JP5179099B2 - 光刺激用照明装置および顕微鏡装置 - Google Patents
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Description
この顕微鏡装置の光刺激用照明装置は、光刺激用レーザ光を出射する光源と、該光源から出射された光刺激用レーザ光を2次元的に走査するガルバノミラーとを備えている。
第1に、ガルバノミラーはミラーの揺動角度を調節することにより、光刺激用レーザ光の走査位置を調節するものである。このため、相互に離れた領域に光刺激を付与したい場合に、一の領域から他の領域への移動に相当の時間を要するので、このような光刺激用照明装置は、試料における早い反応を観察する際の照明装置としては使用することができないという不都合がある。
本発明は、光刺激用レーザ光を出射する光源と、該光源から出射された光刺激用レーザ光を光軸に交差する方向に2次元的に走査する2つの音響光学素子を備える走査手段と、該走査手段を制御する制御手段とを備え、該制御手段が、第1の領域と第2の領域とを含む空間的に離れた複数の領域に、時分割にかつ不連続に光刺激用レーザ光を照射し、前記第1の領域と前記第2の領域との間の領域に前記光刺激用レーザ光を照射することがないよう、前記2つの音響光学デバイスに入力する各々の指令信号を前記第1の領域の走査終了点に対応する周波数から前記第2の領域の走査開始点に対応する周波数へと不連続に切り替えることによって、前記第1の領域における前記光刺激用レーザ光の走査を終えた直後に前記第2の領域において前記光刺激用レーザ光を走査させるよう、前記走査手段を制御する光刺激用照明装置を提供する。
このようにすることで、空間的に離れた複数の領域間の領域に光刺激用レーザ光を照射することなく複数の領域に光刺激用レーザ光を照射して光刺激を与えることができる。すなわち、音響光学素子は、入力する指令信号の周波数を切り替えることで、ある領域から空間的に離れた次の領域へ走査点を不連続的に移動させることもできる。したがって、空間的に離れた複数の領域内においてはそれぞれ指令信号の周波数を変化させて、光刺激用レーザ光を走査させ、ある領域と次の領域との間においては、周波数の切り替えにより、光刺激用レーザ光が試料に照射されないようにすることができる。その結果、所望の領域のみに精度よく光刺激を付与することができる。また、余分な領域に光刺激用レーザ光を照射しなくて済み、試料における褪色等の問題の発生を未然に防止することができる。
音響光学素子は、入力する指令信号の周波数を変化させることにより回折角を変化させて光刺激用レーザ光の走査位置を変化させる。この場合に何ら対策を施さなければ、回折角が変化すると回折効率が変化して出射される光刺激用レーザ光の強度が変動する。本発明によれば、走査位置に応じて音響光学素子に入力する指令信号の振幅を調節することで、光刺激用レーザ光が、走査位置によらず一定の強度を有するように調節することができる。
このようにすることで、焦点位置調節手段の作動により、3次元的な領域に光刺激用レーザ光を照射することができる。
このようにすることで、光軸方向の極めて狭い範囲のみに対して、光軸方向に高い分解能で光刺激を与えることができる。
本発明によれば、空間的に離れた複数の領域に極めて短時間の内に光刺激を与えることができ、試料の早い反応を観察することができる。
本実施形態に係る光刺激用照明装置1は、図1に示されるように、顕微鏡装置2に備えられている。
本実施形態に係る顕微鏡装置2を用いて試料Aを観察するには、観察用照明装置4を作動させて、観察用レーザ光源17から観察用レーザ光L2を出射させ、コントローラ20の作動により、スキャナ18を制御して観察用レーザ光L2を2次元的に走査させる。観察用レーザ光L2は、瞳投影レンズ19により中間像を結像した後、ビームスプリッタ5を透過して、結像レンズ6により略平行光に変換され、対物レンズ7により集光されて試料Aに照射される。
また、この場合において、光刺激用レーザ光L1を遮断する他の特別な装置を装備する必要がなく、装置の複雑化を防止して、コストを削減することができる。
S1,S2 領域
1 光刺激用照明装置
2 顕微鏡装置
14 光刺激用レーザ光源(光源)
15 スキャナ(走査手段)
15a,15b 音響光学素子
20 コントローラ(制御手段)
22 波面変換素子(焦点位置調節手段)
23 光検出器
Claims (10)
- 光刺激用レーザ光を出射する光源と、
該光源から出射された光刺激用レーザ光を光軸に交差する方向に2次元的に走査する2つの音響光学素子を備える走査手段と、
該走査手段を制御する制御手段と
を備え、
該制御手段が、第1の領域と第2の領域とを含む空間的に離れた複数の領域に、時分割にかつ不連続に光刺激用レーザ光を照射し、前記第1の領域と前記第2の領域との間の領域に前記光刺激用レーザ光を照射することがないよう、前記2つの音響光学デバイスに入力する各々の指令信号を前記第1の領域の走査終了点に対応する周波数から前記第2の領域の走査開始点に対応する周波数へと不連続に切り替えることによって、前記第1の領域における前記光刺激用レーザ光の走査を終えた直後に前記第2の領域において前記光刺激用レーザ光を走査させるよう、前記走査手段を制御する光刺激用照明装置。 - 請求項1に記載の光刺激用照明装置と、
レーザ走査型顕微鏡と
を備え、
前記レーザ走査型顕微鏡は、
観察用レーザ光を射出する観察用光源と、
前記観察用レーザ光を標本上で2次元走査する観察用走査手段と、
前記観察用レーザ光を標本上に収束させるとともに観察用レーザ光の照射により標本から発生する観察光を集光する対物レンズと、
対物レンズにより集光された観察光を検出する光検出器と、
光検出器からの検出信号に基づいて標本の観察画像を生成する画像生成手段と
を備え、
前記光刺激用レーザ光は、前記レーザ走査型顕微鏡の対物レンズを介して標本に照射されるレーザ走査型顕微鏡装置。 - 前記制御手段が、前記走査手段による光刺激用レーザ光の走査位置に応じて、音響光学素子に入力する指令信号の振幅を調節する請求項1に記載の光刺激用照明装置。
- 前記光刺激用レーザ光の焦点位置を光軸方向に変化させる焦点位置調節手段を備え、
前記制御手段が、前記走査手段と同期させて前記焦点位置調節手段を制御する請求項1または請求項3に記載の光刺激用照明装置。 - 前記光刺激用レーザ光が、超短パルスレーザ光である請求項1、請求項3または請求項4のいずれかに記載の光刺激用照明装置。
- 前記光刺激用レーザ光の照射により発生した多光子励起による蛍光を前記走査手段に戻さずに検出する光検出器を備える請求項5に記載の光刺激用照明装置。
- 前記制御手段が、1つの領域への照射終了後に光刺激用レーザ光を遮断し、所定時間経過後に次の領域への照射を開始するように前記走査手段を制御する請求項1、請求項3から請求項6のいずれかに記載の光刺激用照明装置。
- 請求項1、請求項3から請求項7のいずれかに記載の光刺激用照明装置を備える顕微鏡装置。
- 請求項3から請求項7のいずれかに記載の光刺激用照明装置と、
レーザ走査型顕微鏡と
を備え、
前記レーザ走査型顕微鏡は、
観察用レーザ光を射出する観察用光源と、
前記観察用レーザ光を標本上で2次元走査する観察用走査手段と、
前記観察用レーザ光を標本上に収束させるとともに観察用レーザ光の照射により標本から発生する観察光を集光する対物レンズと、
対物レンズにより集光された観察光を検出する光検出器と、
光検出器からの検出信号に基づいて標本の観察画像を生成する画像生成手段と
を備え、
前記光刺激用レーザ光は、前記レーザ走査型顕微鏡の対物レンズを介して標本に照射されるレーザ走査型顕微鏡装置。 - 前記観察用走査手段と対物レンズとの間に、前記光刺激用照明装置からの光刺激用レーザ光を合成する合成手段を備え、
前記合成手段に前記光刺激用照明装置の走査手段により走査された光刺激用レーザ光が導かれるように構成されている請求項2または請求項9に記載のレーザ走査型顕微鏡装置。
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