JP2001288823A - 柱梁の接合部補強構造 - Google Patents

柱梁の接合部補強構造

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JP2001288823A JP2000104583A JP2000104583A JP2001288823A JP 2001288823 A JP2001288823 A JP 2001288823A JP 2000104583 A JP2000104583 A JP 2000104583A JP 2000104583 A JP2000104583 A JP 2000104583A JP 2001288823 A JP2001288823 A JP 2001288823A
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良一 菅野
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Abstract

(57)【要約】 【課題】鋼管柱の接合部位における水平ダイアフラムと
H形鋼梁の梁フランジとの補剛性を高め、耐震性能の向
上と共に、脆性破壊の発生を防止することができるよう
にした柱梁の接合構造を提供する。 【解決手段】鋼管柱1の梁接合部位にH形鋼梁2の梁ウ
ェブ3の端面を接合し、その梁フランジ4の端面を鋼管
柱1の外周側面に設けた水平ダイアフラム11に溶接す
る。H形鋼梁2の梁フランジ4と水平ダイアフラム11
との間に補剛プレート7を溶接wする。この補剛プレー
ト7の溶接部を、H形鋼梁2からの引張力等に対して水
平ダイアフラム11および梁フランジ4との溶接部位の
梁軸方向に沿う溶接長方向の剪断力が主として作用する
ように設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、建築分野
等における鉄骨架構に適用される柱梁の接合構造に関
し、特に、鋼管柱とH形鋼梁との接合部位の補剛構造に
改良を施した柱梁の接合部補強構造に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来の建築鉄骨架構においては、図6か
ら図8に示すように、鉄骨フレームを角形鋼管柱1とH
形鋼梁2との剛接により構成してなるものがある。この
ような接合部においては、(1)梁端部に溶接のための
スカラップと呼ばれる断面欠損部が存在し、梁フランジ
部に応力が集中すること、(2)梁ウエブから接合部に
作用する力に対して接合部が変形しやすく、結果として
ウエブの抵抗力が低下し、梁フランジに応力が集中する
こと、(3)最も大きな応力度が作用する個所が材質劣
化などが起きやすい溶接部であり、加えてその部分に破
断の主因となる引張り応力が作用する等の問題点があ
る。単純化して言えば(1)の応力集中と(2)の溶接
部への引張応力の作用が主なポイントである。
【0003】さらに具体的に説明すると、このような柱
梁の接合部位には、通常、鋼管柱1に上下方向に間隔を
置いて水平なダイアフラム11を溶接により取り付ける
か、または上下に分割された鋼管柱1の分割鋼管1A,
1B間に、所謂、「サイコロ」と称される個体からなる
中間梁接合体10が介在されて溶接wされている。この
中間梁接合体10は、H形鋼梁2の梁ウェブ3の上下両
端に設けた梁フランジ4,4間の背丈(梁せい)に応じ
た間隔を存して上下一対の鋼板からなる角形の水平ダイ
アフラム11,11と、これら水平ダイアフラム11間
に溶接wにて接合される鋼管柱1と同形の接合鋼管12
とで一体に構成されている。そして、H形鋼梁2の梁ウ
ェブ3の端面は、中間梁接合体10の接合鋼管12の外
周側面12aに溶接wされ、一方、その各梁フランジ4
の端面は、各水平ダイアフラム11に溶接wされて、鋼
管柱1とH形鋼梁2とに作用する曲げモーメント、軸力
などの断面力を相互に伝達している。
【0004】また、H形鋼梁2の梁ウェブ3の接合端側
の上下部には、スカラップ5が各梁フランジ4の溶接端
に対応させてそれぞれ切込み形成され、このスカラップ
5の形成により、水平ダイアフラム11に裏当て金6を
介して溶接wされる梁フランジ4の溶接端の連続性を確
保している。これにより、H形鋼梁2からの引張力Fと
圧縮力Pによる変形を防止し、剛性及び耐力を高めてな
るとともに、耐震性能の向上を図っている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来の柱梁の接合構造にあっては、鋼管柱1とH形鋼
梁2の接合部位に、地震時等において、H形鋼梁2から
の曲げモーメント、すなわち、図6に実線矢印Aで示す
ような梁軸方向の中心軸O−O廻りの捩じれ、あるい
は、図6に点線矢印Bで示すような鉛直方向Yの荷重が
作用すると、図6に斜線で模式図的に示すように、H形
鋼梁2の応力伝達が鋼管柱1との接合部位に(a)
(b)(c)と近づくに連れて、その歪の直線性が崩れ
る。特に、鋼管柱1との接合部位近傍では、H形鋼梁2
の梁ウェブ3の歪が小さくなり、逆に、梁フランジ4の
歪が大きくなるという現象を呈する。
【0006】このようなH形鋼梁2の歪現象は、第1
に、梁端近傍に水平ダイアフラム11に対する梁フラン
ジ4の溶接部の連続性を確保するためのスカラップ5に
よる断面欠損が存在し、梁フランジ部に応力が集中する
こと、第2に、梁端の接合部に近づくに連れて、梁ウェ
ブ3の歪が非常に小さくなることに起因する。
【0007】すなわち、例えば、昭和63年7月に日本
建築学会発行の「日本建築学会構造系論文報告集」(第
389号、第122頁から第131頁)の「角形鋼管柱
に接合されるH形鋼はり端部の曲げ耐力の評価」の欄に
公表されているように、H形鋼梁2における梁接合端側
の応力分布は、鋼管幅厚比の影響を受ける。そして、梁
ウェブ3のスカラップ5の存在は、断面欠損による曲げ
性能の低下をもたらすばかりでなく、局部的な応力分布
の乱れの原因ともなり、これらは、梁端の曲げ耐力に影
響を与える因子となる。また、鋼管柱1とH形鋼梁2の
接合部位では、水平ダイアフラム11に対する梁フラン
ジ4の面外曲げ剛性が低いため、梁接合端では平面保持
の仮定が成立せず、梁ウェブ3は、ほとんど曲げ応力を
負担しない。
【0008】図9は、H形鋼梁に対する鋼管幅厚比の影
響について、面外曲げを考慮した平面要素を用いた有限
要素法(FEM)による弾性解析により求めてなる解析
結果と実験結果に基づき、梁ウェブの鋼管面から離れた
各断面における梁軸方向応力(σ)及び剪断応力(τ)
の分布図である。
【0009】ここで、解析対象は、通しダイアフラム補
剛形式の十字形部分架構供試体(STX9−0.75:
鋼管幅厚比B/T=17)を用い、また、図における梁
軸方向応力(σ)の分布中の破線は梁理論値、剪断応力
(τ)の分布中の破線は、梁ウェブの平均剪断応力の値
である。この場合に、H形鋼梁に対する荷重を0.5t
とし、鋼管面からの離間距離をds(cm)で示し、ス
カラップ先端位置は、鋼管面より60mmとする。
【0010】図9に示す分布図に検討するに、角形鋼管
の鋼管面よりH形鋼梁の背丈(例えば、30cm)程度
離れた梁ウェブの部位では、梁軸方向応力(σ)が梁理
論値に一致し、一方、剪断応力(τ)は、平均剪断応力
の値に一致する応力分布を呈する。そして、梁ウェブの
部位が鋼管面に近づくに連れて、それらの応力分布が乱
れ、鋼管面近傍の梁端では、梁軸方向応力(σ)が梁理
論値と大きく異なっている。これにより、梁ウェブの曲
げ応力の負担は、梁理論によるものより小さくなり、中
立軸(梁軸方向の中心軸O−O)近傍では、ほとんど曲
げ応力負担が期待できない。
【0011】このようなH形鋼梁2の梁端における梁ウ
ェブ3の応力分布の乱れは、鋼管柱1の接合壁面の面外
変形となって現われる。すなわち、H形鋼梁2に曲げモ
ーメントが加わると、梁ウェブ3と梁フランジ4の梁端
に引張応力及び圧縮応力が作用する。このとき、H形鋼
梁2の梁フランジ4端は、水平ダイアフラム11に直接
剛接されているため、応力に対する抗張力がH形鋼梁2
に伝達されるが、特に、梁ウェブ3端では、応力に対し
て、それを受ける補剛部材がないために、鋼管柱1の接
合壁面、すなわち、中間梁接合体10を形成する接合鋼
管12の外周側面12aが、図7に2点破線で示すよう
に、引張応力Fに対して梁軸方向に膨らむように変形δ
することにより抵抗するしかない。
【0012】その結果、図6における梁フランジ(a)
(b)(c)の位置に対応して、それぞれ図10
(a),(b),(c)に示すように、梁ウェブ3の引
張応力に対する無効部(白抜き部分)が、鋼管柱1の接
合壁面1aに近づくに連れて大きくなるため、梁ウェブ
3の有効性が喪失し、接合鋼管12の外周側面12aの
変形により、梁フランジ4端に応力が集中し、その溶接
部位が全面的に破断し易く、柱梁の接合部位の耐震性能
に大きな影響を与える要因となっている。
【0013】そこで、従来では、例えば、特開平11−
61994号公報に開示されているように、鋼管柱とH
形鋼梁との接合部位間に補強プレート、ガセットプレー
ト等の幾つもの補剛部材を添設することにより、上述し
たような梁ウェブ端の接合部位における破断を防止して
いるものであるが、複数の補剛部材の添設による溶接個
所が多く、現場での溶接作業に多大な手間を要する。
【0014】また従来、図11に示すように、H形鋼梁
2の各梁フランジ4の水平方向Xの両側面に補剛プレー
ト7を溶接wし、この補剛プレート7の端面を水平ダイ
アフラム11の端面に溶接wして、梁フランジ4の断面
積を増やすことにより補剛してなる、所謂、「サイドプ
レート工法」と称される補剛構造を有するものが提案さ
れている。
【0015】しかしながら、このような「サイドプレー
ト工法」による補剛構造では、補剛プレート7が、H形
鋼梁2の梁フランジ4の側面に、水平方向Xに張出し状
態で溶接wされているとともに、その端面が水平ダイア
フラム11の端面に突合せ溶接wされていることから、
H形鋼梁2からの引張力Fが作用すると、図12(a)
に矢印で示すように、水平ダイアフラム11と補剛プレ
ート7との溶接部位が伸びて、その部位に引張応力fが
作用する。
【0016】その結果、図12(b)に矢印で示すよう
に、H形鋼梁2からの引張力Fが梁フランジ4から補剛
プレート7、補剛プレート7から水平ダイアフラム11
に伝達されて、材質劣化を惹起し易い水平ダイアフラム
11と補剛プレート7との溶接部位に作用する。しか
も、梁フランジ4の端面を含めて水平ダイアフラム11
との溶接長が長くなるため、溶接施工上において不可避
である溶接欠陥が入る可能性が高く、このような溶接欠
陥の大小が溶接強度に大きな影響を及ぼし、溶接品質の
バラツキの許容範囲を狭める。したがって、たとえ、応
力レベルが低下したとしても、梁フランジ4と水平ダイ
アフラム11との溶接部位での引張応力fによる脆性破
壊を発生させる危険性を払拭するまでには至らない。
【0017】本発明は、上記した事情に鑑みてなされた
もので、また溶接部に引張力が作用する場合と比較し
て、溶接部に溶接長方向のせん断力が作用する場合で
は、溶接部に引張力が作用する場合と比較して、溶接部
からの脆性破壊発生の可能性が低いという利点を有効に
利用して、鋼管柱の接合部位における水平ダイアフラム
とH形鋼梁の梁フランジとの補剛性を高め、耐震性能の
向上と共に、脆性破壊の発生を防止することができるよ
うにした柱梁の接合部補強構造を提供することを目的と
する。
【0018】
【課題を解決するための手段】かかる課題を解決するた
めに、本発明は、鋼管柱部材の梁接合部位に設けた水平
ダイアフラムにH形鋼梁部材の梁フランジ端を溶接し、
このH形鋼梁部材の梁ウェブ端を鋼管柱部材の外周側面
に接合するとともに、水平ダイアフラムとH形鋼梁部材
の梁フランジとの間に補剛プレートを溶接してなる柱梁
の接合部補強構造において、補剛プレートの各溶接部
を、梁軸方向に沿う溶接長方向に主として剪断力が作用
するように設けてなることを特徴とする。
【0019】また本発明は、鋼管柱部材の梁接合部位の
外周側面に設けた水平ダイアフラムにH形鋼梁部材の梁
フランジ端を溶接し、このH形鋼梁部材の梁ウェブ端を
鋼管柱部材の外周側面に接合するとともに、水平ダイア
フラムとH形鋼梁部材の梁フランジとの間に補剛プレー
トを溶接してなる柱梁の接合部補強構造において、補剛
プレートを、H形鋼梁部材からの引張力に対して水平ダ
イアフラムとの溶接部位の梁軸方向に沿う溶接長方向に
平行な剪断力が主として作用するように設けてなること
を特徴とする。この場合、上記補剛プレートをH形鋼梁
部材の梁フランジおよび水平ダイアフラムに対して直交
させて溶接することが好ましい。
【0020】すなわち、本発明は、上記の構成とするこ
とにより、水平ダイアフラムとH形鋼梁部材の梁フラン
ジとの間に溶接される補剛プレートの各溶接部および補
剛プレートを、H形鋼梁部材からの引張力等に対して梁
フランジおよび水平ダイアフラムとの溶接部位の溶接長
方向の主として剪断力が作用するように設けてなるため
に、従前のように、梁フランジと水平ダイアフラムとの
溶接部位における引張応力の作用による場合と比較し
て、脆性破壊に対する抵抗を高めることが可能になる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図1か
ら図5に示す図面を参照しながら詳細に説明する。な
お、本発明の図示の実施形態において、図6から図8及
び図10に示す従来構造の柱梁の接合構造と構成が重複
する部分は同一符号を用いて説明する。図1は柱梁の接
合状態の説明図、図2は要部側面図、図3は平面図であ
る。
【0022】図1から図3に示すように、鋼管柱部材と
して角形鋼管柱1を用いる。この角形鋼管柱1は、H形
鋼梁2の梁接合部位にて上下に分割され、これら各分割
鋼管柱1A,1B間には、個体からなる中間梁接合体1
0が介在され、互いに溶接wにて接合されている。この
中間梁接合体10は、上下一対の八角形の角形水平ダイ
アフラム11,11と、この各水平ダイアフラム11間
に溶接wにて接合される鋼管柱1の断面形状と同一形状
の接合鋼管12とを一体的に組立てなる形態を有する。
【0023】そして、中間梁接合体10の各水平ダイア
フラム11の端面には、H形鋼梁2の各梁フランジ4の
端面が突合せ接合され、それらの突合せ端面をスカラッ
プ5及び裏当て金6を介して溶接wし、互いに接合され
ている。一方、H形鋼梁2の梁ウェブ3の端面は、鋼管
柱1の外周側面、すなわち、中間梁接合体10を形成す
る接合鋼管12の外周側面(接合壁面)12aに溶接w
にて突合せ接合されている。
【0024】また、H形鋼梁2の上下両梁フランジ4,
4と上下両水平ダイアフラム11,11との間には、鋼
板からなる補剛プレート7が鉛直方向Yに接合されてい
る。この補剛プレート7は、図4及び図5に示すよう
に、H形鋼梁2の上下両梁フランジ4,4間の両側面に
直交すると共に、上下両水平ダイアフラム11,11に
直交するように配設され、かつ前記補剛プレート7の狭
巾の先端部は、上下両水平ダイアフラム11,11間に
配置されて、補剛プレート7の表裏両面の上下両端縁部
が梁軸方向に延長する連続した溶接wにより接合されて
いると共に、補剛プレート7の広幅の基端部は、スカラ
ップ8を介して上下両梁フランジ4,4から上部または
下部に突出するように当接配置され、補剛プレート7の
広幅の基端部の鉛直方向Yの両端面は、上下両梁フラン
ジ4,4の上面に梁軸方向に連続した溶接wにより接合
されている。
【0025】上記した本発明の柱梁の接合部補強構造に
よれば、H形鋼梁2の各梁フランジ4と各水平ダイアフ
ラム11との間に設けた補剛プレート7を梁フランジ4
に直交させて溶接wしてなるために、図2に示すよう
に、H形鋼梁2からの引張力Fが作用すると、従前と同
様に、梁フランジ4から補剛プレート7、補剛プレート
7から水平ダイアフラム11に伝達されるが、図2に矢
印で示すように、梁フランジ4と補剛プレート7との溶
接部位、及び、補剛プレート7と水平ダイアフラム11
との溶接部位に作用する力は、従前のような「サイドプ
レート工法」における引張力ではなく、梁軸方向の中心
軸O−Oに沿う溶接長方向に平行な剪断力Qとなる。こ
れにより、脆性破壊に対する抵抗を高めることが可能に
なる。しかも、H形鋼梁2の梁フランジ4と水平ダイア
フラム11との溶接長が短くなるため、溶接施工上にお
いて不可避である溶接欠陥の大小が溶接強度に及ぼす影
響度を小さくすることが可能になり、溶接品質のバラツ
キの許容範囲を広げる。
【0026】なお、上記した本発明の実施形態におい
て、補剛プレート7をH形鋼梁2の上下両梁フランジ
4,4間に架橋するように連続的に配置したが、これに
は限定されず、補剛プレート7を上梁フランジ4側と下
梁フランジ4側と上下に分割しても、本発明の作用効果
を発揮させることが可能である。その他、本発明は、本
発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変更実施可能なこと
は云うまでもない。
【0027】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る柱梁
の接合部補強構造は、水平ダイアフラムとH形鋼梁部材
の梁フランジとの間に溶接される補剛プレートの溶接部
および補剛プレート自身を、H形鋼梁部材からの引張力
に対して水平ダイアフラムとの溶接部位の梁軸方向に沿
う溶接長方向に平行な剪断力が主として作用するように
設けてなることから、従前のように、梁フランジと水平
ダイアフラムとの溶接部位における引張応力の作用によ
る場合と比較して、脆性破壊に対する抵抗を高めること
ができる。しかも、これにより、溶接施工上において不
可避である溶接欠陥の大小が溶接強度に及ぼす影響度を
小さくすることができ、溶接品質のバラツキの許容範囲
を広げることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る柱梁の接合部補強構造の一実施形
態を示す要部説明図である。
【図2】同じく要部側面図である。
【図3】同じく要部平面図である。
【図4】図4(a)は図3のI−I線矢視方向から見た
縦断側面図、図4(b)は図3のII−II線矢視方向
から見た縦断側面図である。
【図5】図3のIII−III線矢視方向から見た縦断
側面図である。
【図6】従来の柱梁の接合構造の要部側面図である。
【図7】同じく従来の柱梁の接合構造の要部平面図であ
る。
【図8】図7のIV−IV線矢視方向から見た縦断側面
図である。
【図9】H形鋼梁の梁ウェブの鋼管面から離れた各断面
における梁軸方向応力及び剪断応力の分布を示す説明図
である。
【図10】図10(a),(b),(c)は図6に模式
図的に示す各H形鋼梁の(a),(b),(c)の位置
の梁ウェブ断面における歪の直線性に対する有効性の喪
失状態を示す説明図である。
【図11】従来の他の柱梁の接合構造の要部説明図であ
る。
【図12】図12(a)は従来のH形鋼梁からの引張力
に対する梁フランジと水平ダイアフラムとの溶接部位に
おける引張応力の作用状態を概略的に示す説明図、図1
2(b)はH形鋼梁からの引張力の伝達状態を概略的に
示す説明図である。
【符号の説明】
1 鋼管柱 1A 下部分割鋼管柱 1B 上部分割鋼管柱 2 H形鋼梁 3 梁ウェブ 4 梁フランジ 5 スカラップ 6 裏当て金 7 補剛プレート 8 スカラップ 10 中間梁接合体 11 水平ダイアフラム 12 接合鋼管 12a 外周側面(接合壁面) O−O 梁軸方向の中心軸 F 引張力 f 引張応力 P 圧縮力 Q 剪断力 w 溶接部 X 水平方向 Y 鉛直方向

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】鋼管柱部材の梁接合部位に設けた水平ダイ
    アフラムにH形鋼梁部材の梁フランジ端を溶接し、該H
    形鋼梁部材の梁ウェブ端を前記鋼管柱部材の外周側面に
    接合するとともに、前記水平ダイアフラムとH形鋼梁部
    材の梁フランジとの間に補剛プレートを溶接してなる柱
    梁の接合部補強構造において、 前記補剛プレートの溶接部を、梁軸方向に沿う溶接長方
    向に主として剪断力が作用するように設けてなることを
    特徴とする柱梁の接合部補強構造。
  2. 【請求項2】鋼管柱部材の梁接合部位の外周側面に設け
    た水平ダイアフラムにH形鋼梁部材の梁フランジ端を溶
    接し、該H形鋼梁部材の梁ウェブ端を前記鋼管柱部材の
    外周側面に接合するとともに、前記水平ダイアフラムと
    H形鋼梁部材の梁フランジとの間に補剛プレートを溶接
    してなる柱梁の接合部補強構造において、 前記補剛プレートを、前記H形鋼梁部材からの引張力に
    対して前記水平ダイアフラムとの溶接部位の梁軸方向に
    沿う溶接長方向に平行な剪断力が主として作用するよう
    に設けてなることを特徴とする柱梁の接合部補強構造。
  3. 【請求項3】前記補剛プレートを前記H形鋼梁部材の梁
    フランジおよび水平ダイアフラムに対して直交させて溶
    接してなることを特徴とする請求項1または2に記載の
    柱梁の接合部補強構造。
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