JP5177503B2 - 感光性樹脂組成物、及び新規酸基含有ビニルエステル樹脂 - Google Patents

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本発明は、硬化塗膜の可撓性とタックフリー性に優れた感光性樹脂組成物及び新規酸基含有ビニルエステル樹脂に関する。
プリント配線板の分野では、レジストパターン形成法として、感光性樹脂を配合したUV硬化型レジストインキを用い、レジストパターンを印刷し、UV露光して硬化させる方法や、スクリーン印刷やカーテンコート、スプレーコート等で現像型レジストインキを全面塗布した樹脂にフォトマスクを当てて露光し、未露光部を現像液で溶解してパターンを作成する方法が知られている。
後者のレジストパターン形成法で用いられる現像型レジストインキは、現像液の種類によって溶剤現像型、希アルカリ現像型に大別されるが、溶剤現像型のものは溶剤飛散による大気汚染の原因となったり、解像性が低く、さらに耐溶剤性、耐酸性にも劣るという問題を内在していることから、近年、後者の希アルカリ現像型レジストインキが注目されている。
また、近年、電気機器の小型化、薄型化が進行するとともにポリイミドを基板に用いたフレキシブルプリント配線基板(FPC)が急速に普及し、それに対応した柔軟性(可撓性)を有するソルダーレジストインキの要求が高まっている。
そのため、従来より、このような要求に対応するため、希アルカリ現像型レジストインキに用いられる感光性樹脂として、ビスフェノール型エポキシ樹脂にアクリル酸をカプロラクトンで変性した化合物と酸無水物とを反応させることにより、酸基含有ビニルエステル樹脂に柔軟性を付与する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
然し乍ら、この酸基含有ビニルエステル樹脂は前記カプロラクトンに起因するアルキレン基により柔軟性を発現するものであるものの、フレキシブルプリント配線基板用途においては可撓性が十分でなく、更に、レジストパターン形成後のタック性にも劣るものであった。
特開2006−307021号公報
本発明が解決しようとする課題は、硬化塗膜の可撓性に優れると共に、タック性にも優れるアルカリ現像型レジストインキに好適に用いられる感光性樹脂組成物を提供すること、並びにこのような特性を感光性樹脂組成物に付与し得るビニルエステル樹脂を提供することにある。
本発明者等は、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、感光性樹脂の分子構造中にウレタン結合とアルキレン基とフェノキシ基又はナフトキシ基とを導入することにより、その硬化塗膜の可撓性が向上し、フレキシブルプリント配線基板への密着性が良好なものとなると共に、塗膜のタック性も著しく改善されることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、酸基含有ビニルエステル樹脂(A)及び光重合開始剤(B)を必須成分とすることを特徴とする感光性樹脂組成物であって、前記酸基含有ビニルエステル樹脂(A)が、
分子構造内にフェノキシ基又はナフトキシ基、炭素原子数3〜15のアルキレン基、およびウレタン結合を有する多官能型エポキシ樹脂(a1)に、ラジカル重合性不飽和二重結合含有モノカルボン酸(a2)及び多塩基酸無水物(a3)を反応させて得られるものであることを特徴とする感光性樹脂組成物に関する。
本発明は、更に、分子構造内にフェノキシ基又はナフトキシ基、炭素原子数3〜15のアルキレン基、およびウレタン結合を有する多官能型エポキシ樹脂(a1)に、ラジカル重合性不飽和二重結合含有モノカルボン酸(a2)及び多塩基酸無水物(a3)を反応させて得られるものであることを特徴とする新規酸基含有ビニルエステル樹脂に関する。
本発明によれば、硬化塗膜の可撓性に優れると共に、タックフリー性にも優れる感光性樹脂組成物を提供すること、並びにこのような特性をアルカリ現像型レジストインキ用組成物に付与し得るビニルエステル樹脂を提供できる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の感光性樹脂組成物は、分子構造内にフェノキシ基又はナフトキシ基、炭素原子数3〜15のアルキレン基、およびウレタン結合を有する多官能エポキシ樹脂(a1)に、ラジカル重合性不飽和二重結合含有モノカルボン酸(a2)及び多塩基酸無水物(a3)を反応させて得られる構造を有する酸基含有ビニルエステル樹脂(A)を主剤として用いることを特徴としている。
前記酸基含有ビニルエステル樹脂(A)は、分子構造中にフェノキシ基又はナフトキシ基と、ウレタン結合とを有することから、分子間に適度な凝集力を付与することができ、柔軟な分子構造を有するにもかかわらず、その硬化塗膜に優れたタックフリー性を発現させることができる。
ここで、炭素原子数3〜15のアルキレン基は、前記酸基含有ビニルエステル樹脂(A)の原料である炭素原子数3〜15のアルキレン基を有するジイソシアネートや、炭素原子数3〜15のアルキレン基を有するアルキレンジカルボン酸に由来するものが挙げられる。ここで炭素原子数3〜15のアルキレンジイソシアネートとしては、1,6−ヘキサンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン−4,4‘−ジイソシアネート(水素添加MDI)等が挙げられる。また、素原子数3〜15のアルキレン基を有するアルキレンジカルボン酸としては、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸などが挙げられる。
前記酸基含有ビニルエステル樹脂(A)中のフェノキシ基又はナフトキシ基の含有率は、該フェノキシ基を構成するベンゼン環の質量、又は、該ナフトキシ基を構成するナフタレン環の質量で、2〜15質量%の範囲となる割合であることが、難燃性の改善効果と、硬化性に優れる点から好ましい。
前記酸基含有ビニルエステル樹脂(A)中の炭素原子数3〜15のアルキレン基の含有率は、2〜15質量%となる割合であることが硬化塗膜の可撓性が良好となる点から好ましく、なかでも4〜8質量%となる割合であることが特に好ましい。
前記酸基含有ビニルエステル樹脂(A)中のウレタン結合の含有割合は、具体的には該酸基含有ビニルエステル樹脂(A)1分子中、ウレタン結合を平均0.1〜5.6個となる割合であることが、硬化塗膜に適度なタックフリー性と可撓性とのバランスの点から好ましい。ここで、前記したフェノキシ基又はナフトキシ基を構成するベンゼン環又はナフタレン環の質量、及び、酸基含有ビニルエステル樹脂(A)中のウレタン結合の含有率は、原料の仕込み量からの計算値である。
前記したとおり、酸基含有ビニルエステル樹脂(A)は、分子構造内にフェノキシ基又はナフトキシ基、炭素原子数3〜15のアルキレン基、およびウレタン結合を有する多官能型エポキシ樹脂(a1)に、ラジカル重合性不飽和二重結合含有モノカルボン酸(a2)及び多塩基酸無水物(a3)を反応させて得られる構造を有するものである。ここで、前記多官能型エポキシ樹脂(a1)の構造中に、フェノキシ基又はナフトキシ基、炭素原子数3〜15のアルキレン基、及びウレタン結合を導入する方法としては、例えば、原料となるエポキシ樹脂(a)にフェノール又はナフトール(b)を反応させ、次いで、生成した水酸基に炭素原子数3〜15のアルキレンジイソシアネート(c)を反応させる方法が挙げられる。
ここで用いるエポキシ樹脂(a)は、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂などのノボラック型エポキシ樹脂;ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、テトラメチルビスフェノールA型エポキシ樹脂、テトラメチルビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂等のビスフェノール型エポキシ樹脂;ビフェニル型エポキシ樹脂、テトラメチルビフェニル型エポキシ樹脂等のビフェニル型エポキシ樹脂;ジシクロペンタジエン−フェノール付加反応型エポキシ樹脂;フェノールアラルキル型エポキシ樹脂;ジグリシジルオキシナフタレン;キサンテン骨格を分子構造中に有するエポキシ樹脂が挙げられる。
これらの中でも、特にビスフェノール型エポキシ樹脂が、レジストインキとして硬化後の柔軟性が良好となる点から好ましく、とりわけ液状ビスフェノール型エポキシ樹脂が、安価で経済性に優れ、かつ、硬化物の柔軟性、難燃性及び誘電特性に優れる点から好ましい。更に、該液状ビスフェノール型エポキシ樹脂の中でも、とりわけ2核体の含有率が80質量%以上のものが多官能型エポキシ樹脂(a1)製造時の三次元化分岐性が低く、フェノキシ基又はナフトキシ基を多量に含有させても、過度の増粘やゲル化に至るような問題が少なく、特に好ましい。
次に、フェノール又はナフトール(b)としては、フェノール、α−ナフトール、β−ナフトールが挙げあれる。これらのなかでも難燃性や硬化性の改善効果が高い点からナフトールであることが好ましく、特にβ−ナフトールが好ましい。
次に、炭素原子数3〜15のアルキレンジイソシアネート(c)としては、例えば、
1,6−ヘキサンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン−4,4‘−ジイソシアネート(水素添加MDI)などが挙げられる。これらのなかでも特に柔軟性の点から、1,6−ヘキサンジイソシアネートが好ましい。
また、本発明では上記アルキレンジイソシアネート(c)に加え、本発明の効果を損なわない範囲で、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、及び1,5−ナフタレンジイソシアネート等の芳香族系ジイソシアネート化合物を一部併用してもよい。
上記したビスフェノール型エポキシ樹脂にフェノール又はナフトール(b)を反応させ、次いで、生成した水酸基にジイソシアネート化合物(c)を反応させて得られる多官能エポキシ樹脂(a1)は、更に具体的には下記構造式1
下記構造式1
Figure 0005177503

(構造式1中、Xは炭素原子数1〜3のアルキリデン基又はスルホニル基を表し、R〜Rはそれぞれ独立的に水素原子又はメチル基を表し、Rは炭素原子数3〜15のアルキレン基を表し、Yはフェノキシ基又はナフトキシ基を表し、nは繰り返し単位の平均で0.05〜2.8である。)で表されるものが、硬化物の靱性向上の効果が顕著なものとなる点から好ましい。
ここで、構造式1中「Y」で示されるYはフェノキシ基又はナフトキシ基は、具体的には、下記構造式p1〜p3で表されるものが挙げられる。
Figure 0005177503
また、構造式1中の「X」は、前記した通り、炭素原子数1〜3のアルキリデン基又はスルホニル基であり、炭素原子数1〜3のアルキリデン基としてはメチリデン基、エチリデン基、2,2−プロピリデン基が挙げられる。これらのなかでも本発明の効果が顕著なものとなる点からメチリデン基、又は2,2−プロピリデン基であることが好ましい。
エポキシ樹脂(a)として、ビスフェノール型エポキシ樹脂などの2官能型エポキシ樹脂を用いる場合には、そのエポキシ当量は300〜2000g/当量の範囲にあることが、最終的に得られる酸基含有ビニルエステル樹脂(A)の柔軟性と、分子間の凝集力とのバランスが良好となる点から好ましく、特に300〜800g/eq.の範囲であることが好ましい。
また、酸基含有ビニルエステル樹脂(A)における分子構造内にフェノキシ基又はナフトキシ基、炭素原子数3〜15のアルキレン基、およびウレタン結合を有する多官能エポキシ樹脂(a1)に、ラジカル重合性不飽和二重結合含有モノカルボン酸(a2)及び多塩基酸無水物(a3)を反応させて得られる構造とは、多官能エポキシ樹脂(a1)に、ラジカル重合性不飽和二重結合含有モノカルボン酸(a2)を反応させ、次いで、生成した2級水酸基に多塩基酸無水物(a3)を反応させるか、或いは、多官能エポキシ樹脂(a1)に対して、ラジカル重合性不飽和二重結合含有モノカルボン酸(a2)と多塩基酸無水物(a3)とを同時に反応させることによって得られる構造が挙げられる。
また、本発明では前記酸基含有ビニルエステル樹脂(A)にその硬化物の可撓性をより一層高めるために、多官能エポキシ樹脂(a1)に、ラジカル重合性不飽和二重結合含有モノカルボン酸(a2)と炭素原子数3〜15のアルキレン基を有するアルキレンジカルボン酸(a4)とを反応させ、次いで、生成した2級水酸基に多塩基酸無水物(a3)を反応させて得られるものであってもよい。ここで用いる炭素原子数3〜15のアルキレン基を有するアルキレンジカルボン酸(a4)としては、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸等が挙げられる。これらのなかでも硬化塗膜の柔軟性とタックフリー性に優れる点からアジピン酸が好ましい。
以上詳述した酸基含有ビニルエステル樹脂(A)を製造する方法は、分子構造内にフェノキシ基又はナフトキシ基、炭素原子数3〜15のアルキレン基、およびウレタン結合を有する多官能型エポキシ樹脂(a1)を製造する工程(工程1)、及び、該工程1によって得られた多官能型エポキシ樹脂(a1)に、ラジカル重合性不飽和二重結合含有モノカルボン酸(a2)及び多塩基酸無水物(a3)を反応させる工程(工程2)を必須の反応工程とする方法が挙げられる。
工程1としては、具体的には、
(i)エポキシ樹脂(a)、フェノール又はナフトール(b)、及びジイソシアネート化合物(c)を全て一度に混合して反応させる方法、或いは、
(ii)エポキシ樹脂(a)と、フェノール又はナフトール(b)とを反応させ(工程1−1)、次いで得られた反応生成物にジイソシアネート化合物(c)を反応させる(工程1−2)方法が挙げられる。
ここで、前記方法(i)及び(ii)において、エポキシ樹脂(a)と、フェノール又はナフトール(b)との反応割合は、前記多官能型エポキシ樹脂(a1)中のエポキシ基1当量に対して、フェノール又はナフトール(b)中のフェノール性水酸基が0.2〜0.8当量の範囲となる割合、特に0.3〜0.6当量の範囲となる割合であることが硬化塗膜の難燃性やタックフリー性が良好なものとなる点から好ましい。
また、ジイソシアネート化合物(c)の使用量は、前記多官能型エポキシ樹脂(a1)中のエポキシ基1当量に対して、ジイソシアネート化合物(c)中のイソシアネート基が0.2〜0.8当量の範囲となる割合、特に0.3〜0.6当量の範囲となる割合であることが多官能型エポキシ樹脂(a1)の硬化物の靱性が良好なものとなる点から好ましい。
上記した(i)及び(ii)の各方法のなかでも、特に後者の方法(ii)が、反応選択性が高く、直鎖構造性の高い分子構造のエポキシ化合物を得ることができる点から好ましい。以下、方法(ii)について詳述する。
方法(ii)の工程1−1の反応条件としては、例えば、エポキシ樹脂(a)と、フェノール又はナフトール(b)を混合して、50〜200℃の温度範囲で1〜20時間撹拌することによって中間体を得ることができる。その際、必要に応じて有機溶媒も使用できる。用いられる有機溶媒としては、キシレン、トルエン等の芳香族系有機溶剤、
アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系有機溶剤、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル等のエステル系有機溶剤、ノルマルヘキサン等の脂肪族炭化水素系有機溶剤などが挙げられる。その使用量は、原料100質量部に対して10〜500質量部となる割合であることが好ましい。
また必要に応じて触媒も使用できる。ここで使用し得る触媒としては、例えば、ベンジルジメチルアミン等の第3級アミン類、テトラメチルアンモニウムクロライド等の第4級アンモニウム塩類、トリフェニルホスフィン、トリス(2,6−ジメトキシフェニル)ホスフィン等のホスフィン類、エチルトリフェニルホスホニウムブロマイド等のホスホニウム塩類、2メチルイミダゾール、2エチル4メチルイミダゾール等のイミダゾール類、三弗化ホウ素、無水塩化アルミニウム、塩化亜鉛などのルイス酸等が挙げられる。添加量としては、原料成分との合計に対して、0.001〜1質量%の範囲であることが好ましい。
次に、工程1−2としては、工程1−1で得られた反応生成物とジイソシアネート化合物(c)の反応工程においては、両者を混合して、40〜100℃の温度で1〜20時間撹拌させることによって目的の多官能型エポキシ樹脂(a1)を得ることができる。その際、必要に応じて有機溶媒も使用できる。用いられる有機溶媒としては、具体的には、キシレン、トルエン等の芳香族系有機溶剤、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系有機溶剤、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル等のエステル系有機溶剤、ノルマルヘキサン等の脂肪族炭化水素系有機溶剤などが挙げられる。その使用量は、原料100質量部に対して10〜500質量部となる割合であることが好ましい。
また必要に応じて触媒も使用できる。ここで使用し得る触媒としては、例えば、オクチル酸錫、ジブチル錫ラウレートなどの有機金属化合物、1、4−ジアザ−2、2、2−ビシクロオクタン、トリエチルアミン、ジメチルシクロヘキシルアミン、ジアザビシクロウンデカン、ジエチルベンジルアミンなどの3級アミン等が挙げられる。添加量としては、原料成分との合計に対して、5〜1000ppmとなる範囲であることが好ましい。
次に、工程2の方法は、該工程1によって得られた多官能型エポキシ樹脂(a1)に、ラジカル重合性不飽和二重結合含有モノカルボン酸(a2)を反応させ、次いで、該反応によって生成した2級水酸基に多塩基酸無水物(a3)を反応させる方法であってもよいし、また、工程1によって得られた多官能型エポキシ樹脂(a1)に、ラジカル重合性不飽和二重結合含有モノカルボン酸(a2)及び多塩基酸無水物(a3)を混合し、必要によりエステル交換触媒の存在下、一括で反応させる方法であってもよいが、本発明では特に、反応中のゲル化を良好に防止できる等の作業性の点から前者の方法が好ましい。以下、工程2を前者の方法に基づき詳述する。
即ち、工程2は、
工程2−1:工程1で得られた多官能型エポキシ樹脂(a1)とラジカル重合性不飽和二重結合含有モノカルボン酸(a2)と、必要に応じてエステル化触媒の存在下に反応させてエポキシビニルエステル樹脂(v1)を得る工程、及び
工程2−2: 得られたエポキシビニルエステル樹脂(v1)に多塩基酸無水物(a3)を反応させ、目的とする酸基含有ビニルエステル樹脂(A)を得る工程、
から構成される。
前記、工程2−1における多官能型エポキシ樹脂(a1)とラジカル重合性不飽和二重結合含有モノカルボン酸(a2)との反応割合は、通常、多官能エポキシ樹脂(a1)のエポキシ基1モルに対し、ラジカル重合性不飽和二重結合含有モノカルボン酸(a2)が0.8〜1.1モルとなる割合であることが好ましい。即ち、ラジカル重合性不飽和二重結合含有モノカルボン酸(a2)を前記比率が0.8モル以上となる範囲で反応させることにより、次工程における多塩基酸無水物(a3)との反応時のゲル化を抑制でき、また、1.1モル以下の範囲で反応させることにより、最終的に得られる酸基含有ビニルエステル樹脂(A)をレジストインキとして用いた際の予備乾燥時の乾燥性や、硬化物の耐熱性、耐薬品性、耐メッキ性等が良好なものとなる。これらの性能バランスに優れ、また活性エネルギー線に対する感度や樹脂組成物の貯蔵安定性に優れる点で、当該割合は0.90〜1.05モルとなる範囲であることが更に好ましい。
ここで使用し得るエステル化触媒は、例えばトリエチルアミン、N,N−ジメチルベンジルアミン、N,N−ジメチルアニリン、2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、ジアザビシクロオクタン等の3級アミン類;トリメチルベンジルアンモニウムクロライド、メチルトリエチルアンモニウムクロライド等の4級アンモニウム塩類;トリフェニルホスフィン、トリブチルホスフィン等のホスフィン類;2−メチルイミダゾール、1,2−ジメチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール等のイミダゾール類;トリフェニルスチビンが挙げられる。
この工程2−1における反応は希釈剤を用いることが系内粘度を低減できるため好ましい。ここで使用し得る希釈剤は、例えば、エチルメチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;トルエン、キシレン、テトラメチルベンゼン等の芳香族炭化水素類;ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールジエチルエーテル等のグリコールエーテル類;酢酸エチル、酢酸ブチル、ブチルセロソルブアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート等のエステル類;オクタン、デカン等の脂肪族炭化水素、石油エーテル、石油ナフサ、水添石油ナフサ、ソルベントナフサ等の石油系溶剤等の有機溶剤類等が挙げられる。これらのなかでも、特に反応時の操作性が良好であり、レジストインキとして用いた際の乾燥速度に優れる点から、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテートの単独使用、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートとケトン類との併用、またはジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテートと石油系溶剤との併用が好ましい。
また、工程2−1の反応では、反応中のゲル化抑制の点から重合禁止剤を使用することが望ましく、かかる重合禁止剤としては、ハイドロキノン、メチルハイドロキノン、ターシャリブチルハイドロキノン、メトキノン、トルハイドロキノン、トルキノン、1,4−ナフトキノン、フェノチアジン、ジターシャリブチルヒドロキシトルエン、N−ニトロソフェニルヒドロキシアミンのアルミニウム塩等が挙げられる。
前記したとおり、工程2−1では、酸基含有ビニルエステル樹脂(A)の柔軟性をより向上させる点から、炭素原子数3〜15のアルキレン基を有するアルキレンジカルボン酸(a4)を、ラジカル重合性不飽和二重結合含有モノカルボン酸(a2)と併用して、多官能型エポキシ樹脂(a1)との反応に供してもよい。ここで用いるアルキレンジカルボン酸(a4)の使用量は、最終的に得られる酸基含有ビニルエステル樹脂(A)における炭素原子数3〜15のアルキレン基の含有率が2〜15質量%となる様、適宜選択されることが硬化塗膜の可撓性とタックフリー性とのバランスに優れる点から好ましい。
工程2−1での反応温度は、60〜140℃の範囲であることが好ましい。また、工程1の総反応時間はスケールによっても相違するが、5〜40時間であることが好ましい。
次に、工程2−2は、得られたエポキシビニルエステル樹脂(v1)に多塩基酸無水物(a3)を反応させ、ペンダント状に酸基が結合している酸基含有ビニルエステル樹脂(A)を得る工程である。
この際、多塩基酸無水物(a3)の反応モル数は特に限定されるものではないが、酸基含有ビニルエステル樹脂(A)中の二級水酸基1.0モルに対し、多塩基酸無水物(a3)の酸無水物基が0.3〜1.0モルとなる割合であることが、当該反応におけるゲル化防止やレジストインキ配合物の安定性が良好となる点から好ましい。
工程2−2の反応における反応温度は60〜130℃の範囲であることが好ましく、反応時間は、1〜10時間の範囲であることが好ましい。
本発明では、このようにして多塩基酸無水物を付加させた後、更に、エポキシ基含有ラジカル重合性不飽和単量体を反応させてもよい。エポキシ基含有ラジカル重合性不飽和単量体としては、特に制限されるものではないが、グリシジル(メタ)アクリレートが樹脂感度が更に良好となる点から好ましい。
次に、本発明で用いる光重合開始剤(B)は、例えば、アセトフェノン、2,2−ジエトキシ−2−フェニルアセトフェノン、p−ジメチルアミノプロピオフェノン、シクロロアセトフェノン、2−メチル−1−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルホリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン−1等のアセトフェノン類;ベンゾフェノン、2−クロロベンゾフェノン、p,p−ビスジエチルアミノベンゾフェノン、p,p−ビスジエチルアミノベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルサルファイド等のベンゾフェノン類;ベンジル、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル等のベンゾインエーテル類;ベンジルジメチルケタール等のケタール類;チオキサントン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン等のチオキサントン類;アントラキノン、2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体、2,4,6−トリス−S−トリアジン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド等が挙げられる。これらのなかでも、2−メチル−1−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルホリノプロパン−1−オンや2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン−1が反応性が高く好ましい。これらの光重合開始剤(B)は、単独又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
前記光重合開始剤(B)の配合量は、酸基含有ビニルエステル樹脂(A)100質量部に対して、通常0.5〜50質量部の範囲であることが好ましい。即ち、0.5質量部以上においては、酸基含有ビニルエステル樹脂(A)の光硬化反応が良好に進行し、また、50質量部以下では硬化物の機械物性が良好なものとなる。活性エネルギー線に対する感度、硬化物の機械物性などに優れる点から、光重合開始剤(B)のより好ましい配合量は酸基含有ビニルエステル樹脂(A)100質量部に対して、2〜30質量部の範囲である。
また、本発明で用いる熱反応性硬化剤(C)は、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールFノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールSノボラック型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、レゾルシン・クレゾール共縮合ノボラック型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、トリスフェノールメタン型エポキシ樹脂、ゴム変性エポキシ樹脂、トリス(2,3−エポキシプロピル)イソシアヌレート、ジフェニルジグリシジルエーテル、テトラメチルジフェニルジグリシジルエーテル、オキサゾリドン環を含有するエポキシ樹脂等が挙げられる。
これらの中でも、レジストインキとして用いた際の熱管理幅が広く、熱硬化後の硬化物の耐熱性等に優れる面からクレゾールノボラック型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂、レゾルシン・クレゾール共縮合ノボラック型エポキシ樹脂、オキサゾリドン環を含有するエポキシ樹脂が好ましく、レジストインキとして用いた際の感度、反応性に優れる面からはビスフェノールA型エポキシ樹脂やトリス(2,3−エポキシプロピル)イソシアヌレートを用いることが好ましい。これらの樹脂は用途に合わせて単独又は2種以上を組み合わせて使用可能である。
前記オキサゾリドン環を含有するエポキシ樹脂は特に制限はないが、例えば、多官能型エポキシ樹脂と芳香族モノイソシアネート類とを反応させて得られるエポキシ樹脂等が挙げられる。
また、本発明では、更に、硬化促進剤を使用することが好ましい。硬化促進剤としては、例えば、メラミン及びその誘導体、イミダゾール及びその誘導体、ジシアンジアミド、フェノール及びその誘導体などの種々のエポキシ樹脂用硬化促進剤等が挙げられる。
熱反応性硬化剤(C)の配合量としては、前記酸基含有ビニルエステル樹脂(A)100質量部に対して5〜40質量部が好ましい。即ち、5質量部以上用いることにより、最終的に得られる硬化物の耐熱性、耐溶剤性、耐酸性、密着性等の諸物性に優れたものとなる他、絶縁抵抗等の電気特性に十分な性能が得られ、一方、40質量部以下とすることにより、活性エネルギー線に対する感度に優れ、レジストインキとして用いた際の感光性、現像性に優れたものとなる。
本発明の感光性樹脂組成物には、特にレジストインキ用樹脂組成物として用いる際には、上記各成分に加え、希釈剤(D)を配合することが好ましい。
前記希釈剤(D)としては、特に限定されるものではないが、例えば、エチルメチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;トルエン、キシレン、テトラメチルベンゼン等の芳香族炭化水素類;メチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、メチルカルビトール、ブチルカルビトール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールジエチルエーテル等のグリコールエーテル類;酢酸エチル、酢酸ブチル、ブチルセロソルブアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート等のエステル類;エタノール、プロパノール、エチレングリコール、プロピレングリコール等のアルコール類;オクタン、デカン等の脂肪族炭化水素;石油エーテル、石油ナフサ、水添石油ナフサ、ソルベントナフサ等の石油系溶剤等の有機溶剤や、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、N−ビニルピロリドン、N−ビニルカプロラクタム、アクリロイルモルホリン、メトキシテトラエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアクリルアミド、メラミン(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、グリセリンジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート等の反応性(メタ)アクリルモノマー、ヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトールジトリメチロールプロパン、ジペンタエリスリトール、トリス−ヒドロキシエチルイソシアヌレート等の多価アルコール、又はこれらのエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド付加物の多価(メタ)アクリレート類等の反応性(メタ)アクリルモノマーを挙げることができる。これらの中でもレジストインキとして用いた際の予備乾燥後の平滑性が良好となる点からエステル類の単独使用、エステル類と石油系溶剤との併用物が好ましく、これらと反応性希釈剤の併用物が更に好ましい。前記エステル類の中でもプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテートを用いることが好ましい。
希釈剤(D)は単独又は2種以上の混合物として用いられ、その配合量としては、酸基含有ビニルエステル樹脂(A)100質量部当り、10〜300質量部であることが好ましく、特に30〜200質量部であることが好ましい。
本発明の感光性樹脂組成物をレジストインキ用樹脂組成物とするためには、前記酸基含有ビニルエステル樹脂(A)、光重合開始剤(B)、熱反応性硬化剤(C)、及び希釈剤(D)を混合し、3本ロールや自転公転型撹拌機等の手段により均一に混合させることにより得られる。
ここで、酸基含有ビニルエステル樹脂(A)の配合量としては、特に制限されるものではないが、レジストインキの感度、予備乾燥後の乾燥性の改善効果が良好なものとなり、更に熱硬化後に得られる塗膜の耐熱性、耐溶剤性に優れる点からレジストインキ用樹脂組成物中10〜70質量%であることが好ましく、特に30〜60質量%となる範囲であることが好ましい。
本発明の感光性樹脂組成物には、以下に示すような当該技術分野で常用される顔料、充填剤、添加剤等が使用できる。例えば、キナクリドン系、アゾ系、フタロシアニン系等の有機顔料;酸化チタン、金属箔状顔料、防錆顔料等の無機顔料;硫酸バリウム、炭酸カルシウム、球状溶融シリカ、破砕状溶融シリカ、結晶シリカ、アルミナ、窒化珪素、水酸化アルミ、カーボンブラック、タルク、クレー等の充填剤;ヒンダードアミン系、ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系等の紫外線吸収剤;ヒンダードフェノール系、リン系、イオウ系、ヒドラジド系等の酸化防止剤;シラン系、チタン系等のカップリング剤;フッ素系界面活性剤等のレベリング剤;アエロジル等のレオロジーコントロール剤;顔料分散剤:ハジキ防止剤;消泡剤等の添加剤等が挙げられる。また必要に応じてガラス繊維、ガラス布、炭素繊維等の強化材を含有する事ができる。また必要に応じて難燃付与剤も添加できる。この難燃付与剤としては種々のものが使用できるが、例えば、デカブロモジフェニルエーテル、テトラブロモビスフェノールAなどのハロゲン化合物;赤リンや各種燐酸エステル化合物などの燐原子含有化合物;メラミン或いはその誘導体などの窒素原子含有化合物;水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、硼酸亜鉛、硼酸カルシウムなどの無機系難燃化合物が例示できる。
このようにして得られた感光性樹脂組成物は、紫外線又は電子線などの活性エネルギー線を照射することによって、硬化物を得ることが出来、その使用方法や用途においてなんら制限されるものではない。特にレジストインキ用樹脂組成物としたときには、例えば、スクリーン印刷、カーテンコート法、ロールコート法、スピンコート法、ディップコート法等によりプリント基板上に10〜150μm(液膜厚)の厚さに塗布した後、60〜90℃で15〜90分予備乾燥し有機溶剤等の揮発分を揮発させ(塗布と予備乾燥工程を複数回繰り返して積層させる場合もある)、その乾燥塗膜に所望のマスクパターンのネガフィルムを密着させ、その上から紫外線又は電子線などの放射線を照射し露光を行い(或いはレーザー光などを用いて直接パターンを露光しても良く、この場合はマスクパターンは必要としない。)、その後希アルカリ水溶液を現像液として現像することにより非露光領域の塗膜は除去され、露光部分の塗膜は光硬化しているので除去されず残留することにより、パターンを形成させることが出来る。この際の希アルカリ水溶液としては、0.5〜5質量%の炭酸ナトリウム水溶液や水酸化ナトリウム水溶液が一般的であるが、他のアルカリ溶液も使用可能である。次いで、130〜160℃で20〜90分熱風乾燥機等で熱硬化させることにより、電気特性、耐マイグレーション性、耐熱性、耐溶剤性等に優れた硬化塗膜を得ることが出来る。
前述の樹脂組成物は、例えばプリント配線板等の回路基板のソルダーレジスト、層間絶縁層、液晶カラーフィルタ用のレジスト材料、例えばオーバーコート、液晶用スペーサー、カラーフィルタ用顔料レジスト、ブラックマトリクス用レジスト等に好ましく使用される。これらのなかでも特にプリント配線板等の回路基板のソルダーレジスト、フレキシブルプリント配線基板(FPC)用のソルダーレジストとして有用である。
以下、本発明を実施例により更に具体的に説明する。例中部及び%は断りのない限り質量基準である。尚、IRスペクトルは以下の条件にて測定した。
[赤外吸収スペクトル]
装置:日本分光株式会社製 FT/IR−500。
各実施例で得られた樹脂溶液をKBr板に塗布し測定。
合成例1[多官能型エポキシ樹脂(a1)の合成]
1L4つ口フラスコに撹拌装置、温度計、滴下ロート、エアコンデンサーをセットした後、ビスフェノールA型エポキシ樹脂[大日本インキ化学工業(株)製、EPICLON 850、エポキシ当量188]:700.3gと、フェノール:162.1g、トリフェニルホスフィン:0.259gを加え、130℃で反応3時間後に残存フェノールの無いことを確認して100℃に冷却。発熱に注意しながら、滴下ロートよりヘキサメチレンジイソシアネート:137.6gを1時間半で、反応温度が100℃±10℃を保つように滴下する。滴下終了後、100℃で2時間反応し、反応物の赤外吸収スペクトルを測定、C=N伸縮振動による2270cm−1付近の吸収ピークが消失したことを確認。エポキシ当量:499、軟化点:58℃の多官能型エポキシ樹脂(a1−1)を得た。
実施例1[酸基含有ビニルエステル樹脂(A)の合成]
1L4つ口フラスコに撹拌装置、温度計、エアコンデンサーをセットし、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート:175g、BHT:1.62gを加えて撹拌しながら100℃に昇温し、多官能型エポキシ樹脂(a1−1):490gを完全に溶解均一化する。ハイドロキノン:0.280g、アクリル酸:70.7g、トリフェニルホスフィン:1.70gを加え、130℃で6時間加熱撹拌した後、無水コハク酸:88.4g、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート:175gを加えて110℃で4時間反応させ、樹脂分濃度:65%、酸価(固形分換算):84mgKOH/gの樹脂溶液(A−1)を得た。
実施例2[酸基含有ビニルエステル樹脂(A)の合成]
1L4つ口フラスコに撹拌装置、温度計、エアコンデンサーをセットし、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート:225g、BHT:1.83gを加えて撹拌しながら100℃に昇温し、多官能型エポキシ樹脂(a1−1):510gを完全に溶解均一化する。ハイドロキノン:0.292g、アジピン酸:42.5g、アクリル酸:31.6g、トリフェニルホスフィン:1.75gを加え、130℃で6時間加熱撹拌した後、無水コハク酸:115g、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート:169gを加えて110℃で4時間反応させ、続いてグリシジルメタクリレート:31.3gを加えて110℃で4時間反応させ、樹脂分濃度:65%、酸価(固形分換算):80mgKOH/gの樹脂溶液(A−2)を得た。得られた樹脂溶液(A−2)のIRスペクトルのチャートを図1に示す。
比較例1〔酸基含有ビニルエステル樹脂(A‘)の合成〕
3L4つ口フラスコに撹拌装置、温度計、エアコンデンサーをセットし、ヒドロキシエチルアクリレート−εカプロラクトン2モル付加物[ダイセル化学工業(株)製「PLACCEL FA2D」、平均分子量344]344gとテトラヒドロ無水フタル酸152gを仕込み、110℃で3時間反応を行った。続いてジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート629g、ビスフェノールA型エポキシ樹脂[大日本インキ化学工業(株)製「EPICLON 4050」、エポキシ当量950]950g、メトキノン1.5g、トリフェニルホスフィン2.2gを加え、110℃で15時間反応を行った。得られた樹脂溶液にジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート629gと無水コハク酸300gを加えて110℃で4時間反応を行い、さらにグリシジルメタクリレート142gを加えて120℃で6時間反応させ、樹脂分濃度60%、酸価(固形分換算)61mgKOH/gの樹脂溶液(A‘−1)を得た。
合成例2 [熱反応性硬化剤(C)の合成]
ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート:204gを100℃に加熱し、ビスフェノールA型エポキシ樹脂[大日本インキ化学工業(株)製EPICLON 1050 エポキシ当量475]:475gを均一溶解し樹脂分濃度が70%の熱反応性硬化剤(C−1)を得た。
実施例3〜4、比較例2
表1に示す配合組成に従って各化合物を配合し、冷却装置をつけた自転公転型撹拌機で混合分散させて、本発明のレジストインキ用樹脂組成物を調製した。このレジストインキ用樹脂組成物をソルダーレジストインキとして用いたときのタック性、感度、アルカリ現像性、熱管理幅及び塗膜性能(半田耐熱性、鉛筆硬度、密着性、耐折曲げ性、耐薬品性、耐溶剤性)を下記の方法に従って評価した。その評価結果を第2表に示す。尚、塗膜性能の評価する際の塗膜は、ポリイミドフィルム基板に、該ソルダーレジストインキを60μmの厚さ(乾燥前)に塗布し、80℃で30分間予備乾燥後、200mJ/cm2の露光量で紫外線を照射し、次いで30℃の1質量%炭酸ナトリウム水溶液を用い、2.0kg/cm2 のスプレー圧で60秒間現像処理したのち、150℃で30分後硬化することにより得たものを使用した。また、紫外線の照射は、オーク製作所製メタルハライドランプ露光装置と、アイグラフィック社製紫外線積算強度計を用いて行った。
(1)タック性の評価方法
ポリイミドフィルム基板に、ソルダーレジストインキを60μmの厚さ(乾燥前)に塗布し、80℃で30分間予備乾燥し、乾燥塗膜を得た。次に、この乾燥塗膜を室温に冷却した状態でソルダーマスクパターンを塗膜面に接触させ、ソルダーマスクパターンを剥離し、下記基準に従って評価した。
○:塗膜とソルダーマスクパターンが全く付着せず容易に剥離できるもの。
×:剥離時ソルダーマスクパターンに付着するもの。
(2)感度の評価方法
(1)と同様にして乾燥塗膜を作成し、この乾燥塗膜に21段ステップタブレット(コダック社製)を密着させ、200mJ/cm2 の紫外線を照射露光した。次いで、30℃の1質量%炭酸ナトリウム水溶液を用い、2.0kg/cm2 のスプレー圧で60秒間現像を行い、露光部分の除去されない部分の段数を数字にて示した。数字が大きい方が高感度であることを表す。
(3)希アルカリ現像性の評価方法
(1)と同様にして乾燥塗膜を作成し、この乾燥塗膜にソルダーマスクパターンを密着させ、200mJ/cm2 の紫外線を照射露光した。次いで30℃の1質量%炭酸ナトリウム水溶液を用い、2.0kg/cm2 のスプレー圧で60秒間現像を行った後の未露光部分を拡大鏡にて目視で観察し下記基準に従って評価した。
○:現像時、完全にインキが除去され、完全な現像ができたもの。
×:現像時、少しでも残渣が残っており、現像されない部分があるもの。
(4)80℃熱管理幅の評価方法
ポリイミドフィルム基板に、ソルダーレジストインキを60μmの厚さ(乾燥前)に塗布し、乾燥温度を80℃に設定し、乾燥時間を20分〜90分の10分間隔で変化させてそれぞれの乾燥時間で予備乾燥させた乾燥塗膜を得た。この乾燥塗膜を用いて(3)現像性の評価方法と同様の方法にて、現像とその評価を行い、前記(3)の○の評価が得られる最大の予備乾燥時間を熱管理幅とした。この数値が大きいほど熱管理幅が広く、インキの熱安定性が高いことを表す。
(5)半田耐熱性の評価方法
硬化塗膜をJIS C 6481の試験方法に従って、260℃で半田浴へ10秒間浸漬を3回行い、外観の変化を評価した。
○:外観に変化が認められないもの。
△:硬化膜の変色が認められるもの。硬化膜の浮き、剥れ、半田潜りはなし。
×:硬化膜の浮き、剥れ、半田潜りあり。
(6)鉛筆硬度の評価方法
硬化塗膜をJIS K 5400の試験方法に従って試験し、塗膜に傷のつかない最も高い硬度を観測した。
(7)密着性の評価方法
硬化塗膜に巾1mmで10×10のクロスカットを入れ、セロハンテープで剥離テストを行い剥がれの状態を目視観察した。
○:剥がれが認められないもの
△:1〜10箇所に剥がれが認められるもの
×:10箇所以上剥がれたもの
(8)耐折り曲げ性の評価方法
硬化塗膜を180°折り曲げた後に、逆側に180°事を3回繰り返した時の折り曲げ部の状態を目視観察した。
◎:3回折り曲げ後、割れ、白化等の外観変化がないもの。
○:2回折り曲げ後、割れ、白化等の外観変化がないもの。
△:1回折り曲げ後、割れ、白化等の外観変化がないもの。
×:1回折り曲げで白化や割れが発生するもの。
(9)耐薬品性の評価方法
硬化塗膜を25℃の10質量%塩酸に60分間浸漬した後の塗膜状態を評価した。
○:全く変化が認められないもの。
×:塗膜が膨潤して剥離したもの。
(10)耐溶剤性の評価方法
硬化塗膜を25℃の塩化メチレンに60分間浸漬した後の塗膜状態を評価した。
○:全く変化が認められないもの。
×:塗膜が膨潤して剥離したもの。
Figure 0005177503

光重合開始剤:「イルガキュア907」チバ・スペシャリティ製
光重合開始助剤:2,4−ジエチルチオキサントン
熱硬化促進剤:2−エチル−4−メチルイミダゾール
反応性希釈剤:ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート
顔料:フタロシアニングリーン
充填剤:タルク
実施例2で得られた樹脂溶液(A−2)のIRチャート図である。

Claims (8)

  1. 酸基含有ビニルエステル樹脂(A)及び光重合開始剤(B)を必須成分とする感光性樹脂組成物であって、前記酸基含有ビニルエステル樹脂(A)が、
    分子構造内にフェノキシ基又はナフトキシ基、炭素原子数3〜15のアルキレン基、およびウレタン結合を有する多官能型エポキシ樹脂(a1)に、ラジカル重合性不飽和二重結合含有モノカルボン酸(a2)及び多塩基酸無水物(a3)を反応させて得られるものであることを特徴とする感光性樹脂組成物。
  2. 前記酸基含有ビニルエステル樹脂(A)が、該樹脂(A)中に前記した、炭素原子数3〜15のアルキレン基を2〜15質量%となる割合で含有するものである請求項1記載の感光性樹脂組成物。
  3. 前記多官能型エポキシ樹脂(a1)がエポキシ当量300〜2000g/当量の範囲にあるものである請求項1又は2記載の感光性樹脂組成物。
  4. 前記酸基含有ビニルエステル樹脂(A)が、該酸基含有ビニルエステル樹脂(A)1分子中、ウレタン結合を平均0.1〜5.6個となる割合で含むものである請求項1記載の感光性樹脂組成物。
  5. 多官能型エポキシ樹脂(a1)が、エポキシ樹脂(a)にフェノール又はナフトール(b)と、脂肪族ジイソシアネート化合物(c)とを反応させて得られるものである請求項1又は2記載の感光性樹脂組成物。
  6. 前記エポキシ樹脂(a)が液状ビスフェノール型エポキシ樹脂である請求項5記載の感光性樹脂組成物。
  7. 酸基含有ビニルエステル樹脂(A)及び光重合開始剤(B)に加え、更に熱反応性硬化剤(C)及び希釈剤(D)を含有する請求項1〜6の何れか1つに記載の感光性樹脂組成物。
  8. 分子構造内にフェノキシ基又はナフトキシ基、炭素原子数3〜15のアルキレン基、およびウレタン結合を有する多官能型エポキシ樹脂(a1)に、ラジカル重合性不飽和二重結合含有モノカルボン酸(a2)及び多塩基酸無水物(a3)を反応させて得られるものであることを特徴とする新規酸基含有ビニルエステル樹脂。
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