JP4203053B2 - 熱硬化性組成物 - Google Patents
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Description
i)先ず、ポリオールと過剰のポリイソシアネート化合物を反応させて、末端NCO含有ウレタンプレポリマ−を得る。
上記ポリオールとしては、たとえばポリオキシアルキレンポリオール(PPG)、ポリエーテルポリオール変性体、ポリテトラメチレンエーテルグリコールを含むポリエーテルポリオール;縮合系ポリエステルポリオール、ラクトン系ポリエステルポリオール、ポリカーボネートジオールを含むポリエステルポリオール;ポリブタジエン系ポリオール;ポリオレフィン系ポリオール;ポリエーテルポリオールの中でアクリロニトリル単独またはアクリロニトリルとスチレン,アクリルアミド,アクリル酸エステル,メタクリル酸エステルおよび酢酸ビニルの群から選ばれる少なくとも1種との混合モノマーを重合乃至グラフト重合させたポリマーポリオール等が挙げられる。
上記ブロック剤としては、たとえばメタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、イソブタノールなどのアルコール;フェノール、クレゾール、キシレノール、p−ニトロフェノール、アルキルフェノールなどのフェノール類;マロン酸メチル、マロン酸エチル、マロン酸ジメチル、マロン酸ジエチル、アセト酢酸エチル、アセト酢酸メチル、アセチルアセトンなどの活性メチレン化合物;アセトアミド、アクリルアミド、アセトアニリドなどの酸アミド類;コハク酸イミド、マレイン酸イミドなどの酸イミド;2−エチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾールなどのイミダゾール類;2−ピロリドン、ε−カプロラクタムなどのラクタム類;アセトキシム、メチルエチルケトキシム、シクロヘキサノンオキシム、アセトアルドキシムなどのケトンまたはアルデヒドのオキシム類;その他エチレンイミン、重亜硫酸塩等が挙げられる。
ポリアミン系変性化合物;
具体例として、脂肪族ポリアミン(a)(たとえばジメチルアミノプロピルアミン、ジエチルアミノプロピルアミン、ジプロピルアミノプロピルアミン、ジブチルアミノプロピルアミン、ジメチルアミノエチルアミン、ジエチルアミノエチルアミン、ジプロピルアミノエチルアミン、ジブチルアミノエチルアミン、トリメチルヘキサメチレンジアミン、ジアミノプロパンなど)とNH2もしくはNH基を少なくとも1個有する環状構造のアミンもしくは芳香族ポリアミン(b)(たとえばメタキシリレンジアミン、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、イソホロンジアミン、メンタンジアミン、ジアミノシクロヘキサン、フェニレンジアミン、トルイレンジアミン、キシリレンジアミン、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルスルホン、ピペラジン、N−アミノエチルピペラジン、ベンジルアミン、シクロヘキシルアミンなどのポリアミンおよびモノアミン類)とジイソシアネート化合物(c)(たとえばイソホロンジイソシアネート、メタキシリレンジイソシアネート、1,3−ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン、2,4−トルイレンジイソシアネート、2,6−トルイレンジイソシアネート、1,5−ナフチレンジイソシアネート、1,4−フェニレンジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4'−ジイソシアネート、2,2'−ジメチルジフェニルメタン−4,4'−ジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネートなど)の反応生成物[ここで、各反応成分の比率は、(a)1モル、(b)0.02〜3モル、および(a)と(b)のNH2および/またはNH/(c)のNCO=1/1〜1.2となるように選定し、芳香族炭化水素、アルコール、ケトンなどの溶媒中で室温乃至160℃にて反応させればよい]や上述の脂肪族ポリアミン(a)とアミン(b)とジイソシアネート化合物(c)とエポキシド化合物(d)(ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、ヘキサヒドロビスフェノールA、カテコール、レゾルシン、トリヒドロキシビフェニル、ベンゾフェノン、ハイドロキノン、テトラメチルビスフェノールAなどの多価フェノールとエピクロルヒドリンを反応して得られるグリシジルエーテル;グリセリン、ネンペンチルグリコール、エチレングリコール、ポリエチレングリコールなどの脂肪族多価アルコールとエピクロルヒドリンを反応して得られるポリグリシジルエーテル;p−オキシ安息香酸、オキシナフトエ酸などのヒドロキシカルボン酸とエピクロルヒドリンを反応して得られるグリシジルエーテルエステル;フタル酸、イソフタル酸、テトラハイドロフタル酸、エンドメチレンテトラヒドロフタル酸、トリメリット酸、重合脂肪酸などのポリカルボン酸から誘導されるポリグリシジルエステル;アミノフェノール、アミノアルキルフェノールから誘導されるグリシジルアミノグリシジルエーテル;アミノ安息香酸から誘導されるグリシジルアミノグリシジルエステル;アニリン、トルイジン、トリブロムアニリン、キシリレンジアミン、4,4'−ジアミノジフェニルメタンから誘導されるグリシジルアミン;エポキシ化ポリオレフィン、グリシジルヒダントイン、グリシジルアルキルヒダントイン、トリグリシジルシアヌレート、ブチルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、アルキルフェニルグリシジルエーテル、安息香酸グリシジルエステル、スチレンオキサイドなどのモノエポキシド等)の反応生成物[ここで、各反応成分の比率は、(a)1モル、(b)0.5〜5モル、および(a)と(b)のNH2および/またはNH/(d)のエポキシ基=1/0.3〜0.9、および(a)と(b)のNH2および/またはNH/(c)のNCO=1/0.15〜1.35となるように選定し、先ず(b)の一部または全部と(d)を要すれば上記の溶媒中、60〜120℃で付加反応させ、次いで(a)と残りの(b)と(c)を加え、上記の溶媒中で室温乃至160℃にて反応させればよい]が挙げられる。
これら潜在性硬化剤の使用量は通常、上記ブロック化ウレタンプレポリマーのNCOに対し1.0〜3.0当量となるように選定すればよい。
実施例1,2および比較例1〜4
(1)ブロック化ウレタンプレポリマーの製造
No.1
PPG100gとMDI27.8gおよびジブチル錫ジラウレート0.008gを80℃で5時間反応させて(NCO/OH=2.2)、末端NCO含有ウレタンプレポリマーを得た後、これにメチルエチルケトキシム11.1gを加え、50℃で5時間反応させ、IRにてNCOの吸収が無くなったのを確認して、ブロック化ウレタンプレポリマーを得る。
No.2
ポリマーポリオール[旭硝子(株)製「EL−920」、分子量4900、f=3のポリオキシアルキレンエーテルポリオールにアクリロニトリルとスチレンの混合モノマーをグラフト重合させたもの]100gとMDI12.3gおよびジブチル錫ジラウレート0.008gを80℃で5時間反応させて(NCO/OH=2.2)、末端NCO含有ウレタンプレポリマーを得た後、これにメチルエチルケトキシム4.9gを加え、50℃で5時間反応させ、IRにてNCOの吸収が無くなったのを確認して、ブロック化ウレタンプレポリマーを得る。
下記表1に示す重量部数の各成分を、減圧下で混練してボディシーラーを得る。
(3)性能試験(結果は下記表2に示す)
i)硬化物性
厚み2mmのシート状に塗布し、140℃で20分間焼き付けた後、ダンベル2号にて引張速度200mm/分で伸び(%)および引張強度(kg/cm2)を測定する。
ii)硬化後の可塑剤滲出
上記(i)と同様にシート状塗布、次いで焼付けを行った後、20℃で7日間放置してから、可塑剤滲出の有無を目視判定する。○は滲出なし、×:滲出あり。
iii)粘度安定性
40℃で7日間貯蔵後の増粘率(%)を測定する。
iv)接着性
70×150×0.8mmの電着塗装板に、10×100×5mmの寸法形状で塗布し、140℃で20分間の焼付け後、20℃で24時間放置してから、爪で剥離したときの破壊状態を観察する。
注1)三菱レイヨン(株)製「ダイヤナールRB2000」、Aモノマー:
n−ブチルメタクリレート、混合Bモノマー:メチルメタクリレート/アクリル 酸、粒径30μm
注2)鐘淵化学(株)製「PSH−180」
注3)ゼオン化成(株)製「F345」、n−ブチルメタクリレート/メチル メタクリレートコポリマー
注4)富士化成工業(株)製のポリアミン系変性化合物(脂肪族ポリアミンの誘導体)
本明細書の当初の開示は、少なくとも下記の態様を包含する。
〔1〕構成モノマーの比率がコア部からシェル部にかけて多段階乃至連続的に変化したグラジェント型構造を有するアクリル樹脂粒子と充填剤を可塑剤に分散してなるアクリルゾルに、熱硬化性材料として、末端イソシアネート基含有ウレタンプレポリマーの遊離イソシアネート基をブロック化したブロック化ウレタンプレポリマーおよびその潜在性硬化剤を配合したことから成り、該潜在性硬化剤が、60℃以上の温度で活性化してイソシアネート基と反応しうる、ジヒドラジド化合物;ジシアンジアミド;4,4’−ジアミノジフェニルスルホン;イミダゾール化合物;メラミン;ベンゾグアナミン;N,N’−ジアルキル尿素化合物;N,N’−ジアルキルチオ尿素化合物;融点60℃以上の常温固形ポリアミン;脂肪族ポリアミンとNH 2 もしくはNH基を少なくとも1個有する環状構造のアミンもしくは芳香族ポリアミンとジイソシアネート化合物の反応生成物;および脂肪族ポリアミンとNH 2 もしくはNH基を少なくとも1個有する環状構造のアミンもしくは芳香族ポリアミンとジイソシアネート化合物とエポキシド化合物の反応生成物からなる群から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする熱硬化性組成物。
〔2〕ブロック化ウレタンプレポリマーが、ポリオールと過剰のポリイソシアネート化合物の反応で得られる末端イソシアネート基含有ウレタンプレポリマーのブロック体であって、そのポリオールの少なくとも一部にポリマーポリオールを含ませたものである〔1〕に記載の熱硬化性組成物。
〔3〕潜在性硬化剤が、脂肪族ポリアミンとNH 2 もしくはNH基を少なくとも1個有する環状構造のアミンもしくは芳香族ポリアミンとジイソシアネート化合物の反応生成物である〔1〕または〔2〕に記載の熱硬化性組成物。
〔4〕グラジェント型構造を有するアクリル樹脂粒子と、ブロック化ウレタンプレポリマーの重量比が20/1〜1/20である〔1〕乃至〔3〕のいずれか1つに記載の熱硬化性組成物。
Claims (4)
- 構成モノマーの比率がコア部からシェル部にかけて多段階乃至連続的に変化したグラジェント型構造を有するアクリル樹脂粒子と充填剤を可塑剤に分散してなるアクリルゾルに、熱硬化性材料として、ポリオールと過剰のポリイソシアネート化合物を反応させて得た末端イソシアネート基含有ウレタンプレポリマーの遊離イソシアネート基をブロック化したブロック化ウレタンプレポリマーおよびその潜在性硬化剤を配合したことから成り、該ポリイソシアネート化合物はトリメチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ペンタメチレンジイソシアネート、2,4,4−または2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、ドデカメチレンジイソシアネート、1,3−シクロペンタンジイソシアネート、1,6−ヘキサンジイソシアネート(HDI)、1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、1,3−シクロヘキサンジイソシアネート、4,4'−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、4,4'−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、メチル2,4−シクロヘキサンジイソシアネート、メチル2,6−シクロヘキサンジイソシアネート、1,4−ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン、1,3−ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン、m−フェニレンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、4,4'−ジフェニルジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、4,4'−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、クルードMDI、2,4−または2,6−トリレンジイソシアネート、4,4'−トルイジンジイソシアネート、ジアニジンジイソシアネートおよび4,4'−ジフェニルエーテルジイソシアネートからなる群から選択され、該潜在性硬化剤が、60℃以上の温度で活性化してイソシアネート基と反応しうる、ジヒドラジド化合物;ジシアンジアミド;4,4’−ジアミノジフェニルスルホン;イミダゾール化合物;メラミン;ベンゾグアナミン;N,N’−ジアルキル尿素化合物;N,N’−ジアルキルチオ尿素化合物;脂肪族ポリアミンとNH2もしくはNH基を少なくとも1個有する環状構造のアミンもしくは芳香族ポリアミンとジイソシアネート化合物の反応生成物;および脂肪族ポリアミンとNH2もしくはNH基を少なくとも1個有する環状構造のアミンもしくは芳香族ポリアミンとジイソシアネート化合物とエポキシド化合物の反応生成物からなる群から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする熱硬化性組成物。
- ブロック化ウレタンプレポリマーが、ポリオールと過剰のポリイソシアネート化合物の反応で得られる末端イソシアネート基含有ウレタンプレポリマーのブロック体であって、そのポリオールの少なくとも一部にポリマーポリオールを含ませたものである請求項1に記載の熱硬化性組成物。
- 潜在性硬化剤が、脂肪族ポリアミンとNH2もしくはNH基を少なくとも1個有する環状構造のアミンもしくは芳香族ポリアミンとジイソシアネート化合物の反応生成物である請求項1または2に記載の熱硬化性組成物。
- グラジェント型構造を有するアクリル樹脂粒子と、ブロック化ウレタンプレポリマーの重量比が20/1〜1/20である請求項1乃至3のいずれか1つに記載の熱硬化性組成物。
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