JP7226590B2 - 鉄骨梁、柱梁接合構造およびこれを有する構造物 - Google Patents

鉄骨梁、柱梁接合構造およびこれを有する構造物 Download PDF

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Description

本発明は、鉄骨梁、柱梁接合構造およびこれを有する構造物に関する。
H形、I形、溝形等の断面を有する鉄骨梁の材軸方向の先端が鉄骨柱に溶接されてなる柱梁接合構造を有する構造物においては、施工条件等の制約から、鉄骨梁の材軸方向の先端を含む領域である材軸方向端部における断面性能が低くなりやすい。例えば、図13(a)の平面図および図13(b)の側面図に示すように、H形鋼からなる鉄骨梁8Aの材軸方向の先端が柱2の側面に溶接により接合されてなる柱梁接合構造9Aを有する構造物では、柱梁接合構造9Aの強度を確保するため、鉄骨梁8Aの上フランジ81および下フランジ82を柱2の側面に全周溶接する必要がある。このため、鉄骨梁8Aの材軸方向端部においては、鉄骨梁8Aのウェブ83にスカラップ83sを設ける必要があり、鉄骨梁8Aの材軸方向端部の断面性能が小さくなる。
このような構造物に対して、正負方向に交互に繰り返し入力する地震力等の短期荷重が作用して、鉄骨梁8Aが曲げモーメントを受けると、鉄骨梁8Aの材軸方向端部では、スカラップ83sが設けられることによりウェブ83の耐力負担割合が小さくなり、その分だけ上フランジ81または下フランジ82と柱2の側面との溶接部の近傍にひずみが集中することとなる。そして、この溶接部が破断すると、鉄骨梁8Aの塑性変形能力が十分に発揮されずに、構造物に想定外の被害が生じる恐れがある。
特に、上記のような鉄骨梁、柱梁接合構造およびこれを有する構造物が、低温環境で使用される場合には、鋼材および溶接部の靭性(シャルピー衝撃値:日本工業規格JIS Z2242「金属材料のシャルピー衝撃試験方法」に規定される吸収エネルギー)が低下するため、鉄骨梁の材軸方向端部において、上フランジ81または下フランジ82と柱2の側面との溶接部の近傍で脆性破断が発生する恐れが高まる。
例えば、非特許文献1では、上記溶接部およびスカラップ83s部の母材(ウェブ83)の靭性が、シャルピー衝撃値で70J未満である場合には、上フランジ81または下フランジ82と柱2の側面との溶接部が脆性破断する可能性が高いと判断している。そして、この脆性破断を防ぐため、上フランジ81または下フランジ82と柱2の側面との溶接部の継手破断耐力を、上フランジ81または下フランジ82の引張強度よりも低減して評価すべきとしている。
ここで、図14(a)の平面図および図14(b)の側面図に示すように、鉄骨梁8Bの材軸方向端部において、上フランジ81と下フランジ82の各々の両側に補強材84を溶接して、上フランジ81と下フランジ82の両側と柱2の側面との間を補剛することにより、鉄骨梁8Bが曲げモーメントを受けるときに、鉄骨梁8Bの材軸方向端部が、材軸方向の他の位置よりも先行して降伏することを回避し、鉄骨梁8Bの材軸方向端部の塑性変形能力を向上させることが行われている。
しかし、非特許文献2には、図14(a)の平面図および図14(b)の側面図に示すような鉄骨梁8Bにおいても、鉄骨梁8Bの材軸方向端部において脆性破壊が生じうることが記載されている。具体的には、上フランジ81および下フランジ82が補強材84により補剛されている領域と、補強材84により補剛されていない領域の境界位置に応力が集中し、上フランジ81または下フランジ82と補強材84との溶接部が脆性破壊しうることが記載されている。
そして、このような鉄骨梁8Bが柱2に接続されてなる柱梁接合構造を有する構造物が、特に低温環境で使用される場合には、各溶接部の靭性が低下して、鉄骨梁の材軸方向端部において脆性破断が発生する可能性がさらに高まるという問題があった。
「鉄骨梁端溶接接合部の脆性的破断防止ガイドライン・同解説」、日本建築センター、2003年9月、pp.99~100 杉本浩一、外3名、「角形鋼管柱-水平ハンチ・変断面梁接合部の破断性状に関する実験的研究」、日本建築学会構造系論文集、2002年2月、第552号、pp.141~148 立山英二、外3名、「通しダイヤフラム形式で角形鋼管柱に接合されるH形断面はりの耐力と変形能力に関する研究」、日本建築学会構造系論文報告集、1988年7月、第389号、pp.109~121
本発明は、上記のような事情に鑑みてなされたものであり、低温環境下で使用しても、地震力等の短期荷重作用時に材軸方向端部の溶接部が脆性破壊することが抑制され、高い耐疲労特性および塑性変形能力を発揮することのできる、鉄骨梁、柱梁接合構造およびこれを有する構造物を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明は以下の特徴を有する。
[1] 上フランジと、下フランジと、前記上フランジと前記下フランジとを連結するウェブとを有する鉄骨梁であって、前記上フランジと、前記下フランジおよび前記ウェブは、-40℃におけるシャルピー衝撃値が27J以上の鋼材であり、前記鉄骨梁の材軸方向の両端に、漸増する逆対称の曲げモーメントが作用して、前記上フランジと前記下フランジとのいずれかまたは両方が降伏するときに、降伏する前記上フランジと前記下フランジとのいずれかまたは両方において最初に降伏する位置が、前記材軸方向の先端以外となるような形状を有することを特徴とする鉄骨梁。
ここで、鉄骨梁の材軸方向の先端とは、該鉄骨梁が柱と接合される端面の位置をいうものとする。
[2] 前記材軸方向に垂直な断面における前記上フランジおよび前記下フランジの断面積は、前記材軸方向の先端を含む領域である材軸方向端部では、該材軸方向端部以外の領域よりも大きく設定されていることを特徴とする[1]に記載の鉄骨梁。
[3]前記鉄骨梁の材軸方向の両端に漸増する逆対称の曲げモーメントが作用して前記鉄骨梁の材軸方向のいずれかの位置が最大耐力に到達するときに、前記両端に作用する前記曲げモーメントの大きさが、前記両端における前記鉄骨梁の全塑性曲げ耐力以下であることを特徴とする[1]または[2]に記載の鉄骨梁。
[4]前記鉄骨梁の材軸方向の両端に漸増する逆対称の曲げモーメントが作用して前記鉄骨梁の材軸方向のいずれかの位置が最大耐力に到達するときに、前記両端に作用する前記曲げモーメントの大きさが、前記両端における前記鉄骨梁の曲げ降伏耐力以下であることを特徴とする[1]~[3]のいずれかに記載の鉄骨梁。
[5] [1]~[4]のいずれかに記載の鉄骨梁の前記材軸方向の先端が柱に溶接されてなることを特徴とする柱梁接合構造。
[6] [5]に記載の柱梁接合構造を有することを特徴とする構造物。
本発明の鉄骨梁、柱梁接合構造およびこれを有する構造物によれば、鉄骨梁が-40℃におけるシャルピー衝撃値が27J以上の鋼材からなるとともに、鉄骨梁の両端に漸増する逆対称の曲げモーメントが作用するときに、上フランジが最初に降伏する位置および下フランジが最初に降伏する位置が、材軸方向の先端以外となる。
ここで、鉄骨梁の材軸方向の先端と柱との溶接部の近傍では、鉄骨梁にスカラップが設けられることによる断面欠損や、鉄骨梁のウェブが接合される柱の側面の面外変形に起因して、応力やひずみが集中しやすい。このような材軸方向の先端以外の位置で、上フランジおよび下フランジが最初に降伏するので、鉄骨梁の材軸方向の先端と柱との溶接部が早期に脆性破壊することが抑制される。よって、高い耐疲労特性および塑性変形能力を有する鉄骨梁となる。
そして、本発明の鉄骨梁、柱梁接合構造およびこれを有する構造物は、低温環境にさらされる鉄骨梁と柱とを溶接する際の溶接材料や入熱量などの溶接条件に特別な配慮を行ってこの溶接部の低温靭性を確保することを行わなくても、地震力等の短期荷重作用時に鉄骨梁の上フランジまたは下フランジと鉄骨柱の側面との溶接部の近傍において、脆性破断を生じることを抑制できる。
特に、鉄骨梁の材軸方向の先端が現場溶接により柱に接合される場合には、この溶接部自体の靭性を高めることにより溶接部の脆性破壊を抑制することが困難であるので、上記効果が有効に発揮される。
鉄骨梁の両端に漸増する逆対称の曲げモーメントが作用するときに、上フランジが最初に降伏する位置および下フランジが最初に降伏する位置が、材軸方向の両端以外となるようにする形状としては、例えば、材軸方向に垂直な断面における上フランジおよび下フランジの断面積が、材軸方向の両端を含む領域である材軸方向端部において、該材軸方向端部以外の領域よりも大きく設定されるようにする。
このように、本発明の鉄骨梁、柱梁接合構造およびこれを有する構造物は、低温環境下で使用されても、地震力等の短期荷重作用時に材軸方向の端部の溶接部が脆性破壊することが抑制され、高い耐疲労特性および塑性変形能力を発揮することができる。
図1(a)は、本発明の一実施形態の鉄骨梁および柱梁接合構造を示す平面図であり、図1(b)はその側面図である。 図2(a)は、本発明の他の実施形態の鉄骨梁および柱梁接合構造を示す平面図であり、図2(b)はその側面図である。 図3は、本発明の鉄骨梁の全塑性曲げ耐力および最大曲げ耐力の分布を示すである。 図4は、従来の鉄骨梁の全塑性曲げ耐力および最大曲げ耐力の分布を示すグラフである。 図5(a)は、本発明の鉄骨梁および柱梁接合構造の塑性変形能力を検証するための加力試験で用いた試験体を示す平面図であり、図5(b)はその縦断面図である。 図6は、本発明の鉄骨梁および柱梁接合構造の塑性変形能力を検証するための加力試験の加力状況を示す側面図である。 図7(a)および図7(b)はそれぞれ、本発明の鉄骨梁の塑性変形能力を検証する加力試験で用いた試験体の要部を示す側面図および平面図であり、図7(c)は、同試験体の鉄骨梁部分の曲げ耐力の設計値の分布を示すグラフである。 図8は、本発明の鉄骨梁および柱梁接合構造の塑性変形能力を検証する加力試験の加力サイクルを示す図である。 図9は、本発明の鉄骨梁および柱梁接合構造の塑性変形能力を検証する加力試験で得られた、鉄骨梁に作用する曲げモーメントと変形角との関係を示すグラフである。 図10は、本発明の鉄骨梁および柱梁接合構造の塑性変形能力を検証する加力試験で得られた、鉄骨梁に作用する曲げモーメントと変形角との関係を無次元化して示すグラフである。 図11は、本発明の鉄骨梁および柱梁接合構造の塑性変形能力を検証する加力試験で得られた、鉄骨梁に作用する曲げモーメントと変形角との関係の拡張骨格曲線である。 図12(a)および図12(b)は、本発明の鉄骨梁および柱梁接合構造の塑性変形能力を検証する加力試験において、終局耐力時に鉄骨梁に発生したき裂の起点の位置を示す図である。 図13(a)は、従来の一実施形態の鉄骨梁および柱梁接合構造を示す平面図であり、図13(b)はその側面図である。 図14(a)は、従来の一実施形態の鉄骨梁および柱梁接合構造を示す平面図であり、図14(b)はその側面図である。
以下、図面を参照して、本発明の鉄骨梁、柱梁接合構造およびこれを有する構造物の実施形態を詳細に説明する。
[実施形態1]
図1(a)および図1(b)に、本発明の実施形態1の鉄骨梁1A、およびこの鉄骨梁1Aが、四面溶接箱形断面柱からなる柱2の側面に溶接により接合されてなる柱梁接合構造3Aの平面図および側面図を、それぞれ示す。本実施形態の鉄骨梁1Aは、構造体が低温環境にさらされる条件で使用される、冷凍倉庫等の鉄骨造の建築物(構造物)に設けられるものである。鉄骨梁1Aは、上フランジ11Aと、下フランジ12Aと、これら上フランジ11Aと下フランジ12Aとを連結するウェブ13とを有する。そして、上フランジ11A、下フランジ12Aおよびウェブ13がH形断面に組み合わされて互いに溶接されることにより、鉄骨梁1Aが構成されている。
柱2の内部には、鉄骨梁1Aの上フランジ11Aと下フランジ12Aの各々が接合される高さに、内ダイアフラム4が設けられている。
鉄骨梁1Aの上フランジ11A、下フランジ12Aおよびウェブ13、柱(四面溶接箱形断面柱)2の各スキンプレート、ならびに内ダイアフラム4の各々は、-40℃におけるシャルピー衝撃値が27J以上の鋼板からなり、低温環境下において高い靭性を有する。
図1(a)および図1(b)に示すように、鉄骨梁1Aの材軸方向の先端を含む領域である材軸方向端部Eでは、上フランジ11Aと下フランジ12Aの各々の梁幅方向の寸法が拡大されることにより拡幅部11w、12wが設けられている。この結果、材軸方向に垂直な断面における上フランジ11Aおよび下フランジ12Aの断面積が、材軸方向端部E以外の領域よりも大きく設定されている。
このようにすると、鉄骨梁1Aの材軸方向端部Eでは、鉄骨梁1Aに曲げモーメントが作用するときに上フランジ11Aおよび下フランジ12Aに発生する材軸方向の応力が、拡幅部11w、12wが設けられることによって低減される。
そして、鉄骨梁1Aの材軸方向の両端に、正負方向に交互に繰り返し入力する地震力等、漸増する逆対称の曲げモーメントが作用すると、上フランジ11Aが引張力または圧縮力を受けて最初に降伏する位置が発生する。また、下フランジ12Aが引張力または圧縮力を受けて最初に降伏する位置が発生する。そして、これらの先行降伏位置Yは、拡幅部11w、12wが設けられた材軸方向端部Eと、材軸方向端部E以外の領域との境界位置となる。よって、地震力等の短期荷重作用時に鉄骨梁1Aの材軸方向の先端の柱2との溶接部が脆性破壊することが抑制される。したがって、低温環境にさらされる鉄骨梁1Aと柱2とを溶接する際の溶接材料や入熱量などの溶接条件に特別な配慮を行ってこの溶接部の低温靭性を確保することを行う必要がない。このようにして、高い耐疲労特性および塑性変形能力を発揮することのできる鉄骨梁1Aおよび柱梁接合構造3Aとなる。
なお、拡幅部11w、12wの梁幅方向の寸法がさらに拡大されていると、一層好ましい。つまり、鉄骨梁1Aの材軸方向の両端に、漸増する逆対称の曲げモーメントが作用し、これが増加すると、鉄骨梁1Aの材軸方向のいずれかの位置が最大耐力に到達する。この鉄骨梁1Aの終局耐力時の、鉄骨梁1Aの材軸方向の先端にかかる曲げモーメントの大きさが、鉄骨梁1Aの先端における鉄骨梁1Aの全塑性曲げ耐力以下、さらには曲げ降伏耐力以下となる。このようにして、鉄骨梁1A、柱梁接合構造3Aおよびこれを有する建築物(構造物)の耐疲労特性および塑性変形能力が一層高められる。
なお、鉄骨梁1Aの材軸方向端部Eのうち、スカラップ13sが設けられる領域における、鉄骨梁1Aの材軸方向に垂直な断面の断面耐力は、先行降伏位置Yの断面耐力よりも大きく設定されていることが好ましい。鉄骨梁1Aの材軸方向の両端に、漸増する逆対称の曲げモーメントが作用すると、まず先行降伏位置Yが降伏してひずみ硬化し、先行降伏位置Yの耐力が上昇する。そして、先行降伏位置Yの耐力が上昇した後に、材軸方向端部Eに設けられるスカラップ13sのスカラップ底のひずみが増大してスカラップ底を起点とする亀裂が発生し材軸方向端部Eが脆性破断するおそれがある。そこで、上記のように、スカラップ13sが設けられる領域の断面耐力が、先行降伏位置Yの断面耐力よりも大きく設定されていることにより、このような現象を防止できる。鉄骨梁1Aの材軸方向端部Eにスカラップ13sが設けられない構造としても、同様の効果が得られる。
[実施形態2]
本発明の実施形態2の鉄骨梁1Bおよび鉄骨梁1Bが柱2に接合されてなる柱梁接合構造3Aを、図2(a)の平面図および図2(b)の側面図に示す。
図2(a)および図2(b)に示すように、実施形態2の鉄骨梁1Bおよび柱梁接合構造3Bでは、実施形態1の鉄骨梁1Aとは異なり、鉄骨梁1Bの本体部分は、材軸方向の全長にわたり同一の断面形状を有するH形鋼からなる。
そして、鉄骨梁1Bの材軸方向端部Eにおいて、H形鋼の上フランジ11と下フランジ12の梁幅方向の両側に、補強材14が溶接により接合されている。補強材14の形状は、実施形態1の上フランジ11Aと下フランジ12Aの拡幅部11w、12wと同様である。
鉄骨梁1Bの本体部分を構成するH形鋼、補強材14、柱(四面溶接箱形断面柱)2の各スキンプレートおよび内ダイアフラム4の各々は、-40℃におけるシャルピー衝撃値が27J以上の鋼板からなり、低温環境下において高い靭性を有する。
H形鋼の上フランジ11または下フランジ12と補強材14との溶接部は、この溶接部を形成する際の溶接材料や入熱量などの溶接条件に配慮することにより、低温靭性に優れたものとする。このようにすることにより、上フランジ81および下フランジ82が補強材84により補剛されている材軸方向端部Eと、材軸方向端部E以外の領域との境界位置である先行降伏位置Yにおいて、上フランジ11または下フランジ12と補強材14との溶接部が早期に脆性破壊することを防止できる。
上記以外の点については、実施形態2の鉄骨梁1Bおよび柱梁接合構造3Bは、実施形態1の鉄骨梁1Aおよび柱梁接合構造3Aと同様に構成されている。
実施形態2の鉄骨梁1Bおよび柱梁接合構造3Bは、上記のように構成されることで、実施形態1の鉄骨梁1Aおよび柱梁接合構造3Aと同様の効果が得られる。
なお、実施形態1および実施形態2の柱梁接合構造3A、3Bでは、柱2の内部に内ダイアフラム4が設けられているが、これに代えて、通しダイアフラムや外ダイアフラムが設けられている場合にも、同様の効果が得られる。
また、実施形態1の柱梁接合構造3Aでは、上フランジ11Aの拡幅部11wと下フランジ12Aの拡幅部12wとが同形状に形成されている。これに代えて、上フランジ11Aの拡幅部11wの形状と下フランジ12Aの拡幅部12wの形状とが互いに異なっていても良い。同様に、実施形態2の柱梁接合構造3Bでは、上フランジ11の梁幅方向両側に接合される補強材14と下フランジ12の梁幅方向両側に接合される補強材14とが同形状に形成されている。これに代えて、上フランジ11に接合される補強材の形状と下フランジ12に接合される補強材の形状とが互いに異なっていても良い。この場合には、上フランジが最初に降伏する位置と下フランジが最初に降伏する位置が必ずしも一致しないが、上フランジが最初に降伏する位置と前記下フランジが最初に降伏する位置の両方が、材軸方向の先端以外となるような形状となっていればよい。
また、柱2は、四面溶接箱形断面柱に限られず、角形鋼管、コンクリート充填鋼管、鉄筋コンクリート、鉄骨鉄筋コンクリート等からなる柱である場合にも、同様の効果が得られる。
鉄骨梁の材軸方向端部において、上フランジと下フランジの各々に拡幅部または補強材が設けられている鉄骨梁(本発明例)と、拡幅部も補強材も設けられていない従来の鉄骨梁(従来例)を対象として、各鉄骨梁の耐力および塑性変形能力を計算した。
従来例としては、図13(a)および図13(b)に示すように、上フランジと下フランジの各々に拡幅部も補強材も設けられていない鉄骨梁を設定した。具体的には、サイズH-400(H)×175(B)×16×28、全長L=4000mmのH形鋼からなる鉄骨梁の材軸方向の両端が柱の側面に溶接された解析モデルを設定した。この解析モデルでは、鉄骨梁の材軸方向端部において、鉄骨梁のウェブの上フランジ側および下フランジ側の各々に、梁せい方向の高さが35mmのスカラップが設けられているものとした。
また、本発明例としては、上記実施形態1、2のように、鉄骨梁の材軸方向端部において、上フランジと下フランジの各々に拡幅部または補強材が設けられている鉄骨梁を設定した。具体的には、従来例の鉄骨梁の材軸方向端部において、図1(a)および図1(b)に示した実施形態1と同様に、上フランジと下フランジの各々に拡幅部が設けられた解析モデルを設定した。具体的には、材軸方向の先端から材軸方向に0mm~125mmの領域においては、上フランジ11と下フランジ12の各々の梁幅方向の寸法は350mmに拡大されているものとした。また、材軸方向の先端から材軸方向に125mm~200mmの領域においては、上フランジ11と下フランジ12の各々の梁幅方向の寸法は350mmから175mmへと線形的に減少するものとした。このようにして、鉄骨梁1Aの材軸方向端部において、上フランジ11および下フランジ12の各々に拡幅部11w、12wが形成されているものとした。
そして、本発明例および従来例の鉄骨梁が逆対称曲げを受けることを想定し、対称性を考慮して、鉄骨梁の全長Lの半分L/2までを解析モデル化した。そして、鉄骨梁の材軸方向の先端、すなわち柱に接合される側を固定端とし、鉄骨梁の材軸方向の中央位置に集中荷重が作用して、鉄骨梁の材軸方向に三角形状に分布する曲げモーメントがかかるものとした。
本発明例および従来例の解析モデルの鉄骨梁の引張強度は490N/mm、降伏強度は325N/mm、ヤング係数は205,000N/mmとした。
上記の条件で、本発明例および従来例の鉄骨梁の解析モデルの各々について、材軸方向の各位置における全塑性曲げ耐力分布および最大曲げ耐力分布、ならびに鉄骨梁の終局耐力時の曲げモーメント分布を計算した。本発明例の鉄骨梁の終局耐力時のせん断力の計算は、非特許文献1および非特許文献3に記載される内容に従って行った。具体的には、鉄骨梁の先行降伏位置Yにおいて、鉄骨梁のフランジが引張強度に到達しており、ウェブの有効断面部分に降伏応力が生じているものと仮定して計算した。また、従来例の鉄骨梁では、材軸方向の先端において、フランジと柱との溶接部が早期に破断して鉄骨梁が終局耐力に到達するものと仮定して、材軸方向の先端における最大曲げ耐力が、他の材軸方向の位置の0.84倍となるものと仮定した。
上記の計算を行った結果を、図3および図4のグラフにそれぞれ示す。また、本発明例および従来例の鉄骨梁の各々について、材軸方向の先端と先行降伏位置Yの各々における、全塑性曲げ耐力およびその時のせん断力、ならびに鉄骨梁の終局耐力時に鉄骨梁に生じるせん断力の計算値を、表1に示す。
Figure 0007226590000001
図3および図4のグラフでは、終局耐力時の曲げモーメント分布が、材軸方向の各位置の全塑性曲げ耐力を上回る範囲が主として塑性化するため、この範囲が広いほど、鉄骨梁の塑性変形能力が大きいものと判断される。
従来例の鉄骨梁では、材軸方向の先端における全塑性曲げ耐力が、鉄骨梁の終局耐力時の曲げモーメントを下回っており、鉄骨梁の材軸方向の先端にひずみが集中している。
これに対し、本発明例では、先行降伏位置Yが最大曲げ耐力に到達する時、すなわち鉄骨梁の終局耐力時に、鉄骨梁の材軸方向の先端に作用する曲げモーメントが、全塑性曲げ耐力を下回っている。すなわち、鉄骨梁の材軸方向の先端が柱に接合される溶接部は、鉄骨梁が塑性化する範囲内には入らない。よって、本発明例の鉄骨梁は、-40℃におけるシャルピー衝撃値が27J以上の鋼材のような低温靭性に優れた鋼材を使用することにより、高い塑性変形能力が得られることが確認された。
本発明の鉄骨梁および柱梁接合構造の試験体を用意し、この試験体に対して加力試験を行うことにより、本発明の鉄骨梁および柱梁接合構造の性能を検証したので、その結果について以下に説明する。
図5(a)および図5(b)に、本加力試験の試験対象とした試験体Sの平面図および縦断面図をそれぞれ示す。
図5(a)および図5(b)に示すとおり、本加力試験では、上記実施形態2のように、上フランジ11と下フランジ12の各々に補強材14が設けられている鉄骨梁1Bが、柱2の両側に接合されて構成された、十字形の試験体Sを用意した。ただし、試験体Sでは、上記実施形態2の柱2に設けられている内ダイアフラム4に代えて、鉄骨梁1Bの上フランジ11と下フランジ12の各々が接合される高さに、柱2の断面を貫通するように通しダイアフラム5を設けた。
試験体Sのうち、二つの鉄骨梁1Bの本体部分には、上フランジ11および下フランジ12として板厚28mmの鋼板と、ウェブ13として板厚16mmの鋼板とが組み合わせて構成された、梁せい400mm、梁幅175mmのビルトH鋼を用いた。そして、鉄骨梁1Bの材軸方向端部Eにおいて、ビルトH鋼の上フランジ11と下フランジ12の梁幅方向の両側に、板厚28mmの補強材14を、K形開先の完全溶込溶接により接合した。
補強材14の平面形状は、鉄骨梁1Bの材軸方向に200mm、鉄骨梁1Bの梁幅方向に87.5mmとした。具体的には、柱2との接合部から鉄骨梁1Bの材軸方向に100mmまでの範囲では、補強材14の幅を87.5mmで一定とし、鉄骨梁1Bの梁幅方向の両側に接合される一対の補強材14によって、梁幅方向の寸法が合計で175mmだけ拡大されるようにした。また、柱2との接合部から鉄骨梁1Bの材軸方向に100mmから200mmまでの範囲では、補強材14の幅を線形的に漸減させ、柱2との接合部から材軸方向に200mmの位置で補強材14の幅が0になるようにした。
また、試験体Sのうち、柱2部分は、板厚40mmの鋼板を組み合わせて構成された、断面サイズ400×400mmの四面溶接箱形断面柱とした。柱2のうち、鉄骨梁1Bの上フランジ11、下フランジ12が取り付く部分にはそれぞれ、板厚40mmの通しダイアフラム5を設けた。そして、鉄骨梁1Bの上フランジ11、下フランジ12および補強材14を通しダイアフラム5に、レ型開先の完全溶込溶接により接合し、鉄骨梁1Bのウェブ13を柱2の側面に、K形開先の完全溶込溶接により接合した。これら各溶接は、日本産業規格JISZ3312「軟鋼、高張力鋼及び低温用鋼用のマグ溶接及びミグ溶接ソリッドワイヤ」に規定される記号YGW18相当の溶接ワイヤを用いてCO溶接を施すことにより行った。
試験体Sの鉄骨梁1Bの本体部分(上フランジ11、下フランジ12およびウェブ13)、補強材14、柱2を構成する上述の各鋼板には、日本産業規格JISG3106「溶接構造用圧延鋼板」に規定されるSM490B材を用いた。さらに、これら各鋼板には、-40℃におけるシャルピー衝撃値が27J以上確保されるよう配慮した。
本加力試験に際して、鉄骨梁1Bの上フランジ11、下フランジ12およびウェブ13の材料試験を行った。上フランジ11、下フランジ12については、降伏強度432.2N/mm、引張強度530.4N/mm、降伏比79.8%、一様伸び28.2%、-60℃におけるシャルピー衝撃値321Jであった。また、ウェブ13については、降伏強度436.9N/mm、引張強度538.0N/mm、降伏比81.2%、一様伸び21.4%、-60℃におけるシャルピー衝撃値333Jであった。
そして、図6に示すとおり、十字形の試験体Sを試験フレームに設置した。具体的には、柱2の上端および下端を、それぞれピン支承、ローラー支承により支持した。ピン支承とローラー支承との間の距離は、2700mmとした。そして、鉄骨梁1Bと柱2との溶接部が-60℃で安定するまで、試験体Sを冷却した。
そして、水平荷重を受ける建物の柱梁接合部の挙動を模擬するように、柱2の両側の二つの鉄骨梁1Bの先端に対して逆対称に、正負交番漸増繰り返し加力を行った。鉄骨梁1Bの両加力点間の距離は、4400mmとした。
図7(a)および図7(b)に、試験フレームに設置された状態での試験体Sの要部の側面図、平面図をそれぞれ示す。また、図7(c)に、試験体Sの鉄骨梁1B部分を構成する鋼板の材料規格上の降伏強度、引張強度の下限値(それぞれ325N/mm、490N/mm)に基づいて算出した、鉄骨梁1Bの全塑性曲げ耐力分布および最大曲げ耐力分布を示す。図7(c)に示すように、鉄骨梁1Bの材軸方向のうち補強材14による補剛部分とそれ以外との境界位置(図7(c)中で黒丸で図示)で、鉄骨梁1Bに作用する曲げモーメント(図7(c)中の破線)が最大曲げ耐力に最初に到達するように、試験体Sの鉄骨梁1B部分が設計されている。
本加力試験では、鉄骨梁1Bの材軸方向先端位置、または補強材14が設けられている領域Eとそれ以外の領域との境界位置で、鉄骨梁1Bの全断面が塑性化する時の鉄骨梁1Bの部材変形角θを基準として、部材変形角θを制御した。具体的には、図8に示すように、まず、弾性範囲内の±1/3θの変形角で正負方向に1サイクル加力し、続いて±2θ、±4θ、±6θ、…の各変形角で正負方向に2サイクルずつ加力した。
なお、本加力試験は、加力装置の挙動を安定化するため、柱2に対して300kNの軸方向力(軸力比0.015)を与える条件で実施した。
本加力試験では、変形角±1/3θで正負1サイクルずつ、変形角±2θおよび±4θで正負2サイクルずつ加力した後、変形角+6θの2サイクル目の負側の加力に移行した直後のバウジンガー部で破壊音が発生した。そして、さらに加力を継続したところ、2回目の巨大音が発生し、加力試験を終了した。
図9に、本加力試験を行うことにより得られた、鉄骨梁1Bの材軸方向先端の曲げモーメントMと部材変形角θとの関係を示す。また、図10に、図9における曲げモーメントおよび部材変形角θをそれぞれ、全塑性耐力Mに対する相対値M/M、全塑性時変形角θに対する相対値θ/θとして無次元化して表現したグラフを示す。また、図11に、図10を基に作成した拡張骨格曲線を示す。部材変形角θの最大値は、正方向で27.65θ/θ、負方向で25.38θ/θであった。
図9~図11に示すとおり、本発明の鉄骨梁および柱梁接合構造の要件を満たす試験体Sでは、荷重-変形関係が安定的な曲線を描いており、―60℃の極低温環境下においても、鉄骨梁の材軸方向端部において脆性破断が発生せず、十分な塑性変形能力が発揮されることが確認された。
また、図12(a)および図12(b)に、本加力試験において、鉄骨梁1Bの終局耐力時に、鉄骨梁1Bの材軸方向端部近傍に発生したき裂の起点の位置を示す。図12に示すとおり、鉄骨梁1Bに発生したき裂の発生位置を、鉄骨梁1Bの材軸方向の先端と柱との溶接部とは異なる位置にできることが確認された。よって、鉄骨梁の材軸方向の先端と柱との溶接部が早期に脆性破壊することが抑制され、高い耐疲労特性および塑性変形能力を有する鉄骨梁となることが確認された。
1A、1B 鉄骨梁
2 柱
3A、3A 柱梁接合構造
4 内ダイアフラム
5 通しダイアフラム
11、11A 上フランジ
12、12A 下フランジ
11w、12w 拡幅部
13 ウェブ
13s スカラップ
14 補強材
E 材軸方向端部

Claims (5)

  1. 上フランジと、下フランジと、前記上フランジと前記下フランジとを連結するウェブとを有する鉄骨梁であって、
    前記上フランジと、前記下フランジおよび前記ウェブは、-40℃におけるシャルピー衝撃値が27J以上の鋼材であり、
    前記鉄骨梁の材軸方向の先端を含む領域である材軸方向端部では、前記上フランジおよび前記下フランジの梁幅方向の寸法が拡大されることにより溶接を用いることなく拡幅部が設けられて、前記鉄骨梁の材軸方向の両端に、漸増する逆対称の曲げモーメントが作用して、前記上フランジと前記下フランジとのいずれかまたは両方が降伏するときに、降伏する前記上フランジと前記下フランジとのいずれかまたは両方において最初に降伏する位置が、前記材軸方向の先端以外となるような形状を有すること
    を特徴とする鉄骨梁。
  2. 上フランジと、下フランジと、前記上フランジと前記下フランジとを連結するウェブとを有する鉄骨梁であって、
    前記上フランジと、前記下フランジおよび前記ウェブは、-40℃におけるシャルピー衝撃値が27J以上の鋼材であり、
    前記鉄骨梁の材軸方向の両端に、漸増する逆対称の曲げモーメントが作用して、前記上フランジと前記下フランジとのいずれかまたは両方が降伏するときに、降伏する前記上フランジと前記下フランジとのいずれかまたは両方において最初に降伏する位置が、前記材軸方向の先端以外となるような形状を有し、
    前記鉄骨梁の材軸方向の両端に漸増する逆対称の曲げモーメントが作用して前記鉄骨梁の材軸方向のいずれかの位置が最大耐力に到達するときに、前記両端に作用する前記曲げモーメントの大きさが、前記両端における前記鉄骨梁の全塑性曲げ耐力以下であることを特徴とする鉄骨梁
  3. 上フランジと、下フランジと、前記上フランジと前記下フランジとを連結するウェブとを有する鉄骨梁であって、
    前記上フランジと、前記下フランジおよび前記ウェブは、-40℃におけるシャルピー衝撃値が27J以上の鋼材であり、
    前記鉄骨梁の材軸方向の両端に、漸増する逆対称の曲げモーメントが作用して、前記上フランジと前記下フランジとのいずれかまたは両方が降伏するときに、降伏する前記上フランジと前記下フランジとのいずれかまたは両方において最初に降伏する位置が、前記材軸方向の先端以外となるような形状を有し、
    前記鉄骨梁の材軸方向の両端に漸増する逆対称の曲げモーメントが作用して前記鉄骨梁の材軸方向のいずれかの位置が最大耐力に到達するときに、前記両端に作用する前記曲げモーメントの大きさが、前記両端における前記鉄骨梁の曲げ降伏耐力以下であることを特徴とする鉄骨梁
  4. 請求項1~のいずれかに記載の鉄骨梁の前記材軸方向の先端が柱に溶接されてなることを特徴とする柱梁接合構造。
  5. 請求項に記載の柱梁接合構造を有することを特徴とする構造物。
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