JP4167537B2 - ガラス研磨用シール保護剤 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液晶表示素子製造時のガラス研磨時に用いられるガラス研磨用シール保護剤に関する。
【0002】
【従来の技術】
液晶表示素子は、二枚の電極付き透明基板を、所定の間隔をおいて対向させ、その周囲を適当なシール剤で封着してセルを形成し、その一部に設けられた液晶注入口からセル内に液晶を注入し、この液晶注入口は注入口封止剤を用いて封止して作製される。
上記シール剤や上記注入口封止剤としては、硬化性エポキシ樹脂液が用いられたり(例えば、特許文献1参照。)、また、上記注入口封止剤としては、光硬化性アクリル系樹脂液が用いられたりしていることが報告されている(例えば、特許文献2参照。)。
【0003】
一方、高性能モバイル用途の液晶表示素子等では、軽量化のため薄いガラス基板が透明基板として使用されてきているが、上記ガラス基板の厚さを薄くするため、ガラス研磨としてのケミカル研磨が行われている。
上記ケミカル研磨は、ガラス基板同士をシール剤で貼り合わせた後行われるが、ケミカル研磨で使用する溶解液がシール剤に触れると、シール剤が劣化することがあるのでこれを保護するために、例えば、光硬化性アクリル系樹脂をシール剤表面に塗布した後、光硬化することが検討されてきた。
【0004】
【特許文献1】
特開平3−17625号公報(第2頁左上欄等)
【特許文献2】
特開平2−235026号公報(第2頁右下欄等)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、本発明者の研究によれば上記光硬化性アクリル系樹脂は、ガラス研磨(ケミカル研磨)時に猶、剥がれ易い場合があり、更に改善を要するものであった。尚、本明細書においては、以下、上記光硬化性アクリル系樹脂の如く、ガラス研磨(ケミカル研磨)時に、溶解液によりシール剤が劣化等の品質低下を防ぐために用いられる樹脂をガラス研磨用シール保護剤という。
また、液晶を注入された後のセルを研磨する場合には、以下の2点が問題となった。1)ガラス研磨用シール保護剤は、液晶で濡れたガラス基板と接着しなければならず、また、2)ガラス研磨用シール保護剤を硬化する際、低波長の紫外線を照射すると液晶が劣化するという問題があった。
本発明は、上記問題を解決するためのものであり、ガラス研磨時に剥がれ難いガラス研磨用シール保護剤を提供することを目的とし、また、液晶で濡れたガラス基板とでも良好に接着し、また、光照射による液晶の劣化を生じないガラス研磨用シール保護剤を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項1記載の発明は、光硬化性樹脂からなるガラス研磨用シール保護剤であって、前記光硬化性樹脂が、1分子中に2個以上のチオール基を有するポリチオール化合物、1分子中に2個以上の炭素−炭素二重結合を有するポリエン化合物、及び光重合開始剤を含有するガラス研磨用シール保護剤を提供する。
【0007】
また、請求項2記載の発明は、前記光硬化性樹脂の硬化物のガラス研磨溶解液への膨潤度が、20%以下である請求項1に記載のガラス研磨用シール保護剤を提供する。
【0011】
以下に本発明を詳述する。
本発明のガラス研磨用シール保護剤は、光硬化性樹脂からなり、前記光硬化性樹脂が、1分子中に2個以上のチオール基を有するポリチオール化合物、1分子中に2個以上の炭素−炭素二重結合を有するポリエン化合物、及び光重合開始剤を含有することが必要である。
【0012】
上記ポリチオール化合物としては、1分子中に2個以上のチオール基を有するものであればよく、特に限定されるものではないが、例えば、エタンジチオール、プロパンジチオール、ヘキサメチレンジチオール、デカメチレンジチオール、トリレン−2,4−ジチオール等の脂肪族ポリチオール、キシレンジチオール等の芳香族ポリチオール、ジグリコールジメルカプタン、トリグリコールジメルカプタン、テトラグリコールジメルカプタン、チオジグリコールジメルカプタン、チオトリグリコールジメルカプタン、チオテトラグリコールジメルカプタン、トリメチロールプロパントリス−β−メルカプトプロピオネート、例えば2,5−ジメルカプトメチル−1,4−ジチアンのような1分子中に1個以上のジチアン環を有するポリチオール化合物等が挙げられ、なかでも、硬化性や接着強度等の点で、2,5−ジメルカプトメチル−1,4−ジチアンやトリメチロールプロパントリス−β−メルカプトプロピオネートが好適に用いられる。これらのポリチオール化合物は、単独で用いられてもよく、2種類以上が併用されてもよい。
【0013】
上記ポリエン化合物としては、1分子中に2個以上の炭素−炭素二重結合を有するものであればよく、特に限定されるものではないが、例えば、アリルアルコール誘導体、1分子中に2個以上の官能基を有するモノマー、1分子中に2個以上の官能基を有するオリゴマー等が挙げられる。これらのポリエン化合物は、単独で用いられてもよく、2種類以上が併用されてもよい。
【0014】
アリルアルコール誘導体の具体例としては、特に限定されるものではないが、例えば、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、ジアリルマレエート、ジアリルアジペート、ジアリルフタレート、トリアリルトリメリテート、テトラアリルピロメリテート、グリセリンジアリルエーテル、トリメチロールプロパンジアリルエーテル、ペンタエリスリトールジアリルエーテル等が挙げられる。これらのアリルアルコール誘導体は、単独で用いられてもよく、2種類以上が併用されてもよい。
【0015】
また、1分子中に2個以上の官能基を有するモノマーの具体例としては、特に限定されるものではないが、例えば、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAジエトキシジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート、トリス(メタアクリロキシエチル)イソシアヌレート、ジビニルベンゼン等が挙げられる。これらの1分子中に2個以上の官能基を有するモノマーは、単独で用いられてもよく、2種類以上が併用されてもよい。なお、上記(メタ)アクリレートとは、アクリレート又はメタクリレートを意味する。
【0016】
更に、1分子中に2個以上の官能基を有するオリゴマーの具体例としては、特に限定されるものではないが、例えば、ウレタンアクリレート、エポキシアクリレート、ポリエステルアクリレート等の各オリゴマー等が挙げられる。これらの1分子中に2個以上の官能基を有するオリゴマーは、単独で用いられてもよく、2種類以上が併用されてもよい。
【0017】
上記各種ポリエン化合物のなかでも、硬化性や接着強度等の点で、アリルアルコール誘導体が好適に用いられ、なかでも、トリアリルイソシアヌレートがより好適に用いられる。
【0018】
上記光重合開始剤としては、特に限定されるものではないが、例えば、ベンゾフェノン、p−アミノベンゾフェノン、p,p’−ジメチルアミノベンゾフェノン、オルソベンゾイル安息香酸メチル、4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルサルファイド等のベンゾフェノン系光重合開始剤、アセトフェノン、ベンズアルデヒド、ベンジルジメチルケタール、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、2−メチル−1−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルホリノプロパン−1、オリゴ〔2−ヒドロキシ−2−メチル−1−{4−(1−メチルビニル)フェニル}プロパノン〕等のアセトフェノン系光重合開始剤、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル等のベンゾインエーテル系光重合開始剤、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ系光重合開始剤、ジアゾアミノベンゼン等のジアゾ系光重合開始剤化合物、4,4’−ジアジドスチルベン−p−フェニレンビスアジド、イソプロピルチオキサントン、ジエチルチオキサントン、アシルホスフィンオキサイド、ベンジル、カンファーキノン、アントラキノン、ミヒラーケトン等が挙げられる。これらの光重合開始剤は、単独で用いられてもよく、2種類以上が併用されてもよい。
上記光重合開始剤のなかでも、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンジルジメチルケタール、アシルホスフィンオキサイド等が好適に用いられる。
【0019】
上記光硬化性樹脂において、光重合開始剤の使用量は、特に限定されるものではないが、ポリチオール化合物及びポリエン化合物の合計量100重量部に対し、光重合開始剤0.0001〜10重量部であることが好ましく、より好ましくは0.05〜5重量部である。
【0020】
上記光硬化性樹脂には、ポリチオール化合物、ポリエン化合物及び光重合開始剤に加えるに、本発明の課題達成を阻害しない範囲で、シランカップリング剤が添加されるのが好ましい。
【0021】
上記シランカップリング剤としては、特に限定されるものではないが、例えば、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン等の不飽和基含有シランカップリング剤、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン等のグリシジル基含有シランカップリング剤、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリエトキシシラン等のアミノ基含有シランカップリング剤、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン等のメルカプト基含有シランカップリング剤等が挙げられる。これらのシランカップリング剤は、単独で用いられてもよく、2種類以上が併用されてもよい。
【0022】
また、上記光硬化性樹脂には、本発明の課題達成を阻害しない範囲で必要に応じて、接着性向上剤、酸化防止剤、熱安定剤、重合禁止剤、充填剤、着色剤、揺変性付与剤、硬化促進剤、可塑剤、界面活性剤等の各種添加剤の1種類もしくは2種類以上が添加されていてもよい。
【0023】
本発明のガラス研磨用シール保護剤は、上記光硬化性樹脂の硬化物のガラス研磨溶解液への膨潤度が、20%以下であることが好ましい。
上記ガラス研磨溶解液としては、例えば、フッ化水素酸等の強酸が挙げられる。膨潤度が20%を超えると、ガラス研磨用シール保護剤の体積増加による内部応力が大きくなり、ガラス面との密着不良や剥がれが発生し易くなる。上記膨潤度は、より好ましくは10%以下であり、更に好ましくは5%以下である。
【0024】
上記膨潤度は、JIS K 7114プラスチックの耐薬品性試験方法に準じて試験を行い、試験片を23℃で対象のガラス研磨溶解液に7日間浸漬し、重量増加率を測定して、膨潤度とする。
【0025】
本発明のガラス研磨用シール保護剤における光硬化性樹脂を硬化させるための活性光線としては、例えば、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、低圧水銀灯、メタルハライドランプ等を光源とする紫外線、可視光線等の各種活性光線が挙げられる。なかでも、上記光硬化性樹脂は、低波長の紫外線を照射すると液晶が劣化するので、300nm以上の高波長の紫外線又は可視光線で硬化されることが好ましく、より好ましくは350nm以上、更に好ましくは400nm以上である。
【0026】
本発明のガラス研磨用シール保護剤は、上記光硬化性樹脂の硬化後の液晶で濡れたガラス面への接着力が4MPa以上であることが好ましい。
接着力が4MPa未満の場合は、ガラス基板との密着不良や剥がれ等が発生し易い。
なお、本明細書において、上記接着力とは、大きさ20×60×8mmで、表面を液晶で拭いて液晶で濡れたガラス板にガラス研磨用シール保護剤(光硬化性樹脂)を2〜3mg塗布し、もう一方の同じく液晶で濡れたガラス板を十字に重ねた後、紫外線を照射して貼り合わせ、平面引っ張り試験機(引っ張り速度5mm/min)にかけて測定される接着強度を意味する。
【0027】
本発明のガラス研磨用シール保護剤は、上記光硬化性樹脂の硬化前の20℃における粘度が50〜5000mPa・sであることが好ましい。
粘度が50mPa・s未満の場合は、上記光硬化性樹脂が流れてガラス端面に塗布するのが難しくなり、5000mPa・sを越える場合は、ガラス基板間に滲入させるのが難しくなる。
【0028】
(作用)
このように、本発明のガラス研磨用シール保護剤は、特定のポリチオール化合物、ポリエン化合物等を含有されている光硬化性樹脂からなるものであるので、ガラス研磨時にシール剤等から剥がれ難いものとなっており、また、上記光硬化性樹脂の硬化物のガラス研磨溶解液への膨潤度が、20%以下の低い値となっているので、ガラス研磨時にシール剤等からより剥がれ難いものとなっている。
また、液晶を注入された後のセルを研磨する場合の1つの問題である、液晶で濡れたガラス基板との接着については、光硬化性樹脂の接着力が4MPa以上とされ、更に、もう1つの問題である、低波長の紫外線照射による液晶の劣化については、光硬化性樹脂は300nm以上の高波長の紫外線又は可視光線で硬化されることにより、剥がれや液晶の劣化がなく、良好にガラス研磨が行われると考えられる。
【0029】
【実施例】
以下、実施例を挙げて本発明をより詳しく説明する。なお、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
【0030】
(実施例1)
ポリチオール化合物であるトリメチロールプロパントリス−β−メルカプトプロピオネート61.5部、ポリエン化合物であるトリアリルイソシアヌレート 38.5部、シランカップリング剤であるγ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン4部、及び光重合開始剤であるベンゾインイソプロピルエーテル2部を均一に混合し、20℃における粘度が500mPa・sである光硬化性樹脂からなるガラス研磨用シール保護剤を作製した。
【0031】
次に、液晶を滴下しシール剤(三井化学社製、「ストラクトボンドXN−21−S」)で貼り合わされたガラス基板(液晶セル)の端面周辺に、得られたガラス研磨用シール保護剤を塗布し、超高圧水銀ランプで350nm以下をカットした紫外線を3000mJ/cm2の照射量で照射して硬化させ、液晶セルを作製した。
【0032】
得られた液晶セルを47%のフッ化水素酸の溶解液に入れてガラス基板の厚さを0.7mmから0.4mmへガラス研磨(ケミカル研磨)した。
【0033】
評価項目として、ガラス研磨時の剥がれ性、並びに、別途得られたガラス研磨用シール保護剤の紫外線照射後の硬化性、ガラス研磨溶解液への膨潤度、及びガラス面への接着力について評価した。評価方法を以下に示した。また、評価結果を表1に示した。
【0034】
(1)ガラス研磨時の剥がれ性
47%のフッ化水素酸の溶解液に入れてガラス基板の厚さを0.7mmから0.4mmへガラス研磨した時のガラス研磨用シール保護剤の剥がれ性を次のように評価した。
◎:剥がれなく強固に接着
○:剥がれなし
△:一部剥離あり
×:剥離多い
【0035】
(2)紫外線照射後の硬化性
厚さ2mm、直径10mmのタブレット型にガラス研磨用シール保護剤を入れ、液晶セル作製時と同じ照射条件で紫外線照射後、ガラス研磨用シール保護剤の表面にPETフィルムを押しつけて硬化性を次のように評価した。
○:硬化
△:PETフィルムに未硬化の樹脂が多く付着する
×:液状で硬化していない
(3)ガラス研磨溶解液への膨潤度
得られたガラス研磨用シール保護剤を、厚さ2mm、直径10mmの大きさのタブレット型に入れて、液晶セル作製時と同じ照射条件で紫外線照射して硬化させることにより試験片とした。試験条件は、JIS K 7114プラスチックの耐薬品性試験方法に準じ、試験片を23℃でガラス研磨溶解液であるフッ化水素酸に7日間浸漬し、重量増加率を測定して、膨潤度とした。
【0036】
(4)ガラス面への接着力
大きさ20×60×8mmで、表面を液晶で拭いて液晶で濡れたガラス板にガラス研磨用シール保護剤を2〜3mg塗布し、もう一方の同じく液晶で濡れたガラス板を十字に重ねた後、液晶セル作製時と同じ照射条件で紫外線を照射して貼り合わせた。これを平面引っ張り試験機(引っ張り速度5mm/min)にかけ、接着強度を測定した。なお、ガラス板としてはJIS R 3202に規定されるものを用いた。
【0037】
(実施例2)
ポリチオール化合物としてトリメチロールプロパントリス−β−メルカプトプロピオネートの代わりに、2,5−ジメルカプトメチル−1,4−ジチアンを用いた以外は実施例1と同様に行った。評価結果を表1に示した。
【0038】
(比較例1)
実施例1の光硬化性樹脂の代わりに、光硬化性アクリル樹脂(スリーボンド社製 3052)を用いて実施例1と同様に評価した。評価結果を表1に示した。
【0039】
【表1】
Figure 0004167537
【0040】
表1より、実施例1及び2はガラス研磨時の剥がれ性及び紫外線照射後の硬化性が良好で、ガラス研磨溶解液(フッ化水素酸)への膨潤度が20%以下であり、ガラス面への接着力が4MPa以上であった。
【0041】
【発明の効果】
本発明は、上述の構成からなるので、ガラス研磨(ケミカル研磨)時に剥がれ難いガラス研磨用シール保護剤を提供することができる。また、光硬化性樹脂の硬化後のガラス面への接着力が4MPa以上である場合は、液晶で濡れたガラス基板とでも良好に接着する。更に、300nm以上の高波長の紫外線又は可視光線でも硬化するガラス研磨用シール保護剤を提供することができる。

Claims (2)

  1. 光硬化性樹脂からなるガラス研磨用シール保護剤であって、前記光硬化性樹脂が、1分子中に2個以上のチオール基を有するポリチオール化合物、1分子中に2個以上の炭素−炭素二重結合を有するポリエン化合物、及び光重合開始剤を含有することを特徴とするガラス研磨用シール保護剤。
  2. 前記光硬化性樹脂の硬化物のガラス研磨溶解液への膨潤度が、20%以下であることを特徴とする請求項1に記載のガラス研磨用シール保護剤。
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