JP5177929B2 - 光吸収媒体を具えたランプ - Google Patents

光吸収媒体を具えたランプ Download PDF

Info

Publication number
JP5177929B2
JP5177929B2 JP2002511362A JP2002511362A JP5177929B2 JP 5177929 B2 JP5177929 B2 JP 5177929B2 JP 2002511362 A JP2002511362 A JP 2002511362A JP 2002511362 A JP2002511362 A JP 2002511362A JP 5177929 B2 JP5177929 B2 JP 5177929B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lamp
light
interference film
absorbing medium
lamp according
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2002511362A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2004503908A (ja
Inventor
ペー ボーンカンプ エリック
アー エフ ペーク ヨハネス
ヴォルフガング データー
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Koninklijke Philips NV
Original Assignee
Koninklijke Philips NV
Koninklijke Philips Electronics NV
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Koninklijke Philips NV, Koninklijke Philips Electronics NV filed Critical Koninklijke Philips NV
Publication of JP2004503908A publication Critical patent/JP2004503908A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5177929B2 publication Critical patent/JP5177929B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01KELECTRIC INCANDESCENT LAMPS
    • H01K1/00Details
    • H01K1/28Envelopes; Vessels
    • H01K1/32Envelopes; Vessels provided with coatings on the walls; Vessels or coatings thereon characterised by the material thereof
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03CCHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
    • C03C17/00Surface treatment of glass, not in the form of fibres or filaments, by coating
    • C03C17/34Surface treatment of glass, not in the form of fibres or filaments, by coating with at least two coatings having different compositions
    • C03C17/42Surface treatment of glass, not in the form of fibres or filaments, by coating with at least two coatings having different compositions at least one coating of an organic material and at least one non-metal coating
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B5/00Optical elements other than lenses
    • G02B5/20Filters
    • G02B5/22Absorbing filters
    • G02B5/223Absorbing filters containing organic substances, e.g. dyes, inks or pigments
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B5/00Optical elements other than lenses
    • G02B5/20Filters
    • G02B5/28Interference filters
    • G02B5/285Interference filters comprising deposited thin solid films
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J61/00Gas-discharge or vapour-discharge lamps
    • H01J61/02Details
    • H01J61/38Devices for influencing the colour or wavelength of the light
    • H01J61/40Devices for influencing the colour or wavelength of the light by light filters; by coloured coatings in or on the envelope
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03CCHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
    • C03C2217/00Coatings on glass
    • C03C2217/40Coatings comprising at least one inhomogeneous layer
    • C03C2217/43Coatings comprising at least one inhomogeneous layer consisting of a dispersed phase in a continuous phase
    • C03C2217/46Coatings comprising at least one inhomogeneous layer consisting of a dispersed phase in a continuous phase characterized by the dispersed phase
    • C03C2217/48Coatings comprising at least one inhomogeneous layer consisting of a dispersed phase in a continuous phase characterized by the dispersed phase having a specific function
    • C03C2217/485Pigments
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03CCHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
    • C03C2217/00Coatings on glass
    • C03C2217/70Properties of coatings
    • C03C2217/73Anti-reflective coatings with specific characteristics
    • C03C2217/734Anti-reflective coatings with specific characteristics comprising an alternation of high and low refractive indexes

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Geochemistry & Mineralogy (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Vessels And Coating Films For Discharge Lamps (AREA)
  • Paints Or Removers (AREA)
  • Optical Filters (AREA)

Description

【0001】
(技術分野)
本発明は、内部に光源を配置した光透過性のランプ容器を具えたランプに関するものであり、
このランプが、可視範囲においてスペクトル遷移を示す光吸収媒体を具えて、
前記ランプ容器の少なくとも一部に干渉フィルムを設けてある。
【0002】
(従来技術)
こうしたランプは、例えば動作中に、指示器(車両信号ランプとも称される)のアンバー色(黄褐色)光源として、あるいはブレーキライトの赤色光源として、黄色光を放出する(ハロゲン)ヘッドランプのような自動車用途に用いられている。こうしたランプは、一般照明用にも用いられている。前記のランプはさらに、交通及び方向標識、輪郭照明、交通信号機、投射照明、及び光ファイバ照明に用いられている。こうしたランプの代替例は、光吸収コーティングと干渉フィルムとの適切な組合わせによって色温度が増加するランプを含む。
【0003】
冒頭段落に記述した種類のランプは、ドイツ国特許DE-U 86 00 642より既知である。既知のランプでは、青色光を反射する干渉フィルムを、(ハロゲン)ヘッドランプのランプ容器上に設けて、このランプが動作中に黄色光を放出する。これに加えて、前記干渉フィルムが反射した青色光を吸収する光吸収媒体を、ランプ容器の外面上の、ランプ容器と前記干渉フィルムとの間に設けている。
既知のランプの欠点は、ランプの発光の無彩色性が不十分であるということである。
【0004】
(発明の開示)
本発明の目的は、上記の欠点を除去した、冒頭段落に記述したランプを提供することにある
【0005】
このことを達成するために、冒頭段落に記述した種類のランプは、
前記干渉フィルムの反射率Rの変化が、400nm≦λ≦690nmの波長範囲において10%未満であることを特徴とする。
可視領域の少なくともほぼ全体にわたって、少なくともほぼ平坦な反射スペクトルを有する干渉フィルムをランプに設ける。このことを達成するために、本発明によるランプは、400nm≦λ≦690nmの波長範囲における前記干渉フィルムの反射率Rの変化を10%未満にする。
所定の変動範囲内では、可視スペクトルの関連範囲において、反射スペクトルに無視できるようなピークあるいはディップ(窪み)が現われない。前記干渉フィルムによる反射が可視領域を通して一様であるので、反射は、可視領域の関連部分における波長には、少なくともほとんど依存しない。本発明による干渉フィルムは、可視領域におけるすべての色を同様に反射して、ランプに無彩色の外観をもたらす。
【0006】
また、前記光吸収媒体が透過させる光のスペクトル(分光)透過率Tが、λ≦75nmの幅を有する波長範囲において、T≦0.15からT≧0.75まで変化する。
ランプ容器に干渉フィルムを設けたランプにおいて、このような比較的急峻なスペクトル特性を有する光吸収媒体を付加する既知のランプではFe23のような光吸収媒体を用いており、そのスペクトル特性は一般に、比較的大きな波長範囲にわたって変化する。結果として、干渉フィルムと光吸収媒体との組合わせのスペクトル透過率が、可視領域の比較的大きな範囲にわたって変化しがちになり、これは一般に不所望な色効果を伴う。既知のランプは動作中には黄色光を放出するが、オフ状態では外観が青色である。
【0007】
本発明による、比較的急峻なスペクトル特性を有する光吸収媒体を付加することによって、可視領域内でのスペクトルの変化が比較的小さい波長範囲に限定されて、このことは、ランプの発光の無彩色性を得るために好ましい。本発明によるランプは、動作中には所望色の光を放出する。本発明によるランプは、オフ状態では外観が無彩色である。
【0008】
上述した波長範囲では、前記光吸収媒体が透過させる光の発光スペクトルが、T≦0.10からT≧0.80まで変化することが好ましい。λ≦50nmの幅を有する波長範囲において、前記光吸収媒体が透過させる光のスペクトル透過率Tに変化が存在することが好ましい。前記光吸収媒体におけるスペクトル遷移がより急峻になるにつれて、ランプの発光の無彩色性がより良好になる。30nm〜40nmの波長範囲において、前記光吸収媒体における放出スペクトルに変化が生じることが特に好ましい。
【0011】
既知のランプにおいて、光吸収媒体と干渉フィルムとの組合わせを付加して、この干渉フィルムは、いわゆるステップフィルタを具えている。本明細書において「ステップフィルタ」とは、比較的狭い波長範囲(≦20nm)において、反射スペクトルが比較的尖鋭なスペクトル遷移(R≒100%〜R≦10%)を示すことを意味する。このステップフィルタのスペクトル遷移の位置決めは、プロセスの変化に非常に敏感である。小さい変化が直ちにスペクトル遷移の移動をもたらし、その結果、既知のランプがもはや法規的要求に適合しなくなる。既知のランプではさらに、関連するスペクトル範囲において比較的高い反射率を有する干渉フィルムを付加することが必要であり、このため比較的多数の光学層を積層させることが必要になる。これらの高い反射率は、比較的薄い光吸収媒体の比較的小さい効果を十分に増強するために必要である。これに加えて、既知のランプの干渉フィルムにおける光学層は、前記ステップフィルタの高い反射率値を実現するために、少なくともほぼ無吸収性でなければならない。既知のランプでは、前記ステップフィルタのスペクトル遷移は、約530nm〜約540nmの波長範囲内に存在する。
【0012】
なお、可視領域は一般に、380nm≦λ≦780nmの波長範囲から成る。人間の視感度、及び可視範囲の端部で視感度曲線が急速に減少するということを考慮に入れれば、実際には、本発明によるランプにおける反射スペクトルが、400nm≦λ≦690nmの波長範囲において、少なくともほぼ平坦であれば十分である。ランプの好適例では、380nm≦λ≦780nmの波長範囲における前記干渉フィルムの反射率Rの変化を10%未満にする。前記干渉フィルムの反射率における5〜10%の変化が容易に達成可能であることが、実験により示されている。
【0013】
本発明によるランプの好適例は、前記干渉フィルムの反射率が、0.50≦R≦0.90の範囲内に存在することを特徴とする。この好適例では、前記干渉フィルムが金属色または銀色の外観を有する。その結果として、本発明によるランプは、自動車用途の指示器ランプとして非常に好適に用いることができる。こうした指示器ランプが放出する光の、当業者に周知の1931 C.I.E.色度図における色点は、法規によって規定されている。ランプ容器の外面に付加する光吸収媒体と干渉フィルムとの組合わせは、ランプの外観を変化させることを可能にする。このことは特に、オフ状態のランプの外観と、動作中にランプが放出する光の色とを区別することを可能にする。その目的は特に、例えば、いわゆるアンバー色ランプまたは赤色ランプのように動作中に特定色を発生して、オフ状態ではランプが少なくともほぼ無彩色の外観を有するようなランプを提供することにある。
【0014】
車両においては、美観上の理由で、無彩色の外観を有する指示器ランプまたはブレーキライトを提供することが望ましい。ランプを動作させた際のみにランプが所望の色を示して、これにより、ランプが放出する光の色点が法規に適合する。さらに車両においては、アンバー色の指示器ランプを、別個の反射器の代わりにヘッドランプと同じ反射器内に収容する傾向がある。これに加えて、いわゆる「クリアカバー」を設けた発光体を車両に用いることが目的であり、即ち車外に位置する観測者が、これらの発光体内の指示器ランプまたはブレーキランプを直接見ることができる。外観が無彩色であることとは別に、安全上の理由で、このような指示器ランプは、ランプに(偶然に)入射する光の反射光に少なくともほとんど色が付かないことが重要である。例えば、太陽光あるいは対向交通から発生する光が、指示器ランプを具えた車両のヘッドランプに入射した場合には、このヘッドランプの反射による外観が少なくともほぼ無色であるか、あるいはこのランプが反射により少なくともほぼ無色の発光をすべきである。さもなければ、これにより他の道路利用者を混乱させて、不安全及び/または不所望な状況が発生し得る。
【0015】
本発明によるランプの反射におけるスペクトル特性は、透過におけるスペクトル特性とは異なる。透過においては、ランプが放出する光が、色点に関して法規に適合し、反射においては、このランプが無彩色であり、ランプの外観は例えば銀色である。本発明は特に、車両の指示器ランプまたはブレーキライトに適している。
【0016】
急峻なスペクトル遷移を有する光吸収媒体と、ランプに無彩色の外観を与える干渉フィルムとの組合わせを具えたランプを用いて、相乗効果が達成される。これに加えて、干渉フィルムが存在することにより、この干渉フィルムが、前記光吸収媒体用の酸素障壁として作用するという点で、前記光吸収媒体の安定性が増加する。さらに、外部紫外光の影響下で、この干渉フィルムが前記光吸収媒体の色の損失に対抗することができ、このことは例えば、適切な材料の選択によって、適切に選択したバンドギャップ(例えばTiO2)によって、あるいはこの干渉フィルムもUV光を反射することの結果として行われる。ランプの容器上の、光吸収媒体と干渉フィルムとの組合わせの粘性が満足なものであり、動作寿命中に全く、あるいはほとんど変化しないということが、実験によって示されている。本発明によるランプの動作寿命期間中には、ランプに加えたコーティングには、目に見える剥離は検出されない。
【0017】
急峻なスペクトル遷移を有する光吸収媒体と、ランプに無彩色の外観を与える干渉フィルムとの組合わせを具えたランプを応用することのさらなる利点は、光吸収層のスペクトル特性が、光吸収層におけるスペクトル遷移の位置の変化に対してより鈍感であるということにある。このことは、光吸収層のスペクトル特性が、光吸収媒体の厚さ及び/または濃度の変化に対してより鈍感であることを暗に意味する。
【0018】
本発明によるランプの好適例は、ランプ容器の壁面が光吸収媒体を具えていることを特徴とする。この光吸収媒体は、例えば石英ガラスまたは硬質ガラスのようなガラス製、あるいは半透明のセラミック材料製のランプ容器の壁面内に容易に含有させることができる。この好適例では、干渉フィルムを、ランプ容器の光源から離れた側壁面に直接付加することが好ましい。前記光吸収媒体を、ランプ容器の壁面と前記干渉フィルムとの中に設けて、この干渉フィルムが反射する光が前記光吸収媒体を2回通過して、これにより吸収プロセスの有効性がさらに改善される。これに加えて、ランプ容器の両側の干渉フィルム間で反射される光が、反射毎に前記光吸収媒体を2回通過する。
【0019】
ほんはつめいによるランプの代替例は、前記光吸収媒体が、ランプ容器と前記干渉フィルムとの間に位置する光吸収層を具えていることを特徴とする。前記光吸収媒体を、ランプ容器の外面と前記干渉フィルムとの間に配置しているので、前記干渉フィルムが反射する光が前記光吸収媒体を2回通過して、これにより吸収プロセスの有効性がさらに改善される。これに加えて、ランプ容器の両側の干渉フィルム間で反射される光が、反射毎に前記光吸収媒体を2回通過する。
【0020】
前記光吸収層の厚さtabsが、5nm≦tabs≦5000nmの範囲にあることが好ましい。前記光吸収層の厚さが5nmよりも小さい場合には、吸収がほとんど生じず、意図する色温度の移動が十分に達成されない。この層の厚さが5μmを超える場合には、光が過剰に吸収されて、逆にランプのルーメン出力(照度)に悪影響する。1.5μm≦tabs≦2μmの厚さを有する光吸収層が非常に適している。光吸収コーティング中の顔料(ピグメント)の濃度によっても、所望の層の厚さにすることを促進することができる。
【0021】
ランプの好適例は、前記光吸収コーティングが、有機的に改質したシランをゾル−ゲルプロセスにより化学変化させることによって得ることができる網目を具えて、
前記有機的に改質したシランを、構造式RISi(ORII)3の化合物が形成する群から選択して、
ここにRIはアルキル群またはアリール群から構成され、
RIIはアルキル群から構成される
ことを特徴とする。
【0022】
前記光吸収層を、開始材料としての有機的に改質したシランを具えた網目から作製することによって、光学的に透明であり、かつ不拡散の光吸収コーティングが得られて、これは400℃までの温度に耐えることができる。前記網目の製造において有機的に改質したシランを用いることによって、RI群の一部、即ちアルキル群またはアリール群が、最終グループとして網目内に残る。その結果、網目がSi原子当り4つの網目結合を具えず、Si原子当り4つ未満の網目結合を具える。このようにして、例えばSi原子当り平均約3つの網目結合を具えた網目が得られる。この網目が部分的に前記アルキル群またはアリール群から構成されるということにもかかわらず、通常のシリカ網目の密度に少なくともほぼ等しい密度の網目が得られる。通常のシリカ網目とは異なり、部分的に前記アルキル群またはアリール群から構成される網目は、より大きな弾性及び可撓(フレキシブル)性を有する。結果として、比較的厚い光吸収コーティングを製造することが可能になる。
【0023】
前記RI群が、CH3またはC6H5を含むことが好ましい。これらの物質は比較的良好な安定性を有する。メチル群またはフェニル群を具えた網目は、より熱いコーティング層を得ることを可能にする。網目内にメチル群またはフェニル群を含むコーティングが、少なくとも350℃の温度に対して安定であることがさらに、実験により示されている。これらの群が網目内に最終群を形成して、前記高温で網目の一部を残す。前記光吸収コーティング上のこうした比較的高い温度負荷においては、前記光吸収コーティング上、ランプの動作寿命期間中には、知覚されるような網目の劣化が生じない。
【0024】
前記RII群が、CH3またはC2H5を含むことが好ましい。メタノール及びエタノールは加水分解によって形成され、これらの物質は、前記顔料の分散に調和し、かつ比較的気化しやすいので、メチル群またはエチル群が特に好適である。一般に、メトキシ群(-OCH3)はエトキシ群(-OC2H5)よりも急速に反応し、エトキシ群はプロポキシ群(-OC3H7)よりも急速に反応する。加水分解プロセスを円滑にするために、長過ぎないRII群を利用することが有利である。
【0025】
特に、本発明による網目の製造用の適切な開始材料は、RI=RII=CH3のメチルトリメトキシシラン(MTMS)、RI=CH3、RII=C2H5のメチルトリエトキシシラン(MTES)、RI=C6H5、RII=CH3のフェニルトリメトキシシラン(PTMS)及びRI=C6H5、RII=C2H5のフェニルトリエトキシシラン(PTES)である。こうした開始材料自体は既知であり、商業的に入手可能である。
【0026】
ランプの好適例は、前記光吸収媒体が、アンバー色または赤色の透過性を有する。動作中にアンバー色光を放出するランプは、車両における指示器ランプとして特に好適に用いることができる。動作中に赤色光を放出するランプは、車両におけるブレーキライトとして特に好適に用いることができる。
【0027】
本発明によれば、選択的に光を吸収する層の選定は、前記光吸収媒体のスペクトル透過率の変化の急峻性が満足すべき要求によって限定される。選択的に光を吸収する層の選定は、こうした光吸収層が満足すべき熱的要求によってさらに限定される。この熱的要求は、動作寿命期間中の前記光吸収層の耐久性、及びランプ容器の温度変化に対する耐性を含む。
【0028】
前記光吸収媒体が、アンバー色の光透過性を有することが好ましい。特に好適な光吸収媒体は発色性フタルイエローであり、その化学式はC22H6C18N4O2であり、そのC.I.(色指数)は56280である。この有機染料は、「C.I.-110黄色顔料」、「C.I.顔料イエロー137」、あるいは「Bis[4,5,6,7-テトラクロロ-3-オキソイソインドリン-1-イリジン]-1,4-フェニレンジアミン」とも称される。アンバー色の透過性を有する光吸収媒体の代案は黄色アントラキノンであり、その化学式はC37H21N5O4であり、そのC.I.(色指数)は60645である。この有機染料は、「フィレスタイエロー2648A」または「フィレスタイエローRN」とも称され、その化学式は1,1'-[(6-フェニル-1,2,3-トリアゼン-2,4ジイル)ジイミド]bis-である。
【0029】
代案の好適例では、前記光吸収媒体が赤色の透過性を有して、例えば「発色性フタルレッドA2B」を具えて、そのC.I.は65300である。この有機染料は、「ピグメント レッド177」、「ジアントラキノニルレッド」、あるいは「[1,1'-バイアントラセン」-9,9',10,10'-テトロン,4,4'-ジアミノ-(TSCA,DSL)とも称される。
【0030】
本発明によるランプの好適例は、前記干渉フィルムが、比較的高屈折率を有する材料の第1層と、比較的低屈折率を有する材料の第2層とを交互に具えていることを特徴とする。2つの材料を使用することは、干渉フィルムを設けることを簡単にする。代案の好適例では、少なくとも、前記第1層の屈折率と前記第2層の屈折率の間の屈折率を有する第3層を付加する。
【0031】
本発明のランプの好適例は、前記干渉フィルムの前記第2層を主にシリコン酸化物で構成し、前記干渉フィルムの前記第1層を主に、シリコン酸化物の屈折率に比べて高い屈折率を有する材料で構成したことを特徴とする。このシリコン酸化物の層は、種々の堆積技法を用いて比較的容易に設けることができる。
【0032】
前記干渉フィルムの前記第1層が、チタニウム酸化物、タンタル酸化物、ジルコニウム酸化物、ニオビウム酸化物、ハフニウム酸化物、チッ化シリコン、及びこれらの材料の組合わせが形成する群から選択した材料を具えていることが好ましい。前記干渉フィルムの前記第1層の材料が主に、ニオビウム酸化物またはチッ化シリコンから構成されることが好ましい。
【0033】
前記干渉フィルムがNd2O5/SiO2型フィルム、Ta2O5/SiO2型フィルム、あるいはこれらの混合物であることが好ましく、そして少なくとも5層、最大で約17層から構成されることが好ましい。層が比較的少数であることの結果として、こうした干渉フィルムの製造コストが比較的低くなる。
【0034】
ランプの光源は、例えばハロゲンを含むガス中の白熱体とするか、あるいは、例えばメタルハライドを有する不活性ガス、またはバッファガスとしての水銀ガスのようなイオン化可能なガス中の電極対とすることができる。この光源を、最内部の気密外被で包囲することができる。あるいはまた、最外部の外被でランプ容器を包囲することも可能である。
【0035】
前記干渉フィルム及び前記光吸収層は、例えば気相成長法(PVD:物理気相成長法)によって、あるいは(dc)(反応性)スパッタリングによって、あるいはディップコーティングまたはスプレー(塗布)プロセスによって、あるいはLP−CVD(低圧化学気相成長法)、PE−CVD(プラズマCVD)、またはPI−CVD(プラズマインパルス化学気相成長法)によって、通常の方法で設けることができる。ランプ容器の外壁上の前記光吸収層は、スプレーによって付加することが好ましい。前記光吸収媒体がランプ容器の壁面の一部を形成する場合には、この媒体は一般に、ランプ容器の製造工程中に壁面内に設ける。
【0036】
本発明によるランプの、吸収媒体と干渉フィルムとの組合わせは、ランプの動作寿命を通して、その初期特性をほぼ保つことが判明している。
【0037】
(発明を実施するための最良の形態)
以下、本発明の実施例について図面を参照して説明する。
各図面は図式的なものであり、一定寸法比で描いたものではない。明確さのために、一部の寸法は大きく誇張してある。各図面においては、同一参照番号が同一構成要素を示す。
【0038】
図1Aは本発明によるランプの実施例の断面図である。このランプは例えばガラスのような光透過性のランプ容器1を有し、この容器は気密に封印されて、電気素子2、この図では(螺旋形の)タングステン白熱体を収容し、この電気素子は、ランプ容器から外部に出ている電流導体3に接続されている。図に示すランプは、PY21W(12ボルト、21ワット)とも称し、約1バール(105Pa)の充填圧を有する、例えばAr/N2の混合気体のような不活性ガスを充填してある。
【0039】
図1Aに示すランプの実施例では、前記光吸収媒体を、光吸収コーティング6の形で、ランプ容器1の外側(ランプ容器の壁面)に設け、干渉フィルム5をこの光吸収コーティング上に設けている(図1Bも参照)。この場合には、光吸収コーティング6は、例えば、発色性フタルイエローと称される(MTMSマトリクス中の)顔料層を、例えば厚さ2μmの層の形で具えている。こうした光吸収媒体を設けたランプは、動作中にアンバー色の光を放出して、その可視領域でのスペクトル透過率は、約500nm≦λ≦560nmの波長範囲(波長範囲の幅が約60nm)において、T≦0.1からT≧0.9までの遷移を示す。こうしたランプは、例えば車両の指示器のような指示器ランプとして用いることができ、これらの動作寿命は少なくともほぼ1200時間である。コーティングの代替例では、光吸収コーティング6が、層の厚さが例えば2μmの発色性レッドA2B層を具えている。こうした発色性レッドA2B層を設けたランプは、動作中に赤色光を放出する。こうしたランプは車両におけるブレーキライトとして用いられ、その動作寿命は少なくともほぼ1200時間である。
【0040】
図1Aに示すランプの代替実施例では、ランプ容器の壁面が前記光吸収媒体で構成される。
【0041】
図1Aでは、干渉フィルム5を、ランプ容器1(「基板」)の壁面に付加した光吸収媒体に付加しており、この干渉フィルムは、例えばチタニウム酸化物(TiO2の平均屈折率は約2.4〜2.8)、ニオビウム酸化物(Nb2O5の平均屈折率は約2.34)、タンタル酸化物(Ta2O5の平均屈折率は約2.18)、またはジルコニウム酸化物(ZrO2の平均屈折率は約2.16)のような、比較的高い屈折率(図1Cも参照)を有する材料の第1層と、主にシリコン酸化物(平均屈折率約1.46)の第2層とを交互に具えている。TiO2/SiO2、Nb2O5/SiO2、あるいはTa2O5/SiO2干渉フィルムは、少数の層のみで構成されることが好ましい。前記干渉フィルムを、少なくとも5層、最大でも約17層で構成することが好ましいことが、実験によって示されている。例えば、およそR=50%の所望の平均屈折率を有する干渉フィルムは、当業者に既知の(HL)3の表記に従って積層した約6つの光学層を必要とし、およそR=90%の所望の屈折率を有する例えばNb2O5/SiO2干渉フィルムは、(HL)7Hの表記に従って積層した約15層を必要とする。層が比較的少数のであることの結果として、こうした干渉フィルムの製造コストが比較的低くなる。
【0042】
図1Bは、本発明による白熱ランプの代替実施例の側面図である。このランプは、光源12としての白熱体を収容する石英ガラスランプ容器11を具えている。この光源に電流導体13が接続されて、ランプ容器11から外部に出ている。ランプ容器11には、例えば臭化ハロゲンのようなハロゲンを含むガスを充填する。ランプ容器11の少なくとも一部を、光吸収コーティングの形態の光吸収媒体16で覆って、この光吸収コーティングは、この例では、層の厚さが約2μmの、(MTMSマトリクスを含む)発色性フタルイエローまたは発色性レッドA2Bによって形成する。
【0043】
図1Bに示す例では、干渉フィルム15を光吸収媒体16に付加して、干渉フィルム15は、主にタンタル酸化物の第1層と、主にタンタル酸化物から構成される材料の第2層とを交互に具えている。Ta2O5/SiO2干渉フィルムは、少数層のみから構成されることが好ましい。14層のTa2O5/SiO2から構成される干渉フィルムが、80%の平均屈折率を得るために十分であることが、実験によって示されている。
【0044】
図1Bのランプ容器11を外側バルブ(管球)14内に設置して、この外側バルブをランプキャップ17によって支持して、このランプキャップに電流導体13を電気的に接続する。図に示すランプは、少なくともほぼ2500時間の動作寿命を有する60Wの幹線(電灯線)電圧用ランプである。
【0045】
図1Cは、本発明による光吸収媒体と干渉フィルムとの組合わせの、非常に図式的な透視図である。光吸収媒体6'を基板1'(例えばランプ容器のガラス壁)上に設けて、この例では、光吸収媒体6'は厚さが1〜2μmの層であり、比較的小さい光吸収粒子36(平均粒子サイズ100nm以下)から構成され、これらの粒子は光学的に透明なゾル−ゲルマトリクス37中に含まれる。干渉フィルム5'をこの光吸収媒体6'に付加して、干渉フィルム5'は、比較的高い屈折率を有する第1層と、比較的低い屈折率を有する第2層とを交互に具えている。図1Cに、入射光の方向を「L」で、反射光の方向を「R」で、そして透過光の方向を「T」で図式的に示す。
【0046】

有機的に改質したシランを開始材料として有する網目中に光吸収媒体を具えたコーティングを、例えば次のように製造する:
100nm以下の平均粒子サイズを有する顔料(例えば発色性イエロー)を、分散剤としての「ディスパービック(disperbyk)」190の存在下で、水/エタノールの混合物中に分散させる。光学的に清明な液体は、ジルコニウム酸化物粒子を用いたいわゆる「ウエットボールミリング(湿球粉砕)」によって得られる。
メチルトリメトキシシラン(MTMS)、テトラエチルオルトケイ酸塩(TEOS)、水、エタノール、及び氷酢酸を混合することによって、加水分解混合物を調製することができる。
分散した顔料と加水分解混合物との混合物を用いて、光吸収層(例えば1.5〜2μm)をスプレーによってランプ容器に付加する。この層は250℃で5〜10分保存される。
表1及び表2に、アンバー色または赤色の顔料を含むコーティングの形態の光吸収媒体と、80%の平均反射率を有する11層のNb2O5/SiO2干渉フィルムまたは70%の平均反射率を有する12層のTa2O5/SiO2干渉フィルムとの組合わせの、2つの具体例を示す。
【0047】
【表1】
Figure 0005177929
【0048】
【表2】
Figure 0005177929
【0049】
図2に、本発明による光吸収媒体のスペクトル透過率、及び有機的に改質したシランを開始材料として含む網目中に発色性フタルイエローを具えた光吸収媒体を含むコーティングと70%の平均反射率を有するTa2O5/SiO2干渉フィルムとの組合わせのスペクトル透過率を波長λ(nm)の関数として示す(Ta2O5/SiO2にもとづく干渉フィルムでこうした反射率を得るために、この干渉フィルムは約12の層を具えている)。図2Aの曲線(a)は光吸収媒体のスペクトル透過率を示す。このスペクトルは、いわゆる積分球での光測定によって得られたものである。曲線(a)は、可視領域での波長λ50%≒530nmの付近で、T≦0.1からT≧0.9までの遷移を示している。図2Aの曲線(b)は、光吸収媒体と干渉フィルムとの組合わせのスペクトル透過率を示す。この図は、曲線(a)が曲線(b)よりもやや急峻であることを明らかに示している。吸収曲線がより長い波長に移動することは、この光吸収媒体を、(可視領域で約75%の平均反射率を有する)いわゆる「平らな」干渉フィルムで覆うことによってもたらされる。このことは、多重反射による吸収の増加によって生じる。ランプの色点が法規上の色範囲内に位置することを達成するために、比較的急峻な吸収曲線を有する顔料を利用する。
【0050】
図2Aの本発明の干渉フィルムを用いることによって、光吸収媒体と干渉フィルムとの組合わせについては、光吸収媒体のいわゆるカットオフ波長λ50%がλ50%≒530nmからλ50%≒550nmに移動して、これにより、ランプが動作中に放出する光の色点が満足すべき法的規制に従うことができる。光吸収媒体と干渉フィルムとの組合わせの透過率Tは、(球の中心に位置する(点)光源にもとづく)次の関係式を満足する:
【数1】
Figure 0005177929
ここに、
Rは干渉フィルムの反射率、
γは光吸収媒体の吸収係数(cm-1)、
lは光吸収媒体を具えたコーティングの厚さ(cm)である。
【0051】
図2Bに、C.I.E.1931色度図の一部分における、図2Aの光吸収媒体を有するランプ、及び図2Aの光吸収媒体とTa2O5/SiO2干渉フィルムとの組合わせを有するランプの色座標を示す。図2Bに(a)で表わす点は、光吸収媒体のみを具えたランプの色座標に相当し、(a+i)で表わす点は、光吸収媒体と干渉フィルムとの組合わせを設けたランプの色座標に相当する。
【0052】
図2Bには、色度図における2つの特定領域も示し、これらの領域には自動車のアンバー色指示器として用いるランプの色点が位置する。S1で表わす斜線領域は、アンバー色指示器に関する欧州のECE規格に相当し、この規格は当業者に既知である。アンバー色のECE範囲は、色座標(0.571,0.429)、(0.564,0.429)、(0.595,0.398)及び(0.602,0.398)によって規定されている。S2で表わす領域は、アンバー色指示器に関する米国のSAE規格に相当し、この規格は当業者に既知である。アンバー色のSAE範囲は、色座標(0.560,0.440)、(0.545,0.425)、(0.597,0.390)及び(0.610,0.390)によって規定されている。ランプに付加した光吸収媒体と干渉フィルムとの組合わせは、アンバー色の指示器として好適に用いることができ、当業者に既知のFakra試験に合格する。
【0053】
車両における指示器ランプ(方向指示器)についてのさらなる仕様は、ランプのルーメン出力に関するものであり、これは動作中に、20%の最大拡がり(スプレッド)で280lmであるべきである。図2Bに(a)で表わす点は395lmのルーメン出力を有し、(a+i)で表わす点は289lmのルーメン出力を有する。
【0054】
図3に、次式の設計による11層のTa2O5/SiO2干渉フィルムの、異なる光の入射角(φ=0°、φ=45°及びφ=60°)における反射スペクトルの計算値を、波長λ(nm)の関数として示す。
ガラス|(HL)5H|空気
「ref」で示す水平線は、400nm≦λ≦690nmの波長における所望の平均反射率値(R≒70%)を示す。少なくとも30°までの光の入射角については、400nm≦λ≦690nmの波長範囲における干渉フィルムの反射率Rは、ΔR≦10%の関係を満足する。
【0055】
図4に、C.I.E.1931色度図の一部分における、光吸収媒体と種々のTa2O5/SiO2干渉フィルムとの組合わせを設けたランプの、異なる平均反射率値(60≦R≦80%の範囲)における色座標を示す。約60%の平均反射率を有するTa2O5/SiO2にもとづく干渉フィルムを得るためには約9層の積層で十分であり、約70%の平均反射率を有する干渉フィルムを得るためには約12層で十分であり、そして約80%の平均反射率を得るためには、約14層の積層が望ましい。光吸収媒体と干渉フィルムとの種々の組合わせのルーメン出力を、4つの色点に示す。
【0056】
図4に、4つの色点のルーメン出力を示す。これらの4点は、平均反射率R≒0.7を有する干渉フィルムに対応する。これらの4点は、車両における指示器ランプ(方向指示器)についての仕様を満足し、このランプの動作中のルーメン出力は、20%の最大拡がりで280lmである。下向きの三角記号で示す点は、R=0.8の平均反射率を有する干渉フィルムに対応する。図4中の他のすべての点は、平均反射率R=0.6を有する干渉フィルムに対応する。
【0057】
図4には、色度図における2つの特定領域も示し、これらは、自動車用のアンバー色指示器として用いるランプの色点が位置すべき領域である。図4では、S1で表わす斜線領域がアンバー色指示器についての欧州のECE規格に相当し、S2で表わす領域がアンバー色指示器についての米国のSAE規格に相当し、両規格とも当業者に既知である。
【0058】
図5に、C.I.E.1931色度図における、光吸収媒体と60%の平均反射率を有するTa2O5/SiO2干渉フィルムとの組合わせを設けたランプの色座標の時間依存性を示す(この例では、この干渉フィルムが9層の積層から構成される)。0時間における色点の開始点を矢印で示し、点間の接続線が、その後の色点の時間依存性を時間の関数として示す。この関係には、次のシーケンスを適用した:ランプが8時間発光して、その後に、4時間継続する休止期間が存在する。測定中には、ランプを極限条件、即ち飽和水蒸気中にさらした。測定時間の範囲は、600時間の動作寿命から成る。図4にS1で表わす斜線領域が、アンバー色指示器についての欧州のECE規格に相当し、S2で表わす領域が、アンバー色指示器についての米国のSAE規格に相当し、両規格とも当業者に既知である。
【0059】
なお当業者にとって、本発明の範囲内で多数の変形が可能であることは明らかである。
本発明の保護範囲は、本明細書に記載した例に限定されない。本発明は、各新規の特徴、及びこれらの特徴の組合わせにおいて具体化することができる。「具えている」という動詞及びその活用形は、請求項に記載の構成要素以外の存在を排除するものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1A】 本発明によるランプの実施例の断面図である。
【図1B】 本発明によるランプの代案実施例の側面図である。
【図1C】 本発明による光吸収媒体と干渉フィルムとの組合わせの透視図である。
【図2A】 本発明による光吸収媒体の透過スペクトル、及び本発明による光吸収媒体とTa2O5/SiO2干渉フィルムとの組合わせの透過スペクトルを、波長の関数として示す図である。
【図2B】 C.I.E. 1931色度図の一部分における、図2Aの光吸収媒体を具えたランプの色座標、及び図2Aの光吸収媒体とTa2O5/SiO2干渉フィルムとの組合わせを具えたランプの色座標を示す図である。
【図3】 本発明によるTa2O5/SiO2干渉フィルムの、異なる入射角の入射光における反射スペクトルの計算値を、波長の関数として示す図である。
【図4】 C.I.E. 1931色度図の一部分における、光吸収媒体と種々のTa2O5/SiO2干渉フィルムとの組合わせを設けたランプの色座標を示す図である。
【図5】 C.I.E. 1931色度図の一部分における、光吸収媒体とTa2O5/SiO2干渉フィルムとの組合わせを設けたランプの色座標の時間依存性を示す図である。

Claims (14)

  1. 内部に光源を配置した光透過性のランプ容器と、
    可視範囲においてスペクトル遷移を示す光吸収媒体とを具えたランプであって、
    前記ランプ容器の少なくとも一部に干渉フィルムを設けたランプにおいて、
    前記干渉フィルムの反射率Rの変化が、400nm≦λ≦690nmの波長範囲において10%未満であり、
    前記干渉フィルムの反射率Rが、0.50≦R≦0.90の範囲に存在し、
    前記光吸収媒体を、前記ランプ容器と前記干渉フィルムとの間に位置する光吸収コーティングで構成したことを特徴とするランプ。
  2. 前記光吸収媒体が透過させる光のスペクトル透過率Tが、波長λ≦75nmの幅を有する波長範囲において、T≦0.15からT≧0.75まで変化することを特徴とする請求項1に記載のランプ。
  3. 前記ランプ容器の壁面が、前記光吸収媒体を具えていることを特徴とする請求項1または2に記載のランプ。
  4. 前記光吸収層の厚さtabsが、5nm≦tabs≦5μmの範囲に存在することを特徴とする請求項に記載のランプ。
  5. 前記光吸収コーティングが、有機的に改質したシランをゾル−ゲルプロセスにより化学変化させることによって得られる網目を具えて、
    前記有機的に改質したシランを、構造式RISi(ORII3の化合物が形成する群から選択して、
    ここに、RIがアルキル群またはアリール群から構成され、
    IIがアルキル群から構成される
    ことを特徴とする請求項1または2に記載のランプ。
  6. 前記RI群が、CH3またはC65を含むことを特徴とする請求項に記載のランプ。
  7. 前記RII群が、CH3またはC25を含むことを特徴とする請求項に記載のランプ。
  8. 動作中には着色光を放出し、オフ状態では少なくともほぼ無彩色の外観を有することを特徴とする請求項1または2に記載のランプ。
  9. 前記光吸収媒体が、アンバー色または赤色の透過性を具えていることを特徴とする請求項1または2に記載のランプ。
  10. 前記アンバー色の透過性を有する光吸収媒体が発色性フタルイエローであり、その化学式がC2261842であり、C.I.が56280であるか、
    あるいは、前記アンバー色の透過性を有する光吸収媒体がイエローアントラキノンであり、その化学式がC372154であり、C.I.が60645であることを特徴とする請求項に記載のランプ。
  11. 前記赤色の透過性を有する光吸収媒体が発色性フタルレッドであり、その化学式がC281642であり、C.I.が65300であることを特徴とする請求項に記載のランプ。
  12. 前記干渉フィルムが、比較的高い屈折率を有する材料の第1層と、比較的低い屈折率を有する第2層とを交互に具えていることを特徴とする請求項1または2に記載のランプ。
  13. 前記干渉フィルムの前記第2層を主にシリコン酸化物で構成し、前記干渉フィルムの前記第1層を主に、シリコン酸化物の屈折率に比べて屈折率が高い材料で構成したことを特徴とする請求項12に記載のランプ。
  14. 前記干渉フィルムの前記第1層を、チタニウム酸化物、タンタル酸化物、ジルコニウム酸化物、ニオビウム酸化物、ハフニウム酸化物、チッ化シリコン、及びこれらの材料の組合わせによって形成される群から選択した材料で構成したことを特徴とする請求項13に記載のランプ。
JP2002511362A 2000-06-16 2001-06-11 光吸収媒体を具えたランプ Expired - Lifetime JP5177929B2 (ja)

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
EP00202085 2000-06-16
EP00202085.7 2000-06-16
EP00204105.1 2000-11-20
EP00204105 2000-11-20
PCT/EP2001/006633 WO2001097253A1 (en) 2000-06-16 2001-06-11 Electric lamp comprising a light absorbing medium

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2004503908A JP2004503908A (ja) 2004-02-05
JP5177929B2 true JP5177929B2 (ja) 2013-04-10

Family

ID=26072368

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002511362A Expired - Lifetime JP5177929B2 (ja) 2000-06-16 2001-06-11 光吸収媒体を具えたランプ

Country Status (6)

Country Link
US (1) US6639342B2 (ja)
EP (1) EP1196942B1 (ja)
JP (1) JP5177929B2 (ja)
KR (1) KR100810816B1 (ja)
CN (1) CN1278378C (ja)
WO (1) WO2001097253A1 (ja)

Families Citing this family (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1754984A3 (en) * 2001-09-13 2009-09-30 Koninklijke Philips Electronics N.V. Light-absorbing coating, light-transmitting substrate, electric lamp, lamp vessel provided with a light-absorbing coating and a method of preparing a light-absorbing coating
WO2003071583A1 (en) * 2002-02-22 2003-08-28 Koninklijke Philips Electronics N.V. Electric lamp
US6906464B2 (en) * 2002-05-13 2005-06-14 Federal-Mogul World Wide, Inc. Red incandescent automotive lamp and method of making the same
CN100426448C (zh) * 2002-12-17 2008-10-15 皇家飞利浦电子股份有限公司 高压放电灯
KR20070001882A (ko) * 2003-11-25 2007-01-04 코닌클리즈케 필립스 일렉트로닉스 엔.브이. 전기 램프
JP2008511099A (ja) * 2004-08-20 2008-04-10 コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ 光吸収媒体を有する電気ランプ
JP4814242B2 (ja) 2004-09-15 2011-11-16 コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ 光吸収コーティングを備えられる光透過性基板、光吸収コーティング、及び光吸収コーティングを作る方法
DE102004055081A1 (de) * 2004-11-15 2006-05-18 Patent-Treuhand-Gesellschaft für elektrische Glühlampen mbH Glühlampe mit Absorptions- und Interferenzfilter
EP1958240B1 (en) * 2005-12-02 2016-08-17 Philips Intellectual Property & Standards GmbH An electric lamp
WO2008013873A2 (en) * 2006-07-25 2008-01-31 Cunningham David W Incandescent lamp incorporating infrared-reflective coating system, and lighting fixture incorporating such a lamp
DE102008033019A1 (de) * 2008-07-14 2010-01-21 Osram Gesellschaft mit beschränkter Haftung Glühlampe mit an eine Helligkeitsempfindlichkeitskurve des menschlichen Auges angepasster Emission
US8179030B2 (en) * 2009-11-30 2012-05-15 General Electric Company Oxide multilayers for high temperature applications and lamps
US9804308B2 (en) * 2010-12-09 2017-10-31 Konica Minolta, Inc. Near-infrared reflective film and near-infrared reflector provided with the same
DE102012023264A1 (de) 2012-11-29 2014-06-05 Auer Lighting Gmbh Frontscheinwerfer und Weißlichtlampe
CN104614794B (zh) * 2015-03-02 2017-05-31 山东阳谷恒晶光电有限公司 一种红色舞台滤光片及其制备方法
WO2020038884A1 (de) * 2018-08-23 2020-02-27 HELLA GmbH & Co. KGaA Filtermittel für eine komponente eines kraftfahrzeugs sowie leuchtmittel mit derartigen filtermitteln

Family Cites Families (27)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3630809A (en) * 1965-01-04 1971-12-28 Monsanto Co Pellucid laminates
US4082635A (en) * 1976-08-02 1978-04-04 Ciba-Geigy Corporation Ultraviolet light-curable diacrylate hydantoin adhesive compositions
JPS5518710U (ja) * 1978-07-24 1980-02-06
EP0037529A1 (de) * 1980-04-03 1981-10-14 Agfa-Gevaert AG Verfahren zur Herstellung eines Fotoempfängers mit einem multichroitischen Farbstreifenfilter
DE3113833A1 (de) * 1981-04-06 1982-10-21 Stefan 8026 Irschenhausen Reich Falschfarbenbrille
JPS60192903A (ja) 1984-03-14 1985-10-01 Canon Inc カラ−フイルタ−
NL8500367A (nl) 1985-02-11 1986-09-01 Philips Nv Gekleurde halogeen-gloeilamp.
JPS6217904A (ja) * 1985-07-15 1987-01-26 双葉電子工業株式会社 光源
JPS62268051A (ja) * 1986-05-14 1987-11-20 岩崎電気株式会社 高輝度光源
JPS6454640A (en) * 1987-08-26 1989-03-02 Toshiba Corp Reflector lamp
JPH01137065U (ja) * 1988-03-15 1989-09-19
JP2851659B2 (ja) * 1989-12-20 1999-01-27 松下電子工業株式会社 白熱電球
JPH053022A (ja) * 1991-06-26 1993-01-08 Giken Kagaku Kk ハロゲン電球
US5179468A (en) * 1991-11-05 1993-01-12 Gte Products Corporation Interleaving of similar thin-film stacks for producing optical interference coatings
JP3142927B2 (ja) * 1991-11-22 2001-03-07 三菱マテリアル株式会社 耐熱性透明黄色膜形成用組成物および耐熱性黄色透明体
JP2842721B2 (ja) * 1991-12-10 1999-01-06 東芝硝子株式会社 ネオジウム色投光多層膜反射鏡
DE69316282T2 (de) * 1992-02-19 1998-04-30 Idemitsu Kosan Co Farbfilter und seine herstellung sowie flüssigkristallprojektor, der diesen verwendet
JPH0636748A (ja) * 1992-07-14 1994-02-10 Matsushita Electron Corp ハロゲン電球
JPH06150888A (ja) * 1992-11-02 1994-05-31 Stanley Electric Co Ltd ハロゲン電球
EP0657752A1 (en) * 1993-12-08 1995-06-14 Osram Sylvania Inc. Optical coating and lamp employing same
DE4432315A1 (de) * 1994-09-12 1996-03-14 Patent Treuhand Ges Fuer Elektrische Gluehlampen Mbh Quecksilberdampf-Kurzbogenlampe
JPH08306343A (ja) * 1995-04-28 1996-11-22 Koito Mfg Co Ltd 白熱電球
US6356020B1 (en) * 1998-07-06 2002-03-12 U.S. Philips Corporation Electric lamp with optical interference coating
DE19841304A1 (de) * 1998-09-10 2000-03-16 Patent Treuhand Ges Fuer Elektrische Gluehlampen Mbh Glühlampe
JP2001222980A (ja) * 2000-02-10 2001-08-17 Nipro Corp 自動車用電球
JP2002110105A (ja) * 2000-09-29 2002-04-12 Stanley Electric Co Ltd 赤色発光ランプ
JP3928499B2 (ja) * 2002-07-02 2007-06-13 ウシオ電機株式会社 自動車用高色温度白熱電球

Also Published As

Publication number Publication date
JP2004503908A (ja) 2004-02-05
CN1388983A (zh) 2003-01-01
US6639342B2 (en) 2003-10-28
KR100810816B1 (ko) 2008-03-06
CN1278378C (zh) 2006-10-04
EP1196942B1 (en) 2014-03-26
US20020030426A1 (en) 2002-03-14
EP1196942A1 (en) 2002-04-17
WO2001097253A1 (en) 2001-12-20
KR20020027546A (ko) 2002-04-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5177929B2 (ja) 光吸収媒体を具えたランプ
KR100742015B1 (ko) 전기 램프
US6819049B1 (en) Electric lamp
US5578892A (en) Bug free linear quartz halogen lamp
JP4429019B2 (ja) ランプ
US20070075616A1 (en) Electric lamp
EP1782453B1 (en) Electric lamp comprising a light absorbing medium
JPH11176390A (ja) ハロゲン電球
JP3928499B2 (ja) 自動車用高色温度白熱電球
WO2009156899A1 (en) Multilayer filter for lamps.

Legal Events

Date Code Title Description
RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20070419

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20070419

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080611

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110404

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20110704

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20110711

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110905

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120717

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20121015

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20121210

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130108

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5177929

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R360 Written notification for declining of transfer of rights

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360

R360 Written notification for declining of transfer of rights

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360

R371 Transfer withdrawn

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R371

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

R360 Written notification for declining of transfer of rights

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360

R360 Written notification for declining of transfer of rights

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360

R371 Transfer withdrawn

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R371

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term