JP5187993B2 - 耐震性に優れた柱梁仕口部およびその施工方法 - Google Patents

耐震性に優れた柱梁仕口部およびその施工方法 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、建築鉄骨構造の鋼製柱材・H形鋼製梁材からなる仕口部の接合部端部に鋼製エンドタブを用いた柱梁仕口部とその施工方法に関し、さらに詳しくは、ブラケット部のみに溶接熱影響部(HAZ)靱性の高い鋼材を利用することで、大地震時などにおいて、エンドタブ溶接端部に生じる大きな歪によってエンドタブ溶接端部に存在する亀裂や欠陥から発生する脆性亀裂に対する抵抗力を高め、また、スカラップ底における延性き裂の発生をも防止できる耐震性に優れた柱梁仕口部とその溶接施工方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
鉄骨構造物は溶接による鋼材の接合によって組み立てられる部分が多い。特に、鉄骨建築構造物では図2に示すように、角形鋼管からなる鋼製柱材1と鋼製ダイアフラム2、H形鋼製梁材3を溶接接合する際に、鋼製エンドタブ4を用いて施工されることがある。これは、大地震により大きく梁端が変形した際に溶接部から破壊が生じるのを防止するための方法として用いられており、梁端部の幅を梁よりも広くすることによりを梁端部の強度を増す効果がある。
【0003】
しかし、大地震などによりこのような構造物が大きく変形する際、この鋼製エンドタブ4の先端部5には歪が集中する。この先端部5は、応力集中を避けるために、梁3の側面に斜めに溶接接合される場合や、また、溶接したあとに先端部による応力集中が小さいように斜めに削り取られることがあるが、溶接熱影響部にはなお応力集中が生じる。また、先端部5には溶接欠陥が存在する可能性もあり、大地震時には歪集中と相まって非破壊検査等でも発見できない小さな欠陥から脆性破壊を生じる可能性がある。
【0004】
このような脆性き裂を防止するためには、
(1)歪集中を起こりにくい形状にする。
(2)脆性き裂の発生抵抗の高い鋼材を使用する。
という対策が考えられる。
(1)について従来の方法としては、スチールエンドタブの先端部5に曲率を設けて応力集中を小さくし、鏡面にできるだけ近い程度まで研磨することが効果的であるが、実施工では手間がかかるためグラインダーによる整形程度までが限度であると考えられる。
(2)について、通常、柱梁接合部の破壊発生位置は一カ所に限定されていないため、梁部材全体に高靱性鋼材を用いる設計があるが、破壊靱性の高い鋼材は一般に高価であり、不経済な設計となる場合がある。また、高い靱性を持つ梁材を用いても、梁の溶接がき裂の伝播する方向と同じ梁の材軸方向と直角に行われる部位が多く、溶接金属でき裂が発生し、進展することもあり、高靱性鋼の利点が生かせない場合が多い。
ダイアフラムと梁材のフランジ部の溶接には従来から図2に示す形状が取り入れられており、直接溶接されていないエンドタブとフランジの隙間の先端からき裂が発生することがある。
【0005】
1995年以降、大地震による大きな負荷を受ける際の柱梁接合部の脆性破壊、特に、溶接エンドタブ部からの破壊を回避するために、柱梁接合部の施工方法やディテール、また、エンドタブなどにおいて改良がなされてきた。
これらの中で、建設省の総合プロジェクトで用いられた鋼製エンドタブを梁に溶接した施工法はこれらの問題点を解決できる有力な方法であるが、このディテールを用いてもなお、実験によると鋼製エンドタブの先端部5から脆性破壊が生じることが示されており、梁部の材料靱性が低い場合には、その効果が必ずしも十分ではないと考えられる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明は、鉄骨建築構造物に大地震等により大きな荷重がかかった場合にも、H形鋼や溶接によりH形に組み立てられた鉄骨にスカラップを設け、柱材やダイアフラムにエンドタブを用いて行う溶接接合部、特に鋼製エンドタブ先端部5からのき裂発生を防止できる、耐震性に優れた柱梁仕口部およびその施工方法を施工コストの大きな上昇なしに提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
発明者らは、ダイアフラムに梁材をエンドタブを用いて接合するにあたり、溶接熱影響部靱性を限定したブラケットを介して接合し、さらにはブラケットの寸法とエンドタブの寸法の両方を限定することによってき裂発生に対する抵抗を大きく向上できることを見出し、それに基づいて本発明を完成させたものであって、その要旨とするところは以下の通りである。
(1)靭性部材として溶接熱影響部靱性がJIS Z 2242による最低使用温度におけるシャルピー吸収エネルギーで100J以上を満たし、スカラップを有する高靭性H形鋼製ブラケットと、さらに、鋼製ダイアフラム、および、厚さがブラケットのフランジ厚みと同じで幅が15mm以上で、先端角度が30〜50°である鋼製エンドタブを用いて、鋼製柱材と、靭性が前記ブラケット程の高靭性を要さないH形鋼製梁材を接合した柱梁仕口部であって
前記ブラケットの長さが、梁とのボルト接合に要する長さ+ブラケットのフランジ幅+鋼製エンドタブ長さ以上であり、かつ、前記エンドタブの長さが、ブラケットのフランジ幅×1/2+ダイアフラム端からスカラップ内面で最も遠い位置までの長さ以上であり、前記ブラケットを靭性部材として機能させることを特徴とする耐震性に優れた柱梁仕口部。
(2)前記ブラケットの降伏強度が梁材の降伏強度の90〜110%であり、また、前記ブラケットの引張強さが梁材の引張強さの95〜105%であることを特徴とする前記(1)に記載の耐震性に優れた柱梁仕口部。
(3) 前記(1)または(2)に記載の柱梁仕口部の施工において、前記エンドタブを前記ブラケットに廻し溶接することを特徴とする耐震性に優れた柱梁仕口部の施工方法。
(4)前記(1)または(2)に記載の柱梁仕口部の施工において、前記ブラケットと柱材、ダイアフラムもしくはエンドタブとの溶接に、ブラケット以上の降伏強度および引張強さを有する溶接金属を使用することを特徴とする耐震性に優れた柱梁仕口部の施工方法。
【0008】
【発明の実施の形態】
発明者らは、鋼製エンドタブを梁または梁をボルト接合するブラケットの側面に溶接により取り付けることにより、実効的な梁端のフランジ幅を広げることで梁端の強度を上げることができるが、溶接の欠陥や溶接熱影響による素材の靱性の低下や溶接による鋼製エンドタブ先端形状による応力集中のため鋼製エンドタブの先端部から脆性破壊が発生することに着目し、特に溶接熱影響部の靱性や鋼製エンドタブ先端に生じる微少な欠陥が破壊に及ぼす影響について研究し、溶接熱影響部の靱性が十分に高い場合には多少の欠陥があっても脆性破壊しないことを明らかにした。
【0009】
しかし、ダイアフラムと梁材全体に溶接熱影響部の靱性が高い鋼材を用いるのは大きな費用がかかることが多いため、破壊の生じる可能性の高い部位だけに溶接熱影響部の靱性が高い鋼材を用いる合理的な手段を模索した結果、溶接熱影響部の靱性の高い鋼材からなるブラケットを介して柱梁接合を構成することにより十分な脆性破壊抵抗を実現できることを見出した。
【0010】
従来ブラケットは、現場での溶接を軽減する目的で柱材もしくはダイアフラムに工場であらかじめ溶接しておき、現場では柱材途中に既に設けられたブラケット部に梁材をボルト接合する形で利用されることはあったが、この場合ブラケットは梁材と同じものが用いられており、ブラケットが靱性部材として認識されることはなかった。
【0011】
発明者らは、ブラケットを靱性部材として検討した結果、脆性破壊を防止し十分な耐震性を得るためにブラケットに要求される溶接熱影響部はJIS Z 2242による最低使用温度におけるシャルピー吸収エネルギーで100J以上であることを明確にした。なお、シャルピー吸収エネルギーは3本以上の平均値として求めることが好ましい。シャルピー吸収エネルギーで100J未満では十分な脆性破壊耐性を得ることができない。最低使用温度は0℃に設定することが一般的には好ましいが、寒冷地などでは、−20℃や−40℃に設定しなければならない場合もある。
【0012】
なお、ブラケットを仕口部の耐震性向上のための必須部材として検討した結果から、その降伏強度と引張強さを、梁材のものに対して限定することがその性能を十分に生かすうえで有効である。
降伏強度は、梁材のものに対して90〜110%とするのが良い。なお、降伏強度が明確でない場合は0.2%耐力を降伏強度と見なす。引張強さは、梁材のものに対して95〜105%とするのが良い。これらの限定を外れると仕口部全体の強度のバランスが悪く、十分な耐震性を発揮できなくなる。
【0013】
破壊は歪集中部から生じるため図1に示した柱梁仕口部では、鋼製ダイアフラムと鋼製エンドタブの溶接接合部端部、スカラップ底部、鋼製エンドタブ部先端が破壊の発生点として考えられる。
発明者らは、溶接熱影響部の靱性の高い鋼材の特徴を生かすため、鋼製エンドタブ部先端がもっとも歪集中するように鋼製エンドタブとブラケットの寸法をさらに定めた。これにより、ダイアフラム部に靱性の高い鋼材を用いなくても鋼製ダイアフラムと鋼製エンドタブの溶接接合部端部から破壊が起こらず、またスカラップ部からのき裂の発生も防止できる。
【0014】
鋼製ブラケットの寸法に関しては、その長さが特に重要である。発明者らはブラケットの長さに関し、ブラケットを梁とボルト接合した際に、ボルト接合部と鋼製エンドタブ部先端間の距離をブラケットの幅以上に十分にとることにより、梁端に生じる曲げ変形をブラケット部で吸収する効果が得られることを解析的に明らかにした。この結果より、図3に示す鋼製ブラケットの長さLは、(梁とのボルト接合に要する長さR+ブラケットのフランジ幅W+鋼製エンドタブ長さl)以上とすることにより、鋼製ブラケットはその機能を最大限に発揮できる。この寸法を下回ると、鋼製エンドタブ先端に過度に歪が集中し、溶接熱影響部の靱性が高い鋼材を用いても、実用範囲内の変形で延性き裂が生じる可能性があり、破壊の危険が生じることがあるため、ブラケット長を限定した。
なお、鋼製ブラケットのフランジ幅Wは強度を確保するために梁材のフランジ幅以上、フランジ厚さT1 とウエブの厚さT2 は、施工性などを考慮し梁材と同じとする。
【0015】
図4に示す鋼製エンドタブの寸法については、スカラップ底に生じる歪集中が十分に小さくなるようエンドタブ長さと幅を定めた。
エンドタブの、長さl、幅w、先端角度θをパラメータとして解析的に求めた結果より、長さlはブラケットのフランジ幅の1/2+ダイアフラム端からスカラップ内面で最も遠い位置までの距離以上、幅wは15mm以上、先端角度θは30〜50゜と定めた。ただし、長さに関しては、長くなりすぎるとブラケットに取り付ける溶接長が長くなることやブラケット自体を長くする必要が出てくるため、ブラケットのフランジ幅の1/2+ダイアフラム端からスカラップ内面で最も遠い位置までの距離以上でこれにほぼ近い値とするのが良い。なお、エンドタブの厚さtは、段差による応力集中を避けるためにブラケットのフランジと同じ厚さとする。
【0016】
エンドタブのブラケットへの溶接は、裏当て金を用いない完全溶け込み溶接が望ましく、先端部は廻し溶接を行いなめらかな形状とし、溶け込み不良を残さないようにすることが望ましい。また、溶接後にグラインダーなどで形状を仕上げることも効果がある。
【0017】
また、前記(1)に記載の形状へのエンドタブの加工は、エンドタブを溶接する前後いずれに行ってもよく、同等に効果がある。溶接前に加工する場合は、先端部をまわし溶接でなめらかに仕上げるのが望ましい。また、溶接後に形状加工する場合は、加工の際に機械切り欠きを残さないように注意する必要がある。
【0018】
本発明の柱梁仕口部の施工において、前記ブラケットと柱材、ダイアフラムもしくはエンドタブとの溶接に、ブラケット以上の降伏強度および引張強さを有する溶接金属を使用することは溶接熱影響部のみならず溶接部そのものも含めた耐震性を向上させる上で効果的である。なお、この場合も、降伏強度が明確でない場合は0.2%耐力を降伏強度と見なす。
【0019】
【実施例】
本発明の実施例として以下の方法で作製した柱梁接合部モデルの破壊試験結果の例を取り上げて説明する。
(1)柱には□−400×400×19mmの寸法を持つボックスコラム(BCR295)、梁にはH−500×200×12×25mmの寸法を持つH形鋼(SN490A)、ダイアフラムには470×470×28mmの寸法を持つ鋼板(SN490B)を使用して、ブラケットを用いずに従来の施工法を用い、柱と梁を直接溶接接合した試験体Aと、断面形状は梁と同じ、長さは335mm+ボルト接合しろであるブラケットを用いた本発明を適用した試験体Bと、形状は試験体Bと同じであるが、使用温度0℃でのブラケットHAZ部のシャルピー吸収エネルギーが50Jである比較例としての試験体Cの3種類の試験体を1体ずつ作製した。試験体の外形は全て同じであり、図5に示す通りである。
(2)試験体Aの柱梁接合部と試験体Bおよび試験体Cの柱とブラッケット接合部の溶接はCOガスシールド半自動溶接で行った。溶接ワイヤーは1.4mmφのJIS Z 3312 YGW11相当を使用し、入熱条件は24KJ/cmで溶接を行った。
(3)試験体Aでは柱梁溶接部の溶接始終端部は25×35mmの従来の鋼製エンドタブを使用し、エンドタブと梁は溶接しなかった。試験体B、試験体Cでは本発明の鋼製エンドタブを使用し、この鋼製エンドタブと梁との溶接には裏当て金をもちいなかった。
(4)柱部を固定し、梁端変位±50mmの梁部の静的繰り返し曲げ試験を0℃で行った。
【0020】
(5)実験の結果、試験体Aでは1+1/4サイクルでスカラップ底に延性亀裂の発生が見られ、また、同サイクルでは鋼製エンドタブと梁材の溶接部にも延性き裂が生じ、3+1/4サイクルでスカラップ底の延性き裂から脆性破壊が生じた。
(6)また、試験体Cでは、2+1/4サイクルで鋼製エンドタブと梁材の溶接部にも延性き裂が生じ、3+1/4サイクルで鋼製エンドタブと梁材の溶接部の延性き裂が進展し、溶接熱影響部から脆性破壊に転化した。
(7)この結果より、本発明の接合部形状は延性き裂の発生を遅らせることには効果が見られるものの、脆性発生防止効果はあまり期待できないことが確認された。
(8)試験体Bでは、2+1/4サイクルで鋼製エンドタブと梁材の溶接部にも延性き裂が生じ、3+1/4サイクルで鋼製エンドタブと梁材の溶接部の延性き裂が進展したものの脆性破壊には至らず、き裂は熱影響部よりもさらに靱性の高い素材部に達し、その後の6サイクルまでの負荷でも脆性破壊は起こらなかった。
(9)実験の結果、本発明の接合部形状と材料特性の組み合わせを正しく選択することにより著しく高い脆性破壊性能を発揮することができることが示された。
【0021】
【発明の効果】
本発明により、大地震などによる大きな負荷が接合部にかかった際、スカラップ底や従来から用いられている鋼性エンドタブと梁の溶接部の隙間に生じる歪集中を低下させることにより、延性亀裂の発生を防止することができ、また、延性き裂が発生した後でも鋼材の熱影響部の靱性を十分に確保することにより脆性破壊を起こりにくくすることができる溶接構造体と溶接施工方法を提供できる。また、本発明は溶接部の靱性の高い鋼材をブラケット部だけに利用するため、溶接部靱性の高い特殊な鋼材の利用を必要最小限に留めることができ、合理的な設計が可能である。したがって、本発明は産業上、特に耐震建築の分野における価値の極めて高い発明であるといえる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に属す柱梁仕口部の一例を模式的に示した図である。
【図2】従来の柱梁仕口部の一例を模式的に示した図である。
【図3】本発明に用いる鋼製ブラケットの形状の一例を模式的に示した図である。
【図4】本発明に用いる鋼製エンドタブの形状の一例を模式的に示した図である。
【図5】本発明実施例における試験体の正面図である。
【符号の説明】
1 柱材 2 ダイアフラム
3 梁材 4 エンドタブ
5 先端部 6 ブラケット
7 溶接部 8 スカラップ
9 ボルト 10 スプライスプレート
L ブラケットの長さ W ブラケットのフランジ幅
R ボルト結合しろ T1 ブラケットのフランジ厚さ
2 ブラケットのウェブ厚さ l エンドタブの長さ
w エンドタブの幅 t エンドタブの厚さ
θ 先端角度

Claims (4)

  1. 靭性部材として溶接熱影響部靱性がJIS Z 2242による最低使用温度におけるシャルピー吸収エネルギーで100J以上を満たし、スカラップを有する高靭性H形鋼製ブラケットと、さらに、鋼製ダイアフラム、および、厚さがブラケットのフランジ厚みと同じで幅が15mm以上で、先端角度が30〜50°である鋼製エンドタブを用いて、鋼製柱材と、靭性が前記ブラケット程の高靭性を要さないH形鋼製梁材を接合した柱梁仕口部であって
    前記ブラケットの長さが、梁とのボルト接合に要する長さ+ブラケットのフランジ幅+鋼製エンドタブ長さ以上であり、かつ、前記エンドタブの長さが、ブラケットのフランジ幅×1/2+ダイアフラム端からスカラップ内面で最も遠い位置までの長さ以上であり、前記ブラケットを靭性部材として機能させることを特徴とする耐震性に優れた柱梁仕口部。
  2. 前記ブラケットの降伏強度が梁材の降伏強度の90〜110%であり、また、前記ブラケットの引張強さが梁材の引張強さの95〜105%であることを特徴とする請求項1に記載の耐震性に優れた柱梁仕口部。
  3. 請求項1または2に記載の柱梁仕口部の施工において、前記エンドタブを前記ブラケットに廻し溶接することを特徴とする耐震性に優れた柱梁仕口部の施工方法。
  4. 請求項1または2に記載の柱梁仕口部の施工において、前記ブラケットと柱材、ダイアフラムもしくはエンドタブとの溶接に、ブラケット以上の降伏強度および引張強さを有する溶接金属を使用することを特徴とする耐震性に優れた柱梁仕口部の施工方法。
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