JP2007177169A - 光硬化型接着剤組成物及びそれを用いた積層フィルム - Google Patents

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Abstract

【課題】ポリビニルアルコール系偏光フィルムと熱可塑性ノルボルネン系樹脂フィルムとを短時間で強固に接着することができる光硬化型接着剤組成物、及び該接着剤組成物を用いて積層された偏光フィルムを提供する
【解決手段】ポリビニルアルコール系偏光フィルムと熱可塑性ノルボルネン系樹脂フィルムとを接着するための光硬化型接着剤組成物であって、該光硬化型接着剤組成物が(a)ウレタン(メタ)アクリレート30〜50重量%、(b)ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート13〜40重量%及び(c)アクリルアミド誘導体0〜30重量%を含有し、且つ(b)ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートと(c)アクリルアミド誘導体の合計量が20〜60重量%であることを特徴とする光硬化型接着剤組成物。
【選択図】 なし

Description

本発明は、光硬化型接着剤組成物及びそれを用いた積層フィルムに関し、より詳細には、ポリビニルアルコール系偏光フィルムと熱可塑性ノルボルネン系樹脂フィルムとの接着に好適な光硬化型接着剤組成物及びそれを用いた積層フィルムに関するものである。
液晶表示関連分野などに用いられる偏光フィルムは、通常ポリビニルアルコール(PVA)にヨウ素や染料を吸着させたものを一軸延伸して製造されるのであるが、このポリビニルアルコール系偏光フィルムは熱や水分により収縮し、偏光性能の低下をきたすため、その表面に保護フィルムが積層された積層フィルムの状態で使用される。
偏光フィルムに保護フィルムを貼着するための接着剤としては、従来からポリビニルアルコール系樹脂の水溶液(PVA系接着剤)が広く使用されている。ところがこのようなポリビニルアルコール系接着剤は、トリアセチルセルロース(TAC)を保護フィルムとして使用する場合には好適であるが、防湿性の向上、保護フィルムの薄膜化をはかるために熱可塑性ノルボルネン系樹脂フィルムを保護フィルムとして使用した場合には水蒸気透過率が非常に小さいことから、接着剤の乾燥に時間がかかり、生産性の面で問題があるばかりでなく、親水性の強いポリビニルアルコール系偏光フィルムと疎水性の強い熱可塑性ノルボルネン系樹脂フィルムとを接着することから接着強度においても十分ではなかった。
そのような問題を解決する方法として、例えば、特許文献1には熱可塑性ノルボルネン系樹脂フィルムのような熱可塑性樹脂の表面にポリビニルピロリドンなどで親水性層を形成し、その上に0.001〜20μm厚の水膜を形成した後でポリビニルアルコールフィルムを接着することが、特許文献2にはポリビニルアルコール系樹脂として酢酸ビニルとこれに共重合可能なモノマーのケン化物を使用し、ウレタン系接着剤とポリビニルアルコール系樹脂を含有する接着剤を用いて接着することが、特許文献3にはポリビニルアルコール系シートの少なくとも一面にアクリル系粘着剤層を介して熱可塑性飽和ノルボルネン系樹脂シートを積層し加熱圧着させることが提案されている。
しかしながら、特許文献1の方法では何度も処理する必要があるという問題があり、特許文献2の方法では接着性能は改善されるものの水性接着剤を用いることから生じる問題点が、特許文献3の粘着剤では十分な接着強度が得られないという問題があった。
一方、熱可塑性飽和ノルボルネン系樹脂シートのような非極性基材に対する接着性能を向上させるために、(A)分子内に少なくとも1個の(メタ)アクリロイル基を有する共役ジエン重合体、(B)分子内に少なくとも1個のエチレン性不飽和結合を有する化合物及びラジカル重合開始剤を含有する接着剤が提案されている(特許文献4参照)。この接着剤は非極性基材同士の接着だけでなく、非極性基材とヨウ素ドープビニロンフィルムのような極性基材との接着にも適用されるが、その接着強度は非極性基材同士場合に比べて60%程度しかなくポリビニルアルコール系偏光フィルムと熱可塑性ノルボルネン系樹脂フィルムとの接着に十分な接着強度は得られないものであった。
更に、特許文献5には、塩ビフィルムやPETフィルム等のラミネート用接着剤として好適な(a)数平均分子量5000〜15000のウレタン(メタ)アクリレート化合物、(b)アクリロイルモルフォリン、ジメチルアクリルアミド、ジエチルアクリルアミド及びジイソプロピルアクリルアミドの中から選ばれる1種又は2種以上の化合物、(c)フェノキシエチレンアクリレート又はフェノキシポリエチレングリコールアクリレート等を含有する液状硬化性粘・接着剤組成物も提案されているが、ポリビニルアルコール系偏光フィルムと熱可塑性ノルボルネン系樹脂フィルムとの接着に十分な接着強度を与える接着剤は未だ提案されてなかった。
特開2004−59911号公報 特開2004−334168号公報 特開平5−212828号公報 特開2004−161935号公報 特開平7−310067号公報
本発明は、ポリビニルアルコール系偏光フィルムと熱可塑性ノルボルネン系樹脂フィルムとを短時間で強固に接着することができる光硬化型接着剤組成物、及び該接着剤組成物を用いて積層された偏光フィルムを提供することを目的とする。
本発明者らは鋭意検討した結果、ウレタン(メタ)アクリレート、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート及びアクリルアミド誘導体を特定割合で配合した光硬化型接着剤が上記課題を解決しうることを見出し本発明に到った。
すなわち、本発明は
(1) ポリビニルアルコール系偏光フィルムと熱可塑性ノルボルネン系樹脂フィルムとを接着するための光硬化型接着剤組成物であって、該光硬化型接着剤組成物が(a)ウレタン(メタ)アクリレート30〜50重量%、(b)ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート13〜40重量%及び(c)アクリルアミド誘導体0〜30重量%を含有し、且つ(b)ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートと(c)アクリルアミド誘導体の合計量が20〜60重量%であることを特徴とする光硬化型接着剤組成物。
(2) (d)イソボルニル(メタ)アクリレート30〜40重量%を含有することを特徴とする(1)記載の光硬化型接着剤組成物。
(3) (a)ウレタン(メタ)アクリレートの二重結合1個当たりの数平均分子量が500〜3000であることを特徴とする(1)又は(2)記載の光硬化型接着剤組成物。
(4) (b)ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートがヒドロキシエチルメタクリレートであることを特徴とする(1)乃至(3)のいずれかに記載の光硬化型接着剤組成物。
(5) (c)アクリルアミド誘導体がN,N−ジエチルアクリルアミド、N−イソプロピルアクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、N−ヒドロキシエチルアクリルアミドから選ばれる一種又は二種以上であることを特徴とする(1)乃至(4)のいずれかに記載の光硬化型接着剤組成物。
(6) ポリビニルアルコール系偏光フィルムと熱可塑性ノルボルネン系樹脂フィルムの剥離強度が500g/25mm以上(材料破壊、剥離不能も含む。)であることを特徴とする(1)乃至(5)のいずれかに記載の光硬化型接着剤組成物。
(7) (1)乃至(6)のいずれかに記載の接着剤を用いてポリビニルアルコール系偏光フィルムの片面又は両面に熱可塑性ノルボルネン系樹脂フィルムを接着してなる積層フィルム、
を要旨とするものである。
本発明の光硬化型接着剤組成物は、親水性基を含有する(b)ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート13重量%以上配合し、更に(b)ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートと(c)アクリルアミド誘導体を合計で20〜60重量%配合しているので、熱可塑性ノルボルネン系樹脂フィルムのみならず親水性の強いポリビニルアルコール系偏光フィルムにも高い接着性を示しポリビニルアルコール系偏光フィルムと熱可塑性ノルボルネン系樹脂フィルムとを、例えば剥離強度500g/25mm以上(材料破壊、剥離不能も含む。)もの強度で強固に、しかも短時間(インライン)で接着することが可能になった。さらに、粘着剤の場合と異なり5μm以下の厚さでも塗布することができるので接着剤層による光学特性を損なうことなく光学特性、防湿性に優れた熱可塑性ノルボルネン系樹脂フィルムをポリビニルアルコール系偏光フィルムの保護フィルムとして用いた高性能な積層フィルムを提供することが可能となった。
以下、本発明を実施するための最良の形態について詳細に説明する。
まず、本発明の光硬化型接着剤組成物を適用するポリビニルアルコール系偏光フィルムについて説明する。ポリビニルアルコール系偏光フィルムに用いるポリビニルアルコール系樹脂は、通常、酢酸ビニルを重合したポリ酢酸ビニルをケン化して得られるのであるが、本発明では必ずしもこれに限定されるものではなく、少量の不飽和カルボン
酸(塩、エステル、アミド、ニトリル等を含む)、炭素数2〜30のオレフィン類(エチレン、プロピレン、n−ブテン、イソブテン等)、ビニルエーテル類、不飽和スルホン酸塩等、酢酸ビニルと共重合可能な成分を含有させた変性ポリビニルアルコール系樹脂であっても良い。また、ポリビニルアルコール系樹脂の重量平均分子量はとくに限定されないが、好ましくは60000〜300000、より好ましくは120000〜260000であり、ケン化度は80モル%以上であることが好ましく、特には85〜100モル%、更には98〜100モル%が好ましい。
ポリビニルアルコール系偏光フィルムは上記ポリビニルアルコール系樹脂フィルムにヨウ素や有機染料などの二色性の材料を染色・吸着させ、これを一軸延伸して製造することができる。
一方、熱可塑性ノルボルネン系樹脂フィルムは、例えば、(イ)ノルボルネン系モノマーの開環重合体もしくは開環共重合体を、必要に応じて、マレイン酸付加、シクロペンタジエン付加等の変性を行った後水素添加した樹脂、(ロ)ノルボルネン系モノマーを付加重合させた樹脂、(ハ)ノルボルネン系モノマーとエチレン、α−オレフィン等のオレフィン系モノマーとを付加重合させた樹脂、(ニ)ノルボルネン系モノマーとシクロペンテン、シクロオクテン、5,6−ジヒドロジシクロペンタジエン等の環状オレフィン系モノマーとを付加重合させた樹脂、及び、これらの変性物などの熱可塑性ノルボルネン系樹脂を成形したフィルムを意味している。熱可塑性ノルボルネン系樹脂としてはJSR社の商品名「アートン」、日本ゼオン社の商品名「ゼオノア」がよく知られている。
さて、本発明の光硬化型接着剤組成物は、上述したポリビニルアルコール系偏光フィルムと熱可塑性ノルボルネン系樹脂フィルムの接着に用いられるものであり、以下の構成成分からなるものである。
まず、(a)ウレタン(メタ)アクリレートとしては、特に限定されるものではなく、例えばポリイソシアネートと多価アルコール類とを反応させた後、更に水酸基含有(メタ)アクリル化合物および必要に応じて水酸基含有アリルエーテル化合物を反応させることによって得ることが出来るラジカル重合性不飽和基含有オリゴマーが挙げられる。また、これとは別に水酸基含有(メタ)アクリル化合物と多価アルコール類とを反応させた後、更にポリイソシアネートを反応させることによっても得ることができる。これらの中でも一分子当たり2〜3個の二重結合を有していて二重結合1個当たりの数平均分子量が500〜3000であるウレタン(メタ)アクリレートを使用するのが接着強度、柔軟性、光硬化性や粘度等をバランスさせやすいので好ましい。ウレタン(メタ)アクリレートの配合量は30〜50重量%とする必要があり、これが30重量%未満では接着剤層が脆くなる傾向が生じるので好ましくなく、50重量%を超えると全体の粘度が高くなりやすいばかりか、接着強度が低下するので好ましくない。
(b)ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートとしては、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートが挙げられるが、それらの中でも特にヒドロキシエチルメタアクリレートが好ましい。ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートの配合量は13〜40重量%とする必要があり、これが13重量%未満では接着剤組成物全体の親水性が低下して特にポリビニルアルコール系偏光フィルムに対する接着強度が低下するので好ましくなく、40重量%を超えると接着剤層が脆くなるばかりか、光硬化性が低下するので好ましくない。
(c)アクリルアミド誘導体としては、N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジエチルアクリルアミド、N,N−ジメチルアミノエチルアクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、N−イソプロピルアクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、N−ヒドロキシエチルアクリルアミドが挙げられるが、特にN,N−ジエチルアクリルアミド、N−イソプロピルアクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、N−ヒドロキシエチルアクリルアミドから選ばれる一種又は二種以上を0〜30重量%、好ましくは1〜30重量%の範囲で配合するのが好ましい。
更に、本発明においては親水性の成分である、(b)ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートと(c)アクリルアミド誘導体を合計量で20〜60重量%、好ましくは30〜55重量%含有させることで親水性のポリビニルアルコール系偏光フィルムと疎水性の熱可塑性ノルボルネン系樹脂フィルムとの接着をバランス良く、すなわち500g/25mm以上、組成によっては1000g/25mm以上や材料破壊する剥離強度を付与することが可能となるのである。なお、接着性が高くなると剥離強度の測定中のフィルムの破断(材料破壊と云う。)や剥がすことができず剥離強度が測定できない場合も本発明においては500g/25mm以上の剥離強度であるとみなした。
本発明の光硬化型接着剤組成物は上述した成分に加えて、(d)イソボルニル(メタ)アクリレートを30〜40重量%するのが好ましい。イソボルニル(メタ)アクリレートを配合することで接着剤層に耐熱性が付与される他、接着性能を低下させずに塗工性能を改良するための粘度調整をすることができる。本発明の接着剤組成物の好適な粘度は23℃で、20〜5000mPa、好ましくは30〜3000mPa、より好ましくは50〜1500mPaである。
更に、本発明の光硬化型接着剤組成物には通常2〜10重量%の光重合開始剤を用いるのが好ましい。光重合開始剤としては、例えば、例えば1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、キサントン、フルオレノン、ベンズアルデヒド、フルオレン、アントラキノン、トリフェニルアミン、カルバゾール、3−メチルアセトフェノン、4−クロロベンゾフェノン、4,4′−ジメトキシベンゾフェノン、4,4′−ジアミノベンゾフェノン、ミヒラーケトン、ベンゾインプロピルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンジルジメチルケタール、1−(4−
イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、チオキサントン、ジエチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2−メチル−1−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルホリノ−プロパン−1−オン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド等が挙げられる。
次いで、本発明の光硬化型接着剤組成物を用いた積層フィルムの製造方法について説明する。まず、ポリビニルアルコール系偏光フィルムの片面若しくは両面にロールコーター、バーコーター、グラビアロール等の通常用いられる塗布装置を用いて10μm未満、好ましくは5μm未満、1μm以上の厚さに塗布し熱可塑性ノルボルネン系樹脂フィルムを貼着した後、紫外線を800〜3000mJ/cm照射して光硬化型接着剤組成物を硬化させることで本発明の積層フィルムを得ることができる。
以下、本発明を実施例に基づいて説明する。
なお、本実施例においては、以下の原材料を使用した。
<(a)ウレタン(メタ)クリレート>
(a)−1 ウレタンアクリレート
日本合成化学工業(株)製、商品名「UV7750B」、数平均分子量=1640、官能基(二重結合)数=2〜3、二重結合1個当たりの数平均分子量=547〜820
(a)−2 ウレタンアクリレート
日本合成化学工業(株)製、商品名「UV7000B」、数平均分子量=1780、官能基(二重結合)数=2、二重結合1個当たりの数平均分子量=890
(a)−3 ウレタンアクリレート
日本合成化学工業(株)製、商品名「UV6100B」、数平均分子量=2020、官能基(二重結合)数=2、二重結合1個当たりの数平均分子量=1010
(a)−4 ウレタンアクリレート
日本合成化学工業(株)製、商品名「UV3700B」、数平均分子量=5430、官能基(二重結合)数=2、二重結合1個当たりの数平均分子量=2715
<(b)ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート>
(b) ヒドロキシエチルメタクリレート
<(c)アクリルアミド誘導体>
(c)−1 N,N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミド
(c)−2 N,N−ジエチルアクリルアミド
(c)−3 N−イソプロピルアクリルアミド
(c)−4 N−ヒドロキシエチルアクリルアミド
<(d)イソボルニル(メタ)アクリレート>
(d) イソボルニルアクリレート
<光重合開始剤>
1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(商品名「Irgacure184」)
<ポリビニルアルコール系偏光フィルム>
ポリビニルアルコールフィルムからなるヨウ素系偏光フィルム(厚み:25μm)を使用した。
<熱可塑性ノルボルネン系樹脂フィルム>
Gフィルム JSR(株)製、商品名「アートンG」からなるフィルム(厚み:100μm)を使用した。
Rフィルム JSR(株)製、商品名「アートンR」からなるフィルム(厚み:60μm)を使用した。
<積層フィルムの作成>
熱可塑性ノルボルネン系樹脂フィルムの表面にアプリケーターバーを用いて3μm厚で接着剤組成物を塗布しポリビニルアルコール系偏光フィルムで接着剤組成物を挟んで貼り合わせた。これに2000mJ/cmの紫外線を照射して接着剤組成物を硬化させて積層フィルムを得た。ついで、これを25mm幅に裁断して剥離強度測定用試験片とした。
<剥離強度の測定>
23℃、50%RH環境下で、JIS K6854に準拠して、引張速度300mm/分で180度剥離強度を測定した。
なお、剥離強度の測定においては、剥離強度のみならず、剥離時の界面の状態についても目視で評価した。剥離が界面で生じた場合は、剥離がどの界面で生じたのかも評価した。
表示方法は以下の通りである。
cf:凝集破壊
接着剤層自体が破壊したもので、各フィルムとの接着性に優れていると判断される。
af:界面破壊
接着剤層とフィルムとの界面で剥離が生じたものであり、剥離界面がPVAと表示した場合は、ポリビニルアルコール系偏光フィルムとの接着性が不十分であることを示す。
実施例1−8、比較例1−3
表1に示す組成100重量部に光重合開始剤5重量部を配合して光硬化型接着剤組成物を調整した。次いで、得られた接着剤組成物を用いてポリビニルアルコール系偏光フィルムとGフィルムとを貼り合わせて積層フィルムとした。得られた積層フィルムの180度剥離強度を同じく表1に示す。
Figure 2007177169
表1からも明らかなように本発明の係る実施例1−8の接着剤組成物においては何れもフィルムが材料破壊するか500g/25mmを遙かに超える180度剥離強度を示したのに対して、(b)ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートを配合していない比較例1、2の接着剤組成物では180度剥離強度が極めて低く、しかもポリビニルアルコール系偏光フィルム側の界面で剥離した。なお、比較例1の接着剤組成物でGフィルム同士を接着した場合の180度剥離強度は544g/25mmであって、ポリビニルアルコール系偏光フィルムとの接着性を高めるためには(b)ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートが必須であることが分かった。また、(b)ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートの配合量が規定値以下であって、(c)アクリルアミド誘導体を規定値以上配合した比較例3の接着剤組成物は、(b)と(c)の合計量を満足させても十分な180度剥離強度を示さなかった。
実施例9−12、比較例4、5
熱可塑性ノルボルネン系樹脂フィルムをRフィルムに代えた以外は実施例1−8の場合と同様にして180度剥離強度を測定した。結果は表2に示す。
Figure 2007177169
表2からも明らかなように本発明に係る接着剤組成物は熱可塑性ノルボルネン系樹脂フィルムとしてRフィルムを使用した場合でも良好な接着性を示した。
本発明の接着剤組成物は現在主流となっているポリビニルアルコール系偏光フィルムに対しても熱可塑性ノルボルネン系樹脂フィルムを短時間で強固に接着させることができ、しかも接着剤層の厚みを薄くすることができるのでポリビニルアルコール系偏光フィルムの保護フィルム接着に好適である。

Claims (7)

  1. ポリビニルアルコール系偏光フィルムと熱可塑性ノルボルネン系樹脂フィルムとを接着するための光硬化型接着剤組成物であって、該光硬化型接着剤組成物が(a)ウレタン(メタ)アクリレート30〜50重量%、(b)ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート13〜40重量%及び(c)アクリルアミド誘導体0〜30重量%を含有し、且つ(b)ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートと(c)アクリルアミド誘導体の合計量が20〜60重量%であることを特徴とする光硬化型接着剤組成物。
  2. (d)イソボルニル(メタ)アクリレート30〜40重量%を含有することを特徴とする請求項1記載の光硬化型接着剤組成物。
  3. (a)ウレタン(メタ)アクリレートの二重結合1個当たりの数平均分子量が500〜3000であることを特徴とする請求項1又は2記載の光硬化型接着剤組成物。
  4. (b)ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートがヒドロキシエチルメタクリレートであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の光硬化型接着剤組成物。
  5. (c)アクリルアミド誘導体がN,N−ジエチルアクリルアミド、N−イソプロピルアクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、N−ヒドロキシエチルアクリルアミドから選ばれる一種又は二種以上であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の光硬化型接着剤組成物。
  6. ポリビニルアルコール系偏光フィルムと熱可塑性ノルボルネン系樹脂フィルムの剥離強度が500g/25mm以上(材料破壊、剥離不能も含む。)であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の光硬化型接着剤組成物。
  7. 請求項1乃至6のいずれかに記載の接着剤を用いてポリビニルアルコール系偏光フィルムの片面又は両面に熱可塑性ノルボルネン系樹脂フィルムを接着してなる積層フィルム。
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