JP2756629B2 - 適応制御装置 - Google Patents

適応制御装置

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JP2756629B2
JP2756629B2 JP4310443A JP31044392A JP2756629B2 JP 2756629 B2 JP2756629 B2 JP 2756629B2 JP 4310443 A JP4310443 A JP 4310443A JP 31044392 A JP31044392 A JP 31044392A JP 2756629 B2 JP2756629 B2 JP 2756629B2
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  • Cable Transmission Systems, Equalization Of Radio And Reduction Of Echo (AREA)
  • Feedback Control In General (AREA)
  • Exhaust Silencers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば自動車の車室内
の振動あるいは騒音のようなエンジンに同期したノイズ
すなわち周期性のノイズに対し適応フィルタを用いて打
ち消す適応制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、適応制御装置は、周辺環境に適応
しながら機械等の制御を行なう柔軟性の高い制御として
注目されているが、特に周期性のノイズを打ち消す適応
フィルタは、周期性に着目すると構成が簡単になるので
特に脚光を浴びている。
【0003】以下、図面を参照しながら、上述した従来
の適応制御装置の一例について説明する。図7は従来の
適応制御装置の概略構成を示すものである。図7におい
て、71はトリガパルス検出手段、72は適応フィル
タ、73は係数更新手段、74はアクチュエータ、75
はセンサ、76は伝達特性補償フィルタ、77は伝達特
性変換手段である。
【0004】以上のように構成された適応制御装置につ
いて、以下その動作を説明する。図7において、外部か
らの振動騒音、例えばエンジンの振動のような振動に同
期したパルスをトリガーパルス検出手段71により検出
し、適応フィルタ72に入力する。このようなパルス
は、エンジンのような回転機械の場合、回転体の微小角
度毎にパルスを発生する回転センサ等で簡単に実現でき
る。また自動車の場合には、エンジン制御用のECUが
カムやクランクの回転パルス信号を監視しているので、
それを利用することも可能である。適応フィルタ72
は、アクチュエータ74に制御信号を出力して振動を発
生させ、アクチュエータ74の振動は、制御を所望する
ポイントにおいて振動騒音と加算され、その結果である
誤差をセンサ75が電気信号として検出し、係数更新手
段73に送出する。
【0005】適応フィルタ72は、トリガーパルス検出
手段71により検出されたパルスをトリガーとし、適応
フィルタ72のタップの値を順次出力していくフィルタ
であり、トリガーパルス検出手段71が検出するエンジ
ン1回転当たりに出力されるパルス数を、制御対象とす
る振動の最低次数で割った商と同じ数のタップを有す
る。例えば、エンジン1回転当り50個のパルスが出力
されるとし、制御対象とする振動の最低次数を1次とす
ると、50/1=50個のタップを有する。このことに
より、制御対象の振動と常に同期した出力を得ることが
できる。
【0006】一方、係数更新手段73は、センサ75が
電気信号として検出した誤差と、伝達特性補償フィルタ
76の出力を現在のトリガーパルス信号の周波数に変換
する伝達特性変換手段77に入力して得られた伝達特性
補償信号とを用いて、適応フィルタ72のタップ係数を
同期式LMS等のアルゴリズムにより更新する。一般に
は、アクチュエータ74の出力遅れや、アクチュエータ
74からセンサ75までの伝達特性を予め伝達特性補償
フィルタ76に記憶しておき、それを参照して適応フィ
ルタードXアルゴリズムを使うことによって、それらの
遅れを予め考慮した適応フィルタの更新がなされる。こ
の時、伝達特性補償フィルタ76は、その特性がサンプ
リング周波数に依存するため、エンジン回転数により出
力周波数の変わる本装置においては、その特性を変換す
る伝達特性変換手段77が必要となる。
【0007】このように、上記従来の適応制御装置で
も、自動車の車室内騒音のようなエンジンに同期した周
期的なノイズを打ち消すことができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の適応制御装置では、周期的なノイズに非周期的なノ
イズが混在したときには、周期的なノイズを消しきれな
いという問題点があった。このため、従来の適応制御装
置では、アクチュエータを補償するフィルタを挿入した
ものもあるが、アクチュエータ補償フィルタによってア
クチュエータの遅れを完全に補償することは不可能であ
り、特に非周期性のノイズが混入していると補償しきれ
ず、出力の位相がずれて誤動作の原因にもなっていた。
また、そのような誤動作をさけるため、適応フィルタの
一回の更新量を少なくすると、すなわち制御系のゲイン
を小さくすると、収束速度が遅くなってしまい、周辺環
境の変化、例えばノイズの周期変化にも対応しにくいと
いう問題点があった。
【0009】本発明は、上記課題に鑑み、非周期的なノ
イズが混在するノイズからも周期的なノイズを誤動作な
くかつ遅れなく打ち消すことができる優れた適応制御装
置を提供することを目的とするものである。本発明はま
た、周期的、非周期的を問わず、ノイズを素早く打ち消
すことができる優れた適応制御装置を提供することを目
的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の適応制御装置は、入力ノイズとフィルタ出
力にて作動するアクチュエータ出力との差動信号である
出力誤差から非周期性の誤差と周期性の誤差とを分離す
る周期信号分離手段と、この周期性の誤差を使用してフ
ィルタの係数を設定する適応フィルタとを備えたもので
ある。本発明はまた、上記構成に加え、出力誤差の非周
期性成分に対して位相補償して入力ノイズの非周期性成
分を消去する位相補償フィルタを備えたものである。
【0011】
【作用】本発明は、上記構成によって、周期的、非周期
的な誤差の中から周期的な誤差だけを消去することがで
きるので、非周期的な誤差の影響を受けることなく、周
期的な誤差の消去を短時間で行なうことができる。本発
明はまた、上記構成によって、周期的な誤差だけでな
く、非周期的な誤差の消去も短時間で行なうことができ
る。
【0012】
【実施例】以下、本発明の適応制御装置の実施例につい
て、図面を参照しながら説明する。図1は本発明の第1
の実施例における適応制御装置の概略構成を示すもので
ある。図1において、11は参照信号検出手段、12は
適応フィルタ、13は係数更新手段、14は電気機械変
換手段であるアクチュエータ、15は誤差信号検出手段
であるセンサ、16は適応フィルタ12からセンサ15
までの伝達特性を予め同定した伝達特性補償フィルタ、
17は周期信号分離手段である。
【0013】図2は本発明の第1の実施例に使用される
周期信号分離手段17の概略構成を示すものである。図
2において、21は遅延素子、22は適応フィルタ、2
3は係数更新手段である。
【0014】次に上記第1の実施例の動作について説明
する。図1において、まず参照信号検出手段11で検出
された参照信号が、適応フィルタ12でフィルタリング
され、制御信号をアクチュエータ14に出力する。参照
信号は、通常制御したい振動の振動源と思われる部分、
例えば自動車ならばエンジンから検出する。一方、外部
からの振動騒音、例えばエンジンの振動が入力ノイズと
してアクチュエータ14の出力と加算される。そしてこ
の加算された結果である誤差は、センサ15によって電
気信号として検出され、周期信号分離手段17によって
周期性の誤差と非周期性の誤差とに分離され、周期性誤
差のみが係数更新手段13に送出される。係数更新手段
13は、周期信号分離手段17により抽出された周期性
誤差と、参照信号を伝達特性補償フィルタ16に通して
得た伝達特性補償信号とを用いて、適応フィルタ12の
タップ係数をLMS等のアルゴリズムにより更新する。
本実施例においては、アクチュエータ14の出力遅れ
や、アクチュエータ14からセンサ15までの伝達特性
を予め伝達特性補償フィルタ16に記憶しておき、それ
らを参照して適応フィルタ12を更新するフィルタード
Xアルゴリズムを使うことによって、それらの遅れを予
め考慮した適応フィルタ12の更新がなされる。
【0015】このような適応制御装置は、自動車のエン
ジン振動のような振動を消去するために用いる場合、周
期性誤差の制御が主となる。この場合、誤差信号に制御
を所望する振動以外の原因で発生する大きな振動、例え
ば自動車が凸凹な道を走行する等により発生する非周期
性振動は、エンジンの振動を制御する時の信号のS/N
を悪化させ、制御の頑健性を欠く大きな要因となる。
【0016】そこで、このような本来制御したい周期性
の信号とは異なる非周期性の信号に対し、周期信号分離
手段17を使用することにより、S/Nを向上し、収束
性と頑健性を向上させる。
【0017】次に上記実施例における周期信号分離手段
17の動作について、図2を参照して説明する。センサ
15によって検出された振動騒音は、入力ノイズとして
適応フィルタ22と遅延素子21に入力される。適応フ
ィルタ22でフィルタリングされた信号は、遅延素子2
1により適当に遅らされた信号との差を取り、その差の
二乗が0になるように係数更新手段23においてLMS
アルゴリズム等で適応フィルタ22の係数が更新され
る。これにより、適応フィルタ22は、入力ノイズのう
ち現在の自らの信号と相関を有する自らの過去の信号を
出力するように更新されるので、自己相関が0であるラ
ンダムノイズのような信号は、適応フィルタ22を通す
ことにより除去され、過去に相関を有する周期信号のみ
が出力されることになる。
【0018】このように、上記第1の実施例によれば、
入力ノイズと適応フィルタ12の出力との差動信号であ
る出力誤差から非周期性の誤差と周期性の誤差とを分離
する周期信号分離手段17を備えているので、この周期
性の誤差を使用して適応フィルタ12を作動させること
により、出力誤差に含まれる非周期性誤差による誤作動
を防ぎ、周期性誤差の打ち消しを短時間で行なうことが
できる。
【0019】図3は本発明の第2の実施列に使用される
周期信号分離手段の概略構成を示すものである。適応制
御装置の全体構成は、図1に示した第1の実施例と同じ
である。図3において、31は同期パルス生成手段、3
2は適応フィルタ、33は係数更新手段、34は同期パ
ルス生成手段31の出力をトリガーとし適応フィルタ3
2の出力をロックし直す同期回路である。
【0020】次に、上記第2の実施例の動作について説
明する。図1に示した第1の実施例では、制御対象の特
性上、駆動輪の振動に同期した周期成分等も分離してし
まうため、十分な効果が得られない可能性を生じるの
で、そのような本来制御したい周期性の信号とは異なる
周期の周期性信号にも対処できるように、周期信号分離
手段17の構成を図3のごとく変更することにより、S
/Nをさらに向上させ、収束性と頑健性も向上させるこ
とができるようになる。
【0021】図3において、まず同期パルス生成手段3
1によって生成された制御を所望する最も振動周期の長
い低次の振動に一次同期したパルス信号が、適応フィル
タ32に入力される。適応フィルタ32でフィルタリン
グされた信号は、センサ15で検出された入力ノイズ信
号との差を取り、その差の二乗が0になるように係数更
新手段33において同期式LMSアルゴリズム等で適応
フィルタ32の係数が更新される。これにより、適応フ
ィルタ32は入力ノイズのうちパルス信号と相関を有す
る、すなわち一次以上の次数で同期した信号を出力する
ように更新され、入力ノイズからパルスに相関を有する
振動成分だけを分離抽出することができる。
【0022】一方、エンジンの回転数は常に変化してい
るので、適応フィルタ32の出力中に同期パルス生成手
段31から次のパルスが出力されることも珍しくない。
そこで適応フィルタ32は、出力するロック周波数と上
記した振動周期の最も長い周期の関係から十分対応でき
るタップ長を有し、同期パルス生成手段31から次のパ
ルスが出力されると、同期回路34が、現在出力したタ
ップ係数を0にするとともに、適応フィルタ32の出力
をリセットしてタップ0から出力し直すので、パルスと
の同期を常に保つことができる。
【0023】なお、上記第2の実施例において、例えば
図1のに示した第1の実施例において適応フィルタ12
の入力を上記した周期パルスとし、全体を同期式適応フ
ィルタとして動作させつつ、周期信号分離手段17によ
ってS/Nの向上を図ることも可能である。
【0024】また、上記したごとく、周期信号分離手段
17は、その構成上、群遅延を有するときは、伝達特性
補償フィルタ16の同定時にも動作させ、予め遅延要素
を含んだ伝達特性を同定しておかなければならないこと
も有り得る。
【0025】図4は本発明の第3の実施例における適応
制御装置の概略構成を示すものである。図4において、
41はトリガーパルス検出手段、42は適応フィルタ、
43は係数更新手段、44は電気機械変換手段であるア
クチュエータ、45は誤差信号検出手段であるセンサ、
46は適応フィルタ42からセンサ45までの伝達特性
を予め同定した伝達特性補償フィルタ、47は伝達特性
を検出されたトリガーパルス信号の周波数に変換する伝
達特性変換手段、48は周期信号分離手段である。
【0026】図5は本発明の第3の実施例に使用される
周期信号分離手段48の概略構成を示すものである。図
5において、51は同期パルス生成手段、52は適応フ
ィルタ、53は係数更新手段である。また41は図4中
のトリガーパルス検出手段41と同じものである。
【0027】次に上記第3の実施例の動作についてを説
明する。図4において、外部からの振動騒音、例えばエ
ンジンの振動に同期したパルスをトリガーパルス検出手
段41により検出し、適応フィルタ42に入力する。こ
のようなパルスはエンジンのような回転機械の場合、回
転体の微小角度毎にパルスを発生する回転センサ等で簡
単に実現できる。また自動車の場合には、エンジン制御
用のECUがカムやクランクの回転パルス信号を監視し
ているので、それを利用することも可能である。適応フ
ィルタ42は、アクチュエータ44に制御信号を出力
し、アクチュエータ44の出力は、制御を所望するポイ
ントにおいて振動騒音と加算され、その結果である誤差
をセンサ45が電気信号として検出し、その誤差は、周
期信号分離手段48によって周期性の誤差と非周期性の
誤差とに分離され、周期性誤差のみが係数更新手段43
に送出される。
【0028】適応フィルタ42は、トリガーパルス検出
手段41により検出されたパルスをトリガーとし、適応
フィルタ42のタップの値を順次出力していくフィルタ
であり、トリガーパルス検出手段41が検出するエンジ
ン1回転当たりに出力されるパルス数を、制御対象とす
る振動の最低次数で割った商と同じ数のタップを有す
る。例えば、エンジン1回転当り50個のパルスが出力
されるとし、制御対象とする振動の最低次数を1次とす
ると、50/1=50個のタップを有する。このことに
より、制御対象の振動と常に同期した出力を得ることが
できる。
【0029】一方、係数更新手段43は、周期信号分離
手段48により抽出された周期性誤差と、伝達特性補償
フィルタ46の出力を現在のトリガーパルス信号の周波
数に変換する伝達特性変換手段47に入力して得られた
伝達特性補償信号とを用いて、適応フィルタ42のタッ
プ係数を同期式LMS等のアルゴリズムにより更新す
る。本実施例においても、アクチュエータ44の出力遅
れや、アクチュエータ44からセンサ45までの伝達特
性を予め伝達特性補償フィルタ47に記憶しておき、そ
れを参照して適応フィルタードXアルゴリズムを使うこ
とによって、それらの遅れを予め考慮した適応フィルタ
42の更新がなされる。この時、伝達特性補償フィルタ
46は、その特性がサンプリング周波数に依存するた
め、エンジン回転数により出力周波数の変わる本実施例
においては、その特性を変換する伝達特性変換手段47
が必要となる。
【0030】次に上記実施例における周期信号分離手段
48の動作について説明する。図5において、同期パル
ス生成手段51によって生成された制御を所望する最も
低次の振動に一次同期したパルス信号が、適応フィルタ
52に入力される。この同期パルス信号は、トリガーパ
ルス検出手段41により検出されたトリガー信号を分周
して得るのが最も簡単な手法である。適応フィルタ52
でフィルタリングされた信号は、センサ45で検出され
た入力ノイズ信号との差を取り、その差の二乗が0にな
るように係数更新手段53において同期式LMSアルゴ
リズム等で適応フィルタ52の係数が更新される。これ
により、適応フィルタ52は、入力ノイズのうちパルス
信号と相関を有する、すなわち一次以上の次数で同期し
た信号を出力するように更新され、入力ノイズからパル
スに相関を有する振動成分だけを分離抽出することがで
きる。
【0031】この時、適応フィルタ52は、図4の適応
フィルタ42と同じタップ長を有し、さらにトリガーパ
ルス検出手段41により検出されたパルスをトリガーと
して自身のタップ値を順次出力していくので、図4の適
応フィルタ42と同様の動作をする。したがって、エン
ジンの回転数の変化に同期したトリガー信号を検出する
ことができ、パルスとの同期が常に保たれることにな
る。
【0032】なお、上記第3の実施例において、他の構
成の周期信号分離手段、例えば図2および図3に示した
周期信号分離手段も使用できるのは言うまでもない。
【0033】図6は本発明の第4の実施例における適応
制御装置の概略構成を示すものである。図6において、
61はトリガーパルス検出手段、62は適応フィルタ、
63は係数更新手段、64は電気機械変換手段であるア
クチュエータ、65は誤差信号検出手段であるセンサ、
66は適応フィルタ62からセンサ65までの伝達特性
を予め同定した伝達特性補償フィルタ、67は伝達特性
を検出されたトリガーパルス信号の周波数に変換する伝
達特性変換手段、68は周期信号分離手段、69は位相
補償フィルタである。この位相補償フィルタ69が追加
された以外は、図4および図5に示した第3の実施例の
構成と同様である。したがって、図2および図3に示し
た周期信号分離手段も本発明の第4の実施例に使用でき
るのは言うまでもない。
【0034】次に図6を用いて本発明の第4の実施例の
動作を説明する。図4に示した第3の実施例と異なるの
は、周期性信号分離手段68によって周期性の誤差と非
周期性の誤差を分離した後、非周期性の誤差にも位相補
償フィルタ69を通して、適応フィルタ62の出力に加
算した点である。位相補償フィルタ69は、アクチュエ
ータ64による位相遅れを補償して制御系が発振しない
ようにするものである。
【0035】このように、上記第4の実施例によれば、
非周期性ノイズに対してもそのノイズを打ち消す別制御
系が構成されているので、周期性、非周期性を問わずノ
イズを打ち消すことができる。
【0036】なお、本発明は、上記各実施例に限られる
ものではなく、例えば参照信号検出手段の後に周期信号
分離手段を挿入することも可能である。
【0037】
【発明の効果】以上のように、本発明は、周期性ノイズ
および非周期性ノイズを含む入力ノイズと適応フィルタ
出力にて作動するアクチュエータ出力との差動信号であ
る出力誤差から周期信号分離手段によって非周期性の誤
差と周期性の誤差とに分離し、この分離された誤差信号
を使用して適応フィルタを作動させるので、出力誤差に
含まれる非周期性誤差による誤動作を防ぎ、かつ周期性
誤差の打ち消しを素早く行なうことができ、ノイズの周
期変化にも十分に対応することができるという効果を有
する。本発明はまた、上記効果に加え、位相補償フィル
タによって出力誤差の非周期性成分に対しても位相補償
して消去するようにしたので、周期性、非周期性を問わ
ず、入力ノイズを素早く打ち消すことができるという効
果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例における適応制御装置の
概略構成を示すブロック図
【図2】本発明の第1の実施例に使用される周期信号分
離手段の概略構成を示すブロック図
【図3】本発明の第2の実施列に使用される周期信号分
離手段の概略構成を示すブロック図
【図4】本発明の第3の実施例における適応制御装置の
概略構成を示すブロック図
【図5】本発明の第3の実施例に使用される周期信号分
離手段の概略構成を示すブロック図
【図6】本発明の第4の実施例における適応制御装置の
概略構成を示すブロック図
【図7】従来の適応制御装置の概略構成を示すブロック
【符号の説明】
11 参照信号検出手段 12、22、32、42、52、62、72 適応フィ
ルタ 13、23、33、43、53、63、73 係数更新
手段 14、44、64、74 アクチュエータ 15、45、65、75 センサ 16、46、66、76 伝達特性補償フィルタ 17、48、68 周期信号分離手段 21 遅延素子 31、51 同期パルス生成手段 34 同期回路 41、61、71 トリガパルス検出手段 47、67、77 伝達特性変換手段 69 位相補償フィルタ
フロントページの続き (72)発明者 岡 田 毅 神奈川県横浜市港北区綱島東四丁目3番 1号 松下通信工業株式会社内 (56)参考文献 特開 平6−149269(JP,A) 特開 平6−110469(JP,A) 特開 平4−128895(JP,A) 特開 平3−204354(JP,A) 特開 平5−11770(JP,A) 特開 平4−352197(JP,A)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 周期信号を分離する周期信号分離手段
    と、入力ノイズの周期性成分を消去するための適応フィ
    ルタと、入力ノイズと前記適応フィルタ出力にて作動す
    るアクチュエータ出力との差動信号である出力誤差から
    前記周期信号分離手段によって取り出した周期性誤差成
    分を用いて前記適応フィルタの係数を補正する係数更新
    手段と、前記出力誤差の非周期性成分に対して位相補償
    して、前記入力ノイズの非周期性成分を消去する位相補
    償フィルタとを備えた適応制御装置。
  2. 【請求項2】 周期信号分離手段が、遅延素子と、前記
    遅延素子に入力信号を通した出力とフィルタ出力との差
    をなくすようにフィルタ係数を形成する適応フィルタ
    と、前記フィルタ係数を前記遅延素子出力とフィルタ出
    力との差を用いて補正する係数更新手段とを備えた請求
    項1記載の適応制御装置。
  3. 【請求項3】 周期信号分離手段が、入力ノイズの周期
    性成分の周期をN分割した時間ごとに順次フィルタ係数
    を出力するN個のタップから構成される同期式適応フィ
    ルタと、入力ノイズと適応フィルタ出力にて作動するア
    クチュエータ出力との差動信号である出力誤差と前記同
    期式適応フィルタ出力との差を用いて前記同期式適応フ
    ィルタのタップを更新する係数更新手段とを備えた請求
    項1記載の適応制御装置。
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