JP5183404B2 - アクリルゾル組成物 - Google Patents

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本発明は、自動車の鋼板接合部のシーリング剤、床裏やホイールハウス等の車両部分に使用されるアンダーコート剤、ロッカーパネル、ドア下部やフェンダー等に使用される耐チッピング剤等として使用可能なアクリルゾル組成物に関する。
一般的にシーリング剤等として使用されるアクリルゾル組成物は、塩化ビニル系樹脂を主剤としたものや、その代替えとして使用されはじめているアクリル系樹脂を主剤としたものがある。これらは、いずれも加熱してゲル化させるために可塑剤が含まれている。このゲル化が開始される温度は60〜70℃以上であり、それ以下の温度で多量な強ゲル化可塑剤でゲル化させる場合には安定性が低下し実用上使用できなくなる。
前記アクリルゾル組成物における可塑剤は、仮焼き炉により加熱するようにすれば、塩化ビニル系樹脂やアクリル系樹脂に取り込まれ、後から塗布される他の塗料の塗装性への影響はないが、このアクリルゾル組成物が湿潤な状態で、他の塗料が上から塗布される場合には可塑剤が、他の塗料に移行することにより表面張力を乱し塗装外観を悪化させる傾向がある。
一方、最近では、特に、シーリング剤の外観の高品質化の要求、自動車の製造ラインにおける工程の短縮化の要求、或いは、オーブン燃料の削減やCOの削減の目的で、シーリング剤の上に塗布される中塗り塗料と上塗り塗料とを一緒に焼き付ける製造ラインが増加する傾向等があることに起因して益々シーリング剤を焼き付けることの重要性が高まってきている。
しかしながら、シーリング剤を焼き付ける工程を増やすこと自体は、上記工程の短縮化、燃料等の削減とは相反するものである。
また、これとは別にシーリング材を鋼板の接合部に使用した場合には、接合部の間の間隙に存在する空気が、シーリング剤の加熱(40〜60℃)硬化時に空気が膨張するとともにシーリング剤が膨張して外観を損なうという問題があった。
この問題を回避するためには、40℃以上の温度で物性が発現するシーリング剤とする必要があり、強ゲル化性の可塑剤や低温ゲル化性の樹脂を使用することになる。
しかしながら、このような樹脂は、通常の温度で使用乃至保管すると粘度が上昇するため、通常の製造ラインでは使用することができないという問題があった。
上記問題を解決するために、アクリルゾル組成物内に紫外線硬化樹脂を含有させて硬化させる方法が、例えば、特許文献1や特許文献2において提案されている。
しかしながら、特許文献1や特許文献2に開示される組成物は、プラスチゾルと反応性モノマーを併用するもので、一般的に安定性が悪いという問題があった。また、反応性モノマーは分子量が低く、架橋密度が高いために、塗膜となった後に十分な延性がないという問題があった。更に、特許文献1や特許文献2に開示される組成物は、紫外線により硬化するものの、鋼板等への密着には殆ど寄与しない為、焼付後に剥れてしまうという問題があった。
特開2005−8728号公報 特開平8−165398号公報
そこで、本発明は、上記問題点を解決するために、仮焼き炉が不要で、外観に優れたアクリルゾル組成物であって、しかも、十分な延性を有するとともに密着性に優れた塗膜を形成することが可能なアクリルゾル組成物を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明者等は鋭意検討の結果、以下の通り解決手段を見出した。
本発明のアクリルゾル組成物は、請求項1に記載の通り、アクリル系樹脂100重量部に対して、紫外線硬化樹脂としてポリエステルオリゴマー又は脂肪族系ウレタンオリゴマー25〜250重量部、重合開始剤0.5〜50重量部、潜在性硬化剤2.5〜100重量部及び密着剤としてブロックイソシアネート含有ウレタンプレポリマー15〜150重量部を含有し、前記潜在性硬化剤は、常温において不活性であり、加温により活性しイソシアネートと反応する固体であることを特徴とする。
また、請求項2に記載の本発明は、請求項1に記載のアクリルゾル組成物において、前記紫外線硬化樹脂を、主鎖に脂肪族ジイソシアネートとポリオールからなるウレタン構造を備えた分子末端がアクリロイル基のオリゴマーとすることを特徴とする。
また、請求項3に記載の本発明は、請求項1又は2に記載のアクリルゾル組成物において、前記重合開始剤は、アシルフォスフィンオキサイド系であることを特徴とする。
また、請求項4に記載の本発明は、請求項3に記載のアクリルゾル組成物において、前記重合開始剤は、α−ヒドロキシアルキルフェノン系を含むことを特徴とする。
本発明のアクリルゾル組成物によれば、延性に優れた塗膜を形成することができる。また、紫外線照射による紫外線樹脂の硬化で可塑剤を固定化することが可能となり、その後の塗料を湿潤状態で塗り重ねても、可塑剤が後から塗布される塗料に移行することがない。また、高温による加熱の必要がないため、接合部等に巻き込まれた空気が膨張する前に硬化することで、膨れの無い優れた外観となる。また、可塑剤を固定化させるために加熱の必要がないため、強ゲル化性の可塑剤や低温ゲル化性の可塑剤を使用する必要がないため、常温〜40℃における保存性に優れたものとなる。
上記の通り、本発明のアクリルゾル組成物は、アクリル系樹脂100重量部に対して、紫外線硬化樹脂としてポリエステルオリゴマー又は脂肪族系(脂環式を含む。)ウレタンオリゴマー25〜250重量部、重合開始剤0.5〜50重量部、潜在性硬化剤2.5〜10重量部及び密着剤としてブロックイソシアネート含有ウレタンプレポリマー15〜150重量部を含有するものである。
前記アクリル系樹脂としては、例えば、アクリル酸アルキルエステル、メタクリル酸アルキルエステル等から選ばれるモノマーの単一重合体や共重合体等を使用することができる。該モノマーとしては、具体的には、メチルアクリレート、エチルアクリレート、n−プロピルアクリレート、イソプロピルアクリレート、n−ブチルアクリレート、イソブチルアクリレート、sec−ブチルアクリレート、ter−ブチルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、ベンジルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、n−プロピルメタクリレート、イソプロピルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、イソブチルメタクリレート、sec−ブチルメタクリレート、ter−ブチルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、ベンジルメタクリレート等を挙げることができる。また、共重合成分として、スチレン、α−メチルスチレン、メタクリル酸、アクリル酸、イタコン酸、クロトン酸等も使用することができる。本タイプは微粒子形状であり、特にコア部及びシェル部から構成されているコア−シェル型を使用することが好ましい。
また、ポリエステルオリゴマー又は脂肪族(脂環式のものも含む。)ウレタンオリゴマーの中でも、主鎖にポリエステル、脂肪族(脂環式のものも含む。)ジイソシアネートとポリオールからなるウレタン構造を持ち分子末端がアクリロイル基等のオリゴマーを使用することが好ましい。イソシアネートとしては、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、ダイマー酸ジイソシアネート、水素化トリレンジイソシアネート、水素化ジフェニルメタンジイソシアネート、水素化キシリレンジイソシアネート等をベースがある。
前記オリゴマーの含有量を、アクリル系樹脂100重量部に対して25〜250重量部とする。25重量部未満であると紫外線による硬化が不充分となり、250重量部を越えるとモノマーよりも分子量が大きいため粘度が高く、塗布作業性を著しく悪化させる傾向となるからである。
重合開始剤としては、例えば、ベンゾイン系、アルキルフェノン系(ベンジルジメチルケタール、α-ヒドロキシアルキルフェノン、α-アミノアルキルフェノン等)、アシルフォスフィンオキサイド系(モノアシルフォスフィンオキサイド、ビスアシルフォスフィンオキサイド等)、チタノセン系、オキシムエステル系、オキシフェニル酢酸エステル系、テトラメチルチウラムジスルフィドなどの硫黄化合物等を使用することができる。
この重合開始剤を、アクリル系樹脂100重量部に対して0.5〜50重量部含有させる。0.5重量部未満であると、紫外線硬化が不充分となり、50重量部を超えると、未反応物が多量に残り塗膜性能低下するからである。
重合開始剤の中でも、厚膜の深部まで紫外線硬化させる必要から、アシルフォスフィンオキサイド系化合物を使用することが好ましい。また、更に、アシルフォスフィンオキサイド系化合物にアルキルフェノン系のα−ヒドロキシアルキルフェノン系化合物を混合することが好ましい。重合効率の向上及び表面硬化の促進を図ることができるからである。
更に、光重合開始効率を高めるために、光増感剤を組み合わせて使用しても良い。光増感剤としては、例えば、芳香族、脂肪族3級アミン等が挙げられる。
尚、本発明のアクリルゾル組成物の塗布条件や硬化条件については、特に制限するものではないが、一例を挙げるとすると、塗布条件は、膜厚0.5〜3mm程度で、常温〜40℃程度で塗布を行い、UV硬化条件は、3000mJ/cm〜6000mJ/cmとすることができる。
潜在性硬化剤としては、例えば、ポリアミン系及び変性物、芳香族アミン系及び変性物、ヒドラジド系等を挙げることができ、常温不活性であるが、特に加温により活性しイソシアネートと反応するものであれば何れも使用でき、アクリル系樹脂100重量部に対して2.5〜10重量部を含有させる。
また、密着剤としては、ブロックイソシアネート含有ウレタンプレポリマーを使用する。尚、ブロックイソシアネート含有ウレタンプレポリマーはイソシアネート、及びポリエーテルポリオールやポリエステルポリオール等のα−ポリオールを反応させて得られるポリウレタンの残存イソシアネートをブロック剤を用いてブロックしたものである。
前記ブロックイソシアネート含有ウレタンプレポリマーは、以下の手順に従って製造することができる。
先ず、ポリオールと過剰のポリイソシアネート化合物を反応させ、末端NCO含有ウレタンプレポリマーを得る。
上記ポリオールとしては、例えば、ポリオキシアルキレンポリオール(PPG)、ポリエーテルポリオール変性体、ポリテトラメチレンエーテルグリコールを含むポリエーテルポリオール;縮合ポリエステルポリオール、ラクトン系ポリエステルポリオール、ポリカーボネートジオールを含むポリエステルポリオール;ポリブタジエン系ポリオール;ポリオレフィン系ポリオール;ポリエーテルポリオールの中でアクリロニトリル単独又はアクリロニトリルとスチレン、アクリルアミド、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル及び酢酸ビニルの群から選ばれる少なくも1種との混合モノマーを重合乃至グラフト重合させたポリマーポリオール等が挙げられる。
上記ポリイソシアネート化合物としては、トリメチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ペンタメチレンジイソシアネート、2,4,4−又は2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、ドデカメチレンジイソシアネート、1,3−シクロペンタンジイソシアネート、1,6−ヘキサンジイソシアネート、1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、1,3−シクロヘキサンジイソシアネート、4,4′−メチレンビス(シクロへキシルイソシアネート)、メチル2,4−シクロヘキサンジイソシアネート、メチル2,6−シクロヘキサンジイソシアネート、1,4−ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン、1,3−ビス(イソシアネートメチル)シクロへキサン、m−フェニレンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、4,4′−ジフェニルジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート、クルードMDI、2,4−又は2,6−トリレンジイソシアネート、4,4′−トルイジンジイソシアネート、ジアニジンジイソシアネート、4,4′−ジフェニルエーテルジイソシアネート、1,3−又は1,4−キシリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、水素化トリレンジイソシアネート、水素化ジフェニルメタンジイソシアネート、水素化キシリレンジイソシアネート、ダイマー酸ジイソシアネート、ω,ω単位−ジイソシアネート−1,4−ジエチルベンゼン等が挙げられる。
次に、末端NCO含有ウレタンプレポリマーを適当なブロック剤と反応させて遊離のNCOをブロック化することにより、目的のブロックイソシアネート含有ウレタンプレポリマーを得る。
上記ブロック剤としては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、イソブタノール、イソノニルアルコール、ステアリルアルコールなどの1価アルコール又はこれらの異性体;フェノール、クレゾール、キシロール、p−ニトロフェノール、アルキルフェノールなどのフェノール類;マロン酸メチル、マロン酸エチル、マロン酸ジメチル、マロン酸ジエチル、アセト酢酸エチル、アセト酢酸メチル、アセチルアセトンなどの活性メチレン化合物;アセトアミド、アクリルアミド、アセトアニリドなどの酸アミド類;コハク酸イミド、マレイン酸イミドなどの酸イミド類;2−エチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾールなどのイミダゾール類;2−ピロリドン、ε−カプロラクタムなどのラクタム類;アセトキシム、メチルエチルケトオキシム、メチルイソブチルケトオキシム、シクロヘキサノンオキシム、アセトアルドキシムなどのケトン又はアルデヒドのオキシム類;メチルグリコール、エチルグリコール、エチルジグリコール、エチルトリグリコール等のグリコール誘導体;ジシクロへキシルアミン等のアミン化合物、その他エチレンイミン、重亜硫酸塩等が挙げられる。
この密着剤は、アクリル系樹脂100重量部に対して、15〜150重量部含有させる。15重量部未満では、被着体への密着性が不充分となり、150重量部を超えると塗布作業性を著しく悪化させる傾向となるからである。
尚、上述した必須成分に加えて、必要に応じて、可塑剤や充填材等を含有させることができる。
可塑剤としては、例えば、フタル酸エステル、リン酸エステル、アジピン酸エステル、セバチン酸エステル系可塑剤等、公知の可塑剤を使用することができる。例えば、フタル酸エステル系可塑剤としては、ジメチルフタレート(DMP)、ジエチルフタレート(DEP)、ジブチルフタレート(DBP)、ジヘキシルフタレート(DHP)、ジ−2−エチルヘキシルフタレート(DOP)、ジイソデシルフタレート(DIDP)、ブチルベンジルフタレート(BBP)、ジイソノニルフタレート(DINP)、ジノニルフタレート(DNP)等、リン酸エステル系可塑剤としては、トリクレジルホスフェート(TCP)、トリキシリレンホスフェート(TXP)等、アジピン酸エステル系可塑剤としては、ジオクチルアジペート(DOA)、ジイソデシルアジペート(DIDA)等、セバチン酸エステル系可塑剤としては、ジブチルセバケート(DBS)、ジオクチルセバケート(DOS)などが挙げられ、これらの1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができるが、特にフタル酸系可塑剤が好ましい。
可塑剤は、粘度調整で変量させることができる為、特に量を規定するものではないが、少なすぎると伸びが低下し、多量すぎれば塗料密着性に影響を及ぼすことがある。通常は、添加すべき可塑剤の基本量に対して±20%程度で調整する。
充填材としては、例えば、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、クレー、珪藻土、シリカ、タルク等の無機充填剤が挙げられ、これらの1種を単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。また、必要に応じて、ガラスバルーン、樹脂バルーン又は加熱時膨張する樹脂バルーン等の中空粒子を配合することもできる。
本発明の実施例を比較例とともに説明するが、本発明は、これにより限定されるものではない。
以下の原料を使用し、図1で示される配合により、実施例1〜13及び比較例1〜12のアクリルゾル組成物を作成した。
[配合原料]
(1)アクリル系樹脂:プラスチゾル用アクリルパウダー(三菱レーヨン(株)社製 ダイヤナールLP−3106)
(2)紫外線硬化樹脂
A:脂肪族系ウレタンオリゴマー(サートマー社製 CN9002)
B:脂肪族系ウレタンオリゴマー(サートマー社製 CN965)
C:脂肪族系ウレタンオリゴマー(サートマー社製 CN962)
D:ポリエステルオリゴマー(サートマー社製 CN2256US)
E:芳香族系ウレタンオリゴマー(サートマー社製 CN978)
F:芳香族系ウレタンオリゴマー(サートマー社製 CN9783)
G:エポキシオリゴマー(サートマー社製 CN111US)
(3)重合開始剤
a:ビス(2,4,6-トリメチルベンゾイル)-フェニルフォスフィンオキサイド(チバスペシャリティー ケミカルズ(株)社製 IRGACURE819)
b:1-ヒドロキシ-シクロヘキシル-フェニル-ケトン(チバスペシャリティー ケミカルズ(株)社製 IRGACURE184)
(4)潜在性硬化剤(粉体):ポリアミン系((株)アデカ社製 EH3731S)
硬化剤(液状):ポリアミン系((株)アデカ社製 QH7150)
(5)密着剤
x:ブロックイソシアネート含有ウレタンプレポリマー((株)アデカ社製 QR9412)
y:ポリアミドアミン(コグニスジャパン(株)社製 バーサミド AP−10)
(6)充填剤
シリカ及び炭酸カルシウム
(7)可塑剤
DINP:ジイソノニルフタレート((株)J・プラス社製)
上記実施例及び比較例に対して、下記の条件で評価を行い、その結果を図1に示す。
(1)硬化性:各例を10cm×10cmの鋼板製の試験片(以下、試験片とする。)に膜厚2mmで塗布し、紫外線照射後、指で押してその変形を目視にて確認した。
(2)作業性:各例に対して、20℃下において、SOD粘度計及び2号キャピラリーを使用して測定した。
(3)安定性:各例をそれぞれ500ml用意し、40℃で10日保管後の粘度変化率を測定した。
(4)耐水塗料付着性:各例を試験片に塗布した後、紫外線照射し、その上から、中塗塗料、上塗塗料及びクリアーを塗布し、130℃で10分間焼き付けを行った。
その後、40℃の恒温水槽において10日放置した後、碁盤目試験を実施した。
(5)伸び:各例を試験片に塗布した後、紫外線照射(照射条件:5000mJ/cm)し、130℃で10分焼き付けを行った2mm厚のシートを2号ダンベルで打ち抜き、引張り速度50mm/minで引っ張り、破断時の伸び率を算出した。
尚、上記(1)、(4)及び(5)の紫外線照射には、アイグラフィックス社製「アイグランデージ ECS−401GX」を使用し、出力を4kWとし、対象物までの距離を100mmとした。
上記図1から以下のことが解った。
(1)硬化性
比較例1の硬化性が悪いことが確認された。これは、紫外線硬化樹脂としてのウレタンオリゴマーの含有量が25重量部を下回ったためである。
(2)作業性
比較例2及び3の作業性が悪いことが確認された。これは、密着剤の含有量が150重量部を大幅に上回った結果として粘度が上がったためである。
(3)安定性
比較例4〜6の安定性が悪いことが確認された。比較例4は、潜在性硬化剤が150重量部を大幅に上回ったためである。比較例5は、硬化剤として液状のものを使用したためである。比較例6は、密着剤としてポリアミドアミンを使用したためである。
(4)耐水塗料密着性
比較例7及び8の耐水塗料密着性が悪いことが確認された。比較例7は、密着剤の含有量が15重量部を下回ったためであり、比較例8は潜在性硬化剤の含有量が2.5重量部を下回ったためである。
(5)伸び性
比較例9〜12の伸びが150%を下回る結果となった。比較例9は、紫外線硬化樹脂の含有量が250重量部を大幅に上回ったためである。また、比較例10〜12は、紫外線硬化樹脂としてエポキシウレタンオリゴマー又は芳香族系ウレタンオリゴマーを使用したためである。
これに対して、実施例1〜13は、各評価項目において比較例1〜12を上回る結果となった。これらの実施例の中でも、重合開始剤に、アシルフォスフィンオキサイド系とα−ヒドロキシアルキルフェノン系とを含む実施例8及び10は、各評価項目において他の実施例よりもバランス良く優れていることがわかった。
本発明のアクリルゾル組成物は、自動車等の構造物を始めとして広く利用することができる。
実施例及び比較例の評価を示す表

Claims (4)

  1. アクリル系樹脂100重量部に対して、紫外線硬化樹脂としてポリエステルオリゴマー又は脂肪族系ウレタンオリゴマー25〜250重量部、重合開始剤0.5〜50重量部、潜在性硬化剤2.5〜100重量部及び密着剤としてブロックイソシアネート含有ウレタンプレポリマー15〜150重量部を含有し、前記潜在性硬化剤は、常温において不活性であり、加温により活性しイソシアネートと反応する固体であることを特徴とするアクリルゾル組成物。
  2. 前記紫外線硬化樹脂を、主鎖に脂肪族ジイソシアネートとポリオールからなるウレタン構造を備えた分子末端がアクリロイル基のオリゴマーとすることを特徴とする請求項1に記載のアクリルゾル組成物。
  3. 前記重合開始剤は、アシルフォスフィンオキサイド系であることを特徴とする請求項1又は2に記載のアクリルゾル組成物。
  4. 前記重合開始剤は、α−ヒドロキシアルキルフェノン系を含むことを特徴とする請求項3に記載のアクリルゾル組成物。
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