JP5182780B2 - 封止装置及び封止方法 - Google Patents
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Description
なお、上記特許文献1に開示されている封止部位に関しても上述したピンチオフと同様の問題が発生する。
本発明の請求項1記載の封止装置は、開口4を有する封止ポート3が設けられた気密容器2の内部を所定の圧力状態で封止するための封止装置1であって、
前記封止ポート3に気密に取り付けられ、内部空間を有し、前記内部空間を介して前記気密容器2の内部に又は内部から流体を移送するための移送手段と接続させる移送口14が設けられたケーシング10と、
前記ケーシング10の内部に設けられ、前記封止ポート3の前記開口4を封止する略フランジ状に形成された封止部材30と、
前記ケーシング10の内部において前記封止部材30を着脱自在に保持し、且つ前記ケーシング10の外側から操作可能に構成され、前記封止ポート3に前記封止部材30を取り付ける取付手段40と、を具備し、
前記封止部材30と前記封止ポート3の間にガスケット34が介設され、前記封止部材30には該封止部材30を前記封止ポート3に固定させるための固定ボルト37が取り付けられた封止装置1において、
前記取付手段40が、前記ケーシング10の内部から外部にかけて該ケーシング10の後端部16を貫通して設けられるとともにその貫通部分が気密に保たれ、前記ケーシング10の内部において先端部により前記封止部材30を保持するためのガイドシャフト42を有し、前記封止部材30を前記封止ポート3に押し付ける押付手段41と、
前記ケーシング10の内部から外部にかけて該ケーシング10の後端部16を貫通して設けられるとともにその貫通部分が気密に保たれ、前記ケーシング10の内部において先端部が前記固定ボルト37と連結される締付けシャフト71とを有し、前記封止部材30を前記封止ポート3に固定する固定手段70と、を備えていることを特徴とする。
また、このような構成によれば、封止部材30を封止ポート3に取り付ける際、封止部材30が封止ポート3の上面に対し平行に押し付けられた状態で保持されるため、封止部材30を常に正しい位置に固定することができる。これにより、封止部材30と封止ポート3の間に介設されるガスケット34を均等に潰すことができ、封止部材30を封止ポート3上面に対して平行に密着させることが可能となる。したがって、封止部材30による封止がより確実となる。
さらに、ガイドシャフト42及び締付けシャフト71がケーシング10の外部に突出しており、これらをケーシング10の外部から操作して封止部材30を封止ポート3に取り付けることから、気密容器2の内部を所定の圧力状態としたままでの封止が容易となる。
前記ケーシング10の内部を前記移送手段によって所定の圧力状態にしてから、
前記ケーシング10の後端部16を気密状態で貫通した取付手段40の押付手段41を用いて、前記ケーシング10の内部にて前記押付手段41の先端部に保持した封止部材30を前記封止ポート3に押し付け、前記ケーシング10の後端部16を気密状態で貫通した前記取付手段40の固定手段70を用いて、前記ケーシング10の内部にて前記固定手段70の先端部を、前記封止部材30を前記封止ポート3に固定させる固定ボルト37に連結して、該固定ボルト37を回転固定して前記封止ポート3の開口4を封止し、
しかる後に、前記封止部材30を残したまま前記ケーシング10を前記封止ポート3から取り外すことを特徴とする。
図1(a)は本発明による封止装置の一実施の形態を気密容器に取り付けた状態を示す正面図、(b)は同平面図、図2(a)は同実施の形態で気密容器を封止した状態を示す正面図、(b)は同平面図、図3は同実施の形態の正断面図、図4はA−A矢視図、図5はB−B矢視図である。
図3に示すように、気密容器2は、内部に気密空間が形成されている。また、気密容器2の外面には、前記内部の空間に通じる略円形の開口4を有する封止ポート3が僅かに突出して設けられている。この封止ポート3は、開口4が略中央に位置する略円筒状に形成され、開口4の外周には後述する固定ボルトが取り付けられる固定孔5が設けられている。これら封止ポート3及び開口4は、気密容器2の封止部位を構成している。なお、気密容器2としては、真空封止を必要とする様々なものがあるが、例えば、高い封止性能が要求される水素メーザ周波数標準器などでもよい。
送りネジ56のレンチ取付部58をトルクレンチWで回転させると、送りネジ56は回転しながら前進移動し、先端部57の先端面がフラットプレート60を押して第2ガイドステージ59を前進移動させる。そして、第2ガイドステージ59の移動に連動して第3ガイドステージ61(及びガイドシャフト42)が前進移動する。また、トルクレンチWを逆方向に回転させると、送りネジ56は回転しながら後退移動し、先端部57が第2ガイドステージ59を引き寄せて後退移動させる。そして、第2ガイドステージ59の移動に連動して第3ガイドステージ61(及びガイドシャフト42)が後退移動する。
図6〜8は本発明による封止装置の一実施の形態で気密容器を封止する工程を示す正断面図、図9は同実施の形態で気密容器を封止した状態を示す側断面図である。
まず、封止部材30をケーシング10の内部で取付手段40(押付手段41及び固定手段70)に取り付ける。
この工程では、予め、連結部材47をボルトなどで取り付けるとともに、固定ボルト37を挿通孔36に取り付けた封止部材30を、ケーシング10の開口部から内部に挿入する。そして、ケーシング10の内部において、連結部材47の凹部49に押付手段41のガイドシャフト42の先端部を挿通させた後、ケーシング10の排気口14から連結ボルト51を取り付けて封止部材30及びガイドシャフト42を連結させる。それと同時に、固定ボルト37の六角凹部38を固定手段70の締付けシャフト71の六角凸部72と連結させる。
次に、図3に示すように、ケーシング10を封止ポート3に取り付け、更に、気密容器2の内部を真空状態にする。
この工程では、ケーシング10を封止ポート3に気密に取り付け、ケーシング10の排気口14に真空ポンプから延びるベローズ接続管45を接続する。そして、真空ポンプを稼動させてケーシング10の内部を介して気密容器2の内部を排気して真空状態にする。
次に、図6に示すように、ケーシング10の内部において封止部材30で封止ポート3(開口4)を封止する。
この工程では、送りネジ52のレンチ取付部58をトルクレンチWで回転させて第2,第3ガイドステージ59,61を介してガイドシャフト42を前進移動(直動)させる。そして、封止部材30の凸部31を封止ポート3の開口4に嵌入させる。このとき、封止部材30の凸部31は、封止部材30を封止ポート3に正確に取り付けるためのガイドの役割を果たす。その後、各締付けシャフト71の摘み部73をレンチなどで回し、この締付けシャフト71に連結された固定ボルト37を回転させて固定する。このとき、封止部材30が所定位置に保持されているため、各締付けシャフト71を微調整しながら回して封止部材30のCリング34を均一に潰して固定することができる。これにより、封止部材30は封止ポート3の開口4を確実に封止する。
次に、図7に示すように、封止部材30とガイドシャフト42との連結を解除する。
この工程では、連結手段46を構成している連結ボルト51を、ケーシング10の排気口14から取り外す。
次に、図8に示すように、封止部材30及び連結部材47を残して真空封止装置1を封止ポート3から取り外す。
この工程では、連結部材47が取り付けられている封止部材30を残して、真空封止装置1を封止ポート3から矢線方向に引き離して取り外す。
最後に、図9に示すように、封止部材30から連結部材47を取り外す。
この工程では、封止部材30にボルトなどで固定されている連結部材47を取り外す。なお、封止ポート3の開封は、封止部材30を封止ポート3に固定している固定ボルト37を取り外すだけでよく、取り外した封止部材30を再度封止に使用することも可能である。
図10〜12は本発明による封止装置の第2の実施の形態で気密容器を封止する工程を示す正断面図である。
なお、以下で説明する第2の実施の形態において、上述した実施の形態と同等あるいは同一箇所には同一の符号を付し、その説明を省略する。
送りネジ130のレンチ取付部58をトルクレンチWで回転させると、送りネジ130は回転しながら前進移動する。この送りネジ130の移動により、ジョイント部材131を介してガイドシャフトが前進移動する。また、トルクレンチWを逆方向に回転させると送りネジ130は回転しながら後退移動し、ジョイント部材131を介してガイドシャフト122が後退移動する。
まず、封止部材110をケーシング101の内部で取付手段120(押付手段121)に取り付ける。
この工程では、予め、連結部材124を連結ボルト125で封止部材110に取り付けるとともに、この封止部材110をケーシング101の開口部から内部に挿入する。そして、ケーシング101の内部において、連結部材124の凹部49に押付手段121のガイドシャフト122の先端部を挿通させる。
次に、図10に示すように、ケーシング101を封止ポート3に取り付け、更に、気密容器2の内部を真空状態にする。
この工程では、ケーシング101を封止ポート3に気密に取り付け、ケーシング101の排気口14に真空ポンプから延びるベローズ接続管45を接続する。そして、真空ポンプを稼動させてケーシング101の内部を介して気密容器2の内部を排気して真空状態にする。
次に、図11に示すように、ケーシング101の内部において封止部材110で封止ポート3(開口4)を封止する。
この工程では、送りネジ130のレンチ取付部58をトルクレンチWで回転させてジョイント部材131を介してガイドシャフト122を前進移動(直動)させる。そして、封止部材110の凸部材112を封止ポート3の開口4に嵌入させる。このとき、封止部材110の凸部材112は、封止部材110を封止ポート3に正確に取り付けるためのガイドの役割を果たす。その後、蓋部103の操作孔104から、レンチなどを差し込んで固定ボルト113を固定する。このとき、封止部材110が所定位置に保持されているため、レンチを微調整しながら回して封止部材110のCリング34を均一に潰して固定することができる。これにより、封止部材110は封止ポート3の開口4を確実に封止する。
次に、図11に示すように、封止部材110とガイドシャフト122との連結を解除する。
この工程では、連結手段121を構成している連結ボルト125を緩めることで封止部材110からガイドシャフト122及び連結部材124を取り外す。
最後に、図12に示すように、封止部材110を残して真空封止装置100を封止ポート3から取り外す。
この工程では、封止部材110を残して、真空封止装置100を封止ポート3から矢線方向に引き離して取り外す。なお、封止ポート3の開封は、封止部材110を封止ポート3に固定している固定ボルト113を取り外すだけでよく、取り外した封止部材110を再度封止に使用することも可能である。
2…気密容器
3…封止ポート
4…開口
10…ケーシング
14…移送口としての排気口
16…ケーシングの後端部となる蓋部
20…直動補助機構
30…封止部材
34…ガスケットとしてのCリング
37…固定ボルト
40…取付手段
41…押付手段
42…ガイドシャフト
56…送りネジ
70…固定手段
71…締付けシャフト
Claims (3)
- 開口(4)を有する封止ポート(3)が設けられた気密容器(2)の内部を所定の圧力状態で封止するための封止装置(1)であって、
前記封止ポートに気密に取り付けられ、内部空間を有し、前記内部空間を介して前記気密容器の内部に又は内部から流体を移送するための移送手段と接続させる移送口(14)が設けられたケーシング(10)と、
前記ケーシングの内部に設けられ、前記封止ポートの前記開口を封止する略フランジ状に形成された封止部材(30)と、
前記ケーシングの内部において前記封止部材を着脱自在に保持し、且つ前記ケーシングの外側から操作可能に構成され、前記封止ポートに前記封止部材を取り付ける取付手段(40)と、を具備し、
前記封止部材と前記封止ポートの間にガスケット(34)が介設され、前記封止部材には該封止部材を前記封止ポートに固定させるための固定ボルト(37)が取り付けられた封止装置において、
前記取付手段が、前記ケーシングの内部から外部にかけて該ケーシングの後端部(16)を貫通して設けられるとともにその貫通部分が気密に保たれ、前記ケーシングの内部において先端部により前記封止部材を保持するためのガイドシャフト(42)を有し、前記封止部材を前記封止ポートに押し付ける押付手段(41)と、
前記ケーシングの内部から外部にかけて該ケーシングの後端部を貫通して設けられるとともにその貫通部分が気密に保たれ、前記ケーシングの内部において先端部が前記固定ボルトと連結される締付けシャフト(71)とを有し、前記封止部材を前記封止ポートに固定する固定手段(70)と、を備えていることを特徴とする封止装置。 - 前記ガイドシャフトが、前記ケーシングの外部において該ガイドシャフトの後端部と同軸的に連結された送りネジ(56)の回転操作に連動して直動し、更に、該ガイドシャフトの直動が直動補助機構(20)に補助されていることを特徴とする請求項1記載の封止装置。
- 気密容器(2)に設けられた封止ポート(3)に、内部空間を有し、且つ該内部空間を介して前記気密容器の内部に又は内部から流体を移送するための移送手段が接続されるケーシング(10)を気密に取り付け、
前記ケーシングの内部を前記移送手段によって所定の圧力状態としてから、
前記ケーシングの後端部(16)を気密状態で貫通した取付手段(40)の押付手段(41)を用いて、前記ケーシングの内部にて前記押付手段の先端部に保持した封止部材(30)を前記封止ポートに押し付け、前記ケーシングの後端部を気密状態で貫通した前記取付手段の固定手段(70)を用いて、前記ケーシングの内部にて前記固定手段の先端部を、前記封止部材を前記封止ポートに固定させる固定ボルト(37)に連結して、該固定ボルトを回転固定して前記封止ポートの開口(4)を封止し、
しかる後に、前記封止部材を残したまま前記ケーシングを前記封止ポートから取り外すことを特徴とする封止方法。
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