっている。もちろん、β=4°、γ=4°、(α=8°)というようにβ及びγを適宜変更することも可能であり、βとγを異なる角度とする態様も可能である。
図6に示す洗浄処理部160’は、ケース163に対して回転軸164’を回転可能に支持するベアリングが洗浄液に接触する可能性があるので、ベアリングに強力なシール(防水)処理が施される。
図5に図示した洗浄処理部160は、簡素な構成であり製造工程の工数をより少なくすることができる点で有利である。一方、図6に図示した洗浄処理部160’は、塗布ローラ161の傾斜の上部161Bと傾斜の下部161Cで、洗浄液に浸されている領域が均一になり、洗浄液塗布の安定性に優れている点で有利である。
なお、図5(図6)に図示した洗浄処理部160(160’)の構成は一例であり、ケース163から洗浄液162をくみ上げる機能を有するローラ(くみ上げローラ)、ケース163内の洗浄液の残量や汚れを検出して、洗浄液の補充又は交換をする機能などの他の機能を適宜追加することも可能である。
ノズル面72Aに塗布された洗浄液は、塗布後所定の時間経過後に払拭部274(図4参照)を用いて除去される。ノズル面72Aを払拭する部材として布製のウエブ(Web)が好に用いられる。ウエブとしては、例えば、表面に凹凸を有する、ポリエステル製、ポリプロピレン製の布材が好適である。
払拭部274の構成例として、ウエブを収容したウエブカートリッジと、これを上下動させる上下機構と、払拭部274をインクジェットヘッド72の長手方向に沿って移動させる移動機構と、を含む構成が挙げられる。また、ウエブカートリッジの構成例として、筐体内にウエブ送りロールと、巻き取りロールが収容され、ウエブをインクジェットヘッド72のノズル面72Aに押し当てる押圧ローラと、ウエブを駆動搬送する駆動ローラとを備えた構成が挙げられる。
かかる構成において、ウエブ送りロールは、ロール状に巻回された未使用のウエブであり、ウエブ送りロールから送り出されたウエブは、押圧ローラに巻き掛けられ、駆動ローラのローラ対を経由して巻き取りロールに巻き取られる構造が適用される。
ウエブは、ウエブ送りロールと巻き取りロールの間で、押圧ローラ及び駆動ローラによって適当な張り(テンション)がかけられて、押圧ローラの部分でウエブがインクジェットヘッド72のノズル面72Aに押し当てられる。
ウエブの送り方向は、払拭清掃時におけるインクジェットヘッド72の移動方向と逆方向とするとよく、インクジェットヘッド72の動きに合わせて駆動ローラの駆動と巻き取りロールの軸を連動させて駆動することにより、ウエブを巻き取りロールに巻き取りながらウエブによる払拭動作が行われる。
上下機構は、上下方向に移動可能な昇降台を備えており、この昇降台の上にウエブカートリッジが設置されている。上下機構の駆動手段(モータ)を制御することにより、ノズル面72Aに対するウエブの接触/非接触を制御することができる。
さらに、ノズル面72Aから拭き取られた使用済みの洗浄液を回収する回収部など、ノズル面72Aの洗浄処理に必要な機能部を適宜追加してもよい。
図1に図示したインクジェット記録装置10において、図5に図示した洗浄処理部160(図6に図示した160’)は、図1の描画部16の近傍に配置されている。インクジェットヘッド72を洗浄処理部160の処理領域に移動させるヘッド移動機構(図4のボールネジ284を含む機構)によって、インクジェットヘッド72を洗浄処理部160の処理領域に移動させた後に、ノズル面72Aの洗浄処理が実行される。
なお、図1に示すように複数のインクジェットヘッド72M,72K,72C,72Yを備える装置構成では、インクジェットヘッド72M,72K,72C,72Yと同数の洗浄処理部160を備え、すべてのインクジェットヘッド72M,72K,72C,72Yについて同時に洗浄処理を行う態様が好ましい。もちろん、インクジェットヘッド72M,72K,72C,72Yよりも少ない洗浄処理部160を備え、インクジェットヘッド72M,72K,72C,72Yを移動させながら、すべてのインクジェットヘッド72M,72K,72C,72Yについて洗浄処理を逐次行うように構成してもよい。
〔制御系の説明〕
図7は、インクジェット記録装置10のシステム構成を示す要部ブロック図である。インクジェット記録装置10は、通信インターフェース170、システムコントローラ172、メモリ174、モータドライバ176、ヒータドライバ178、プリント制御部180、画像バッファメモリ182、ヘッドドライバ184等を備えている。
通信インターフェース170は、ホストコンピュータ186から送られてくる画像データを受信するインターフェース部である。通信インターフェース170にはUSB(Universal Serial Bus)、IEEE1394、イーサネット(登録商標)、無線ネットワークなどのシリアルインターフェースやセントロニクスなどのパラレルインターフェースを適用することができる。この部分には、通信を高速化するためのバッファメモリ(不図示)を搭載してもよい。ホストコンピュータ186から送出された画像データは通信インターフェース170を介してインクジェット記録装置10に取り込まれ、一旦メモリ174に記憶される。
メモリ174は、通信インターフェース170を介して入力された画像を一旦格納する記憶手段であり、システムコントローラ172を通じてデータの読み書きが行われる。メモリ174は、半導体素子からなるメモリに限らず、ハードディスクなど磁気媒体を用いてもよい。
システムコントローラ172は、中央演算処理装置(CPU)及びその周辺回路等から構成され、所定のプログラムに従ってインクジェット記録装置10の全体を制御する制御装置として機能するとともに、各種演算を行う演算装置として機能する。即ち、システムコントローラ172は、通信インターフェース170、メモリ174、モータドライバ176、ヒータドライバ178、処理液付与制御部196、乾燥制御部197、定着制御部198等の各部を制御し、ホストコンピュータ186との間の通信制御、メモリ174の読み書き制御等を行うとともに、上記の各部を制御する制御信号を生成する。
メモリ174には、システムコントローラ172のCPUが実行するプログラム及び制御に必要な各種データなどが格納されている。なお、メモリ174は、書換不能な記憶手段であってもよいし、EEPROMのような書換可能な記憶手段であってもよい。メモリ174は、画像データの一時記憶領域として利用されるとともに、プログラムの展開領域及びCPUの演算作業領域としても利用される。
プログラム格納部190には各種制御プログラムが格納されており、システムコントローラ172の指令に応じて、制御プログラムが読み出され、実行される。プログラム格納部190はROMやEEPROMなどの半導体メモリを用いてもよいし、磁気ディスクなどを用いてもよい。外部インターフェースを備え、メモリカードやPCカードを用いてもよい。もちろん、これらの記録媒体のうち、複数の記録媒体を備えてもよい。なお、プログラム格納部190は動作パラメータ等の記録手段(不図示)と兼用してもよい。
モータドライバ176は、システムコントローラ172からの指示にしたがってモータ188を駆動するドライバである。図7には、装置内の各部に配置されるモータを代表して符号188で図示されている。例えば、図7に示すモータ188には、図1に示す給紙胴52、処理液ドラム54、描画ドラム70、乾燥ドラム76、定着ドラム84、渡し胴94などの回転を駆動するモータ、第1〜第3中間搬送部26、28、30の中間搬送体32の回転を駆動するモータなどが含まれている。
ヒータドライバ178は、システムコントローラ172からの指示にしたがって、ヒータ189を駆動するドライバである。図7には、装置内の各部に配置されるヒータを代表して符号189で図示されている。例えば、図7に示すヒータ189には、図1に示す乾燥部18に設けられる溶媒乾燥装置78のハロゲンヒータ80、中間搬送体32の内部に設けられる乾燥ユニット38のハロゲンヒータなどが含まれている。さらに、図1に示す乾燥ドラム76、定着ドラム84の表面を加熱するヒータも含まれている。
さらに、このインクジェット記録装置10は、処理液付与制御部196、乾燥制御部197、及び定着制御部198を備えており、システムコントローラ172からの指示にしたがって、それぞれ、処理液塗布装置56、溶媒乾燥装置78、及び定着ローラ88の各部の動作を制御する。
プリント制御部180は、システムコントローラ172の制御に従い、メモリ174内の画像データから印字制御用の信号を生成するための各種加工、補正などの処理を行う信号処理機能を有し、生成した印字データ(ドットデータ)をヘッドドライバ184に供給する制御部である。プリント制御部180において所要の信号処理が施され、該画像データに基づいて、ヘッドドライバ184を介してヘッド150の吐出液滴量(打滴量)や吐出タイミングの制御が行われる。これにより、所望のドットサイズやドット配置が実現される。
また、プリント制御部180には画像バッファメモリ182が備えられており、プリント制御部180における画像データ処理時に画像データやパラメータなどのデータが画像バッファメモリ182に一時的に格納される。また、プリント制御部180とシステムコントローラ172とを統合して1つのプロセッサで構成する態様も可能である。
ヘッドドライバ184は、プリント制御部180から与えられる画像データに基づいてヘッド150の圧電素子158に印加される駆動信号を生成するとともに、該駆動信号を圧電素子158に印加して圧電素子158を駆動する駆動回路を含んで構成される。なお、図7に示すヘッドドライバ184には、ヘッド150の駆動条件を一定に保つためのフィードバック制御系を含んでいてもよい。
センサ185は、装置内の各部に設けられる各種センサ類であり、図1に示したインラインセンサ90の他、温度センサ、位置検出センサ、圧力センサ等が含まれている。センサ185の出力信号はシステムコントローラ172に送られ、システムコントローラ172は該出力信号に基づいて装置各部に対して制御信号を送り、装置各部の制御が行われている。
メンテナンス制御部179は、システムコントローラ172から送られた制御信号に基づいて、図5に図示した洗浄処理部160(図6に図示した洗浄処理部160’)を含むメンテナンス処理部199の制御を行う処理ブロックである。また、メンテナンス制御部179はノズル内の劣化したインクをインクジェットヘッド72の外部に排出する予備吐出、吸引等のメンテナンス処理を実行に関する制御信号を各部に送出する機能を備えている。
メンテナンス制御部179の詳細な構成の図示は省略するが、塗布ローラ161(160’)を回転させる回転機構を制御する回転制御部や、塗布ローラ161をインクジェットヘッド72の長手方向に沿って移動させる移動機構や、インクジェットヘッド72を洗浄処理部160の配設位置に移動させる移動機構を制御する制御ブロック、ケース163(図5参照)内の洗浄液の残量や汚れを検出するセンサから送られる検出信号に基づいて洗浄液の補充処理や交換処理を制御する制御ブロックなどが含まれる。
上記の如く構成されたインクジェット記録装置10によれば、描画ドラム70の外周面に対向し、水平面に対して傾けられて配置されたインクジェットヘッド72のノズル面72Aを洗浄する洗浄処理部160において、塗布ローラ161の形状を円錐台形状とし、水平面に対する外周面(母線)161Aの傾きを水平面に対するノズル面72Aの傾きと略同一(外周面161Aとノズル面72Aが略平行)とすることで、塗布ローラ161の外周面161Aに洗浄液のコート層165が一様に形成され、傾きの上部161Bでも安定した洗浄液の塗布が可能となる。
また、図6に図示した態様において、水平面に対して塗布ローラ161’の回転軸164’を傾けて、水平面に対する回転軸164’の傾きβに、回転軸164’に対する塗布ローラ161’の外周面161A’の傾きγを加えた傾き(角度)を、水平面に対するノズル面72Aの傾きαと略同一となるように構成することで、より安定した洗浄液の塗布が可能となる。
本例では、インクジェット記録装置10に付随して洗浄処理部160(160’)が設けられる態様を例示したが、洗浄処理部160をインクジェット記録装置10と分離させて、インクジェットヘッドのメンテナンス装置として構成することも可能である。
また、本例では、画像形成装置の一例として記録媒体にカラーインクを吐出してカラー画像を記録するインクジェット記録装置を例示したが、マスクパターンの形成やプリント配線基板の配線描画など基板に樹脂液等により所定のパターン形状を形成する画像形成装置にも適用可能である。
以上、本発明に係る洗浄処理装置及び画像形成装置を詳細に説明したが、本発明は、以上の例には限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良や変形を行ってもよいのはもちろんである。
〔付記〕
上記に詳述した発明の実施形態についての記載から把握されるとおり、本明細書は少なくとも以下に示す発明を含む多様な技術思想の開示を含んでいる。
(発明1):水平面に対して傾けて配置された記録ヘッドのノズル面に対応する傾斜した外周面を有する略円錐形状の塗布ローラと、前記塗布ローラを略円錐形状の軸を回転軸として回転させて、前記ノズル面に対して非接触で洗浄液を塗布する回転手段と、を備えたことを特徴とするヘッド洗浄装置。
本発明によれば、水平面に対して傾けて配置された記録ヘッドのノズル面を洗浄する際に、水平面に対するノズル面の傾きに対応した傾きを持つ外周面を有する略円錐形状の塗布ローラを用いるので、塗布ローラの外周面の傾斜の上部から下部まで洗浄液が一様な形状となり、ノズル面の傾斜の上部から下部まで安定した洗浄液の塗布が可能となる。
「略円錐形状」とは、円錐台形状(円錐の頂点部が平面になっている形状)を含む概念であり、例えば、側面の投影形状が三角形や台形となる形状が挙げられる。
非接触でノズル面に洗浄液を塗布する態様には、塗布ローラを回転させながら外周面に洗浄液のコート層を形成し、該コート層をノズル面に接触させる態様がある。
(発明2):発明1に記載のヘッド洗浄装置において、前記塗布ローラの外周面の水平面に対する傾きは、水平面に対する前記ノズル面の傾きと略同一であり、前記塗布ローラの回転軸は、水平面に対して略平行に支持されることを特徴とする。
かかる態様によれば、ノズル面に均一に洗浄液を塗布することができる。
(発明3):発明1に記載のヘッド洗浄装置において、前記塗布ローラの回転軸は、水平面に対して傾けられ、水平面に対する前記塗布ローラの回転軸の傾きに前記回転軸に対する前記塗布ローラの外周面の傾きを加えた傾きは、水平面に対する前記ノズル面の傾きと略同一であることを特徴とする。
かかる態様において、水平面に対するノズル面の傾きをα、水平面に対する前記塗布ローラの回転軸の傾きをβ、回転軸に対する前記塗布ローラの外周面の傾きをγとすると、
α=β+γの関係を満たす。
(発明4):発明3に記載のヘッド洗浄装置において、前記洗浄液を収容するとともに、前記塗布ローラの回転軸を回転可能に支持する洗浄液収容部材を備え、前記洗浄液収容部材を水平面に対して傾けることで、前記塗布ローラの回転軸を水平面に対して傾けることを特徴とする。
かかる態様において、洗浄液収容部材に収容される液面と、塗布ローラの洗浄液に浸される部分の外周面の傾きが略平行になるように、塗布ローラの回転軸が洗浄液収容部材に支持されることが好ましい。
(発明5):発明3又は4に記載のヘッド洗浄装置において、水平面に対する前記塗布ローラの回転軸の傾きは、前記回転軸に対する前記塗布ローラの外周面の傾きと略同一であることを特徴とする。
かかる態様によれば、塗布ローラの洗浄液収容部材内の洗浄液に浸される部分が均一になり、塗布ローラの外周面に一様なコート層を形成し得る。
(発明6):発明4又は5に記載のヘッド洗浄装置において、前記塗布ローラは、前記洗浄液収容部材内に収容される洗浄液に一部が浸されるように支持されることを特徴とする。
かかる態様によれば、洗浄液をくみ上げる機能と、洗浄液を塗付する機能を1つのローラで実現することで、構造が簡素化され、組み立て容易性の向上が見込まれる。
(発明7):発明1乃至6のいずれかに記載のヘッド洗浄装置において、前記記録ヘッドの長手方向に沿って、前記記録ヘッドと前記塗布ローラとを相対的に移動させる移動手段を備えたことを特徴とする。
かかる態様によれば、記録ヘッド(ノズル面)の長手方向について複数の塗布ローラを備えることなく、記録ヘッドの長手方向の全域について洗浄液を塗布し得る。
(発明8):円筒形状を有し、外周面に保持された記録媒体を所定の搬送方向に搬送する記録媒体搬送手段と、前記記録媒体搬送手段の外周面に対向し、水平面に対して傾けられて配置され、前記記録媒体に画像を記録する液体を吐出するノズルが前記記録媒体搬送手段の外周面に対向するノズル面に設けられる記録ヘッドと、前記ノズル面に対応する傾斜した外周面を有する略円錐形状の塗布ローラ、及び前記塗布ローラを略円錐形状の軸を回転軸として回転させて、前記ノズル面に対して非接触で洗浄液を塗布する回転手段を具備する洗浄処理部と、を備えたことを特徴とする画像記録装置。
画像記録装置には、ノズルからカラーインクを吐出させて記録媒体に所望のカラー画像を形成するインクジェット記録装置が含まれる。
(発明9):発明8に記載の画像記録装置において、前記記録ヘッドの記録媒体の搬送方向と直交する長手方向に沿って、前記記録ヘッドと前記塗布ローラとを相対的に移動させる移動手段を備えたことを特徴とする。
かかる態様は、記録媒体に全幅に対応する長さを有するフルライン型ヘッドを備える態様に好適である。
(発明10):水平面に対して傾けて配置された記録ヘッドのノズル面に対応する傾斜した外周面を有する略円錐形状の塗布ローラを、略円錐形状の軸を回転軸として回転させて、前記ノズル面に対して非接触で洗浄液を塗布することを特徴とするヘッド洗浄方法。
本発明において、塗布ローラの回転軸を水平面に対して傾け、水平面に対する前記塗布ローラの回転軸の傾きに前記回転軸に対する前記塗布ローラの外周面の傾きを加えた傾きは、水平面に対する前記ノズル面の傾きと略同一とする態様も好ましい。
10…インクジェット記録装置、70…描画ドラム,160,160’…洗浄処理部、161,161’…塗布ローラ、161A,161A’…外周面(母線)、162…洗浄液、163…ケース、164…回転軸

Claims (8)

  1. 水平面に対して傾けて配置された記録ヘッドのノズル面に対応する傾斜した外周面を有する円錐形状又は円錐台形状の塗布ローラと、
    前記塗布ローラを円錐形状の軸又は円錐台形状の軸を回転軸として回転させて、前記ノズル面に対して非接触で洗浄液を塗布する回転手段と、
    前記洗浄液を収容するとともに、前記塗布ローラの回転軸を回転可能に支持する洗浄液収容部材と、
    を備え
    前記塗布ローラは、前記ノズル面の下側から前記ノズル面に洗浄液を塗布し、
    前記洗浄液収容部材が水平面に対して傾けられることで、前記塗布ローラの回転軸が水平面に対して傾けられることを特徴とするヘッド洗浄装置。
  2. 請求項1に記載のヘッド洗浄装置において
    平面に対する前記塗布ローラの回転軸の傾きに前記回転軸に対する前記塗布ローラの外周面の傾きを加えた傾きは、水平面に対する前記ノズル面の傾きと同一であることを特徴とするヘッド洗浄装置。
  3. 請求項又はに記載のヘッド洗浄装置において、
    水平面に対する前記塗布ローラの回転軸の傾きは、前記回転軸に対する前記塗布ローラの外周面の傾きと同一であることを特徴とするヘッド洗浄装置。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載のヘッド洗浄装置において、
    前記塗布ローラは、前記洗浄液収容部材内に収容される洗浄液に一部が浸されるように支持されることを特徴とするヘッド洗浄装置。
  5. 請求項1から4のいずれか1項に記載のヘッド洗浄装置において、
    前記記録ヘッドの長手方向に沿って、前記記録ヘッドと前記塗布ローラとを相対的に移動させる移動手段を備えたことを特徴とするヘッド洗浄装置。
  6. 円筒形状を有し、外周面に保持された記録媒体を所定の搬送方向に搬送する記録媒体搬送手段と、
    前記記録媒体搬送手段の外周面に対向し、水平面に対して傾けられて配置され、前記記録媒体に画像を記録する液体を吐出するノズルが前記記録媒体搬送手段の外周面に対向するノズル面に設けられる記録ヘッドと、
    前記ノズル面に対応する傾斜した外周面を有する円錐形状又は円錐台形状の塗布ローラ、及び前記塗布ローラを円錐形状の軸又は円錐台形状の軸を回転軸として回転させて、前記ノズル面に対して非接触で洗浄液を塗布する回転手段を具備するヘッド洗浄処理部と、
    前記洗浄液を収容するとともに、前記塗布ローラの回転軸を回転可能に支持する洗浄液収容部材と、
    を備え
    前記塗布ローラは、前記ノズル面の下側から前記ノズル面に洗浄液を塗布し、
    前記洗浄液収容部材が水平面に対して傾けられることで、前記塗布ローラの回転軸が水平面に対して傾けられことを特徴とする画像記録装置。
  7. 請求項に記載の画像記録装置において、
    前記記録ヘッドの記録媒体の搬送方向と直交する長手方向に沿って、前記記録ヘッドと前記塗布ローラとを相対的に移動させる移動手段を備えたことを特徴とする画像記録装置。
  8. 水平面に対して傾けて配置された記録ヘッドのノズル面に対応する傾斜した外周面を有する円錐形状又は円錐台形状の塗布ローラを、円錐形状の軸又は円錐台形状の軸を回転軸として回転させて、前記塗布ローラの回転軸を回転可能に支持する洗浄液収容部材に収容される洗浄液を塗布するヘッド洗浄方法において、
    前記ノズル面に対して非接触で、前記洗浄液収容部材に収容される洗浄液を塗布し、
    前記塗布ローラは、前記ノズル面の下側から前記ノズル面に洗浄液を塗布し、
    前記洗浄液収容部材が水平面に対して傾けられることで、前記塗布ローラの回転軸が水平面に対して傾けられることを特徴とするヘッド洗浄方法。
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