JP5283234B2 - 導電性樹脂組成物及びそれを用いた半導体装置 - Google Patents

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Description

本発明は、半導体素子を接着するのに好適な導電性接着剤用の樹脂組成物に関する。詳細には、印刷性が良く、安定なBステージ状態を形成し、且、ダイシングテープの貼付性及びシリコンウエハーを個片化する際のダイシング性に優れた硬化物を与える導電性樹脂組成物、及び該導電性樹脂組成物を用いた半導体装置に関する。
ダイボンド剤は半導体素子を基板上に固定する接着剤であり、半導体装置の組み立てに不可欠である。従来、半導体装置の製造において、半導体素子とリードフレーム(支持部材)の接合方法は、エポキシ樹脂等に銀粉等を分散させてペースト状態とした樹脂組成物を導電性接着剤とするディスペンス法が主流であった。しかし、近年、半導体装置が小型化、高密度化し、また、構造が複雑化するに従い、正確、迅速、且つ安価に半導体装置を製造する事が求められ、ディスペンス法での製造は難しくなってきた。そこで近年は、印刷法やスピンコート法によって導電性接着剤をシリコンウエハー上に塗布した後、加熱することにより導電性接着剤をBステージ化し、該Bステージ状態でダイシング工程を経る方法が採られている。そのため、Bステージ状態で良好に使用できる導電性樹脂組成物が開発されている(特許文献1)。本発明者らは先に、スクリーン印刷性に優れ、シリコンウエハーもしくは基板上にバンプを形成した時に再現性よくBステージ化をすることができる樹脂バンプ用組成物を提供した(特許文献2)。
特開2004−95832号公報 特開2010−1330号公報
しかし、当該樹脂組成物は、ダイシングテープの貼付性、及びシリコンウエハーを個片化する際のダイシング性が十分ではなく、さらなる改善が必要とされている。
そこで本発明は、容易にBステージ化することができ、且、Bステージ化状態でダイシングテープの貼付性、及びシリコンウエハーを個片化する際のダイシング性に優れた導電性樹脂組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記事情に鑑み鋭意検討した結果、特定の軟化点を有するエポキシ樹脂及び硬化剤、及び特定の質量平均粒径を有する導電性フィラーを含有する樹脂組成物が、Bステージ状態でダイシングテープの貼付性に優れ、シリコンウエハーを個片化する際のダイシング性に優れていることを見出し本発明に至った。なお、本明細書中「Bステージ状態」とは導電性樹脂組成物が一次硬化、半硬化あるいは仮硬化した状態を意味し、「Cステージ状態」とは完全に硬化反応を終了させた状態を意味する。
即ち、本発明は、
下記(i)〜(vi)の工程
(i)(A)軟化点40℃以上90℃以下のエポキシ樹脂
(B)軟化点40℃以上90℃以下の硬化剤 成分(A)中のエポキシ基1当量に対し、該成分(B)中の、エポキシ基と反応性を有する基が0.8〜1.25当量となる量
(C)硬化促進剤 成分(A)と成分(B)の合計100質量部に対して0.05〜10質量部
(D)質量平均粒径が0.1〜5μmである導電性フィラー 成分(A)と成分(B)の合計100質量部に対して400〜2000質量部、および
(E)希釈剤 成分(A)と成分(B)の合計100質量部に対して5〜400質量部を含み、成分(A)の少なくとも50質量%がシリコーン変性されているところの導電性樹脂組成物を、シリコンウエハーの、基板に接着する側の面に塗布する工程、
(ii)60℃〜200℃で、1分間〜3時間加熱することにより、前記導電性樹脂組成物をBステージ化する工程、
(iii)前記導電性樹脂組成物を介してシリコンウエハーをダイシングテープに貼り付ける工程、
(iv)前記シリコンウエハー及び前記導電性樹脂組成物を複数の個片に切断する工程、
(v)切断されたシリコンウエハー及び導電性樹脂組成物よりなる個片をダイシングテープからピックアップし、該個片に塗布されている導電性樹脂組成物を介して、基板もしくは他のチップ上に搭載する工程、そして
(vi)基板もしくは他のチップ上の前記導電性樹脂組成物を硬化する工程を含む導電性樹脂組成物の使用方法を提供する。
また、さらに本発明は、下記(i)〜(vi)の工程
(i)(A)軟化点40℃以上90℃以下のエポキシ樹脂
(B)軟化点40℃以上90℃以下の硬化剤 成分(A)中のエポキシ基1当量に対し、該成分(B)中の、エポキシ基と反応性を有する基が0.8〜1.25当量となる量
(C)硬化促進剤 成分(A)と成分(B)の合計100質量部に対して0.05〜10質量部
(D)質量平均粒径が0.1〜5μmである導電性フィラー 成分(A)と成分(B)の合計100質量部に対して400〜2000質量部、および
(E)希釈剤 成分(A)と成分(B)の合計100質量部に対して5〜400質量部を含み、成分(A)の少なくとも50質量%がシリコーン変性されているところの導電性樹脂組成物を、シリコンウエハーの、基板に接着する側の面に塗布する工程、
(ii)60℃〜200℃で、1分間〜3時間加熱することにより、前記導電性樹脂組成物をBステージ化する工程、
(iii)前記導電性樹脂組成物を介してシリコンウエハーをダイシングテープに貼り付ける工程、
(iv)前記シリコンウエハー及び前記導電性樹脂組成物を複数の個片に切断する工程、
(v)切断されたシリコンウエハー及び導電性樹脂組成物よりなる個片をダイシングテープからピックアップし、該個片に塗布されている導電性樹脂組成物を介して、基板もしくは他のチップ上に搭載する工程、そして
(vi)基板もしくは他のチップ上の前記導電性樹脂組成物を硬化する工程
を含む、半導体装置の製造方法を提供する。
本発明の導電性樹脂組成物は、印刷法或いはスピンコート法によりシリコンウエハー上に塗布することが可能であり、かつ、加熱により容易にBステージ状態を形成することができる。さらにはBステージ状態でダイシングテープの貼付性に優れ、シリコンウエハーを個片化する際のダイシング性に優れた樹脂組成物である。また、本発明の導電性樹脂組成物は、低弾性である事から耐冷熱サイクル性に優れており、Bステージ状態でダイシング工程を経る方法で使用する導電性接着剤として好適に利用できる。
(A)エポキシ樹脂
本発明のエポキシ樹脂は、室温で固体状であり、軟化点が40℃以上90℃以下、好ましくは45℃以上85℃以下、さらに好ましくは50℃以上80℃以下の樹脂である。これにより、ダイシング時に、ダイシングテープにシリコンウエハーをしっかり固定することができ、チップ割れやチップ飛びを防ぐことができる。軟化点が前記下限値未満では、ダイシングテープとシリコンウエハーの密着性が高くなりすぎるため、チップがピックアップ出来ずチップ割れを生じる原因となるため好ましくない。また、前記上限値超では、チップをピックアップした後のダイアタッチ時に該樹脂組成物の粘度が高くなり、基板との接着不良が発生するおそれがある。なお、エポキシ樹脂の軟化点は環球法で得られた値である。
本発明のエポキシ樹脂は上記軟化点を有するものであれば特に制限されるものではないが、例えばノボラック型、ビスフェノール型、ビフェニル型、フェノールアラルキル型、ジシクロペンタジエン型、ナフタレン型、またはアミノ基含有型のエポキシ樹脂、後述するシリコーン変性エポキシ樹脂、及びこれらの混合物を使用することができる。なかでも、ビスフェノールA型、ビスフェノールF型、またはノボラック型のエポキシ樹脂及びシリコーン変性エポキシ樹脂が好ましい。
シリコーン変性エポキシ樹脂は、アルケニル基含有エポキシ樹脂とオルガノハイドロジェンポリシロキサンとを反応させて得られる共重合体である。アルケニル基含有エポキシ樹脂としては、下記式(1)〜(3)に示されるものが挙げられる。
Figure 0005283234
Figure 0005283234
Figure 0005283234
上記式(1)〜(3)において、Rは下記式で表されるグリシジル基であり、
Figure 0005283234
Xは水素原子又は臭素原子であり、nは0以上の整数、好ましくは0〜50、より好ましくは1〜20の整数である。mは1以上の整数、好ましくは1〜5の整数、より好ましくは1である。ただし、シリコーン変性エポキシ樹脂が室温で固体であるためには、m/(m+n)が0.01〜0.5、好ましくは0.02〜0.2を満たす数であることが好ましい。
オルガノハイドロジェンポリシロキサンとしては、下記平均組成式(4)で示される化合物が挙げられる。
[化5]
a(R2bSiO (4-a-b)/2 (4)
上記式(4)において、R2は置換、或いは非置換の、炭素数1〜10の1価炭化水素基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、或いはアルケニルオキシ基である。1価炭化水素基としては、例えばメチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、tert-ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、オクチル基、デシル基等のアルキル基、ビニル基、アリル基、プロペニル基、ブテニル基等のアルケニル基、フェニル基、トリル基等のアリール基、ベンジル基、フェニルエチル基等のアラルキル基や、これらの炭化水素基の水素原子の一部または全部をハロゲン原子等で置換したハロゲン置換1価炭化水素基が挙げられる。
a、bは0.001≦a≦1、1≦b≦3、1<a+b≦4を満足する数であり、好ましくは0.01≦a≦0.1、1.8≦b≦2、1.85≦a+b≦2.1である。該オルガノポリシロキサンは、1分子中にケイ素原子を1〜1000個、好ましくは2〜400個、さらに好ましくは5〜200個有するものが望ましい。該オルガノハイドロジェンポリシロキサンとしては、式(5)に示される化合物が挙げられる。
Figure 0005283234
(R2は上述の通りであり、好ましくはメチル基或いはフェニル基である。pは0〜1000の整数、好ましくは3〜400の整数であり、qは0〜20の整数、好ましくは0〜5の整数であり、1<p+q<1000、好ましくは2<p+q<400、さらに好ましくは5<p+q<200を満たす整数である。)
このようなオルガノハイドロジェンポリシロキサンとして、さらに具体的には下記のものを挙げることができる。
Figure 0005283234
オルガノハイドロジェンポリシロキサンは、分子量100〜100,000、好ましくは500〜20000であることが望ましい。オルガノハイドロジェンポリシロキサンの分子量が前記範囲内である場合、該オルガノハイドロジェンポリシロキサンと反応させるアルケニル基含有エポキシ樹脂の構造或いは分子量に応じて、オルガノハイドロジェンポリシロキサンがマトリクスに均一に分散した均一構造、或いはオルガノハイドロジェンポリシロキサンがマトリクスに微細な層分離を形成する海島構造が出現する。
オルガノハイドロジェンポリシロキサンの分子量が比較的小さい場合、特に100〜10,000である場合は均一構造が形成され、オルガノハイドロジェンポリシロキサンの分子量が比較的大きい場合、特に10,000〜100,000である場合は海島構造が形成される。均一構造と海島構造の何れかは用途に応じて選択されればよい。オルガノハイドロジェンポリシロキサンの分子量が100未満の時、得られる硬化物は剛直で脆くなる。また、オルガノハイドロジェンポリシロキサンの分子量が100,000より大きいと、海島構造が大きくなり、得られる硬化物に局所的な応力が発生するため好ましくない。
アルケニル基含有エポキシ樹脂とオルガノハイドロジェンポリシロキサンを反応させる方法は公知の方法を用いることができ、例えば、白金系触媒の存在下で、アルケニル基含有エポキシ樹脂とオルガノハイドロジェンポリシロキサンを付加反応させることで製造することができる。オルガノハイドロジェンポリシロキサンは、アルケニル基含有エポキシ樹脂が有するアルケニル基1モルに対し、オルガノハイドロジェンポリシロキサンが有するSiH基が0.1〜1モルとなる量で共重合させることが好ましい。
(B)硬化剤
本発明の硬化剤は、室温で固体状であり、軟化点が40℃以上90℃以下、好ましくは45℃以上85℃以下、さらに好ましくは50℃以上80℃以下である。これにより、ダイシング時に、ダイシングテープにシリコンウエハーをしっかり固定することができ、チップ割れやチップ飛びを防ぐことができる。軟化点が前記下限値未満では、ダイシングテープとシリコンウエハーの密着性が高くなりすぎるため、チップがピックアップ出来ずチップ割れを生じる原因となるため好ましくない。また、前記上限値超では、チップをピックアップした後のダイアタッチ時に該樹脂組成物の粘度が高くなり、基板との接着不良が発生するおそれがある。なお、硬化剤の軟化点は環球法で得られた値である。
硬化剤は、エポキシ樹脂の硬化剤として使用されている公知のものを使用することができ、上記軟化点を有する硬化剤であれば特に制限されないが、例えばフェノール樹脂、シリコーン変性フェノール樹脂、酸無水物、及びアミン類が挙げられる。中でも、フェノール樹脂またはシリコーン変性フェノール樹脂が良好に使用することができる。フェノール樹脂としては、アラルキル型、ノボラック型、ビスフェノール型、トリスヒドロキシフェニルメタン型、ナフタレン型、シクロペンタジエン型、フェノールアラルキル型等が挙げられ、これらを単独、あるいは2種類以上を混合して用いても良い。なかでもアラルキル型、ノボラック型、ビスフェノール型が好ましい。
シリコーン変性フェノール樹脂は、上記式(4)で示したオルガノハイドロジェンポリシロキサンと、下記に示すアルケニル基含有フェノール樹脂とを反応させて得られる共重合体である。該反応は公知の方法を用いて行えばよく、例えば、白金系触媒の存在下で、アルケニル基含有フェノール樹脂とオルガノハイドロジェンポリシロキサンとを付加反応させることで製造することができる。オルガノハイドロジェンポリシロキサンは、アルケニル基含有フェノール樹脂が有するアルケニル基1モルに対し、オルガノハイドロジェンポリシロキサンが有するSiH基が0.1〜1モルとなる量で共重合させることが好ましい。
アルケニル基含有フェノール樹脂としては、下記に示すものが挙げられる。
Figure 0005283234
Figure 0005283234
Figure 0005283234
(但し、X、n、mは上述の通り。)
成分(B)は、成分(A)中のエポキシ基1当量に対し、成分(B)中のエポキシ基と反応性を有する基が0.8〜1.25当量となる量で配合することが望ましく、特に0.9〜1.1当量となる量であることがよい。成分(B)の配合量が当該範囲外では、樹脂組成物の一部が未硬化となり、硬化物の性能や半導体装置の性能に支障をきたす恐れがある。
なお、本発明の導電性樹脂組成物は、成分(A)と成分(B)の少なくともいずれかがシリコーン変性されているのが好ましく、成分(B)がシリコーン変性されていない場合、成分(A)がシリコーン変性エポキシ樹脂である。導電性樹脂組成物がシリコーン鎖を含有することにより、低弾性であり耐熱サイクル性に優れた硬化物を与えることができる。
(C)硬化促進剤
(C)硬化促進剤は、(A)エポキシ樹脂と(B)硬化剤の反応を促進するものであれば特に制限されないが、例えば、有機リン、イミダゾール、3級アミン等の塩基性有機化合物を使用することができる。有機リンとしては、トリフェニルホスフィン、トリブチルホスフィン、トリ(p−トルイル)ホスフィン、トリ(p−メトキシフェニル)ホスフィン、トリ(p−エトキシフェニル)ホスフィン、トリフェニルホスフィン・トリフェニルボレート誘導体、テトラフェニルホスフィン・テトラフェニルボレート誘導体等が挙げられる。イミダゾールとしては、2−メチルイミダゾール、2−エチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾール、2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾール等が挙げられる。3級アミンとしては、トリエチルアミン、ベンジルジメチルアミン、α−メチルベンジルジメチルアミン、1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7等が挙げられる。
中でも、下記式(6)で表わされるテトラフェニルホスフィン・テトラフェニルボレート誘導体、又は下記式(7)で表わされるメチロールイミダゾール誘導体が好ましい。これらの硬化促進剤は、(B)硬化剤と組合せて選択するのがよい。
Figure 0005283234
(R〜R14は、互いに独立に、水素原子、炭素数1〜10の一価炭化水素基、或いはハロゲン原子である。)
Figure 0005283234
(R15は、メチル基またはメチロール基であり、R16は、炭素数1〜10の一価炭化水素基である。)
(C)硬化促進剤の添加量は、(A)エポキシ樹脂と(B)硬化剤との合計の100質量部に対して、0.05〜10質量部、好ましくは0.1〜10質量部、さらに好ましくは0.2〜5質量部であることが望ましい。硬化促進剤が前記下限値未満である場合は、導電性樹脂組成物が硬化不十分になる恐れがあり、また前記上限値超では導電性樹脂組成物の保存性、或いはBステージ状態の安定性に支障をきたす恐れがある。
(D)導電性フィラー
導電性フィラーは、質量平均粒径が0.1〜5μm、特に0.5〜3μmであることが望ましい。質量平均粒径はレーザー回折法で測定することができる。質量平均粒径が前記下限値未満であると、樹脂組成物の粘度が上昇し、十分な体積抵抗率を得ることが出来ない。また、前記上限値を超えると、Bステージ状態での表面粗さが大きくなるためダイシングフィルムとの密着性が悪化し、ダイシング時にチップ飛びやチップ欠けが生じるおそれがあるため好ましくない。このような導電性フィラーとしては、金、銀、銅、錫、亜鉛、ニッケル、コバルト、鉄、マンガン、アルミニウム、モリブデン、タングステン等の各種の金属及びこれらの合金が挙げられ、形状は、球状、粒状、鱗片状、及び針状等が挙げられる。尚、本発明において針状のフィラーの粒径とは長径を意味する。またシリカ、アルミナ、有機樹脂、シリコーンゴム等の絶縁性粉末の表面を上記各種金属で蒸着、或いはメッキした粉末を用いても良い。
(D)導電性フィラーの配合量は、(A)エポキシ樹脂と(B)硬化剤の合計100質量部に対して、400〜2000質量部、特に600〜1500質量部であることが望ましい。配合量が前記下限値未満では導電性が不十分となり、前記上限値超では硬化物が剛直になり、柔軟性・耐熱衝撃性を損なう恐れがある。
本発明の導電性樹脂組成物は、Bステージ状態で導電性樹脂組成物の表面の算術平均粗さが2μm以下、好ましくは1.5μm以下であり、限りなく小さい値であるのがよい。表面粗さが小さければ小さいほど、ダイシングフィルムとの密着性が良好となるため好ましい。算術平均粗さが前記上限値超ではダイシングフィルムとの密着性が悪化し、ダイシング時にチップ飛びやチップ欠けが生じる場合があるため好ましくない。算術平均粗さは、Bステージ状態で導電性樹脂組成物の表面を、JIS B 0601に準拠してレーザー顕微鏡で測定して得られた値である。また、本発明の導電性樹脂組成物は、Cステージ状態での体積抵抗率が室温(25℃)において1×10−3Ω・cm以下、好ましくは1×10−4Ω・cm以下であり、限りなく小さい値であるのがよい。体積抵抗率が小さければ小さいほど、半導体パッケージの信頼性が向上するため好ましい。Cステージ状態での体積抵抗率が前記上限値超では十分な導電性が得られずパッケージ不良となるため好ましくない。Cステージ状態での体積抵抗率は、日本ゴム協会標準規(SRIS)2301に準拠して測定して得られた値である。
(E)希釈剤
希釈剤は樹脂組成物の粘度を調整する目的で添加する。希釈剤の種類は特に限定されるものではないが、成分(A)エポキシ樹脂と(B)硬化剤が可溶であり、成分(C)硬化促進剤は不溶であることが望ましい。例えば、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、イソホロン、ジアセトンアルコール等のケトン、メチルセルソルブ、エチルセルソルブ、ブチルセルソルブ、メチルカルビトール、エチルカルビトール、ブチルカルビトール等のグリコールエーテル、メチルセルソルブアセテート、エチルセルソルブアセテート、カルビトールアセテート等のグリコールエステル等が挙げられる。樹脂組成物の粘度を印刷工程で作業性の良い粘度にする為には、希釈剤がある程度高沸点、例えば180℃〜230℃であることが望ましい。中でも、イソホロン、メチルカルビトール、エチルカルビトール、ブチルカルビトール、カルビトールアセテートが好適に使用できる。
希釈剤の配合量は特に制限されないが、(A)エポキシ樹脂と(B)硬化剤の合計100質量部に対して5〜400質量部、好ましくは30〜100質量部とすることが望ましい。希釈剤の配合量が400質量部より多いと樹脂組成物が低粘度になりすぎるため、(D)導電性フィラーが長期保存中に沈降する恐れがあり好ましくない。
本発明は、上述した成分の他に用途に応じて、シリカ、アルミナ、タルク、マイカ、窒化ケイ素、窒化ホウ素等の絶縁性充填材、シランカップリング剤、難燃剤、イオントラップ剤、ワックス、着色剤、及び接着助剤等を、本発明の目的を阻害しない量で添加することができる。
シランカップリング剤としては、例えば、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、p−スチリルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、ビス(トリエトキシプロピル)テトラスルフィド、γ−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン等が挙げられる。これらは1種を単独で使用しても、2種以上を組み合わせて使用してもよい。中でもγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシランを使用することが好ましい。シランカップリング剤の配合量は、(A)〜(E)成分の合計100質量部に対し、0.1〜5質量部、好ましくは0.3〜3質量部であるのがよい。
本発明の導電性樹脂組成物は、上述した各成分を公知の方法、例えば、ミキサー、ロール等を用いて混合することによって製造することができる。本発明の導電性樹脂組成物は、5〜200μmのいずれかの厚さとなるように基板に塗布した時に、60℃〜200℃、好ましくは80℃〜150℃で、1分間〜3時間、好ましくは10分間〜1時間加熱することにより容易にBステージ化することが可能である。
本発明の導電性樹脂組成物の粘度は、Bステージ状態でE型粘度計により120℃で測定した値が、10〜1000Pa・s、特には50〜400Pa・sであるのがよい。粘度が上記上限値超ではダイアッタチ時に導電性樹脂組成物と被着体との濡れ性が悪くなり、ボイドや接着不良の原因となるため好ましくない。上記下限値未満では室温でタック性(粘着性)が生じてしまい、ダイシングテープとの離型性が悪化する傾向にあるため好ましくない。また、本発明の導電性樹脂組成物のCステージ状態での弾性率は、25℃で0.1〜4GPa、特には0.3〜3.5GPaであることが好ましい。弾性率が上記上限値超では、樹脂組成物が耐冷熱サイクル性に劣るため好ましくない。上記下限値未満では、ワイヤーボンドする際にチップが動く可能性があるため好ましくない。弾性率はJIS K 7113に準拠して測定して得られた値である。
導電性樹脂組成物の使用方法
本発明の導電性樹脂組成物は、下記(i)〜(vi)を含む工程により使用されることができる。
(i)導電性樹脂組成物を、シリコンウエハーの基板に接着する側の面に塗布する工程、
(ii)60℃から200℃、好ましくは80℃〜150℃で、1分間〜3時間、好ましくは10分間〜1時間加熱することにより、前記導電性樹脂組成物をBステージ化する工程、
(iii)前記導電性樹脂組成物を介してシリコンウエハーをダイシングテープに貼り付ける工程、
(iv)前記シリコンウエハー及び前記導電性樹脂組成物を複数の個片に切断する工程、
(v)切断されたシリコンウエハー及び導電性樹脂組成物よりなる個片をダイシングテープからピックアップし、該個片に塗布されている導電性樹脂組成物を介して、基板もしくは他のチップ上に搭載する工程、そして
(vi)基板もしくは他のチップ上の前記導電性樹脂組成物を硬化する工程。
工程(i)では、例えば、スピンコーター、プリンター、メタルマスク等を用いた公知の方法に従い、印刷法、或いはスピンコート法で、導電性樹脂組成物をシリコンウエハーの基板に接着する側の面に塗布する。工程(ii)では、例えば、開閉式や連続式のオーブンで、60℃〜200℃、好ましくは80℃〜150℃で、1分間〜3時間、好ましくは10分間〜1時間加熱することにより、導電性樹脂組成物をBステージ状態にする。工程(iii)は公知の方法に従って行えばよい。工程(iv)では、例えば、ダイヤモンドブレードを高速回転させることでシリコンウエハーを切削するダイシング方法、あるいはレーザーによるレーザーダイシング方法等により、シリコンウエハー及び導電性樹脂組成物を複数の個片に切断する。何れの方法を使用するかは用途に応じて適宜選択すればよい。
工程(v)では、例えば、ダイボンダーを使用して個片を基板もしくは他のチップ上に搭載する。個片を搭載する条件は特に限定されるものではなく、用途に応じて適宜選択すればよい。個片の搭載条件としては、個片搭載直前のプレヒートの温度、時間、個片搭載時の個片及び基板及び他のチップの温度、時間、圧力が挙げられる。プレヒートは個片に塗布された導電性樹脂組成物と個片の密着性を向上する為に行う。プレヒートは50℃〜150℃、2秒〜10分で行うことが望ましい。個片の搭載条件は、個片の温度が25℃〜250℃、基板及び他のチップの温度が25℃〜200℃で、0.1秒〜10秒、0.01MPa〜10MPaで行うことが望ましい。
工程(vi)では、例えば、開閉式や連続式のオーブンを使用して、導電性樹脂組成物を硬化する。硬化条件は100℃〜200℃、好ましくは120〜180℃で、1〜8時間、好ましくは1.5〜3時間である。なお、導電性樹脂組成物の硬化は半導体装置の樹脂封止工程において同時に行ってもよい。
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
[合成例1]
シリコーン変性エポキシ樹脂の合成
攪拌羽、滴下漏斗、温度計、エステルアダプターと還流管を取り付けたフラスコに、下記式(8)で示されるエポキシ樹脂(重量平均分子量(ポリスチレン換算)2500)149gとトルエン298gを入れ、130℃、2時間で共沸脱水を行った後、100℃に冷却し、触媒(信越化学製CAT−PL−50T)1gを滴下した後、直ちに下記式(9)で示されるオルガノハイドロジェンポリシロキサン68g(0.023mol)とトルエン136gの混合物を30分間かけて滴下し、100℃で6時間熟成した。得られた反応混合物よりトルエンを減圧除去し、下記式(10)で示されるシリコーン変性エポキシ樹脂を得た。該化合物の重量平均分子量(ポリスチレン換算)は20000、オルガノポリシロキサン含有量31.2重量%であった。
Figure 0005283234
Figure 0005283234
Figure 0005283234
[実施例1〜2、比較例1〜6]
以下に示す各成分を、表1に示す配合量でプラネタリーミキサーを用いて混合し、3本ロールを通過させた後、25℃において再度プラネタリーミキサーで混合して、実施例1〜2及び比較例1〜6の導電性樹脂組成物を製造した。
(A)エポキシ樹脂
1エポキシ樹脂(a1):合成例1で製造したシリコーン変性エポキシ樹脂(エポキシ当量291、軟化点70℃)
2エポキシ樹脂(a2):o−クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(EOCN1020−55(日本化薬社製)、エポキシ当量200、軟化点57℃)
3エポキシ樹脂(a3):ビスフェノールA型エポキシ樹脂(RE310S(日本化薬社製)、エポキシ当量180、室温(25℃)で液状(粘度15Pa・s))
4エポキシ樹脂(a4):ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂(EPICRON7200HH(DIC株式会社製)、エポキシ当量280、軟化点95℃)
(B)硬化剤
1硬化剤(b1):アラルキル型フェノール樹脂(MEH−7800S(明和化成製)、フェノール当量206、軟化点75℃)
2硬化剤(b2):ジアリールビスフェノールA(BPA−CA(小西化学社製)、フェノール当量154、室温(25℃)で液状(粘度16Pa・s))
(C)硬化促進剤
テトラフェニルホスフィン・テトラフェニルボレート(北興化学製TPP−K)
(D)導電性フィラー
1導電性フィラー(d1):銀粉(AgC−239、燐片状、質量平均粒径2.4μm、福田箔粉金属工業社製)
2導電性フィラー(d2):銀粉(AgC−237、燐片状、質量平均粒径6.1μm、福田箔粉金属工業社製)
(E)希釈剤
カルビトールアセテート
各導電性樹脂組成物について、後述する評価試験を行った。結果を表1に示す。
粘度
各組成物について、JIS Z−8803に準じ、E型粘度計(HBDV−III、ブルックフィールド社製)を用いて、測定温度25℃、ずり速度2.00(sec−1)で、回転開始後2分における粘度を測定した。また、各組成物を下記条件でBステージ化し、Bステージ状態の各組成物の粘度を同様に測定した。
Bステージ化後の表面の算術平均粗さ
各組成物を用いて、シリコンウエハー(6インチ径、0.3mm)の片面に開口部150mmφ、80μm厚のメタルマスクによりステンシル印刷を行い、ウエハー全面に薄く導電性樹脂組成物を塗布した。印刷の条件は、印圧10psi、スキージ速度25mm/sであり、導電性樹脂組成物の厚さが40μm〜80μmのいずれかの厚さとなるようにした。該導電性樹脂組成物を120℃/20分間/窒素通気の条件下でBステージ化し、導電性樹脂組成物が塗布されたシリコンウエハーを得た。該Bステージ状態の導電性樹脂組成物の表面の算術平均粗さをレーザー顕微鏡(型番、VK−8510 株式会社キーエンス社製)で測定した。
ピール試験
前記シリコンウエハーの導電性樹脂組成物が塗布された側に、幅25mmで短冊状のダイシングテープ(T−80MW、トーヨーアドテック社製)を貼り付け、該ダイシングテープを10mm/sで180℃方向に引き剥がすのに要する力を、オートグラフ(型番、AGS−5kNG 島津製作所社製)を用いて測定した。
テープ側樹脂残り
前記ピール試験後のダイシングテープの表面に残存する樹脂の量を調べた。残存する樹脂の面積がテープ面積に対して5%以上であったものを×、樹脂の面積がテープ面積に対して5%未満であったものを○とした。
ダイシング性
前記Bステージ化後のシリコンウエハーの導電性樹脂組成物が塗布された側に、幅25mmで短冊状のダイシングテープ(T−80MW、トーヨーアドテック社製)を貼り付け、オートグラフ(型番、AGS−5kNG 島津製作所社製)を用いて、ダイシングスピード20mm/sで5mm×5mmに個片化して、ダイシング性を評価した。チップ飛びやチップ割れが発生しなかったものを○、一個以上発生したものを×とした。
ダイアタッチ性
前記切断されたシリコンウエハー及び導電性樹脂組成物よりなる個片をダイシングテープからピックアップし、導電性樹脂組成物を介して銀メッキ付リードフレーム上へダイアタッチした。ダイアタッチ時の条件は2MPa/0.5秒/チップ及び基板の温度150℃である。その後、リードフレーム上の導電性樹脂組成物を125℃/1時間、さらに165℃/2時間で硬化した。硬化後のデバイスにおいて、超音波索傷装置(型番、Quantam350 SONIX社製)を用いてボイド及び剥離の有無を観察した。チップ面積の5%以上の剥離やボイドが認められたものは×、5%未満であるものは○とした。
耐冷熱サイクル性
銅フレーム(150μm厚)に、各導電性樹脂組成物を20mm×20mm×50μmとなるように塗布した後、100℃/5分の条件で乾燥し、この上からシリコンチップ(20mm×20mm×0.3mm)を搭載したのち、150℃/1時間の条件で硬化(Cステージ化)した。該試験片を20個作製し、240℃の半田浴中に10秒間、液体窒素中に10秒間を100回往復させた後、クラック又は剥離が発生した試験片数/総試験片数を測定した。
Cステージ状態の体積抵抗率
前記Cステージ状態の各組成物の25℃における体積抵抗率を、日本ゴム協会標準規(SRIS)2301に基づき、電圧/電流発生器(型番、6161 エーディーシー社製)を用いて測定した。
Cステージ状態での引張弾性率
前記Cステージ状態の各組成物の25℃における引張弾性率を、JIS K 7113に基づき、オートグラフ(型番、AGS−5kNG 島津製作所社製)を用いて測定した。
Figure 0005283234
表1より、本願発明の樹脂組成物はダイシングテープの貼付性及びダイシング性、ダイアタッチ性に優れ、且、Cステージ状態での体積抵抗率が低く、低弾性であり耐冷熱サイクル性に優れた硬化物を与える。液状の硬化剤を用いた比較例1の樹脂組成物は樹脂残りが生じダイアタッチ性に劣る。液状のエポキシ樹脂及び硬化剤を用いた比較例2の樹脂組成物は貼付性及びダイシング性共に劣る。シリコーン変性樹脂を含有しない比較例2及び比較例3の樹脂組成物は引張弾性率が高く耐冷熱サイクル性に劣る。質量平均粒径が大きい導電性フィラーを用いた比較例4の樹脂組成物は表面粗さが大きくダイシング性に劣る。導電性フィラーの量が少ない比較例5の樹脂組成物はCステージ状態の体積抵抗率が高い。軟化点が高すぎるエポキシ樹脂を用いた比較例6の樹脂組成物はBステージ状態の粘度が高すぎるためダイアタッチ性に劣る。
本発明の導電性樹脂組成物は、Bステージ状態でダイシングテープの貼付性に優れ、また、シリコンウエハーを個片化する際のダイシング性に優れているため、小型化、高密度化、構造の複雑化が要求される半導体装置の製造に使用する導電性接着剤として有用である。

Claims (10)

  1. 下記(i)〜(vi)の工程
    (i)(A)軟化点40℃以上90℃以下のエポキシ樹脂
    (B)軟化点40℃以上90℃以下の硬化剤 成分(A)中のエポキシ基1当量に対し、該成分(B)中の、エポキシ基と反応性を有する基が0.8〜1.25当量となる量
    (C)硬化促進剤 成分(A)と成分(B)の合計100質量部に対して0.05〜10質量部
    (D)質量平均粒径が0.1〜5μmである導電性フィラー 成分(A)と成分(B)の合計100質量部に対して400〜2000質量部、および
    (E)希釈剤 成分(A)と成分(B)の合計100質量部に対して5〜400質量部を含み、成分(A)の少なくとも50質量%がシリコーン変性されているところの導電性樹脂組成物を、シリコンウエハーの、基板に接着する側の面に塗布する工程、
    (ii)60℃〜200℃で、1分間〜3時間加熱することにより、前記導電性樹脂組成物をBステージ化する工程、
    (iii)前記導電性樹脂組成物を介してシリコンウエハーをダイシングテープに貼り付ける工程、
    (iv)前記シリコンウエハー及び前記導電性樹脂組成物を複数の個片に切断する工程、
    (v)切断されたシリコンウエハー及び導電性樹脂組成物よりなる個片をダイシングテープからピックアップし、該個片に塗布されている導電性樹脂組成物を介して、基板もしくは他のチップ上に搭載する工程、そして
    (vi)基板もしくは他のチップ上の前記導電性樹脂組成物を硬化する工程
    を含む導電性樹脂組成物の使用方法。
  2. 導電性樹脂組成物が
    (1)5μm〜200μmのいずれかの厚さにおいて、60℃〜200℃で1分間〜3時間加熱することによりBステージ化することが可能であり、
    (2)Bステージ状態で導電性樹脂組成物の表面の算術平均粗さが2μm以下であり、
    (3)Cステージ状態での体積抵抗率が25℃で1×10−3Ω・cm以下である
    ことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  3. 希釈剤が、イソホロン、メチルカルビトール、エチルカルビトール、ブチルカルビトール、カルビトールアセテートから選択された一つ以上である、請求項1または2に記載の方法。
  4. 導電性樹脂組成物のCステージ状態での弾性率が、25℃で0.1GPa〜4GPaである、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
  5. E型粘度計により120℃において測定される、導電性樹脂組成物のBステージ状態での粘度が10〜1000Pa・sである、請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
  6. 下記(i)〜(vi)の工程
    (i)(A)軟化点40℃以上90℃以下のエポキシ樹脂
    (B)軟化点40℃以上90℃以下の硬化剤 成分(A)中のエポキシ基1当量に対し、該成分(B)中の、エポキシ基と反応性を有する基が0.8〜1.25当量となる量
    (C)硬化促進剤 成分(A)と成分(B)の合計100質量部に対して0.05〜10質量部
    (D)質量平均粒径が0.1〜5μmである導電性フィラー 成分(A)と成分(B)の合計100質量部に対して400〜2000質量部、および
    (E)希釈剤 成分(A)と成分(B)の合計100質量部に対して5〜400質量部を含み、成分(A)の少なくとも50質量%がシリコーン変性されているところの導電性樹脂組成物を、シリコンウエハーの、基板に接着する側の面に塗布する工程、
    (ii)60℃〜200℃で、1分間〜3時間加熱することにより、前記導電性樹脂組成物をBステージ化する工程、
    (iii)前記導電性樹脂組成物を介してシリコンウエハーをダイシングテープに貼り付ける工程、
    (iv)前記シリコンウエハー及び前記導電性樹脂組成物を複数の個片に切断する工程、
    (v)切断されたシリコンウエハー及び導電性樹脂組成物よりなる個片をダイシングテープからピックアップし、該個片に塗布されている導電性樹脂組成物を介して、基板もしくは他のチップ上に搭載する工程、そして
    (vi)基板もしくは他のチップ上の前記導電性樹脂組成物を硬化する工程
    を含む、半導体装置の製造方法。
  7. 導電性樹脂組成物が
    (1)5μm〜200μmのいずれかの厚さにおいて、60℃〜200℃で1分間〜3時間加熱することによりBステージ化することが可能であり、
    (2)Bステージ状態で導電性樹脂組成物の表面の算術平均粗さが2μm以下であり、
    (3)Cステージ状態での体積抵抗率が25℃で1×10−3Ω・cm以下であることを特徴とする、請求項に記載の方法。
  8. 希釈剤が、イソホロン、メチルカルビトール、エチルカルビトール、ブチルカルビトール、カルビトールアセテートから選択された一つ以上である、請求項またはに記載の方法。
  9. 導電性樹脂組成物のCステージ状態での弾性率が、25℃で0.1GPa〜4GPaである、請求項6〜8のいずれか1項に記載の方法。
  10. E型粘度計により120℃において測定される、導電性樹脂組成物のBステージ状態での粘度が10〜1000Pa・sである、請求項6〜9のいずれか1項に記載の方法。
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