JP6915445B2 - トルク測定装置付回転伝達装置 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば自動車用自動変速機に組み込んで、トルクを伝達するとともに、伝達するトルクの大きさを測定するために利用する、トルク測定装置付回転伝達装置に関する。
自動車用自動変速機を構成する軸の回転速度と、この軸により伝達しているトルクの大きさとを測定し、その測定結果を当該変速機の変速制御又はエンジンの出力制御を行うための情報として利用することが、従来から行われている。また、特開昭57−169641号公報には、軸の弾性的な捩れ変形量を1対のセンサの出力信号の位相差に変換し、この位相差に基づいてトルクの大きさを測定する装置が記載されている。このような従来構造について、図8を参照して説明する。
従来構造では、運転時にトルクを伝達するトルク伝達軸1の軸方向2箇所位置に、1対のエンコーダ2を外嵌固定している。1対のエンコーダ2の外周面である被検出面の磁気特性は、円周方向に関して交互に、かつ、等ピッチで変化している。また、被検出面の磁気特性が円周方向に関して変化するピッチは、1対の被検出面同士で互いに等しい。また、それぞれの被検出面に、1対のセンサ3の検出部を対向させた状態で、これら両センサ3を、図示しないハウジングに支持している。これら両センサ3は、それぞれ自身の検出部を対向させた部分の磁気特性の変化に対応して、その出力信号を変化させる。
上述のような両センサ3の出力信号は、トルク伝達軸1とともに1対のエンコーダ2が回転することに伴い、それぞれ周期的に変化する。この変化の周波数(及び周期)は、トルク伝達軸1の回転速度に見合った値をとる。このため、この周波数(又は周期)に基づいて、トルク伝達軸1の回転速度を求められる。また、トルク伝達軸1によりトルクを伝達することに伴って、トルク伝達軸1が弾性的に捩れ変形すると、1対のエンコーダ2が回転方向に相対変位する。この結果、1対のセンサ3の出力信号同士の間の位相差が変化する。位相差は、トルク(トルク伝達軸1の弾性的な捩れ変形量)に見合った値をとる。このため、この関係を利用して、位相差からトルクを求めることができる。図示の構造では、1対のセンサ3の出力信号は、それぞれハーネス4を通じて、図示しない演算器に送信され、該演算器により、トルク伝達軸1の回転速度及び伝達するトルクが算出される。
特開昭57−169641号公報 特開2008−39537号公報
ところが、上述したような従来構造では、それぞれのエンコーダ2に、着磁ピッチ誤差などの形状誤差や偏心などの幾何的な誤差が存在すると、1対のセンサ3の出力信号中に誤差成分が含まれてしまう。このため、1対のセンサ3の出力信号から求められるトルクにも誤差成分が含まれる。したがって、何らかの対策を施さない場合には、トルクの測定精度が低下する可能性がある。
そこで、特開2008−39537号公報に記載されているようなLMSアルゴリズムを用いた適応フィルタを利用して、誤差成分を除去することが考えられる。LMSアルゴリズムを用いた適応フィルタは、誤差成分と相関性のある、回転体の回転周波数のn次成分を有するキャンセル信号を学習し、対象信号から誤差成分を除去する特性を有している。ここで、エンコーダの着磁ピッチの誤差に基づく周波数は、エンコーダ(トルク伝達軸)の回転周波数の1次成分に一致するため、LMSアルゴリズムを用いた適応フィルタを利用することで、着磁ピッチの誤差に基づく誤差成分を除去することが可能になる。
ところが、例えば自動車用自動変速機を構成するトルク伝達軸は、駆動源のトルク変動の影響を受けて回転方向に振動するため、フィルタリング処理の対象となる対象信号は振動信号となる。したがって、該対象信号の周波数と、トルク伝達軸の回転周波数のn次成分とが一致する状況下では、誤差成分だけでなく、実際のトルクを表す信号までもがキャンセルされてしまい、トルクを求めることができなくなる(補正後のトルクの値がゼロになる)。この結果、トルクの測定精度に関する信頼性が低くなる。
本発明は、上述のような事情に鑑みてなされたもので、その目的は、トルクの測定精度に関する信頼性を向上できる構造を実現することにある。
本発明のトルク測定装置付回転伝達装置は、トルク伝達軸と、1対のエンコーダと、1対のセンサと、演算器とを備える。
前記トルク伝達軸は、使用時にトルクを伝達するものである。
前記1対のエンコーダは、それぞれの被検出面にS極とN極とが円周方向に関して交互に配置された永久磁石製で、前記トルク伝達軸に直接又は使用時にこのトルク伝達軸と同期して回転する部材に支持されている。
前記1対のセンサは、前記1対のエンコーダの被検出面にそれぞれの検出部を対向させ、この検出部を通過する磁束密度に応じて出力信号を変化させるもので、使用時にも回転しない部分に支持されている。
前記演算器は、前記1対のセンサの出力信号から処理信号を得る信号算出機能と、前記処理信号中に含まれる誤差成分を除去するために、LMSアルゴリズムを用いた適応フィルタによるフィルタリング処理を施すフィルタ機能とを有している。
特に本発明のトルク測定装置付回転伝達装置では、前記演算器は、前記処理信号の周波数と、前記トルク伝達軸の回転周波数のn次成分(nは正の整数)とが、互いに一致するか否かを判定し、一致する場合には、前記適応フィルタの学習を停止する。
また、本発明では、前記処理信号の周波数と前記トルク伝達軸の回転周波数のn次成分とが一致した場合に、前記処理信号の周波数と前記トルク伝達軸の回転周波数のn次成分とが一致する以前に学習した学習値に基づきフィルタリング処理を実行することもできる。
また、本発明では、前記処理信号として、前記1対のセンサの出力信号同士の位相差に基づき算出されるトルク信号を採用することができる。あるいは、前記処理信号として、前記1対のセンサの出力信号同士の位相差を表す信号、若しくは、位相差比(位相差/周期)を表す信号などを採用することができる。
上述のような本発明のトルク測定装置付回転伝達装置によれば、トルクの測定精度に関する信頼性の向上を図れる。
図1は、実施の形態の第1例に係るトルク測定装置付回転伝達装置の断面図である。 図2は、トルク信号に対してフィルタリング処理を実行する適応フィルタのブロック図を示す図である。 図3は、トルク信号の周波数とトルク伝達軸の回転周波数との一致の可否と、適応フィルタによる学習実行の有無との関係を説明するために示す模式図である。 図4の(A)は、本実施例に関して、トルク信号の周波数とトルク伝達軸の回転周波数とが一致しない場合を示しており、図4の(B)は、本実施例に関して、トルク信号の周波数とトルク伝達軸の回転周波数とが一致する場合を示しており、図4の(C)は、比較例に関して、トルク信号の周波数とトルク伝達軸の回転周波数とが一致する場合を示しており、図4の(A)〜(C)のそれぞれに関して、上段にはフィルタリング処理前の信号を、中段にはフィルタリング処理により除去する信号を、下段にはフィルタリング処理後に得られる信号をそれぞれ示している。 図5は、実施の形態の第2例に関し、トルク測定装置付回転伝達装置を備えた動力伝達機構(パワートレイン)を示す模式図である。 図6は、実施の形態の第3例を示す、図5に相当する図である。 図7は、実施の形態の第4例を示す、図5に相当する図である。 図8は、従来構造のトルク測定装置付回転伝達装置の1例を示す略側面図である。
[実施の形態の第1例]
実施の形態の第1例について、図1〜図4を用いて説明する。
本例のトルク測定装置付回転伝達装置は、自動車用の自動変速機に組み込んで使用するもので、ハウジング(ミッションケース)5と、カウンタ軸として機能するトルク伝達軸1aと、それぞれがカウンタギヤとして機能する入力歯車6及び出力歯車7と、1対の転がり軸受8a、8bと、第一エンコーダ9及び第二エンコーダ10と、1対のセンサユニット11a、11bと、演算器26とを備える。
なお、本例に関する以下の説明中、軸方向に関して「片側」とは、図1の右側をいい、軸方向に関して「他側」とは、図1の左側をいう。
トルク伝達軸1aは、炭素鋼の如き合金鋼により中空円筒状に造られたもので、焼き入れ、焼き戻し処理などの熱処理を行い、トルク伝達軸1aの表面硬さをHV400以上とするとともに、表面炭素濃度を0.2%以上としている。また、本例では、トルク伝達軸1aにトルクを入力するための入力歯車6を、トルク伝達軸1aの軸方向他端寄り部分(図1の左端寄り部分)に、トルク伝達軸1aとは別体に設けており、トルクを出力するための出力歯車7を、トルク伝達軸1aの軸方向片端寄り部分(図1の右端寄り部分)に、トルク伝達軸1aとは別体に設けている。また、トルク伝達軸1aのうち、入力歯車6及び出力歯車7が設置された部分を挟んだ両側部分(軸方向他端部分及び軸方向片端部)を、1対の転がり軸受8a、8bにより、ハウジング5に対し回転自在に支持している。
入力歯車6及び出力歯車7は、炭素鋼の如き合金鋼製のはすば歯車又は平歯車であり、トルク伝達軸1aとは別体に設けられている。このために、入力歯車6及び出力歯車7の嵌合部に関して、同心性(同軸度)を確保するための円筒面嵌合部と、相対回転を防止するためのインボリュートスプライン係合部とを、軸方向に隣接配置した構成を採用している。
1対の転がり軸受8a、8bは、例えば深溝型、アンギュラ型などの玉軸受、円すいころ軸受、円筒ころ軸受、ラジアルニードル軸受、自動調心ころ軸受など(図示の例は玉軸受)であり、それぞれが円環状の外輪12a、12b及び内輪13a、13bと、複数個の転動体14とから構成されている。外輪12a、12bは、使用時にも回転しない静止輪であり、ハウジング5に内嵌固定されている。内輪13a、13bは、使用時に回転する回転輪であり、トルク伝達軸1aに外嵌固定されている。転動体14は、外輪12a、12bの軸方向中間部内周面に形成された外輪軌道と、内輪13a、13bの軸方向中間部外周面に形成された内輪軌道との間に、保持器により保持された状態で、転動自在に設けられている。また、本例では、転がり軸受8a、8b同士で、互いの接触角を逆向きとしている。
第一エンコーダ9は、トルク伝達軸1aの軸方向他端部に支持固定されている。このため、第一エンコーダ9は、トルク伝達軸1aの軸方向他端部とともに(同期して)回転可能である。これに対し、第二エンコーダ10は、トルク伝達軸1aの軸方向片端部に外嵌固定されている。このため、第二エンコーダ10は、トルク伝達軸1aの軸方向片端部とともに(同期して)回転可能である。
第一エンコーダ9は、トルク伝達軸1aの軸方向他端部に螺合固定されるナットの如き円環状のねじ環15と、ねじ環15の外周面に固定された、ゴム、合成樹脂などの高分子材料中に磁性粉を分散させて全体を円筒状とした、ゴム磁石、プラスチック磁石等の永久磁石製のエンコーダ本体16とから構成されている。これに対し、第二エンコーダ10は、トルク伝達軸1aの軸方向片端部に螺合固定されるナットの如きねじ環17と、ねじ環17の外周面に固定された永久磁石製のエンコーダ本体18とから構成されている。
エンコーダ本体16、18中に含有する磁性粉としては、例えば、ストロンチウムフェライト、バリウムフェライトなどのフェライト系の磁性粉や、サマリウム−鉄、サマリウム−コバルト、ネオジウム−鉄−ボロンなどの希土類元素の磁性粉を採用できる。それぞれが被検出面である、エンコーダ本体16、18の外周面は、互いの直径が等しく、互いに同軸に配置されている。また、エンコーダ本体16、18の外周面には、それぞれS極とN極とが、円周方向に関して交互にかつ等ピッチで配置されており、磁気特性を円周方向に関して交互にかつ等ピッチで変化させている。エンコーダ本体16、18の外周面の磁極(S極、N極)の総数は、互いに一致している。
センサユニット11aは、転がり軸受8aを構成する外輪12aに支持固定されており、第一センサ19と、該第一センサ19を支持した合成樹脂製のセンサブロック20と、該センサブロック20を内側に保持した金属製のセンサキャップ21とを備えている。これに対し、センサユニット11bは、転がり軸受8bを構成する外輪12bに支持固定されており、第二センサ22と、該第二センサ22を支持した合成樹脂製のセンサブロック23と、該センサブロック23を内側に保持した金属製のセンサキャップ24とを備えている。
第一センサ19及び第二センサ22のそれぞれの検出部には、ホール素子、ホールIC、MR素子(GMR素子、TMR素子、AMR素子を含む)などの磁気検出素子が組み込まれている。そして、センサユニット11a、11bを上述のように支持した状態で、第一センサ19の検出部を、第一エンコーダ9の被検出面(エンコーダ本体16の外周面)に近接対向させるとともに、第二センサ22の検出部を、第二エンコーダ10の被検出面(エンコーダ本体18の外周面)に近接対向させている。このため、第一センサ19は、自身の検出部を通過する磁束密度(検出面を通過する磁束/検出面の面積)に応じて出力信号を変化させ、また、第二センサ22は、自身の検出部を通過する磁束密度に応じて出力信号を変化させる。本例では、第一センサ19及び第二センサ22の出力信号を、それぞれハーネス25a、25bを通じて、演算器26に送信可能としている。
本例の演算器26は、第一センサ19及び第二センサ22の出力信号を利用して、トルク伝達軸1aが伝達するトルクを精度良く求める機能を有している。具体的には、演算器26は、第一、第二両センサ19、22の出力信号同士の位相差に基づき算出されるトルクを表すトルク信号中に含まれる、誤差成分を除去する機能を有する。以下、演算器26が備える機能について詳しく説明する。
トルク伝達軸1aによりトルクを伝達する際には、トルク伝達軸1aのうち、入力歯車6と出力歯車7との間部分が弾性的に捩れ変形することに伴い、トルク伝達軸1aの軸方向両端部同士(第一、第二両エンコーダ9、10同士)が回転方向(周方向)に相対変位する。そして、このように第一、第二両エンコーダ9、10同士が回転方向に相対変位する結果、トルク伝達軸1aの捩れ角に相当する、第一、第二両センサ19、22の出力信号同士の間の位相差が変化する。位相差は、トルク(トルク伝達軸1aの弾性的な捩れ変形量)に見合った値をとる。したがって、演算器26は、トルク伝達軸1aの捩れ剛性をもとに予め求めておいたトルクと位相差との関係(表やマップなど)を表すデータ等を利用し、自身が備える信号算出機能により、第一、第二両センサ19、22の出力信号同士の位相差から、図4の上段に実線で示したような波形のトルク信号dを算出する。
本例では、上述のように、第一、第二両センサ19、22の出力信号同士の位相差に基づいて、トルク伝達軸1aが伝達しているトルクの大きさ及び方向を求めるが、このトルクの大きさ及び方向を正確に求めるためには、第一、第二各エンコーダ9、10の被検出面の精度が良好である必要がある。これに対して、第一、第二各エンコーダ9、10の被検出面の特性が変化する境界部分の位置に関する精度は、着磁ピッチの誤差等により、必ずしも十分でない場合がある。そこで本例では、トルク信号dを、図2に示すような適応フィルタ27により処理することで、着磁ピッチに基づく誤差(N極とS極との境界部分の位置に関する誤差)を除去するようにしている。本例で使用する適応フィルタ27は、LMSアルゴリズムを用いるものである。以下、適応フィルタ27のフィルタ機能について、着磁ピッチの誤差を除去する場合を中心に説明する。
第一、第二各センサ19、22の検出部が対向する部分での、第一、第二各エンコーダ9、10の被検出面に存在するN極とS極との境界位置は、実際にトルク伝達軸1aが捩れることに伴って変化した分と、着磁ピッチの誤差等による誤差成分とが重畳されたものになる。このため、図4の上段に示すように、第一、第二両センサ19、22の出力信号から得られた算出値であるトルク信号d(実線)は、トルク伝達軸1aが伝達するトルクの大きさに見合った実際のトルクを表す信号d(一点鎖線)と、第一、第二各エンコーダ9、10の着磁ピッチの誤差等による誤差成分d(破線)とが足し合わされた信号(d=d+d)になる。したがって、適応フィルタ27により、トルク信号dから誤差成分(変動分)dを差し引けば、実際のトルクを表す信号dを求められることになる。
一方、適応フィルタ27を作動させるためには、誤差成分dと相関性のある参照信号xが必要になる。参照信号xを入手できれば、適応フィルタ27は自己学習によって、実際の信号の流れ「d→d」の伝達特性と同じ特性を持った、FIR(finite impulse response)フィルタを形成する。つまり、適応フィルタ27は、参照信号xを用いて誤差成分dを学習することで、キャンセル信号y{後述するy(k)}を得る。このため、トルク信号dからキャンセル信号yを差し引けば、トルク信号dから誤差成分dを取り除いた(d−d)ことと等価になる。このようにして誤差成分dを取り除く場合に、適応フィルタ27は、信号の主ルート(図2の上半部分)を送られるトルク信号dに対してフィルタリングするのではなく、副ルート(図2の下半部分)を送られる参照信号xに基づいてキャンセル信号yを計算する。そして、トルク信号dからキャンセル信号yを引き算する。
ここで、第一、第二各エンコーダ9、10の着磁ピッチの誤差による影響は、トルク伝達軸1aの回転周波数の1次成分に一致する。このため、参照信号xは、例えば第一、第二各エンコーダ9、10が、1回転当たりMパルスのものであれば、Mデータで1周期となるような、サイン波、三角波、矩形波、パルス波等として自己生成できる。そして、得られた参照信号xに基づいてキャンセル信号yを求めたならば、このキャンセル信号yを、トルクを表すトルク信号dから差し引いて、本来のトルクを表す信号dを表す修正信号e{後述するe(k)}を求める。なお、適応フィルタ27部分で、キャンセル信号yを求め、さらにこのキャンセル信号yをトルクを表すトルク信号dから差し引いて、修正信号eを得るための処理は、次の(1)〜(3)式に基づいて行う。
Figure 0006915445

Figure 0006915445

Figure 0006915445
前記(1)(2)(3)式中、kは時系列でのデータ番号、Nは適応フィルタ27として用いるFIRフィルタのタップ数である。また、wはこのFIRフィルタのフィルタ係数を表し、wはk番目のデータ処理をする場合に使用するフィルタ係数を、wk+1は次のデータ系列(k+1番目)を処理する場合に使用するフィルタ係数を、それぞれ表している。すなわち、FIRフィルタは、前記(3)式により逐次適正にフィルタ係数が更新されていく適応フィルタとなる。
なお、適応フィルタ27に入力する参照信号xは、トルク伝達軸1aの回転周波数のn次(nは正の整数)成分と相関のある信号であれば良いので、第一、第二各エンコーダ9、10の1回転当り1インパルス信号でも構わない。そこで、参照信号xが1インパルス信号であると同時に、適応フィルタ27のタップ数Nが、第一、第二各エンコーダ9、10の1回転当りのパルス数と等しい場合を想定する。この場合、時系列kの瞬間に計算に使用する参照信号xは、次の(4)式で表される。
Figure 0006915445
前記(4)式で、参照信号xが値1のインパルスとなる位置jは、時系列kが進んでいくのに従って右側に1個ずつずれて行き、一番右側のN−1番目までずれると、次の時系列では、新たなインパルス値が一番左の0番目に表れることになる。すなわち、参照信号xは、値1のインパルスの位置を0番目からN−1番目まで巡回させただけのデータ列となる。前記(4)式を、前述の(1)(3)式に代入すると、次の(5)(6)式を得られる。
Figure 0006915445

Figure 0006915445
同期式でない通常のLMSアルゴリズムで適応フィルタを作動させる場合には、前記(1)(2)(3)式に示す計算を繰り返し行う必要があるのに対して、同期式LMSアルゴリズムで適応フィルタを作動させる場合には、前記(5)(6)式及び(2)式に示す計算を行うだけで済む。
ここで、トルク伝達軸1aは、エンジンなどの駆動源のトルク変動の影響を受けて回転方向に振動するため、フィルタリング処理の対象となるトルク信号dは振動信号となる。したがって、何らの対策も施さないと、トルク信号dの周波数と、トルク伝達軸1aの回転周波数のn次成分とが一致する状況下では、誤差成分dだけでなく、本来のトルクを表す信号dまでもがキャンセルされてしまい、トルクを求めることができなくなる(補正後のトルクの値がゼロになる)。
具体的には、従来例を示した図4の(C)を参照して説明すると、上段に示すように、算出値であるトルク信号dの周波数がトルク伝達軸の回転周波数のn次成分(図示の例では1次成分)と一致している場合には、中段に示すように、誤差成分の学習値(キャンセル信号y)としてd(=d+d)を学習する。このため、下段に示すように、フィルタリング処理後に得られる補正値(修正信号e)はゼロになる。
そこで本例では、演算器26により、トルク信号dの周波数とトルク伝達軸1aの回転周波数のn次成分とが一致する否かを判定する。そして、図3に示すように、トルク信号dの周波数とトルク伝達軸1aの回転周波数のn次成分とが、互いに一致していない場合には、適応フィルタ27の学習を実行し、一致している場合には、適応フィルタ27の学習を停止する。
なお、トルク伝達軸1aの回転周波数のn次成分は、第一センサ19の出力信号又は第二センサ22の出力信号を利用して求められる。すなわち、第一センサ19の出力信号又は第二センサ22の出力信号からトルク伝達軸1aの回転速度が求められるため、この回転速度を利用して、トルク伝達軸1aの回転周波数のn次成分を求めることができる。
トルク信号dの周波数とトルク伝達軸1aの回転周波数のn次成分とが、互いに一致していない場合には、当該状態で学習したキャンセル信号yを、トルク信号dから差し引いて、本来のトルクを表す信号dを表す修正信号eを得る。具体的には、図4の(A)の上段に示すように、算出値であるトルク信号d(実線)の周波数とトルク伝達軸1aの回転周波数のn次成分(図示の例では1次成分)と一致していない場合には、同図の中段に示すように、学習値としてd(破線)が得られる。このため、同図の下段に示すように、補正値(修正信号e)としてd(=d−d)が得られる。
これに対し、トルク信号dの周波数とトルク伝達軸1aの回転周波数のn次成分とが、互いに一致している場合には、適応フィルタ27の学習を停止する。そして、演算器26は、トルク信号dの周波数とトルク伝達軸1aの回転周波数のn次成分とが一致する以前(例えば直前)に学習した学習値であるキャンセル信号yを利用して、修正信号eを求める。具体的には、図4の(B)の上段に示すように、算出値であるトルク信号d(実線)の周波数とトルク伝達軸1aの回転周波数のn次成分(図示の例では1次成分)とが互いに一致している場合には、そのまま誤差成分を学習すると、従来例{図4の(C)参照}のように、学習値がdとなる。このため、本例では、このような学習を行わずに、代わりに、図4の(B)の中段に示すような、トルク信号dの周波数とトルク伝達軸1aの回転周波数のn次成分とが一致する以前に学習した学習値d(破線)を利用して、下段に示すように、補正値(修正信号e)としてd(=d−d)を得る。
なお、適応フィルタ27に関して、演算を開始する際に最初に用いるフィルタ係数wは、零を代入しておいても、動き始めれば自己適応していくので差し支えはないが、予め望ましいフィルタ特性を求めてその値を代入しておいても良い。あるいは、前回の処理で最後に使用したフィルタ係数を、EEPROM等の記憶手段に記憶しておき、再始動時に使用しても良い。さらには、最初に入力される信号により表されるデータを、フィルタ係数の初期値とすることもできる。
また、前記(3)式中のμは、ステップサイズパラメータと呼ばれる、フィルタ係数を自己適正化させていく場合の更新量を決定する値であり、通常0.01〜0.001程度の値となるが、実際には、適応動作の妥当性を事前に調べて設定するか、次の(7)式を用いて逐次更新することもできる。
Figure 0006915445

なお、(7)式中のαも、フィルタ係数を自己適正化させていくための更新量を決定するパラメータとなるが、0<α<1の範囲であれば良く、前記μよりも設定が容易である。また、参照信号xを自己生成する場合には、前記(7)式中の分母の値は既知であり、μの最適値を事前に算出しておくこともできる。計算量削減の観点からは、予め(7)式でこのμを算出しておき、このμを定数として前記(3)式でフィルタ係数を自己適正化させるのが望ましい。
以上のような構成を有する本例では、第一センサ19の出力信号と第二センサ22の出力信号との位相差から算出されるトルク信号d中に、第一、第二各エンコーダ9、10のピッチ誤差に基づく誤差成分が含まれている場合にも、演算器26が備えるフィルタ機能により、誤差成分を除去することができる。このため、トルクの測定精度に関する信頼性の向上を図れる。しかも本例では、エンジンのトルク変動に起因したトルク信号dの振動の周波数とトルク伝達軸1aの回転周波数のn次成分とが、互いに一致する状況下でも、トルクの算出が行えなくなる(補正値がゼロになる)ことを防止できる。したがって、トルクの測定精度に関する信頼性を十分に確保できる。
[実施の形態の第2例]
実施の形態の第2例では、図5を参照して、本発明のトルク測定装置付回転伝達装置を、車両用自動変速装置の具体的な構造に適用する場合について説明する。図示の例では、動力源であるエンジン28から出力される動力が、無段変速機29を構成する、トルクコンバータ30、前後進切替機構31、ベルト式変速機構32、及び、カウンタギヤ機構33等を介して、図示しない駆動輪に伝えられる。
エンジン28には、シリンダの数やその配列により各種構造のものが存在するが、その構造に応じて、エンジン出力軸(クランクシャフト)34の回転方向の振動の周波数は変化する。例えば多くの自動車で採用されている4気筒エンジンでは、エンジン出力軸34の回転方向の振動は、エンジン出力軸34の回転数の2倍の周波数(回転周波数の二次の成分)となる。
トルクコンバータ30は、エンジン28のエンジン出力軸34から入力されるトルクを、流体を介して伝達する機能の他、機械的に伝達する機能(ロックアップ機構)を備えている。また、トルクコンバータ30は、伝達するトルクを増幅する機能も有する。
前後進切替機構31は、図示しない複数の歯車から構成されており、自動車の前進と後進とを切り替える。
ベルト式変速機構32は、インプットシャフト35に固定されたプライマリプーリ36と、アウトプットシャフト37に固定されたセカンダリプーリ38との間に、無端ベルト39を架け渡して構成されている。ベルト式変速機構32は、プライマリプーリ36の溝幅とセカンダリプーリ38の溝幅とを相対的に変化させることで、インプットシャフト35とアウトプットシャフト37との間の変速比を無段階に調節することができる。
カウンタギヤ機構33は、ベルト式変速機構32を構成するアウトプットシャフト37と平行に配置されたカウンタ軸40を備えている。カウンタ軸40には、それぞれがカウンタギヤとして機能する入力歯車41及び出力歯車42が互いに軸方向に離隔した状態で固定されている。カウンタ軸40は、このうちの入力歯車41をベルト式変速機構32のアウトプットシャフト37に固定された出力ギヤ43に噛合させることで、アウトプットシャフト37とは反対方向に回転する。本例では、このようなカウンタ軸40をトルク伝達軸として、本発明を適用する。
エンジン28のトルク変動に基づくエンジン出力軸34の回転方向の振動は、トルクコンバータ30、前後進切替機構31、ベルト式変速機構32等を介して、カウンタギヤ機構33を構成するカウンタ軸40にまで伝達される。したがって、実施の形態の第1例の場合と同様に、カウンタ軸40が伝達するトルクを求めるべく、第一センサ19及び第二センサ22(図1参照)によりカウンタ軸40の回転方向の捩れを検出し、これら第一センサ19の出力信号と第二センサ22の出力信号との位相差に基づき、演算器26(図1参照)によりカウンタ軸40が伝達するトルクを表すトルク信号を得た場合、このトルク信号は、エンジン出力軸34の振動に起因した、エンジン出力軸34の回転周波数の2次の成分を有している。
ここで、トルクコンバータ30が、ロックアップ機構により機械的にトルクを伝達している場合を考えると、エンジン出力軸34の回転周波数とカウンタ軸40の回転周波数との比は、エンジン出力軸34とカウンタ軸40との間に存在する機構の変速比によって決まる。このため、エンジン出力軸34とカウンタ軸40との間の変速比が0.5の整数倍(0.5、1.0、1.5・・・)付近の時に、カウンタ軸40の回転周波数と、カウンタ軸40が伝達するトルクのトルク信号の周波数(=エンジン出力軸34の回転周波数の2次の成分)とが一致する。
そこで本例では、エンジン出力軸34とカウンタ軸40との間に存在する機構の変速比が、0.5の整数倍になる場合には、演算器26は、適応フィルタ27(図2参照)の学習を停止する。これに対し、エンジン出力軸34とカウンタ軸40との間に存在する機構の変速比が、0.5の整数倍にならない場合には、演算器26は、適応フィルタ27の学習を実施する。
上述の説明は、エンジン28が4気筒エンジンである場合を例に行ったため、エンジン出力軸34の振動は、エンジン出力軸34の回転数の2倍の周波数(回転周波数の2次の成分)を有していた。これに対し、エンジン28が、N気筒である場合を考えると、エンジン出力軸34の振動は、エンジン出力軸34の回転数のN/2倍の周波数を有しているため、エンジン出力軸34とカウンタ軸40との間に存在する機構の変速比が、2/Nの整数倍になる場合に、カウンタ軸40の回転周波数とカウンタ軸40が伝達するトルクのトルク信号の周波数とが互いに一致することになる。そこで、エンジン出力軸34とカウンタ軸40との間に存在する機構の変速比が、2/Nの整数倍になる場合に、演算器26は、適応フィルタ27の学習を停止する。これに対し、エンジン出力軸34とカウンタ軸40との間に存在する機構の変速比が、2/Nの整数倍にならない場合には、演算器26は、適応フィルタ27の学習を実施する。その他の構成及び作用効果については、実施の形態の第1例と同じである。
[実施の形態の第3例]
実施の形態の第3例について、図6を用いて説明する。本例では、自動車用自動変速機として、図6に示すような、平行軸歯車式の多段変速機44を使用する場合について説明する。
図示の多段変速機44は、互いに平行に配置されたインプットシャフト35aとアウトプットシャフト37aとを有している。インプットシャフト35aには、1速から4速の駆動側の歯車45a〜45d及び後進用の歯車46aが、それぞれ空転可能に支持されている。これに対し、アウトプットシャフト37aには、1速から4速の従動側の歯車47a〜47d及び後進用の歯車46bがそれぞれ固定されている。また、インプットシャフト35aとアウトプットシャフト37aとの間に配置された図示しない中間軸には、後進用の歯車46cが固定されている。
そして、歯車45aと歯車47aとにより1速の歯車対を形成し、歯車45bと歯車47bとにより2速の歯車対を形成し、歯車45cと歯車47cとにより3速の歯車対を形成し、歯車45dと歯車47dとにより4速の歯車対を形成している。また、3つの歯車46a〜46cにより後進用の歯車対を形成している。図示の多段変速機44は、4段の変速段を有しており、インプットシャフト35aに締結される歯車を選択することで、変速段が切り換えられる。
上述のような多段変速機44を構成するインプットシャフト35aと、エンジン28のエンジン出力軸34との間には、クラッチ48が設けられている。クラッチ48が締結されると、エンジン28の動力がインプットシャフト35aに伝達される。本例では、多段変速機44を構成するアウトプットシャフト37aをトルク伝達軸として、本発明を適用する。
上述のような多段変速機44では、クラッチ48が締結されている状況下では、エンジン出力軸34の回転周波数とアウトプットシャフト37aの回転周波数との比は、多段変速機44の変速比(何れの歯車対がトルクを伝達するか)によって決まる。このため、エンジン28がN気筒である場合には、多段変速機44の変速比が2/Nの整数倍になる場合に、演算器26(図1参照)は、適応フィルタ27(図2参照)の学習を停止する。これに対して、多段変速機44の変速比が2/Nの整数倍にならない場合には、適応フィルタ27の学習を実施する。その他の構成及び作用効果については、実施の形態の第1例及び第2例と同じである。
[実施の形態の第4例]
実施の形態の第4例では、図7を用いて、実施の形態の第2例及び第3例よりも模式的なモデルについて説明する。
図示のように、トルクの測定対象となるトルク伝達軸1bと、該トルク伝達軸1bが伝達するトルクを発生するとともにトルク変動を生じる駆動源49との間に、変速機構50を備える構造を考える。このような本例の場合にも、実施の形態の第1例と同様に、駆動源49のトルク変動に基づき、トルク伝達軸1bが伝達するトルクのトルク信号は振動信号となるため、該トルク信号の周波数を算出し、この周波数とトルク伝達軸1bの回転周波数のn次成分とが一致する否かを判定する。そして、トルク信号の周波数とトルク伝達軸1bの回転周波数のn次成分とが、互いに一致しない場合には、演算器26(図1参照)は、適応フィルタ27(図2参照)の学習を実施するのに対し、一致する場合には、適応フィルタ27の学習を停止する。その他の構成及び作用効果については、実施の形態の第1例と同じである。
本発明のトルク測定装置付回転伝達装置を構成するトルク伝達軸は、自動車のパワートレインを構成する回転軸に限らず、例えば、風車の回転軸(主軸、増速器の回転軸)、圧延機のロールネック、鉄道車両の回転軸(車軸、減速機の回転軸)、工作機械の回転軸(主軸、送り系の回転軸)、建設機械・農業機械・家庭用電気器具・モータの回転軸など、各種機械装置の回転軸を対象にすることができる。
また、自動車のパワートレインを構成する場合には、例えば、トルクコンバータからトルクが入力されるインプットシャフト(タービンシャフト)や、カウンタシャフトを対象とすることができる。
また、本発明のトルク測定装置付回転伝達装置を組み込んで変速機を構成する場合の変速機の形式は、特に限定されず、オートマチックトランスミッション(AT)、ベルト式やトロイダル式等の各種無段変速機(CVT)、オートメーテッドマニュアルトランスミッション(AMT)、デュアルクラッチトランスミッション(DCT)、トランスファーなど、車側の制御により変速を行う変速機を採用できる。
また、変速機の設置位置と駆動輪との関係は特に限定されず、前置エンジン前輪駆動車(FF車)、前置エンジン後輪駆動車(FR車)、及び、四輪駆動車などが対象となる。
また、変速機の上流側に置かれる動力源は、必ずしもガソリンエンジンやディーゼルエンジンなどの内燃機関である必要はなく、例えばハイブリッド車や電気自動車に用いられる電動モータであっても良い。
また、上述した実施の形態では、エンコーダの被検出面を円筒状とし、この被検出面にセンサの検出部を径方向に対向させた構造を例に説明したが、本発明を実施する場合には、エンコーダの被検出面を円輪状とし、この被検出面にセンサの検出部を軸方向に対向させる構造を採用することもできる。また、1対のエンコーダは、トルク伝達軸に対して直接支持されていても良いし、スリーブ、歯車、軸受用内輪等の他の部材を介して支持されていても良い。さらに、1対のエンコーダと1対のセンサとは、トルク伝達軸の軸方向両側に互いに離隔して配置する構造に限らず、トルク伝達軸の内径側に配置する内軸を利用して、1対のエンコーダ及び1対のセンサを互いに近接配置することもできる。
また、トルク伝達軸を回転自在に支持するための転がり軸受は、玉軸受に限らず、円すいころ軸受、円筒ころ軸受、ニードル軸受等、従来から知られた各種構造の転がり軸受を使用することができる。
1、1a、1b トルク伝達軸
2 エンコーダ
3 センサ
4 ハーネス
5 ハウジング
6 入力歯車
7 出力歯車
8a、8b 転がり軸受
9 第一エンコーダ
10 第二エンコーダ
11a、11b センサユニット
12a、12b 外輪
13a、13b 内輪
14 転動体
15 ねじ環
16 エンコーダ本体
17 ねじ環
18 エンコーダ本体
19 第一センサ
20 センサブロック
21 センサキャップ
22 第二センサ
23 センサブロック
24 センサキャップ
25a、25b ハーネス
26 演算器
27 適応フィルタ
28 エンジン
29 無段変速機
30 トルクコンバータ
31 前後進切替機構
32 ベルト式変速機構
33 カウンタギヤ機構
34 エンジン出力軸
35、35a インプットシャフト
36 プライマリプーリ
37、37a アウトプットシャフト
38 セカンダリプーリ
39 無端ベルト
40 カウンタ軸
41 入力歯車
42 出力歯車
43 出力ギヤ
44 多段変速機
45a〜45d 歯車
46a〜46c 歯車
47a〜47c 歯車
48 クラッチ
49 駆動源
50 変速機構

Claims (3)

  1. 使用時にトルクを伝達するトルク伝達軸と、
    それぞれの被検出面にS極とN極とが円周方向に関して交互に配置された永久磁石製で、前記トルク伝達軸に直接又は使用時にこのトルク伝達軸と同期して回転する部材に支持された1対のエンコーダと、
    前記1対のエンコーダの被検出面にそれぞれの検出部を対向させ、この検出部を通過する磁束密度に応じて出力信号を変化させる、使用時にも回転しない部分に支持された1対のセンサと、
    前記1対のセンサの出力信号から処理信号を得る信号算出機能と、前記処理信号中に含まれる誤差成分を除去するために、LMSアルゴリズムを用いた適応フィルタによるフィルタリング処理を施すフィルタ機能と、を有する演算器とを備え、
    前記演算器は、前記処理信号の周波数と前記トルク伝達軸の回転周波数のn次成分(nは正の整数)とが互いに一致するか否かを判定し、一致する場合には、前記適応フィルタの学習を停止する、
    トルク測定装置付回転伝達装置。
  2. 前記処理信号の周波数と前記トルク伝達軸の回転周波数のn次成分とが一致した場合には、前記処理信号の周波数と前記トルク伝達軸の回転周波数のn次成分とが一致する以前に学習した学習値に基づきフィルタリング処理を実行する、請求項1に記載したトルク測定装置付回転伝達装置。
  3. 前記処理信号が、前記1対のセンサの出力信号同士の位相差に基づき算出されるトルク信号である、請求項1〜2のうちの何れか1項に記載したトルク測定装置付回転伝達装置。
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