JP2883067B1 - 真空封止プラグ - Google Patents

真空封止プラグ

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JP2883067B1 JP10051872A JP5187298A JP2883067B1 JP 2883067 B1 JP2883067 B1 JP 2883067B1 JP 10051872 A JP10051872 A JP 10051872A JP 5187298 A JP5187298 A JP 5187298A JP 2883067 B1 JP2883067 B1 JP 2883067B1
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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  • Gasket Seals (AREA)
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Abstract

【要約】 【課題】 真空維持に対する信頼性が高く、簡便に真空
排気や真空度調整を行うことができ、狭いスペースでの
真空度調整が容易な真空封止装置を提供する。 【解決手段】 内周面にエッヂ部を有する金属製のプラ
グ本体2と、先端にテーパー部を有する金属製のプラグ
ノーズ3と、エッヂ部にテーパー部を圧着するための押
圧手段7,8と、エッヂ部とテーパー部との圧着により
形成される第1のシール部分の外気側において、第2の
シール部分を形成するためのOリング5と、有底筒状の
プラグカバー6とを備えて構成される真空封止プラグ1
である。真空排気のための吸引口13と真空度を微調整
するための調整手段14とを有するプラグカバー6を少
なくともプラグノーズ3と2ヶ所のシール部分とを気密
的に内包するようにプラグ本体2に冠着する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】 本発明は、例えばナトリウ
ム−硫黄電池用真空容器等の真空状態を封止するための
真空封止プラグに関するものである。
【0002】
【従来の技術】 従来、容器の真空状態を封止する装置
としては、例えば図2に示すような、ボールバルブ31
が用いられていた。ボールバルブ31は中心に貫通孔3
2を有する球状のボール弁33を、例えばテフロン等の
パッキン34で密着挾持し、ボール弁33に接続された
レバー35で回転して、貫通孔32とバルブ開口部36
をずらすことで、貫通孔32を閉鎖して真空を封止する
構造となっている。
【0003】 しかしながら、前記ボールバルブは、ボ
ール弁や操作用レバーが可動構造であるため、真空精度
の高いバルブを用いても、シール部他よりリークする場
合があり、また、汎用的なバルブ構造であるためコンパ
クト性に欠け、真空封止装置自体が大きくなるために、
真空容器を含めた装置全体も必然的に大きくなり、スペ
ースが必要となる問題点があった。
【0004】 そこで本発明者らは、上述の問題点を解
決すべく、特願平8−314416号において真空封止
プラグを開示している。当該真空封止プラグは、金属シ
ールと当該金属シールの外気側のOリングシールとを組
み合わせることにより、真空維持に対する信頼度を高
め、真空封止装置のコンパクト化を図ったものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】 ところで、前記真空
封止バルブは、ボールバルブのように可動構造で真空を
封止する構造ではないため、容器を真空排気し、その真
空状態を封止する操作は、専用の排気用治具を装着して
行うことになる。従って、容器の真空排気や真空封止の
際には、真空封止バルブに排気用治具を脱着する操作を
伴い、また、排気用治具を装着するための一定のスペー
スが必要である。
【0006】 通常、前述の排気用治具の脱着操作や装
着スペースを必要とする点については操作がやや煩雑と
なる以外は大きな問題となることはないが、例えばナト
リウム−硫黄電池用真空容器のように、容器の真空封止
後も、運転条件の変更等の理由により、容器内部の真空
度の調整を行う必要が生じるものについては若干の問題
点が残されていた。
【0007】 即ち、真空容器を架台等に据付けた後に
は容器周辺のスペースが十分に確保されているとは限ら
ないため、真空度の調節を行う際に、排気用治具の装着
スペースが十分に確保できない場合があり、また、排気
用治具の脱着が困難である場合も生じ得る。本発明は、
このような従来の問題点に着目してなされたものであっ
て、その目的とするところは、真空維持に対する信頼性
が高く、簡便に真空排気や真空度調整を行うことがで
き、かつ、狭いスペースでの真空度調整が容易な真空封
止装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】 即ち、本発明によれ
ば、内周面にエッヂ部を有する金属製のプラグ本体と、
当該プラグ本体の内周側に嵌挿される、先端にテーパー
部を有する金属製のプラグノーズと、前記エッヂ部に前
記テーパー部を圧着するための押圧手段と、前記エッヂ
部と前記テーパー部との圧着により形成される第1のシ
ール部分の外気側において、第2のシール部分を形成す
るためのOリングと、前記プラグ本体に冠着される、有
底筒状のプラグカバーとを備えて構成される真空封止プ
ラグであって、前記プラグカバーが、真空排気のための
吸引口と真空度を微調整するための調整手段とを有し、
かつ、少なくとも前記プラグノーズと前記2ヶ所のシー
ル部分とを気密的に内包するように前記プラグ本体に冠
着されてなることを特徴とする真空封止プラグが提供さ
れる。
【0009】
【発明の実施の形態】 まず、本発明の真空封止プラグ
の真空シール方法について図面を参照しながら説明す
る。本発明の真空封止プラグは、例えば図3に示すよう
に、プラグ本体42、プラグノーズ43、Oリング45
により真空を封止するものである。
【0010】 本発明においてプラグ本体42とは、金
属からなり、内周面にエッヂ部を有する中空円筒状の部
材であって、プラグノーズ43を嵌挿し得る大径部42
a及び小径部42bからなる。エッヂ部は、大径部と小
径部の境界面をいい、中空部の内径の変化によりエッヂ
が形成される。当該エッヂ部に対してプラグノーズ43
先端のテーパー部を圧着することにより金属シールが形
成されることになる。
【0011】 プラグ本体42の材質は、前記エッヂ部
がプラグノーズ43に食い込んで確実に真空を封止する
ために、例えばステンレスのような硬質で強度の高い材
質を用いることが好ましい。なお、鋳鉄は内部に鋳物の
スがあることがあり、エッヂ部からの真空漏洩の原因と
なったり、スの部分に溜まっている気体が真空操作時に
徐々に出てくることもあるため、高真空状態での使用に
は不適である。
【0012】 真空封止プラグは、真空容器44に穿設
された孔に対してプラグ本体42を接合して用いるが、
溶接により接合する場合には、溶接を容易とするべく真
空容器44と同じ材質を用いることが好ましく、一般の
真空装置部品と同様に表面の仕上げの程度をよくする必
要がある。
【0013】 本発明で使用するプラグノーズ43と
は、先端にテーパー部を有する円筒状の部材であって、
円筒部分はプラグ本体42の大径部42aに嵌挿し得る
外径に構成される。従って、プラグ本体42の大径部4
2a側からプラグノーズ43を嵌挿すると先端のテーパ
ー部がエッヂ部に当接する形となる。
【0014】 前述の如く、テーパー部はプラグ本体3
2のエッヂ部に食い込ませる必要があるため、材質とし
ては、プラグ本体32より軟質の金属、例えば銅、アル
ミニウム、金、銀、インジウム等が用いることが好まし
く、鋼材の表面に銅、アルミニウム、金、銀、インジウ
ム等をメッキしたものを用いてもよい。
【0015】 プラグ本体とプラグノーズとの圧着方法
は種々考えられるが、ネジ作用を利用した圧着方法が簡
便であり好ましい。例えば、プラグ本体外周に形成した
ネジ溝に対し、六角ナットの一方の開口端を封止したよ
うな袋状のナットを螺着し、当該ナットを締め込むこと
によりプラグノーズを押し込み、テーパー部とエッヂ部
とを圧着する方法等を用いることができる。この場合に
は、前記ナットが押圧手段となる。
【0016】 一般に、Oリングとは、弾性体材料で作
られた、断面が円形であるシール用のリングをいい、本
発明においてはプラグ本体42のエッヂ部とプラグノー
ズ43のテーパー部の圧着により形成された金属シール
の外気側に第二のシールを形成するための部材として用
いる。本発明においては、JIS規格の真空フランジ用
Oリングを用いることが好ましく、高温雰囲気で使用す
る場合には同規格の高温用Oリングを好適に用いること
ができる。
【0017】 Oリングの配置位置は、金属シールの外
気側に第二のシールを形成し得る限りにおいて特に限定
されないが、例えばプラグノーズ円筒部の外周に配置す
ることが可能である。この場合には、Oリングとプラグ
本体内周との接触面で第二のシールが形成されることに
なる。
【0018】 更には、図3に示す如く、プラグノーズ
43円筒部の円周方向にOリング45の形状に適合した
溝部46を形成し、当該溝部46に対してOリング45
を装填することが好ましい。こうすることにより、Oリ
ング45の過剰な変形が防止され、確実なシール効果を
得ることが可能となる。
【0019】 上述の如く、本発明の真空封止プラグ
は、金属シールの外気側に更にOリングによるシールを
形成するシール方法を採るため、真空排気後に金属シー
ルを締め付けるまでの間、若しくは金属シールがゆるん
だ際にもOリングにより容器の真空状態が封止される。
従って、真空維持に対する信頼度が高いシール方法であ
る。
【0020】 本発明の真空封止プラグは、上述のよう
な信頼度の高い真空シール方法を採用することに加え
て、当該シール部分に対し排気用治具と同様の機能を備
えたプラグカバーを気密的に冠着して構成したものであ
る。
【0021】 本発明において、プラグカバーとは、有
底筒状の部材であって、その開口部をプラグ本体に対し
て気密的に冠着することにより内部空間が形成される。
従って、当該内部空間にプラグノーズと前記2ヶ所のシ
ール部分(即ち、金属シール及びOリングシール)を気
密的に内包することが可能である。
【0022】 また、プラグカバーは、真空排気のため
の吸引口と真空度を微調整するための調整手段とを有し
ており、両部材とも前記内部空間と連通するように配設
される。吸引口は、例えば金属製の中空管を用いること
ができ、真空ポンプとの接続を容易にするべく、管の端
部をフランジとすることが好ましい。調整手段として
は、例えば針状の弁体を備えたニードルバルブ等を好適
に用いることができる。
【0023】 真空封止プラグ自体に上述のようなプラ
グカバーを設けることにより、専用の排気用治具を用い
ることなく、真空排気や真空度調整を行うことが可能と
なり、排気用治具の脱着操作や装着スペースに関する問
題は解消される。特に、真空容器を架台等の狭いスペー
スに据付た後の真空度調整が容易となる。
【0024】
【実施例】 次に、本発明を図1に示す実施例により更
に詳細に説明する。但し、本発明は図示の実施例により
限定されるものではない。本実施例における真空封止プ
ラグ1は、主としてプラグ本体2、プラグカバー6、プ
ラグノーズ3、シャフト7及び袋ナット8から構成され
ている。これらの部材を含め、真空封止プラグ1の構成
部材は特に断らない限りステンレスにより構成した。
【0025】 プラグ本体2は、ステンレスからなる箱
形の真空容器4に対して突設するように溶接した。具体
的には、プラグ本体2の小径部側を真空容器4に穿設さ
れた孔部と連通するように溶接した。プラグ本体2の外
周面にはネジ溝2aを形成し、当該ネジ溝2aを利用し
てプラグカバー6を螺着した。
【0026】 プラグカバー6としては、プラグノーズ
3を内包し得る内部空間9が形成された有底筒状のカバ
ー部10とこれと連続して形成されるシャフト受け部1
1からなる異径円筒状の部材を用いた。プラグカバー6
は、内部空間9内周面の開口端近傍に形成されたネジ溝
6aを利用してプラグ本体2に対して螺着した。当該螺
合部の外気側にはOリング12を配置し、プラグ本体2
と気密的に接合した。
【0027】 カバー部10には、前記内部空間9と連
通するように、真空排気のための吸引口13及び真空度
を微調整するためのニードルバルブ14を配設した。吸
引口13としてはL字管を用い、外気側端部は真空排気
ポンプを接続するためのフランジ15とした。ニードル
バルブ14としては、市販のORF2型のものを用い、
外気側末端にチューブ16を接続した。
【0028】 シャフト受け部11には、シャフト7を
把持し得る内径の貫通孔を形成した。当該貫通孔の内周
面に内部空間9を気密的に封止するためのOリング17
と、シャフト7の動きを安定させ、挿入を確実にするた
めのブッシュ18を配置した。
【0029】 シャフト7としては、円柱状の部材をシ
ャフト受け部11を貫通するように配置した。シャフト
7の両端面にはシャフト7より外径が小さい突起部7
a,7bを構成し、プラグカバー6内側の突起部7aに
はプラグノーズ3を螺着し得るネジ溝7cを形成した。
【0030】 プラグノーズ3は、シャフト突起部7a
のネジ溝7cに螺着する方法でシャフト7先端に装着し
た。テーパー部から連続する円筒部の外周面に溝部を形
成し、当該溝部にOリング5を嵌入した。
【0031】 袋ナット8は、六角ナットの一方の開口
端を封止した形状の部材を用い、内周面に形成されたネ
ジ溝8aをシャフト受け部11外周のネジ溝11aと螺
合した。袋ナット8の中心に穿設した孔部からはシャフ
トの突起部7bを貫通させ、当該突起部7bにワッシャ
ー19を嵌入しその上から緩み止めピン20で固定する
方法によりシャフト7と袋ナット8を係合した。また、
袋ナット8内面とシャフト7端面との接触面には袋ナッ
ト8の回転トルクをスムーズに推力に変換させるための
スラストワッシャー21を配置した。
【0032】 本実施例においては、シャフト7と袋ナ
ット8がエッヂ部にテーパー部を圧着するための押圧手
段となる。即ち、袋ナット8の回転がスラストワッシャ
ー21により推力に変換され、シャフト7位置が前進・
後退するため、シャフト7先端のプラグノーズ3をプラ
グ本体2に圧着し、また脱離することが可能となる。
【0033】 また、本実施例においては、袋ナット8
とシャフト突起部7bはワッシャー19、スラストワッ
シャー21を介して回転可能な状態で係合されており、
袋ナット8とシャフト7の端面は直接接触しないように
構成される。このような構成により、袋ナット8を回転
する際に、ワッシャー19,21のすべり作用によっ
て、回転方向の力がシャフト7、ひいてはプラグノーズ
3に直接伝達されず、軸方向の力のみが伝達される。従
って、プラグノーズ3のシール部分が螺旋状に潰れるこ
とがなく、真空度の低下を防止することができる。
【0034】 以下、本実施例の真空封止プラグの使用
方法を真空度調整の例により説明する。まず、袋ナット
8が締め込まれ、シャフト7先端のプラグノーズ3のテ
ーパー部がプラグ本体2のエッヂ部に圧着された状態に
おいて、プラグカバー6の吸引口13に真空ポンプを接
続し、内部空間9を十分に真空排気する。
【0035】 次いで、袋ナット8を緩めてシャフト7
を後退させ、プラグ本体2からプラグノーズ3を脱離し
て、真空容器4と内部空間9とを連通する。この状態
で、ニードルバルブ14の開口度を調整することにより
真空容器4の真空度の微調整を行う。所望の真空度に調
整後、再び、袋ナット8を締め込んでシャフト7を前進
させ、プラグノーズ3をプラグ本体2に圧着することに
より真空容器4を封止する。
【0036】
【発明の効果】 以上説明したように、本発明の真空封
止プラグは、真空維持に対する信頼性が高いとともに、
専用の排気用治具を用いることなく、真空排気や真空度
調整を行うことが可能となる。従って、排気用治具の脱
着操作や装着スペースが不要となり、特に、真空容器を
架台等の狭いスペースに据付けた後の真空度調整が容易
となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の真空封止プラグを示す側面断面図
(a)及び正面図(b)である。
【図2】 従前の真空封止装置の例を示す側面断面図で
ある。
【図3】 本発明の真空封止プラグの真空シール部分を
示す側面断面図である。
【符号の説明】
1…真空封止プラグ、2…プラグ本体、3…プラグノー
ズ、4…真空容器、5…Oリング、6…プラグカバー、
7…シャフト、8…袋ナット、9…内部空間、10…カ
バー部、11…シャフト受け部、12…Oリング、13
…吸引口、14…ニードルバルブ、15…フランジ、1
6…チューブ、17…Oリング、18…ブッシュ、19
…ワッシャー、20…緩み止めピン、21…スラストワ
ッシャー、31…ボールバルブ、32…貫通孔、33…
ボール弁、34…パッキン、35…レバー、36…バル
ブ開口部、41…真空シール部分、42…プラグ本体、
43…プラグノーズ、44…真空容器、45…Oリン
グ、46…溝部。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内周面にエッヂ部を有する金属製のプラ
    グ本体と、 当該プラグ本体の内周側に嵌挿される、先端にテーパー
    部を有する金属製のプラグノーズと、 前記エッヂ部に前記テーパー部を圧着するための押圧手
    段と、 前記エッヂ部と前記テーパー部との圧着により形成され
    る第1のシール部分の外気側において、第2のシール部
    分を形成するためのOリングと、 前記プラグ本体に冠着される、有底筒状のプラグカバー
    とを備えて構成される真空封止プラグであって、 前記プラグカバーが、真空排気のための吸引口と真空度
    を微調整するための調整手段とを有し、かつ、少なくと
    も前記プラグノーズと前記2ヶ所のシール部分とを気密
    的に内包するように前記プラグ本体に冠着されてなるこ
    とを特徴とする真空封止プラグ。
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