JP6155657B2 - ハードコートフィルム、偏光板及び画像表示装置 - Google Patents
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Description
このようなハードコートフィルムは、製品として一定の強度が必要とされ、例えば、JIS K5600−5−4(1999)で規定される鉛筆硬度試験で「H」以上の硬度を示すものが望ましいとされている。
特許文献3には、例えば、同一分子内に3個以上のエチレン性不飽和基及び1個以上のイソシアヌレート環を有する化合物を含む硬化性組成物を基材上に塗設して硬化させた、硬化後のハードコート層の膜厚が15μm以上200μm以下であるハードコート処理物品が開示されている。
特に、上記ハードコートフィルムは、製品として所望の硬度が達成されていることを確認するために、上述した鉛筆硬度試験を行う。上記鉛筆硬度試験を行うと、ハードコートフィルムの表面に鉛筆による凹みが形成されることがある。上記復元性が不充分であると、鉛筆硬度試験後に製品として使用できないといった問題があった。
上記イソシアヌル骨格を有するウレタン(メタ)アクリレートは、イソシアヌレートの3箇所の末端イソシアネートに、ジペンタエリスリトールペンタアクリレートを反応させたウレタンアクリレートであることが好ましい。
上記ハードコート層用組成物は、更に、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレートを含有することが好ましい。
ハードコート層用組成物は、更に、官能基数が6以下のウレタン(メタ)アクリレートを含有することが好ましい。
上記ハードコート層用組成物は、更に、(メタ)アクリルポリマーを含有することが好ましい。
上記ハードコート層用組成物は、更に、レベリング剤を含有することが好ましい。
本発明はまた、偏光素子を備えてなる偏光板であって、上記偏光素子の表面に上述のハードコートフィルムを備えることを特徴とする偏光板でもある。
本発明はまた、上述のハードコートフィルム、又は、上述の偏光板を備えることを特徴とする画像表示装置でもある。
以下、本発明を詳細に説明する。
上記ハードコート層は、イソシアヌル骨格を有するウレタン(メタ)アクリレートを含有するハードコート層用組成物の硬化物からなるものである。
ここで、本明細書では、(メタ)アクリレートは、「アクリレート」及び「メタクリレート」を表す。
上記ハードコート層を形成する樹脂成分として、イソシアヌル骨格を有するウレタン(メタ)アクリレートを適用しており、更に、上記ウレタン(メタ)アクリレートは、上記イソシアヌル骨格とウレタン構造とが環構造を介して結合されている。このようなウレタン(メタ)アクリレートを適用することで、本発明のハードコートフィルムは、ハードコート層に極めて高い硬度と優れた復元性とを付与することができる。
上記イソシアヌル骨格を有するウレタン(メタ)アクリレートとしては、例えば、ジイソシアネートからなるイソシアヌレートの末端のイソシアネート基に、多官能モノマーを反応させたウレタン(メタ)アクリレートが挙げられる。
上記官能基数は、12以上であることがより好ましく、15であることが更に好ましい。
1500未満であると、充分な硬度が得られないおそれがある。3000を超えると、ハードコート層用組成物の粘度が上昇して塗工が困難となったり、ハードコート層の硬化反応に阻害が生じ充分な硬度が得られないおそれがある。
上記重量平均分子量は、1800〜2500であることがより好ましい。
なお、上記重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法によりポリスチレン換算で求めた値である。
なお、上記ハードコートフィルムのカールとは、ハードコート層形成時の紫外線硬化反応によって硬化収縮が起こり、塗膜が収縮する為に、塗膜(ハードコート層)と基材との間に応力差が生じて塗膜側にフィルムがカールする現象をいう。
ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレートを含有することにより、ハードコートフィルム同士が貼り付くといったブロッキングを防止することができる。また、ハードコートフィルムのカールの発生を好適に防止することもできる。
上述したイソシアヌル骨格を有するウレタン(メタ)アクリレートに加え、官能基数が比較的少ないウレタン(メタ)アクリレートを併用することにより、高い鉛筆硬度を維持しながら、かつ、ハードコートフィルムのカールを防止することができる。
上記官能基数が6以下のウレタン(メタ)アクリレートとしては、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)及び/又はイソホロンジイソシアネート(IPDI)からなるウレタン(メタ)アクリレートであって、官能基数2〜3の多官能アクリレートモノマーを付加させたものであることが好ましい。
上記ダメージとは、ハードコート層形成時の紫外線硬化反応による発熱や、該発熱により急激に加熱され、紫外線照射が一気に終了することにより急激に冷却されることによって、硬化収縮とあいまってハードコート層と基材とが流れ方向にスジ状に波打つ現象をいう。
上記重量平均分子量が1万未満であると、充分な硬度が得られないおそれがある。3万を超えると、塗膜密着性が低下したり、ハードコート層用組成物の粘度が上昇して塗工面が悪化したり、ハンドリングが悪くなるおそれがある。上記重量平均分子量は1万〜2万であることがより好ましい。
上記重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー法(GPC法)の方法により得られる値である。
上記アクリル二重結合当量は、下限が210であることがより好ましく、上限が270であることがより好ましい。
上記アクリル二重結合当量は、配合したモノマーから算出される二重結合量と重量平均分子量により求めた値である。
上記比が50未満であると、硬度、耐擦傷性が悪化するおそれがある。80を超えると、密着性が悪化するおそれがある。
上記比は、50〜70であることがより好ましい。
上記ガラス転移温度は、ポリマーを構成するモノマーのTgから計算する方法により得られる値である。
上記酸価は、0.8mgKOH/g以下であることがより好ましい。
レベリング剤を含有することにより、ハードコート層の平面性を良好にし、ハードコートフィルムのブロッキングを防止することができる。
上記レベリング剤としては、例えば、フッ素系レベリング剤、シリコーン系レベリング剤、アクリル系レベリング剤等の公知のものを挙げることができる。なかでも、少ない添加量でのインキの安定性、塗工面の安定性を確保できる点で、フッ素系レベリング剤が好ましい。
上記ブロッキング防止剤としては、反応基を持たない、平均一次粒径が100〜600nmのケイ素又はスチレン等の粒子を挙げることができる。
上記平均一次粒径が100nm未満であると、ブロッキング防止性が発揮されないおそれがある。600nmを超えると、ヘイズが高くなるおそれがある。上記平均一次粒径は、100〜350nmであることがより好ましい。
なお、上記平均一次粒径はメチルイソブチルケトン5重量%分散液の状態でレーザー回折散乱法粒度分布測定装置により測定して得られる値である。
上記光重合開始剤としては、公知のものであれば特に限定されず、例えば、アセトフェノン類(例えば、商品名イルガキュア184、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製の1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、商品名イルガキュア907、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製の2−メチル−1〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モリフォリノプロパン−1−オン)、ベンゾフェノン類、チオキサントン類、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、芳香族ジアゾニウム塩、芳香族スルホニウム塩、芳香族ヨードニウム塩、メタセロン化合物、ベンゾインスルホン酸エステル等を挙げることができる。なかでも、アセトフェノン類であることが好ましい。
上記光重合開始剤の含有量は、上記樹脂固形分100質量部に対して2〜5質量部であることがより好ましい。
上記他の成分としては、熱重合開始剤、紫外線吸収剤、光安定化剤、架橋剤、硬化剤、重合促進剤、粘度調整剤、帯電防止剤、酸化防止剤、防汚剤、スリップ剤、屈折率調整剤、分散剤等を挙げることができる。これらは公知のものを使用することができる。
上記混合分散は、ペイントシェーカー、ビーズミル、ニーダー等の公知の装置を使用して行うとよい。
なかでも、上記溶媒としては、上述した樹脂成分及び他の添加剤を溶解又は分散させ、上記ハードコート層用組成物を好適に塗工できる点で、メチルイソブチルケトン、及び/又は、メチルエチルケトンが好ましい。
上記紫外線を照射する場合は、紫外線照射量が80mJ/cm2以上であることが好ましく、100mJ/cm2以上であることがより好ましく、130mJ/cm2以上であることが更に好ましい。
5μm未満であると、硬度が不充分となるおそれがある。15μmを超えると、残留溶剤が残ったり、塗膜密着性が低下するおそれがある。上記ハードコート層の層厚みは、5〜10μmであることがより好ましい。
上記層厚みは、ハードコート層の断面を、電子顕微鏡(SEM、TEM、STEM)で観察することにより測定して得られた値である。
上記光透過性基材は、平滑性、耐熱性を備え、機械的強度に優れたものが好ましい。
上記光透過性基材を形成する材料の具体例としては、ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート)、セルローストリアセテート、セルロースジアセテート、セルロースアセテートブチレート、ポリアミド、ポリイミド、ポリエーテルスルフォン、ポリスルフォン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン、ポリ塩化ビニル、ポリビニルアセタール、ポリエーテルケトン、ポリメタクリル酸メチル、ポリカーボネート、又は、ポリウレタン等の熱可塑性樹脂が挙げられ、好ましくはポリエステル(ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート)、トリアセチルセルロースが挙げられる。
また、上記光透過性基材は、その上に防眩層を形成するのに際して、接着性向上のために、コロナ放電処理、酸化処理等の物理的な処理のほか、アンカー剤もしくはプライマーと呼ばれる塗料の塗布を予め行ってもよい。
上記全光線透過率は、ヘイズメーター(村上色彩技術研究所製、製品番号;HM−150)を用いてJIS K−7361に準拠した方法により測定することができる。
上記ヘイズは、ヘイズメーター(村上色彩技術研究所製、製品番号;HM−150)を用いてJIS K−7136に準拠した方法により測定することができる。
また、本発明のハードコートフィルムは、上述した樹脂成分のみならず、上述の他の樹脂成分や添加剤を含有したハードコート層用組成物の硬化物からなるハードコート層を有することにより、上述した極めて高い硬度と優れた復元性とを有するだけでなく、カールやダメージの防止や、ブロッキング防止、光学特性に優れたハードコートフィルムとすることができる。
なお、文中、「部」又は「%」とあるのは特に断りのない限り、質量基準である。
イルガキュア184(光重合開始剤、BASFジャパン社製)4質量部を、メチルエチルケトン(MEK)/メチルイソブチルケトン(MIBK)中に添加して攪拌し溶解させて、最終固形分が40質量%の溶液を調製した。この溶液に、樹脂成分として、ペンタエリスリトールトリアクリレート(PETA)と、U−4HA(4官能ウレタンオリゴマー、重量平均分子量600、新中村化学社製)と、IPDIが3量化した15官能のイソシアヌル骨格とウレタン構造とが環構造を介して結合されたウレタンアクリレート(以下、ウレタンIPDIと称する)と、ポリマー(7975−D41、アクリル二重結合当量250、重量平均分子量15000、日立化成工業社製)とを、固形分比で、25質量部:25質量部:40質量部:10質量部として添加して攪拌した。この溶液に、レベリング剤(製品名メガファックF−477、DIC社製)を固形分比で0.5重量部添加して撹拌し、更に、ブロッキング防止剤(SIRMIBK15WT%−E65、CIKナノテック社製)を固形分比で1.5質量部添加して攪拌し、ハードコート層用組成物を調製した。
このハードコート層用組成物を、トリアセチルセルロース(TAC)基材(商品名KC4UAW、厚み40μm、コニカミノルタオプト社製)上に、スリットリバースコートにより、塗布量8g/m2で塗布して塗膜を形成した。得られた塗膜を70℃で1分間乾燥させた後、紫外線照射量130mJ/cm2で紫外線を照射して塗膜を硬化させ、厚み7μmのハードコート層を形成し、ハードコートフィルムを得た。
実験例1のハードコート層用組成物において、(PETA:U−4HA:ウレタンIPDI:ポリマー)の樹脂配合を固形分比で(25質量部:15質量部:50質量部:10質量部)とした点以外は、実験例1と同様にして、TAC基材上にハードコート層を形成し、ハードコートフィルムを得た。
実験例1のハードコート層用組成物において、(PETA:U−4HA:ウレタンIPDI:ポリマー)の樹脂配合を固形分比で(15質量部:30質量部:45質量部:10質量部)とした点以外は、実験例1と同様にして、TAC基材上にハードコート層を形成し、ハードコートフィルムを得た。
実験例1のハードコート層用組成物において、(PETA:U−4HA:ウレタンIPDI:ポリマー)の樹脂配合を固形分比で(20質量部:20質量部:40質量部:20質量部)とした点以外は、実験例1と同様にして、TAC基材上にハードコート層を形成し、ハードコートフィルムを得た。
実験例1のハードコート層用組成物において、(PETA:U−4HA:ウレタンIPDI:ポリマー)の樹脂配合を固形分比で(30質量部:20質量部:40質量部:10質量部)とした点以外は、実験例1と同様にして、TAC基材上にハードコート層を形成し、ハードコートフィルムを得た。
実験例1のハードコート層用組成物において、ウレタンIPDIに代えて、XDIが3量化した15官能のイソシアヌル骨格とウレタン構造とが環構造を介して結合されたウレタンアクリレート(ウレタンXDI)を用い、(PETA:U−4HA:ウレタンXDI:ポリマー)の樹脂配合を固形分比で(25質量部:25質量部:40質量部:10質量部)とした点以外は、実験例1と同様にして、TAC基材上にハードコート層を形成し、ハードコートフィルムを得た。
実験例1のハードコート層用組成物において、ウレタンIPDIに代えて、XDIが3量化した15官能のイソシアヌル骨格とウレタン構造とが環構造を介して結合されたウレタンアクリレート(ウレタンXDI)を用い、(PETA:U−4HA:ウレタンXDI:ポリマー)の樹脂配合を固形分比で(25質量部:15質量部:50質量部:10質量部)とした点以外は、実験例1と同様にして、TAC基材上にハードコート層を形成し、ハードコートフィルムを得た。
実験例1のハードコート層用組成物において、ウレタンIPDIに代えて、XDIが3量化した15官能のイソシアヌル骨格とウレタン構造とが環構造を介して結合されたウレタンアクリレート(ウレタンXDI)を用い、(PETA:U−4HA:ウレタンXDI:ポリマー)の樹脂配合を固形分比で(15質量部:30質量部:45質量部:10質量部)とした点以外は、実験例1と同様にして、TAC基材上にハードコート層を形成し、ハードコートフィルムを得た。
実験例1のハードコート層用組成物において、ウレタンIPDIに代えて、XDIが3量化した15官能のイソシアヌル骨格とウレタン構造とが環構造を介して結合されたウレタンアクリレート(ウレタンXDI)を用い、(PETA:U−4HA:ウレタンXDI:ポリマー)の樹脂配合を固形分比で(20質量部:20質量部:40質量部:20質量部)とした点以外は、実験例1と同様にして、TAC基材上にハードコート層を形成し、ハードコートフィルムを得た。
実験例1のハードコート層用組成物において、ウレタンIPDIに代えて、XDIが3量化した15官能のイソシアヌル骨格とウレタン構造とが環構造を介して結合されたウレタンアクリレート(ウレタンXDI)を用い、(PETA:U−4HA:ウレタンXDI:ポリマー)の樹脂配合を固形分比で(30質量部:20質量部:40質量部:10質量部)とした点以外は、実験例1と同様にして、TAC基材上にハードコート層を形成し、ハードコートフィルムを得た。
イルガキュア184(光重合開始剤、BASFジャパン社製)4質量部を、メチルエチルケトン(MEK)/メチルイソブチルケトン(MIBK)中に添加して攪拌し溶解させて、最終固形分が40質量%の溶液を調製した。この溶液に、樹脂成分として、U−4HA(4官能ウレタンオリゴマー、重量平均分子量600、新中村化学社製)を100質量部添加して攪拌した。この溶液に、レベリング剤(製品名メガファックF−477、DIC社製)を固形分比で0.5重量部添加して撹拌し、更に、ブロッキング防止剤(SIRMIBK15WT%−E65、CIKナノテック社製)を固形分比で1.5質量部添加して攪拌し、ハードコート層用組成物を調製した。
このハードコート層用組成物を、トリアセチルセルロース(TAC)基材(商品名KC4UAW、厚み40μm、コニカミノルタオプト社製)上に、スリットリバースコートにより、塗布量8g/m2で塗布して塗膜を形成した。得られた塗膜を70℃で1分間乾燥させた後、紫外線照射量130mJ/cm2で紫外線を照射して塗膜を硬化させ、厚み7μmのハードコート層を形成し、比較例1のハードコートフィルムを得た。
実験例1のハードコート層用組成物において、樹脂成分として、ペンタエリスリトールトリアクリレート(PETA)とU−4HAとを、固形分比で(50質量部:50質量部)として添加した以外は、実験例1と同様にして、TAC基材上にハードコート層を形成し、ハードコートフィルムを得た。
実験例1のハードコート層用組成物において、樹脂成分として、PETAを100質量部添加した以外は、実験例1と同様にして、TAC基材上にハードコート層を形成し、ハードコートフィルムを得た。
実験例1のハードコート層用組成物において、樹脂成分として、ポリマー(7975−D41、アクリル二重結合当量250、重量平均分子量15000、日立化成工業社製)を100質量部添加した以外は、実験例1と同様にして、TAC基材上にハードコート層を形成し、ハードコートフィルムを得た。
実験例1のハードコート層用組成物において、樹脂成分として、PETAとポリマーとを、固形分比で(50質量部:50質量部)として添加した以外は、実験例1と同様にして、TAC基材上にハードコート層を形成し、ハードコートフィルムを得た。
実験例1のハードコート層用組成物において、樹脂成分として、U−15HA(15官能ウレタンオリゴマー、重量平均分子量2300、新中村化学社製)とポリマーとを、固形分比で(50質量部:50質量部)として添加した以外は、実験例1と同様にして、TAC基材上にハードコート層を形成し、ハードコートフィルムを得た。
実験例1のハードコート層用組成物において、樹脂成分として、PETAとウレタンアクリレートであるBS−577(IPDI骨格、荒川化学工業社製)とポリマーとを使用し、樹脂配合(PETA:BS−577:ポリマー)を固形分比で(70質量部:20質量部:10質量部)とした以外は、実験例1と同様にして、TAC基材上にハードコート層を形成し、ハードコートフィルムを得た。
実験例1のハードコート層用組成物において、樹脂成分として、PETAと、U−4HAと、U−15HA(15官能ウレタンオリゴマー、重量平均分子量2300、新中村化学社製)と、ポリマーとを使用し、樹脂配合(PETA:U−4HA:U−15HA:ポリマー)を固形分比で(25質量部:25質量部:40質量部:10質量部)とした以外は、実験例1と同様にして、TAC基材上にハードコート層を形成し、ハードコートフィルムを得た。
実験例1のハードコート層用組成物において、樹脂成分として、PETAと、U−4HAと、FA−731A(3官能ウレタンオリゴマー、重量平均分子量450、日立化成工業社製)と、ポリマーとを使用し、樹脂配合(PETA:U−4HA:FA−731A:ポリマー)を固形分比で(25質量部:25質量部:40質量部:10質量部)とした以外は、実験例1と同様にして、TAC基材上にハードコート層を形成し、ハードコートフィルムを得た。
実験例1のハードコート層用組成物において、(PETA:U−4HA:ウレタンIPDI:ポリマー)の樹脂配合を固形分比で(12.5質量部:12.5質量部:62.5質量部:12.5質量部)とした点以外は、実験例1と同様にして、TAC基材上にハードコート層を形成し、ハードコートフィルムを得た。
実験例1のハードコート層用組成物において、(PETA:U−4HA:ウレタンIPDI:ポリマー)の樹脂配合を固形分比で(62.5質量部:12.5質量部:12.5質量部:12.5質量部)とした点以外は、実験例1と同様にして、TAC基材上にハードコート層を形成し、ハードコートフィルムを得た。
実験例1のハードコート層用組成物において、(PETA:U−4HA:ウレタンIPDI:ポリマー)の樹脂配合を固形分比で(12.5質量部:62.5質量部:12.5質量部:12.5質量部)とした点以外は、実験例1と同様にして、TAC基材上にハードコート層を形成し、ハードコートフィルムを得た。
実験例1のハードコート層用組成物において、(PETA:U−4HA:ウレタンIPDI:ポリマー)の樹脂配合を固形分比で(12.5質量部:12.5質量部:12.5質量部:62.5質量部)とした点以外は、実験例1と同様にして、TAC基材上にハードコート層を形成し、ハードコートフィルムを得た。
実験例1のハードコート層用組成物において、樹脂成分として、PETAと、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(DPHA)と、U−4HAと、ウレタンIPDIと、ポリマーとを使用し、樹脂配合(PETA:DPHA:U−4HA:ウレタンIPDI:ポリマー)を固形分比で(12.5質量部:25質量部:25質量部:40質量部:10質量部)とした以外は、実験例1と同様にして、TAC基材上にハードコート層を形成し、ハードコートフィルムを得た。
各ハードコートフィルムを、温度25℃、相対湿度60%の条件で2時間調湿した後、JIS−S−6006が規定する試験用鉛筆(硬度HB〜3H)を用いて、JISK5600−5−4(1999)が規定する鉛筆硬度評価方法に従い、4.9Nの荷重にて、ハードコート層が形成された表面の鉛筆硬度を測定した。
上記鉛筆硬度試験を行い、3本以上キズ(凹みを含む)が入る試験を実施し、その後100℃オーブンで10分間放置し、加熱後の復元具体を下記基準にて評価した。
○:加熱後2本以上復元した。
△:加熱後1本復元した。
×:復元しなかった。
各ハードコートフィルムを2枚準備し、それぞれのハードコート層同士を擦り合わせて滑りやすさを下記の基準にて評価した。
◎:良く滑るもの
○:滑りやすいもの
△:やや滑るもの
×:滑らないもの
得られたハードコートフィルムを10cm×10cmに切り出し、塗工面を上にして、図1に示すように、カールしている幅(W)を測定し、カールの度合いを下記基準にて評価した。
○:幅が50mm以上
○△:幅が10mm以上50mm未満
△:幅が10mm未満
×:幅がなく、円筒状に丸まった
基材の走行方向に対して、ハードコート層形成時の紫外線照射による硬化反応によって生じるダメージ(熱ジワ)の発生度合いを蛍光灯下で確認し、下記の基準にて評価した。
○:ほぼシワがない
△:シワはあるが実用上問題ない状態
×:うねりのようなシワがある状態
得られたハードコートフィルムの密着性については、クロスカット基盤目試験を行い、元のカット部数に対するテープを剥がした後に基材上に残存したカット部数の比について、下記の基準にて評価した。
○:90/100〜100/100
△:50/100〜89/100
×:0/100〜49/100
一方、比較例1〜7、9のハードコートフィルムは、鉛筆硬度試験において3H未満であったが、比較例8のハードコートフィルムは、鉛筆硬度試験において3Hであった。また、比較例のハードコートフィルムは、ブロッキング防止性、復元性、カール及びダメージ発生防止及び密着性の全てに優れたものはなかった。
参考例1〜3、5のハードコートフィルムは、鉛筆硬度試験において3H以上であったが、参考例4のハードコートフィルムは、鉛筆硬度試験において3H未満であった。また、参考例のハードコートフィルムは、ブロッキング防止性、復元性、カール及びダメージ発生防止及び密着性の全てに優れたものはなかった。
Claims (8)
- 光透過性基材及びハードコート層を有し、
前記ハードコート層は、キシレンジイソシアネートの三量体により形成されたイソシアヌル骨格を有するウレタン(メタ)アクリレートを含有するハードコート層用組成物の硬化物からなり、
前記ウレタン(メタ)アクリレートは、前記イソシアヌル骨格とウレタン構造とが環構造を介して結合されている
ことを特徴とするハードコートフィルム。 - イソシアヌル骨格を有するウレタン(メタ)アクリレートは、イソシアヌレートの3箇所の末端イソシアネートに、ジペンタエリスリトールペンタアクリレートを反応させたウレタンアクリレートである請求項1記載のハードコートフィルム。
- ハードコート層用組成物は、更に、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレートを含有する請求項1又は2記載のハードコートフィルム。
- ハードコート層用組成物は、更に、官能基数が6以下のウレタン(メタ)アクリレートを含有する請求項1、2又は3記載のハードコートフィルム。
- ハードコート層用組成物は、更に、(メタ)アクリルポリマーを含有する請求項1、2、3又は4記載のハードコートフィルム。
- ハードコート層用組成物は、更に、レベリング剤を含有する請求項1、2、3、4又は5記載のハードコートフィルム。
- 偏光素子を備えてなる偏光板であって、
前記偏光素子の表面に請求項1、2、3、4、5又は6記載のハードコートフィルムを備えることを特徴とする偏光板。 - 請求項1、2、3、4、5若しくは6記載のハードコートフィルム、又は、請求項7記載の偏光板を備えることを特徴とする画像表示装置。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013012178A JP6155657B2 (ja) | 2013-01-25 | 2013-01-25 | ハードコートフィルム、偏光板及び画像表示装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013012178A JP6155657B2 (ja) | 2013-01-25 | 2013-01-25 | ハードコートフィルム、偏光板及び画像表示装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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