JPH11278795A - 油圧巻上装置およびその油圧巻上装置を搭載した作業機 - Google Patents

油圧巻上装置およびその油圧巻上装置を搭載した作業機

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JPH11278795A
JPH11278795A JP8411498A JP8411498A JPH11278795A JP H11278795 A JPH11278795 A JP H11278795A JP 8411498 A JP8411498 A JP 8411498A JP 8411498 A JP8411498 A JP 8411498A JP H11278795 A JPH11278795 A JP H11278795A
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hydraulic
hoisting
brake
winch drum
hydraulic motor
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Akira Nakayama
中山  晃
Teruo Igarashi
照夫 五十嵐
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Hitachi Construction Machinery Co Ltd
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Hitachi Construction Machinery Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ネガブレーキ解除時における吊り荷の瞬間落下
現象やブレーキの引きずり現象などを防止することので
きる油圧巻上装置を提供する。 【解決手段】巻上指令または巻下指令に応じて油圧モー
タ2を駆動してウインチドラム32を回転させて巻上げ
ロープ33を繰り込み、繰り出す。操作レバー9が中立
位置にあるときにブレーキ装置40によりウインチドラ
ム32を制動する。巻上操作が検出されると、カウンタ
バランス弁8と油圧モータとの間の管路6内の圧力と吊
り荷の重量に応じて、ブレーキ装置4のブレーキ力を徐
々に減少させるようにコントローラ12から電磁比例減
圧弁42に制御信号を出力する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、クローラクレーン
などの建設機械に搭載される油圧巻上装置およびその油
圧巻上装置を搭載した作業機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、巻上または巻下げの操作レバ
ーの操作に応じて油圧モータを駆動する油圧巻上装置に
おいて、操作レバーが中立位置に操作されるとウインチ
ドラムを制動し、操作レバーが巻上または巻下げ位置に
操作されるとその制動を解除するネガブレーキ装置を搭
載したものが知られている。
【0003】このようなネガブレーキ装置を搭載した油
圧巻上装置では、操作レバーが中立位置でネガブレーキ
が作動して吊り荷が空中に保持され、操作レバーが巻上
操作されるとネガブレーキが解除され油圧モータによっ
て吊り荷が巻上げられる。このとき、ブレーキ解除のタ
イミングが早いと、油圧モータとカウンタバランス弁と
の間の管路の圧力(保持圧)が吊り荷を保持するのに必
要な所定量以上に上昇する前にブレーキが解除され、吊
り荷が一瞬落下してから巻き上げられるいわゆる吊り荷
の瞬間落下現象が発生する。逆に、ブレーキ解除のタイ
ミングが遅いと、油圧モータの駆動トルクによってネガ
ブレーキを引きずりながら吊り荷が巻き上げられ、ある
瞬間にネガブレーキが解除されるとその瞬間に油圧モー
タが急回転するいわゆるジャンピング現象が発生する。
【0004】このようなネガブレーキ解除時に発生する
問題点を解決する従来技術として、特開平8−1134
74号公報のウインチの制御装置が知られている。これ
は、操作レバーからのパイロット圧に比例してネガブレ
ーキを徐々に解除するような構成、すなわち、操作レバ
ーの巻上または巻下操作の開始時にネガブレーキを徐々
に緩めながら油圧モータを加速させ、操作レバーが所定
量以上操作されるとネガブレーキを完全に解除するよう
な構成となっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た特開平8−113474号公報のウインチの制御装置
は、操作レバーが所定量以上操作されないとネガブレー
キが完全に解除されないので、操作レバーの微操作によ
る作業時にはネガブレーキを引きずったままの状態で作
業が続行され、ブレーキドラムやブレーキバンド等の部
品に摩耗が生じブレーキ寿命が著しく短縮される。
【0006】また、ネガブレーキはカウンタバランス弁
による保持圧を基準にして解除される訳ではないので、
吊り荷保持圧が吊り荷を保持するのに必要なだけ上昇す
る前にネガブレーキが解除されてしまうことがあり、こ
の場合には、吊り荷の瞬間落下現象が発生する。巻上操
作時の吊り荷の瞬間落下現象は、作業者の意に反したも
のであり好ましくない。
【0007】さらに、ネガブレーキなどのバンドブレー
キは巻下げ方向に対して制動力がより大きく働くので、
操作レバーの微操作による巻下げ作業時には、油圧モー
タに駆動トルクが負荷されているにも拘らずネガブレー
キにより油圧モータの回転は停止される。そして、操作
レバーの操作量を所定量以上にすると一気にモータが急
加速して回転しジャンピング現象が発生する。巻下げ時
にジャンピング現象が発生すると、その瞬間にウインチ
ロープの張力が低下するのでスムーズな巻下げ作業を行
うことができない。
【0008】本発明の目的は、巻上または巻下げ作業時
におけるネガブレーキの引きずり、吊り荷の瞬間落下、
ジャンピング現象を防止することのできる油圧巻上装置
およびその油圧巻上装置を搭載した作業機を提供するこ
とにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】(1) 一実施の形態を
示す図1を参照して説明すると、請求項1の発明は、巻
上指令または巻下指令に応じて駆動される油圧モータ2
と、吊り荷の逸走防止用のカウンタバランス弁8と、油
圧モータ2により回転されて巻上げロープ33を繰り込
み、繰り出すウインチドラム32と、ウインチドラム3
2を制動するブレーキ装置4とを備えた油圧巻上装置に
適用される。そして、ブレーキ装置4によりウインチド
ラム32を制動しているとき、巻上指令が出力される
と、油圧モータ2とカウンタバランス弁8の間の管路6
の保持圧力が吊り荷を保持するために必要な所定値に至
るまでは、その保持圧の大きさに応じてブレーキ装置4
によるウインチドラム32の制動力を徐々に低下させる
制御手段12を備えたことにより上述した目的は達成さ
れる。 (2) 請求項2の発明は、制御手段12が、巻上指令
時に保持圧力が所定値以上になると制動力を直ちにゼロ
とするものである。 (3) 請求項3の発明は、制御手段12が、巻下指令
時には、保持圧力の大きさに拘らず制動力を解除するも
のである。 (4) 請求項4の発明は、油圧ポンプ1と、油圧ポン
プ1から吐出される圧油によってウインチドラム32を
駆動する油圧モータ2と、油圧ポンプ1から油圧モータ
2に供給される圧油の流れを制御する制御弁5と、油圧
モータ2と制御弁5との間に挿入され油圧モータ2の逸
走を防止するカウンタバランス弁8と、制御弁5を操作
する操作手段9と、ウインチドラム32を制動するブレ
ーキ装置4とを備えた作業機に適用される。そして、ブ
レーキ装置4によりウインチドラム32を制動している
とき、操作手段9により巻上操作が行われたことを検出
し、巻上モータ2とカウンタバランス弁8の間の管路6
の保持圧力が所定値に至るまでは、その保持圧の大きさ
に応じてブレーキ装置4によるウインチドラム32の制
動を徐々に解除する制御手段12を備えたことにより上
述した目的を達成する。
【0010】なお、本発明の構成を説明する上記課題を
解決するための手段の項では、本発明を分かり易くする
ために実施の形態の図を用いたが、これにより本発明が
実施の形態に限定されるものではない。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態について説明する。図1は、本発明の実施の形
態に係わるウインチの制御装置の構成を示す図である。
この制御装置は図2に示すようなクローラクレーンに搭
載することができる。図2に示すように、クローラクレ
ーンは走行体61と走行体61上に旋回可能に搭載され
た旋回体62と、旋回体62上に設けられたブーム63
とを有し、シーブ64を介して巻上ロープ33に接続さ
れたフック65により吊り荷66を吊り上げる。巻上ロ
ープ33はウインチドラム32に巻回されている。
【0012】図1に示すように、本実施の形態に係わる
油圧巻上装置は、メインポンプ1とメインポンプ1から
供給される圧油により回転する油圧モータ2と、この油
圧モータ2で駆動される油圧ウインチ装置3と、油圧ウ
インチ装置3の駆動を停止する制動装置4と、メインポ
ンプ1から油圧モータ2への圧油の流れを制御する制御
弁5と、巻上時の圧油流入側の管路6と7との間に設け
られたカウンタバランス弁8と、制御弁5を駆動するた
めに操作される巻上巻下げ操作レバー9と、操作レバー
9の操作量に応じて制御弁5のパイロット室5a,5b
へ供給される圧油の圧力を制御するパイロット弁9a,
9bと、パイロット弁9a,9bに圧油を供給する圧源
10とを備えている。
【0013】油圧ウインチ装置3は、油圧モータ2の出
力軸の回転速度を減速する減速装置31と、巻上ロープ
33が巻取られるウインチドラム32とを有し、ウイン
チドラム32の駆動により巻上ロープ33が巻取りまた
は繰り出されて吊り荷66が昇降される。制動装置4
は、ウインチドラム32の一部に設けられたブレーキド
ラム32aにブレーキ力を付与する伸縮可能なブレーキ
シリンダ41と、コントローラ12からの制御信号iに
よって(ロ)位置から(イ)位置に比例的に切り換えら
れる電磁比例減圧弁42とを有している。コントローラ
12から制御信号iMAXが出力されると、電磁比例減
圧弁42は(イ)位置に切り換えられ、ブレーキシリン
ダ41のロッド室41aへ流入する圧源11からの圧油
により、ブレーキシリンダ41に内蔵されているブレー
キバネ41bが収縮しブレーキドラム32aの制動が解
除される。また、コントローラ12から制御信号i0が
出力されると、電磁比例減圧弁42は(ロ)位置に切り
換えられ、ブレーキシリンダ41のロッド室41aはタ
ンク圧になってブレーキバネ41bが伸長しブレーキド
ラム32aが制動される。コントローラ12からの制御
信号iは、後述するようにi0≦i≦iMAXの範囲で
制御され、電磁比例減圧弁42の2次圧力は制御信号i
に応じた値となる。
【0014】ブレーキシリンダ41のロッド室41aの
圧力(以降、ブレーキ解除圧と称す)と、ネガブレーキ
力との関係は図3(a)に示すとおりである。図3
(a)において、ブレーキバネ41bの設定により決定
される初期のネガブレーキ力F0はブレーキ解除圧の増
加とともに減少し、ブレーキ解除圧がP1,P2でネガブ
レーキ力はそれぞれF1,F2となり、ブレーキ解除圧が
P0でネガブレーキ力はゼロとなる。図3(b)は、ブ
レーキ解除圧の増加により徐々に低下することとなるネ
ガブレーキ力によって空中で保持することが可能な吊り
荷の重量Wを示している。図中、例えば重量W1または
W2の吊り荷を保持するためにはブレーキ解除圧はP1ま
たはP2より小さくなければならず、もし、ブレーキ解
除圧がP1またはP2を超えると、吊り荷の自重の方がネ
ガブレーキ力F1,F2よりも大きくなり吊り荷は自由落
下する。このように、吊り荷を空中で保持しているとき
にネガブレーキ力が所定値まで下がると吊り荷は自由落
下するが、ネガブレーキ力が所定値まで下がったとき、
すなわちネガブレーキ解除時にカウンタバランス弁8と
油圧モータ2の間の管路6の圧力(以降、保持圧と称
す)が吊り荷を保持するのに必要な圧力(以降、目標保
持圧と称す)であれば吊り荷は自由落下しない。
【0015】図1に示すように、コントローラ12に
は、パイロット弁9a,9bからパイロット圧油が出力
されるとオンする圧力スイッチ13a,13bと、保持
圧を検出する圧力センサ14と、吊り荷の重量を算出し
て巻上作業時の過負荷状態を判定するモーメントリミッ
タ15とが接続され、これらの検出信号が入力される。
そして、コントローラ12は以下に述べる処理を実行
し、電磁比例減圧弁12に制御信号を出力する。
【0016】図4は、コントローラ12での処理手順を
説明するためのフローチャートであり、このフローチャ
ートは、図示しないエンジンキースイッチのオンにより
スタートする。まず、ステップS1において、圧力スイ
ッチ13a,13bからの信号に基づいて操作レバー9
が巻上側もしくは巻下げ側に操作されたか、あるいは中
立であるかを判定する。ステップS1で操作レバー9が
巻上側に操作されたと判定されると、ステップS2でモ
ーメントリミッタ15によって算出される吊り荷の重量
Wを読み込む。以下では、説明を分かりやすくするため
に吊り荷の重量Wを図3(b)のW1,W2として説明す
る。次いで、ステップS3で予めコントローラ12に記
憶された吊り荷重量Wと目標保持圧P'との関係である
図5に示す特性を用いて、重量W1,W2の吊り荷を保持
するために必要な目標保持圧P1',P2'を算出する。
【0017】次いで、図3(b)と図5の関係を用い
て、図6の破線に示すような目標保持圧P'とブレーキ
解除圧Pとの関係を導出し、この関係からステップS4
で目標保持圧P1',P2'に対応するブレーキ解除圧P1,
P2を算出する。図6の点a,bは、ステップS3、ステ
ップS4で算出された目標点を表す。ステップS5では
圧力センサ14によって現在の保持圧p'を検出し、ス
テップS6でこの保持圧p'が目標保持圧P'以上(p'
≧P')か否かが判定される。巻上操作直後等で保持圧
の上昇が少なく、ステップS6が否定されると、ステッ
プS7に進む。ステップS7では、次式(l),(ll)を
満たすように保持圧p'に対応したブレーキ解除圧Pが
決定され、このブレーキ解除圧Pとなるように電磁比例
減圧弁42に制御信号iを出力し弁開度を制御する。
【数1】 P=p'(P1/P1') ただし、吊り荷重量W1の場合 (l)
【数2】 P=p'(P2/P2') ただし、吊り荷重量W2の場合 (ll) 次いで、ステップS6に戻り、p'≧P'が成立するまで
同様のステップが繰り返される。なお、式(l),(ll)
は、図6に示すように原点0と目標点a,bとを結ぶ直
線f1,f2を表し、ブレーキ解除圧はこの直線f1,f2上
を通るように制御される。このようにして、保持圧p'
の増加に伴いブレーキ解除圧Pは徐々に増加しネガブレ
ーキは徐々に解除される。
【0018】保持圧p'が目標保持圧P1',P2'まで上昇
し、ステップS6が肯定されると、ステップS8に進
み、ブレーキ解除圧PがP0となるように電磁比例減圧
弁42に所定の制御信号iMAXを出力する。これは、
図6の点a',b'に相当し、この状態でネガブレーキは
完全に解除されブレーキ力はゼロとなる。次いで、ステ
ップS9で、圧力スイッチ13a,13bからの検出信
号により、巻上操作もしくは巻下げ操作が行われている
か否かを判定し、いずれかの操作が行われていればステ
ップS8に戻り、ネガブレーキの解除状態を維持する。
ステップS9において、巻上操作も巻下げ操作もされて
いない、すなわち操作レバー9が中立位置に切り換えら
れていると判定されると、ステップS10において、電
磁比例減圧弁42に所定の制御信号i0を出力し、ネガ
ブレーキを作動する。
【0019】ステップS1において、巻下げ操作が行わ
れていると判定されると、ステップS8において電磁比
例減圧弁42に所定の制御信号iMAXを出力しネガブ
レーキ力をゼロとする。また、ステップS1において、
ブレーキ巻上操作も巻下げ操作も行われていないと判定
されるとステップS10に進み、電磁比例減圧弁42に
所定の制御信号i0を出力しネガブレーキを作動状態と
する。
【0020】このようなウインチの制御装置の動作をよ
り具体的に説明する。巻上ロープ33を巻き取るため操
作レバー9が巻上操作されると、パイロット弁9aによ
り調節された圧力の圧油が制御弁5のパイロット室5a
に供給されて、制御弁5がa位置に切り換えられる。こ
れによりメインポンプ1からの圧油が制御弁5、管路
7、カウンタバランス弁8、管路6を経て油圧モータ2
に供給され、管路6内の圧力である保持圧が次第に上昇
し油圧モータ2の駆動力は増加する。上述したように、
巻上げ時に保持圧が目標保持圧未満(p'<P')の場合
にはステップS7に進み、保持圧の増加に応じてブレー
キ解除圧が徐々に増加し、ネガブレーキ力は徐々に低下
する。そして、油圧モータ2の駆動力がネガブレーキ力
を上回るとウインチドラム32は巻上ロープ33を巻取
る方向に徐々に回転し、吊り荷の上昇が開始される。保
持圧が目標保持圧以上(p'≧P')になるとステップS
8に進みネガブレーキ力をゼロとして、巻上動作が続行
される。
【0021】一方、巻上ロープ33を繰り出すため操作
レバー9が巻下げ操作されると、パイロット弁9bによ
り調節された圧力の圧油が制御弁5のパイロット室5b
に供給されて、制御弁5がb位置に切り換えられる。こ
れによってメインポンプ1からの圧油が制御弁5を経て
油圧モータ2に供給される。上述したように、巻下げ操
作がなされるとステップS8に進み、保持圧の大きさに
関係なくネガブレーキ力をゼロとするので、ウインチド
ラム32が巻上ロープ33を繰り出す方向に回転し、吊
り荷が下降される。
【0022】このように本実施の形態によると、巻上操
作時において、保持圧の増加に対しネガブレーキを徐々
に解除するようにしたので、吊り荷の巻上が徐々に行わ
れスムーズな巻上動作とすることができる。また、保持
圧が吊り荷を保持するために必要な目標保持圧に到達し
たときに、初期のネガブレーキ力F0をその吊り荷を保
持するのに必要な値まで低下させるようにしたので、巻
上時の吊り荷の瞬間落下を防止することができる。さら
に、保持圧が目標保持圧まで上昇したときにネガブレー
キ力を一気にゼロとするようにしたので、作業時にネガ
ブレーキは確実に解除されブレーキの引きずりを防止す
ることができる。さらにまた、巻下げ操作時には、保持
圧の大きさに拘らずネガブレーキ力をゼロとするように
したので、巻下げ時のジャンピング現象を防ぐことがで
きる。
【0023】以上のように本発明は、ネガブレーキの解
除方法に関し、カウンタバランス弁8による保持圧力の
増加に応じてネガブレーキ力を徐々に低下させるように
したことを特徴とするものであり、これは上述した実施
の形態に限定されず種々の形態で実施できる。例えば、
上記実施の形態では、特性f1,f2に示したように、保
持圧に対するブレーキ解除圧の増加の割合P/p'は一
定となるようにしたがこれに限らず、保持圧p'に対し
ブレーキ解除圧Pが徐々に増加するのであれば、ブレー
キ解除圧の増加の割合P/p'は一定でなくてもよい。
この場合の徐々に増加とは、ブレーキ解除圧Pが急激に
増加すると、吊り荷の瞬間落下やジャンピング現象が発
生するおそれがあるので、このような現象を防止するこ
とを意味する。また、ブレーキ解除圧Pと保持圧p'と
が最適な関係となるように吊り荷の重量毎にブレーキ解
除圧の増加の割合P/p'を変更するようにしてもよ
い。さらに、図4のステップS6に示した条件もp'≧
P'に限らず、例えばp'+α≧P'とし、保持圧p'に所
定のマージンαを加えたものと目標保持圧P'との大小
関係を比較するようにしてもよい。さらにまた、本発明
はクローラクレーン以外の作業機にも適用可能である。
【0024】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、油圧モータとカウンタバランス弁の間の管路の保
持圧力が吊り荷を保持するために必要な所定値に至るま
では、その保持圧の大きさに応じてウインチドラムの制
動力を徐々に低下させるようにしたので、巻上操作時の
吊り荷の瞬間落下やジャンピング現象を防止し、スムー
ズな巻上作業を行うことができる。とくに請求項2の発
明によれば、保持圧が所定値以上になると制動力を直ち
にゼロにするようにしたので、ブレーキを引きずること
なく巻上作業を行うことができる。さらに、請求項3の
発明によれば、巻下げ指令時には保持圧の大きさに拘ら
ず制動力を解除するようにしたので、巻下げ作業時のジ
ャンピング現象を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る油圧巻上装置の構
成を示す油圧回路図
【図2】本発明による油圧巻上装置が適用されるクロー
ラクレーンの全体構成図
【図3】ブレーキ解除圧とネガブレーキ力の関係と、ブ
レーキ解除圧と吊り荷の重量の関係との一例をそれぞれ
示した図。
【図4】本発明の実施の形態に係わる油圧巻上装置に搭
載されたコントローラでの処理例を示すフローチャー
ト。
【図5】吊り荷の重量と目標保持圧の関係の一例を示す
図。
【図6】目標保持圧に対するブレーキ解除圧の関係と、
保持圧の増加に対するブレーキ解除圧の増加の関係との
一例を示す図。
【符号の説明】
1 油圧ポンプ 2 油圧モータ 4 制動装置 5 制御弁 8 カウンタバランス弁 9 操作レバー 12 コントローラ 32 ウインチドラム

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】巻上指令または巻下指令に応じて駆動され
    る油圧モータと、 吊り荷の逸走防止用のカウンタバランス弁と、 前記油圧モータにより回転されて巻上げロープを繰り込
    み、繰り出すウインチドラムと、 前記ウインチドラムを制動するブレーキ装置とを備えた
    油圧巻上装置において、 前記ブレーキ装置により前記ウインチドラムを制動して
    いるとき、前記巻上指令が出力されると、前記油圧モー
    タと前記カウンタバランス弁の間の管路の保持圧力が吊
    り荷を保持するために必要な所定値に至るまでは、その
    保持圧の大きさに応じて前記ブレーキ装置による前記ウ
    インチドラムの制動力を徐々に低下させる制御手段を備
    えたことを特徴とする油圧巻上装置。
  2. 【請求項2】前記制御装置は、前記巻上指令時に、前記
    保持圧力が前記所定値以上になると前記制動力を直ちに
    ゼロとすることを特徴とする請求項1に記載の油圧巻上
    装置。
  3. 【請求項3】前記制御手段は、前記巻下指令時には、前
    記保持圧力の大きさに拘らず前記制動力を解除すること
    を特徴とする請求項1または2に記載の油圧巻上装置。
  4. 【請求項4】油圧ポンプと、 前記油圧ポンプから吐出される圧油によってウインチド
    ラムを駆動する油圧モータと、 前記油圧ポンプから前記油圧モータに供給される圧油の
    流れを制御する制御弁と、 前記油圧モータと前記制御弁との間に挿入され前記油圧
    モータの逸走を防止するカウンタバランス弁と、 前記制御弁を操作する操作手段と、 前記ウインチドラムを制動するブレーキ装置とを備えた
    作業機において、 前記ブレーキ装置により前記ウインチドラムを制動して
    いるとき、前記操作手段により巻上操作が行われたこと
    を検出し、前記巻上モータと前記カウンタバランス弁の
    間の管路の保持圧力が所定値に至るまでは、その保持圧
    の大きさに応じて前記ブレーキ装置による前記ウインチ
    ドラムの制動を徐々に解除する制御手段を備えたことを
    特徴とする作業機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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