JP5173970B2 - 旋回式作業機械の旋回停止制御装置および方法 - Google Patents

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本発明は、クレーン等の旋回式作業機械における旋回体を自動的に所定の旋回角度位置に停止させるための旋回停止制御装置および方法に関するものである。
従来、クレーン等のような旋回体を有する旋回式作業機械において、その転倒や障害物との接触を防止するために、前記旋回体が所定の旋回角度位置に接近した時点から自動的にその旋回の制動を開始し、当該旋回角度位置で安全に停止させるための装置および方法が開発されている。
例えば、特許文献1には、図9に示すようなクレーン2におけるブーム4の旋回を自動的に停止させるための技術が開示されている。この装置では、前記ブーム4の旋回範囲が、その作業状態(ブーム4の旋回半径Rnやアウトリガジャッキ6の張出し量Sa、吊荷重など)に基いて、同図に白抜き領域として示される旋回許容領域Aaと、同図に斜線領域として示される旋回禁止領域Apとに区画される。つまり、現在のブーム4の旋回角度位置を基準としてその左右両側にそれぞれ、前記旋回許容領域Aaと前記旋回禁止領域Apとの境界角度位置である旋回停止角度位置θsr,θslが設定される。そして、ブーム4の現在の旋回角度位置からその旋回方向に対応する側の旋回停止角度位置(図の作業例では右側旋回停止角度位置θsr)までの旋回残り角度θrが監視され、この旋回残り角度θrが所定の旋回制動角度まで減少した時点で、操作レバーの操作量にかかわらず旋回制動が自動的に開始され、前記の旋回停止角度位置で前記ブーム4が停止するように、その旋回制動が制御される。
前記旋回制動角度は、制動を開始してから一定の旋回制動角加速度(旋回減速度)による制動によって停止するまでに要する角度である。制動開始後は、前記目標旋回角加速度が得られるように、ブーム4が旋回停止角度位置に近づくにつれて減少する角速度指令値(目標旋回角速度)が時々刻々設定され、その角速度指令値と実際の旋回角速度との差を小さくするように旋回用油圧モータへの供給流量が調節される。具体的には、当該油圧モータとその油圧源である油圧ポンプとの間に介在するコントロールバルブの開口面積が徐々に絞られる。
特開平11−139770号公報
前記旋回停止制御のための演算は、外乱がないことを前提とする。従って、この旋回体に対してその旋回の抵抗となるような外力(例えば風や、クレーンが傾斜した状態でブーム4に作用する重力)が作用していると、ブーム4は前記の制動制御にもかかわらず、予定していた旋回停止角度位置よりも手前側の位置で停止することになる。この場合、一旦停止してしまったブーム4をさらに前記旋回停止角度位置まで動かすためには、当該ブーム4をそれまでの旋回方向と同じ方向に再始動させる必要があるが、前記特許文献1に示されるような旋回制動制御では、作業者がいかに操作レバーを操作しても前記再始動を行うことができない不都合がある。
具体的に、当該旋回制動制御、すなわち、旋回体の現在の旋回角度位置から旋回停止角
度位置までの旋回残り角度に基いて旋回角速度指令値すなわち目標旋回角速度を決定し、この目標旋回角速度と実際の旋回角速度との差が0となるようにコントロールバルブの開口面積を設定する制御では、前記外力により前記旋回停止角度位置の手前で停止してしまった場合、その停止状態では、前記目標旋回角速度を得るために旋回体に付与されている旋回トルクと、前記外力によるトルクとが釣り合っており、かつ、その目標旋回角速度は操作レバーの操作量に関係なく前記旋回残り角度に基いて決定されるため、当該操作レバーをいくら操作しても前記外力によるトルクを上回る旋回トルクを前記旋回体に与えることができない。
この点に関連して、前記特許文献1には、前記操作レバーとは別に運転室に旋回自動停止解除スイッチを設け、この解除スイッチが操作されたときには旋回体の旋回角度位置に関係なく操作レバーの操作量を優先してその操作量に見合った流量で前記油圧モータに作動油を供給することが開示されている。かかる旋回自動停止解除スイッチを備えた装置では、前記外乱に起因して旋回体が旋回停止角度位置の手前で停止したとしても、その後に旋回自動停止解除スイッチを操作して操作レバーを一定以上の操作量で操作すれば、旋回体を再旋回することが可能である。
しかしながら、この装置において前記解除スイッチが操作された後は、前記とは逆に、その一旦停止した位置から旋回停止角度位置までの旋回残り角度に関係なく、前記操作レバーの操作量のみに基いて目標旋回角速度が決定されるため、自動制御によって安全性を確保することはできなくなる。また、旋回体が旋回停止角度位置の手前で停止してから解除スイッチを操作してさらに当該旋回体を再始動させる作業は面倒であり、作業効率の著しい低下を招く。
本発明は、このような事情に鑑み、旋回体の実際の旋回位置から旋回停止角度位置までの旋回残り角度に基づいて目標旋回速度を決定する制御を行いながら、外乱により旋回体が前記旋回停止角度位置よりも手前の位置で誤って停止するのを防いで当該旋回体を安全にかつ効率よく前記旋回停止角度位置まで移動させる自動制御が実行可能な旋回停止制御装置および方法を提供することを目的とする。
前記課題を解決するための手段として、本発明は、旋回体と、この旋回体を旋回させるための旋回モータとを備えた旋回式作業機械に設けられ、前記旋回体が予め設定された旋回停止角度位置に停止するように当該旋回体の旋回の停止動作を制御するための旋回停止制御装置を提供する。この装置は、
前記旋回体の実際の旋回角度位置および旋回角速度を検出する旋回検出部と、
前記旋回体の実際の旋回角速度と前記旋回体の実際の旋回角度位置から前記旋回停止角度位置までの旋回残り角度とに基づき、所定の旋回減速度で前記旋回体を前記旋回停止角度位置に停止させるためにその旋回の制動を開始すべき制動開始時期を判断する制動開始時期判断部と、
前記旋回減速度を得るための目標旋回角速度を前記旋回残り角度に対応して決定する目標旋回角速度決定部と、
前記制動開始時期より、前記目標旋回角速度が得られるように前記旋回体の実際の旋回角速度を調節する旋回角速度調節部と、
前記制動開始時期より、前記目標旋回角速度により前記旋回残り角度に対応して決定される目標旋回角速度と前記旋回体の実際の旋回角速度との偏差の時間積分値を演算し、この時間積分値が正の場合にその絶対値が大きいほど前記目標旋回角速度を増大させるように当該目標旋回角速度の補正をする目標旋回角速度補正部とを備える。
また本発明は、旋回体と、この旋回体を旋回させるための旋回モータとを備えた旋回式作業機械の当該旋回体が予め設定された旋回停止角度位置に停止するように当該旋回体の旋回の停止動作を制御するための旋回停止制御方法を提供する。この方法は、
前記旋回体の実際の旋回角度位置および旋回角速度を検出することと、
前記旋回体の実際の旋回角速度と、前記旋回体の実際の旋回角度位置から前記旋回停止角度位置までの旋回残り角度とに基づき、所定の旋回減速度で前記旋回体を前記旋回停止角度位置に停止させるためにその旋回の制動を開始すべき制動開始時期を判断することと、
前記制動開始時期より、前記旋回減速度を得るための目標旋回角速度を前記旋回残り角度に対応して決定してこの目標旋回角速度が得られるように前記旋回体の実際の旋回角速度を調節することと、
前記制動開始時期からの前記目標旋回角速度と前記旋回体の実際の旋回角速度との偏差の時間積分値を演算し、この時間積分値が正の場合にその絶対値が大きいほど前記目標旋回角速度を増大させるように当該目標旋回角速度の補正をすることとを含む。
これらの装置および方法によれば、所定の制動開始時期より、所定の旋回減速度で旋回停止角度位置に旋回体を停止させるための目標旋回角速度が演算され、これに基いて旋回角速度制御が実行されるのに加え、当該制御開始時期からの前記目標旋回角速度と前記旋回体の実際の旋回角速度との偏差の時間積分値が正の場合にその絶対値に応じて前記目標旋回角速度が補正されるため、外乱により前記旋回体が前記旋回停止角度位置の手前で停止することが防がれ、これにより、当該旋回体を前記旋回停止角度位置で安全にかつ効率よく停止させることが可能になる。具体的には次のとおりである。
まず、前記制動開始時期より、実際の旋回体の旋回角度位置から旋回停止角度位置までの旋回残り角度に対応した目標旋回角速度が決定され、この目標旋回角速度が得られるように当該旋回体の実際の旋回角速度が調節される。これにより、所定の旋回減速度で当該旋回体の旋回が制動される。ここで、前記旋回残り角度に対応する目標旋回角速度がそのまま用いられた場合、前記旋回制動中に当該旋回を妨げる向きの外力が旋回体に加わると、この外力と前記旋回体に加えられる旋回トルクとが釣り合う旋回角度位置、すなわち、前記旋回停止角度位置よりも手前の位置で前記旋回体が停止することになる。
しかし、本発明に係る装置および方法では、前記制動開始時期からの前記目標旋回角速度と実際の旋回角速度との偏差の時間積分値が演算され、この時間積分値が正の場合にその絶対値が大きいほど、前記目標旋回角速度を増加させる方向に当該目標旋回角速度が補正されることにより、前記外力に起因して前記旋回体が前記旋回停止角度位置よりも手前の位置で停止することが防がれる。
すなわち、前記旋回体にその旋回を妨げる外力が作用した場合、当該旋回体の制動度合いが高められてその実際の旋回速度が目標旋回角速度よりも下げられ、その分前記偏差の時間積分値(正の時間積分値)が大きくなるから、この時間積分値の絶対値が大きいほど前記目標旋回角速度を増大させる補正が行われることにより、前記外力に打ち勝って前記旋回体を旋回停止角度位置まで移動させる旋回トルクを確保することが可能になる。このようにして、旋回体が目標旋回角度位置に到達する前に外力によって停止してしまう不都合が回避され、前記旋回体を安全かつ自動的に効率よく旋回停止角度位置に自動停止させる制御が実現される。
前記目標旋回角速度の補正は、例えば、前記時間積分値の絶対値が大きいほど大きな目標旋回角速度補正量を決定してこれを前記旋回残り角度に対応して決定される目標旋回角速度に加えることにより行われるのが、好ましい。
この場合、前記目標旋回角速度補正量としては、前記偏差の時間積分値またはその時間積分値の増大に伴って増大する速度偏差積分パラメータと、前記旋回残り角度の減少に伴って減少する旋回残り角度パラメータとを含む補正量が、好適である。
この補正量では、速度偏差積分パラメータにより、外乱トルクの存在にかかわらず目標旋回角速度近傍の旋回角速度を得るための補正が可能になるとともに、旋回残り角度が小さい領域すなわち前記積分値の蓄積度合いが大きい領域では小さな旋回残り角度パラメータが与えられることにより当該補正量が過大となることが防がれる。
本発明において、前記補正は、少なくとも前記時間積分値が正の場合に行われればよいが、さらに、前記時間積分値が負の場合に当該時間積分値の絶対値が大きいほど前記目標旋回角速度を減少させる方向に当該目標旋回角速度が補正されてもよい。この補正は、前記時間積分値が負の場合すなわち旋回体に対してその旋回を促進する向きのトルクが作用している場合にそのトルクに起因して前記旋回体が旋回停止角度位置を超えるのを抑止することができる。
また、前記旋回残り角度が0まで減少したとき、つまり旋回体が旋回停止角度位置に到達したときは、前記時間積分値にかかわらず前記目標旋回角速度を0にすることが、より好ましい。
本発明に係る装置において、前記旋回モータの具体的構成、および、当該旋回モータによる旋回角速度を調節するための具体的手段は特に問わない。例えば、前記旋回モータが、油圧源からの作動油の供給を受けて作動し、かつ、その作動油の流量に対応した角速度で前記旋回体を旋回させる旋回油圧モータである場合、前記旋回角速度調節部は、前記旋回油圧モータと前記油圧源との間に介在する作動油流路を形成し、かつ、この作動油流路の流路面積が変化するように開閉作動可能なコントロールバルブと、前記目標旋回角速度決定部により決定された目標旋回角速度が得られるように前記コントロールバルブを開閉作動させるバルブ操作部とを有すればよい。
以上のように、本発明に係る装置および方法によれば、所定の旋回減速度で旋回停止角度位置に旋回体を停止させるための旋回制動開始時期およびその後の目標旋回角速度を旋回体の旋回残り角度に基いて決定する旋回角速度制御を実行するのに加え、旋回制動開始時期より当該目標旋回角速度と実際の旋回角速度との偏差の時間積分値を演算し、この時間積分値が正の場合にその絶対値が大きいほど前記目標旋回角速度を増大させる補正をすることにより、当該目標旋回角速度による自動制御を維持しながら外乱にかかわらず前記旋回体を前記旋回停止角度位置まで安全にかつ効率よく移動させることができる効果がある。
本発明の実施の形態に係る旋回式作業機械であるクレーンの概略を示す正面図である。 前記クレーンに搭載される旋回油圧モータおよびこれを駆動するための油圧回路を示す図である。 前記旋回油圧モータの駆動を制御するためのコントローラの旋回停止制御に関する機能構成を示すブロック図である。 前記旋回停止制御に関する演算制御動作を示すフローチャートである。 前記制御動作のうちの旋回減速度および制動必要角度の演算に関する動作を示すフローチャートである。 前記制御動作のうちの目標旋回角速度の演算に関する動作の詳細を示すフローチャートである。 前記目標旋回角速度の補正量を演算するために設定される旋回残り角度ゲインの特性を示すグラフである。 目標旋回角速度とこれを得るためのコントロールバルブのスプールストロークとの関係を示すグラフである。 クレーンにおいて設定される旋回許容領域および旋回禁止領域の例を示す平面図である。
本発明の好ましい実施の形態を図面を参照しながら説明する。
図1は、この実施の形態に係る旋回式作業機械であるクレーンの概略を示す。このクレーンは、下部走行体10と、この下部走行体10に所定の縦軸Oz回りに旋回可能に搭載される上部旋回体12とを備え、前記下部走行体10には、左右両外側にそれぞれ張出し可能なアウトリガジャッキ14が設けられる。なお、本発明に係る旋回式作業機械は旋回体を具備するものであればよく、クレーンに限定されものではない。
前記上部旋回体12は、ブーム支持部材15と、このブーム支持部材15に連結される伸縮可能なブーム16と、起伏シリンダ17とを含む。前記ブーム支持部材15は、旋回軸を介して前記下部走行体10に連結され、前記ブーム16の基端部を支持する。このブーム16の基端部は、水平軸回りに回動可能(すなわちブーム16が起伏可能)となるように前記ブーム支持部材15に連結される。
前記ブーム16の先端部18からは吊り具20が吊下げられる。具体的には、前記ブーム16の基端部の背面にウインチ22が搭載され、このウインチ22のドラムから引き出されたロープ24が前記ブーム16の先端部18と前記吊り具20との間に掛け渡されている。前記吊り具20は、これに吊り荷26を吊り下げるためのフックを有する。
前記下部走行体10には、前記上部旋回体12を旋回駆動するための油圧回路が搭載される。これを図2に示す。この油圧回路は、油圧ポンプ30と、旋回油圧モータ32と、コントロールバルブ34とを有する。
前記油圧ポンプ30は、作動油を吐出して前記旋回油圧モータ32に供給する。旋回油圧モータ32は、前記上部旋回体12に連結される出力軸と、一対のポート32a,32bとを有し、これらのポート32a,32bのうちの一方に前記作動油が供給されることにより、前記上部旋回体12を旋回させる。具体的には、前記旋回油圧モータ32の一方のポートから他方のポートへ作動油が流れることにより当該旋回油圧モータ32の出力軸が作動し、その作動油の流量(モータ流量)に対応した角速度で、その作動油の流れの向きに対応する向きに前記上部旋回体12を旋回させる。
前記コントロールバルブ34は、前記油圧ポンプ30と前記旋回油圧モータ32との間
に設けられるもので、当該油圧ポンプ30から当該旋回油圧モータ32に供給される作動油の向きを切換える方向切換弁としての機能と、その作動油の流量を変化させる流量制御弁としての機能を併有する。
具体的に、このコントロールバルブ34は、図略のスリーブおよびこのスリーブ内を摺動するスプールを有し、このスプールは、図の中央に示される中立位置と、図の左右に示される供給位置とに切換えられる。前記中立位置では、前記油圧ポンプ30と前記旋回油圧モータ32との間を遮断するとともに油圧ポンプ30の吐出油をタンクに逃がす油路を形成する。図2の左側の供給位置(以下「第1供給位置」と称する。)では、前記油圧ポンプ30の吐出油を前記旋回油圧モータ32のポート32aに導くとともにポート32bから排出される作動油をタンクに逃がすための油路を形成し、逆に右側の供給位置(以下「第2供給位置」と称する。)では、前記油圧ポンプ30の吐出油を前記旋回油圧モータ32のポート32bに導くとともにポート32aから排出される作動油をタンクに逃がすための油路を形成する。前記両供給位置において形成される油路の開口面積は、前記中立位置からの前記スプールの摺動ストロークに対応して増大する。
この実施の形態に係るコントロールバルブ34は、パイロット切換弁により構成される。すなわち、このコントロールバルブ34は、一対のパイロットポート34a,34bを有し、一方のパイロットポート34aに入力されるパイロット圧に対応したストロークで前記左側供給位置に切換えられ、他方のパイロットポート34bに入力されるパイロット圧に対応したストロークで前記右側供給位置に切換えられる。
一方、クレーンの運転室内には、前記コントロールバルブ34を操作するための操作装置40が設けられる。この操作装置40は、操作レバー42と、この操作レバー42に接続されるリモコン弁44とを有する。操作レバー42は、運転室内に設けられ、左右方向に倒伏するように操作される。リモコン弁44は、前記コントロールバルブ34のパイロット油圧源であるパイロットポンプ46と、当該コントロールバルブ34の各パイロットポート34a,34bとの間に介在し、両パイロットポート34a,34bのうち前記操作レバー42の操作方向に対応する側のパイロットポートに向けて、その操作量に対応したパイロット圧を出力する。
この実施の形態では、前記リモコン弁44と前記各パイロットポート34a,34bとの間に(すなわちパイロットラインの途中に)パイロット圧制御弁(バルブ操作部を構成)48A,48Bがそれぞれ設けられる。これらのパイロット圧制御弁48A,48Bは、後述の旋回停止制御の際に、前記操作レバー42の操作量に関係なく所定の旋回減速度で旋回油圧モータ32の回転を制動させるためのパイロット圧制御に用いられるもので、それぞれ、ソレノイドを有する電磁比例減圧弁により構成される。すなわち、前記パイロット圧制御弁48A,48Bは、それぞれに入力される油圧(リモコン弁44の二次圧)にかかわらず、当該パイロット圧制御弁48A,48Bの二次圧を前記ソレノイドに入力される電気信号(パイロット圧指令信号)に比例した圧力まで減圧し、これをパイロット圧として前記パイロットポート34a,34bに付与する。
前記旋回油圧モータ32の各ポート32a,32bと前記コントロールバルブ34との間の各ラインには、旋回油圧モータ32の上限圧力を設定するための油圧パイロット式可変リリーフ弁50A,50Bが接続される。各可変リリーフ弁50A,50Bは、パイロット圧を受けるパイロットポートをそれぞれ有し、当該可変リリーフ弁50A,50Bの一次圧が前記パイロット圧(設定圧)以上となった時点で開弁して作動油をタンクに逃がす。
前記各可変リリーフ弁50A,50Bにはその設定圧を変更するための電磁比例リリー
フ弁52A,52Bが接続されている。これらの電磁比例リリーフ弁52A,52Bは、指令信号の入力を受けるソレノイドを有し、前記各可変リリーフ弁50A,50Bのパイロットポートとタンクとを接続するパイロット油路中にそれぞれ設けられる。そして、当該電磁比例リリーフ弁52A,52Bの一次圧(すなわち前記パイロットポート側の圧力)が前記指令信号に対応する圧力以上となったときに開弁してパイロット油をタンクに逃がす。
このクレーンには、種々のセンサ類が搭載される。具体的には、前記ブーム16の作業状態を検出するためのセンサとして、ブーム長Lbを検出するブーム長センサ、ブーム16の起伏角度αを検出する起伏角度センサ、吊り荷26の重量Wを検出する吊り重量センサ等が配設されるほか、後述の旋回停止制御に寄与するセンサとして、ポンプ吐出流量Qpを検出する図略の吐出流量センサ、図2および図3に示されるポテンショメータ54、一対の圧力センサ56A,56B、図3に示される吊長センサ58等が配設される。ポテンショメータ54は、前記旋回油圧モータ32の出力軸に接続され、当該出力軸の回転角度位置、換言すれば、前記上部旋回体12の旋回角度位置θに相当する検出信号を出力する。圧力センサ56A,56Bは、前記リモコン弁44の左右の出力ポートからそれぞれ出力される油圧(すなわち前記操作レバー42の操作量に対応する油圧)に相当する検出信号を出力し、吊長センサ58は、前記ブーム16の先端部18から吊り荷26の重心までの吊長Lwに相当する検出信号を出力する。
前記各センサの検出信号は、図2および図3に示されるコントローラ60に入力される。このコントローラ60は、マイクロコンピュータ等からなり、前記クレーンにおける各種の電気的制御を実行する。これらの制御の中には、前記の旋回停止制御が含まれる。この旋回停止制御は、当該クレーンの旋回動作についてその周囲に例えば前記図9に示したような旋回許容領域Aaおよび旋回禁止領域Apが設定される状況において、当該旋回許容領域Aa内で旋回するブームを前記両領域Aa,Ap間の境界角度である旋回停止角度位置で自動的に停止させるための制御である。
この旋回停止制御のため、前記コントローラ60は、図3に示すような機能構成を有する。すなわち、当該コントローラ60は、旋回許容領域設定部61、旋回方向フラグ設定部62、旋回残り角度演算部63、旋回角速度演算部64、制動必要角度演算部65、制動開始時期判断部66、目標旋回角速度演算部67、目標旋回角速度補正演算部68、パイロット圧制御弁操作部69、および電磁比例リリーフ弁操作部70を有する。
前記旋回許容領域設定部61は、上部旋回体12の旋回角度領域について、例えば前記図9に示したような旋回許容領域Aaとそれ以外の旋回禁止領域Apとを設定する。この設定は、ブーム16の作業状態、具体的には、図1に示されるブーム長Lbおよびブーム起伏角度αから求められる作業半径Rn(図9)、吊荷重W、アウトリガジャッキ張出し量Sa(図9)や、クレーン近傍の障害物の有無などに基いて行われる。これらの領域Aa,Apの設定と同時に、ブーム16の左右の旋回方向について当該ブーム16を停止させなければならない旋回停止角度位置(つまり両領域Aa,Apの境界角度に相当する角度位置)θsl,θsrが設定される。
前記旋回方向フラグ設定部62は、前記リモコン弁44の各二次圧を検出する圧力センサ56A,56Bの出力信号に基いて、操作レバー42の操作方向に対応する旋回方向を判別し、左旋回フラグおよび右旋回フラグのオンオフを行う。具体的に、操作レバー42が左旋回方向に操作されているときには左旋回フラグをオンにして右旋回フラグをオフにし、右旋回方向に操作されているときには右旋回フラグをオンにして左旋回フラグをオフにし、操作レバー42が実質上操作されていないとき(操作レバー42が中立位置にあり、またはこれと同等とみなせる程度までその操作量が微小であるとき)は左右旋回フラグをともにオフにする。
旋回残り角度演算部63は、前記ポテンショメータ54により検出される実際の旋回角度位置θから、その旋回方向の先にある旋回停止角度位置(前記旋回フラグがオンである側の旋回停止角度位置)θslまたはθsrに至るまでの角度である旋回残り角度θrを演算する。
前記旋回角速度演算部64は、前記ポテンショメータ54により検出される旋回角度位置θの時間変化率である旋回角速度ωを演算する。すなわち、この旋回角速度演算部64は、前記ポテンショメータ54とともに、本発明に係る旋回停止制御装置の「旋回検出部」を構成する。
制動必要角度演算部65は、旋回停止制御を実行するための上部旋回体12の旋回減速度βを決定し、現在の旋回角速度ωから前記旋回減速度βで前記上部旋回体12を減速しながら停止に至るまでに必要な角度である制動必要角度θnを演算するものである。この実施の形態では、前記旋回減速度βとして、前記旋回方向への吊り荷26の振れを残すことなくブーム16を停止させるための(負の)旋回角加速度であってブーム16の横曲げ強度などから定められる強度条件を満たすもののうち、その絶対値が最も大きい角加速度が選定される。
前記制動開始時期判断部66は、前記旋回減速度βで上部旋回体12の旋回を制動して前記旋回停止角度位置に停止させるために当該制動を開始しなければならないタイミングすなわち制動開始時期を判断するものである。その判断は、前記旋回残り角度演算部63により演算される旋回残り角度θrと前記制動必要角度演算部65により演算される制動必要角度θnとの対比により行われる。
前記目標旋回角速度演算部67は、前記制動を行うにあたり、前記旋回残り角度θrの減少に伴い、前記旋回減速度βを得るための目標旋回角速度ωoを当該旋回残り角度θrに対応して時々刻々算定するものである。この実施の形態では、前記旋回減速度βが前記旋回残り角度θrにかかわらず一定であることから、前記旋回残り角度θrの減少に比例して減少する目標旋回角速度ωoが算定される。
目標旋回角速度補正演算部68は、本発明の特徴部分に相当するもので、次のような機能を有する。
1)前記の制動開始時期より、前記目標旋回角速度演算部67により演算される目標旋回角速度ωoと、前記旋回角速度演算部64により演算される実際の旋回角速度ωとの偏差(角速度偏差Δω=ω−ωo)を時々刻々演算し、かつ、その時間積分値Iω=∫Δω・dtを演算する。
2)前記の時間積分値Iωに基づき、この時間積分値Iωの絶対値が大きいほど大きな絶対値をもつ補正量であって正負の符号が当該時間積分値Iωと合致する旋回角速度補正量ωaを演算し、これを、補正前の目標旋回角速度ωoに加算して当該目標旋回角速度ωoを更新する。この更新(補正)は時間積分値Iωが正の場合にのみ行われてもよい。
なお、前記目標旋回角速度演算部67は、前記旋回残り角度θrが0まで減少したとき(つまり上部旋回体12が旋回停止角度位置に到達したとき)は、前記補正量ωaに関係なく前記目標旋回角速度ωoを0にリセットする。
前記パイロット圧制御弁操作部69は、前記制動開始時期より、前記目標旋回角速度演算部67により演算された目標旋回角速度ωo(補正後のものも含む。)を得るために必要なコントロールバルブ34のスプールストロークXsを算定し、このスプールストロークXsを得るためのパイロット圧指令信号を、前記パイロット圧制御弁48A,48Bのうち対応するもののソレノイドに入力する。
前記電磁比例リリーフ弁操作部70は、前記各電磁比例リリーフ弁52A,52Bのソレノイドに入力すべき指令信号の演算および入力を行う。その詳細は後述する。
次に、このコントローラ60が行う具体的な旋回停止制御動作を、図4〜図6のフローチャートを併せて参照しながら説明する。図4は、当該旋回停止制御のメインルーチンを示し、図5および図6はそのサブルーチンを示す。
1)各状態量の取込み(図4のステップS1)
コントローラ60は、まず、各状態量の取込みを行う。当該状態量には、上述した各センサにより検出される量の他、旋回許容領域設定部61により設定される左右の旋回停止角度位置θsl,θsrが含まれる。また、装置の各種諸元(ポンプ容量、モータ容量、減速機の減速比その他)も予めコントローラ60にインプットされる。
2)旋回モードに応じた電磁比例リリーフ弁52A,52Bへの指令信号の作成および出力(図4のステップS2)
コントローラ60は、指定されている旋回モード(旋回フリーモードまたは旋回ロックモード)を判別し、その旋回モードに応じて電磁比例リリーフ弁52A,52Bに入力すべき指令信号を演算(作成)し、その出力を行う。具体的に、旋回フリーモードが指定されている場合には、電磁比例リリーフ弁52A,52Bのうちメータイン側となる電磁比例リリーフ弁に入力する指令信号を最大にしてこれを閉弁状態とする一方、メータアウト側の電磁比例リリーフ弁に入力する指令信号を最小にしてこれを全開状態にする。これに対し、旋回ロックモードが指定されている場合には、両電磁比例リリーフ弁52A,52Bに入力する指令信号をともに最大にする。
3)旋回角速度ωおよび左右旋回フラグの設定(図4のステップS3)
コントローラ60は、ポテンショメータ54により検出される旋回角度位置θの時間微分により旋回角速度ωを演算し、また、圧力センサ56A,56Bによりそれぞれ検出される圧力(リモコン弁44の二次圧)に基いて左旋回フラグおよび右旋回フラグのオンオフ設定を行う。具体的に、圧力センサ56Aにより検出される圧力Paが予め設定された最低操作圧力Pmin以上であるときは左旋回フラグをオンにし、圧力センサ56Bにより検出される圧力Pbが前記最低操作圧力Pmin以上であるときは右旋回フラグをオンにし、前記両圧力Pa,Pbがともに前記最低操作圧力Pmin未満であるときは左右旋回フラグをともにオフにする。
4)旋回残り角度θrの演算(図4のステップS4)
この旋回残り角度θrの演算に際しては、前記の左右旋回フラグのオンオフに基いて、左右の旋回停止角度位置θsl,θsrのうち対象となる旋回停止角度位置が判別され、現在の旋回角度位置θから当該対象となる旋回停止角度位置までの角度が旋回残り角度θrとして演算される。例えば、図9に示すような右旋回状態では、右旋回フラグがオンであることから右側の旋回停止角度位置θsrが選定され、当該旋回停止角度位置θsrと実際の旋回角度位置θとの差が旋回残り角度θrとして算出される。
5)旋回減速度βおよび制動必要角度θnの演算(図4のステップS5)
ここで演算される旋回減速度βは、上述のように、吊り荷26の振れを残すことなくブーム16を停止させるための(負の)旋回角加速度であってブーム16の横曲げ強度などから定められる強度条件を満たすもののうち、その絶対値が最も大きい角加速度であり、例えば図5に示される手順にて特定される。
まず、吊長センサ58により検出される吊り荷58の吊長Lwに基づき、その振れの固有周期Twが演算される(ステップS51)。この固有周期Twを前提として、ブーム16が停止したときに吊り荷26の振れも停止するような当該振れのモードは複数存在するが、これらのモードに該当する(負の)旋回角加速度として絶対値の高いものから順に演算され、そのうち初めて前記強度条件を満たすものが、最終的な旋回減速度βとして選定される。
具体的には、前記振れのモードの次数であるnがまず「1」に設定され(ステップS52)、このモードに該当する旋回角加速度βn(この段階では旋回角加速度β1)が演算される(ステップS53)。
前記旋回角加速度βnは次式により与えられる。
βn=−ω/(n×Tw)[rad/s] …(1)
次に、その演算した旋回角加速度βnが前記強度条件を満たすものであるか否かが判断される(ステップS55)。満たさない場合には(ステップS55でNO)、モードの次数nに1が加算されて(ステップS54)、次のモードについて同様の演算が行われる。このような演算を繰り返すうち、前記強度条件を満たす旋回角加速度βnが初めて得られた時点で(ステップS55でYES)、当該旋回角加速度βnが前記旋回減速度βに採用される(ステップS56)。
さらに、この旋回減速度βに基づき、現在の旋回角速度ωから前記上部旋回体12を減速して停止させるまでに必要な制動必要角度θnが次式により演算される(ステップS57)。
θn=ωmax/2β …(2)
ここでωmaxは、現在の油圧ポンプ30の吐出流量Qpから算出される旋回角速度の最大値であり、当該油圧ポンプ30の容量をVp、旋回油圧モータ32から上部旋回体12までの旋回減速比をNmとすると、次式により表される。
ωmax=Qp/(2π×Vp×Nm) …(3)
なお、制動必要角度θnの演算のための旋回角速度ωには必ずしもその最大値ωmaxが用いられなくてもよいが、当該最大値の採用は、旋回停止制御の安全性をより高める。
6)制動開始時期の判断(図4のステップS6)
コントローラ60は、前記旋回残り角度θrと前記制動必要角度θnとの対比に基づき、前記旋回停止角度位置に停止させるために当該制動を開始しなければならないタイミング、すなわち制動開始時期を判断する。具体的には、前記旋回残り角度θrを監視し、当該角度が前記制動必要角度θnまで減少した時点で(ステップS6でYES)、旋回停止制御のための目標旋回角速度ωoの演算を開始する(ステップS7)。
なお、前記旋回残り角度θrが前記制動必要角度θnを上回る間は(ステップS6でNO)、コントローラ60はパイロット圧制御弁48A,48Bにパイロット圧指令信号を出力しない。すなわち、パイロット圧制御弁48A,48Bでの減圧は指令しない。従って、旋回停止制御が開始されるまでは、コントロールバルブ34のスプールストロークはリモコン弁44の二次圧、換言すれば、操作レバー42の操作量に支配される。
7)目標旋回角速度ωoの演算(図4のステップS7)
コントローラ60は、前記制動開始時期より、前記旋回減速度βを実現するための目標旋回角速度ωoを、各時点での旋回残り角度θrに基いて時々刻々演算する(図6のステップS71)。具体的に、この旋回残り角度θrに対応する旋回角速度ωoは次式により得られる。
ωo=√X ただし、X=ωmax−2β(θn−θr) …(4)
なお、この(4)式は、以下の理論により導かれる。まず、旋回減速度βで減速している上部旋回体12については、その制動開始時期からの経過時間をtとすると、次の式が成立する。
θn−θr=ωmax×t−β×t/2 …(4a)
従って、前記経過時間tは次式により表される。
t=[ωmax±√X]/β …(4b)
ただし、X=ωmax−2β(θn−θr)
一方、求められるべき旋回角速度ωoは、
ωo=ωmax−β×t …(4c)
により表されるから、この(4c)式に前記(4b)式を代入することにより、前記(4)式を得ることができる。
7a)目標旋回角速度ωoの補正(図6のステップS73〜S75)
この装置の特徴として、前記のようにして旋回残り角度θrに基づき演算される目標旋回角速度ωoは、さらに、次のようにして補正される。
前記のようにして演算された目標旋回角速度ωoがそのまま用いられ、これに基づくコントロールバルブ34の自動操作が実行された場合、何ら外乱がなければ、上部旋回体12は吊り荷26の振れを残すことなく旋回停止角度位置で静かに停止するはずである。しかし、当該上部旋回体12にその旋回の抵抗となるような外力、例えば風や傾斜姿勢での当該上部旋回体12に作用する重力が作用すると、当該上部旋回体12は旋回停止角度位置よりも手前側の位置、具体的には前記目標旋回角速度ωoに相当する旋回トルクと前記外力による抵抗トルクとが釣り合う位置で停止してしまう。この場合、上部旋回体12を旋回停止角度位置まで動かすには、これをそれまでの旋回方向と同方向に再始動させる必要があるが、この旋回停止制御モードでは操作レバー42の操作量に関係なく目標旋回角速度ωoが決定されるため、単に操作レバー42の操作量を増やしても上部旋回体12は再始動しない。また、再始動できたとしても、上部旋回体12が途中で停止することなく旋回停止角度位置まで至る場合に比べ、作業効率の著しい低下は避けられない。
そこで、この実施の形態に係る旋回停止制御装置は、その特徴として、前記の制動開始時期より、旋回残り角度θrに基いて演算される目標旋回角速度ωoと実際の旋回角速度ωとの偏差(角速度偏差Δω=ωo−ω)、さらにはその時間積分値Iω(=∫Δω・dt)が時々刻々演算され(ステップS73)、この時間積分値Iωが正の場合にその絶対値が大きいほど目標旋回角速度ωoを増大させる方向の補正を行う。より具体的には、それまで演算されている目標旋回角速度ωoに加算すべき補正量ωaを前記時間積分値Iωに基いて演算し(ステップS74)、これを加算したものを新しい目標旋回角速度として更新する補正を行う(ステップS75)。このように目標旋回角速度ωoを増加する補正は、その旋回角速度制御を維持したまま、上部旋回体12に対して前記外乱による抵抗トルクに打ち勝つトルクを付与することを可能にし、これにより、当該上部旋回体12を途中で停止させることなく旋回停止角度位置で安全に停止させることを可能にする。
具体的に、この実施の形態では、前記速度偏差Δωの時間積分値Iω(=∫Δω・dt)またはその時間積分値の増大に伴って増大する速度偏差積分パラメータが基本補正量Aiとされ、これに旋回残り角度パラメータである残り角度ゲインGrを乗じたもの(=Gr×Ai)が前記補正量ωaとして演算される。この演算例では、当該残り角度ゲインGrの特性は、例えば図7に示されるように旋回残り角度θrの減少に伴って減少する(0に近づく)ものであることが、好ましい。この補正量ωa(=Gr×Ai)では、速度偏差積分パラメータである前記基本補正量Aiの存在が、外乱トルクの存在にかかわらず目標旋回角速度近傍の旋回角速度を得るための補正を可能にするとともに、旋回残り角度θrが小さい領域すなわち前記積分値の蓄積度合いが大きい領域に比較的小さな残り角度ゲインGrが与えられることにより、前記補正量ωaが過大となることが防がれる。
この演算が、前記時間積分値Iωが正の場合(Iω>0)に実行されることにより、前記のように旋回停止角度位置の手前で上部旋回体12が停止することが防がれるが、当該演算は、Iω<0の場合にも同様に行われることが、より好ましい。このように前記時間積分値Iωが負の場合(Iω<0)には、前記旋回抵抗トルクと逆向きのトルク、すなわち、上部旋回体12の旋回を促進するようなトルク(例えば旋回方向に対して追い風となるような風によるトルク)が当該上部旋回体12に働いていることになるが、その負の時間積分値Iωに対応してその絶対値が大きいほど大きな絶対値をもつ負の補正量ωaが演算され、これが前記目標旋回角速度ωoに加算されることによって、上部旋回体12の旋回速度が通常時(外乱トルクがない時)よりも抑えられ、当該上部旋回体自認が旋回停止角度位置を超えてしまうことが防がれる。
ここで、前記残り角度ゲインGrの具体的な特性は、この旋回停止制御装置が搭載される作業機械の動作特性(モータ特性、旋回機構の特性、ブームの具体的構造等により支配される特性)に応じて適宜設定されればよい。また、この残り角度ゲインGrには旋回残り角度θrにかかわらず一定の値が与えられてもよい。
以上のようにして演算及び補正される目標旋回角速度ωoは、上部旋回体12が旋回停止角度位置に到達するまで(すなわち旋回残り角度θrが0になるまで;ステップS72でYES)、採用される。
8)パイロット圧指令信号の作成および出力(図4のステップS8)
コントローラ60は、この目標旋回角速度ωoを得るためのパイロット圧指令信号を作成し、これを両パイロット圧制御弁48A,48Bのうち旋回方向に対応する側の制御弁のソレノイドに向けて出力することにより、当該制御弁に当該指令信号に対応した減圧を行わせる。これにより、コントロールバルブ34の流路の開口面積は、実際の操作レバー42の操作量にかかわらず、前記目標旋回角速度ωoを得るための面積に調節される。
具体的に、コントローラ60は、予め与えられた図8に示す特性に基いて、前記目標旋回角速度ωoを得るためのコントロールバルブ34のスプールストロークXsを演算し、このスプールストロークXsに対応するパイロット圧までリモコン弁44の二次圧を減圧するためのパイロット圧指令信号を、パイロット圧制御弁48A(または48B)に出力する。
なお、前記上部旋回体12が旋回停止角度位置に到達したとき、すなわち、旋回残り角度θrが0になったときは(図6のステップS72でYES)、当該上部旋回体12が旋回禁止領域に進入するのを確実に阻止するために、コントローラ60は他の条件(後述の目標旋回角速度補正も含む。)にかかわらず目標旋回角速度ωoを0にリセットする(ステップS76)。
9)制動のための電磁比例リリーフ弁52A,52Bへの指令信号の作成および出力(図4のステップS9)
旋回制動中、コントローラ60は、指定されている旋回モード(旋回フリーモードまたは旋回ロックモード)にかかわらず、両電磁比例リリーフ弁52A,52Bに入力する指令信号をともに最大にして油圧的にブレーキ作用を生じさせる。これにより、上部旋回体12を旋回停止角度位置で自動的に停止させる旋回停止制御が実現される。
ここで、前記時間積分値Iωが正の場合にその時間積分値Iωに基いて前記補正量ωaの演算が実行されていれば、上部旋回体12がその旋回の抵抗となる外乱トルクを受けることにより前記旋回停止角度位置に到達する前に停止してしまうことが、防がれる。
さらに、前記時間積分値Iωが負の場合にも同様に当該時間積分値Iωに基いて前記補正量ωaの演算が実行されていれば、上部旋回体12が逆にその旋回を促進するような外乱トルクを受けることにより前記旋回停止角度位置を超えてしまうことが防がれる。
また、前記時間積分値Iωが負の場合に前記補正量ωaの演算がされなくても(つまり目標旋回角速度が補正されなくても)、例えば前記ステップS76のように上部旋回体12が前記旋回停止角度位置に到達した時点で目標旋回角速度ωoが0にリセットされることにより、上部旋回体12が旋回停止角度位置を超える前に当該位置で当該上部旋回体12を強制停止させることができる。さらに、この強制停止制御と、前記時間積分値Iωが負の場合における負の補正量ωaの演算とを組み合わせれば、より確実に上部旋回体12を旋回停止角度位置に停止させることができるのに加え、当該旋回停止角度位置で強制停止を実行した場合にその強制停止直前での上部旋回体12の旋回速度を小さく抑えて当該強制停止による衝撃を有効に低減できる利点がある。
12 上部旋回体
30 油圧ポンプ
32 旋回油圧モータ
34 コントロールバルブ
34a,34b パイロットポート
40 操作装置
42 操作レバー
44 リモコン弁
46 パイロットポンプ
48A,48B パイロット圧制御弁(バルブ操作部)
54 ポテンショメータ(旋回検出部を構成)
60 コントローラ
63 旋回残り角度演算部
64 旋回角速度演算部(旋回検出部を構成)
65 制動必要角度演算部
66 制動開始時期判断部
67 前記目標旋回角速度演算部
68 目標旋回角速度補正演算部
69 パイロット圧制御弁操作部(バルブ操作部)

Claims (11)

  1. 旋回体と、この旋回体を旋回させるための旋回モータとを備えた旋回式作業機械に設けられ、前記旋回体が予め設定された旋回停止角度位置に停止するように当該旋回体の旋回の停止動作を制御するための旋回停止制御装置であって、
    前記旋回体の実際の旋回角度位置および旋回角速度を検出する旋回検出部と、
    前記旋回体の実際の旋回角速度と、前記旋回体の実際の旋回角度位置から前記旋回停止角度位置までの旋回残り角度とに基づき、所定の旋回減速度で前記旋回体を前記旋回停止角度位置に停止させるためにその旋回の制動を開始すべき制動開始時期を判断する制動開始時期判断部と、
    前記旋回減速度を得るための目標旋回角速度を前記旋回残り角度に対応して決定する目標旋回角速度決定部と、
    前記制動開始時期より、前記目標旋回角速度が得られるように前記旋回体の実際の旋回角速度を調節する旋回角速度調節部と、
    前記制動開始時期より、前記目標旋回角速度決定部により前記旋回残り角度に対応して決定される目標旋回角速度と前記旋回検出部により検出される旋回角速度との偏差の時間積分値を演算し、この時間積分値が正の場合にその絶対値が大きいほど前記目標旋回角速度を増加する方向に当該目標旋回角速度を補正する目標旋回角速度補正部とを備えた、旋回式作業機械の旋回停止制御装置。
  2. 請求項1記載の旋回式作業機械の旋回停止制御装置において、
    前記目標旋回角速度補正部は、前記時間積分値が正の場合にその絶対値が大きいほど絶対値の大きい正の目標旋回角速度補正量を決定し、この目標旋回角速度補正量を前記旋回残り角度に対応して決定される目標旋回角速度に加えることにより当該目標旋回角速度の補正を行う、旋回式作業機械の旋回停止制御装置。
  3. 請求項2記載の旋回式作業機械の旋回停止制御装置において、
    前記目標旋回角速度補正部は、前記偏差の時間積分値またはその時間積分値の増大に伴って増大する速度偏差積分パラメータと、前記旋回残り角度の減少に伴って減少する旋回残り角度パラメータとを含むものを前記目標旋回角速度補正量として演算する、旋回式作業機械の旋回停止制御装置。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の旋回式作業機械の旋回停止制御装置であって、
    前記目標旋回角速度補正部は、前記時間積分値が負の場合に当該時間積分値の絶対値が大きいほど前記目標旋回角速度を減少させる方向に当該目標旋回角速度を補正する、旋回式作業機械の旋回停止制御装置。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の旋回式作業機械の旋回停止制御装置において、
    前記目標旋回角速度補正部は、前記旋回残り角度が0になったときは前記時間積分値にかかわらず目標旋回角速度を0にする、旋回式作業機械の旋回停止制御装置。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の旋回式作業機械の旋回停止制御装置において、
    前記旋回モータは、油圧源からの作動油の供給を受けて作動し、かつ、その作動油の流量に対応した角速度で前記旋回体を旋回させる旋回油圧モータであり、
    前記旋回角速度調節部は、前記旋回油圧モータと前記油圧源との間に介在する作動油流路を形成し、かつ、この作動油流路の流路面積が変化するように開閉作動可能なコントロールバルブと、前記目標旋回角速度決定部により決定された目標旋回角速度が得られるように前記コントロールバルブを開閉作動させるバルブ操作部とを有する、旋回式作業機械の旋回停止制御装置。
  7. 旋回体と、この旋回体を旋回させるための旋回モータとを備えた旋回式作業機械の当該旋回体が予め設定された旋回停止角度位置に停止するように当該旋回体の旋回の停止動作を制御するための旋回停止制御方法であって、
    前記旋回体の実際の旋回角度位置および旋回角速度を検出することと、
    前記旋回体の実際の旋回角速度と、前記旋回体の実際の旋回角度位置から前記旋回停止角度位置までの旋回残り角度とに基づき、所定の旋回減速度で前記旋回体を前記旋回停止角度位置に停止させるためにその旋回の制動を開始すべき制動開始時期を判断することと、
    前記制動開始時期より、前記旋回減速度を得るための目標旋回角速度を前記旋回残り角度に対応して決定してこの目標旋回角速度が得られるように前記旋回体の実際の旋回角速度を調節することと、
    前記制動開始時期からの前記目標旋回角速度と前記旋回体の実際の旋回角速度との偏差の時間積分値を演算し、この時間積分値が正の場合にその絶対値が大きいほど前記目標旋回角速度を増加する方向に当該目標旋回角速度を補正することとを含む、旋回式作業機械の旋回停止制御方法。
  8. 請求項7記載の旋回式作業機械の旋回停止制御方法において、
    前記補正は、前記旋回残り角度に基いて決定される目標旋回角速度に、前記時間積分値が大きいほど大きな目標旋回角速度補正量を加えることにより行われる、旋回式作業機械の旋回停止制御方法。
  9. 請求項8記載の旋回式作業機械の旋回停止制御方法において、
    前記目標旋回角速度補正量は、前記時間積分値またはその時間積分値の増大に伴って増大する速度偏差積分パラメータと、前記旋回残り角度の減少に伴って減少する旋回残り角度パラメータとを含む、旋回式作業機械の旋回停止制御方法。
  10. 請求項7〜9のいずれかに記載の旋回式作業機械の旋回停止制御方法において、
    前記時間積分値が負の場合に当該時間積分値の絶対値が大きいほど前記目標旋回角速度を減少させる方向に当該目標旋回角速度を補正することを含む、旋回式作業機械の旋回停止制御方法。
  11. 請求項7〜10のいずれかに記載の旋回式作業機械の旋回停止制御方法において、
    前記旋回残り角度が0になったときは前記時間積分値にかかわらず目標旋回角速度を0にする、旋回式作業機械の旋回停止制御方法。
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