JP5176441B2 - リチウム複合金属酸化物および非水電解質二次電池 - Google Patents
リチウム複合金属酸化物および非水電解質二次電池 Download PDFInfo
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Description
<1>Liおよび少なくとも1種の遷移金属元素を含有するリチウム複合金属酸化物であって、該リチウム複合金属酸化物を構成する少なくとも一個のリチウム複合金属酸化物粒子が、六方晶型の結晶構造と単斜晶型の結晶構造とを共に有することを特徴とするリチウム複合金属酸化物。
<2>前記単斜晶型の結晶構造が、空間群C2/mに帰属される結晶構造である前記<1>記載のリチウム複合金属酸化物。
<3>前記六方晶型の結晶構造が、空間群R−3mに帰属される結晶構造である前記<1>または<2>記載のリチウム複合金属酸化物。
<4>遷移金属元素の合計量(モル)に対し、Liの量(モル)が1.4以上1.7以下である前記<1>〜<3>のいずれかに記載のリチウム複合金属酸化物。
<5>Liおよび少なくとも1種の遷移金属元素を含有するリチウム複合金属酸化物が、Liと、Ni、Co、MnおよびFeから選ばれる少なくとも1種の元素とを含有するリチウム複合金属酸化物である前記<1>〜<4>のいずれかに記載のリチウム複合金属酸化物。
<6>Liおよび少なくとも1種の遷移金属元素を含有するリチウム複合金属酸化物が、Li、NiおよびM(ここで、MはMn、CoおよびFeからなる群より選ばれる1種以上の遷移金属元素を表す。)を含有するリチウム複合金属酸化物である前記<1>〜<5>のいずれかに記載のリチウム複合金属酸化物。
<7>Li、NiおよびM(ここで、MはMn、CoおよびFeからなる群より選ばれる1種以上の遷移金属元素を表す。)を含有するリチウム複合金属酸化物であって、CuKαを線源とし、かつ回折角2θの測定範囲を10°以上90°以下とする粉末X線回折測定により得られるリチウム複合金属酸化物の粉末X線回折図形において、2θが20°以上23°以下の範囲に回折ピーク(回折ピークA)を与えることを特徴とするリチウム複合金属酸化物。
<8>前記粉末X線回折図形において、最大強度を示す回折ピーク(回折ピークB)の強度を100としたとき、回折ピークAの強度が3以上10以下である前記<7>記載のリチウム複合金属酸化物。
<9>六方晶型の結晶構造を有し、該結晶構造のリートベルト解析におけるa軸の格子定数が、2.840Å以上2.851Å以下である前記<7>または<8>記載のリチウム複合金属酸化物。
<10>NiおよびMの合計量(モル)に対し、Liの量(モル)が1.4以上1.7以下である前記<6>〜<9>のいずれかに記載のリチウム複合金属酸化物。
<11>NiおよびMの合計量(モル)に対し、Mの量(モル)が0を超え0.9以下である前記<6>〜<10>のいずれかに記載のリチウム複合金属酸化物。
<12>Mの合計量(モル)に対し、Coの量(モル)が0以上0.4以下である前記<6>〜<11>のいずれかに記載のリチウム複合金属酸化物。
<13>MがMnおよび/またはCoである前記<6>〜<12>のいずれかに記載のリチウム複合金属酸化物。
<14>MがMnである前記<6>〜<13>のいずれかに記載のリチウム複合金属酸化物。
<15>前記<1>〜<14>のいずれかに記載のリチウム複合金属酸化物からなる非水電解質二次電池用正極活物質。
<16>前記<15>記載の非水電解質二次電池用正極活物質を有する非水電解質二次電池用正極。
<17>前記<16>記載の非水電解質二次電池用正極を有する非水電解質二次電池。
<18>さらにセパレータを有する前記<17>記載の非水電解質二次電池。
<19>セパレータが、耐熱樹脂を含有する耐熱層と熱可塑性樹脂を含有するシャットダウン層とが積層されてなる積層多孔質フィルムからなるセパレータである前記<18>記載の非水電解質二次電池。
<20>前記<17>〜<19>のいずれかに記載の非水電解質二次電池を、40℃以上70℃以下の温度範囲において、最大電圧が4.0V以上5.0V以下の範囲となる電圧で充電し、最小電圧が2.0V以上3.0V以下の範囲となる電圧で放電する非水電解質二次電池の充放電方法。
<21>前記<17>〜<19>のいずれかに記載の非水電解質二次電池を、40℃以上70℃以下の温度範囲において、以下の(1)および(2)の工程をこの順で含む方法により、充放電を行う前記<20>記載の非水電解質二次電池の充放電方法。
(1)非水電解質二次電池を、最大電圧が4.3V以上4.8V以下の範囲となる電圧で充電し、最小電圧が2.0V以上3.0V以下の範囲となる電圧で放電する。
(2)最大電圧が4.0V以上4.4V以下の範囲となる電圧で充電し、最小電圧が2.0V以上3.0V以下の範囲で放電する。
<22>前記<20>または<21>に記載の非水電解質二次電池の充放電方法による充放電がなされた非水電解質二次電池。
(1)まず、リチウム複合金属酸化物について、CuKαを線源とし、かつ回折角2θの測定範囲を10°以上90°以下とする粉末X線回折測定を行い、その結果をもとに後述のリートベルト解析を行い、リチウム複合金属酸化物が有する結晶構造を解析し、該結晶構造における空間群および格子定数を決定する。
(2)リチウム複合金属酸化物粒子について、透過型電子顕微鏡による観察(TEM観察)および該粒子の電子線回折測定を行うことにより、一個のリチウム複合金属酸化物粒子が、六方晶型の結晶構造と単斜晶型の結晶構造とを共に有することを確認することができる。具体的には、電子線回折測定により得られる回折点のデータ(中心点からの距離)および前記(1)における格子定数をもとに、該回折点が前記(1)で決定された空間群において、どの結晶面に帰属されるかを決定し、該回折点について暗視野像を撮影することにより、一個のリチウム複合金属酸化物粒子が、六方晶型の結晶構造と単斜晶型の結晶構造とを共に有することを確認することができる(例えば、「結晶解析ハンドブック」、1999年9月10日発行、日本結晶学会編、参照)。
(1)NiおよびMを含有する水溶液とアルカリ(A)とを混合することにより、沈殿を生成させる工程。
(2)該沈殿と酸化剤と、LiOHを含むアルカリ(B)とを含有する液状混合物を150℃〜350℃の温度範囲で水熱処理し、水熱処理品を得る工程。
(3)該水熱処理品を洗浄し、洗浄品を得る工程。
(4)該洗浄品を乾燥し、乾燥品を得る工程。
(5)該乾燥品とリチウム化合物とを乾式混合により混合して得られる混合物を焼成し、焼成品を得る工程。
(1)非水電解質二次電池を、最大電圧が4.3V以上4.8V以下の範囲となる電圧で充電し、最小電圧が2.0V以上3.0V以下の範囲となる電圧で放電する。
(2)最大電圧が4.0V以上4.4V以下の範囲となる電圧で充電し、最小電圧が2.0V以上3.0V以下の範囲で放電する。
正極活物質と導電材アセチレンブラックの混合物に、バインダーとしてPVDFの1−メチル−2−ピロリドン(以下、NMPということがある。)溶液を、活物質:導電材:バインダー=86:10:4(重量比)の組成となるように加えて混練することによりペーストとし、集電体となる#200ステンレスメッシュに該ペーストを塗布して150℃で8時間真空乾燥を行い、正極を得た。
<充放電条件1>
充電最大電圧4.3V、充電時間8時間、充電電流0.4mA/cm2
放電最小電圧3.0V、放電電流0.4mA/cm2
<充放電条件2>
1サイクル、2サイクルの充電最大電圧4.5V、充電時間8時間、充電電流0.6mA/cm2、放電最小電圧3.0V、放電電流0.6mA/cm2
3サイクル以降の充電最大電圧4.3V、充電時間8時間、充電電流0.6mA/cm2、放電最小電圧3.0V、放電電流0.6mA/cm2
<容量維持率>
容量維持率(%)=所定回数のサイクルにおける放電容量/初回放電容量×100
粉末1gを窒素雰囲気中150℃、15分間乾燥した後、マイクロメトリックス製フローソーブII2300を用いて測定した。
粉末を塩酸に溶解させた後、誘導結合プラズマ発光分析法(SPS3000、以下ICP−AESと呼ぶことがある)を用いて測定した。
リチウム複合金属酸化物の粉末X線回折測定は株式会社リガク製RINT2500TTR型を用いて行った。測定は、リチウム複合金属酸化物を専用の基板に充填し、CuKα線源を用いて、回折角2θ=10°〜90°の範囲にて行い、粉末X線回折図形を得た。また、リートベルト解析は、解析プログラムRIETAN-2000(F. Izumi and T. Ikeda, Mater. Sci. Forum, 321−324(2000)198、参照)により行い、リチウム複合金属酸化物が有する結晶構造の空間群および格子定数を求めた。
粒子のTEM観察および該粒子の電子線回折測定は、測定装置として株式会社日本電子製EF−TEM JEM2200FSを用いて行った。具体的には、リチウム複合金属酸化物を支持膜付きCuメッシュ上にのせ、加速電圧が200kVの電子線を照射して、電子線回折測定およびTEM観察(明視野像および暗視野像の撮影)を行った。前記の方法により、一個のリチウム複合金属酸化物粒子が、六方晶型の結晶構造(例えば、空間群R−3mに帰属される結晶構造)と単斜晶型の結晶構造(例えば、空間群C2/mに帰属される結晶構造)とを有することの確認を行った。
1.リチウム複合金属酸化物の製造
チタン製ビーカー内で、水酸化リチウム一水和物50g、蒸留水500mlおよびエタノール200mlを用いて、攪拌し、水酸化リチウム一水和物を完全に溶解させ、水酸化リチウム水溶液を調製した。水酸化リチウム水溶液入りチタン製ビーカーを低温恒温槽内に静置して、−10℃で保持した。ガラス製ビーカー内で、塩化ニッケル(II)六水和物23.17g、塩化マンガン(II)四水和物23.25g、硝酸コバルト(II)六水和物7.28g(Ni:Mn:Coのモル比は0.41:0.49:0.10である。)および蒸留水500mlを用いて、攪拌し、上記の塩化ニッケル(II)六水和物、塩化マンガン(II)四水和物および硝酸コバルト(II)六水和物の金属塩を完全に溶解させ、ニッケル−マンガン−コバルト水溶液を得た。該水溶液を、−10℃に保持した水酸化リチウム水溶液に、滴下し、沈殿を生成させた。
粉末A1を用いて平板型電池を作製し、充放電試験のサイクルを繰り返した結果、初回、10回目、20回目、30回目における放電容量(mAh/g)は、それぞれ、113、132、154、169であり、容量維持率(%)は、それぞれ100、117、136、149であった。
粉末A1を用いて平板型電池を作製し、充放電試験のサイクルを繰り返した結果、初回、3回目、5回目、10回目における放電容量(mAh/g)は、それぞれ、165、178、178、178であり、容量維持率(%)は、それぞれ100、108、108、108であった。
1.リチウム複合金属酸化物の製造
硝酸コバルト(II)六水和物を用いずに、塩化ニッケル(II)六水和物26.15g、塩化マンガン(II)四水和物25.73gを用いて、Ni:Mnのモル比を0.46:0.54とした以外は、比較例1と同様にして、粉末A2を得た。
粉末A2を用いて平板型電池を作製し、充放電試験のサイクルを繰り返した結果、初回、10回目、20回目、30回目における放電容量(mAh/g)は、それぞれ、112、127、143、154であり、容量維持率(%)は、それぞれ100、113、128、137であった。
粉末A2を用いて平板型電池を作製し、充放電試験のサイクルを繰り返した結果、初回、3回目、5回目、10回目における放電容量(mAh/g)は、それぞれ、145、171、173、175であり、容量維持率(%)は、それぞれ100、119、119、121であった。
1.リチウム複合金属酸化物の製造
水熱処理品を得るまでの工程は比較例1と同様に行った。水熱処理品をオートクレーブから取出し、蒸留水にてデカンテーションを行った後、ろ過・蒸留水洗浄し、100℃で乾燥させて乾燥品を得た。
粉末B1を用いて平板型電池を作製し、充放電試験のサイクルを繰り返した結果、初回、10回目、20回目、30回目における放電容量(mAh/g)は、それぞれ、106、125、150、172であり、容量維持率(%)は、それぞれ100、118、142、162であり、A1およびA2の容量維持率よりも高かった。
粉末B1を用いて平板型電池を作製し、充放電試験のサイクルを繰り返した結果、初回、3回目、5回目、10回目における放電容量(mAh/g)は、それぞれ、170、202、204、208であり、容量維持率(%)は、それぞれ100、119、120、122であり、A1およびA2の容量維持率よりも高かった。
1.リチウム複合金属酸化物の製造
乾燥品2.0gと、水酸化リチウム一水和物1.79gとをメノウ乳鉢を用いて乾式混合して混合物を得た以外は、実施例1と同様にして、粉末B2を得た。
粉末B2を用いて平板型電池を作製し、充放電試験のサイクルを繰り返した結果、初回、10回目、20回目、30回目における放電容量(mAh/g)は、それぞれ、94、126、163、182であり、容量維持率(%)は、それぞれ100、134、173、194であり、A1およびA2の容量維持率よりも高かった。
粉末B2を用いて平板型電池を作製し、充放電試験のサイクルを繰り返した結果、初回、3回目、5回目、10回目における放電容量(mAh/g)は、それぞれ、154、202、203、204であり、容量維持率(%)は、それぞれ100、131、132、132であり、A1およびA2の容量維持率よりも高かった。
1.リチウム複合金属酸化物の製造
乾燥品2.0gと、水酸化リチウム一水和物3.58gとをメノウ乳鉢を用いて乾式混合して混合物を得た以外は、実施例1と同様にして、粉末B3を得た。
粉末B3を用いて平板型電池を作製し、充放電試験のサイクルを繰り返した結果、初回、10回目、20回目、30回目における放電容量(mAh/g)は、それぞれ、92、113、141、165であり、容量維持率(%)は、それぞれ100、123、153、179であり、A1およびA2の容量維持率よりも高かった。
粉末B3を用いて平板型電池を作製し、充放電試験のサイクルを繰り返した結果、初回、3回目、5回目、10回目における放電容量(mAh/g)は、それぞれ、145、197、197、197であり、容量維持率(%)は、それぞれ100、136、136、136であり、A1およびA2の容量維持率よりも高かった。
1.リチウム複合金属酸化物の製造
硝酸コバルト(II)六水和物7.28gの代わりに、塩化鉄(III)六水和物6.76gを用いた以外は、比較例1と同様にして、水熱処理品を得た(Ni:Mn:Feのモル比は0.41:0.49:0.10である。)。水熱処理品をオートクレーブから取出し、蒸留水にてデカンテーションを行った後、ろ過・蒸留水洗浄し、100℃で乾燥させて乾燥品を得た。
粉末B4を用いて平板型電池を作製し、充放電試験のサイクルを繰り返した結果、初回、10回目、20回目、30回目における放電容量(mAh/g)は、それぞれ、82、133、161、165であり、容量維持率(%)は、それぞれ100、161、196、201であり、A1およびA2の容量維持率よりも高かった。
粉末B4を用いて平板型電池を作製し、充放電試験のサイクルを繰り返した結果、初回、3回目、5回目、10回目における放電容量(mAh/g)は、それぞれ、125、180、176、176であり、容量維持率(%)は、それぞれ100、143、140、140であり、A1およびA2の容量維持率よりも高かった。
(1)塗工液の製造
NMP4200gに塩化カルシウム272.7gを溶解した後、パラフェニレンジアミン132.9gを添加して完全に溶解させた。得られた溶液に、テレフタル酸ジクロライド243.3gを徐々に添加して重合し、パラアラミドを得て、さらにNMPで希釈して、濃度2.0重量%のパラアラミド溶液(A)を得た。得られたパラアラミド溶液100gに、アルミナ粉末(a)2g(日本アエロジル社製、アルミナC,平均粒子径0.02μm)とアルミナ粉末(b)2g(住友化学株式会社製スミコランダム、AA03、平均粒子径0.3μm)とをフィラーとして計4g添加して混合し、ナノマイザーで3回処理し、さらに1000メッシュの金網で濾過、減圧下で脱泡して、スラリー状塗工液(B)を製造した。パラアラミドおよびアルミナ粉末の合計重量に対するアルミナ粉末(フィラー)の重量は、67重量%となる。
シャットダウン層としては、ポリエチレン製多孔質膜(膜厚12μm、透気度140秒/100cc、平均孔径0.1μm、空孔率50%)を用いた。厚み100μmのPETフィルムの上に上記ポリエチレン製多孔質膜を固定し、テスター産業株式会社製バーコーターにより、該多孔質膜の上にスラリー状塗工液(B)を塗工した。PETフィルム上の塗工された該多孔質膜を一体にしたまま、貧溶媒である水中に浸漬させ、パラアラミド多孔質膜(耐熱層)を析出させた後、溶媒を乾燥させて、耐熱層とシャットダウン層とが積層された積層多孔質フィルム1を得た。積層多孔質フィルム1の厚みは16μmであり、パラアラミド多孔質膜(耐熱層)の厚みは4μmであった。積層多孔質フィルム1の透気度は180秒/100cc、空孔率は50%であった。積層多孔質フィルム1における耐熱層の断面を走査型電子顕微鏡(SEM)により観察をしたところ、0.03μm〜0.06μm程度の比較的小さな微細孔と0.1μm〜1μm程度の比較的大きな微細孔とを有することがわかった。尚、積層多孔質フィルムの評価は以下の方法で行った。
(A)厚み測定
積層多孔質フィルムの厚み、シャットダウン層の厚みは、JIS規格(K7130−1992)に従い、測定した。また、耐熱層の厚みとしては、積層多孔質フィルムの厚みからシャットダウン層の厚みを差し引いた値を用いた。
(B)ガーレー法による透気度の測定
積層多孔質フィルムの透気度は、JIS P8117に基づいて、株式会社安田精機製作所製のデジタルタイマー式ガーレー式デンソメータで測定した。
(C)空孔率
得られた積層多孔質フィルムのサンプルを一辺の長さ10cmの正方形に切り取り、重量W(g)と厚みD(cm)を測定した。サンプル中のそれぞれの層の重量(Wi)を求め、Wiとそれぞれの層の材質の真比重(g/cm3)とから、それぞれの層の体積を求めて、次式より空孔率(体積%)を求めた。
空孔率(体積%)=100×{1−(W1/真比重1+W2/真比重2+・・+Wn/真比重n)/(10×10×D)}
Claims (18)
- Liおよび少なくとも1種の遷移金属元素を含有するリチウム複合金属酸化物であって、少なくとも1種の遷移金属元素が、Ni、Co、MnおよびFeから選ばれる少なくとも1種の元素であり、遷移金属元素の合計量(モル)に対し、該Liの量(モル)が1.4以上1.7以下であり、該リチウム複合金属酸化物を構成する少なくとも一個のリチウム複合金属酸化物粒子が、空間群R−3mに帰属される六方晶型の結晶構造と空間群C2/mに帰属される単斜晶型の結晶構造とを共に有することを特徴とするリチウム複合金属酸化物。
- Liおよび少なくとも1種の遷移金属元素を含有するリチウム複合金属酸化物が、Li、NiおよびM(ここで、MはMn、CoおよびFeからなる群より選ばれる1種以上の遷移金属元素を表す。)を含有するリチウム複合金属酸化物である請求項1記載のリチウム複合金属酸化物。
- CuKαを線源とし、かつ回折角2θの測定範囲を10°以上90°以下とする粉末X線回折測定により得られるリチウム複合金属酸化物の粉末X線回折図形において、2θが20°以上23°以下の範囲に回折ピーク(回折ピークA)を与える請求項2記載のリチウム複合金属酸化物。
- 前記粉末X線回折図形において、最大強度を示す回折ピーク(回折ピークB)の強度を100としたとき、回折ピークAの強度が3以上10以下である請求項3記載のリチウム複合金属酸化物。
- 六方晶型の結晶構造のリートベルト解析におけるa軸の格子定数が、2.840Å以上2.851Å以下である請求項3または4記載のリチウム複合金属酸化物。
- NiおよびMの合計量(モル)に対し、Liの量(モル)が1.4以上1.7以下である請求項2〜5のいずれかに記載のリチウム複合金属酸化物。
- NiおよびMの合計量(モル)に対し、Mの量(モル)が0を超え0.9以下である請求項2〜6のいずれかに記載のリチウム複合金属酸化物。
- Mの合計量(モル)に対し、Coの量(モル)が0以上0.4以下である請求項2〜7のいずれかに記載のリチウム複合金属酸化物。
- MがMnおよび/またはCoである請求項2〜8のいずれかに記載のリチウム複合金属酸化物。
- MがMnである請求項2〜9のいずれかに記載のリチウム複合金属酸化物。
- 請求項1〜10のいずれかに記載のリチウム複合金属酸化物からなる非水電解質二次電池用正極活物質。
- 請求項11記載の非水電解質二次電池用正極活物質を有する非水電解質二次電池用正極。
- 請求項12記載の非水電解質二次電池用正極を有する非水電解質二次電池。
- さらにセパレータを有する請求項13記載の非水電解質二次電池。
- セパレータが、耐熱樹脂を含有する耐熱層と熱可塑性樹脂を含有するシャットダウン層とが積層されてなる積層多孔質フィルムからなるセパレータである請求項14記載の非水電解質二次電池。
- 請求項13〜15のいずれかに記載の非水電解質二次電池を、40℃以上70℃以下の温度範囲において、最大電圧が4.0V以上5.0V以下の範囲となる電圧で充電し、最小電圧が2.0V以上3.0V以下の範囲となる電圧で放電する非水電解質二次電池の充放電方法。
- 請求項13〜15のいずれかに記載の非水電解質二次電池を、40℃以上70℃以下の温度範囲において、以下の(1)および(2)の工程をこの順で含む方法により、充放電を行う請求項16記載の非水電解質二次電池の充放電方法。
(1)非水電解質二次電池を、最大電圧が4.3V以上4.8V以下の範囲となる電圧で充電し、最小電圧が2.0V以上3.0V以下の範囲となる電圧で放電する。
(2)最大電圧が4.0V以上4.4V以下の範囲となる電圧で充電し、最小電圧が2.0V以上3.0V以下の範囲で放電する。 - 請求項16または17に記載の非水電解質二次電池の充放電方法による充放電がなされた非水電解質二次電池。
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