JP2005139401A - 偏光板用光硬化型接着剤および液晶表示パネル - Google Patents

偏光板用光硬化型接着剤および液晶表示パネル Download PDF

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Tadashi Uwakawa
決 宇和川
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Abstract

【課題】 偏光板と液晶表示セルなどの透光部材との接着力に優れ、かつ、透明性にも優れる偏光板用光硬化型接着剤、および、この偏光板用光硬化型接着剤を用いた液晶表示パネルを提供することにある。
【解決手段】 1分子中に2個以上のチオール基を有するポリチオール化合物、1分子中に2個以上の炭素−炭素二重結合を有するポリエン化合物および光重合開始剤が含有されてなることを特徴とする偏光板用光硬化型接着剤、硬化後の接着剤の黄変度(ΔYI値)が5以下であることを特徴とする上記偏光板用光硬化型接着剤、および、上記偏光板用光硬化型接着剤により偏光板と透光部材とが接着されてなることを特徴とする液晶表示パネル。
【選択図】 なし

Description

本発明は、偏光板用光硬化型接着剤およびそれを用いた液晶表示パネルに関する。
近年、液晶表示パネルは車載用や携帯情報機器用等として用いられることが多くなり、液晶表示パネルを構成する偏光板と透光部材等とを接着する接着剤には、優れた接着力や優れた透明性が強く求められている。
上記偏光板としては、例えば、延伸配向したポリビニルアルコールフィルムにヨウ素や二色性染料を吸着させて作製した偏光子の片面もしくは両面に例えばトリアセチルセルロースフィルムを保護膜として接着(積層)したものが一般的に用いられている。この偏光板は、例えば、透明電極を形成した2枚の電極基板間に液晶を封入した液晶表示セルなどの透光部材の片側もしくは両側に貼り付けて用いられる。
ここで、液晶表示パネルを構成する偏光板と液晶表示セルなどの透光部材との接着には、例えば、アクリル系粘着剤などの粘着剤(接着剤)や、支持体(基材)の両面に粘着剤からなる粘着剤層が形成されてなる両面粘着テープが用いられている。
特公平4−66322号公報
しかし、アクリル系粘着剤などの粘着剤を用いて偏光板と透光部材とを接着する場合、従来の粘着剤では十分な接着力を得られないという問題点がある。また、両面粘着テープを用いて偏光板と透光部材とを接着する場合、上記問題点に加えるに、接着作業時にセパレーター(離型フィルムや離型紙)を剥がす必要があるため、作業性が良くないという問題点もある。
本発明の目的は、上記問題点に鑑み、偏光板と液晶表示セルなどの透光部材との接着力に優れ、かつ、透明性にも優れる偏光板用光硬化型接着剤、および、この偏光板用光硬化型接着剤を用いた液晶表示パネルを提供することにある。
請求項1に記載の発明(本発明)による偏光板用光硬化型接着剤は、1分子中に2個以上のチオール基を有するポリチオール化合物、1分子中に2個以上の炭素−炭素二重結合を有するポリエン化合物および光重合開始剤が含有されてなることを特徴とする。
請求項2に記載の発明による偏光板用光硬化型接着剤は、上記請求項1に記載の偏光板用光硬化型接着剤において、ポリチオール化合物が、1分子中に1個以上のジチアン環を有するポリチオール化合物であることを特徴とする。
請求項3に記載の発明による偏光板用光硬化型接着剤は、上記請求項1または請求項2に記載の偏光板用光硬化型接着剤において、ポリエン化合物が、アリルアルコール誘導体であることを特徴とする。
請求項4に記載の発明による偏光板用光硬化型接着剤は、上記請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の偏光板用光硬化型接着剤において、光重合開始剤が、活性光線により活性化して、ポリチオール化合物およびポリエン化合物の硬化を開始させる光重合開始剤であることを特徴とする。
請求項5に記載の発明による偏光板用光硬化型接着剤は、上記請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の偏光板用光硬化型接着剤において、硬化後の接着剤の黄変度(ΔYI値)が5以下であることを特徴とする。
請求項6に記載の発明(本発明)による液晶表示パネルは、上記請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の偏光板用光硬化型接着剤により偏光板と透光部材とが接着されてなることを特徴とする。
本発明の偏光板用光硬化型接着剤(以下、単に「光硬化型接着剤」と略記することもある)は、1分子中に2個以上のチオール基を有するポリチオール化合物、1分子中に2個以上の炭素−炭素二重結合を有するポリエン化合物および光重合開始剤が含有されてなる。
本発明の光硬化型接着剤に含有されるポリチオール化合物としては、1分子中に2個以上のチオール基を有するものであれば良く、特に限定されるものではないが、例えば、エタンジチオール、プロパンジチオール、ヘキサメチレンジチオール、デカメチレンジチオール、トリレン−2,4−ジチオールなどの脂肪族ポリチオール化合物;キシレンジチオールなどの芳香族ポリチオール化合物;ジグリコールジメルカプタン、トリグリコールジメルカプタン、テトラグリコールジメルカプタン、チオジグリコールジメルカプタン、チオトリグリコールジメルカプタン、チオテトラグリコールジメルカプタン、トリメチロールプロパントリス−β−メルカプトプロピオネートなどのポリチオール化合物;例えば2,5−ジメルカプトメチル−1,4−ジチアンのような1分子中に1個以上のジチアン環を有するポリチオール化合物等が挙げられ、なかでも、硬化後の耐熱性、耐湿性、信頼性(耐久性)等がより優れる光硬化型接着剤を得られることから、1分子中に1個以上のジチアン環を有するポリチオール化合物が好適に用いられる。これらのポリチオール化合物は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
本発明の光硬化型接着剤に含有されるポリエン化合物としては、1分子中に2個以上の炭素−炭素二重結合を有するものであれば良く、特に限定されるものではないが、例えば、アリルアルコール誘導体、1分子中に2個以上の官能基を有するモノマー、1分子中に2個以上の官能基を有するオリゴマー等が挙げられる。これらのポリエン化合物は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
上記アリルアルコール誘導体の具体例としては、特に限定されるものではないが、例えば、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、ジアリルマレエート、ジアリルアジペート、ジアリルフタレート、トリアリルトリメリテート、テトラアリルピロメリテート、グリセリンジアリルエーテル、トリメチロールプロパンジアリルエーテル、ペンタエリスリトールジアリルエーテル等が挙げられる。これらのアリルアルコール誘導体は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
また、上記1分子中に2個以上の官能基を有するモノマーの具体例としては、特に限定されるものではないが、例えば、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAジエトキシジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート、トリス(メタアクリロキシエチル)イソシアヌレート、ジビニルベンゼン等が挙げられる。これらの1分子中に2個以上の官能基を有するモノマーは、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。なお、本発明で言う(メタ)アクリレートとは、アクリレートまたはメタクリレートを意味する。
さらに、上記1分子中に2個以上の官能基を有するオリゴマーの具体例としては、特に限定されるものではないが、例えば、ウレタンアクリレート、エポキシアクリレート、ポリエステルアクリレートなどの各オリゴマー等が挙げられる。これらの1分子中に2個以上の官能基を有するオリゴマーは、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
上記各種ポリエン化合物のなかでも、硬化後の耐熱性、耐湿性、信頼性(耐久性)等がより優れる光硬化型接着剤を得られることから、アリルアルコール誘導体が好適に用いられ、とりわけ、トリアリルシアヌレートやトリアリルイソシアヌレートがより好適に用いられる。
本発明の光硬化型接着剤に含有される光重合開始剤としては、活性光線により活性化して、前記ポリチオール化合物および上記ポリエン化合物の硬化を開始させるものであれば良く、特に限定されるものではないが、例えば、ベンゾフェノン、p−アミノベンゾフェノン、p,p’−ジメチルアミノベンゾフェノン、オルソベンゾイル安息香酸メチル、4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルサルファイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキサイドなどのベンゾフェノン系光重合開始剤;アセトフェノン、ベンズアルデヒド、ベンジルジメチルケタール、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、2−メチル−1−〔4−(メチルチオ)フェニル〕7−2−モルホリノプロパン−1、オリゴ〔2−ヒドロキシ−2−メチル−1−{4−(1−メチルビニル)フェニル}プロパノン〕などのアセトフェノン系光重合開始剤;ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテルなどのベンゾインエーテル系光重合開始剤;2,2’−アゾビスイソブチロニトリルなどのアゾ系光重合開始剤;ジアゾアミノベンゼンなどのジアゾ系光重合開始剤;4,4’−ジアジドスチルベン−p−フェニレンビスアジド、イソプロピルチオキサントン、ジエチルチオキサントン、アシルホスフィンオキサイド、カンファーキノン、アントラキノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、ミヒラーケトン等が挙げられる。これらの光重合開始剤は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
本発明の光硬化型接着剤において、上記光重合開始剤の含有量は、特に限定されるものではないが、ポリチオール化合物およびポリエン化合物の合計量100重量部に対し、光重合開始剤0.0001〜10重量部であることが好ましく、より好ましくは0.05〜5重量部である。
ポリチオール化合物およびポリエン化合物の合計量100重量部に対する光重合開始剤の含有量が0.0001重量部未満であると、光硬化型接着剤の光硬化(光重合)が十分に開始および進行しないことがあり、逆にポリチオール化合物およびポリエン化合物の合計量100重量部に対する光重合開始剤の含有量が10重量部を超えると、光硬化型接着剤の硬化物の物性が却って低下したり、光硬化型接着剤がコスト高となることがある。
本発明の光硬化型接着剤には、ポリチオール化合物、ポリエン化合物および光重合開始剤に加えるに、本発明の課題達成を阻害しない範囲で必要に応じて、シランカップリング剤、チタンカップリング剤、アルミニウムカップリング剤などのカップリング剤が含有されていても良く、なかでも、シランカップリング剤が好適に用いられる。これらのカップリング剤は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
上記シランカップリング剤としては、特に限定されるものではないが、例えば、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシランなどの不飽和基含有シランカップリング剤;γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシランなどのグリシジル基含有シランカップリング剤;γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリエトキシシランなどのアミノ基含有シランカップリング剤;γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシランなどのメルカプト基含有シランカップリング剤等が挙げられる。これらのシランカップリング剤は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
また、本発明の光硬化型接着剤には、本発明の課題達成を阻害しない範囲で必要に応じて、接着性向上剤、硬化促進剤、充填剤、粘度調整剤、揺変性付与剤、軟化剤(可塑剤)、界面活性剤、着色剤、酸化防止剤(老化防止剤)、熱安定剤、重合禁止剤等の各種添加剤の1種類もしくは2種類以上が含有されていても良い。
本発明の光硬化型接着剤は、硬化後の接着剤の黄変度(ΔYI値)が5以下であることが好ましい。硬化後の光硬化型接着剤の黄変度(ΔYI値)が5を超えると、硬化後の光硬化型接着剤の透明性が不十分となって、この光硬化型接着剤を用いて例えば偏光板と透光部材とが接着されてなる液晶表示パネルを作製した際に、得られる液晶表示パネルの表示品質(表示性能)が低下することがある。
上記黄変度(ΔYI値)とは、以下の方法で測定された黄変度(ΔYI値)を意味する。
〔黄変度(ΔYI値)の測定方法〕
光硬化型接着剤を硬化させて作製した厚み1mmの硬化フィルムについて、初期の黄色度(YI0)および屋外暴露7日後の黄色度(YI7)をそれぞれ測定し、下記式(1)により黄変度(ΔYI値)を求める。
黄変度(ΔYI値)=黄色度(YI7)−黄色度(YI0) 式(1)
なお、上記黄色度(YI)は、JIS Z 8401「数値の丸め方」に記載されているX、Y、Zの3刺激値に基づいて、下記式(2)により求めることができる。
黄色度(YI)=100(1.28X−1.06Z)/Y 式(2)
次に、本発明の液晶表示パネルは、上述した本発明の偏光板用光硬化型接着剤により偏光板と透光部材とが接着されてなる。
上記偏光板は、偏光子の片面もしくは両面に保護膜(保護フィルム)が積層(接着)されてなるので、本発明の液晶表示パネルにおいては、本発明の光硬化型接着剤により偏光板を構成する偏光子および/または偏光子の保護膜と透光部材とが接着される。
上記偏光子とは、偏光子としての機能を有するフィルムのことであり、その具体例としては、特に限定されるものではないが、例えば、ポリビニルアルコール(PVA)フィルムにヨウ素を吸着させた後、ホウ酸浴中で一軸延伸したPVA・ヨウ素系偏光子、PVAフィルムに二色性の高い直接染料を拡散吸着させた後、一軸延伸したPVA・染料系偏光子、ポリビニルブチラール(PVB)フィルムにヨウ素を吸着させた後、ホウ酸浴中で一軸延伸したPVB・ヨウ素系偏光子、一軸延伸PVAフィルムの脱水処理物や一軸延伸ポリ塩化ビニルフィルムの脱塩酸処理物のようなポリエン配向偏光子等が挙げられる。これらの偏光子は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
上記偏光子の保護膜とは、上記偏光子を保護する機能を有する透明な熱可塑性樹脂フィルムのことであり、偏光子の片面もしくは両面に積層(接着)されることにより、偏光子の保護膜としての機能を発揮する。
上記偏光子の保護膜を形成する熱可塑性樹脂としては、特に限定されるものではないが、例えば、アクリル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、酢酸セルロース系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリサルホン系樹脂等が挙げられ、なかでも、透明性や信頼性(耐久性)により優れることから、アクリル系樹脂やポリオレフィン系樹脂が好適に用いられる。これらの熱可塑性樹脂は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
上記偏光板と接着される透光部材としては、液晶表示パネルの構成によっても異なり、特に限定されるものではないが、例えば、透明電極を形成した2枚の電極基板間に液晶を封入した液晶表示セルなどのガラスやプラスチックの基板等が挙げられる。これらの透光部材は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
本発明の液晶表示パネルの作製方法は、特に限定されるものではないが、例えば、次のような手順で行えば良い。
先ず、液晶表示パネルを構成する偏光板の偏光子および/または偏光子の保護膜の接着面に、および/または、液晶表示パネルを構成する透光部材の接着面に、予め調製しておいた本発明の偏光板用光硬化型接着剤を常法により塗工する。次いで、塗工された光硬化型接着剤に先に直接的に光を照射した後に、偏光板と透光部材とを接着(積層)する方法(光先照射法)を採るか、または、偏光板と透光部材とを先に接着(積層)した後に、透明な偏光板および/または透光部材を介して、光硬化型接着剤に間接的に光を照射する方法(光後照射法)を採ることにより、所望の液晶表示パネルを得ることができるが、作業時間が制約されず、作業性が良好であることから、光後照射法を採ることが好ましい。また、光硬化型接着剤の硬化時間を短縮するために、上記光照射法(光硬化法)に加えるに、例えば加熱硬化法を併用しても良い。
光硬化型接着剤の塗工量は、特に限定されるものではないが、5〜500g/m2 であることが好ましい。光硬化型接着剤の塗工量が5g/m2 未満であると、偏光板と透光部材との接着力が不十分となることがあり、逆に光硬化型接着剤の塗工量が500g/m2 を超えると、得られる液晶表示パネルの透明性が不十分となることがある。
本発明の偏光板用光硬化型接着剤を硬化させるための光としては、特に限定されるものではないが、例えば、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、中圧水銀灯、低圧水銀灯、メタルハライドランプ等を光源とする紫外線などの各種活性光線が挙げられる。これらの光(活性光線)は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。また、上記光源も、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。さらに、複数の光源を用いる場合、光硬化型接着剤に対する光の照射は、同時照射であっても良いし、逐次照射であっても良いし、同時照射と逐次照射との組み合わせ照射であっても良い。
上記光の照射により、本発明の偏光板用光硬化型接着剤は数秒から数分の短時間で硬化し、偏光板と透光部材とが接着されてなる本発明の液晶表示パネルを作製することができる。また、加熱を併用することにより、光硬化型接着剤の硬化時間をより短縮することができる。
本発明の偏光板用光硬化型接着剤は、1分子中に2個以上のチオール基を有するポリチオール化合物、1分子中に2個以上の炭素−炭素二重結合を有するポリエン化合物および光重合開始剤が含有されてなるので、偏光板と液晶表示セルなどの透光部材との接着力に優れ、かつ、透明性にも優れるものである。
また、本発明の偏光板用光硬化型接着剤は、ポリチオール化合物として1分子中に1個以上のジチアン環を有するポリチオール化合物を用いるか、および/または、ポリエン化合物としてアリルアルコール誘導体を用いるか、および/または、硬化後の接着剤の黄変度(ΔYI値)を5以下となすことにより、上記効果がより確実なものとなる。
本発明の液晶表示パネルは、上記本発明の偏光板用光硬化型接着剤により偏光板と透光部材とが接着されてなるので、偏光板と液晶表示セルなどの透光部材との接着力に優れ、かつ、透明性にも優れ、優れた表示品質を発現するものである。
本発明をさらに詳しく説明するため以下に実施例を挙げるが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
(実施例1)
1分子中に2個以上のチオール基を有するポリチオール化合物としてトリメチロールプロパントリス−β−メルカプトプロピオネート61.5重量部、1分子中に2個以上の炭素−炭素二重結合を有するポリエン化合物としてトリアリルイソシアヌレート38.5重量部、シランカップリング剤としてγ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン4重量部および光重合開始剤としてベンゾインイソプロピルエーテル2重量部を均一に混合して、偏光板用光硬化型接着剤を調製した。
(実施例2)
光重合開始剤として、ベンゾインイソプロピルエーテル2重量部の代わりに、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキサイド2重量部を用いたこと以外は実施例1の場合と同様にして、偏光板用光硬化型接着剤を調製した。
(実施例3)
光重合開始剤として、ベンゾインイソプロピルエーテル2重量部の代わりに、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン2重量部を用いたこと以外は実施例1の場合と同様にして、偏光板用光硬化型接着剤を調製した。
(比較例1)
偏光板用光硬化型接着剤としてアクリル系光硬化型接着剤(商品名「スリーボンド3052」、スリーボンド社製)を用いた。
実施例1〜実施例3および比較例1の偏光板用光硬化型接着剤の性能{1.接着力、2.硬化性、3.黄変度(ΔYI値)、4.表示品質}を以下の方法で評価した。その結果は表1に示すとおりであった。
1.接着力
偏光板用光硬化型接着剤を20mm×60mm×8mmのガラス板(JIS R 3202)に塗布し、その上に20mm×60mm×0.5mmの偏光板を十文字状に重ねた後、2000mJ/cm2 の紫外線を照射して接着させた。なお、紫外線はガラス板側および偏光板側より各々照射した。次いで、偏光板をガラス板で裏打ちして補強した後、引張り速度5mm/分で平面引張り試験を行って、ガラス板と偏光板との接着力(MPa)を測定した。
2.硬化性
上記接着力の測定を行った後の試験片の接着剤にポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムを押しつけ、PETフィルムに接着剤が付着しているか否かを目視で観察し、下記判定基準により硬化性を評価した。
〔判定基準〕
○‥‥接着剤は硬化しており、PETフィルムへの接着剤の付着は全く認められなか った。
△‥‥接着剤はほぼ硬化していたが、PETフィルムへの接着剤の付着が若干認めら れた。
×‥‥接着剤は液状のままであり、硬化していなかった。
3.黄変度(ΔYI値)
偏光板用光硬化型接着剤を硬化させて厚み1mmの硬化フィルムを作製した後、初期の黄色度(YI0)および屋外暴露7日後の黄色度(YI7)をそれぞれ測定し、下記式(1)により黄変度(ΔYI値)を求めた。 黄変度(ΔYI値)=黄色度(YI7)−黄色度(YI0) 式(1)
4.表示品質
偏光板用光硬化型接着剤をガラス基板上に塗布量100mg/m2 で塗布し、その上に偏光板を貼り合わせ、2000mJ/cm2 の紫外線を照射して接着剤を硬化させ、偏光板付きガラス基板を作製した後、この偏光板付きガラス基板を用いて液晶を封じ、液晶表示パネルを作製した。次いで、この液晶表示パネルに駆動電力をかけて点灯状態で偏光板を透過してきた表示を目視で観察し、下記判定基準により表示品質を評価した。なお、上記評価は初期および屋外暴露7日後のそれぞれについて行った。
〔判定基準〕
○‥‥表示ムラは全く認められなかった。
△‥‥薄い表示ムラが認められたが、実用上支障なかった。
×‥‥表示ムラがはっきり認められ、実用に耐えなかった。
Figure 2005139401
表1から明らかなように、本発明による実施例1〜実施例3の偏光板用光硬化型接着剤は、いずれもガラス板と偏光板との接着力および硬化性に優れており、硬化後の接着剤の黄変度(ΔYI値)も低かった。また、これらの光硬化型接着剤を用いて作製した実施例1〜実施例3の液晶表示パネルは、いずれも優れた表示品質を発現した。
これに対し、比較例1で用いたアクリル系光硬化型接着剤は、ガラス板と偏光板との接着力が悪く、紫外線を偏光板側より照射した場合の硬化性も悪かった。
以上述べたように、1分子中に2個以上のチオール基を有するポリチオール化合物、1分子中に2個以上の炭素−炭素二重結合を有するポリエン化合物および光重合開始剤が含有されてなる本発明の偏光板用光硬化型接着剤は、偏光板と液晶表示セルなどの透光部材との接着力に優れ、かつ、透明性にも優れるものであるので、偏光板と液晶表示セルなどの透光部材とが接着されてなる液晶表示パネルを作製するための接着剤として好適に用いられる。
また、上記本発明の偏光板用光硬化型接着剤により偏光板と透光部材とが接着されてなる本発明の液晶表示パネルは、偏光板と液晶表示セルなどの透光部材との接着力に優れ、かつ、透明性にも優れ、優れた表示品質を発現するものであるので、車載用や携帯情報機器用等を始め、各種用途向けの液晶表示パネルとして好適に用いられる。

Claims (6)

  1. 1分子中に2個以上のチオール基を有するポリチオール化合物、1分子中に2個以上の炭素−炭素二重結合を有するポリエン化合物および光重合開始剤が含有されてなることを特徴とする偏光板用光硬化型接着剤。
  2. ポリチオール化合物が、1分子中に1個以上のジチアン環を有するポリチオール化合物であることを特徴とする請求項1に記載の偏光板用光硬化型接着剤。
  3. ポリエン化合物が、アリルアルコール誘導体であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の偏光板用光硬化型接着剤。
  4. 光重合開始剤が、活性光線により活性化して、ポリチオール化合物およびポリエン化合物の硬化を開始させる光重合開始剤であることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の偏光板用光硬化型接着剤。
  5. 硬化後の接着剤の黄変度(ΔYI値)が5以下であることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の偏光板用光硬化型接着剤。
  6. 請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の偏光板用光硬化型接着剤により偏光板と透光部材とが接着されてなることを特徴とする液晶表示パネル。
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