JP6035767B2 - 建設機械のエンジン制御装置 - Google Patents

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本発明は、建設機械のエンジンの回転数を制御するエンジン制御装置に関する。
従来より、ブームからロープを介して吊下アタッチメントを吊り下げた建設機械がある。この建設機械には、動力巻下運転とフリーフォール運転とを行えるものがある(例えば特許文献1)。
動力巻下運転とは、操作レバーの操作に応じて油圧モータを駆動させ、油圧モータの駆動力を用いてウインチを回動させ、ウインチに一端側が巻かれたロープを繰り出して、吊下アタッチメントを巻き下げる運転である。
フリーフォール運転とは、油圧モータとウインチとをつなぐクラッチを切り離し、油圧モータに対してウインチを自由に回動可能として、吊下アタッチメントを自重で降下させる運転である。
フリーフォール運転では、ウインチを回動させるための油圧モータを駆動させる必要がない。そのため、ウインチを回動させるために、油圧モータの駆動源であるエンジンを駆動させる必要がない。そこで、従来、建設機械のオペレータ(操縦者)は、建設機械の燃費を低減させるために、フリーフォール運転を行う際に手動でエンジンの回転数を低く設定していた。
特開平10−167679号公報
しかしながら、エンジンの回転数を設定する作業は、オペレータの手を煩わせていた。
そこで本発明では、燃費を低減できるとともにオペレータによる作業を軽減できる、建設機械のエンジン制御装置を提供することを目的とする。
このエンジン制御装置を備える建設機械は、ブームと、前記ブームからロープを介して吊り下げられた吊下アタッチメントと、を備える。この建設機械のエンジン制御装置は、エンジンと、前記エンジンに駆動される油圧ポンプと、前記油圧ポンプから作動油が供給される油圧モータと、前記油圧モータに駆動されるとともに前記ロープの一端側が巻かれたウインチと、前記油圧モータと前記ウインチとを接続および分離するクラッチと、前記クラッチを分離状態として前記吊下アタッチメントを降下させるフリーフォール運転が行われているか否かを検出するフリーフォール運転検出手段と、前記フリーフォール運転検出手段により前記フリーフォール運転が行われていることが検出された場合に前記エンジンの回転数を低速回転数に規制するフリーフォール時回転数規制手段と、を備える。さらにエンジン制御装置は、前記ウインチの回動および停止を検出するウインチ回動検出手段と、前記ウインチの回動を制動するブレーキと、前記ブレーキが作動しているか否かを検出するブレーキ作動検出手段と、前記エンジンの回転数をオペレータが手動で指示するためのアクセル指示手段と、ブレーキ作動時回転数規制解除手段と、を備える。前記ブレーキ作動時回転数規制解除手段は、前記ブレーキ作動検出手段により前記ブレーキの作動が検出され、かつ、前記ウインチ回動検出手段により前記ウインチの停止が検出された場合に、前記フリーフォール時回転数規制手段により規制されたエンジン回転数の規制を解除し、前記エンジンの回転数を前記アクセル指示手段で指示された回転数に設定する。
この建設機械のエンジン制御装置では、燃費を低減できるとともにオペレータによる作業を軽減できる。
建設機械の全体図である。 第1実施形態および第2実施形態のエンジン制御装置のブロック図である。 第1実施形態のエンジン制御装置の動作を示すフローチャートである。 第2実施形態の図3相当図である。 第3実施形態および第4実施形態の図2相当図である。 第3実施形態の図3相当図である。 第4実施形態の図3相当図である。
(第1実施形態)
図1〜図3を参照して、第1実施形態の建設機械10(図1参照)のエンジン制御装置1(図2参照)について説明する。まず、図1に示す建設機械10について説明する。
建設機械10は、フリーフォール運転(後述)による作業を行う機械であり、例えば掘削作業を行う機械である。建設機械10は、移動式クレーンに吊下アタッチメント16(後述)を取り付けたものである。建設機械10は、建設機械10を走行させるための下部走行体11と、下部走行体11の上に旋回可能に取り付けられた上部旋回体12と、上部旋回体12に設けられたエンジン制御装置1(図2参照)と、下部走行体11及び上部旋回体12に設けられたアクチュエータ18(図2参照)と、を備える。
下部走行体11は、例えばクローラ式、また例えばホイール式である。
上部旋回体12は、下部走行体11に取り付けられた上部本体13と、上部本体13に起伏可能に取り付けられたブーム14と、ブーム14からロープ15を介して吊り下げられた吊下アタッチメント16と、上部本体13に搭載された運転室17と、を備える。
吊下アタッチメント16は、ブーム14の先端部からロープ15を介して吊り下げられる装置である。吊下アタッチメント16は、フリーフォール運転(後述)により降下させる作業に用いられる装置である。吊下アタッチメント16は、例えば掘削作業用の装置である。この掘削作業は、フリーフォール運転により吊下アタッチメント16を地面に衝突させて地面を掘削し、掘削された土砂を吊下アタッチメント16で掴んで引き上げる、等の作業である。吊下アタッチメント16は、具体的には例えば、ハンマーグラブバケットである。吊下アタッチメント16は、ロープ15を介してウインチ27(後述)に接続される。
アクチュエータ18(図2参照)は、建設機械10を動作させる装置である。アクチュエータ18(図2参照)は、例えば、下部走行体11を走行させるモータ、上部旋回体12を旋回させるモータ、ブーム14を起伏させるウインチ等である。ただし、アクチュエータ18(図2参照)には、図2に示すウインチアッセン25の油圧モータ26は含めない。
エンジン制御装置1は、図2に示すように、ウインチ27の動作に応じてエンジン21の回転数を制御する装置である。エンジン制御装置1は、上部本体13(図1参照)に設けられたウインチ駆動手段20と、運転室17(図1参照)内に設けられた操作手段30と、ウインチ駆動手段20および操作手段30に設けられたセンサ40と、センサ40およびエンジン21等に接続されたコントローラ50と、を備える。
ウインチ駆動手段20は、吊下アタッチメント16(図1参照)を巻上および巻下を行う装置である。さらに、ウインチ駆動手段20は、吊下アタッチメント16のハンマグラブバケットの開閉を行っても良い。ウインチ駆動手段20は、エンジン21と、エンジン21に接続された油圧ポンプ22と、油圧ポンプ22に接続された制御弁23と、制御弁23を介して油圧ポンプ22に接続されたウインチアッセン25と、を備える。ウインチアッセン25は、制御弁23を介して油圧ポンプ22に接続された油圧モータ26と、油圧モータ26に取り付けられたウインチ27と、油圧モータ26とウインチ27とに取り付けられたクラッチ28と、ウインチ27に設けられたブレーキ29と、を備える。
油圧ポンプ22は、エンジン21に駆動されて、作動油を吐出する。油圧ポンプ22は、油圧モータ26に作動油を供給する。油圧ポンプ22は、アクチュエータ18に作動油を供給しても良い(エンジン21は、アクチュエータ18の駆動源であっても良い)。
制御弁23は、油圧ポンプ22と油圧モータ26との間に設けられる。制御弁23は、油圧ポンプ22から油圧モータ26に供給される作動油の方向及び流量を制御する弁(コントロールバルブ)である。
油圧モータ26は、油圧ポンプ22から供給される作動油により駆動される。油圧モータ26は、制御弁23で制御された作動油の方向に応じた回転方向(巻上方向または巻下方向)で駆動される。油圧モータ26は、制御弁で制御された作動油の流量に応じた速さで回転する。油圧モータ26は、例えば容量可変型である。
ウインチ27は、油圧モータ26により駆動される。ウインチ27は、略筒状のウインチドラムである。図1に示すように、ウインチ27には、吊下アタッチメント16が取り付けられたロープ15の一端側が巻かれる。
クラッチ28は、図2に示すように、油圧モータ26の出力軸とウインチ27とを接続および分離する。クラッチ28の接続および分離の切り換えは、オペレータがレバー等の操作手段(図示なし)を操作することで行われる。
ブレーキ29は、ウインチ27の回動(上部本体13に対する回動)を制動する。ブレーキ29は、例えば、上部本体13に対して固定された固定部29aと、固定部29aに対して動くとともにウインチ27に接触する可動部29bと、を備える。
操作手段30は、ウインチ駆動手段20及びアクチュエータ18をオペレータが操作するための手段(構成)である。操作手段30は、ブレーキペダル32と、操作レバー34と、アクセル指示手段36と、フリーフォール切換スイッチ38と、を備える。
ブレーキペダル32は、ブレーキ29をオペレータが操作するためのペダル(ブレーキ操作手段)である。ブレーキペダル32は、踏み込み量に応じた指令をブレーキ29に出力する。この指令に応じて、ブレーキ29はウインチ27を制動する。上記「指令」は、例えばパイロット油圧や電気信号などである。なお「指令」が例えばパイロット油圧や電気信号などである点は、操作レバー34についても同様である。
操作レバー34は、建設機械10(図1参照)の動作をオペレータが指示するためのレバー(建設機械操作手段)である。操作レバー34は、レバー操作に応じた指令をアクチュエータ18およびウインチアッセン25に出力する。この指令に応じて、ウインチアッセン25の油圧モータ26を制御する制御弁23、および、アクチュエータ18が動作する。複数の操作レバー34のうち、ウインチアッセン25の動作をオペレータが指示するためのレバーをウインチ操作レバー35とする。
ウインチ操作レバー35は、油圧モータ26の回転方向および回転速度をオペレータが指示するためのレバー(ウインチ操作手段)である。ウインチ操作レバー35は、レバー操作の方向(巻上操作および巻下操作)並びに操作量に応じた指令を制御弁23に出力する。この指令に応じて、制御弁23の切換位置および開度(ストローク)が変わり、その結果、油圧モータ26の回転方向および回転速度が変わる。
アクセル指示手段36は、エンジン21の回転数をオペレータが手動で指示するための装置である。アクセル指示手段36は、例えば、操作レバー34のグリップ部分に設けられる。アクセル指示手段36は、コントローラ50を介してエンジン21に接続され、エンジン21に回転数の指令を出力する。
フリーフォール切換スイッチ38(フリーフォール切換手段)は、巻き下げの運転方法を切り換えるスイッチである。フリーフォール切換スイッチ38は、動力巻下運転により巻き下げを行う時に選択される「動力巻下モード」(OFF)と、フリーフォール運転により巻き下げを行う時に選択される「フリーフォールモード」(ON)と、をオペレータが切り換えるためのスイッチである(詳細は後述)。
センサ40は、ウインチ駆動手段20および操作手段30の状態を検出する。センサ40には、ブレーキペダルセンサ42と、操作レバーセンサ44と(ウインチ操作レバーセンサ45を含む)と、ウインチセンサ47と、ブレーキセンサ49とがある。なお、図2では、センサ40を構成する各センサを単に「センサ」と記載している。
ブレーキペダルセンサ42(ブレーキ作動検出手段)は、ブレーキペダル32の作動を検出するセンサである。なお、検出方法については後述する。
操作レバーセンサ44(レバー中立検出手段)は、複数の操作レバー34それぞれの操作の状態を検出する。操作レバーセンサ44は、操作レバー34が中立状態か否かを検出する。操作レバーセンサ44は、操作レバー34の操作の方向や量を検出しても良い。
ウインチ操作レバーセンサ45(巻上運転検出手段、レバー中立検出手段)は、操作レバーセンサ44のうち、ウインチ操作レバー35の操作を検出するセンサである。ウインチ操作レバーセンサ45は、ウインチ操作レバー35の操作の有無、並びに、操作の方向(巻上方向および巻下方向)を検出する。
これらのブレーキペダルセンサ42及び操作レバーセンサ44による操作の検出は、(1)操作手段の操作位置の検出、または、(2)操作手段から出力される指令の検出、により行われる。
(1)操作手段の操作位置の検出
ブレーキペダルセンサ42は、ブレーキペダル32(操作手段)の踏み込み量(操作位置)を検出する。操作レバーセンサ44は、操作レバー34(操作手段)の操作位置を検出する。これらのセンサ42、44は、操作手段またはその周辺に取り付けられたリミットスイッチや近接センサ等である。
(2)操作手段から出力される指令の検出
ブレーキペダルセンサ42は、ブレーキペダル32からブレーキ29へ出力される指令を検出しても良い。操作レバーセンサ44(ウインチ操作レバーセンサ45を除く)は、操作レバー34からアクチュエータ18の制御弁(図示なし)へ出力される指令を検出しても良い。ウインチ操作レバーセンサ45は、ウインチ操作レバー35から制御弁23へ出力される指令を検出しても良い。これらのセンサ42、44は、例えば、パイロット油圧を検出するための油圧センサや、電気信号を検出する電圧センサなどである。
ウインチセンサ47(ウインチ回動検出手段、巻上運転検出手段)は、ウインチ27の作動を検出する。ウインチセンサ47は、ウインチ27の回動、停止、並びに、回動の向き(巻上方向および巻下方向)を検出する。ウインチセンサ47は、ウインチ27またはその周辺に取り付けられた近接センサ等である。
ブレーキセンサ49(ブレーキ作動検出手段)は、ブレーキ29の作動を検出する。ブレーキセンサ49は、例えば、ブレーキ29の固定部29aに対する可動部29bの位置を検出するもの等である。ブレーキセンサ49は、ブレーキ29またはその周辺に取り付けられたリミットスイッチや近接センサ等である。
コントローラ50は、センサ40により検出されたウインチ駆動手段20および操作手段30の状態に応じて、エンジン21の回転数を制御する。コントローラ50は、後述する「フリーフォール運転検出手段」及び「フリーフォール時回転数規制手段」等を実現する装置である。
次に、エンジン制御装置1の動作を説明する。以下、ウインチ27等の動作を説明した後、コントローラ50によるエンジン21の回転数の制御等の動作を説明する。
(ウインチ27等の動作)
エンジン21を駆動すると、油圧ポンプ22が駆動される。油圧ポンプ22から吐出された作動油は、制御弁23を介して油圧モータ26へ供給される。油圧モータ26は、供給された作動油の向き及び流量に応じて、巻上方向または巻下方向に駆動される。油圧モータ26の回転方向やクラッチ28の状態に応じて、ウインチ27は次のように動作する。
(巻上運転)油圧モータ26が巻上方向に駆動し、クラッチ28が結合状態の場合、ウインチ27は巻上方向に駆動される。その結果、吊下アタッチメント16(図1参照)が巻き上げられる。この動作(建設機械10の動作)を「巻上運転」という。
(動力巻下運転)油圧モータ26が巻下方向に駆動し、クラッチ28が結合状態の場合、ウインチ27は巻下方向に駆動される。すなわち、ウインチ操作レバー35の操作に応じて、ウインチ27が巻下方向に駆動される。その結果、吊下アタッチメント16(図1参照)が巻き下げられる。このようにクラッチ28を結合状態として吊下アタッチメント16を巻き下げる動作を「動力巻下運転」という。
(フリーフォール運転)クラッチ28を分離状態とすると、油圧モータ26の出力軸とウインチ27とが分離される。その結果、ウインチ27は油圧モータ26に対して自由に回動可能となる。その結果、図1に示すロープ15を介してウインチ27に接続された吊下アタッチメント16は、自重で降下可能となる。このように、クラッチ28(図2参照)を分離状態として吊下アタッチメント16を降下させる動作を「フリーフォール運転」という。フリーフォール運転では、動力巻下運転よりも吊下アタッチメント16の降下速度を速くできる。フリーフォール運転では、ブレーキペダル32によりブレーキ29(図2参照)の制動力を調整することで、吊下アタッチメント16の降下速度(停止を含む)を調整できる。なお、動力巻下運転では、掘削作業をするのに十分な降下速度を得ることができない。
(フリーフォール運転と動力巻下運転との関係)
フリーフォール運転を行う場合は、オペレータは、図2に示すフリーフォール切換スイッチ38をONにする(「フリーフォールモード」を選択する)。動力巻下げ運転を行う場合は、オペレータは、フリーフォール切換スイッチ38をOFFにする(「動力巻下モード」を選択する)。OFF(動力巻下げモード)からON(フリーフォールモード)への切り換えは、例えば、ウインチ操作レバー35が中立状態、かつ、ブレーキペダル32を操作した状態(踏み込んだ状態)で行う。ON(フリーフォールモード)中にウインチ操作レバー35で巻上操作をした場合、巻上運転が行われる(スイッチ操作よりも巻上操作が優先される)。なお、上記のモードを切り換えるための条件、及び、上記の運転が切り換わる条件は、適宜変更しても良い。
(主にコントローラ50の動作)
次に、コントローラ50によりエンジン21の回転数を制御する動作を説明する(以下、各ステップS11〜S15については図3参照)。この動作の概略は次の通りである。フリーフォール切換スイッチ38がON(S11でYES)、かつ、フリーフォール運転が行われていることが検出された場合(S12でYES)に、エンジン21の回転数を低速回転数に規制する(S15、フリーフォール時回転数規制手段)。以下、詳細を説明する。
ステップS11では、フリーフォール切換スイッチ38(図3では「フリーフォール切換SW」と記載)がONか否かが判定される。この判定はコントローラ50が行う(「判定」をコントローラ50が行う点は、以下の「判定」についても同様)。
(YES)フリーフォール切換スイッチ38がON(フリーフォールモード)の場合、ステップS12へ進む。
(NO)同OFF(動力巻下モード)の場合、エンジン21の回転数の設定を、その時にアクセル指示手段36で指示されているエンジン21の回転数(「アクセル指示回転数」という)とする。
ステップS12では、フリーフォール運転が行われているか否かが判定される。具体的判定方法は後述する。
(NO)フリーフォール運転が行われていない場合、エンジン21の回転数を「アクセル指示回転数」とする(S25)。具体的には例えば、フリーフォール切換スイッチ38を「動力巻下モード」から「フリーフォールモード」に切り換え、かつ、未だフリーフォール運転を行っていない場合は、エンジン21の回転数を「アクセル指示回転数」のままとする。なお、例えば、吊下アタッチメント16(図1参照)が地面に着地した直後などフリーフォール運転が終了した直後は、エンジン21の回転数を「低速回転数(後述)」としてもよい。
(YES)フリーフォール運転が行われている場合、ステップS15へ進む。
ステップS15では、エンジン21の回転数が「低速回転数」に規制(設定)される。「低速回転数」は、コントローラ50に予め設定される。「低速回転数」は、例えば、アクセル指示手段36で設定可能なエンジン21の回転数のうち最低の回転数である。また例えば、「低速回転数」は、上記「最低の回転数」付近の回転数や、上記「最低の回転数」よりも低い回転数などでも良い。エンジン21の回転数の設定は、コントローラ50からエンジン21に回転数の指令が出力されることで行われる(以下のエンジン21の回転数の設定についても同様)。
(フリーフォール運転検出手段の具体例)
フリーフォール運転が行われていることの検出は、フリーフォール運転の動作の検出、フリーフォール運転を行うための操作の検出、または、上記動作および操作の検出、により行われる。具体的には例えば以下の場合に、コントローラ50は「フリーフォール運転が行われている」と判定する。
(1)フリーフォール切換スイッチ38がONであり、かつ、ウインチ27が巻下方向に回動していることがウインチセンサ47により検出された場合。
(2)フリーフォール切換スイッチ38がONであり、かつ、ウインチ操作レバー35が中立状態であることがウインチ操作レバーセンサ45により検出され、かつ、ブレーキ29が解除状態または中間状態(吊下アタッチメント16(図1参照)が停止しない状態)であることが検出されている場合。ブレーキ29の作動状態は、ブレーキペダルセンサ42またはブレーキセンサ49により検出される。
(3)フリーフォール切換スイッチ38がONであり、かつ、ウインチ操作レバー35が中立状態であり、かつ、ウインチ27が巻下方向に回動している場合。
(4)クラッチ28が分離状態であり、かつ、ブレーキ29が解除状態または中間状態であり、かつ、ウインチ27が巻下方向に回動している場合。ここで、クラッチ28が分離状態か否かの検出は、クラッチ28の動作を検出するセンサ(図示なし)、または、クラッチ28の操作手段(レバーなど)の操作を検出するセンサ(図示なし)により行われる。
なお、フリーフォール運転を行うための操作方法は様々に設定できる。フリーフォール運転を行うための操作方法に応じて、フリーフォール運転が行われているか否かの判定方法も様々に設定できる。
(効果1)
次に、図2に示すエンジン制御装置1による効果を説明する(以下、各ステップS11〜S15については図3参照)。エンジン制御装置1は、図1に示すように、ブーム14と、ブーム14からロープ15を介して吊り下げられた吊下アタッチメント16と、を備える建設機械10が備える装置である。図2に示すように、エンジン制御装置1は、エンジン21と、エンジン21に駆動される油圧ポンプ22と、油圧ポンプ22から作動油が供給される油圧モータ26と、油圧モータ26に駆動されるとともにロープ15(図1参照)の一端側が巻かれたウインチ27と、油圧モータ26とウインチ27とを接続および分離するクラッチ28と、を備える。
エンジン制御装置1は、クラッチ28を分離状態として吊下アタッチメント16を降下させるフリーフォール運転が行われているか否かを検出するフリーフォール運転検出手段(S12参照、具体例は上述)と、フリーフォール運転検出手段によりフリーフォール運転が行われていることが検出された場合に(S12でYES)、エンジン21の回転数を低速回転数に規制するフリーフォール時回転数規制手段(S15参照)と、を備える。
フリーフォール運転中はエンジン21の動力が不要であるところ、上記構成では、フリーフォール運転中にエンジン21の回転数が自動的に低速回転数に規制される。よって、建設機械10(図1参照)のオペレータは手動でエンジン21の回転数を設定する必要がない。したがって、建設機械10の燃費を低減できるとともにオペレータによる作業を軽減できる。
(第2実施形態)
図2及び図4を参照して、第2実施形態のエンジン制御装置201について、第1実施形態のエンジン制御装置1との相違点を説明する。図2に示すエンジン制御装置201の動作は、エンジン制御装置1の動作のステップ(図3参照)に対し、図4に示すステップS21、S22及びS25を付加したものである(以下、各ステップS11〜S25については図4参照)。具体的には、図2に示すエンジン制御装置201では、ブレーキ29の作動が検出され(S21でYES)、かつ、ウインチ27の停止が検出された場合(S22でYES)に、エンジン21の回転数を「アクセル指示回転数」に設定する(S25、ブレーキ作動時回転数規制解除手段)。以下、相違点の詳細を説明する。
ステップS12において、フリーフォール運転が行われていない場合、ステップS21へ進む。
ステップS21では、ブレーキ29が作動しているか否かが判定される。ブレーキ29の作動の検出は、ブレーキペダルセンサ42(ブレーキ作動検出手段)によりブレーキペダル32の操作を検出することで行う。ブレーキ29の作動の検出は、ブレーキセンサ49(ブレーキ作動検出手段)によりブレーキ29の動作を検出して行っても良い。
(YES)ブレーキ29が作動している場合、ステップS22へ進む。
(NO)ブレーキ29が作動していない場合、エンジン21の回転数を例えば「低速回転数」等とする(S15)。具体的には例えば、吊下アタッチメント16が地面に着地して停止している場合等は、エンジン21の回転数を「低速回転数」とする。
ステップS22では、ウインチ27が所定時間停止したか否かが判定される。「所定時間」は、コントローラ50に予め設定される。「所定時間」は0秒でも良い。ウインチ27の停止の検出は、ウインチセンサ47(ウインチ回動検出手段)により行われる。なお、ウインチ27の停止の検出は、図1に示すロープ15の動きを検出することで行っても良い。具体的には例えば、ブーム14に設けられるとともにロープ15が掛けられた滑車の回動及び停止を検出するセンサ(図示なし)により、ウインチ27の停止の検出を行っても良い。
(YES)図2に示すウインチ27が所定時間停止した場合、エンジン21の回転数を「アクセル指示回転数」に設定する(S25)。
(NO)ウインチ27が所定時間停止していない場合、エンジン21の回転数を例えば「低速回転数」等とする(S15)。具体的には例えば、ブレーキ29でウインチ27の巻下速度を制御しながらフリーフォール運転している場合は、エンジン21の回転数を「低速回転数」とする。
(効果2)
次に、図2に示すエンジン制御装置201による効果を説明する(以下、各ステップS11〜S25については図4参照)。エンジン制御装置201は、ウインチ27の回動および停止を検出するウインチセンサ47と、ウインチ27の回動を制動するブレーキ29と、ブレーキ29が作動しているか否かを検出するブレーキペダルセンサ42(又はブレーキセンサ49)と、エンジン21の回転数をオペレータが手動で指示するためのアクセル指示手段36と、を備える。
エンジン制御装置201は、ブレーキペダルセンサ42(又はブレーキセンサ49)によりブレーキ29の作動が検出され(S21でYES)、かつ、ウインチセンサ47によりウインチ27の停止が検出された場合(S22でYES)に、エンジン21の回転数を「アクセル指示回転数」(アクセル指示手段36で指示された回転数)に設定するブレーキ作動時回転数規制解除手段(S25参照)を備える。
この構成では、ブレーキ29を作動させてウインチ27を停止させた後に操作レバー34を操作した場合、操作レバー34の操作に対して建設機械10(図1参照)の作動が遅れることを抑制できる。具体的には、操作レバー34(ウインチ操作レバー35を含む)の操作に対してアクチュエータ18やウインチ27の作動が遅れることを抑制できる。
この効果は、例えば次の場合に特に有効である。フリーフォール運転の開始後、吊下アタッチメント16(図1参照)が着地する前にブレーキ29を作動させて、吊下アタッチメント16を空中保持(空中待機)させる。この空中保持直前のエンジン21の回転数は「低速回転数」となっている(ステップS15参照)。この空中保持の後、吊下アタッチメント16(図1参照)を緊急退避させる等の急操作が必要となる場合がある。
このとき、エンジン21の回転数が低いと、油圧ポンプ22から油圧モータ26へ供給される作動油の流量が不十分となる。そのため、ウインチ操作レバー35を操作しても、ウインチ27が十分な速度で回動できない(又は動かない)おそれがある。同様に、操作レバー34を操作しても、アクチュエータ18が十分な速度で作動できない(又は動かない)おそれがある。
一方、エンジン制御装置201では、吊下アタッチメント16(図1参照)を空中保持させると、エンジン21の回転数が「アクセル指示回転数」となる。よって、操作レバー34(ウインチ操作レバー35を含む)の操作に対してアクチュエータ18やウインチ27の作動が遅れることを抑制できる。その結果、吊下アタッチメント16の緊急退避などの急操作に対応できないおそれを抑制できる。
(第3実施形態)
図5及び図6を参照して、第3実施形態のエンジン制御装置301について、第2実施形態のエンジン制御装置201(図2参照)との相違点を説明する。
図5に示すエンジン制御装置301は、エンジン制御装置201(図2参照)に対し、制御モード切換スイッチ339、及び、レバー中立時回転数規制手段360を付加したものである。なお、切換弁424については第4実施形態で説明する。
また、エンジン制御装置301の動作は、エンジン制御装置201の動作のステップ(図4参照)に対し、図6に示すステップS31、S32、及びS35を付加したものである。以下、相違点の詳細を説明する。
制御モード切換スイッチ339(制御モード切換手段、図5参照)は、ブレーキ作動時回転数規制解除手段(図4のステップS21、S22、及びS25参照)の、有効(ON)と無効(OFF)とを切り換えるスイッチである。制御モード切換スイッチ339は、オペレータが操作するためのスイッチである(制御モード切換スイッチ339は操作手段30に含まれる)。制御モード切換スイッチ339は、コントローラ50に接続される。
レバー中立時回転数規制手段360は、全ての操作レバー34(ウインチ操作レバー35を含む)の中立状態が所定時間(0でも良い)検出された場合に、エンジン21の回転数を自動的に「低速回転数」に規制する装置である。この「低速回転数」は、第1実施形態のステップS15(図3参照)で設定される「低速回転数」と同様(同一でなくても良い)に設定される。レバー中立時回転数規制手段360には、コントローラ50を介して操作レバーセンサ44から検出結果入力される。レバー中立時回転数規制手段360は、エンジン21に回転数の指令を出力する。レバー中立時回転数規制手段360の有効と無効との切り換えは、オペレータが操作するスイッチ(図示なし)、及び、コントローラ50により行われる。
(動作)
次に、エンジン制御装置301の動作を説明する(以下、各ステップS11〜S35については図6参照)。この動作の概略は次の通りである。フリーフォール切換スイッチ38がON(S11でYES)、かつ、制御モード切換スイッチ339がONの場合(S31でYES)に、レバー中立時回転数規制手段360を無効にする(S32、無効手段)。また、フリーフォール運転が行われていることが検出された場合に(S12でYES)、油圧ポンプ22の容量を規制する(S35、ポンプ容量規制手段)。以下、詳細を説明する。
ステップS12において、フリーフォール運転が行われていない場合(NOの場合)、ステップS31へ進む。フリーフォール運転が行われている場合(YESの場合)、ステップS35へ進む。
ステップS31では、制御モード切換スイッチ339(図6では「制御モード切換SW」と記載)がONか否か(ブレーキ作動時回転数規制解除手段が有効か否か)が判定される。
(NO)制御モード切換スイッチ339がOFFの場合、エンジン21の回転数を例えば「アクセル指示回転数」とする(S25)。
(YES)制御モード切換スイッチ339がONの場合、ステップS32へ進む。
ステップS32では、レバー中立時回転数規制手段360を無効にする。具体的には、フリーフォール切換スイッチ38がONであり(S11でYES)、かつ、制御モード切換スイッチ339がONの場合(S31でYES)に、レバー中立時回転数規制手段360を無効にする。レバー中立時回転数規制手段360を無効にする動作は、コントローラ50により行われる。なお、図6に示すフローチャートでは、フリーフォール運転が行われていない場合(S12でNO)にレバー中立時回転数規制手段360を無効にしているが、フリーフォール運転が行われているとともにフリーフォール切換スイッチ38及び制御モード切換スイッチ339がONの場合にレバー中立時回転数規制手段360を無効にしても良い。次に、ステップS21へ進む。
ステップS35では、油圧ポンプ22の容量を規制する。具体的には、コントローラ50が油圧ポンプ22の容量を規制値に設定する。この規制値は小さいほど好ましい。この規制値は、油圧ポンプ22がとりうる容量のうち最小の値とすることが好ましい。このステップS35と同時に、ステップS15の処理を行う。
(効果3)
次に、図5に示すエンジン制御装置301による効果を説明する(以下、各ステップS11〜S35については図6参照)。エンジン制御装置301は、建設機械10(図1参照)の動作をオペレータが指示するための複数の操作レバー34と、操作レバー34が中立状態か否かを検出する操作レバーセンサ44と、操作レバーセンサ44により全ての操作レバー34の中立状態が検出された場合にエンジン21の回転数を自動的に低速回転数に規制する、レバー中立時回転数規制手段360と、を備える。
(効果3−1)
エンジン制御装置301は、クラッチ28を結合状態として吊下アタッチメント16を巻き下げる動力巻下運転を行うモード(動力巻下モード)と、フリーフォール運転を行うモード(フリーフォールモード)と、を切り換えるフリーフォール切換スイッチ38を備える。エンジン制御装置301は、ブレーキ作動時回転数規制解除手段(S21、S22、及びS25参照)の有効と無効とを切り換える(S31参照)制御モード切換スイッチ339を備える。また、エンジン制御装置301は、フリーフォール切換スイッチ38によりフリーフォールモードが選択され(S11でYES)、かつ、制御モード切換スイッチ339によりブレーキ作動時回転数規制解除手段の有効が選択されている場合(S31でYES)に、レバー中立時回転数規制手段360を無効にする無効手段(S32参照)を備える。
この構成では、操作レバー34の操作に対して建設機械10(図1参照)の動作が遅れるおそれをより確実に抑制できる。
この効果の詳細は次の通りである。通常、吊下アタッチメント16を空中保持する時は、全ての操作レバー34を中立状態とし、かつ、ブレーキペダル32を踏み込む。このとき、全ての操作レバー34が中立状態なので、レバー中立時回転数規制手段360が作動して、エンジン21の回転数が自動的に低速回転数に規制されるおそれがある。そのため、上記(効果2)で説明したように、操作レバー34の操作に対してアクチュエータ18やウインチ27の作動が遅れるおそれがある。なお、全ての操作レバー34が中立状態の時にエンジンの回転数を自動的に低下させる装置は、例えば特公昭60−38561に記載されている。
一方、エンジン制御装置301では、フリーフォール切換スイッチ38がON、かつ、制御モード切換スイッチ339がONの場合にレバー中立時回転数規制手段360が自動的に無効になる(S32)。よって、オペレータがレバー中立時回転数規制手段360を無効にし忘れて(例えばスイッチを切り忘れて)、操作レバー34の操作に対してアクチュエータ18やウインチ27の作動が遅れるといった不安全な状態になることを抑制できる。
(効果3−2)
エンジン制御装置301は、ブレーキ作動時回転数規制解除手段(S21、S22、及びS25参照)の有効と無効とを切り換える制御モード切換スイッチ339を備える。
よって、ブレーキ作動時回転数規制解除手段の有効と無効とを切り換えるためのオペレータによる作業を容易にできる。
(効果4)
エンジン制御装置301は、フリーフォール運転検出手段によりフリーフォール運転が行われていることが検出された場合に(S12でYES)、油圧ポンプ22の容量を規制するポンプ容量規制手段(S35参照)を備える。
この構成により、フリーフォール動作中の、油圧ポンプ22を駆動するための動力を抑制できる。よって、建設機械10(図1参照)の燃費をさらに低減できる。
(第4実施形態)
図5及び図7を参照して、第4実施形態のエンジン制御装置401について、第3実施形態のエンジン制御装置301との相違点を説明する。
図5に示すエンジン制御装置401は、エンジン制御装置301に対し、切換弁424を付加したものである。
また、エンジン制御装置401の動作は、エンジン制御装置301の動作のステップ(図6参照)に対し、図7に示すステップS41、S45、及びS46を付加したものである。以下、相違点の詳細を説明する。
切換弁424(制御弁制御手段の一部)は、図5に示すように、制御弁23に供給するパイロット油圧を切り換える弁である。切換弁424は、ウインチ操作レバー35の指示通りにパイロット油圧を制御弁23に供給する切換位置と、ウインチ操作レバー35の指示にかかわらずパイロット油圧源Sのパイロット油圧を制御弁23に供給する切換位置とを備える。切換弁424の各切換位置は、コントローラ50により切り換えられる。
(動作)
次に、図5に示すエンジン制御装置401の動作を説明する(以下、各ステップS11〜S46については図7参照)。この動作の概略は次の通りである。ウインチ27により吊下アタッチメント16(図1参照)を巻き上げる巻上運転が行われている場合(S41でYES)に、制御弁23が巻上側に全開となるように設定し(S45、制御弁制御手段)、エンジン21の回転数を高速回転数に設定する(S46、巻上時回転数制御手段)。以下、詳細を説明する。
ステップS41では、巻上運転が所定時間(0秒でも良い)行われているか否かが判定される。
(YES)巻上運転が所定時間行われている場合、ステップS45へ進む。
(NO)巻上運転が所定時間行われていない場合、ステップS31へ進む。
巻上運転の検出は、巻上運転の動作の検出、巻上運転を行うための操作の検出、または、上記動作および操作の検出、により行われる。具体的には例えば次の場合に、コントローラ50は「巻上運転が行われている」と判定する。(1)ウインチ27が巻上方向に回動していることがウインチセンサ47で検出された場合。(2)ウインチ操作レバー35で巻上操作がされていることがウインチ操作レバーセンサ45で検出された場合。
ステップS45では、制御弁23を巻上側に全開に設定する。具体的には次のように動作する。コントローラ50は切換弁424に指令を出力する。この指令により切換弁424は、「ウインチ操作レバー35の指示にかかわらずパイロット油圧源Sのパイロット油圧を制御弁23に供給する切換位置」に切り換わる。この切換により、制御弁23は巻上側に全開になる。すなわち、制御弁23の開度は、ウインチ操作レバー35を巻上操作側にフルストロークさせたのと同じ開度となる。その結果、油圧モータ26の回転速度は、ウインチ操作レバー35を巻上操作側にフルストロークさせたのと同じ速度になる。このステップS45と同時に、ステップS46の処理を行う。
ステップS46では、エンジン21の回転数が「高速回転数」に設定される。「高速回転数」とは、吊下アタッチメント16(図1参照)をウインチ27で十分速く巻き上げられるような回転数であり、コントローラ50に予め設定される。「高速回転数」は、例えば、アクセル指示手段36で設定可能なエンジン21の回転数のうち最高の回転数である。また例えば、「高速回転数」は、上記「最高の回転数」付近の回転数や、上記「最高の回転数」よりも高い回転数などでも良い。
(効果5)
次に、図5に示すエンジン制御装置401による効果を説明する(以下、各ステップS11〜S46については図7参照)。エンジン制御装置401は、ウインチ27により吊下アタッチメント16(図1参照)を巻き上げる巻上運転が行われているか否かを検出するウインチセンサ47(又はウインチ操作レバーセンサ45)と、油圧ポンプ22と油圧モータ26との間に設けられ油圧モータ26に供給される作動油の流量を制御する制御弁23と、を備える。また、エンジン制御装置401は、ウインチセンサ47(又はウインチ操作レバーセンサ45)により巻上運転が検出された場合に、制御弁23が巻上側に全開となるように設定する制御弁制御手段(S45参照)を備える。
この構成では、巻上運転が検出された場合(S41でYES)、ウインチ操作レバー35を巻上側にフルストロークさせた場合と同じ速度でウインチ27を巻上動作させることができる。よって、オペレータによるウインチ操作レバー35の操作負担を軽減できる。
この効果の詳細は次の通りである。掘削作業時は、フリーフォール動作と巻上動作とを繰り返す。この掘削作業では、吊下アタッチメント16(図1参照)が1往復するのに要する時間(サイクルタイム)が早いほど、仕事量を増やすことができる。そのため、従来より、巻上動作時にはオペレータはウインチ操作レバー35を巻上側にフルストロークさせていた。
一方、エンジン制御装置401では、オペレータがウインチ操作レバー35を実際にフルストロークさせなくても(巻上側にわずかに操作するだけでも)、ウインチ操作レバー35をフルストロークさせた場合と同じ速度でウインチ27が巻上方向に回動する。よってオペレータによるウインチ操作レバー35の操作負担を軽減できる。
(効果6)
エンジン制御装置401は、ウインチ27により吊下アタッチメント16(図1参照)を巻き上げる巻上運転が行われているか否かを検出するウインチセンサ47(又はウインチ操作レバーセンサ45)を備える。また、エンジン制御装置401は、ウインチセンサ47(又はウインチ操作レバーセンサ45)により巻上運転が検出された場合(S41でYES)に、エンジン21の回転数を高速回転数に設定する巻上時回転数制御手段(S46参照)を備える。
この構成では、巻上運転が検出された場合(S41でYES)、オペレータがアクセル指示手段36を操作しなくても、自動的にエンジン21の回転数が高速回転数になる。よって、オペレータによるアクセル指示手段36の操作負担を軽減できる。
この効果の詳細は次の通りである。掘削作業では掘削した土砂を吊下アタッチメント16(図1参照)で掴んで巻き上げるので、土砂がない場合に比べ油圧モータ26にかかる負荷が大きくなる。そのため、エンジン21の回転数を十分高くしなければ、吊下アタッチメント16(図1参照)を巻き上げることができない、または、十分な速度で巻き上げることができない。そのため、従来より、通常、フリーフォール運転後に巻上運転を行う場合、オペレータはアクセル指示手段36を操作して、エンジン21の回転数が高くなるように設定していた。
一方、エンジン制御装置401では、巻上運転が検出された場合(S41でYES)、オペレータがアクセル指示手段36を操作しなくても、自動的にエンジン21の回転数が高速回転数になる。よって、オペレータによるアクセル指示手段36の操作負担を軽減できる。
(その他の変形例)
上記の各実施形態は様々に変形できる。
例えば、図2及び図5のブロック図に示す各構成要素の有無および各構成要素間の接続は、上述した機能を実現できる範囲内で様々に変形できる。例えば、1つのコントローラ50が実現する各機能を、複数個のコントローラ50に分けて実現させても良い。また例えば、図5に示すコントローラ50とレバー中立時回転数規制手段360とをまとめて1つのコントローラとしても良い。また例えば、図2及び図5に図示したセンサ40は、図示したもの全てを設ける必要はない。
また例えば、図3、図4、図6、及び図7のフローチャートに示す各ステップの順番は、上述した機能を実現できる範囲内で変更しても良い。
また例えば、フリーフォール時回転数規制手段(図3に示すようにS12でYESの場合にS15に進む動作を参照)、制御弁制御手段(図7に示すようにS41でYESの場合にS45に進む動作を参照)、及び、巻上時回転数制御手段(S41でYESの場合にS46に進む動作を参照)それぞれの有効と無効とをオペレータが切り換えるためのスイッチを設けても良い。これらのスイッチにより、制御の有効と無効とを切り換えるためのオペレータの作業を容易にできる。
また例えば、上記各スイッチ、フリーフォール切換スイッチ38、及び、制御モード切換スイッチ339のうち、2以上のスイッチの機能を1つのスイッチにまとめても良い。すなわち、ある制御の有効と無効との切り換えに連動して、他の制御の有効と無効とが切り換わるようにしても良い。これにより、制御の有効と無効との切り換えるためのオペレータの作業をより容易にできる。
また例えば、図7に示す制御モード切換スイッチ339は、上記実施形態ではオペレータのスイッチ操作により制御の有効と無効とを切り換えるものとしたが、所定の条件を満たしたときにコントローラ50により制御の有効と無効とが切り換えられるものとしても良い。
1、201、301、401 エンジン制御装置
10 建設機械
14 ブーム
15 ロープ
16 吊下アタッチメント
21 エンジン
22 油圧ポンプ
23 制御弁
26 油圧モータ
27 ウインチ
28 クラッチ
29 ブレーキ
34 操作レバー
36 アクセル指示手段
38 フリーフォール切換スイッチ(フリーフォール切換手段)
42 ブレーキペダルセンサ(ブレーキ作動検出手段)
44 操作レバーセンサ(レバー中立検出手段)
45 ウインチ操作レバーセンサ(巻上運転検出手段、レバー中立検出手段)
47 ウインチセンサ(ウインチ回動検出手段、巻上運転検出手段)
49 ブレーキセンサ(ブレーキ作動検出手段)
50 コントローラ
339 制御モード切換スイッチ(制御モード切換手段)
360 レバー中立時回転数規制手段
424 切換弁(制御弁制御手段の一部)
S11、S15 フリーフォール時回転数規制手段の動作
S21、S22、S25 ブレーキ作動時回転数規制解除手段の動作
S32 無効手段の動作
S35 ポンプ容量規制手段の動作
S45 制御弁制御手段の動作
S46 巻上時回転数制御手段の動作

Claims (6)

  1. ブームと、前記ブームからロープを介して吊り下げられた吊下アタッチメントと、を備える建設機械のエンジン制御装置であって、
    エンジンと、
    前記エンジンに駆動される油圧ポンプと、
    前記油圧ポンプから作動油が供給される油圧モータと、
    前記油圧モータに駆動されるとともに前記ロープの一端側が巻かれたウインチと、
    前記油圧モータと前記ウインチとを接続および分離するクラッチと、
    前記クラッチを分離状態として前記吊下アタッチメントを降下させるフリーフォール運転が行われているか否かを検出するフリーフォール運転検出手段と、
    前記フリーフォール運転検出手段により前記フリーフォール運転が行われていることが検出された場合に、前記エンジンの回転数を低速回転数に規制するフリーフォール時回転数規制手段と、
    前記ウインチの回動および停止を検出するウインチ回動検出手段と、
    前記ウインチの回動を制動するブレーキと、
    前記ブレーキが作動しているか否かを検出するブレーキ作動検出手段と、
    前記エンジンの回転数をオペレータが手動で指示するためのアクセル指示手段と、
    前記ブレーキ作動検出手段により前記ブレーキの作動が検出され、かつ、前記ウインチ回動検出手段により前記ウインチの停止が検出された場合に、前記フリーフォール時回転数規制手段により規制されたエンジン回転数の規制を解除し、前記エンジンの回転数を前記アクセル指示手段で指示された回転数に設定するブレーキ作動時回転数規制解除手段と、
    を備える建設機械のエンジン制御装置。
  2. 前記クラッチを結合状態として前記吊下アタッチメントを巻き下げる動力巻下運転を行うモードと、前記フリーフォール運転を行うモードと、を切り換えるフリーフォール切換手段を備え、
    前記ブレーキ作動時回転数規制解除手段は、前記フリーフォール切換手段により前記フリーフォール運転を行うモードが選択され、かつ、前記ブレーキ作動検出手段により前記ブレーキの作動が検出され、かつ、前記ウインチ回動検出手段により前記ウインチの停止が検出された場合に、前記エンジンの回転数を前記アクセル指示手段で指示された回転数に設定する、
    請求項1に記載の建設機械のエンジン制御装置。
  3. 前記建設機械の動作をオペレータが指示するための複数の操作レバーと、
    前記操作レバーが中立状態か否かを検出するレバー中立検出手段と、
    前記レバー中立検出手段により全ての前記操作レバーの中立状態が検出された場合に前記エンジンの回転数を自動的に低速回転数に規制する、レバー中立時回転数規制手段と、
    前記クラッチを結合状態として前記吊下アタッチメントを巻き下げる動力巻下運転を行うモードと、前記フリーフォール運転を行うモードと、を切り換えるフリーフォール切換手段と、
    前記ブレーキ作動時回転数規制解除手段の有効と無効とを切り換える制御モード切換手段と、
    前記フリーフォール切換手段により前記フリーフォール運転を行うモードが選択され、かつ、前記制御モード切換手段により前記ブレーキ作動時回転数規制解除手段の有効が選択されている場合に、前記レバー中立時回転数規制手段を無効にする無効手段と、
    を備える請求項1に記載の建設機械のエンジン制御装置。
  4. 前記フリーフォール運転検出手段により前記フリーフォール運転が行われていることが検出された場合に前記油圧ポンプの容量を規制するポンプ容量規制手段を備える、
    請求項1〜3のいずれか1項に記載の建設機械のエンジン制御装置。
  5. 記油圧ポンプと前記油圧モータとの間に設けられ、前記油圧モータに供給される作動油の流量を制御する制御弁と、
    前記ウインチが前記吊下アタッチメントを巻き上げる巻上運転が行われていることが検出された場合に、前記制御弁が巻上側に全開となるように設定する制御弁制御手段と、
    を備える請求項1〜4のいずれか1項に記載の建設機械のエンジン制御装置。
  6. 前記ウインチが前記吊下アタッチメントを巻き上げる巻上運転が行われていることが検出された場合に、前記エンジンの回転数を高速回転数に設定する巻上時回転数制御手
    備える
    請求項1〜5のいずれか1項に記載の建設機械のエンジン制御装置。
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