JP2013205777A - 眼鏡レンズ - Google Patents

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Abstract

【課題】小さな物体が点接触でレンズに接触したことによる傷を防止することのできる眼鏡レンズを提供する。
【解決手段】表面被膜及び基材を有する眼鏡レンズであって、工程(A)及び(B)を具備する方法により求められる先端隆起開始荷重(WI)が60g以上とする。工程(A):表面被膜の剥離が観察されない最大荷重よりも低く、かつ、ダイヤモンド針113の軌跡が形成される最小荷重よりも高い荷重の範囲内で、当接荷重を変化させて試験(1)を複数回行う。試験(1):眼鏡レンズL上に、先端が球状でありその先端曲率半径が50μmのダイヤモンド針113を、一定当接荷重で当接して一定速度で直線相対運動させ、直線相対運動中にダイヤモンド針113と眼鏡レンズLを離隔させて直線相対運動を終了させる。工程(B):当接荷重と、ダイヤモンド針113の軌跡の先端に形成される先端隆起の高さと、の関係から先端隆起開始荷重(WI)を求める。
【選択図】図1

Description

本発明は、高い耐擦傷性を有する表面被膜を有する眼鏡レンズに関する。
眼鏡レンズには様々な特性が要求されるが、眼鏡のユーザーが日常生活における使用によって傷が形成されにくい性質、すなわち、耐擦傷性が求められる。耐擦傷性を考慮して、眼鏡レンズの表面にはハードコート膜、反射防止膜(AR膜)などの表面被膜が形成される。眼鏡レンズの開発段階における眼鏡レンズ基材や表面被膜の選定や、眼鏡レンズの製造工程における品質管理のために、耐擦傷性の評価が行われる。
従来の一般的な眼鏡レンズの耐擦傷性試験としては、ベイヤー試験が知られている。ベイヤー試験では、容器内に砂と眼鏡レンズを入れて、当該容器を揺動させることで、レンズと砂をこすり付けて眼鏡レンズの耐擦傷性が評価される。当該方法によれば、大まかな耐擦傷性の傾向は判断できるものの、実際の使用状況において形成される傷には様々な原因によるものがあり、ベイヤー試験だけでは眼鏡レンズの実使用における傷つきにくさを必ずしも網羅できなかった。
特許文献1においては、実際の使用状況を再現しつつ、再現性に優れた耐擦傷性試験方法として、装置を用いてレンズに擦傷物を接触させた状態で相対運動させることが提案されている。ここで使用される擦傷物としては、スチールウールや、ワイヤーブラシ等が挙げられている。
特許文献2においては、眼鏡レンズを布等で拭く際に発生する拭き傷のように眼鏡レンズを比較的柔らかな部材により擦った場合に形成される傷の評価を行うことを目的として、擦傷物として所定硬度を有する擦傷物を押し当てた評価方法が提案されている。
特開2003−295131号公報 特開2005−258207号公報
以上のように、特許文献1及び特許文献2の方法によって良品と判断された眼鏡レンズであっても、実際の使用状況において形成される傷の形状を分析した結果、目視できるような大きさの線状の傷が形成されていることが確認された。これらの傷は、木や金属と擦れたり、小石が当たったりした際に形成されるような、小さな物体が点接触でレンズに接触したことによる傷であると考えられる。以上のように、特許文献1及び特許文献2の方法によっても、眼鏡レンズの実際の使用状況を想定した耐擦傷性評価方法としては最適であるとは言えず、これらの評価方法に基づいて設計された眼鏡レンズでは、実際の使用状況で眼鏡レンズの耐擦傷性の高いものが得られなかった。
すなわち、本発明は、実際の使用状況において高い耐擦傷性を有する眼鏡レンズを提供することを目的とする。
本発明者は、下記の先端隆起開始荷重(WI)が所定値以上であることで、実際の使用状況において高い耐擦傷性を示す眼鏡レンズが得られることを見出して、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、表面被膜及び基材を有する眼鏡レンズであって、
下記工程(A)及び(B)を具備する方法により求められる先端隆起開始荷重(WI)が60g以上であることを特徴とする、眼鏡レンズ。
工程(A):表面被膜の剥離が観察されない最大荷重よりも低く、かつ、ダイヤモンド針の軌跡が形成される最小荷重よりも高い荷重の範囲内で、当接荷重を変化させて下記試験(1)を複数回行う工程。
試験(1):前記眼鏡レンズ上に、先端が球状でありその先端曲率半径が50μmのダイヤモンド針を、一定当接荷重で当接して一定速度で直線相対運動させ、該直線相対運動中に前記ダイヤモンド針と前記眼鏡レンズを離隔させて該直線相対運動を終了させる。
工程(B):前記当接荷重と、ダイヤモンド針の軌跡の先端に形成される先端隆起の高さと、の関係から先端隆起開始荷重(WI)を求める工程。
本発明の構成を有する眼鏡レンズによれば、小さな物体が点接触でレンズに接触したことによる傷を防止することができ、実際の使用状況において高い耐擦傷性を有する。
図1は、先端隆起開始荷重(WI)の測定方法において使用される耐擦傷性試験装置の概略構成図である。 図2は、図1におけるXX’断面の概略図である。 図3は、直線相対運動により形成された傷のコンフォーカル顕微鏡写真である。 図4は、ダイヤモンド針の軌跡の中心部における水平方向の断面のプロファイルである。 図5は、当接荷重と先端隆起高さの関係のプロットである。 図6は、剥離開始荷重の測定方法において、表面被膜の剥離した状態を示すモデル写真である。
本発明は、表面被膜及び基材を有する眼鏡レンズであって、下記工程(A)及び(B)を具備する方法により求められる先端隆起開始荷重(WI)が60g以上であることを特徴とする、眼鏡レンズである。先端隆起開始荷重(WI)が60g以上であることで、表面被膜の剥離荷重を高めることができ、小さな物体が点接触でレンズに接触したことによる傷を防止して、眼鏡レンズの耐擦傷性を高めることができる。
先端隆起開始荷重(WI)は、70g以上が好適であり、100g以上がより好適であり、150g以上がより好適である。上限は特に限定されないが、例えば、400gである。このような範囲の先端隆起開始荷重であることで、表面被膜の剥離荷重を高めることができるため、眼鏡レンズの耐擦傷性を高めることができる。
先端隆起開始荷重(WI)は、下記工程(A)及び(B)を具備する方法(以下単に「測定方法A」とすることがある。)により求められる。
下記工程(A)及び(B)を具備する方法により求められる先端隆起開始荷重(WI)が60g以上であることを特徴とする、眼鏡レンズ。
工程(A):表面被膜の剥離が観察されない最大荷重よりも低く、かつ、ダイヤモンド針の軌跡が形成される最小荷重よりも高い荷重の範囲内で、当接荷重を変化させて下記試験(1)を複数回行う工程。
試験(1):前記眼鏡レンズ上に、先端が球状でありその先端曲率半径が50μmのダイヤモンド針を、一定当接荷重で当接して一定速度で直線相対運動させ、該直線相対運動中に前記ダイヤモンド針と前記眼鏡レンズを離隔させて該直線相対運動を終了させる。
工程(B):前記当接荷重と、ダイヤモンド針の軌跡の先端に形成される先端隆起の高さと、の関係から先端隆起開始荷重(WI)を求める工程。
測定方法Aにおいては、例えば、以下の耐擦傷性試験装置1を使用する。
図1は、測定方法Aにおいて使用される耐擦傷性試験装置の概略構成図である。
耐擦傷性試験装置1は、先端にダイヤモンド針を有する当接荷重可変アーム11と、前記ダイヤモンド針を当接する眼鏡レンズを固定するステージ12と、前記当接荷重可変アームを水平方向に滑動させる可動台座13とを有する。
当接荷重可変アーム11は、アーム本体111と、前記アーム本体を垂直方向に可動させる支軸台座112と、前記アーム本体の先端に取り付けられたダイヤモンド針113と、前記ダイヤモンド針と反対の端部に取り付けられた当接荷重可変装置114が備えられている。当接加重可変装置は、アーム本体111に対して負荷するカウンターウエイトの荷重を変化させることで、ダイヤモンド針と眼鏡レンズの当接荷重を調節する。
ステージ12は、台座15の上に設けられている。当該ステージ12は、ステージ本体121と、眼鏡レンズLを固定するチャック122を備える。
可動台座13は、台座15の上に設けられており、上記当接荷重可変アーム11の支軸台座112をX軸方向に移動可能に水平に滑動させる。これにより、当接荷重可変アームと前記ステージを直線相対運動させる可動手段となる。
直線相対運動により当接荷重可変アームと接触して前記ダイヤモンド針と眼鏡レンズを離隔させるガイド部材21を更に有する。ガイド部材21は、円弧状の側面211を有する。
上記の耐擦傷性試験装置として、例えば、新東科学社製Type22(連続荷重式表面測定機)に対して、上記のガイド部材21を装着したものを使用することができる。
工程(A)では、表面被膜の剥離が観察されない最大荷重よりも低く、かつ、ダイヤモンド針の軌跡が形成される最小荷重よりも高い荷重の範囲内で、当接荷重を変化させて下記試験(1)を複数回繰り返し行う。
試験(1):前記眼鏡レンズ上に、先端が球状でありその先端曲率半径が50μmのダイヤモンド針を、一定当接荷重で当接して一定速度で直線相対運動させ、該直線相対運動中に前記ダイヤモンド針と前記眼鏡レンズを離隔させて該直線相対運動を終了させる。
試験(1)では、眼鏡レンズ上に、先端が球状でありその先端曲率半径が50μmのダイヤモンド針を、一定当接荷重で当接して一定速度で直線相対運動させる。
例えば、上記の当接荷重可変アーム11に先端曲率半径が50μmの球状のダイヤモンド針を装着し、ステージ12に眼鏡レンズを固定する。その後、当接荷重可変装置114により当接荷重を一定にして、眼鏡レンズ上にダイヤモンド針を当接して一定速度で当接荷重可変アームを水平方向に滑動させて、ダイヤモンド針と眼鏡レンズを直線相対運動させる。その後、ガイド部材21が、当接荷重可変アームと接触して前記ダイヤモンド針と眼鏡レンズを離隔させて、直線相対運動を終了させる。図2は、図1におけるXX’断面の概略図である。図1に示すように、ガイド部材21は、アーム本体111の水平方向に滑動する軌道上に配置され、円弧状側面211と接触して、アーム本体111は上方向へと軌道を変化させる。これにより、ダイヤモンド針と眼鏡レンズは離隔して、該直線相対運動が終了する。
なお「直線相対運動」とは、横方向又は縦方向に微視的な振動を与えない相対運動を意味し、ダイヤモンド針又は眼鏡レンズに対して意図的に微振動を与えずに、直線的に相対運動させて眼鏡レンズ上をダイヤモンド針で走査することを意味する。
工程(B)では、前記当接荷重と、ダイヤモンド針の軌跡の先端に形成される先端隆起の高さと、の関係から先端隆起開始荷重(WI)を求める。
ここで、先端隆起高さは、コンフォーカル顕微鏡により測定する。図3は、上記の直線相対運動により形成された傷の状態をコンフォーカル顕微鏡により確認した結果の一例を示す。
また、図4に示すようにダイヤモンド針の軌跡の中心部における水平方向のx−x’断面(図3)を観察した際のプロファイルを観察すると、特に先端部分においては先端隆起が観察される。この先端隆起の高さ(以下、単に「先端隆起高さ」とする)を観察することで、眼鏡レンズの耐擦傷性を評価することができる。ここで「先端隆起高さ」は、軌跡の形成されていない面の高さと、先端隆起の最大高さの差である(図4参照)。
表面被膜の剥離が観察されない最大荷重よりも低く、かつ、ダイヤモンド針の軌跡が形成される最小荷重よりも高い範囲の荷重において、荷重を変えて複数回繰り返し直線相対運動して、これらの結果を観察して、当接荷重と先端隆起高さの関係をプロットする(図5)。
これらのプロットより、当接荷重と先端隆起高さの関係を求めて、先端隆起が形成される最小の当接荷重、すなわち、先端隆起開始荷重(WI)を求める。
本発明の眼鏡レンズのように先端隆起開始荷重(WI)を本発明の範囲とするためには、眼鏡レンズの基材の硬さや、表面被膜における、ハードコート膜の膜厚及び当該膜の有無、低反射膜の各層の材質等の構成及び積層数等を当業界の技術常識をふまえて設計することにより得られる。これらの中でも特にハードコート膜の膜厚は影響を及ぼしやすく、本発明の先端隆起開始荷重(WI)を有する材料が得られやすくなる。
本発明の眼鏡レンズは、表面被膜及び基材を有する。
本発明の眼鏡レンズの基材としては、特に限定されないが、例えば、ガラス基材、プラスチック基材を使用することができるが、プラスチック基材を使用することが好ましい。プラスチック基材に用いられる樹脂としては、特に限定されないが、例えば、例えば、メチルメタクリレート単独重合体、メチルメタクリレートと1種以上の他のモノマーとの共重合体、ジエチレングリコールビスアリルカーボネート単独重合体、ジエチレングリコールビスアリルカーボネートと1種以上の他のモノマーとの共重合体、イオウ含有共重合体、ハロゲン含有共重合体、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、不飽和ポリエステル、ポリエチレンテレフタレート、ポリウレタン等が挙げられる。
基材の屈折率は、1.5〜1.8が好ましい。
本発明の眼鏡レンズの表面被膜としては、特に限定されないが、例えば、反射防止膜、ハードコート膜、撥水膜等を一種又は複数種を積層したものが挙げられる。
反射防止膜としては、通常、低屈折率層と高屈折率層が交互に積層された膜が一般的に用いられる。低屈折率層は、SiO2及びAl23から選ばれる少なくとも一種の金属酸化物からなる。これらの金属酸化物の中でもSiO2が好ましい。低屈折率層の屈折率としては1.4〜1.5が好ましい。高屈折率層は、Ta25、Nb25及びZrO2から選ばれる少なくとも一種の金属酸化物からなる。これらの金属酸化物の中でもTa25が好ましい。高屈折率層の屈折率としては、2.0〜2.35が好ましい。
ハードコート膜としては、通常、金属酸化物コロイド粒子と有機ケイ素化合物よりなるコ−ティング組成物を硬化したものが一般的に用いられる。
前記金属酸化物コロイド粒子としては、例えば、酸化タングステン(WO3)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化ケイ素(SiO2)、酸化アルミニウム(Al23)、酸化チタニウム(TiO2)、酸化ジルコニウム(ZrO2)、酸化スズ(SnO2)、酸化ベリリウム(BeO)又は酸化アンチモン(Sb25)等が挙げられ、単独又は2種以上を併用することができる。
さらに、反射防止膜の最外層の上に、必要に応じ、撥水層が設けられていてもよい。
本発明の眼鏡レンズは、基材に対して、上記の表面被膜を形成するが、公知の方法により、表面被膜を形成できる。
次に、実施例を用いて本発明をさらに詳しく説明する。
実施例及び比較例で得られた眼鏡レンズは以下に示す方法により物性を測定又は評価した。また各眼鏡レンズについて、先端隆起開始荷重(WI)、剥離開始荷重を以下の方法により測定して評価した。
(先端隆起開始荷重)
連続荷重式表面測定機(新東科学社製Type22)に本願明細書において説明したガイド部材21を設置して、先端曲率半径が50μmのダイヤモンド針を装着して、眼鏡レンズとダイヤモンド針の当接荷重を一定にして、速度10mm/secにて、直線相対運動を行って、コンフォーカル顕微鏡(レーザーテック製社製H1200)にて表面を観察して、先端隆起の高さを求めた。これらの操作を当接荷重を変えて複数回繰り返して、これらの結果を当接荷重と、先端隆起高さをプロットして、先端隆起が開始される先端隆起開始荷重(WI)を求めた。
(剥離開始荷重)
連続荷重式表面測定機(新東科学社製Type22)を用いて、先端曲率半径が50μmのダイヤモンド針を装着して、眼鏡レンズとダイヤモンド針の当接荷重を1g/secで徐々に高めながら、10mm/secの速度で直線相対運度させて顕微鏡で確認して眼鏡レンズ表面に表面被膜の剥離が確認される荷重を測定し、剥離開始荷重とした。なお、表面被膜の剥離は、図6のモデル写真に示すように、形成される傷の色が白色を示す状態を意味する。このような剥離が確認されると、目視で傷を認識することができるものとなる。
なお、耐擦傷性評価は以下の基準で評価した。
A:剥離開始荷重が300g以上
B:剥離開始荷重が200g以上、300g未満
C:剥離開始荷重が140g以上、200g未満
D:剥離開始荷重が100g以上、140g未満
E:剥離開始荷重が100g未満
(実施例1)
樹脂基材(Sub1,プラスチックレンズ:HOYA(株)製,商品名:アイノア、屈折率1.67)に、下記の成分で構成されるハードコート液をスピンコート法により塗布し、100℃で2時間乾燥してハードコート膜(HC1)を固化した。このハードコートが施されたサンプル表面に、真空蒸着法により1層目の下地層(低屈折率層)である酸化ケイ素層を形成し、2層目〜7層目として、酸化タンタル層、酸化ケイ素層を交互に積層して反射防止膜(AR1)を形成した。
このように作製したレンズについて、上述のように剥離開始荷重を測定した。更に、先端隆起開始荷重を測定して、耐擦傷性を評価した。
(ハードコート液成分)
有機ケイ素化合物:γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業株式会社製、商品名KBM403)
金属酸化物ゾル:SiO2ゾル(日産化学社製、商品名PGM−ST)
レベリング材:界面活性剤(東レ・ダウコーニング株式会社製、商品名Y7006)
アルミ系触媒:アルミニウムトリスアセチルアセトネート(川研ファインケミカル株式会社製、商品名アルミキレートA(W))
希釈溶媒:メタノール、PGM、DAA、水、塩化水素溶液
(実施例2〜6、比較例1〜4)
表1に示すような、基材を用いて、反射防止膜、ハードコート膜をそれぞれ形成して、先端隆起開始荷重(WI)を測定した。更に、剥離開始荷重を測定して、耐擦傷性を評価した。結果を表1に示す。なお表1に示す各材料は以下のとおりである。
AR2:低屈折材料(SiO2)、高屈折材料(Ta25
AR3:低屈折材料(SiO2)、高屈折材料(Nb25
AR4:低屈折材料(SiO2)、高屈折材料(Ta25
HC2:金属酸化物ゾル(SiO2
HC3:金属酸化物ゾル(TiO2
Sub2:プラスチックレンズ,HOYA(株)製,商品名:ハイルックス、屈折率1.50
Sub3:プラスチックレンズ,HOYA(株)製,商品名:アイアス、屈折率1.60
Sub4:プラスチックレンズ,HOYA(株)製,商品名:アイリー、屈折率1.70
本発明によれば、小さな物体が点接触でレンズに接触したことによる傷を防止することができ、実際の使用状況において高い耐擦傷性を有する眼鏡レンズを提供することができる。
1: 耐擦傷性試験装置
11: 当接荷重可変アーム
111: アーム本体
112: 支軸台座
113: ダイヤモンド針
114: 当接荷重可変装置
12: ステージ
121: ステージ本体
122: チャック
13: 可動台座
15: 台座
21: ガイド部材
L: 眼鏡レンズ

Claims (1)

  1. 表面被膜及び基材を有する眼鏡レンズであって、
    下記工程(A)及び(B)を具備する方法により求められる先端隆起開始荷重(WI)が60g以上であることを特徴とする、眼鏡レンズ。
    工程(A):表面被膜の剥離が観察されない最大荷重よりも低く、かつ、ダイヤモンド針の軌跡が形成される最小荷重よりも高い荷重の範囲内で、当接荷重を変化させて下記試験(1)を複数回行う工程。
    試験(1):前記眼鏡レンズ上に、先端が球状でありその先端曲率半径が50μmのダイヤモンド針を、一定当接荷重で当接して一定速度で直線相対運動させ、該直線相対運動中に前記ダイヤモンド針と前記眼鏡レンズを離隔させて該直線相対運動を終了させる。
    工程(B):前記当接荷重と、ダイヤモンド針の軌跡の先端に形成される先端隆起の高さと、の関係から先端隆起開始荷重(WI)を求める工程。
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