JP5182465B2 - プラスチック基板接着用紫外線硬化樹脂組成物 - Google Patents

プラスチック基板接着用紫外線硬化樹脂組成物 Download PDF

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Description

本発明は、液状紫外線硬化樹脂組成物であって、詳細にはガラス、プラスチック基板、特に、ポリエチレンテレフタレート(以下、PETと略記する)フィルムに対する優れた接着性、耐熱性、耐湿性を有する紫外線樹脂硬化物を与え、長期信頼性が要求される各種印刷材料、表示材料、電気電子部品材料、通信用電子光学部品材料、光学部品材料、液晶材料等の分野における接着剤として有用な紫外線硬化樹脂組成物に関する。
紫外線硬化樹脂の歴史は意外と古く、変性アクリレート等のビニルモノマーに紫外線を照射するとラジカル重合を起こしポリマーになることはかなり前から知られていた。西ドイツでは1950年代には印刷用版材樹脂が、1960年代後半には木工用コーティング材が開発され、汎用樹脂としての口火を切り、また、アメリカでは印刷用樹脂などが開発され、それぞれがポティング材、コーティング材、インキ材、接着剤等として発展し、現在の様々なエレクトロニクスの分野への応用に繋がっている。
特に、接着剤の分野にあっては、従来の溶剤揮発硬化樹脂タイプや二液反応硬化樹脂タイプ等に代わり、紫外線硬化樹脂タイプの接着性や速硬化性による生産性の向上、その硬化物の耐熱性等による品質の向上等、紫外線硬化樹脂本来の特性を活かしながら広く用いられるようになってきている。
しかし、各種印刷材料、表示材料、電気電子部品材料、通信用電子光学部品材料、光学部品材料、液晶材料等の分野に多用されるプラスチック基板、特に、PETフィルムに対する十分な接着性、耐熱性、耐湿性を有する紫外線硬化物を与える紫外線硬化樹脂組成物は未だ存在していないのが実情である。
特開2004−115757号公報(特許文献1)には、(A)数平均分子量が10,000〜40,000であるウレタン(メタ)アクリレート30〜70重量%、(B)ホモポリマーのガラス転移温度が60℃以上であるエチレン性不飽和ポリマー30〜60重量%を含有する液状硬化性樹脂組成物がPET等に対する優れた接着性を示すことが報告されている。
しかし、当該組成物はPETに対する十分な接着性、耐熱性、耐湿性を有する紫外線硬化物を与えるものではなかった。
特開2004−115757号公報
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、特に、PETフィルムに対する優れた接着性、耐熱性、耐湿性を有する紫外線樹脂硬化物を与え、長期信頼性が要求される各種印刷材料、表示材料、電気電子部品材料、通信用電子光学部品材料、光学部品材料、液晶材料等の分野における接着剤として有用な紫外線硬化樹脂組成物を提供することを目的とする。
本発明者等は、上記目的を達成するため、鋭意検討を行なった結果、重量平均分子量15,000〜40,000の二官能ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーと(メタ)アクリレートモノマーと光開始剤のみを含む紫外線硬化樹脂組成物が有効であり、さらに上記各成分の配合が、二官能ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー:(メタ)アクリレートモノマー=75:25〜55:45(質量部)であり、これらの合計100質量部に対して、光開始剤が0.1〜10質量部である紫外線硬化樹脂組成物を用いることによって、特に、PETフィルムに対する優れた接着性、耐熱性、耐湿性を有する紫外線樹脂硬化物を与え、長期信頼性が要求される各種印刷材料、表示材料、電気電子部品材料、通信用電子光学部品材料、光学部品材料、液晶材料等の分野における接着剤として有用な紫外線硬化樹脂組成物を提供できることを見出し、本発明をなすに至った。
即ち、本発明は、下記プラスチック基板接着用紫外線硬化樹脂組成物を提供する。
請求項1:
重量平均分子量15,000〜40,000の二官能ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーとアクリロイルモルフォリンと光開始剤のみからなる、プラスチック基板接着用紫外線硬化樹脂組成物であって、上記各成分の配合が、重量平均分子量15,000〜40,000の二官能ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー:アクリロイルモルフォリン=75:25〜55:45(質量部)であり、これらの合計100質量部に対して、光開始剤が0.1〜10質量部であるプラスチック基板接着用紫外線硬化樹脂組成物。
請求項2:
上記二官能ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーの重量平均分子量が38,000である請求項1記載のプラスチック基板接着用紫外線硬化樹脂組成物。
請求項3:
上記プラスチック基板がPETフィルムである請求項1又は2記載のプラスチック基板接着用紫外線硬化樹脂組成物。
本発明によれば、特に、PETフィルムに対する優れた接着性、耐熱性、耐湿性を有する紫外線樹脂硬化物を与え、長期信頼性が要求される各種印刷材料、表示材料、電気電子部品材料、通信用電子光学部品材料、光学部品材料、液晶材料等の分野における接着剤として有用な紫外線硬化樹脂組成物を提供することができる。
以下、本発明についてより詳細に説明する。
本発明は、重量平均分子量15,000〜40,000のウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーと(メタ)アクリレートモノマーと光開始剤とを含む紫外線硬化樹脂組成物であり、さらに上記各成分の配合が、ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー:(メタ)アクリレートモノマー=75:25〜55:45(質量部)であり、これらの合計100質量部に対して、光開始剤が0.1〜10質量部である紫外線硬化樹脂組成物である。
ここで上記ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーは本発明の紫外線硬化樹脂組成物のベース成分となるもので、例えば、ジイソシアネートとエチレン性不飽和基を有する化合物とを反応させることにより得られる。
ジイソシアネートとしては、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、1,3−キシレンジイソシアネート、1,4−キシレンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、m−フェニレンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネートなどが挙げられる。これらの中でもヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネートなどが黄変し難いため更に好ましい。これらのジイソシアネートは1種を用いても良いし、2種以上を併用することもできる。
エチレン性不飽和基を有する化合物としては、例えば、水酸基、酸ハライド基、エポキシ基を有する(メタ)アクリレートを挙げることができる。
水酸基を有する(メタ)アクリレートは、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレートなどやアルキルグリシジルエーテル、グリシジル(メタ)アクリレートなどのグリシジル基含有化合物と(メタ)アクリル酸の付加物などが挙げられる。
酸ハライド基を有する(メタ)アクリレートとしては、(メタ)アクリル酸クロライド、(メタ)アクリル酸ブロマイドなどを挙げることができる。
エポキシ基を有する(メタ)アクリレートとしては、(メタ)アクリル酸のグリシジルエステルなどが挙げられる。
また、ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーは、市販品としても入手することができ、例えば、日本合成化学社製UV3000B、UV3700B、UV2000B、UV3200等を挙げることができる。
このようにようにして得られるウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーの重量平均分子量は、15,000〜40,000、より好ましくは18,000〜38,000のものを採用できる。重量平均分子量が15,000よりも小さいと接着性、耐熱性、耐湿性が劣る恐れがあり、逆に、40,000よりも大きいと紫外線硬化樹脂組成物の粘度が高くなりすぎ、塗工性や加工性が低下する恐れがあるため好ましくない。
ここで、一般に、重量平均分子量は数平均分子量に重量の重みを付けて算出されるもので、本発明の重量平均分子量15,000〜40,000のウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーは、数平均分子量に換算すると、5,000〜8,000程度に相当するものである。従って、本発明のウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーは特許文献1と明確に異なる分子量を有するものである。また、このウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーの回転粘度計による60℃下での粘度は、20,000〜80,000mPa・sとするのが好ましく、より好ましくは25,000〜70,000mPa・sとするのがよい。このような当該分子量(当該粘度)を有するウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーは、後述する(メタ)アクリレートモノマーと光開始剤との組み合わせによって、より効果的に、特に、PETフィルムに対する優れた接着性、耐熱性、耐高温高湿性を有する紫外線樹脂硬化物を与えることが可能となるものである。
また、(メタ)アクリレートモノマーは上記ウレタン(メタ)アクリレート(ベース成分)の低粘度化や架橋、また後述する光開始剤の溶媒となる成分で、例えば、アクリロイルモルフォリン、ジメチルアクリルアミド、ジエチルアクリルアミド、ジイソプロピルアクリルアミド、イソボルニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルアクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、ジシクロペンタジエニル(メタ)アクリレート、トリシクロデカニル(メタ)アクリレート、ジアセトンアクリルアミド、イソブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、3−ヒドロキシシクロヘキシルアクリレート、2−アクリロイルシクロヘキシルコハク酸、N−ビニルピロリドン等を挙げることができる。これらの中でも、特に、アクリロイルモルフォリン、ジメチルアクリルアミド、N−ビニルピロリドンが接着性に優れた紫外線硬化樹脂組成物を与えることから好ましい。(メタ)アクリレートモノマーは1種を用いても良いし、2種以上を併用することもできる。
また、(メタ)アクリレートモノマーは、市販品としても入手することができ、例えば共栄社化学社製AMO(アクリロイルモルフォリン)、ライトアクリレートIB−XA(イソボロニルアクリレート)、ライトアクリレートIMA(イソミリスチルアクリレート)等を挙げることができる。
光開始剤は、紫外線照射により分解活性化して、前述のウレタン(メタ)アクリレート同士又はウレタン(メタ)アクリレートと(メタ)アクリレートモノマーとの共重合、架橋などの反応促進を行なう成分で公知の光開始剤を使用することができる。具体的な光開始剤として、例えば、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、フェニルアセトフェノンジエチルケタール、アルコキシアセトフェノン、ベンジルメチルケタール、ベンゾフェノン及び3,3−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノン、4,4−ジメトキシベンゾフェノン、4,4−ジアミノベンゾフェノン等のベンゾフェノン誘導体、ベンゾイル安息香酸アルキル、ビス(4−ジアルキルアミノフェニル)ケトン、ベンジル及びベンジルメチルケタール等のベンジル誘導体、ベンゾイル及びベンゾインブチルメチルケタール等のベンゾイン誘導体、ベンゾインイソプロピルエーテル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン、2,4−ジエチルチオキサントン及び2,4−ジクロロチオキサントン等のチオキサントン誘導体、フルオレン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノプロパン−1、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(モルホリノフェニル)−ブタノン−1、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルホスフィンオキシド等のホスフィンオキシド誘導体が挙げられる。これらの中でも、特に、ベンゾフェノン、ベンゾインイソプロピルエーテル、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンは分子吸光係数が大きいことから好ましい。
また、光開始剤は、市販品としても入手することができ、例えば、チバスペシャルティーケミカルズ社製イルガキュア184D(1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン)、ダロキュア1173(2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン)、イルガキュア907(2−メチル−1[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン)等を挙げることができる。
このような紫外線硬化樹脂組成物の上記各成分の配合は、ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー:(メタ)アクリレートモノマー=75:25〜55:45(質量部)とし、これらの合計100質量部に対して、光開始剤を0.1〜10質量部とすることができる。
前述の通り、ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーは、ベース成分として機能し、(メタ)アクリレートモノマーは該ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーの低粘度化や架橋、また、光開始剤の溶媒となる成分として機能するため、ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーが55質量部未満((メタ)アクリレートモノマーが45質量部超過)ではウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーが不足し、PETフィルムに対する優れた接着性、耐熱性、耐高温高湿性を有する紫外線樹脂硬化物を与えることができなくなる恐れがあり、ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーが75質量部超過((メタ)アクリレートモノマーが25質量部未満)では(ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーと(メタ)アクリレートモノマーの合計を100質量部としているので)相対的に(メタ)アクリレートモノマーが不足し、紫外線硬化樹脂組成物の粘度が高くなりすぎる恐れがあり好ましくない。
また、紫外線硬化に際し、ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーと(メタ)アクリレートモノマーの合計100質量部に対し、光開始剤0.1質量部未満の添加では十分な重合開始能がなく、光開始剤10質量部を超えると重合開始能が頭打ちとなるため好ましくない。
更に、本発明の紫外線硬化樹脂組成物には、接着促進剤としてシランカップリング剤を添加することができる。このシランカップリング剤としては、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピルメトキシシラン、ビニルトリクロロシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシランなどがあり、これらの1種を単独で又は2種以上を混合して用いることができる。これらシランカップリング剤の添加量は、上記ウレタンアクリレートオリゴマー及び(メタ)アクリレートモノマーの合計100質量部に対して、通常0.1〜5質量部で十分である。
また、本発明の紫外線硬化樹脂組成物には、同様に接着性を向上させる目的でエポキシ基含有化合物を添加することができる。エポキシ基含有化合物としては、トリグリシジルトリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート;ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル;1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル;アクリルグリシジルエーテル;2−エチルヘキシルグリシジルエーテル;フェニルグリシジルエーテル;フェノールグリシジルエーテル;p−t−ブチルフェニルグリシジルエーテル;アジピン酸ジグリシジルエステル;o−フタル酸ジグリシジルエステル;グリシジルメタクリレート;ブチルグリシジルエーテル等が挙げられる。また、エポキシ基を含有した分子量が数百から数千のオリゴマーや重量平均分子量が数千から数十万のポリマーを添加することによっても同様の効果が得られる。これらエポキシ基含有化合物の添加量は、上記ウレタンアクリレートオリゴマー及び(メタ)アクリレートモノマーの合計100質量部に対して、10〜30質量部で十分で、上記エポキシ基含有化合物の少なくとも1種を単独で、又は混合して添加することができる。
以上の添加剤の他、本発明の光硬化性接着剤は、紫外線吸収剤、老化防止剤、染料等を少量含んでいてもよい。また、場合によってはシリカゲル、炭酸カルシウム、シリコン共重合体の微粒子等の充填剤を少量含んでもよい。
このようにして形成される紫外線硬化樹脂組成物によるPETフィルムへの接着層の厚みは、10〜150μm、特に20〜100μmの範囲が好ましい。10μm未満では接着性が不十分であり、150μmを超えると硬化が不十分となる恐れがあり好ましくない。
上記の接着層をPETフィルム上に塗布する方法としては、均一な厚さの層が形成できる方法を選択すればよく、スクリーン印刷、スプレー塗布、ディッピング塗布等の公知の方法が使用できる。
本発明の紫外線硬化樹脂組成物を硬化する場合は、光源として紫外〜可視領域に発光する多くのものが採用でき、例えば、超高圧、高圧、低圧水銀灯、ケミカルランプ、キセノンランプ、ハロゲンランプ、マーキュリーハロゲンランプ、カーボンアーク灯、白熱灯、レーザー光等が挙げられる。照射時間は、ランプの種類、光源の強さによって一概には決められないが、数十秒〜数十分程度である。
また、硬化促進のために、予め積層体を30〜80℃に加温し、これに紫外線を照射してもよい。
以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。なお、下記の例において部は質量部を示す。
[実施例1〜5,比較例1〜5]
下記表1に示す各実施例及び比較例の配合で市販のウレタンアクリレートオリゴマー、アクリレートモノマー、光開始剤の各成分を均一になるまで攪拌し、各紫外線硬化樹脂組成物を調製した。
一方、幅150mm×長さ150mm×厚さ188μmのPETフィルムを用意し、該PETフィルム上に端から幅150mm×長さ25mm×厚さ45μmの離型マスクを載置し、該PETフィルムの1/6の面積を被覆すると共に、該離型マスク被覆部及び離型マスク非被覆部(離型マスクで覆われていない部分であって、該PETフィルムの残りの5/6の面積を有する部分)の両方の上から、上記任意の配合の紫外線硬化樹脂組成物を全面的にスプレー塗布し、該離型マスク非被覆部に幅150mm×長さ125mm×厚さ100μm(上記PETフィルム上に直接厚さ100μmの紫外線硬化樹脂組成物を塗布)、該離型マスク被覆部に幅150mm×長さ25mm×厚さ55μm(上記PETフィルム上に載置した厚さ45μmの離型マスク上に厚さ55μmの紫外線硬化樹脂組成物を塗布)の紫外線硬化樹脂組成物を形成し、これらに紫外線照射装置(ウシオ電機株式会社製,型番SP−7)を用いて15cmの位置から5秒間365nmの紫外線を照射し、該紫外線硬化樹脂組成物を硬化させた後、該離型マスクを外し、PETフィルムへの紫外線樹脂硬化物の接着部分:幅150mm×長さ125mm×厚さ約100μmと未接着部分:幅150mm×長さ25mm×厚さ約55μmとを有する試料を得た。
さらに、この試料を幅25mm、6等分に裁断して得られたPETフィルムへの紫外線樹脂硬化物の接着部分:幅25mm×長さ125mm×厚さ約100μmと、未接着部分:幅25mm×長さ25mm×厚さ約55μmとからなる試料片の、未接着部分のPETフィルムと紫外線樹脂硬化物をそれぞれ引っ張り試験機のクランプで把持し、クロスヘッドスピード50mm/minでTピール試験を行い、該PETフィルムと紫外線樹脂硬化物との接着部分の接着強度を調べた。なお、該接着強度は、この初期値の他、85℃,100時間放置後、及び65℃,90%RH×100時間放置後についても調べた。結果を表1に示す。
Figure 0005182465

注)
(*1)UV3700B:日本合成化学社製ウレタンアクリレートオリゴマー,重量平均分子量38000,数平均分子量8000,粘度30000〜60000mPa・s/60℃,ガラス転移点−59℃。
(*2)UV3000B:日本合成化学社製ウレタンアクリレートオリゴマー,重量平均分子量18000,数平均分子量5000,粘度45000〜65000mPa・s/60℃,ガラス転移点−52℃。
(*3)UX3204:日本化薬社製ウレタンアクリレートオリゴマー,重量平均分子量11500,数平均分子量3100,粘度18700mPa・s/60℃,ガラス転移点−39℃。
(*4)UX2301:日本化薬社製ウレタンアクリレートオリゴマー,重量平均分子量7200,数平均分子量3300,粘度2130mPa・s/60℃,ガラス転移点−39℃。
(*5)UF8001:共栄社化学社製ウレタンアクリレートオリゴマー,重量平均分子量4500,数平均分子量2300,粘度49800mPa・s/60℃,ガラス転移点+56℃。
(*6)AMO:共栄社化学社製アクリロイルモルフォリン。
(*7)イルガキュア184D:チバスペシャルティーケミカルズ社製1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン。光開始剤。
表1より、実施例1〜5は比較例1〜5に対して、初期値のみならず、85℃,100時間放置後、及び65℃,90%RH×100時間放置後の接着強度についても優れていることが確認された。

Claims (3)

  1. 重量平均分子量15,000〜40,000の二官能ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーとアクリロイルモルフォリンと光開始剤のみからなる、プラスチック基板接着用紫外線硬化樹脂組成物であって、上記各成分の配合が、重量平均分子量15,000〜40,000の二官能ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー:アクリロイルモルフォリン=75:25〜55:45(質量部)であり、これらの合計100質量部に対して、光開始剤が0.1〜10質量部であるプラスチック基板接着用紫外線硬化樹脂組成物。
  2. 上記二官能ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーの重量平均分子量が38,000である請求項1記載のプラスチック基板接着用紫外線硬化樹脂組成物。
  3. 上記プラスチック基板がPETフィルムである請求項1又は2記載のプラスチック基板接着用紫外線硬化樹脂組成物。
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