JP7433975B2 - 水平ブレース接合構造 - Google Patents
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Description
前記仕口部には、当該仕口部の柱芯から前記第1方向に外れた前記第1鉄骨梁側の位置に溶接された第1ガセットプレートと、前記柱芯から前記第2方向に外れた前記第2鉄骨梁側の位置に溶接された第2ガセットプレートとが備えられ、
前記第1鉄骨梁と、当該第1鉄骨梁に対して所定間隔を置いて平行に隣接する第1鉄骨梁とにわたって掛け渡される小梁には、前記水平ブレースの中間部が接合される第3ガセットプレートが備えられ、
前記水平ブレースにおける前記端部と前記中間部とにわたる前記仕口部との接合端側が、前記第1ガセットプレートと前記第3ガセットプレートとにわたる形鋼材と、前記第2ガセットプレートと前記第3ガセットプレートとにわたる形鋼材との、2本の個別の形鋼材にて二股状に構成されている点にある。
そして、水平ブレースにおける仕口部との接合端側が二股状に構成されていることから、仕口部に対する水平ブレースの配置を、ブレース軸心の延長線が仕口部の柱芯を通るように設定した状態で、水平ブレースにおける仕口部側の端部を仕口部の各ガセットプレートに容易に接合することができる。これにより、地震や台風などによって水平力が発生した場合には、その水平力を水平ブレースから鉄骨柱などに良好に伝達することができる。
その結果、輸送効率の向上を図れるノンブラケット形式を採用しながら、水平ブレースによる水平力の伝達を低下させることなく、現場での作業効率の向上を図ることができる。
前記鉄骨柱には、前記第1鉄骨梁と前記第2鉄骨梁とのいずれか一方から分割されて溶接された梁端部が備えられている点にある。
その結果、輸送時における仕口部の嵩張りを抑制することによる輸送効率の向上を図りながら、現場での作業効率の向上を更に図ることができる。
前記第1ガセットプレート及び前記第2ガセットプレートは、前記第1鉄骨梁又は前記第2鉄骨梁に、それらの上下のフランジにわたる縦向き姿勢で、前記第1鉄骨梁又は前記第2鉄骨梁から前記第3ガセットプレートに向けて延出する状態で溶接されている点にある。
その結果、各ガセットプレートを介した水平ブレースから鉄骨柱などへの水平力の伝達を良好にすることができる。
なお、本発明に係る水平ブレース接合構造は、鉄骨造建物の屋根組に限らず、鉄骨造建物の床組などにも適用することができる。
これにより、輸送効率の向上を図るために、鉄骨柱2に第1大梁3の梁端部3Aを現場溶接などで接合するノンブラケット形式を採用して、輸送段階での仕口部7の嵩張りを抑制するようにしても、現場にて鉄骨柱2と各大梁3,4とを接合すれば、それらの接合部である仕口部7を、水平ブレース接合用の各ガセットプレート71,72が、仕口部7における第1大梁3側の位置と第2大梁4側の位置とに既設された状態にすることができる。よって、現場での作業においては、鉄骨柱2と各大梁3,4とを接合した後の仕口部7に、水平ブレース接合用の各ガセットプレート71,72を溶接する必要がなくなり、現場での作業時間を短縮することができる。
これに加えて、各水平ブレース8の仕口側ブレース部8Bが、仕口部7の第1ガセットプレート71に一端部が接合される第1鋼材81と、仕口部7の第2ガセットプレート72に一端部が接合される第2鋼材82とから二股状に構成されている。
これにより、仕口部7に対する水平ブレース8の配置を、ブレース軸心8aの延長線8bが仕口部7の柱芯7aを通るように設定した状態で、水平ブレース8の仕口側ブレース部8Bを仕口部7の各ガセットプレート71,72に容易に接合することができる。よって、地震や台風などによって水平力が発生した場合には、その水平力を水平ブレース8から鉄骨柱2などに良好に伝達することができる。
その結果、輸送効率の向上を図れるノンブラケット形式を採用しながら、水平ブレース8による水平力の伝達を低下させることなく、現場での作業効率の向上を図ることができる。
これにより、例えば、鉄骨柱2と第1大梁3との接合、及び、鉄骨柱2と第2大梁4との接合にそれぞれブラケット形式を採用して、工場での製作段階において、第1大梁3から分割した梁端部3Aと第2大梁4から分割した梁端部4Aとの双方をブラケットとして鉄骨柱2に溶接して接合しておく場合に比較して、輸送時における仕口部7の嵩張りを抑制することができる。
又、鉄骨柱2と第1大梁3との接合、及び、鉄骨柱2と第2大梁4との接合にそれぞれノンブラケット形式を採用して、第1大梁3と第2大梁4との双方を鉄骨柱2に現場溶接などで接合する場合に比較して、現場での溶接作業を少なくすることができ、現場での作業時間を短縮することができる。
その結果、輸送時における仕口部7の嵩張りを抑制することによる輸送効率の向上を図りながら、現場での作業効率の向上を図ることができる。
その結果、各ガセットプレート71,72を介した水平ブレース8から鉄骨柱2などへの水平力の伝達を良好にすることができる。
本発明の別実施形態について説明する。
なお、以下に説明する各別実施形態の構成は、それぞれ単独で適用することに限らず、上記の実施形態や他の別実施形態の構成と組み合わせて適用することも可能である。
なお、鉄骨柱2と第1鉄骨梁(第1大梁)3との接合、及び、鉄骨柱2と第2鉄骨梁(第2大梁)3との接合のいずれか一方にノンブラケット形式を採用し、他方にブラケット形式を採用する構成に適用すれば、双方にノンブラケット形式を採用する構成に比較して、現場での溶接作業を少なくすることができる。
3 第1鉄骨梁(第1大梁)
3a フランジ(第1鉄骨梁)
3b フランジ(第1鉄骨梁)
4 第2鉄骨梁(第2大梁)
4A 梁端部(第2鉄骨梁)
4a フランジ(第2鉄骨梁)
4b フランジ(第2鉄骨梁)
7 仕口部
7a 柱芯
8 水平ブレース
71 第1ガセットプレート
72 第2ガセットプレート
81 第1鋼材
82 第2鋼材
Claims (3)
- 鉄骨柱と、当該鉄骨柱から第1方向に延びる第1鉄骨梁と、前記鉄骨柱から前記第1方向と交差する第2方向に延びる第2鉄骨梁とが接合される仕口部に、水平ブレースの端部を接合する水平ブレース接合構造であって、
前記仕口部には、当該仕口部の柱芯から前記第1方向に外れた前記第1鉄骨梁側の位置に溶接された第1ガセットプレートと、前記柱芯から前記第2方向に外れた前記第2鉄骨梁側の位置に溶接された第2ガセットプレートとが備えられ、
前記第1鉄骨梁と、当該第1鉄骨梁に対して所定間隔を置いて平行に隣接する第1鉄骨梁とにわたって掛け渡される小梁には、前記水平ブレースの中間部が接合される第3ガセットプレートが備えられ、
前記水平ブレースにおける前記端部と前記中間部とにわたる前記仕口部との接合端側が、前記第1ガセットプレートと前記第3ガセットプレートとにわたる形鋼材と、前記第2ガセットプレートと前記第3ガセットプレートとにわたる形鋼材との、2本の個別の形鋼材にて二股状に構成されている水平ブレース接合構造。 - 前記鉄骨柱には、前記第1鉄骨梁と前記第2鉄骨梁とのいずれか一方から分割されて溶接された梁端部が備えられている請求項1に記載の水平ブレース接合構造。
- 前記第1鉄骨梁及び前記第2鉄骨梁はH形鋼からなり、
前記第1ガセットプレート及び前記第2ガセットプレートは、前記第1鉄骨梁又は前記第2鉄骨梁に、それらの上下のフランジにわたる縦向き姿勢で、前記第1鉄骨梁又は前記第2鉄骨梁から前記第3ガセットプレートに向けて延出する状態で溶接されている請求項1又は2に記載の水平ブレース接合構造。
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