JP4496424B2 - プラスチックレンズ用紫外線硬化性ハードコート組成物及び該組成物を用いたハードコート層の形成方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、プラスチックレンズ用紫外線硬化性ハードコート組成物及び該組成物を用いたハードコート層の形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
プラスチックレンズはガラスレンズに比べ軽量で割れにくく、染色性に優れるが、表面硬度が低く、表面に傷がつき易い欠点がある。そのため、耐擦傷性を付与する目的で、一般にプラスチックレンズ表面にはハードコートを施している。
【0003】
ハードコートはレンズ基材と屈折率の差が大きい場合には干渉縞を生じて外観を悪くする。例えば、高屈折率のレンズ基材に低屈折率材料のハードコートを施した場合は、強い干渉縞が発生して、高解像度を必要とする光学材料には不適当である。最近では、プラスチックレンズは屈折率1.60以上の高屈折率レンズが主流で、それ故ハードコート材料の屈折率の調整が不可欠である。この方策として、ハードコート液中に金属酸化物超微粒子を適当量加えて高屈折率化する手段が一般にとられている。
【0004】
一般にハードコート材料としては、有機ケイ素化合物と金属酸化物超微粒子を主成分とした熱硬化性組成物が用いられる。しかしながら、加熱硬化によるハードコートは前処理としてレンズ基材の洗浄や密着性を向上させるための表面処理等を必要とし、さらには硬化に長時間を要することから、生産性に課題を有していた。また、ハードコート液は湿気や溶媒の揮発の影響を受けて高粘度化しやすく、可使時間が短いという欠点もあった。
【0005】
一方で、紫外線、電子線等の活性エネルギー線でラジカル重合を開始する化合物を主成分とした、光硬化性のアクリル系ハードコート材料が知られている。この光硬化性ハードコートは硬化時間が短く、生産性に優れている。しかしながら、酸素による硬化阻害が起きやすい、硬化収縮が大きい、レンズ基材との密着性が悪い等の欠点があった。
【0006】
一般にプラスチックレンズのハードコート方法は、2個のガラスモールドとガスケットまたは粘着テープで形成される空間にモノマーを注入し、硬化させる注型成型法で得られたレンズにハードコート液を塗布している。塗布方法としては、ディッピング法、刷け塗り、フローコート法、スプレーコート法、スピンコート法等が挙げられるが、一般的にはディッピング法が使用される。しかしながら、これらの塗布方法は前処理としてレンズの洗浄や表面処理を必要とし、生産効率が低く、歩留まりに問題がある。
【0007】
最近では、ガラスモールドの成型面に予めハードコート層を形成する、いわゆるインモールド法を利用したプラスチックレンズのコーティング方法が提案されている。例えば、有機ケイ素化合物をガラスモールドに塗布した後に加熱処理をして硬化被膜を形成し、該モールドでウレタン樹脂製レンズ表面にシリコーン系硬化被膜を形成する方法が開示されている(例えば、特許文献1参照)。また、ガラスモールドに屈折率の異なる有機ケイ素硬化被膜を数層にわたって形成し、該モールドでハードコート付きプラスチックレンズに反射防止機能を付与する方法が開示されている(例えば、特許文献2参照)。これらの技術は、ハードコート層の形成に熱重合を用いているため硬化時間が長く、生産性の面では好ましくはない。また、モールド成型面にコーティング組成物を塗布し、一部硬化させた組成物とレンズ基材を密着させるコーティング方法が開示されている(例えば、特許文献3参照)。また、モールドにハードコート組成物を塗布し、硬化させた後に2個のモールド側面に粘着シート物を密着させて行うレンズの注型方法が開示されている(例えば、特許文献4参照)。
【0008】
【特許文献1】
特公平6−20756号公報
【特許文献2】
特公平5−35652号公報
【特許文献3】
特開平6−258602号公報
【特許文献4】
特開平9−5680号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1、特許文献2の技術は、特定の樹脂に対して反応性を有するハードコート組成物を用いるものであり、また、ハードコート層の形成も熱重合によるため生産性の面で制限があった。
【0010】
特許文献3は、コーティング層前面には型面形状を正確に転写させて収差を防止し、且つコーティング層とレンズ基材の密着性向上のためにコーティング組成物中の不飽和基を一部残存させる技術であり、レンズ基材とコーティング層の界面で生じる界面反射については検討されていない。界面反射は材料の屈折率の違いや界面の形態によって生じるものであり、レンズ基材とコーティング材料との密着性を単に向上させるだけでは、界面反射が生じ干渉縞を防止できない。また、コーティング液中の溶剤の除去工程、コーティング後に表面硬度を上げるためのポスト硬化工程は生産性を低下させる。このポスト硬化工程を行わない場合は、コーティング組成物中に不飽和結合が多く残存するので耐候性が低下し好ましくない。
【0011】
特許文献4は、多官能モノマーを組み合わせてハードコート層を形成しているが、組成物中に紫外線硬化性の低いモノマーを60重量%含有しているため、表面硬度が十分とは言えず、耐擦傷性に課題を有している。また、実施例のコーティング組成物は屈折率が低いため、高屈折率レンズの場合強い干渉縞を生じ、光学材料として好ましくない。
【0012】
本発明は、プラスチックレンズ用紫外線硬化性ハードコート組成物及び該組成物を用いたハードコート層の形成方法に関する。
【0013】
本発明の目的は、レンズ基材との密着性及び耐擦傷性に優れ、且つレンズ基材との間に干渉縞が生じないプラスチックレンズ用紫外線硬化性ハードコート組成物、及び該組成物を用い、煩雑な処理作業が不要なハードコート層の形成方法を提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明は、ネオペンチルグリコールジアクリレート、エトキシ化シクロヘキサンジメタノールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート及びトリメチロールプロパントリメタクリレートからなる群より選択されるA成分のモノマーと
ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、イソホロンジイソシアネートペンタエリスリトールトリアクリレートウレタンプレポリマー及びヘキサメチレンジイソシアネートペンタエリスリトールトリアクリレートウレタンプレポリマーからなる群より選択されるB成分のモノマーと
を10/90〜40/60の重量比で含有することを特徴とするプラスチックレンズ用紫外線硬化性ハードコート組成物である。
また、本発明は、上記B成分のモノマーが分子中に(チオ)ウレタン結合を有するイソホロンジイソシアネートペンタエリスリトールトリアクリレートウレタンプレポリマー、ヘキサメチレンジイソシアネートペンタエリスリトールトリアクリレートウレタンプレポリマーであることを特徴とするプラスチックレンズ紫外線硬化性ハードコート組成物である。
【0015】
また、本発明は、インモールドコーティング法によるプラスチックレンズのハードコート層の形成方法において、
モールド成型面にネオペンチルグリコールジアクリレート、エトキシ化シクロヘキサンジメタノールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート及びトリメチロールプロパントリメタクリレートからなる群より選択されるA成分のモノマーと
ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、イソホロンジイソシアネートペンタエリスリトールトリアクリレートウレタンプレポリマー及びヘキサメチレンジイソシアネートペンタエリスリトールトリアクリレートウレタンプレポリマーからなる群より選択されるB成分のモノマーと
を10/90〜40/60の重量比で含有する組成物を塗布する工程と、
該塗布した組成物を紫外線硬化することにより、レンズ基材と接する側の硬化層表面に微細な凹凸を形成してハードコート層を形成する工程と
を有することを特徴とするプラスチックレンズのハードコート層の形成方法である。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明者らは、予めモールド成型面に紫外線硬化性ハードコート層を形成し、該モールドを用いて注型成型を行うハードコート付きプラスチックレンズの製造方法において、ハードコート層と注型成型するプラスチックレンズとの密着性を向上させ且つ干渉縞を低減させる方法を検討した。
【0017】
本発明は、ハードコート層の成形面側であるレンズ基材と密着させる側の表面形態を、光学的な透明性を失うことなく、表面に微細な凹凸を有するものとすることが有効であるとの知見に基づく。ここで言う光学的な透明性とはハードコート層を通して対象物を見たときに曇りがなく、はっきり見えることを意味する。この微細な凹凸がレンズ基材とハードコート層との界面にあることで干渉縞を劇的に解消し、レンズとの強固な物理的密着性を生じるのである。
【0018】
微細な凹凸を有する表面形態を達成するためには、ハードコート組成物に1分子中に(メタ)アクリル基を1つ以上有する紫外線硬化性の低いA成分のモノマーを適当量加えることが必要である。この紫外線硬化性の低いA成分のモノマーと、1分子中に(メタ)アクリル基を3つ以上有する紫外線硬化性の良好なB成分のモノマーを特定の割合で組み合わせた場合のみ、ハードコート層硬化後の表面に、未架橋の重合停止部分を含む微細な凹凸が形成できる。この未架橋部分はレンズ用樹脂組成物で膨潤するので、レンズ基材硬化時に相互の密着性向上に寄与する。したがって、高屈折率レンズ基材の場合でも干渉縞が少なく密着性に優れ、且つ表面硬度の高いハードコートレンズを得ることができる。
【0019】
さらに1分子中に(メタ)アクリル基を3つ以上有する紫外線硬化性の良好なB成分のモノマーとして(チオ)ウレタン結合を分子内に有するモノマーを用い、これと紫外線硬化性の低いA成分のモノマーを特定の割合で組み合わせた場合には、未重合モノマーの除去工程を不要とし、干渉縞が少なく密着性に優れたハードコートレンズを得ることができる。
【0020】
本発明でのモールド上に塗布されたハードコート組成物は紫外線、電子線、X線、放射線、可視光線等の活性エネルギー線を照射することにより硬化するものである。この中でも200〜500nmの波長を有する紫外線が好ましい。この光源としては、紫外線レーザー、殺菌灯、キセノンランプ、水銀ランプ、メタルハライドランプ等が使用可能で、特に好ましくは水銀ランプ、メタルハライドランプである。これらのランプを用いて、モールドの成型面もしくは非成型面に対して、片側または両側から紫外線の照射を行い、モールド成型面にハードコート層を形成する。
【0021】
本発明における微細な凹凸を有する表面とは、重合反応における各高分子末端が単独で存在する表面形態であり、すなわち重合反応が停止した部分を含んで形成される表面である。
【0022】
したがって、本発明における表面形態は、各高分子末端間が結合して架橋構造を形成した表面形態と比較すると微細な凹凸を有し、更に、この微細な凹凸を構成する各高分子末端はレンズ用樹脂組成物と接触すると膨潤するので、その作用効果は顕著なものとなる。該モールドを用いて成型したレンズは、ハードコート層との界面に微細な凹凸を有するために、反射光の干渉が緩和されて干渉縞は殆んど発生しない。低屈折率レンズ基材の場合はハードコート層との屈折率の差が小さいこともあり、干渉縞は全く見られず、高屈折率レンズ基材の場合であっても、上記理由から殆んど見られない。
【0023】
また、ハードコート層とレンズ基材との界面に微細な凹凸を有するので、レンズ基材の材質によらず相互の密着性に優れるとの効果も奏する。
【0024】
この微細な凹凸を有する表面形態は、干渉縞の有無により確認できる。すなわち、ハードコート組成物を塗布し硬化したモールド成型面に、3波長形昼白色蛍光ランプの光を反射させたとき干渉縞が観察されない場合は、表面に微細な凹凸が形成されていると確認できる。この理由は、モールドとハードコート層間で生じる界面反射を、ハードコート層表面の微細な凹凸で解消しているためである。
【0025】
微細な凹凸を有する表面は、例えば本発明の組成物において紫外線を用いた場合、その照射量を100〜28000J/cm2の範囲内に調節することで得られる。100J/cm2よりも少ない場合には、未重合モノマーとして多く残存し、レンズ用組成物に影響するので好ましくない。28000J/cm2より多い場合には、各高分子末端間が結合して架橋結合を形成するため表面の微細な凹凸が無くなり、結果として干渉縞が発生し、またレンズ基材との密着性も低下することとなる。
【0026】
A成分のモノマーは、1分子中に(メタ)アクリル基を1つ以上有する紫外線硬化性の低いモノマーで、適当な光開始剤を含む膜厚15μmの塗布物に対して紫外線を光量およそ600mJ/cm2照射した時に、表面にタック感が残り、指で触れても跡は残らないが押し捻ると跡が残る表面形態となる。例えばネオペンチルグリコールジアクリレート、エトキシ化シクロヘキサンジメタノールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート及びトリメチロールプロパントリメタクリレートが挙げられる。使用量はハードコート組成物中10〜40重量%である。好ましくは20〜40重量%である。40重量%より多く使用した場合には耐擦傷性がほとんど付与できず、10重量%より少ない場合には表面の高分子末端の密度が減少し、微細な凹凸を形成することができなくなるため、強い干渉縞を生じ、密着性にも劣る被膜となってしまう。
【0027】
B成分のモノマーは、1分子中に(メタ)アクリル基を3つ以上有する紫外線硬化性の良好なモノマーで、適当な光開始剤を含む膜厚15μmの塗布物に対して紫外線を光量およそ600mJ/cm2照射した時に、表面にタック感が全くなく、指で触れて押し捻っても跡が残らない表面形態となる。例えばペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、イソホロンジイソシアネートペンタエリスリトールトリアクリレートウレタンプレポリマー及びヘキサメチレンジイソシアネートペンタエリスリトールトリアクリレートウレタンプレポリマーが挙げられる。(チオ)ウレタン結合の有無に関わらず、これら3官能以上の紫外線硬化性の良好なB成分のモノマーは1種以上を組み合わせて使用することができるが、ハードコート組成物中60〜90重量%である。好ましくは60〜80重量%である。該モノマーが60重量%より少ない場合には良好な耐擦傷性を得ることができない。90重量%より多い場合では架橋密度が高くなって表面に高分子末端を形成することができなくなり、そのため干渉縞が生じ、レンズ基材との密着性も失われる。
【0028】
本発明で使用できる開始剤は、紫外線によってラジカル重合を開始させる物質を発生する公知の化合物が使用でき、例えばベンゾイン、ベンジルメチルケタール、ベンゾフェノン、ビアセチル、アセトフェノン、ミヒラーケトン、ベンジル、ベンジルイソブチルエーテル、テトラメチルチウラムモノ(ジ)スルフィド、2,2−アゾビスイソブチロニトリル、2,2−アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリル、ベンゾイルパーオキサイド、ジ−tert−ブチルパーオキサイド、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、チオキサントン、2−クロロチオキサントン、2−メチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、メチルベンゾイルフォーメート、2,2−ジエトキシアセトフェノン、β−アイオノン、β−ブロモスチレン、ジアゾアミノベンゼン、α−アミルシンナックアルデヒド、p−ジメチルアミノアセトフェノン、p−ジメチルアミノプロピオフェノン、2−クロロベンゾフェノン、pp′−ジクロロベンゾフェノン、pp′−ビスジエチルアミノベンゾフェノン、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインn−プロピルエーテル、ベンゾインn−ブチルエーテル、ジフェニルスルフィド、ビス(2,6−メトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチル−ペンチルフォスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニル−フォスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド、2−メチル−1[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1、アントラセンベンゾフェノン、α−クロロアントラキノン、ジフェニルジスルフィド、ヘキサクロルブタジエン、ペンタクロルブタジエン、オクタクロロブテン、1−クロルメチルナフタリンが挙げられ、特に好ましくは2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニル−ケトン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニル−フォスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド、2−メチル−1[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン、ビス(2,6−メトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチル−ペンチルフォスフィンオキサイドである。また、希望する物性に応じて2種以上の化合物を混合することができ、必要に応じて光増感剤を添加して硬化性をコントロールすることもできる。さらに、上記成分に加えて、粘度調整のための溶媒や、耐久性向上のための酸化防止剤や紫外線吸収剤を添加することが可能である。
【0029】
また、コート組成物塗布時のレベリング性改善を目的としてレベリング剤を添加することは可能であるが、多量を必要としない。レベリング剤多量添加の場合、残存したレベリング剤がハードコート層とレンズ基材間に作用するため、本発明の特徴である微細な凹凸の形成がし難くなる。添加量は調製するハードコート組成物の量や条件によって変わるが、ハードコート組成物中0.8重量%以内であれば本発明のハードコート層に悪影響を与えない。
【0030】
本発明のハードコート組成物の塗布方法は、モールドの成型面にのみコート液を塗布できる方法が好ましい。例えば刷け塗り、フローコート法、スプレーコート法、スピンコート法が挙げられる。特に好ましくはスピンコート法、スプレーコート法である。ディッピング法は、モールドの成型面のみならず、非成型面、側面部分に塗布液が塗布されてしまうため塗布、硬化に至る過程で非成型面のマスキング、洗浄等の必要が発生するので好ましくない。
【0031】
良好な表面硬度と密着性のためにはハードコート層の膜厚は1〜30μmであることが好ましく、特に3〜20μmであることが好ましい。これより薄い被膜は表面硬度が低く、厚い被膜ではクラックを生じやすくなり、密着性も低下する。
【0032】
成型面にハードコート層が形成された二枚のモールドは、クリーニングの後、各々を所定の位置に決め、粘着テープ及び環状ガスケット等によって固定される。形成された空間に樹脂組成物を流し込み、注型成型を行う。
【0033】
レンズ基材の硬化方法は特に限定する必要はなく、熱または紫外線によって硬化可能な樹脂組成物を用いる。本発明においてこの樹脂組成物から得られるレンズ基材としては、例えばアクリル樹脂、ポリカーボネート、ジエチレングリコールビスアリルカーボネート、スチレンと臭素含有のメタクリレートとの共重合体、イソシアネート基含有のモノマーとヒドロキシル基及びチオール基含有のモノマーとの重合体等が挙げられるが、特に制限はない。本発明においては、レンズとハードコートの界面は微細な物理的凹凸によるものであるため、レンズ基材に依存することなく干渉縞を低減し、密着性に優れるものである。
【0034】
本発明によるハードコートレンズは、干渉縞のない外観品質に優れたレンズであり、必要に応じて反射防止膜を形成することもできる。
【0035】
【実施例】
次に、本発明を詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、ハードコートを施されたプラスチックレンズの評価は下記の方法で実施した。
【0036】
(1)密着性
ハードコートを施したレンズにカッターナイフで1mm×1mmのマス目を100個付け、粘着テープ(ニチバン製業務用セロテープ(登録商標))を貼り付けた後、素早く剥がして被膜の剥れ具合を観察し、被膜が全く剥れなかった状態をA、一部剥れた状態をB、全て剥れた状態をCと区分して3段階で評価した。
【0037】
(2)干渉縞
ハードコート組成物を塗布して硬化させたモールド成型面側に、3波長形昼白色蛍光ランプの光を照射し反射させて干渉縞が目視で観察されない場合、ハードコート層表面に微細な凹凸が形成されていると判断した。
【0038】
ハードコート層を形成したレンズ基材に対しても、上記と同様に反射光の目視により観察した。干渉縞が十分に抑えられた状態をA、干渉縞が強く表れた状態をEとし、AとEの間をB、C、Dと区分して5段階で評価した。
【0039】
(3)表面硬度(耐擦傷性)
安定な台にレンズを水平に設置し、レンズ表面に対して垂直に#0のスチールウール(1cm×1cm)を1平方センチメートルあたり3kgの荷重をかけて乗せ、試験台を水平方向に3cmの距離を往復運動させて、レンズ表面に付いた傷の本数を調べた。試験は5回行い、その平均値を表1に示した。なお、一般のハードコートプラスチックレンズでは10本程度の傷が生じるが、これは実用上問題ではない。傷の発生が20本以上の場合はハードコート膜の表面硬度としてはやや不十分であり、30本以上の場合はハードコートを施していないレンズ基材の表面硬度と同等であり、耐擦傷性はほとんどない。
【0040】
(実施例1)
ペンタエリスリトールテトラアクリレート40部、トリメチロールプロパントリメタクリレート15部、ネオペンチルグリコールジアクリレート15部、ヘキサメチレンジイソシアネートペンタエリスリトールトリアクリレートウレタンプレポリマー30部、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン2.0部、レベリング剤BYK−300(BYK Chemie)の0.5部からなるハードコート組成物をモールド成型面にスピンコートにより膜厚8μmに塗布し、出力200W/cmのメタルハライドランプを被照射物から10cmの距離で照射してハードコート層を形成した。このとき干渉縞は観察されなかった。該モールドを所定の位置に決め、粘着テープによってこれらを固定し、この空間にジエチレングリコールビスアリルカーボネート100部とジイソプロピルパーオキシジカーボネート1.0部からなる組成物を加熱により注型成型した。得られたプラスチックレンズの性能評価を表1に示した。
【0041】
(実施例2)
ペンタエリスリトールトリアクリレート35部、ペンタエリスリトールテトラアクリレート35部、トリメチロールプロパントリメタクリレート30部、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン1.0部、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニル−フォスフィンオキサイド1.0部、レベリング剤BYK−300(BYK Chemie)の0.07部からなるハードコート組成物をモールド成型面にスピンコートにより膜厚10μmに塗布し、出力200W/cmのメタルハライドランプを被照射物から10cmの距離で照射した後、未重合モノマーを除去した。このとき干渉縞は観察されなかった。該モールドを粘着テープによって固定し、この空間にキシリレンジイソシアネート56.5部、ペンタエリスリトールテトラキスメルカプトプロピオネート43.5部、ジブチルチンジクロライド0.05部からなるチオウレタン樹脂組成物を注入し、加熱により注型成型した。得られたハードコート付きプラスチックレンズの性能評価を表1に示した。
【0042】
(実施例3)
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート30部、トリメチロールプロパントリアクリレート20部、ヘキサメチレンジイソシアネートペンタエリスリトールトリアクリレートウレタンプレポリマー50部、トルエン100部、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン2.0部、レベリング剤BYK−300(BYK Chemie)の0.1部からなるハードコート組成物をモールド成型面にスピンコートにより膜厚8μmに塗布し、出力120W/cmのメタルハライドランプを被照射物から5cmの距離で照射してハードコート層を形成した。このとき干渉縞は観察されなかった。該モールドを用い、実施例2と同様にしてレンズを注型成型した。得られたプラスチックレンズの性能評価を表1に示した。
【0043】
(実施例4)
エトキシ化シクロヘキサンジメタノールジアクリレート40部、イソホロンジイソシアネートペンタエリスリトールトリアクリレートウレタンプレポリマー60部、トルエン100部、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン1.0部、レベリング剤BYK−300(BYK Chemie)の0.5部からなるハードコート組成物をモールド成型面にスピンコートにより膜厚8μmに塗布し、出力120W/cmのメタルハライドランプを被照射物から5cmの距離で照射してハードコート層を形成した。このとき干渉縞は観察されなかった。該モールドを用い、実施例2と同様にしてレンズを注型成型した。得られたプラスチックレンズの性能評価を表1に示した。
【0044】
(比較例1)
ペンタエリスリトールトリアクリレート45部、トリメチロールプロパントリアクリレート5部、イソホロンジイソシアネートペンタエリスリトールトリアクリレートウレタンプレポリマー50部、トルエン100部、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン1.0部、レベリング剤BYK−300(BYK Chemie)の0.1部からなるハードコート組成物をモールド成型面にスピンコートにより膜厚6μmに塗布し、出力120W/cmのメタルハライドランプを被照射物から10cmの距離で照射してハードコート層を形成した。このとき干渉縞がやや強く観察された。該モールドを粘着テープによって固定し、実施例1と同様にしてレンズを注型成型した。得られたプラスチックレンズの性能評価を表1に示した。
【0045】
(比較例2)
ペンタエリスリトールテトラアクリレート40部、トリメチロールプロパントリアクリレート30部、エチレングリコールジアクリレート30部、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン3.0部、レベリング剤BYK−300(BYK Chemie)の0.1部からなるハードコート組成物をモールド成型面にスピンコートにより膜厚5μmに塗布し、出力200W/cmの高圧水銀灯ランプを被照射物から10cmの距離で照射してハードコート層を形成した。このとき干渉縞が観察された。該モールドを用い、実施例2と同様にしてレンズを注型成型した。得られたプラスチックレンズの性能評価を表1に示した。
【0046】
(比較例3)
エチレングリコールジアクリレート45部、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート35部、ヘキサメチレンジイソシアネートペンタエリスリトールトリアクリレートウレタンプレポリマー20部、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン1.0部、レベリング剤BYK−300(BYK Chemie)の0.1部からなるハードコート組成物をモールド成型面にスピンコートにより膜厚6μmに塗布し、出力120W/cmのメタルハライドランプを被照射物から10cmの距離で照射してハードコート層を形成した。このとき干渉縞が観察された。該モールドを用い、実施例2と同様にしてレンズを注型成型した。得られたプラスチックレンズの性能評価を表1に示した。
【0047】
比較例2、3では、紫外線硬化性の低いモノマーの量が多いので良好な微細な凹凸が形成できず、結果として密着性、干渉縞は満足いくものではなかった。
【0048】
【表1】
【0049】
【発明の効果】
本発明は、レンズ基材の屈折率によらず密着性及び耐擦傷性に優れ、且つ干渉縞が生じないプラスチックレンズ用紫外線硬化性ハードコート組成物、及び該組成物を用い、煩雑な処理作業が不要なハードコート層の形成方法を可能とした。
Claims (4)
- ネオペンチルグリコールジアクリレート、エトキシ化シクロヘキサンジメタノールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート及びトリメチロールプロパントリメタクリレートからなる群より選択されるA成分のモノマーと
ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、イソホロンジイソシアネートペンタエリスリトールトリアクリレートウレタンプレポリマー及びヘキサメチレンジイソシアネートペンタエリスリトールトリアクリレートウレタンプレポリマーからなる群より選択されるB成分のモノマーと
を10/90〜40/60の重量比で含有することを特徴とするプラスチックレンズ用紫外線硬化性ハードコート組成物。 - 前記B成分のモノマーが、分子中に(チオ)ウレタン結合を有するイソホロンジイソシアネートペンタエリスリトールトリアクリレートウレタンプレポリマー、ヘキサメチレンジイソシアネートペンタエリスリトールトリアクリレートウレタンプレポリマーであることを特徴とする請求項1記載のプラスチックレンズ紫外線硬化性ハードコート組成物。
- インモールドコーティング法によるプラスチックレンズのハードコート層の形成方法において、
モールド成型面にネオペンチルグリコールジアクリレート、エトキシ化シクロヘキサンジメタノールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート及びトリメチロールプロパントリメアクリレートからなる群より選択されるA成分のモノマーと
ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、イソホロンジイソシアネートペンタエリスリトールトリアクリレートウレタンプレポリマー及びヘキサメチレンジイソシアネートペンタエリスリトールトリアクリレートウレタンプレポリマーからなる群より選択されるB成分のモノマーと
を10/90〜40/60の重量比で含有する組成物を塗布する工程と、
該塗布した組成物を紫外線硬化することにより、レンズ基材と接する側の硬化層表面に微細な凹凸を形成してハードコート層を形成する工程と
を有することを特徴とするプラスチックレンズのハードコート層の形成方法。 - 前記B成分のモノマーが、分子中に(チオ)ウレタン結合を有するイソホロンジイソシアネートペンタエリスリトールトリアクリレートウレタンプレポリマー、ヘキサメチレンジイソシアネートペンタエリスリトールトリアクリレートウレタンプレポリマーであることを特徴とする請求項3記載のプラスチックレンズのハードコート層の形成方法。
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