JP5098175B2 - 樹脂組成物及び樹脂組成物を使用して作製した半導体装置 - Google Patents
樹脂組成物及び樹脂組成物を使用して作製した半導体装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5098175B2 JP5098175B2 JP2006001883A JP2006001883A JP5098175B2 JP 5098175 B2 JP5098175 B2 JP 5098175B2 JP 2006001883 A JP2006001883 A JP 2006001883A JP 2006001883 A JP2006001883 A JP 2006001883A JP 5098175 B2 JP5098175 B2 JP 5098175B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- resin composition
- group
- general formula
- silver powder
- compound
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Landscapes
- Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)
- Die Bonding (AREA)
Description
またヒートスプレッダー等の放熱部材を接着するための熱伝導性接着剤に関しても上記高温リフロー処理、温度サイクル試験を行っても、良好な熱伝導率を維持するために接着剤層の剥離を最小限に抑える必要がある。
このため半導体素子又は放熱部材を支持体に接着する樹脂組成物に対しても良好な電気伝導性を維持しつつ、高接着性のみならず、高温リフロー、温度サイクル試験を行っても剥離が生じない高接着信頼性が求められるようになってきているが従来から使用されている樹脂組成物では満足することができなかった。
[1]半導体素子又は放熱部材を支持体に接着する樹脂組成物であって、(A)銀粉、(B)エポキシ樹脂、(C)一般式(1)で示される化合物及び(D)一般式(3)で示される化合物を含む樹脂組成物であって、(A)銀粉の含有量が70〜90重量%であり、(D)一般式(3)で示される化合物の含有量が0.1〜0.2重量%であることを特徴とする樹脂組成物。
R1:水素、メチル基、エチル基又は一般式(2)で示される官能基
R2:水素、メチル基又はエチル基
R3〜R6:水素、メチル基、エチル基及びアリル基から選ばれる1種を示し、それぞれ同一でも異なっていてもよい。
R10、R12:炭素数1〜10のアルキル基でそれぞれ同一でも異なっていてもよい。
a、b:1〜3の整数
m1、m2:1〜5の整数
m3:2〜4の整数
[3]一般式(3)で示される化合物のa、bがともに3である[1]又は[2]項に記載の樹脂組成物。
[4]一般式(3)で示される化合物のm3が4である[1]〜[3]項のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
[5][1]〜[4]項のいずれか1項に記載の樹脂組成物を用いて製作されることを特徴とする半導体装置。
以下、本発明について詳細に説明する。
銀粉の含有量は特に限定されるわけではないが、通常樹脂組成物中70重量%から90重量%含有される。これ以下では電気伝導性が悪化し、これ以上では樹脂組成物の粘度が高くなりすぎ塗布作業性が悪化する可能性がある。
さらには必要によりアミン化合物、ヒドラジン誘導体、ジシアンジアミド等を添加することも可能である。
このように化合物(D)は銀粉表面と反応すること、しかも60℃付近から非常に緩やかに反応し始めることが確認できた。この点が非常に重要であり、室温以下で保存している間には化合物(D)は銀粉表面と反応せず硬化反応中に反応し始めるため、化合物(D)は硬化反応時に支持体表面及び銀粉表面の両方に作用することが可能であることを示している。この結果、支持体との接着力向上と同時に銀粉−樹脂間の結合が強固になるため樹脂硬化物の凝集力を向上させることが可能となる。
化合物(D)の含有量は、樹脂組成物に対して0.1〜10重量%含まれる。下限値より少ないと期待する接着力向上効果が期待できず、上限値より多いと樹脂組成物の反応性が低下するとともにアルコキシシラン基から脱離したアルコールに基づくボイドが発生しやすくなるので好ましくない。
本発明の樹脂組成物は、例えば各成分を予備混合した後、3本ロールを用いて混練した後真空下脱泡することにより製造することができる。
本発明の樹脂組成物を用いて半導体装置を製作する方法は、公知の方法を用いることができる。例えば、市販のダイボンダーを用いて、リードフレームの所定の部位に樹脂組成物をディスペンス塗布した後、チップをマウントし、加熱硬化する。その後、ワイヤーボンディングして、エポキシ樹脂を用いてトランスファー成形することによって半導体装置を製作する。又はフリップチップ接合後アンダーフィル材で封止したフリップチップBGA等のチップ裏面に樹脂組成物をディスペンスしヒートスプレッダー、リッドといった放熱部品を搭載し加熱硬化する等といった使用方法も可能である。
以下実施例を用いて本発明を具体的に説明する。配合割合は重量部で示す。
銀粉(A)として平均粒径8μm、最大粒径30μmのフレーク状銀粉(以下銀粉)、エポキシ樹脂(B)としてビスフェノールAとエピクロルヒドリンとの反応により得られるジグリシジルビスフェノールA(エポキシ当量180、常温で液体、以下ビスAエポキシ)、クレジルグリシジルエーテル(エポキシ当量185、以下CGE)、化合物(C)としてDIC−BPF(大日本インキ工業(株)製、水酸基当量100、一般式(1)のnが1、R1〜R6がすべて水素、以下ビスフェノールF)、化合物(D)としてA−1289(日本ユニカー(株)製、一般式(3)のR9、R11がともにエトキシ基、a、bがともに3、m1、m2がともに3、m3が4、以下カップリング剤A)、反応促進剤としてキュアゾール2MZ−A(四国化成工業(株)製、以下2MZ−A)、ジシアンジアミド、を表1に示す割合で配合し、3本ロールで混練して樹脂組成物を得た。
この樹脂組成物を真空チャンバーにて2mmHgで30分間脱泡した後以下の方法により各種性能を評価した。
実施例1と同様に樹脂組成物を作製し評価した。なお実施例3では化合物(C)としてジアリルビスフェノールA(一般式(1)のnが1、R1、R2がメチル基、R3、R5がアリル基(2−プロペニル基)、R4、R6が水素、以下ジアリルビスフェノールA)を実施例4では化合物(C)としてトリス(p−ヒドロキシフェニル)エタン(一般式(1)のnが1、R1が一般式(2)で示される官能基でR7、R8が水素、R2がメチル基、R3〜R6が水素、以下THPE)を使用した。
実施例1と同様に樹脂組成物を作製し評価した。なお比較例1では、カップリング剤Aを使用せず、比較例2では、一般式(1)に示される化合物を使用しなかった。比較例3ではアミノ基を有するシランカップリング剤としてKBM−903(信越化学工業(株)製、3-アミノプロピルトリメトキシシラン、以下カップリング剤B)を、比較例4では、メルカプト基を有するシランカップリング剤としてKBM−803P(信越化学工業(株)製、3-メルカプトプロピルトリメトキシシラン、以下カップリング剤C)を、比較例5ではフェノールノボラック(水酸基当量104、軟化点80〜90℃、フェノールノボラック)を用いた。
・粘度:E型粘度計(3°コーン)を用い25℃、2.5rpmでの値を樹脂組成物作製後及び25℃48時間処理後に測定した。粘度が15〜25Pa・s、粘度の変化率が20%以下の場合を合格とした。粘度の単位はPa・sである。
・接着強度:表1に示す樹脂組成物を用いて、6×6mmのシリコンチップを金フラッシュしたNi−Pdフレームにマウントし、175℃オーブン中30分硬化した。硬化後及び吸湿処理(85℃、85%、72時間)後に自動接着力測定装置を用い260℃での熱時ダイシェア強度を測定した。260℃熱時ダイシェア強度が30N/チップ以上の場合を合格とした。接着強度の単位はN/チップ。
・体積抵抗率:4×50×0.04mmになるように樹脂組成物を塗布し175℃オーブン中30分間硬化した。長さ方向40mmの抵抗値を測定することで体積抵抗率を求めた。1×10-3Ω・cm以下を合格とした。単位はΩ・cm。
・耐温度サイクル性:表1に示す樹脂組成物を用いて、15×15×0.5mmのシリコンチップをNiめっきした銅ヒートスプレッダー(25×25×2mm)にマウントし、175℃オーブン中30分硬化した。温度サイクル処理後(−65℃←→150℃、100サイクル)の剥離の様子を超音波探傷装置(反射型)にて測定した。剥離面積が10%以下のものを合格とした。
・耐リフロー性:表1に示す樹脂組成物を用い、下記のリードフレームとシリコンチップを175℃30分間硬化し接着し、封止材料(スミコンEME−7026、住友ベークライト(株)製)を用い封止し、半導体パッケージを作製した。この半導体パッケージを60℃、相対湿度60%、120時間吸湿処理した後、IRリフロー処理(260℃、10秒、3回リフロー)を行った。IRリフロー処理後のパッケージを超音波探傷装置(透過型)により剥離の程度を測定した。ダイアタッチ部の剥離面積が10%未満の場合を合格とした。剥離面積の単位は%である。
パッケージ:QFP(14×20×2.0mm)
リードフレーム:金フラッシュしたNi−Pdフレーム
チップサイズ:6×6mm
硬化条件:オーブン中175℃、30分
Claims (5)
- 半導体素子又は放熱部材を支持体に接着する樹脂組成物であって、(A)銀粉、(B)エポキシ樹脂、(C)一般式(1)で示される化合物及び(D)一般式(3)で示される化合物を含む樹脂組成物であって、(A)銀粉の含有量が70〜90重量%であり、(D)一般式(3)で示される化合物の含有量が0.1〜0.2重量%であることを特徴とする樹脂組成物。
R1:水素、メチル基、エチル基又は一般式(2)で示される官能基
R2:水素、メチル基又はエチル基
R3〜R6:水素、メチル基、エチル基及びアリル基から選ばれる1種を示し、それぞれ同一でも異なっていてもよい。
R10、R12:炭素数1〜10のアルキル基でそれぞれ同一でも異なっていてもよい。
a、b:1〜3の整数
m1、m2:1〜5の整数
m3:2〜4の整数 - 一般式(3)で示される化合物のR9、R11がともにエトキシ基である請求項1に記載の樹脂組成物。
- 一般式(3)で示される化合物のa、bがともに3である請求項1又は2に記載の樹脂組成物。
- 一般式(3)で示される化合物のm3が4である請求項1〜3のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
- 請求項1〜4に記載の樹脂組成物を用いて製作されることを特徴とする半導体装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006001883A JP5098175B2 (ja) | 2006-01-06 | 2006-01-06 | 樹脂組成物及び樹脂組成物を使用して作製した半導体装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006001883A JP5098175B2 (ja) | 2006-01-06 | 2006-01-06 | 樹脂組成物及び樹脂組成物を使用して作製した半導体装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007182506A JP2007182506A (ja) | 2007-07-19 |
JP5098175B2 true JP5098175B2 (ja) | 2012-12-12 |
Family
ID=38338866
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006001883A Active JP5098175B2 (ja) | 2006-01-06 | 2006-01-06 | 樹脂組成物及び樹脂組成物を使用して作製した半導体装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5098175B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5263926B2 (ja) * | 2007-11-30 | 2013-08-14 | 信越化学工業株式会社 | ダイボンド剤組成物及びそれを用いた半導体装置 |
JP5116152B2 (ja) * | 2008-03-17 | 2013-01-09 | 信越化学工業株式会社 | 半導体装置製造用の樹脂組成物 |
Family Cites Families (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5756781A (en) * | 1995-09-29 | 1998-05-26 | General Electric Company | Method for making tris(hydroxyphenyl) compounds using ion exchange |
JPH1161075A (ja) * | 1997-08-18 | 1999-03-05 | Sumitomo Bakelite Co Ltd | 半導体用樹脂ペースト |
JP3929220B2 (ja) * | 2000-01-26 | 2007-06-13 | 住友ベークライト株式会社 | ダイアタッチペースト及び半導体装置 |
JP3854103B2 (ja) * | 2001-06-28 | 2006-12-06 | 住友ベークライト株式会社 | 導電性ペースト及び該ペーストを用いてなる半導体装置 |
JPWO2005049493A1 (ja) * | 2003-11-18 | 2007-06-07 | 横浜ゴム株式会社 | シランカップリング剤処理シリカ及びそれを含むゴム組成物 |
WO2005090510A1 (ja) * | 2004-03-19 | 2005-09-29 | Sumitomo Bakelite Company, Ltd. | 樹脂組成物及び該樹脂組成物を使用して作製した半導体装置 |
-
2006
- 2006-01-06 JP JP2006001883A patent/JP5098175B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2007182506A (ja) | 2007-07-19 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
TWI302931B (en) | Resin paste for die-bounding and use thereof | |
TWI480326B (zh) | 用於含低k介電質之半導體裝置中作為底填密封劑之可固化樹脂組合物 | |
JP6098470B2 (ja) | スクリーン印刷用導電性エポキシ樹脂組成物、それを用いたダイアタッチ方法および該組成物の硬化物を有する半導体装置 | |
JP2006302834A (ja) | ダイボンディングペースト | |
JP5098175B2 (ja) | 樹脂組成物及び樹脂組成物を使用して作製した半導体装置 | |
JP4853225B2 (ja) | 樹脂組成物及び樹脂組成物を使用して作製した半導体装置 | |
JP5070789B2 (ja) | アンダーフィル用液状樹脂組成物および半導体装置 | |
JP3826104B2 (ja) | 無溶剤型液状銀ペースト組成物及びそれを用いた半導体装置 | |
JP5074814B2 (ja) | 接着剤組成物及びその使用方法 | |
JP4337405B2 (ja) | 半導体封止用液状エポキシ樹脂組成物の製造方法、及び半導体封止用液状エポキシ樹脂組成物を用いた半導体装置 | |
Rabilloud | Adhesives for electronics | |
JP3695226B2 (ja) | 一液熱硬化型樹脂組成物 | |
JP4583821B2 (ja) | 液状エポキシ樹脂組成物 | |
JP2004359830A (ja) | 導電性接着剤組成物 | |
JP2006219542A (ja) | 樹脂組成物及び樹脂組成物を使用して作製した半導体装置 | |
JP4826359B2 (ja) | 液状樹脂組成物及び液状樹脂組成物を使用して作製した半導体装置 | |
JP5047632B2 (ja) | フリップチップ接続用熱圧接着剤を用いた実装方法 | |
JP4380564B2 (ja) | 樹脂組成物及び樹脂組成物を使用して作製した半導体装置 | |
JPH1161086A (ja) | 半導体用ダイアタッチ樹脂ペースト | |
JP5167570B2 (ja) | 樹脂組成物及び樹脂組成物を使用して作製した半導体装置 | |
JP3770993B2 (ja) | 液状樹脂組成物および該液状樹脂組成物を使用して作製した半導体装置 | |
JP2006022240A (ja) | 樹脂組成物及び樹脂組成物を使用して作製した半導体装置 | |
JP2501258B2 (ja) | 絶縁樹脂ペ―スト | |
JP2006073812A (ja) | ダイボンディングペースト | |
JP5283234B2 (ja) | 導電性樹脂組成物及びそれを用いた半導体装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20080929 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20111012 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20111101 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20111226 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20120828 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20120910 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20151005 Year of fee payment: 3 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5098175 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |