JP5179099B2 - 光刺激用照明装置および顕微鏡装置 - Google Patents

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本発明は、光刺激用照明装置および顕微鏡装置に関するものである。
従来、光刺激用照明装置を備える顕微鏡装置として、例えば、特許文献1に開示されているものがある。
この顕微鏡装置の光刺激用照明装置は、光刺激用レーザ光を出射する光源と、該光源から出射された光刺激用レーザ光を2次元的に走査するガルバノミラーとを備えている。
特開平10−206742号公報
しかしながら、光刺激用レーザ光をガルバノミラーを用いて走査する場合、以下の不都合がある。
第1に、ガルバノミラーはミラーの揺動角度を調節することにより、光刺激用レーザ光の走査位置を調節するものである。このため、相互に離れた領域に光刺激を付与したい場合に、一の領域から他の領域への移動に相当の時間を要するので、このような光刺激用照明装置は、試料における早い反応を観察する際の照明装置としては使用することができないという不都合がある。
第2に、ガルバノミラーによる光刺激用レーザ光の走査は、ガルバノミラーの揺動動作によって連続的に行われる。このため、相互に離れた領域に光刺激を付与する場合に、一の領域から他の領域への移動中に、それらの領域間の領域にも光刺激用レーザ光が照射されてしまうという不都合がある。この場合に、光刺激用レーザ光を高速にオンオフする装置を設ければ、領域間の領域への光刺激用レーザ光の照射を防ぐことはできるが、余分な装置が必要となって、装置の複雑化、高コスト化を招くという問題がある。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであって、空間的に離れた複数の領域に短時間の内に光刺激を与えることができる光刺激用照明装置および顕微鏡装置を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明は以下の手段を採用する。
本発明は、光刺激用レーザ光を出射する光源と、該光源から出射された光刺激用レーザ光を光軸に交差する方向に2次元的に走査するつの音響光学素子を備える走査手段と、該走査手段を制御する制御手段とを備え、該制御手段が、第1の領域と第2の領域とを含む空間的に離れた複数の領域に、時分割にかつ不連続に光刺激用レーザ光を照射し、前記第1の領域と前記第2の領域との間の領域に前記光刺激用レーザ光を照射することがないよう、前記2つの音響光学デバイスに入力する各々の指令信号を前記第1の領域の走査終了点に対応する周波数から前記第2の領域の走査開始点に対応する周波数へと不連続に切り替えることによって、前記第1の領域における前記光刺激用レーザ光の走査を終えた直後に前記第2の領域において前記光刺激用レーザ光を走査させるよう、前記走査手段を制御する光刺激用照明装置を提供する。
本発明によれば、光源から発せられた光刺激用レーザ光が音響光学素子からなる走査手段により光軸に交差する方向に走査される。音響光学素子は、入力する指令信号の周波数を変化させることにより、回折角を瞬時に変化させる。したがって、ミラーを物理的に揺動させるガルバノミラーによる場合とは異なり、光刺激用レーザ光の走査位置を瞬時に移動させることができる。制御手段の作動により、走査手段が制御されることで、空間的に離れた複数の領域に瞬時に走査位置を切り替えて光刺激用レーザ光を照射することができる。したがって、試料における早い反応を観察する際に使用して、所望の観察結果を得ることができる。
上記発明においては、前記制御手段が、空間的に離れた複数の領域に、不連続に光刺激用レーザ光を照射するよう前記走査手段を制御する
このようにすることで、空間的に離れた複数の領域間の領域に光刺激用レーザ光を照射することなく複数の領域に光刺激用レーザ光を照射して光刺激を与えることができる。すなわち、音響光学素子は、入力する指令信号の周波数を切り替えることで、ある領域から空間的に離れた次の領域へ走査点を不連続的に移動させることもできる。したがって、空間的に離れた複数の領域内においてはそれぞれ指令信号の周波数を変化させて、光刺激用レーザ光を走査させ、ある領域と次の領域との間においては、周波数の切り替えにより、光刺激用レーザ光が試料に照射されないようにすることができる。その結果、所望の領域のみに精度よく光刺激を付与することができる。また、余分な領域に光刺激用レーザ光を照射しなくて済み、試料における褪色等の問題の発生を未然に防止することができる。
また、上記発明においては、前記制御手段が、前記走査手段による光刺激用レーザ光の走査位置に応じて、音響光学素子に入力する指令信号の振幅を調節することとしてもよい。
音響光学素子は、入力する指令信号の周波数を変化させることにより回折角を変化させて光刺激用レーザ光の走査位置を変化させる。この場合に何ら対策を施さなければ、回折角が変化すると回折効率が変化して出射される光刺激用レーザ光の強度が変動する。本発明によれば、走査位置に応じて音響光学素子に入力する指令信号の振幅を調節することで、光刺激用レーザ光が、走査位置によらず一定の強度を有するように調節することができる。
また、上記発明においては、前記光刺激用レーザ光の焦点位置を光軸方向に変化させる焦点位置調節手段を備え、前記制御手段が、前記走査手段と同期させて前記焦点位置調節手段を制御することとしてもよい。
このようにすることで、焦点位置調節手段の作動により、3次元的な領域に光刺激用レーザ光を照射することができる。
また、上記発明においては、前記光刺激用レーザ光が、超短パルスレーザ光であることとしてもよい。
このようにすることで、光軸方向の極めて狭い範囲のみに対して、光軸方向に高い分解能で光刺激を与えることができる。
また、上記発明においては、前記光刺激用レーザ光の照射により発生した多光子励起による蛍光を前記走査手段に戻さずに検出する光検出器を備えることとしてもよい。
このようにすることで、光刺激の結果発生する多光子励起による蛍光を利用して、観察画像を取得することが可能となる。
また、上記発明においては、前記制御手段が、1つの領域への照射終了後に光刺激用レーザ光を遮断し、所定時間経過後に次の領域への照射を開始するように前記走査手段を制御することとしてもよい。
また、本発明は、上記いずれかの光刺激用照明装置を備える顕微鏡装置を提供する。
本発明によれば、空間的に離れた複数の領域に極めて短時間の内に光刺激を与えることができ、試料の早い反応を観察することができる。
また、本発明は、上記いずれかの光刺激用照明装置と、レーザ走査型顕微鏡とを備え、前記レーザ走査型顕微鏡は、観察用レーザ光を射出する観察用光源と、前記観察用レーザ光を標本上で2次元走査する観察用走査手段と、前記観察用レーザ光を標本上に収束させるとともに観察用レーザ光の照射により標本から発生する観察光を集光する対物レンズと、対物レンズにより集光された観察光を検出する光検出器と、光検出器からの検出信号に基づいて標本の観察画像を生成する画像生成手段とを備え、前記光刺激用レーザ光は、前記レーザ走査型顕微鏡の対物レンズを介して標本に照射されるレーザ走査型顕微鏡装置を提供する。
上記レーザ走査型顕微鏡装置は、前記観察用走査手段と対物レンズとの間に、前記光刺激用照明装置からの光刺激用レーザ光を合成する合成手段を備え、前記合成手段に前記光刺激用照明装置の走査手段により走査された光刺激用レーザ光が導かれるように構成されていてもよい。
本発明によれば、空間的に離れた複数の領域に短時間の内に光刺激を与えることができるという効果を奏する。
以下、本発明の一実施形態に係る光刺激用照明装置および顕微鏡装置について、図1〜図3を参照して説明する。
本実施形態に係る光刺激用照明装置1は、図1に示されるように、顕微鏡装置2に備えられている。
本実施形態に係る顕微鏡装置2は、レーザ走査型顕微鏡装置であり、図1に示されるように、試料Aを搭載するステージ3と、本実施形態に係る光刺激用照明装置1と、レーザ走査型顕微鏡とを備えている。レーザ走査型顕微鏡は、観察用照明装置4と、これらの照明装置1,4の光路を合成するビームスプリッタ(合成手段)5と、光路を合成された照明装置1,4からの光を集光して略平行光にする結像レンズ6と、略平行光にされた光を集光して試料Aに照射する対物レンズ7と、対物レンズ7により集光された試料Aから戻る蛍光を分岐するダイクロイックミラー8と、分岐された蛍光を検出する光検出器9とを備えている。図中、符号10はバリアフィルタ、符号11は集光レンズ、符号12はピンホール、符号13はミラーである。光検出器9は、例えば、光電子増倍管である。
本実施形態に係る光刺激用照明装置1は、光刺激用レーザ光Lを出射する光刺激用レーザ光源14と、該光刺激用レーザ光源14から発せられた光刺激用レーザ光Lの光軸に直交する方向の光束位置を2次元的に調節するスキャナ(走査手段)15と、光刺激用レーザ光Lを集光させて中間像を結像させる瞳投影レンズ16とを備えている。
前記スキャナ15は、1次元の走査方向を有する2つの音響光学素子15a,15bを、それらの走査方向を相互に直交させた状態に隣接配置することにより構成されている。これにより、各音響光学素子15a,15bに入力する指令信号の周波数を切り替えることで、瞬時に光刺激用レーザ光Lの走査位置を変更し、また、指令信号の振幅を変化させることで、音響光学素子15a,15bから出射される光刺激用レーザ光Lの強度を調節することができるようになっている。
前記観察用照明装置4は、観察用レーザ光Lを出射する観察用レーザ光源(観察用光源)17と、観察用レーザ光源17から発せられた観察用レーザ光Lを2次元的に走査するガルバノミラーからなるスキャナ(観察用走査手段)18と、瞳投影レンズ19とを備えている。
上記光刺激用照明装置1のスキャナ15を構成する2つの音響光学素子15a,15bおよび観察用照明装置4のスキャナ18はコントローラ(制御手段)20に接続されている。該コントローラ20は、これらの装置を同期して制御するとともに、光検出器9により得られた蛍光の強度情報を入力されて、スキャナ18による観察用レーザ光Lの走査位置と関連づけることにより蛍光画像を構築するようになっている。コントローラ20にはモニタ21が接続され、コントローラ20において構築された蛍光画像が表示されるようになっている。
このように構成された本実施形態に係る光刺激用照明装置1および顕微鏡装置2の作用について以下に説明する。
本実施形態に係る顕微鏡装置2を用いて試料Aを観察するには、観察用照明装置4を作動させて、観察用レーザ光源17から観察用レーザ光Lを出射させ、コントローラ20の作動により、スキャナ18を制御して観察用レーザ光Lを2次元的に走査させる。観察用レーザ光Lは、瞳投影レンズ19により中間像を結像した後、ビームスプリッタ5を透過して、結像レンズ6により略平行光に変換され、対物レンズ7により集光されて試料Aに照射される。
試料Aにおいて、観察用レーザ光Lが照射されることにより発生した蛍光Fは、対物レンズ7により集光され、結像レンズ6、ビームスプリッタ5、瞳投影レンズ19およびスキャナ18を介して同一光路を戻り、ダイクロイックミラー8により観察用レーザ光Lから分岐されて、バリアフィルタ10、集光レンズ11およびピンホール12を介して光検出器9により検出される。ピンホール12が対物レンズ7の焦点面と光学的に共役な位置に配置されていることにより、試料Aにおける対物レンズ7の焦点位置から発生した蛍光Fのみが光検出器9により検出される。
したがって、コントローラ(画像生成手段)20においてスキャナ18による観察用レーザ光Lの走査位置と、光検出器9により得られた蛍光Fの強度情報とが対応づけられ、対物レンズ7の焦点面に沿って広がる極めて薄い領域の鮮明な蛍光画像をモニタ21に表示することができる。
そして、本実施形態に係る光刺激用照明装置1によれば、光刺激用レーザ光源14から発せられた光刺激用レーザ光Lの走査位置が、スキャナ15により光軸に交差する方向に2次元的に調節される。そして、光刺激用レーザ光Lは、瞳投影レンズ16、ビームスプリッタ5、結像レンズ6および対物レンズ7を介して試料Aに照射される。コントローラ20の作動により、スキャナ15を構成する2つの音響光学素子15a,15bに入力される指令信号の周波数を切り替えることにより、光刺激用レーザ光Lの2次元的な走査位置を瞬時に切り替えることができる。
その結果、空間的に離れた複数の領域に対し、極めて短時間の内に光刺激を与えることができる。すなわち、例えば、図2に示されるような細胞Cに対し、符号Xで示される複数の地点に瞬時に光刺激を与えることができる。従来のガルバノミラーのようにミラーを物理的に揺動させることで照射位置を切り替えることと比較すると、コントローラ20からの指令信号による音響波の周波数の切り替えにより照射位置を切り替えるので、切替時間を短縮し、ほぼ同時に複数の地点Xに光刺激を与えることができる。
そして、このような光刺激用照明装置1を備えた顕微鏡装置2によれば、光刺激を与えた直後の細胞Cの蛍光画像を取得することで、光刺激により細胞Cに発生する極めて早い反応を観察することができるという利点がある。
また、本実施形態に係る光刺激用照明装置1によれば、空間的に離れた複数の領域に対して光刺激を与える際に、領域間の領域に光刺激用レーザ光Lが照射されてしまうことを防止できる。すなわち、図3(a)に示されるような相互に離れた領域S,Sに光刺激を与えるには、領域Sにおいて光刺激用レーザ光Lを走査した後、領域Sにおいて光刺激用レーザ光Lを走査する。
この場合に、領域Sから領域Sへの移動時における音響光学素子15a,15bに入力する指令信号の周波数を、図3(b)に示すように、領域Sの走査の終点に対応する周波数から領域Sの走査の開始点に対応する周波数に切り替える。これにより、音響光学素子15a、15bの回折角は、領域Sの終点から領域Sの開始点へ不連続的に変化する。したがって、領域Sから領域Sへの移動時には、両領域の間では、光刺激用レーザ光Lが照射されない。このようにして、領域S,S間の領域への光刺激用レーザ光Lの照射が禁止され、観察領域に配される試料Aの褪色等の問題の発生を未然に防止することができる。
また、この場合において、光刺激用レーザ光Lを遮断する他の特別な装置を装備する必要がなく、装置の複雑化を防止して、コストを削減することができる。
また、本実施形態に係る光刺激用照明装置1によれば、スキャナ15を構成する各音響光学素子15a,15bによる走査位置に応じて、音響光学素子15a,15bに入力する指令信号の振幅を調節することにより、スキャナ15から一定の強度の光刺激用レーザ光Lが出射される。すなわち、音響光学素子15a,15bは、回折角が変化すると回折効率が変動する特性を持つために、なんら対策しない場合には出射される光刺激用レーザ光Lの強度が回折角の変化に応じて変動するが、本実施形態によれば、音響光学素子15a,15bに入力する指令信号の振幅を調節することでこれを補正し、空間的に離れた複数の領域S,Sおよび所定の広がりを有する領域S,S内において、一定の強度の光刺激用レーザ光Lを照射することができる。
なお、空間的に離れた複数の領域S,Sに照射する光刺激用レーザ光Lの強度を異ならせたい場合にも、音響光学素子15a,15bに入力する指令信号の振幅を調節することにより、簡易に設定することができる。
また、本実施形態に係る光刺激用照明装置1においては、走査方向を直交させた2つの音響光学素子15a,15bによりスキャナ15を構成したが、これに代えて、高速側を音響光学素子15aにより構成し、低速側をガルバノミラー(図示略)により構成してもよい。
また、光刺激用レーザ光源から複数波長のレーザ光を射出させるとともに、スキャナ15の前段にAOTFのような他の音響光学素子(図示略)を設けて、光刺激用レーザ光L内の特定の波長の光刺激用レーザ光Lのみをスキャナ15に選択的に入射させることとしてもよい。この場合、これらの音響光学素子15a.15bおよびAOTFを同期して制御することにより、複数の領域に複数波長の光刺激用レーザ光Lを瞬時に照射することが可能となる。
また、本実施形態においては、光軸に交差する2方向に光刺激用レーザ光Lを走査する2つの音響光学素子15a,15bにより、光刺激用レーザ光Lの照射位置を光軸に交差する2次元方向に変化させる場合について説明したが、これに代えて、図4に示されるように、例えば、波面変換素子22を配置して、対物レンズ7の焦点面を光軸方向に変化させることで、光刺激用レーザ光Lの照射位置を3次元的に変化させることとしてもよい。
また、光刺激用レーザ光Lとしては、超短パルスレーザ光を採用し、多光子吸収現象を利用した光刺激を行うこととしてもよい。このようにすることで、対物レンズ7の焦点面近傍の光軸方向に極めて限られた領域のみに光刺激を与えることができる。
また、この場合には光刺激用レーザ光Lによって、試料Aに多光子励起効果を発生させることが可能となる。そこで、図5に示されるように、対物レンズにより集光される、多光子励起により発生した蛍光F′を、スキャナ15に戻る前にダイクロイックミラー13′により分離して検出する他の光検出器23を設ける。これにより、スキャナ15によって試料Aを走査して得られる蛍光を検出し、多光子蛍光画像を取得することも可能となる。図中、符号24は瞳投影レンズ、符号25はバリアフィルタ、符号26は集光レンズである。すなわち、本構成では、多光子励起により発生した蛍光F′を、スキャナ15に戻る前に検出するので、音響光学素子を用いたスキャナ15により照射光を走査して、照射光とは波長の異なる蛍光を検出できる。この場合、レーザ光Lは光刺激ではなく観察用のレーザ光であってもよい。
また、図3(a)に示す領域S,Sに対して、領域Sの照射後所定の時間間隔をあけて領域Sを照射したい場合には、スキャナ15の音響光学素子に入力する指令信号を、領域Sの終点に対応する周波数から一旦ゼロにし、所定時間経過後に領域Sの開始点に対応する周波数に設定する。本発明ではレーザ光のON・OFFと走査位置の設定の両方を音響光学素子に入力する指令信号のみで制御できるので、このような制御も簡単に実施できる。
本発明の一実施形態に係る光刺激用照明装置および顕微鏡装置を示す全体構成図である。 図1の光刺激用照明装置および顕微鏡装置により光刺激を与えて観察する試料の光刺激位置の一例を示す図である。 図1の光刺激用照明装置および顕微鏡装置により光刺激を与えて観察する光刺激領域の一例を示す図であり、(a)光刺激領域の一例、(b)スキャナの指令信号の周波数の一例をそれぞれ示している。 図1の光刺激用照明装置および顕微鏡装置の変形例を示す全体構成図である。 図1の光刺激用照明装置および顕微鏡装置の他の変形例を示す全体構成図である。
符号の説明
光刺激用レーザ光
,S 領域
1 光刺激用照明装置
2 顕微鏡装置
14 光刺激用レーザ光源(光源)
15 スキャナ(走査手段)
15a,15b 音響光学素子
20 コントローラ(制御手段)
22 波面変換素子(焦点位置調節手段)
23 光検出器

Claims (10)

  1. 光刺激用レーザ光を出射する光源と、
    該光源から出射された光刺激用レーザ光を光軸に交差する方向に2次元的に走査するつの音響光学素子を備える走査手段と、
    該走査手段を制御する制御手段と
    を備え、
    該制御手段が、第1の領域と第2の領域とを含む空間的に離れた複数の領域に、時分割にかつ不連続に光刺激用レーザ光を照射し、前記第1の領域と前記第2の領域との間の領域に前記光刺激用レーザ光を照射することがないよう、前記2つの音響光学デバイスに入力する各々の指令信号を前記第1の領域の走査終了点に対応する周波数から前記第2の領域の走査開始点に対応する周波数へと不連続に切り替えることによって、前記第1の領域における前記光刺激用レーザ光の走査を終えた直後に前記第2の領域において前記光刺激用レーザ光を走査させるよう、前記走査手段を制御する光刺激用照明装置。
  2. 請求項1に記載の光刺激用照明装置と、
    レーザ走査型顕微鏡と
    を備え、
    前記レーザ走査型顕微鏡は、
    観察用レーザ光を射出する観察用光源と、
    前記観察用レーザ光を標本上で2次元走査する観察用走査手段と、
    前記観察用レーザ光を標本上に収束させるとともに観察用レーザ光の照射により標本から発生する観察光を集光する対物レンズと、
    対物レンズにより集光された観察光を検出する光検出器と、
    光検出器からの検出信号に基づいて標本の観察画像を生成する画像生成手段と
    を備え、
    前記光刺激用レーザ光は、前記レーザ走査型顕微鏡の対物レンズを介して標本に照射されるレーザ走査型顕微鏡装置。
  3. 前記制御手段が、前記走査手段による光刺激用レーザ光の走査位置に応じて、音響光学素子に入力する指令信号の振幅を調節する請求項1に記載の光刺激用照明装置。
  4. 前記光刺激用レーザ光の焦点位置を光軸方向に変化させる焦点位置調節手段を備え、
    前記制御手段が、前記走査手段と同期させて前記焦点位置調節手段を制御する請求項1または請求項3に記載の光刺激用照明装置。
  5. 前記光刺激用レーザ光が、超短パルスレーザ光である請求項1、請求項3または請求項4のいずれかに記載の光刺激用照明装置。
  6. 前記光刺激用レーザ光の照射により発生した多光子励起による蛍光を前記走査手段に戻さずに検出する光検出器を備える請求項5に記載の光刺激用照明装置。
  7. 前記制御手段が、1つの領域への照射終了後に光刺激用レーザ光を遮断し、所定時間経過後に次の領域への照射を開始するように前記走査手段を制御する請求項1、請求項から請求項6のいずれかに記載の光刺激用照明装置。
  8. 請求項1、請求項3から請求項7のいずれかに記載の光刺激用照明装置を備える顕微鏡装置。
  9. 請求項から請求項7のいずれかに記載の光刺激用照明装置と、
    レーザ走査型顕微鏡と
    を備え、
    前記レーザ走査型顕微鏡は、
    観察用レーザ光を射出する観察用光源と、
    前記観察用レーザ光を標本上で2次元走査する観察用走査手段と、
    前記観察用レーザ光を標本上に収束させるとともに観察用レーザ光の照射により標本から発生する観察光を集光する対物レンズと、
    対物レンズにより集光された観察光を検出する光検出器と、
    光検出器からの検出信号に基づいて標本の観察画像を生成する画像生成手段と
    を備え、
    前記光刺激用レーザ光は、前記レーザ走査型顕微鏡の対物レンズを介して標本に照射されるレーザ走査型顕微鏡装置。
  10. 前記観察用走査手段と対物レンズとの間に、前記光刺激用照明装置からの光刺激用レーザ光を合成する合成手段を備え、
    前記合成手段に前記光刺激用照明装置の走査手段により走査された光刺激用レーザ光が導かれるように構成されている請求項2または請求項9に記載のレーザ走査型顕微鏡装置。
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