JP5167570B2 - 樹脂組成物及び樹脂組成物を使用して作製した半導体装置 - Google Patents
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Description
そこで従来より使用されているダイアタッチペースト(例えば、特許文献1参照)よりもNi−Pdめっきフレームへの密着性に優れる、特に吸湿下においてもNi−Pdめっきフレームへの密着性に優れる材料が望まれているが、満足なものはなかった。
[1] 半導体素子を接着する樹脂組成物であって、(A)銀粉、(B)グリシジル基を有する化合物、および(C)同一芳香族環に少なくとも2つの水酸基を有する化合物を必須成分とし、前記化合物(B)が、ビスフェノール類、フェノール樹脂類をグリシジルエーテル化したもの、アミノフェノールのエポキシ化物、脂肪族グリシジルエーテル類、水素添加により脂肪族環にしたグリシジルエーテル類、脂環式エポキシ化合物、から選ばれ
る少なくとも1種であり、前記化合物(C)がジヒドロキシナフタレン及びジヒドロキシ安息香酸から選ばれる少なくとも1種である樹脂組成物。
[2] 化合物(C)が化合物(B)に対して1〜20重量%含まれる第[1]項記載の樹脂組成物。
[3] 化合物(B)の一部として、ポリアルキレンオキサイドユニットを骨格に有しかつグリシジル基を有する化合物を含む第[1]又は[2]項記載の樹脂組成物。
[4] 第[1]〜[3]項のいずれかに記載の樹脂組成物をダイアタッチ材料として用いて製作されることを特徴とする半導体装置。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明では特に低応力性が必要な場合には、化合物(B)の一部として骨格にポリアルキレンオキサイドユニットを有するエポキシ化合物も使用可能である。例えば、両末端にビニルエーテル基を有するポリアルキレンオキサイドに2倍モル以上のビスフェノールAをマイケル付加させた後、残存する水酸基をグリシジルエーテル化した化合物などが挙げられる。
本発明の樹脂組成物には、必要によりカップリング剤、消泡剤、界面活性剤等の添加剤を用いることができる。
本発明の樹脂組成物は、例えば各成分を予備混合した後、3本ロールを用いて混練した後真空下脱泡することにより製造することができる。
銀粉(A)としては平均粒径8μm、最大粒径30μmのフレーク状銀粉(以下銀粉)を、化合物(B)としてはビスフェノールAとエピクロルヒドリンとの反応により得られるジグリシジルビスフェノールA(エポキシ当量180、室温で液体、以下化合物B1)、化合物(C)としては、2,3−ジヒドロキシナフタレン(融点163℃、以下化合物C1)を使用した。クレジルグリシジルエーテル(エポキシ当量185、以下CGE)、キュアゾール2MZ−A(四国化成工業(株)製、融点248〜258℃、以下2MZ−A)、グリシジル基を有するシランカップリング剤(信越化学工業(株)製、KBM−403E、以下エポキシシラン)を表1のように配合し、3本ロールを用いて混練し、脱泡することで樹脂組成物を得た。配合割合は重量部である。
[実施例3]
使用する化合物(C)として2,5−ジヒドロキシ安息香酸(ゲンチジン酸:融点206℃、以下化合物C2)を使用する以外は実施例1と同様に樹脂組成物を作製した。
[実施例4]
使用する化合物(B)として骨格にポリアルキレンオキサイドを有するエポキシ化合物(大日本インキ工業(株)製、EXA―4850−1000、エポキシ当量347、以下化合物B2)を使用した以外は実施例1と同様に樹脂組成物を作製した。
表1に示す割合で配合し実施例1と同様に樹脂組成物を得た。
フェノールノボラック樹脂(水酸基当量104、軟化点85℃、以下PN)を使用し実施例1と同様に樹脂組成物を作製した。
得られた樹脂組成物(ダイアタッチペースト)を以下の方法により評価した。評価結果を表1に示す。
・接着強度:樹脂組成物を用いて、6×6mmのシリコンチップを金フラッシュしたNi−Pdフレームにマウントし、150℃オーブン中15分硬化した。硬化後ならびに吸湿(85℃、85%、72時間)処理後に自動接着力測定装置を用い260℃での熱時ダイシェア強度を測定した。260℃熱時ダイシェア強度が40N/チップ以上の場合を合格とした。接着強度の単位はN/チップ。
・耐リフロー性:表1に示す樹脂組成物を用い、下記の基板(リードフレーム)とシリコンチップを150℃15分間硬化し接着した。ダイボンドしたリードフレームを封止材料(スミコンEME−7026、住友ベークライト(株)製)を用い封止し半導体装置(パッケージ)とし、60℃、相対湿度60%、192時間吸湿処理した後、IRリフロー処理(260℃、10秒、3回リフロー)を行なった。処理後のパッケージを超音波探傷装置(透過型)により剥離の程度を測定した。ダイアタッチ部の剥離面積が10%未満の場合を合格とした。剥離面積の単位は%。
パッケージ:QFP(14×20×2.0mm)
リードフレーム:金フラッシュしたNi−Pdフレーム
チップサイズ:6×6mm
樹脂組成物硬化条件:オーブン中150℃、15分
Claims (4)
- 半導体素子を接着する樹脂組成物であって、(A)銀粉、(B)グリシジル基を有する化合物、および(C)同一芳香族環に少なくとも2つの水酸基を有する化合物を必須成分とし、前記化合物(B)が、ビスフェノール類をグリシジルエーテル化したもの、フェノール樹脂類をグリシジルエーテル化したもの、アミノフェノールのエポキシ化物、脂肪族グリシジルエーテル類、水素添加により脂肪族環にしたグリシジルエーテル類、脂環式エポキシ化合物、から選ばれる少なくとも1種であり、前記化合物(C)がジヒドロキシナフタレン及びジヒドロキシ安息香酸から選ばれる
少なくとも1種である樹脂組成物。 - 前記化合物(C)が化合物(B)に対して1〜20重量%含まれる請求項1記載の樹脂組成物。
- 前記化合物(B)の一部として、ポリアルキレンオキサイドユニットを骨格に有しかつグリシジル基を有する化合物を含む請求項1又は2記載の樹脂組成物。
- 請求項1〜3のいずれかに記載の樹脂組成物をダイアタッチ材料として用いて製作されることを特徴とする半導体装置。
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