JP5181433B2 - 回転部材の捩り角度測定装置及び回転部材のトルク測定装置 - Google Patents

回転部材の捩り角度測定装置及び回転部材のトルク測定装置 Download PDF

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Description

この発明に係る回転部材の捩り角度測定装置及びトルク測定装置は、転がり軸受ユニットを構成するハブが、運転時に捩れ変形した際の捩り角度、延いてはこのハブに作用するトルクを測定して、例えばアンチロックブレーキシステム(ABS)等の制御に利用する。
車両(自動車)の走行状態を安定させる為に、アンチロックブレーキシステム(ABS)やトラクションコントロールシステム(TCS)、ビークルスタビリティコントロールシステム(VSC)が広く使用されている。これらABSやTCS、VSCを制御する為の信号として従来は、車輪の回転速度信号等を利用していた。これに対して、車輪に加わるトルクを表す信号を利用できれば、上記ABSやTCSの制御をより高精度に行なえる可能性がある。この様な観点で、車輪(特に駆動輪)に加わるトルクを知る為の構造として、例えば特許文献1、2等が知られている。以下、このうちの特許文献1に記載された構造に就いて、本発明の実施の形態の第1例を示す、図1を用いて説明する。
車輪を回転自在に支持する為の転がり軸受ユニット1は、静止側部材である外輪2と、この外輪2の内径側に回転自在に支持された、回転側部材であるハブ3とから成る。この外輪2の内周面には複列の外輪軌道4a、4bを、外周面には結合フランジ5を、それぞれ形成している。これに対して、上記ハブ3は、ハブ本体6と内輪7とを組み合わせて成る。このうちのハブ本体6の外周面の一部で、上記外輪2の外端開口(軸方向に関して外とは、自動車への組み付け状態で幅方向外側となる部分を言い、図1、4の左側。反対に、自動車への組み付け状態で幅方向中央側となる、図1、4の右側を内と言う。本明細書及び特許請求の範囲全体で同じ。)から突出した部分には、取付フランジ8を形成している。
又、上記ハブ本体6の中間部外周面で、上記外輪2の内周面に形成した複列の外輪軌道4a、4bのうちの外側の外輪軌道4aに対向する部分には、内輪軌道9aを形成している。更に、上記ハブ本体6の内端部には小径段部10を形成し、この小径段部10に、このハブ本体6と共に上記ハブ3を構成する上記内輪7を外嵌固定している。そして、この内輪7の外周面に形成した内輪軌道9bを、上記複列の外輪軌道4a、4bのうちの内側の外輪軌道4bに対向させている。これら各外輪軌道4a、4bと上記各内輪軌道9a、9bとの間には、それぞれが転動体である玉11、11を複数個ずつ、それぞれ保持器12、12により保持した状態で転動自在に設けている。
又、図示の例では、上記ハブ本体6の内端部で上記内輪7の内端面よりも内方に突出した部分を径方向外方に塑性変形させる事で形成したかしめ部13により、上記内輪7の内端面を抑え付け、この内輪7と上記ハブ本体6との分離防止を図っている。この構成により、背面組み合わせである複列アンギュラ型の玉軸受を構成し、上記外輪2の内径側に上記ハブ3を、回転自在に、且つ、ラジアル荷重及びアキシアル荷重を支承自在に支持している。尚、上記ハブ3に結合固定した車輪を回転駆動する為、上記ハブ本体6の中心部に、スプライン孔14を形成している。そして、このスプライン孔14に、図示しない等速ジョイントを構成するスプライン軸を挿入自在としている。
又、上記外輪2の両端部内周面と、上記ハブ3の中間部外周面及び内端部外周面との間には、それぞれシールリング15a、15bを設けて、上記各玉11、11を設けた空間16と外部空間とを遮断している。そして、このうちの軸方向内側に配置されたシールリング15bを構成するスリンガ17の円輪部18の内側面に、円輪状のエンコーダ19aを、上記ハブ3と同心に、接着、焼き付け等により添設している。これと共に、上記ハブ本体6を構成する取付フランジ8の内側面の径方向中間部に、やはり円輪状のエンコーダ19bを、上記ハブ3と同心に、接着、焼き付け等により添設している。これら両エンコーダ19a、19bは、円周方向に関して特性が変化する回数を、互いに同じとしている。そして、これら各エンコーダ19a、19bの内側面に、外輪2や懸架装置等の回転しない部分に支持固定した、センサ(回転速度検出センサ)20a、20bの検出部をそれぞれ近接対向させている。
上述の様に構成する、前記特許文献1に記載された構造の場合には、ABS等の制御が必要となる様な急制動時或いは滑り易い路面での制動時等に、駆動輪に作用するトルク(或いは捩り角度)を測定できる。即ち、この様にして駆動輪に作用するトルクは、上記ハブ3に直接加わる。この為、このトルクの大きさ及び方向に応じて、このハブ3が自身の中心軸を中心として捩れ方向に変形(弾性変形)する。そして、この様に捩れ変形した分だけ、軸方向に離隔した状態で取り付けられた、上記両エンコーダ19a、19b同士の円周方向の位相がずれて、これら各エンコーダ19a、19bに対向させた上記両センサ20a、20bの出力信号同士の間に位相差を生じる。この位相差は、上記ハブ3に加わったトルクの大きさ及び方向に応じて生じたものであるから、この位相差に基づく所定の演算を図示しない演算器に行なわせる事により、上記ハブ3に加わっているトルク(或いは捩り角度)を算出する事ができる。
又、前記特許文献2には、上述した特許文献1に記載された構造の場合と同様に、2組のエンコーダとセンサとの組み合わせを用いる事で、両端部周囲にそれぞれ等速ジョイントを連結された、伝達軸(ドライブシャフト)に加わるトルクを測定できる発明が記載されている。上記特許文献2に記載された構造の場合には、1対のエンコーダを、上記両等速ジョイントを構成する部材のうちで、上記伝達軸と共に回転する部材にそれぞれ支持する事により、この伝達軸に加わるトルク(軸トルク)を測定する様にしている。
ところが、上述した様な回転部材であるハブや伝達軸は、大きなトルクを伝達する必要上、剛性の高い材料から造られる場合が多く、実際には僅かな量しか捩れ変形しない。この為、上記トルク(或いは捩り角度)を、ABS、TCS等の自動車の走行安定性確保の為に実用可能な精度で求める為には、数μm乃至数十μm程度の回転方向に関する変位を、両センサの出力信号に基いて求めなければならない。この様な微小量の変位を求める為には、エンコーダの被検出面の特性が変化する境界線(被検出面に着磁したN極とS磁との境界、或いは被検出面に形成した透孔と柱部との境界等)を、精度良く(境界線の位置を設計値通りに)製作しなければならない。しかし、極度に精度の良い被検出面を製作する事は、コストの増大を招く為、好ましくない。又、着磁精度や加工精度には限界があり、上記境界線の寸法誤差に基づいて上記両センサの出力信号が変動するパターンが変化する事は、或る程度考慮しなければならない。
又、仮に、両エンコーダの被検出面の特性が変化する境界線の精度が満足できるものであっても、これら両エンコーダを組み付ける際の組み付け誤差によって、上記回転部材の回転に伴って上記両被検出面が、この回転部材の捩れ変形に関係なく、見掛け上変位してしまう可能性がある。この場合には、上記回転部材に作用するトルクに関係なく、両センサの出力信号同士の間に位相差を生じてしまう。
又、上述の様な従来構造により、上記回転部材に加わるトルク(或いは捩り角度)を求める場合、特に上記両センサの出力信号に対して補正を施さない限り、上記両エンコーダの被検出面の幾何中心軸と回転中心軸とが一致している事が重要である。これら両中心軸同士が互いに不一致である場合、即ち、両中心軸同士が径方向にずれていたり、或いは互いに傾斜していたりすると、上記トルク(或いは捩り角度)に関係なく、上記両センサの検出部が対向する、上記両被検出面の幅方向位置がずれてしまう。そして、やはり、上記両センサの出力信号同士の間に位相差を生じてしまう。例えば、エンコーダを円輪状に構成し、その軸方向側面を被検出面とした場合には、この被検出面の中心軸と回転部材の回転中心軸との径方向位置がずれると、この回転部材の回転に伴って、上記被検出面が、回転1次の振れ回り運動をする。これに対して、エンコーダを円筒状に構成し、その周面を被検出面とした場合には、この被検出面の中心軸と回転部材の回転中心軸とがずれる(傾斜する)と、この回転中心軸の回転に伴って上記被検出面が、回転1次の軸方向変位運動をする。何れにしても、この被検出面のうちでセンサの検出部が対向する部分が、この被検出面の幅方向に関してずれる。この結果、上記捩れ変形が生じていない場合でも、両センサの出力信号同士の間に位相差を生じて、トルク(或いは捩り角度)の測定精度が悪化する可能性がある。
又、前記特許文献2に記載された構造の様に、端部に連結されたジョイント部分を含む状態で、伝達軸に作用するトルク(或いは捩り角度)を測定する場合には、このジョイント部分の不等速性によって、見掛け上のトルク(或いは捩り角度)変動を生じてしまう恐れがある。上記ジョイント部分として、所謂等速ジョイントを使用した場合にも、不等速性を小さく(車輪駆動の面からは無視できる程度に)抑える事はできるものの、高精度のトルク測定を行なう面からは不利になる可能性がある。尚、プロペラシャフトに作用するトルク(或いは捩り角度)を測定する場合にも、上記伝達軸の場合と同様の不都合を生じる可能性がある。
特開2004−19934号公報 特開平7−63628号公報
本発明は、上述の様な事情に鑑みて、回転部材に対するエンコーダの組み付け不良や、このエンコーダの被検出面の特性変化に関する誤差等に基づく影響を低減し、上記回転部材の捩り角度、或いはこの回転部材に作用するトルクを正確に求められる、回転部材の捩り角度測定装置及びトルク測定装置を実現すべく発明したものである。
本発明の回転部材の捩り角度測定装置及びトルク測定装置は、1対のエンコーダと、1対のセンサと、フィルタ回路と、演算器とを備える。
このうちのエンコーダは、使用状態で回転する回転部材である回転側軌道輪と、使用状態でも回転しない静止部材である静止側軌道輪と、これら回転側軌道輪と静止側軌道輪との互いに対向する周面に存在する静止側軌道と回転側軌道との間に設けられた複数個の転動体とを備えた転がり軸受ユニットのうち、上記回転側軌道輪の軸方向に離隔した状態で、この回転側軌道輪に直接若しくはこの回転側軌道輪と共に回転する部材に支持されており、それぞれの被検出面の特性を、円周方向に関して交互に変化させている。
又、上記両センサは、それぞれの検出部を、上記両エンコーダの被検出面に対向させた状態で、回転しない部分に支持され、これら両被検出面の特性変化に対応してパルス信号である出力信号を変化させる。
又、上記フィルタ回路は、上記両センサの出力信号同士の位相差を表す信号に、フィルタリング処理を施す。
又、上記演算器は、上記フィルタ回路によりフィルタリング処理を施された、上記両出力信号同士の位相差を表す信号に基づいて、上記回転側軌道輪の捩り角度(或いはこの回転側軌道輪に作用するトルク)を算出する。
特に、本発明の回転部材の捩り角度測定装置及びトルク測定装置は、上記回転側軌道輪を、使用時に車輪と共に回転する、ハブ本体とこのハブ本体の軸方向内端部に外嵌固定された内輪とから成るハブとし、上記静止側軌道輪を、外輪としている。
そして、上記両エンコーダのうち、一方のエンコーダを上記ハブ本体に、他方のエンコーダを上記内輪に、互いに上記ハブの軸方向に離隔した状態でそれぞれ固定している。又、このハブにトルクが加わっていない状態で、上記両エンコーダの被検出面の特性が円周方向に関して変化する位相を一致させている。
又、上記フィルタ回路は、LMS(最小二乗平均)アルゴリズム(二乗平均誤差を最急降下法に基づいて最小にする演算規則)、或いは、同期式LMSアルゴリズムを用いた適応フィルタ(ディジタルフィルタ又はアナログフィルタ)で、この適応フィルタを作動させる為の参照信号が、上記エンコーダの1回転中での特性変化の回数に基づき上記センサの出力信号を利用して自己生成されたものである。そして、上記両出力信号同士の位相差を表す信号の変動のうち、上記両被検出面の円周方向に亙る特性変化に関する誤差に基づく、誤差成分を消去する。
更に、上記演算器は、上記フィルタ回路を通過した、上記両出力信号同士の位相差を表す信号に基づいて、上記ハブの弾性変形に基づく捩り角度(或いはこのハブに作用するトルク)を算出する機能を有する。
又、請求項1に記載した発明を実施する場合に、例えば請求項2に記載した発明の様に、上記一方のエンコーダを、上記ハブ本体のうちで上記外輪の外端開口部から突出した部分に形成された、車輪を支持固定する為の取付フランジに固定する。
又、請求項1〜2に記載した発明を実施する場合に、例えば請求項3に記載した様に、上記ハブの捩り角度を、このハブに作用するトルクを算出する為に使用する。
尚、このハブに作用するトルクを求める為には、必ずしもこのハブの捩り角度を算出する必要はない。即ち、請求項5に記載した様に、演算器に、このハブに作用するトルクを直接(このハブの捩り角度を求める過程を経る事なく)算出する機能を持たせる事もできる。
又、前述した請求項1〜3に記載した発明を実施する場合に、例えば請求項4に記載した様に、上記フィルタ回路に、ローパスフィルタとノッチフィルタとのうちの少なくとも何れか一方のフィルタを含ませる事もできる。
尚、上述した請求項4に記載した発明を、請求項5に記載した様な、演算器が、回転部材に作用するトルクを、直接算出する構造に適用できる事は勿論である。
上述の様に構成する本発明の回転部材の捩り角度測定装置及びトルク測定装置は、前述した従来構造の場合と同様に、回転部材であるハブの捩り角度、或いは、このハブに作用するトルクを、2組のエンコーダとセンサとの組み合わせを用いる事により求められる。即ち、上記ハブにトルクが作用すると、その大きさ及び方向に応じて、このハブは自身の中心軸を中心として捩れ方向に変形(弾性変形)する。この結果、捩れ変形した分だけ、上記2組のエンコーダの被検出面とセンサの検出部との位置関係が、これら両組同士の間で変化する。この為、両センサの出力信号同士を対比する事で、上記ハブの捩り角度、延いてはこのハブに作用するトルクを測定できる。
更に、本発明の場合には、上記両エンコーダの組み付け不良により、上記ハブの回転に伴ってこれら両エンコーダの被検出面がその幅方向に振れたり、或いは、被検出面の特性変化に関してピッチ誤差が存在したりした場合等でも、上記ハブの捩り角度、延いてはこのハブに作用するトルクの大きさ及び方向を正確に求められる。即ち、本発明の場合には、フィルタ回路により、上記両センサの出力信号同士の位相差を表す信号にフィルタリング処理を施して、上記両エンコーダの被検出面の円周方向に亙る特性変化に関する誤差に基づく、誤差成分を消去する。この為、上記組み付け不良に基づく上記両被検出面の振れ回りや、これら両被検出面の特性変化のピッチ誤差等に拘らず、上記両センサの出力信号同士の位相差として現れる、上記ハブの捩り角度、延いてはこのハブに作用するトルクを正確に求められる。
具体的には、本発明の様に、上記フィルタ回路として、適応フィルタを使用すれば、エンコーダの組み付け誤差に基づく、捩り角度(或いはトルク)測定に関する誤差を解消する事に伴う、信号処理の遅れをなくし、この捩り角度(或いはトルク)を利用した各種制御を迅速に行なえる。即ち、傾きや偏心等、ハブに対するエンコーダの取付誤差に伴って発生する変動変位は、回転1次成分の誤差となる。例えば、車速40km/hで走行する自動車の車輪支持用転がり軸受ユニットの回転輪の回転速度は、約300min-1(5Hz)であり、回転1次成分の誤差の周波数は、5Hz程度の低い周波数となる。この様な低周波の誤差成分は、ハイパスフィルタにより除去する事も可能ではあるが、その場合には応答遅れが大きくなり、求めた捩り角度(或いはトルク)に基づく制御を迅速に行なえなくなる。この為、例えば、工作機械等の制御を行なう場合には殆ど問題にはならないが、自動車の走行安定性を確保する為の制御を行なう場合には好ましくない。これに対して、上述の様な低周波の誤差成分を適応フィルタにより除去すれば、応答遅れをなくして、求めた捩り角度(或いはトルク)に基づく制御を迅速に行なえる。
又、上記適応フィルタとして、LMSアルゴリズムにより作動する、ディジタルフィルタ又はアナログフィルタを、或いは、同期式LMSアルゴリズムを用いる適応フィルタを使用すれば、エンコーダの特性が変化する毎(1パルス毎)に必要となる演算処理の回数を大幅に低減できる。この為、計算速度が特に速くない、低コストの演算器(CPU)での処理が十分に可能になる。
尚、上記適応フィルタにより、エンコーダの製作誤差に起因する誤差成分、或いは、ジョイント部分の不等速性に起因した誤差成分を除去する事も可能である。即ち、この様な製作誤差或いは不等速性による誤差に基づく、前記両センサの出力信号の変動にも、上記両エンコーダの組み付け誤差に基づく変動と同様に、周期性がある。
例えば、被検出面の特性が変化する境界線の円周方向位置が設計値からずれている事に伴う誤差は、回転部材が1回転する毎に繰り返される、回転n次成分の誤差となる。同様に、ジョイント部分の不等速運動は、回転部材が1回転する毎に繰り返される、回転n次成分の誤差となる。この場合に、上記同期式LMS適応フィルタを使用すれば、この様な誤差成分の除去を効果的に行なえる。即ち、同期式LMSアルゴリズムを用いる適応フィルタによれば、回転1次も含めた回転n次成分の誤差成分を総て除去する事ができて、しかも計算量も少なく抑えられる。
又、LMS適応フィルタのステップサイズパラメータμを変化させ、一定時間経過後はこのステップサイズパラメータμを小さな値にすれば、位相遅れも極く小さく抑えられる。しかも、誤差である回転n次成分と同一の周波数で、検出すべき捩り角度(或いはトルク)の変動が過渡的に生じた場合でも、上記ステップサイズパラメータμを小さくしておけば、捩り角度(或いはトルク)の変動を検出する事が可能になる。この理由は、上記適応フィルタは、上記両センサの出力信号若しくは前記処理信号を演算器に送る為の主信号経路に対して並列的に設置され、誤差を除去する為の処理は引き算で行なう為、結果として誤差成分と検出すべき成分とが同一周波数になっても処理できる為である。
又、本発明を実施する場合には、適応フィルタによるフィルタリング処理を開始する際に、この適応フィルタに最初に入力される上記両センサの出力信号同士の位相差を表す信号により表されるデータを、この適応フィルタのフィルタ係数の初期値とする事もできる。即ち、適応フィルタにより回転n次の変動成分を除去する為の補正演算を開始する際に、この適応フィルタに最初に入力される上記両センサの出力信号同士の位相差を表す信号により表されるデータは、上記変動成分の影響(ノイズ)を除けば、これら両信号(平均DCレベル)とほぼ等価であると仮定できる。勿論、上記最初に入力されるデータそのものは、上記ノイズを含んでいるので、上記平均DCレベルと厳密には等しくないが、上記適応フィルタの収束性を改善する目的に使用する事を考慮した場合には、上記の様な仮定をする事は特に問題ない。即ち、上記最初に入力された信号を、総てのフィルタ係数にその初期値として入力すれば、最終的に収束するフィルタ係数と近い値になる(最終的に収束するフィルタ係数との差が上記変動成分だけになる)。
上述の様に、最初に入力するフィルタ係数(フィルタ係数の初期値)として、本来の(適切な)フィルタ係数に近い値を採用する事により、上記適応フィルタが起動(フィルタリングを開始)してから短時間の間に、この適応フィルタのフィルタ係数が適正値に収束する。そして、このフィルタ係数が適正値に収束した後は、上記両センサの出力信号同士の位相差を表す信号中に含まれる、誤差成分を除かれた(誤差を補正された)正確なデータを得られる。この為、例えば、誤差成分を除かれた上記両センサの出力信号同士の位相差を表す信号に基づいて、上記ハブの捩り角度、延いてはこのハブに作用するトルクを求める事ができる。この為、車両の走行安定性確保の制御の為に利用する場合に、起動直後からこの制御を適切に行なって、自動車の走行安定性向上を図れる。
尚、上記最初に入力するフィルタ係数を、最初にサンプリングした単一のデータだけから設定する事もできるが、起動直後にサンプリングする(第1〜k番目の)複数個のデータの平均値を、上記フィルタ係数の初期値として、上記適応フィルタに入力する事もできる。但し、平均すべきデータの個数(kの値)を多くし過ぎると、上記フィルタ係数の初期値を求める為に時間を要し、応答遅れを生じて、本来の目的を達成できなくなるので、好ましくない。
又、上述した請求項4に記載した発明によれば、ハブの回転に非同期な誤差成分を除去できる。例えば、転がり軸受ユニットの構成部材の形状誤差、寸法誤差、組み付け誤差等、この転がり軸受ユニット部分に起因する誤差以外の、外乱による誤差成分は、当然に、回転部材(ハブ)の回転に非同期な誤差成分となる。例えば、電気的なノイズや磁束ノイズ、路面振動によるセンサ振動等がこれに当たる。通常の場合、これらの回転に非同期な誤差成分は比較的高い周波数になるので、ローパスフィルタにより、応答遅れを問題ない程度に抑えて除去できる。この場合に使用するローパスフィルタは、回転次数追従型のフィルタでも良いし、周波数固定型のフィルタでも良い。
これに対して、誤差成分の周波数が一定の場合には、ノッチフィルタによりこの誤差成分を除去できる。例えば、自動車の懸架装置に組み込んだばねよりも路面側に存在する部分(所謂ばね下)の共振周波数は、15〜25Hz程度になる。この様なばね下の共振によって両センサが振動し、これら両センサの出力信号中に誤差成分が混入する場合には、この共振周波数に、予め上記ノッチフィルタのノッチ周波数を合わせておく。この場合には、上記ノッチフィルタとして、周波数固定型のものを使用する。
一方、転がり軸受ユニットを構成する転動体の形状誤差に起因する振動の様に、回転次数が定まっている振動に基づき、上記両センサの出力信号中に誤差成分が混入する可能性もある。上記転がり軸受ユニットを構成する各転動体の数をZ、接触角をα、同じく直径をd、同じくピッチ円直径をD、同じく公転速度をωC 、回転側軌道輪となる内輪の回転速度ωr とした場合、ωC =(1−d・cos α/D)・(ωr /2)であり、転動体による振動はnZωC 、0.5nZωC 、nωC 、0.5nωC 等の公転次数成分となる。回転側軌道輪となる内輪の回転速度ωr と上記各転動体の公転速度ωC との関係は上式の通りであるから、上記各公転次数の振動周波数を、回転側軌道輪の回転次数に換算した上で、ノッチフィルタにより除去すべき誤差成分の周波数を設定する。この場合、上記ノッチフィルタとして、回転次数追従型のものを使用する。
又、本発明を実施する場合には、適応フィルタと、ローパスフィルタとノッチフィルタとのうちの少なくとも何れか一方のフィルタとを互いに直列に設ける事もできる。そして、この場合に好ましくは、上記適応フィルタを、このローパスフィルタとノッチフィルタのうちの少なくとも何れか一方のフィルタよりも前段に配置する。
この様な構成を採用すれば、適応フィルタと、ローパスフィルタとノッチフィルタとのうちの少なくとも何れか一方のフィルタとを互いに直列に配置する事で、各信号に関して混入する誤差成分を、広範囲に亙って良好に除去できる。又、適応フィルタを他のフィルタの前段側に配置するので、この他のフィルタを使用する事により、この適応フィルタのフィルタ係数が収束するまでに要する時間が長くなる事もない。
又、上述した請求項4に記載した発明を実施する場合には、ローパスフィルタとノッチフィルタのうちの少なくとも何れか一方のフィルタのカットオフ周波数を、ハブ若しくはこのハブと共に回転する部材等の回転速度に応じて変化させる事もできる。
この様な構成を採用すれば、ハブの回転速度の変化に拘らず、エンコーダの組み付け不良に基づく各被検出面の振れ回りや、これら各被検出面の特性変化のピッチ誤差等に拘らず、上記ハブの捩り角度、延いてはこのハブに作用するトルクを正確に求められる。
[実施の形態の1例]
図1〜3は、請求項1〜3、5に対応する、本発明の実施の形態の1例を示している。本例の特徴は、1対のセンサ20a、20bの出力信号同士の位相差を表す信号に、フィルタリング処理を施す事で、この位相差を表す信号に含まれる誤差成分を除去する点にある。転がり軸受ユニット1部分の構造及び作用、エンコーダ19a、19b及びセンサ20a、20bの取付位置等、フィルタリング処理を行なう以外の構成に就いては、既に詳しく説明した前記特許文献1に記載された構造の場合と同様である。この為、重複する説明は省略若しくは簡略にし、以下、本例の特徴部分を中心に説明する。
先ず、上記両センサ20a、20bの出力信号同士の位相差から、回転部材であるハブ3の捩り角度、延いては、このハブ3に作用するトルクの大きさと方向とを求める為の信号処理に就いて、簡単に説明する。本例の場合には、上記ハブ3にトルクが加わっていない状態で、上記両エンコーダ19a、19bの被検出面の特性変化が円周方向に関して変化する位相を一致させている。この為、この状態では、上記両センサ20a、20bの出力信号同士の位相は一致している。これに対し、上記ハブ3にトルクが伝達されると、図2に示す様に、一方のセンサ20a(20b)の出力信号Aと他方のセンサ20b(20a)の出力信号Bとの間に、位相差Cが生じる。この位相差Cの方向(±)は伝達されるトルクの方向により変化し、同じく大きさはこのトルクの大きさに比例する。従って、この位相差Cを表す信号に基づいて、計算により、或いは実験により、上記ハブ3の捩り角度、或いは、このハブ3に作用するトルクの大きさ及び方向を求める事ができる。尚、このハブ3に作用するトルクは、上記位相差Cを表す信号から直接求める事もできるし、上記捩り角度を利用して求める事もできる。
上述の様に、本例の場合には、上記両センサ20a、20bの出力信号同士の位相差に基づいて、上記ハブ3の捩り角度(延いてはこのハブ3に作用するトルクの大きさ及び方向)を求めるが、この捩り角度(或いはトルク)を正確に求める為には、前述した様に、上記両エンコーダ19a、19bの被検出面の精度が良好である必要がある。これに対して、これら両被検出面の特性が変化する境界部分の位置に関する精度は、前述した様に、上記ハブ3に対する上記両エンコーダ19a、19bの組み付け誤差等により、必ずしも十分でない場合がある。そこで本例の場合には、上記両センサ20a、20bの出力信号同士の位相差を表す信号を、図3に示す様な適応フィルタ21により処理する事で、上記境界部分の位置に関する誤差を除去する様にしている。この適応フィルタ21は、LMSアルゴリズムを用いるものである。以下、この適応フィルタ21の動作に就いて、上記ハブ3に対する上記両エンコーダ19a、19bの組み付け誤差による振れ回り等による、回転1次成分の誤差を除去する場合を中心に説明する。尚、以下の説明は、上記両エンコーダ19a、19bの被検出面に、S極とN極とを、円周方向に関して交互に、且つ、等間隔で配置した場合に就いて行なう。
上述の様に構成する本例の場合、上記両センサ20a、20bの出力信号同士の位相差を表す信号dには、これら両センサ20a、20bの出力信号に含まれる誤差成分が入り込んでしまう。即ち、これら両センサ20a、20bの出力信号には、上記両エンコーダ19a、19bの振れ回り等による回転1次成分の誤差成分が含まれる。この為、上記位相差を表す信号dは、上記ハブ3が実際に捩れ変形した事に基づく位相差を表す信号dd と、上記両エンコーダ19a、19bの振れ回り等による回転1次成分の誤差成分dn とを足し合わせた信号d(=dd +dn )になる。従って、上記適応フィルタ21によりこの変動分dn を上記信号dから差し引けば(減ずれば)、上記実際の変位量dd を求められる事になる。
一方、上記適応フィルタ21を作動させる為には、上記振れ回りに基づく変動分dn と相関性のある参照信号xが必要になる。この参照信号xを入手できれば、上記適応フィルタ21は自己学習によって、実際の信号の流れ「dn →d」の伝達特性と同じ特性を持った、FIR(finite impulseresponse )フィルタ(インパルス応答時間が有限なフィルタ=インパルス応答が有限時間内に0になるフィルタ)を形成する。そして、上記位相差を表す信号dから、上記適応フィルタ21による計算の結果得られる、キャンセル信号y{=後述するy(k)}を差し引けば、上記位相差を表す信号dから上記振れ回りによる変動分dn を取り除いた(d−dn )事と等価になる。この様にしてこの変動分dn を取り除く場合に、上記適応フィルタ21は、信号の主ルート(図3の上半部分)を送られる信号dに対してフィルタリングするのではなく、副ルート(図3の下半部分)を送られる参照信号xに基づいて上記変動分dn を取り除く為のキャンセル信号yを計算する。そして、上記主ルートである信号dから上記キャンセル信号yを引き算するだけであるので、この信号dの応答遅れを招かない。
本例の場合、上記参照信号xを、上記両エンコーダ19a、19bの1回転中での特性変化の回数に基づき、これら両エンコーダ19a、19bに対向した前記両センサ20a、20bの出力信号の処理回路、又は、前記ハブ3の捩り角度、或いはこのハブ3に作用するトルクを求める為の処理回路により、自己生成する。従って、上記参照信号xの生成に要するコストを低減できる。即ち、従来から適応フィルタの用途として一般的に知られていたアクティブノイズコントロールの構造をそのまま上記捩り角度(或いはトルク)を正確に求める為の構造に適用すると、上記両エンコーダ19a、19bの振れ回りを、変位センサや回転速度センサ等、別途設けたセンサにより検出し、このセンサの出力信号を上記適応フィルタ21の参照信号xとして使用する事になる。勿論、本発明をこの様な構造で実施する事も可能ではあるが、別途センサを設ける分だけ、コスト並びに設置スペースが必要になる。
これに対して本例の場合には、この様な別途設けたセンサの出力信号を使用する事なく上記参照信号xを入手して、上記適応フィルタ21により、上記両エンコーダ19a、19bの振れ回りに基づく、上記信号dの変動分dn を低減させる。即ち、これら両エンコーダ19a、19bの1回転中での特性変化の回数(S極とN極との数)は予め分かっている。従って、これら両エンコーダ19a、19bの1回転分のパルス数を観察する事で、特に変位センサや回転速度センサ等のセンサを別途設けなくても、上記変動分dn と相関のある上記参照信号xを生成できる。具体的には、上記両エンコーダ19a、19bの振れ回りの影響は、回転1次が主成分の波形であり、例えばこれら両エンコーダ19a、19bが、1回転当り60パルスのものであれば、60データで1周期となる様なサイン波、三角波、鋸波、矩形波、パルス波等として自己生成できる。
この様な参照信号xの波形は、前記ハブ3の捩り角度、或いはトルクを算出する為の処理回路(CPU)で生成する事もできるし、上記両センサ20a、20bに付属の電子回路部(IC)で生成する事もできる。何れにしても、得られた上記参照信号xに基づいて算出したキャンセル信号yは、上記信号dから差し引いて、前記実際の変位量dd を表す修正信号e{=後述するe(k)}を求める。この様にして求めた修正信号eは、上記捩り角度(或いはトルク)を算出する為の処理回路に送って、この捩り角度(或いはトルク)を求める為に利用する他、上記適応フィルタ21が自己学習する為の情報としても利用する。
尚、上記適応フィルタ21部分で、上記キャンセル信号yを求め、更にこのキャンセル信号yを上記信号dから差し引いて、上記修正信号eを得る為の処理は、次の(1)〜(3)式に基づいて行なう。
Figure 0005181433
Figure 0005181433
Figure 0005181433
上記(1)(2)(3)式中、kは時系列でのデータ番号、Nは適応フィルタ21として用いるFIRフィルタのタップ数である。又、wはFIRフィルタのフィルタ係数を表し、wk はk番目のデータ処理をする場合に使用するフィルタ係数を、wk+1 は次のデータ系列(k+1番目)を処理する場合に使用するフィルタ係数を、それぞれ表している。即ち、本例の場合、上記FIRフィルタは、上記(3)式により逐次適正にフィルタ係数が更新されていく適応フィルタとなる。
尚、上記適応フィルタ21に入力する前記参照信号xは、前記両エンコーダ19a、19bの振れ回り等に代表される、これら両エンコーダ19a、19bの回転n次(nは正の整数)成分と相関のある信号であれば良いので、これら両エンコーダ19a、19bの1回転当り1インパルス信号でも構わない。そこで、上記参照信号xが1インパルス信号であると同時に、上記適応フィルタ21のタップ数Nが、上記両エンコーダ19a、19bの1回転当りのパルス数と等しい場合を想定する。この場合、時系列kの瞬間に計算に使用する参照信号xは、次の(4)式で表される。
Figure 0005181433
この(4)式で、参照信号xが値1のインパルスとなる位置jは、時系列kが進んでいくのに従って右側に1個ずつずれて行き、一番右側の「N−1」番目までずれると、次の時系列では、新たなインパルス値が一番左の0番目に表れる事になる。即ち、上記参照信号xは、値1のインパルスの位置を0番目からN−1番目まで巡回させただけのデータ列となる。この(4)式を、前述の(1)(3)式に当て嵌めると、次の(5)(6)式を得られる。
Figure 0005181433
Figure 0005181433
同期式でない、通常のLMSアルゴリズムで適応フィルタを作動させる場合には、前述した様に、(1)(2)(3)各式に示す計算を繰り返し行なう必要があるのに対して、同期式LMSアルゴリズムで適応フィルタを作動させる場合には、上記(5)(6)式及び(2)式に示す計算を行なうだけで済む。例えば、適応フィルタ21のタップ数Nを60とした場合、通常のLMSアルゴリズムで適応フィルタ21を作動させると、両エンコーダ19a、19bの1ピッチ毎の演算の回数の合計は、前記両センサ20a、20b毎に、上記(1)式で掛け算を60回、上記(2)式で引き算を1回、上記(3)式で掛け算を120回と足し算を60回との180回、合計で241回になる。これに対して、同期式LMSアルゴリズムで適応フィルタ21を作動させる場合には、上記(5)式はデータ入れ替えのみで演算なし、上記式(2)で引き算1回、上記(6)式で掛け算1回と足し算1回との2回、合計で3回の四則演算を、上記両エンコーダ19a、19bの1パルス毎に行なえば良い。即ち、LMSアルゴリズムとして同期式を採用する事で、採用しない場合に比べて、演算の回数を凡そ1/80に削減できる。
但し、上記適応フィルタ21を作動させるのに同期式LMSアルゴリズムを採用した場合に、実際の変位量を表す信号であるDC成分までもがキャンセルされる事を防止する為に、上記適応フィルタ21の零点を補正する必要がある。即ち、この適応フィルタ21を動作させるLMSアルゴリズムとして同期式を採用し、特に対策を施さない場合には、上記両エンコーダ19a、19bの振れ回りに基づく変動成分だけでなく、これら両エンコーダ19a、19bの相対変位量を表すDC成分までもがキャンセルされて、出力値が零となる。これは、適応動作によって上記適応フィルタ21のフィルタ係数wがDCレベルを持ってしまい、結果としてこの適応フィルタ21の出力信号yがDCレベルを持ってしまう為に生じる現象である。この問題を解決する為には、前記(6)式で表されるフィルタ係数wの平均値から上記DCレベルを算出し、このDCレベルに参照信号xのインパルス値を掛け算したDC信号を計算しておく(インパルス値が1である場合には掛け算不要)。そして、上記適応フィルタ21によって誤差をキャンセルされた信号eに、上述の様にして計算したDC信号を加える事で、正確な変位量を表すDCレベルを得られる様にする。
尚、演算を開始する際に最初に用いるフィルタ係数wk は、零を代入しておいても、動き始めれば自己適応していくので差し支えはないが、予め望ましいフィルタ特性を求めてその値を代入しておいても良い。或いは、前回の処理で最後に使用したフィルタ係数を、EEPROM等の記憶手段に記憶しておき、再始動時に使用しても良い。更には、前述した様に、最初に入力される信号により表されるデータを、上記フィルタ係数の初期値とする事もできる。
又、前記(3)式中のμは、ステップサイズパラメータと呼ばれる、フィルタ係数を自己適正化させていく場合の更新量を決定する値であり、通常0.01〜0.001程度の値となるが、実際には、適応動作の妥当性を事前に調べて設定するか、次の(7)式を用いて逐次更新する事もできる。
Figure 0005181433
尚、この(7)式中のαも、フィルタ係数を自己適正化させていく為の更新量を決定するパラメータとなるが、0<α<1の範囲であれば良く、上記μよりも設定が容易である。又、本例の場合には、前記参照信号xを自己生成するので、上記(7)式中の分母の値は既知であり、μの最適値を事前に算出しておく事もできる。計算量削減の観点からは、予め(7)式でこのμを算出しておき、このμを定数として上記(3)式でフィルタ係数を自己適正化させるのが望ましい。
上述の様に、前記信号dから、前記適応フィルタ21が算出したキャンセル信号yを差し引く事で、前記実際の位相差dd を表す修正信号eを求められる。そして、この様にして求めた修正信号eに基づいて、前記ハブ3の捩り角度、更には、このハブ3に作用するトルクを正確に求められる。尚、実際の場合には、上記信号d中には、前記ピッチ誤差に基づく、前記両センサ20a、20bの振れ回りに基づく変動よりも周期が短い第二の変動が存在する。そこで、この第二の変動を平均化する為の平均化フィルタ等のローパスフィルタを、上記適応フィルタ21の前又は後に(好ましくは、後に)設けて、上記第二の変動に拘らず、上記捩り角度、更には作用するトルクを正確に求められる様にする。高周波の変動を抑える為の、平均化フィルタ等のローパスフィルタの構造及び作用に関しては、従来から周知である為、詳しい説明は省略する。
本例は、上述の様に構成するので、上記ハブ3に対する上記両エンコーダ19a、19bの組み付け不良や、これら両エンコーダ19a、19bの被検出面の特性変化に関する誤差等に基づく影響を低減する事ができて、上記ハブ3の捩り角度、延いてはこのハブ3に作用するトルクを正確に求める事ができる。又、本例の場合には、従来からABSやTCSの制御を行なうべく、上記ハブ3の回転速度検出に利用される、1組のエンコーダ19a(19b)とセンサ20a(20b)とを効率良く利用する事ができる。
尚、上述した説明は、上記両センサ20a、20bの出力信号同士の位相差を表す信号に、フィルタリング処理を施す場合に就いて説明したが、本発明の技術的範囲からは外れるものの、上記両センサ20a、20bの出力信号に対し、それぞれフィルタリング処理を施した後に、位相差を求める事もできる。この様な場合にも、上記位相差を表す信号にフィルタリング処理を行なう場合と同様に、上記両センサ20a、20bの出力信号の変動(誤差成分)を除去する事ができて、上記ハブ3の捩り角度、延いてはこのハブ3に作用するトルクを正確に求める事ができる。
[本発明に関連する参考例]
図4は、本発明に関連する参考例を示している。本参考例の場合には、回転部材を、伝達軸(ドライブシャフト)22とし、この伝達軸22の捩り角度、延いてはこの伝達軸22に作用するトルクを測定する様にしている。この為、上記図4には、転がり軸受ユニット1と、上記伝達軸22を含んで構成する等速ジョイントユニット23とを組み合わせて成る、車輪駆動用ユニットを示している。上記転がり軸受ユニット1部分の構造及び作用に就いては、上述した実施の形態の1例の場合とほぼ同様である為、同等部分には同一符号を付して、詳しい説明は省略する。
上記等速ジョイントユニット23は、上記伝達軸22の両端部に、それぞれデファレンシャル側等速ジョイント24と車輪側等速ジョイント25とを結合して成る。このうちの車輪側等速ジョイント25は、ジョイント用外輪26とジョイント用内輪27と複数個のボール28、28とを備える。このうちのジョイント用外輪26は、内周面の円周方向複数個所に外側係合溝29、29を、それぞれこの円周方向に対し直角方向に形成している。又、上記ジョイント用内輪27は、中心部にスプライン孔30を形成すると共に、その外周面で上記各外側係合溝29、29と整合する部分に内側係合溝31、31を、それぞれ円周方向に対し直角方向に形成している。そして、これら各内側係合溝31、31と上記各外側係合溝29、29との間に上記各ボール28、28を、これら各係合溝31、29に沿う転動自在に設けている。尚、この様な車輪側等速ジョイント25の構造及び作用は、従来から周知のツェッパ型或はバーフィールド型の等速ジョイントと同様であり、本発明の要旨とも関係しない為、詳しい説明は省略する。
又、上記デファレンシャル側等速ジョイント24は、ハウジング32と、トリポード33と、3個のローラ34とを備える。このうちのハウジング32の内周面で円周方向等間隔の3個所位置には凹部35を、それぞれ軸方向に形成している。又、上記トリポード33は、中心部にスプライン孔36を形成すると共に、外周面の円周方向等間隔の3個所位置にそれぞれ円柱状のトラニオン37を、放射方向に設けている。そして、これら各トラニオン37の周囲に上記各ローラ34を、ニードル軸受(図示省略)等を介して回転自在に支持している。更に、これら各ローラ34を、それぞれ上記ハウジング32の内周面の凹部35に係合させている。尚、この様なデファレンシャル側等速ジョイント24の構造及び作用も、従来から周知のトリポード型の等速ジョイントと同様であり、本発明の要旨とも関係しない為、詳しい説明は省略する。
又、上記車輪側等速ジョイント25を構成するジョイント用内輪27の中心部に設けたスプライン孔30と、上記デファレンシャル側等速ジョイント24を構成するトリポード33の中心部に設けたスプライン孔36とに、それぞれ前記伝達軸22の両端部をスプライン係合させている。これと共に、この伝達軸22の両端部外周面に形成した係止溝38、38と上記ジョイント用内輪27及びトリポード33の端面との間に、それぞれ止め輪39、39を掛け渡して、上記伝達軸22の軸方向両端部が、上記各スプライン孔30、36から抜け出るのを防止している。又、上記各等速ジョイント24、25を構成するハウジング32及びジョイント用外輪26の開口側端部外周面と、上記伝達軸22の両端寄り部外周面との間には、それぞれ弾性材製で中間部を蛇腹状に形成した筒状のブーツ40a、40bを掛け渡して、上記各等速ジョイント24、25の開口部を密閉している。
そして、前記転がり軸受ユニット1と、上述の様に構成する等速ジョイントユニット23とを組み合わせる事により、車輪駆動用ユニットを構成している。即ち、上記転がり軸受ユニット1を構成するハブ3の中心部に設けたスプライン孔14に、上記車輪側等速ジョイント25を構成するジョイント用外輪26の外端面に設けたスプライン軸41をスプライン係合させている。これと共に、このスプライン軸41の先端部に設けた雄ねじ部42に螺合・緊締したナット43の軸方向内側面と、上記車輪側等速ジョイント25を構成するジョイント用外輪26の軸方向外側面との間で、上記ハブ3を挟持する事により、上記車輪駆動用ユニットを構成している。
又、本参考例の場合にも、上述した実施の形態の1例の場合と同様に、上記転がり軸受ユニット1を構成する、1対のシールリング15a、15bのうち、軸方向内側に配置されたシールリング15bに、円輪状のエンコーダ19aを支持している。一方、上記デファレンシャル側等速ジョイント24を構成するハウジング32の中間部外周面には、円環状のエンコーダ19cを、接着、焼き付け、焼き嵌め、冷し嵌め等により、全周に亙って添設している。又、これら両エンコーダ19a、19cは、円周方向に関して特性が変化する回数を、互いに同じとしており、前記伝達軸22と同心に設けている。又、上記デファレンシャル側等速ジョイント24と、上記ハブ3との間でトルク伝達が行なわれていない状態で、上記両エンコーダ19a、19c同士の円周方向の位相を一致させている。そして、上記エンコーダ19aの内側面には、外輪2や懸架装置等の回転しない部分に支持固定した、センサ20aの検出部を近接対向させると共に、上記エンコーダ19cの外周面には、デファレンシャルケース等の回転しない部分に支持固定した、センサ20cの検出部を、このエンコーダ19cの径方向に近接対向させている。
車両への組み付け時には、上記デファレンシャル側等速ジョイント24を構成するハウジング32の内端面に設けた軸部44を、図示しないデファレンシャルギヤの出力部に結合する。又、上記転がり軸受ユニット1を構成する外輪2の外周面に設けた結合フランジ5を、図示しない懸架装置を構成するナックルに結合固定する。更に、上記ハブ3の外周面外端寄り部分に設けた取付フランジ8に、図示しない駆動輪を支持固定する。運転時には、前記等速ジョイントユニット23の回転に伴って、上記転がり軸受ユニット1を構成するハブ3及び上記駆動輪が回転する。
自動車の発進時や加速時、或いは制動時等には、上記デファレンシャルギヤと上記駆動輪との間でトルク伝達が行なわれ、このトルクの大きさ及び方向に応じて、前記伝達軸22が、自身の中心軸を中心として捩れ方向に変形する事になる。この為、本参考例の場合にも、上記両センサ20a、20cの出力信号同士の位相差に基づいて、上記伝達軸22の捩り角度(延いてはこの伝達軸22に作用するトルク)を測定する様にしている。
但し、本参考例の場合には、軸方向に離隔した状態で支持された、上記両センサ20a、20c同士の間に、上記デファレンシャル側等速ジョイント24と、前記車輪側等速ジョイント25とが含まれる。この為、これら各ジョイント24、25部分で、少なからず不等速性を生じる可能性がある。従って、前述した様に、上記両センサ20a、20cの出力信号同士の位相差を表す信号中に、回転n次成分の誤差が含まれる可能性がある。この為、本参考例の場合には、上記位相差を表す信号に、同期式LMS適応フィルタを使用したフィルタリング処理を施す事で、上記誤差成分を除去する様にしている。前記両エンコーダ19a、19cの組み付け不良や、これら両エンコーダ19a、19cの被検出面の特性変化に関する誤差等に基づく影響を、低減する為の適応フィルタ等の構成に就いては、上述した実施の形態の1例の場合と同様であるから、重複する説明は省略する。
尚、図示は省略するが、回転部材を、駆動源で発生した駆動力を、駆動輪に伝達する為のプロペラシャフトとする事もできる。この場合にも、上述した参考例の伝達軸(ドライブシャフト)22の場合と同様に、上記プロペラシャフトの中間部乃至端部に複数設けられたジョイント(例えばユニバーサルジョイント)部分で、不等速性を招く可能性がある。この為、プロペラシャフトの捩り角度、延いてはこのプロペラシャフトに作用するトルクを測定する場合にも、やはり回転n次成分の誤差を除去できる、同期式LMS適応フィルタを使用したフィルタリング処理を施す事が好ましい。そして、この場合には、トランスミッションとデファレンシャルギヤとの間で伝達されるトルクを、精度良く測定する事が可能になる。尚、上記プロペラシャフトの捩り角度、或いはトルクを測定する為に、前述した実施の形態の1例に示した適応フィルタ等を使用できる事は勿論である。
本発明の実施の形態の1例を示す、転がり軸受ユニットの半部断面図。 1対のセンサの出力信号を示す線図。 同じく、両センサの出力信号同士の位相差を表す信号に、フィルタリング処理を施す適応フィルタのブロック図。 本発明に関連する参考例を示す、車輪駆動用ユニットの断面図。
1 転がり軸受ユニット
2 外輪
3 ハブ
4a、4b 外輪軌道
5 結合フランジ
6 ハブ本体
7 内輪
8 取付フランジ
9a、9b 内輪軌道
10 小径段部
11 玉
12 保持器
13 かしめ部
14 スプライン孔
15a、15b シールリング
16 空間
17 スリンガ
18 円輪部
19a、19b、19c エンコーダ
20a、20b、20c センサ
21 適応フィルタ
22 伝達軸
23 等速ジョイントユニット
24 デファレンシャル側等速ジョイント
25 車輪側等速ジョイント
26 ジョイント用外輪
27 ジョイント用内輪
28 ボール
29 外側係合溝
30 スプライン孔
31 内側係合溝
32 ハウジング
33 トリポード
34 ローラ
35 凹部
36 スプライン孔
37 トラニオン
38 係止溝
39 止め輪
40a、40b ブーツ
41 スプライン軸
42 雄ねじ部
43 ナット
44 軸部

Claims (5)

  1. 使用状態で回転する回転部材である回転側軌道輪と、使用状態でも回転しない静止部材である静止側軌道輪と、これら回転側軌道輪と静止側軌道輪との互いに対向する周面に存在する静止側軌道と回転側軌道との間に設けられた複数個の転動体とを備えた転がり軸受ユニットのうち、上記回転側軌道輪の軸方向に離隔した状態で、この回転側軌道輪に直接若しくはこの回転側軌道輪と共に回転する部材に支持され、それぞれの被検出面の特性を円周方向に関して交互に変化させた1対のエンコーダと、それぞれの検出部を、これら両エンコーダの被検出面に対向させた状態で、回転しない部分に支持され、これら両被検出面の特性変化に対応してパルス信号である出力信号を変化させる1対のセンサと、これら両センサの出力信号同士の位相差を表す信号にフィルタリング処理を施すフィルタ回路と、このフィルタ回路によりフィルタリング処理を施された、上記両出力信号同士の位相差を表す信号に基づいて、上記回転側軌道輪の捩り角度を算出する演算器とを備えた回転部材の捩り角度測定装置に於いて、
    上記回転側軌道輪が、使用時に車輪と共に回転する、ハブ本体とこのハブ本体の軸方向内端部に外嵌固定された内輪とから成るハブであり、
    上記静止側軌道輪が、外輪であり、
    上記両エンコーダのうち、一方のエンコーダが上記ハブ本体に、他方のエンコーダが上記内輪に、互いに上記ハブの軸方向に離隔した状態でそれぞれ固定されており、このハブにトルクが加わっていない状態で、上記両エンコーダの被検出面の特性が円周方向に関して変化する位相が一致しており、
    上記フィルタ回路は、LMSアルゴリズム或いは同期式LMSアルゴリズムを用いた適応フィルタで、この適応フィルタを作動させる為の参照信号が上記エンコーダの1回転中での特性変化の回数に基づき上記センサの出力信号を利用して自己生成されたものであり、上記両出力信号同士の位相差を表す信号の変動のうち、上記両被検出面の円周方向に亙る特性変化に関する誤差に基づく、誤差成分を消去するものであり、
    上記演算器は、上記フィルタ回路を通過した、上記両出力信号同士の位相差を表す信号に基づいて、上記ハブの弾性変形に基づく捩り角度を算出する機能を有するものである
    回転部材の捩り角度測定装置。
  2. 一方のエンコーダが、ハブ本体のうちで外輪の外端開口部から突出した部分に形成された、車輪を支持固定する為の取付フランジに固定されている、請求項1に記載した回転部材の捩り角度測定装置。
  3. ハブの捩り角度を、このハブに作用するトルクを算出する為に使用する、請求項1〜2のうちの何れか1項に記載した回転部材の捩り角度測定装置。
  4. フィルタ回路に、ローパスフィルタとノッチフィルタとのうちの少なくとも何れか一方のフィルタを含む、請求項1〜3のうちの何れか1項に記載した回転部材の捩り角度測定装置。
  5. 使用状態で回転する回転部材である回転側軌道輪と、使用状態でも回転しない静止部材である静止側軌道輪と、これら回転側軌道輪と静止側軌道輪との互いに対向する周面に存在する静止側軌道と回転側軌道との間に設けられた複数個の転動体とを備えた転がり軸受ユニットのうち、上記回転側軌道輪の軸方向に離隔した状態で、この回転側軌道輪に直接若しくはこの回転側軌道輪と共に回転する部材に支持され、それぞれの被検出面の特性を円周方向に関して交互に変化させた1対のエンコーダと、それぞれの検出部を、これら両エンコーダの被検出面に対向させた状態で、回転しない部分に支持され、これら両被検出面の特性変化に対応してパルス信号である出力信号を変化させる1対のセンサと、これら両センサの出力信号同士の位相差を表す信号にフィルタリング処理を施すフィルタ回路と、このフィルタ回路によりフィルタリング処理を施された、上記出力信号同士の位相差を表す信号に基づいて、上記回転側軌道輪に作用するトルクを算出する演算器とを備えた回転部材のトルク測定装置に於いて、
    上記回転側軌道輪が、使用時に車輪と共に回転する、ハブ本体とこのハブ本体の軸方向内端部に外嵌固定された内輪とから成るハブであり、
    上記静止側軌道輪が、外輪であり、
    上記両エンコーダのうち、一方のエンコーダが上記ハブ本体に、他方のエンコーダが上記内輪に、互いに上記ハブの軸方向に離隔した状態でそれぞれ固定されており、このハブにトルクが加わっていない状態で、上記両エンコーダの被検出面の特性が円周方向に関して変化する位相が一致しており、
    上記フィルタ回路は、LMSアルゴリズム或いは同期式LMSアルゴリズムを用いた適応フィルタで、この適応フィルタを作動させる為の参照信号が上記エンコーダの1回転中での特性変化の回数に基づき上記センサの出力信号を利用して自己生成されたものであり、上記両出力信号同士の位相差を表す信号の変動のうち、上記両被検出面の円周方向に亙る特性変化に関する誤差に基づく、誤差成分を消去するものであり、
    上記演算器は、上記フィルタ回路を通過した、上記両出力信号同士の位相差を表す信号に基づいて、上記ハブに作用するトルクを算出する機能を有するものである
    回転部材のトルク測定装置。
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