JP5163615B2 - 撹拌装置、溶解装置および溶解方法 - Google Patents
撹拌装置、溶解装置および溶解方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5163615B2 JP5163615B2 JP2009205091A JP2009205091A JP5163615B2 JP 5163615 B2 JP5163615 B2 JP 5163615B2 JP 2009205091 A JP2009205091 A JP 2009205091A JP 2009205091 A JP2009205091 A JP 2009205091A JP 5163615 B2 JP5163615 B2 JP 5163615B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- outer plate
- molten metal
- melting
- tank
- magnetic field
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Classifications
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B22—CASTING; POWDER METALLURGY
- B22D—CASTING OF METALS; CASTING OF OTHER SUBSTANCES BY THE SAME PROCESSES OR DEVICES
- B22D1/00—Treatment of fused masses in the ladle or the supply runners before casting
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B22—CASTING; POWDER METALLURGY
- B22D—CASTING OF METALS; CASTING OF OTHER SUBSTANCES BY THE SAME PROCESSES OR DEVICES
- B22D46/00—Controlling, supervising, not restricted to casting covered by a single main group, e.g. for safety reasons
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C22—METALLURGY; FERROUS OR NON-FERROUS ALLOYS; TREATMENT OF ALLOYS OR NON-FERROUS METALS
- C22B—PRODUCTION AND REFINING OF METALS; PRETREATMENT OF RAW MATERIALS
- C22B21/00—Obtaining aluminium
- C22B21/0084—Obtaining aluminium melting and handling molten aluminium
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C22—METALLURGY; FERROUS OR NON-FERROUS ALLOYS; TREATMENT OF ALLOYS OR NON-FERROUS METALS
- C22B—PRODUCTION AND REFINING OF METALS; PRETREATMENT OF RAW MATERIALS
- C22B21/00—Obtaining aluminium
- C22B21/0084—Obtaining aluminium melting and handling molten aluminium
- C22B21/0092—Remelting scrap, skimmings or any secondary source aluminium
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C22—METALLURGY; FERROUS OR NON-FERROUS ALLOYS; TREATMENT OF ALLOYS OR NON-FERROUS METALS
- C22B—PRODUCTION AND REFINING OF METALS; PRETREATMENT OF RAW MATERIALS
- C22B9/00—General processes of refining or remelting of metals; Apparatus for electroslag or arc remelting of metals
- C22B9/003—General processes of refining or remelting of metals; Apparatus for electroslag or arc remelting of metals by induction
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F27—FURNACES; KILNS; OVENS; RETORTS
- F27B—FURNACES, KILNS, OVENS, OR RETORTS IN GENERAL; OPEN SINTERING OR LIKE APPARATUS
- F27B3/00—Hearth-type furnaces, e.g. of reverberatory type; Tank furnaces
- F27B3/10—Details, accessories, or equipment peculiar to hearth-type furnaces
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F27—FURNACES; KILNS; OVENS; RETORTS
- F27B—FURNACES, KILNS, OVENS, OR RETORTS IN GENERAL; OPEN SINTERING OR LIKE APPARATUS
- F27B3/00—Hearth-type furnaces, e.g. of reverberatory type; Tank furnaces
- F27B3/10—Details, accessories, or equipment peculiar to hearth-type furnaces
- F27B3/20—Arrangements of heating devices
- F27B3/205—Burners
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F27—FURNACES; KILNS; OVENS; RETORTS
- F27D—DETAILS OR ACCESSORIES OF FURNACES, KILNS, OVENS, OR RETORTS, IN SO FAR AS THEY ARE OF KINDS OCCURRING IN MORE THAN ONE KIND OF FURNACE
- F27D27/00—Stirring devices for molten material
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P10/00—Technologies related to metal processing
- Y02P10/20—Recycling
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P10/00—Technologies related to metal processing
- Y02P10/25—Process efficiency
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Manufacturing & Machinery (AREA)
- Materials Engineering (AREA)
- Metallurgy (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Waste-Gas Treatment And Other Accessory Devices For Furnaces (AREA)
- Manufacture And Refinement Of Metals (AREA)
- Vertical, Hearth, Or Arc Furnaces (AREA)
Description
また、上記(1)および(2)の方法は、損耗した器具あるいはプロペラの成分が溶湯に混入することにより、溶湯の品質が低下する恐れがある(溶湯の汚染の原因となり得る)といった問題点を有する。
また、渦発生室の底部に開口部(オリフィス)を形成し、この開口部により渦発生室と溶湯通路とを連通する。渦発生室から溶湯通路に移動する溶湯が当該開口部を通過することにより、渦発生室における溶湯の液面に渦流が発生する。この渦流にアルミニウム系金属切削屑を巻き込むことによりアルミニウム系金属切削屑を溶解する。
しかし、特許文献1、特許文献2および特許文献3に記載の方法は、反射炉内の全ての溶湯を循環させるだけの力を電磁攪拌機が発生するため、電磁攪拌機に多大な電力を供給する必要があるという問題を有する。
また、一般に液面に発生する渦流にアルミニウム系金属切削屑を投入しても、アルミニウム系金属切削屑は溶湯の液面に浮かぶため、実際にはアルミニウム系金属切削屑がうまく溶湯に巻き込まれず、結果として容易に溶解されない。
特に、アルミニウム系金属切削屑は表面積が大きく、その表面には温度上昇により高融点の酸化被膜が形成されるため、溶解が困難である。また、アルミニウム系金属切削屑が溶湯の液面に浮かんだまま滞留することにより、アルミニウム系金属切削屑の酸化(燃焼)が進行し、ひいてはアルミニウム系金属切削屑を再溶解することによる再資源化の歩留まりが低下する。
また、特許文献1、特許文献2および特許文献3に記載の方法は、溶湯が渦発生室の底部に形成された開口部を通じて溶湯通路に移動するため、最終的にはアルミニウム系金属切削屑を強制的に溶湯に巻き込むことが可能であるが、強い渦流を発生させるためには渦発生室の底部の開口部の断面積をある程度小さく絞る必要があり、大量のアルミニウム系金属切削屑を溶湯に同時に投入した場合には未溶解のアルミニウム系金属切削屑が当該開口部に殺到し、当該開口部において詰まってしまう。従って、アルミニウム系金属切削屑の処理速度(単位時間当たりの溶解量)をあまり大きくすることができないという問題を有する。
金属材料で構成される外板および前記外板の内側の板面を覆う耐火材を備える溶解槽と、
前記溶解槽の外板の外部に配置され、前記外板に沿って移動する磁界を前記溶解槽の内部に発生することにより前記溶解槽に貯留された溶湯を撹拌する移動磁界発生装置と、
を具備し、
前記溶解槽に貯留された溶湯に被溶解物を投入することにより前記被溶解物を溶解する溶解装置であって、
前記移動磁界発生装置は、
前記溶解槽の外板に対向する永久磁石と、
前記永久磁石を支持する支持部材と、
前記支持部材を前記外板の外側の板面に垂直な回転軸を中心として回転駆動するモータと、
を備え、
前記溶解槽の外板において前記永久磁石に対向する部分には、前記溶解槽の外板を構成する金属材料よりも大きい電気抵抗を有する抵抗帯が形成され、
前記抵抗帯の中途部は前記溶解槽の外板において前記回転軸に対向する位置に配置され、
前記抵抗帯の端部は前記溶解槽の外板において前記回転軸に対向する位置から離れた位置に配置されるものである。
前記永久磁石のN極およびS極は、
前記回転軸の軸線方向から見て、前記回転軸を中心として互いに180°位相がずれた位置に配置されるものである。
前記抵抗帯は、
前記溶解槽の外板に形成された溝である。
前記溶解槽の外板において前記永久磁石に対向する部分には、前記溶解槽の外板を構成する金属材料よりも大きい電気抵抗を有するとともに前記抵抗帯から分離して配置された副抵抗帯が形成されるものである。
前記副抵抗帯は、
前記溶解槽の外板に形成された溝である。
金属材料で構成される外板および前記外板の内側の板面を覆う耐火材を備える溶解槽と、前記溶解槽の外板の外部に配置されるとともに前記外板に沿って移動する磁界を前記溶解槽の内部に発生することにより前記溶解槽に貯留された溶湯を撹拌する移動磁界発生装置と、を具備し、前記溶解槽に貯留された溶湯に被溶解物を投入することにより前記被溶解物を溶解する溶解装置を用いた溶解方法であって、
前記移動磁界発生装置は、
前記溶解槽の外板に対向する永久磁石と、
前記永久磁石を支持する支持部材と、
前記支持部材を前記外板の外側の板面に垂直な回転軸を中心として回転駆動するモータと、
を備え、
前記溶解槽の外板において前記永久磁石に対向する部分に前記溶解槽の外板を構成する金属材料よりも大きい電気抵抗を有する抵抗帯を形成し、
前記抵抗帯の中途部を前記溶解槽の外板において前記回転軸に対向する位置に配置し、
前記抵抗帯の端部を前記溶解槽の外板において前記回転軸に対向する位置から離れた位置に配置するものである。
前記永久磁石のN極およびS極は、
前記回転軸の軸線方向から見て、前記回転軸を中心として互いに180°位相がずれた位置に配置されるものである。
前記抵抗帯は、
前記溶解槽の外板に形成された溝である。
前記溶解槽の外板において前記永久磁石に対向する部分に、前記溶解槽の外板を構成する金属材料よりも大きい電気抵抗を有するとともに前記抵抗帯から分離して配置された副抵抗帯を形成するものである。
前記副抵抗帯は、
前記溶解槽の外板に形成された溝である。
なお、以下では便宜上、重力が作用する方向を基準として「上下方向」を定義し(重力が作用する方向を下方向と定義し)、上下方向に対して垂直な方向として「前後方向」を定義し、上下方向および前後方向に対して垂直な方向として「左右方向」を定義し、これらの方向を用いて説明する。
アルミニウム切削屑2はアルミニウム合金からなる部品(例えば、エンジンブロック)等を切削加工することにより発生する。
本発明に係る被溶解物を構成する材料としては、純アルミニウム、アルミニウム合金、純マグネシウム、マグネシウム合金、純チタン、チタン合金等、種々の金属材料が挙げられる。
上記材料のうち、純アルミニウム、アルミニウム合金、純マグネシウム、およびマグネシウム合金は、固体時に非磁性体であること、融点が他の金属材料に比べて比較的低いこと、比重が比較的小さく溶湯の液面に浮きやすいこと、表面に高融点の酸化被膜が形成されやすいこと、といった理由から、本発明に係る撹拌装置、溶解装置および溶解方法を適用することがより好ましい。
なお、本発明に係る溶湯は、被溶解物と実質的に同じ材料(合金の場合、実質的に同じ組成)からなる液体であれば良い。すなわち、溶解の開始時に被溶解物が投入される溶湯(初期溶湯)は、被溶解物を溶解するのとは異なる方法(例えば、被溶解物と実質的に同じ材料からなるインゴットを溶解する方法)で生成しても良い。
本体10は構造体11、耐火・断熱材12およびバーナー13を備える。
耐火・断熱材12はセラミックス等からなる部材であり、構造体11の内周面に固定されることにより構造体11の内周面を覆う。
構造体11の内部には耐火・断熱材12に囲まれる空間として保持室14が形成され、構造体11の後面下部には連通経路15が形成される。保持室14の下半部には溶湯3が貯留される。
バーナー13は構造体11の前方の内周面上部に設けられ、保持室14の内部の空気、ひいては保持室14の下半部に貯留される溶湯3(当該空気に接する溶湯3)を昇温する。
本実施形態はバーナー13により溶湯3の温度を昇温するが、本発明はこれに限定されず、他の熱源(例えば、電気ヒーター等)を用いて溶湯を昇温しても良い。
投入槽20は本体10の後端部に固定される。投入槽20は底床21および側壁22を備える。
底床21は投入槽20のうち、構造体11の後端部から後方に向かって延設される平面視略長方形状の板状の部分である。
側壁22は投入槽20のうち、底床21の左端部、後端部および右端部に沿って立設される板状の部分である。側壁22の左前端部および右前端部はそれぞれ構造体11の後面左端部および後面右端部に延設される。
投入槽20において底床21、側壁22および構造体11の後面で囲まれる空間として、投入室23が形成される。投入室23の下半部には溶湯3が貯留される。
保持室14と投入室23とは連通経路15により連通され、溶湯3は連通経路15を通じて保持室14および投入室23の間を移動することが可能である。
投入槽20の上面は開口しており、アルミニウム切削屑2は当該開口部分から投入室23に投入される(より厳密には、平面視で後述する第一溶湯整流部材170、第二溶湯整流部材180および側壁22で囲まれる部分に投入される)。投入室23に投入されたアルミニウム切削屑2は投入室23の下半部に貯留された溶湯3に接触して昇温され、融点以上の温度に到達した時点で溶解する。
図1、図2および図3に示す如く、撹拌装置150は移動磁界発生装置160、第一溶湯整流部材170および第二溶湯整流部材180を具備する。
図1に示す如く、移動磁界発生装置160は投入槽20の外部(本実施形態では、投入槽20の後方)に配置される。
移動磁界発生装置160は永久磁石161・161、支持部材162、モータ163、液面位置検出装置164、昇降装置165および制御装置166を具備する。
「永久磁石」は、外部から磁場あるいは電流が供給されなくても比較的長期間にわたって磁石としての性質を保持し得る物体を指す。
本発明に係る永久磁石の具体例としては、アルニコ磁石、KS鋼、MK鋼、フェライト磁石、サマリウムコバルト磁石、ネオジム磁石等が挙げられる。
本実施形態では、強い磁力を発生させる観点から、永久磁石161・161をネオジム磁石で構成している。
本実施形態の支持部材162は略円盤形状の部材であり、その盤面が後側の側壁22に平行となるように配置される。永久磁石161・161は後側の側壁22に対向する支持部材162の盤面において、当該盤面の中心を挟んで当該盤面の中心から等距離となる位置に固定される。
モータ163の回転軸163aは支持部材162に固定される。回転軸163aの軸線と、回転軸163aに固定された支持部材162の中心線(支持部材162の一対の盤面の中心を通る線)と、は一直線になる。
本実施形態のモータ163は電気式のモータであるが、本発明に係るモータはこれに限定されるものではなく、例えば流体圧により回転駆動するモータ(例えば、油圧モータ、空圧モータ等)でも良い。
その結果、図3に示す如く、後側の側壁22のうち、支持部材162の左半部に対向する部分に対応する投入槽20の内部には後側の側壁22に沿って概ね下向きに移動する磁界が発生し、支持部材162の右半部に対向する部分(すなわち、下向きに移動する磁界から所定距離だけ離れた位置)に対応する投入槽20の内部には、後側の側壁22に沿って概ね上向きに移動する磁界が発生することとなる。
また、投入槽20の内部に側壁22に沿って概ね上向きに移動する磁界が発生すると、投入槽20に貯留された溶湯3のうち当該磁界が作用する部分には概ね上向きの溶湯3の流れ(溶湯流)が発生する。
その結果、溶湯3には、概ね溶湯3の液面に平行な軸(本実施形態の場合、モータ163の回転軸163a)を中心として循環する溶湯3の流れ(溶湯流)が発生する。
このような流れが発生している溶湯3にアルミニウム切削屑2を投入すると、アルミニウム切削屑2は溶湯3の流れ(溶湯流)に乗って移動し、概ね下向きの溶湯3の流れ(溶湯流)が発生している位置で溶湯3の内部に潜り込み(溶湯3に浸漬され)、溶湯3から熱を受けて溶解する。
また、アルミニウム切削屑2が溶解することにより、アルミニウム切削屑2が溶解した位置の近傍の溶湯3の温度は低下するが、溶湯3の流れ(溶湯流)により溶湯3が撹拌されるため、溶湯3の温度は概ね均一に保持される。
さらに、概ね上向きの溶湯3の流れ(溶湯流)が発生することにより、温度が比較的高い溶湯3をアルミニウム切削屑2が投入される溶湯3の液面近傍に移動させることが可能であり、アルミニウム切削屑2を大量かつ連続的に溶湯3に投入した場合でもアルミニウム切削屑2を効率良く溶解することが可能である。
図1に示す如く、液面位置検出装置164は投入槽20の上方、ひいては投入室23に貯留された溶湯の液面の上方に配置され、超音波を溶湯3の液面に向かって送信(照射)し、溶湯3の液面で反射した超音波を受信し、超音波の速度および超音波を溶湯3の液面に向かって送信してから受信するまでの時間に基づいて液面位置検出装置164から溶湯3の液面までの距離を算出することにより、溶湯3の液面の位置(高さ)を検出する。
なお、本発明に係る液面位置検出装置は本実施形態の液面位置検出装置164の如き超音波を用いて溶湯の液面の位置を検出する構成に限定されず、他の方法で溶湯の液面の位置を検出する構成でも良い。
図1に示す如く、昇降装置165はベース部材165a、支柱部材165b、トップ部材165c、ボールネジ165d、サーボモータ165eおよびスライド部材165fを備える。
支柱部材165bは略円柱形状の部材である。支柱部材165bの一端部(下端部)はベース部材165aに固定される。支柱部材165bの長手方向は上下方向に一致する。
トップ部材165cは昇降装置165の上部を成す板状の部材である。トップ部材165cは支柱部材165bの他端部(上端部)に固定される。
ボールネジ165dは外周面に雄ネジが形成された略円柱形状の部材である。ボールネジ165dの上端部および下端部はそれぞれトップ部材165cおよびベース部材165aに回転可能に軸支される。
サーボモータ165eはその回転軸の回転方向および回転量(回転角度)を調整することが可能な電気式のモータである。サーボモータ165eはトップ部材165cに固定される。サーボモータ165eの回転軸はボールネジ165dの上端部に固定される。
スライド部材165fは板状の部材である。スライド部材165fには上下の板面を貫通する貫通孔が形成され、当該貫通孔には支柱部材165bが摺動可能に貫装される。また、スライド部材165fには上下の板面を貫通するネジ孔が形成され、当該ネジ孔にはボールネジ165dが螺装される。
スライド部材165fの上方の板面(上面)には、モータ163が固定される。
サーボモータ165eの回転軸の回転方向および回転量(回転角度)を調整することにより、スライド部材165f、モータ163、支持部材162および永久磁石161・161を合わせたものの昇降量を調整する(上下方向の移動量を調整する)ことが可能である。
本実施形態における制御装置166は専用品であるが、市販のパーソナルコンピュータやワークステーション等にプログラム等を適宜格納したもので達成することも可能である。
また、制御装置166はサーボモータ165eにサーボモータ165eの回転軸の回転方向、回転速度および回転量(回転角度)を指示するための信号(制御信号に相当する)を送信することが可能である。
制御装置166は予め「溶湯3の液面に対するモータ163の回転軸163aの相対的な位置の許容範囲」を記憶しており、「溶湯3の液面に対するモータ163の回転軸163aの相対的な位置の許容範囲」と「溶湯3の液面に対するモータ163の回転軸163aの相対的な位置の算出結果」とを比較する。
当該制御信号を受信したサーボモータ165eは、モータ163の回転軸163aの位置(高さ)を上昇させる方向に回転駆動する。
当該制御信号を受信したサーボモータ165eは、モータ163の回転軸163aの位置(高さ)を下降させる方向に回転駆動する。
このように構成することにより、溶解炉100に貯留される溶湯3の量(体積)が変動することにより溶湯3の液面の位置(高さ)が変動する場合(例えば、溶解炉100から所定量の溶湯3を取り出した場合等)でも、移動する磁界の軌跡のうち、「磁界の移動方向が概ね下向きとなる部分」および「磁界の移動方向が概ね上向きとなる部分」の大部分が常に投入槽20に貯留される溶湯3の側面に対向することとなり、移動する磁界をより効率的に溶湯3に作用させることが可能である。
なお、「溶湯3の液面に対するモータ163の回転軸163aの相対的な位置の許容範囲」の具体的な値は、溶湯3(アルミニウム切削屑2)の組成(材料)、溶湯3の温度、溶湯3の量(体積)、投入槽20の形状(投入室23の形状)、永久磁石161・161の磁力、モータ163の回転速度(永久磁石161・161の回転速度)等の種々の要素を総合的に考慮した上で設定される。
本実施形態の第一溶湯整流部材170は少なくとも表面をセラミックス等の耐火材とした板状の部材であり、第一溶湯整流面171を有する。なお、第一溶湯整流部材170の内部は、金属等の耐熱材としても良い。
第一溶湯整流部材170は投入槽20の内部(投入室23の内部)かつ移動磁界発生装置160により発生する「投入槽20の側壁22に沿って下向きに移動する磁界」に対応する位置(本実施形態では、投入槽20の内部において、概ね下向きに移動する磁界よりもやや左側方となる位置)に配置され、第一溶湯整流部材170の後端部は投入槽20の後側の側壁22に固定される。
投入槽20の後側の側壁22に固定された第一溶湯整流部材170の上端部は溶湯3の液面よりも上方に配置され、第一溶湯整流部材170の下端部と投入槽20の底床21との間には所定の大きさの隙間が形成される。従って、平面視で第一溶湯整流部材170の左側に位置する溶湯3と第一溶湯整流部材170の右側に位置する溶湯3とは第一溶湯整流部材170の下端部と投入槽20の底床21との間に形成された隙間を通じて繋がっている(相互に移動可能である)。
また、投入槽20の内部に配置された第一溶湯整流部材170の第一溶湯整流面171は右側方に向けられるとともに、投入槽20の側壁22および水平面に対して概ね垂直である。
すなわち、第一溶湯整流部材170を配置することにより、溶湯3の液面近傍における流れを概ね左向きから概ね下向きに変更することが可能である。
従って、第一溶湯整流部材170を配置しない場合よりも溶湯3の下向きの流れをより強く発生させることが可能である。
すなわち、溶湯3の液面近傍における溶湯3の流れは厳密には完全な左向き、すなわち平面視で後側の側壁22に平行な方向ではなく、後側の側壁22から次第に遠ざかる方向(本実施形態では、左前方)となる。
第一溶湯整流面171の形状を平面視で中央部が窪んだ形状とすることにより、溶湯3の液面近傍における溶湯3の流れを平面視で投入槽20の後側の側壁22に近づく方向に修正しつつ下向きに変更することが可能であり、溶湯3の下向きの流れをより強く発生させることが可能である。
本実施形態の第二溶湯整流部材180は少なくとも表面をセラミックス等の耐火材とした板状の部材であり、第二溶湯整流面181を有する。なお、第二溶湯整流部材180の内部は、金属等の耐熱材としても良い。
第二溶湯整流部材180は投入槽20の内部(投入室23の内部)かつ投入槽20の後側の側壁22を挟んで移動磁界発生装置160の反対側となる位置に配置され、第二溶湯整流部材180の左端部は第一溶湯整流部材170の前端部に固定され、第二溶湯整流部材180の右端部は投入槽20の右側の側壁22に固定される。
投入槽20の右側の側壁22に固定された第二溶湯整流部材180の上端部は溶湯3の液面よりも上方に配置され、第二溶湯整流部材180の下端部と投入槽20の底床21との間には所定の大きさの隙間が形成される。従って、平面視で第二溶湯整流部材180の前側に位置する溶湯3と第二溶湯整流部材180の後側に位置する溶湯3とは第二溶湯整流部材180の下端部と投入槽20の底床21との間に形成された隙間を通じて繋がっている(相互に移動可能である)。
また、投入槽20の内部に配置された第二溶湯整流部材180の第二溶湯整流面181は後方に向けられ(投入槽20の後側の側壁22に対向し)、投入槽20の後側の側壁22に対して概ね平行である。
従って、第二溶湯整流部材180を配置しない場合よりも、溶湯3の左向きの流れをより強く発生させることが可能であり、ひいては溶湯3の下向きの流れをより強く発生させることが可能である。
アルミニウム切削屑2が投入された溶湯3を撹拌することにより、アルミニウム切削屑2の溶解を促進する装置であって、
溶湯3を貯留する投入槽20の外部に配置され、投入槽20の後側の側壁22に沿って
下向きに移動する磁界を投入槽20の内部に発生する移動磁界発生装置160を具備する。
このように構成することにより、溶湯3に投入されたアルミニウム切削屑2は後側の側壁22に沿って下向きに移動する磁界により発生する下向きの溶湯3の流れ(溶湯流)に
乗って溶湯3に浸漬されるので、アルミニウム切削屑2の溶解を促進する(アルミニウム切削屑2を効率良く溶解する)ことが可能である。
また、撹拌装置150は、既存の溶解装置に大きな改造等を加えることなく併設することが可能であり、既存の溶解装置に簡便に適用することが可能である。
例えば、図10に示す如く、移動磁界発生装置160を投入槽20の左側の側壁22に対向する位置に配置しても良く、あるいは図に示さないが右側の側壁22に対向する位置に配置しても良い。
投入槽20の後側の側壁22に沿って下向きに移動する磁界に加えて、当該下向きに移動する磁界から所定距離だけ離れた位置において投入槽20の後側の側壁22に沿って上向きに移動する磁界を投入槽20の内部に発生する。
このように構成することにより、アルミニウム切削屑2が投入される溶湯3の液面近傍に温度が比較的高い溶湯3を供給することが可能であり、アルミニウム切削屑2の溶解を促進する(アルミニウム切削屑2を効率良く溶解する)ことが可能である。
投入槽20の後側の側壁22に対向する永久磁石161・161と、
永久磁石161・161を支持する支持部材162と、
支持部材162を回転駆動するモータ163と、
を備える。
このように構成することにより、簡単かつ電力消費が小さい構造で投入槽20の後側の側壁22に沿って下向きに移動する磁界を発生させることが可能である。
溶湯3の液面の位置を検出する液面位置検出装置164と、
モータ163を上昇および下降可能に支持する昇降装置165と、
液面位置検出装置164により検出された溶湯3の液面の位置に基づいて昇降装置165にモータ163を上昇または下降させるための信号を送信することにより、溶湯3の液面に対するモータ163の上下方向における相対的な位置を制御する制御装置166と、
を備える。
このように構成することにより、溶湯3の液面の位置に応じて移動する磁界をより効率的に溶湯3に作用させることが可能である。
液面位置検出装置164により検出された溶湯3の液面の位置に対してモータ163の回転軸163aの位置を所定距離だけ低い位置に保持するように昇降装置165にモータ163を上昇または下降させる旨の信号を送信する。
このように構成することにより、溶湯3の液面の位置(高さ)が変動する場合でも、移動する磁界の軌跡のうち、「磁界の移動方向が概ね下向きとなる部分」および「磁界の移動方向が概ね上向きとなる部分」の大部分が常に投入槽20に貯留される溶湯3の側面に対向することとなり、移動する磁界をより効率的に溶湯3に作用させることが可能である。
液面位置検出装置164、昇降装置165および制御装置166を省略した場合、移動する磁界をより効率的に溶湯3に作用させるという観点から、モータ163の回転軸163aが溶湯3の液面よりも所定距離だけ低い位置に配置されるようにモータ163を固定することが好ましい。
投入槽20の内部かつ移動磁界発生装置160により発生する投入槽20の後側の側壁22に沿って下向きに移動する磁界に対応する位置に配置され、投入槽20の後側の側壁22および水平面に対して垂直な第一溶湯整流面171を有する第一溶湯整流部材170を具備する。
このように構成することにより、溶湯3の下向きの流れをより強く発生させることが可能であり、ひいてはアルミニウム切削屑2の溶解を促進する(アルミニウム切削屑2を効率良く溶解する)ことが可能である。
このように構成することにより、溶湯3の液面近傍における溶湯3の流れを平面視で投入槽20の後側の側壁22に近づく方向に修正しつつ下向きに変更することが可能であり、溶湯3の下向きの流れをより強く発生させることが可能である。
例えば、図6の(a)および(b)に示す第一溶湯整流面171の如く「複数の平面を組み合わせたもの」であっても良く、あるいは図6の(c)に示す第一溶湯整流面171の如く「複数の曲面と平面とを組み合わせたもの」であっても良い。
投入槽20の内部かつ投入槽20の後側の側壁22を挟んで移動磁界発生装置160の反対側となる位置に配置され、投入槽20の後側の側壁22に平行な第二溶湯整流面181を有する第二溶湯整流部材180を具備する。
このように構成することにより、溶湯3の左向きの流れ(平面視で投入槽20の後側の側壁22に平行な方向の流れ)をより強く発生させることが可能であり、ひいては溶湯3の下向きの流れをより強く発生させることが可能である。
本実施形態の場合、投入槽20が左右方向において小さい場合には、投入槽20の右側および左側の側壁22が第一溶湯整流部材170と同様の機能を果たすことが可能であり、第一溶湯整流部材170を省略することが可能である。
また、投入槽20が前後方向において小さい場合には、本体10の構造体11の後面が第二溶湯整流部材180と同様の機能を果たすことが可能であり、第二溶湯整流部材180を省略することが可能である。
また、図3に示す如く、投入槽20の底床21と側壁22とのコーナー部分を丸く成形することにより、溶湯3の上向きの流れを促進することが可能である。
投入槽20に貯留された溶湯3にアルミニウム切削屑2を投入することによりアルミニウム切削屑2を溶解する溶解装置であって、撹拌装置150を具備する。
このように構成することにより、溶湯3に投入されたアルミニウム切削屑2は投入槽20の後側の側壁22に沿って下向きに移動する磁界により発生する下向きの溶湯3の流れ(溶湯流)に乗って溶湯3に浸漬されるので、アルミニウム切削屑2を効率良く溶解することが可能である。
なお、以下の説明では便宜上、溶解炉200の構成のうち、図1に示す溶解炉100と同じ構成については同じ部材番号を付し、説明を省略する。
図7に示す如く、溶解炉200は本体10、投入槽20および撹拌装置250を具備する。
図7および図8に示す如く、撹拌装置250は移動磁界発生装置260、第一溶湯整流部材270および第二溶湯整流部材280を具備する。
移動磁界発生装置260は本発明に係る移動磁界装置の実施の一形態であり、(α)後側の側壁22に沿って下向きに移動する磁界および(β)後側の側壁22に沿って上向きに移動する磁界を投入槽20の内部に発生する装置である。
移動磁界発生装置260は電磁コイル261・261・・・および電力供給装置262を備える。
電磁コイル261・261・・・は投入槽20の後側の側壁22に沿って略リング状に配置される。
電力供給装置262が電磁コイル261・261・・・に後面視で反時計回りに順次電力を供給することにより、電力が供給された電磁コイル261が順次励磁される。
その結果、投入槽20の後側の側壁22に沿って略リング状に(電磁コイル261・261・・・の配置と同様に)移動する磁界が投入槽20の内部に発生する。当該磁界のうち、後面視左半部は投入槽20の後側の側壁22に沿って概ね下向きに移動する磁界を成し、後面視右半部は投入槽20の後側の側壁22に沿って概ね上向きに移動する磁界を成す。
投入槽20の後側の側壁22に沿って配置される電磁コイル261・261・・・と、
電磁コイル261・261・・・に順次電力を供給する電力供給装置262と、
を備える。
このように構成することにより、投入槽20の後側の側壁22に沿って下向きに移動する磁界を発生させることが可能である。
また、電磁コイル261・261・・・の配置は適宜変更することが可能であるため、図1に示す撹拌装置150の如く移動磁界の軌跡の形状が円形に限定されず、投入槽20の形状等に応じて直線状、楕円形状等、種々の形状とすることも可能である。
本発明に係る溶解方法の実施の一形態は溶解炉100(図1参照)を用いてアルミニウム切削屑2を溶解する方法であり、投入工程S1100および撹拌工程S1200を具備する。
投入工程S1100はアルミニウム切削屑2を投入槽20に貯留された溶湯3に投入する工程である。
投入工程S1100が終了したら、撹拌工程S1200に移行する。
撹拌工程S1200において、撹拌装置150のモータ163に電力を供給すると、回転軸163a、回転軸163aに固定された支持部材162、および支持部材162に固定された永久磁石161・161が一体的に回転する。永久磁石161・161が回転することにより、投入槽20の後側の側壁22に沿って概ね下向きに移動する磁界および当該概ね下向きに移動する磁界から所定距離だけ離れた位置において投入槽20の後側の側壁22に沿って概ね上向きに移動する磁界が投入槽20の内部に発生する。当該磁界が溶湯3に作用することにより、溶湯3には概ね下向きの溶湯3の流れが発生する。投入工程S1100において溶湯3に投入されたアルミニウム切削屑2は当該流れ(溶湯流)に乗って移動し、溶湯3の内部に潜り込み(溶湯3に浸漬され)、溶湯3から熱を受けて溶解する。
アルミニウム切削屑2を投入槽20に貯留された溶湯3に投入する投入工程S1100と、
投入槽20の後側の側壁22に沿って下向きに移動する磁界を投入槽20の内部に発生することにより溶湯3を撹拌する撹拌工程S1200と、
を具備する。
このように構成することにより、溶湯3に投入されたアルミニウム切削屑2は側壁22に沿って下向きに移動する磁界により発生する下向きの溶湯3の流れ(溶湯流)に乗って溶湯3に浸漬されるので、アルミニウム切削屑2を効率良く溶解することが可能である。
撹拌工程S1200において、
投入槽20の後側の側壁22に沿って概ね下向きに移動する磁界から所定距離だけ離れた位置において投入槽20の後側の側壁22に沿って概ね上向きに移動する磁界を投入槽20の内部に発生する。
このように構成することにより、アルミニウム切削屑2が投入される溶湯3の液面近傍に温度が比較的高い溶湯3を供給することが可能であり、アルミニウム切削屑2を効率良く溶解することが可能である。
撹拌工程S1200において、
投入槽20の後側の側壁22に対向する永久磁石161・161と、
永久磁石161・161を支持する支持部材162と、
支持部材162を回転駆動するモータ163と、
を備えるとともに投入槽20の外部に配置される移動磁界発生装置160を用いることにより、
投入槽20の後側の側壁22に沿って下向きに移動する磁界を発生する。
このように構成することにより、簡単かつ電力消費が小さい構造で投入槽20の側壁22に沿って下向きに移動する磁界を発生させることが可能である。
撹拌工程S1200において、
投入槽20の後側の側壁22および水平面に対して垂直な第一溶湯整流面171を有する第一溶湯整流部材170を、投入槽20の内部かつ投入槽20の後側の側壁22に沿って下向きに移動する磁界に対応する位置に配置する。
このように構成することにより、溶湯3の下向きの流れをより強く発生させることが可能であり、ひいてはアルミニウム切削屑2を効率良く溶解することが可能である。
撹拌工程S1200において投入槽20の内部に配置される第一溶湯整流部材170の第一溶湯整流面171は平面視で中央部が窪んだ形状を有する。
このように構成することにより、溶湯3の液面近傍における溶湯3の流れを平面視で投入槽20の後側の側壁22に近づく方向に修正しつつ下向きに変更することが可能であり、溶湯3の下向きの流れをより強く発生させることが可能である。
撹拌工程S1200において、
投入槽20の後側の側壁22に平行な第二溶湯整流面181を有する第二溶湯整流部材180を、投入槽20の内部かつ投入槽20の後側の側壁22を挟んで移動磁界発生装置160の反対側となる位置に配置する。
このように構成することにより、溶湯3の左向きの流れ(平面視で投入槽20の後側の側壁22に平行な方向の流れ)をより強く発生させることが可能であり、ひいては溶湯3の下向きの流れをより強く発生させることが可能である。
すなわち、投入工程と撹拌工程とを並行しても(同時に行っても)良い。
なお、以下の説明では便宜上、溶解炉300を構成する部材のうち、図1に示す溶解炉100と基本的に同じ構造を有する部材については同じ部材番号を付し、説明を省略する。
図11に示す如く、溶解炉300は本体10、投入槽20および撹拌装置350を具備する。
図11に示す如く、撹拌装置350は移動磁界発生装置360および投入/浮遊仕切部材370を具備する。
図11に示す如く、移動磁界発生装置360は投入槽20の外部(本実施形態では、投入槽20の後方)に配置される。
移動磁界発生装置360は永久磁石361・361、支持部材362、回転軸363aを有するモータ363および固定部材364を具備する。
固定部材364は図示せぬ構造体等に固定される。
投入/浮遊仕切部材370は少なくとも表面をセラミックス等の耐火材とした板状の部材である。なお、投入/浮遊仕切部材370の内部は、金属等の耐熱材としても良い。
投入/浮遊仕切部材370は投入槽20の内部(投入室23の内部)に配置される。より詳細には、投入/浮遊仕切部材370は投入槽20の後側の側壁22を挟んで移動磁界発生装置360の反対側となる位置に配置される。
その結果、投入/浮遊仕切部材370は投入槽20の内部の空間を投入・溶解室24および浮遊物回収室25の二つの空間に区画する(仕切る)こととなる。
投入・溶解室24はアルミニウム切削屑2を溶湯3の投入するための空間である。アルミニウム切削屑2は溶湯3の液面のうち投入・溶解室24に対応する部分から溶湯3の内部に投入される。
浮遊物回収室25はアルミニウム切削屑2の溶解(アルミニウム切削屑2を溶湯3に投入することにより溶解すること)により発生するノロ4(図14および図15参照)を回収するための空間である。
ノロ4は溶湯3に投入されたアルミニウム切削屑2に混入する種々の異物、アルミニウム切削屑2の表面の付着物(油分、塗料、可燃物等)が酸化したもの、アルミニウム切削屑2の表面が酸化したもの、非金属介在物、あるいはこれらの混合物(集合物)等であって、溶湯3よりも密度(厳密には、嵩密度)が小さいために溶湯3に浮くことが可能なものを指す。ノロ4は本発明に係る浮遊物の実施の一形態である。
また、投入/浮遊仕切部材370の下端部と投入槽20の底床21との間には所定の大きさ(図13中のL1)の隙間が形成され、投入・溶解室24および浮遊物回収室25はこれらの空間の下部において互いに連通する。
また、投入/浮遊仕切部材370は、溶湯3がその液面から遠い部分(底床21寄りとなる部分)において投入・溶解室24と浮遊物回収室25との間で(投入/浮遊仕切部材370と底床21との間の隙間を通じて)相互に移動することを許容する。
構造体11の後面を成す部分は投入/浮遊仕切部材370よりも移動磁界発生装置360から遠い位置に配置される。
構造体11の後面を成す部分は、「本実施形態の溶解槽の内部の空間において投入/浮遊仕切部材370よりも移動磁界発生装置360から遠い部分」を、浮遊物回収室25および保持室14の二つの空間に区画する(仕切る)。
構造体11の後面を成す部分の下端部の下方(構造体11の後面下部)には連通経路15が形成され、浮遊物回収室25および保持室14はこれらの空間の下部において互いに連通する。
浮遊物回収室25は、構造体11の後面を成す部分を境界として区画された二つの空間のうち移動磁界発生装置360に近い方の空間である。
本実施形態では、保持室14は構造体11の後面を成す部分により区画された二つの空間のうち移動磁界発生装置360から遠い方の空間であり、溶湯3は保持室14から取り出される(回収される)。
従って、保持室14は本発明に係る溶湯回収室の実施の一形態に相当し、構造体11の後面を成す部分が本発明に係る浮遊/溶湯仕切部材の実施の一形態に相当する。
従って、投入槽20の内部(投入・溶解室24および浮遊物回収室25)の溶湯3には、図3に示す溶解炉100と同様に、後方視で反時計回りに移動する磁界が発生し、当該移動する磁界に伴って溶湯3の内部に「後方視で反時計回りの螺旋状の流れ」が発生する。
溶湯3の内部に巻き込まれたアルミニウム切削屑2は後方視で反時計回りに旋回しながら投入・溶解室24における溶湯3の内部を前方に向かって移動しつつ溶解される。
そして、未溶解のアルミニウム切削屑2は、投入/浮遊仕切部材370の下端部と投入槽20の底床21との間の隙間を通って投入・溶解室24から浮遊物回収室25に移動する。
また、投入・溶解室24と浮遊物回収室25とは投入/浮遊仕切部材370により溶湯3の液面に近い部分において区画されているので、投入・溶解室24の内部の溶湯3に発生する「後方視で反時計回りの螺旋状の流れ」は投入/浮遊仕切部材370によりある程度遮られる。
そのため、浮遊物回収室25の内部の溶湯3に発生する「後方視で反時計回りの螺旋状の流れ」は投入・溶解室24の内部の溶湯3に発生する「後方視で反時計回りの螺旋状の流れ」よりも弱く、ある程度は螺旋状ではあるものの、概ね緩やかに前方に向かう流れとなっている。
また、未溶解のアルミニウム切削屑2の密度と溶湯3の密度とはほぼ同じであるため、未溶解のアルミニウム切削屑2が溶湯3から受ける浮力と未溶解のアルミニウム切削屑2に作用する重力(自重)とはほぼバランスする。
従って、投入/浮遊仕切部材370の下端部と投入槽20の底床21との間の隙間を通って浮遊物回収室25の内部に移動してきた未溶解のアルミニウム切削屑2は、浮力により大きく上方に浮き上がることなく、緩やかに前方に移動しつつ溶解されることとなる。
保持室14は浮遊物回収室25よりもさらに永久磁石361・361からの距離が大きいため、投入・溶解室24の内部の溶湯3には「後方視で反時計回りの螺旋状の流れ」はほとんど発生しない。
投入・溶解室24における溶湯3の液面に投入されたアルミニウム切削屑2のうち溶解されずに保持室14まで移動したものについても、保持室14の内部の溶湯3から熱を受けて、いずれは溶解されることとなる。
また、アルミニウム切削屑2は、投入・溶解室24における溶湯3の液面→投入・溶解室24における溶湯3の下部→浮遊物回収室25における溶湯3の下部→保持室14の順に移動し、浮遊物回収室25における溶湯3の液面近傍には移動しない。
溶湯3の内部に巻き込まれたノロ4は後方視で反時計回りに旋回しながら投入・溶解室24における溶湯3の内部を前方に向かって移動する。
そして、ノロ4は、投入/浮遊仕切部材370の下端部と投入槽20の底床21との間の隙間を通って投入・溶解室24から浮遊物回収室25に移動する。
従って、投入/浮遊仕切部材370の下端部と投入槽20の底床21との間の隙間を通って浮遊物回収室25の内部に移動してきたノロ4は、浮遊物回収室25の内部の溶湯3に発生する流れ(ある程度は螺旋状ではあるものの、概ね緩やかに前方に向かう流れ)から外れ、浮力により浮遊物回収室25における溶湯3の液面の右半部に浮上する。
ノロ4が溶湯3の液面に浮上した状態ではノロ4が溶湯3から受ける浮力とノロ4に作用する重力(自重)とがバランスする。
そのため、浮遊物回収室25における溶湯3の液面の右半部に浮上したノロ4は、溶湯3の液面に浮きつつ浮遊物回収室25における溶湯3の内部に発生する流れに沿って緩やかに浮遊物回収室25における溶湯3の液面の左端部に移動し、そこで滞留する(図14参照)。
ノロ4を手動で回収する方法の具体例としては、作業者が柄杓の様な器具を用いて掻き取る(掬い取る)方法が挙げられる。ノロ4を自動で回収する方法の具体例としては、溶湯3の液面近傍からノロ4を掬い取る装置を用いる方法が挙げられる。
アルミニウム切削屑2が投入された溶湯3を撹拌することにより、アルミニウム切削屑2の溶解を促進する撹拌装置であって、
溶湯3を貯留する溶解槽の外部(本実施形態では、投入槽20の外部)に配置され、溶解槽の側壁(本実施形態では、投入槽20の後側の側壁22)に沿って下向きに移動する磁界を溶解槽の内部に発生する移動磁界発生装置360と、
溶解槽の内部(本実施形態では、投入槽20の内部)に配置され、溶解槽の内部の空間を下部において互いに連通する二つの空間(投入・溶解室24および浮遊物回収室25)に区画する投入/浮遊仕切部材370と、
を具備し、
投入/浮遊仕切部材370により区画された二つの空間のうち移動磁界発生装置360に近い方の空間(本実施形態では、投入槽20の後半部の空間)を溶解槽においてアルミニウム切削屑2を溶湯3に投入するための空間である投入・溶解室24とし、当該二つの空間のうち移動磁界発生装置360から遠い方の空間(本実施形態では、投入槽20の前半部の空間)をアルミニウム切削屑2の溶解により発生するノロ4を回収するための空間である浮遊物回収室25とする。
シュートに投入されたアルミニウムスクラップは、回転羽根とケーシングの内周面との隙間に滑落し、溶湯に浸漬しつつ回転羽根により撹拌される。その結果、アルミニウムスクラップは溶解されつつケーシングの側面に形成された開口部から溶解炉の内部に移動する。
また、本炉内部の溶湯に浮遊物が混入した状態が長時間保持された場合、浮遊物自身の熱による自己連続酸化反応が起こり、周囲の清浄な溶湯が酸化して電気灰(新たな浮遊物)が発生するという問題も起こり得る。
(a1)開閉扉を閉じ、回転羽根を回転させることによりアルミニウムスクラップを溶融する。
(a2)オープンウェル部における溶湯の液面に浮いた浮遊物を回収する。
(a3)開閉扉を開き、オープンウェル部における溶湯および本炉内部の溶湯を混合する。
また、開閉扉を開いたときには本炉内部の熱が外部に放出されることとなり、エネルギーコストが増大するという問題を有する。
また、熱効率を向上するために開閉扉を厚くして本炉の熱が逃げないようにした場合、その分だけ開閉扉が重くなるので、装置の大型化、設備コストの増大、および開閉扉の開閉時に要するエネルギー消費の増大という問題を有する。
さらに、従来技術(A)の構成では(a2)の工程において浮遊物がオープンウェル部の全体に広がって分布するため、浮遊物を回収する作業が煩雑になり(浮遊物を回収する作業に要する時間および労力が増大し)、これも生産性を低下させる原因となる。
上記問題を解消する方法としては先に従来技術(A)の説明において挙げた方法と同様の方法が考えられるが、この場合にも従来技術(A)と同様の問題(生産性の低下、装置の大型化、設備コストの増大、開閉扉の開閉に伴うエネルギー消費の増大、浮遊物回収作業の繁雑さ)が発生する。
また、撹拌装置350は保持室14の内部の溶湯にノロ4が混入することを防止することが可能であり、保持室14の内部の溶湯の品質向上に寄与する。
また、撹拌装置350は投入槽20(オープンウェル部)と本体10(本炉)との間を仕切る開閉式の扉を設ける必要が無く、既存の溶解炉にも容易に設置可能な構成であるため、導入時の設備コストを抑えることが可能である。
また、撹拌装置350は、アルミニウム切削屑2を溶湯3に投入して溶解する(溶湯3を撹拌する)作業と、ノロ4を回収する作業と、投入槽20の内部の溶湯と本体10の内部の溶湯(保持室14の内部の溶湯)とを混合する作業と、をそれぞれ別の位置(投入・溶解室24、浮遊物回収室25および保持室14)で行うため、これらの作業を同時並行的に行うことが可能であり、ひいては連続操業を行うことにより生産性の向上に寄与する。
すなわち、浮遊物回収室25にノロ4を回収することが可能であれば、浮遊物回収室25の板面が移動磁界発生装置360により発生する螺旋状の溶湯3の流れのマクロの進行方向に対して垂直な状態から多少傾斜していても良い。
例えば、図16および図17に示す如く、溶解槽の内部(図16および図17では、投入槽20の内部)かつ投入/浮遊仕切部材370よりも移動磁界発生装置360から遠い位置に配置された浮遊/溶湯仕切部材380を具備する構成としても良い。
浮遊/溶湯仕切部材380は溶解槽の内部の空間において投入/浮遊仕切部材370よりも移動磁界発生装置360から遠い部分を下部において互いに連通する二つの空間に区画する部材である。
図16および図17に示す実施形態では、浮遊物回収室25は、浮遊/溶湯仕切部材380により区画された二つの空間のうち移動磁界発生装置360に近い方の空間である。
また、保持室14は、浮遊/溶湯仕切部材380により区画された二つの空間のうち移動磁界発生装置360から遠い方の空間であり、溶解槽から溶湯3を回収するための空間である「溶湯回収室」を兼ねる。
なお、図16および図17に示す実施形態では、投入槽20の内部のうち浮遊/溶湯仕切部材380よりも移動磁界発生装置360から遠い部分と保持室14とを合わせたものが溶湯回収室に相当する。
図16および図17に示す浮遊/溶湯仕切部材380は投入/浮遊仕切部材370と同様、少なくとも表面をセラミックス等の耐火材とした板状の部材である。
すなわち、保持室14へのノロ4の移動を防止することにより浮遊物回収室25にノロ4を効率良く回収する観点からは、隙間L1および高さL2(あるいは、隙間L1および隙間L3)を極力小さく設定することが望ましい。
また、投入・溶解室24と浮遊物回収室25との間、および、浮遊物回収室25と保持室14との間の溶湯3の移動を容易にすることにより溶湯3の温度を一定に保持する観点、あるいは、未溶解のアルミニウム切削屑2が投入・溶解室24と浮遊物回収室25あるいは浮遊物回収室25と保持室14との間の移動経路に引っ掛かることを防止する観点からは隙間L1および高さL2(あるいは、隙間L1および隙間L3)を大きく設定することが望ましい。
このように構成することにより、浮遊物回収室25をより大きく設定することが可能であり、ノロ4を回収する作業が容易となる。
また、ノロ4が集まる位置である副室25bが主室25aよりも保持室14から遠い位置に配置されるため、保持室14の溶湯3にノロ4が混入することを防止することが可能であり、ひいては保持室14の溶湯3の品質向上に寄与する。
ここで「フラックス」は、溶湯3の内部の不純物等に作用することによりノロ4を生成する物質を指す。
図19に示す実施形態では、フラックスインジェクション装置391が浮遊物回収室25における溶湯3の液面の右端部にフラックスを供給することにより、溶湯3中に浮遊しているノロ4を分離し、除去する(不純物、異物の混入濃度を低下させる)。
また、ノロ4とノロ4に巻き込まれているアルミニウム分とを分離することが可能であり、溶解歩留まり(回収できるアルミニウムの量)が向上する。
図19に示す実施形態では、浮遊物回収装置392はノロ4を掬い取るジグ392aを備え、ジグ392aは浮遊物回収室25における溶湯3の液面の左端部、すなわち、最終的にノロ4が集まる位置に配置される。
このように構成することにより、浮遊物回収装置392は投入槽20における溶湯3の液面全体を走査してノロ4を掬い取る必要が無く、特定の位置(図19に示す実施形態では、浮遊物回収室25における溶湯3の液面の左端部)で掬い取るだけで効率良くノロ4を回収することが可能であり、浮遊物回収装置392の装置構成を簡素化することが可能である。
また、浮遊物回収装置392はノロ4を回収する作業を行うにあたって撹拌装置350を構成する他の装置、あるいは溶解炉300を構成する他の部材等と干渉することがないので、ノロ4を回収する作業を連続して(他の作業と同時並行的に)行うことが可能であり、溶湯3の品質の向上およびノロ4を回収する作業の省力化に寄与する。
本体10は構造体11、耐火・断熱材12およびバーナー13を備える。
耐火・断熱材12はセラミックス等からなる部材であり、構造体11の内周面(構造体11を構成する板状の部材の内側の板面)に固定されることにより構造体11の内周面を覆う。
構造体11の内部には耐火・断熱材12に囲まれる空間として保持室14が形成され、構造体11の後面下部には連通経路15が形成される。保持室14の下半部には溶湯3が貯留される。
バーナー13は構造体11の前方の内周面上部に設けられ、保持室14の内部の空気、ひいては保持室14の下半部に貯留される溶湯3(当該空気に接する溶湯3)を昇温する。
投入槽20は本体10の後端部に固定される。投入槽20は底床21および側壁22を備える。
本実施形態の底床21は外板21aおよび耐火材21bを備える。
外板21aは本発明に係る外板の実施の一形態であり、底床21の外半部(本実施形態では、下半部)を成す部材である。本実施形態の外板21aは金属材料で構成される板状の部材(例えば、鋼板)である。
耐火材21bはセラミックス等からなる部材であり、外板21aの内側の板面(本実施形態では、上側の板面)に固定されることにより外板21aの内側の板面を覆う。
本実施形態の側壁22は外板22aおよび耐火材22bを備える。
外板22aは本発明に係る外板の実施の一形態であり、側壁22の外半部(側壁22のうち底床21の後端部に沿って立設される部分の場合、後半部)を成す部材である。本実施形態の外板22aは金属材料で構成される板状の部材(例えば、鋼板)である。
耐火材22bはセラミックス等からなる部材であり、外板22aの内側の板面(側壁22のうち底床21の後端部に沿って立設される部分に対応する外板22aの場合、前側の板面)に固定されることにより外板22aの内側の板面を覆う。
保持室14と投入室23とは連通経路15により連通され、溶湯3は連通経路15を通じて保持室14および投入室23の間を移動することが可能である。
投入槽20の上面は開口しており、アルミニウム切削屑2は当該開口部分から投入室23に投入される。投入室23に投入されたアルミニウム切削屑2は投入室23の下半部に貯留された溶湯3に接触して昇温され、融点以上の温度に到達した時点で溶解する。
移動磁界発生装置460は永久磁石461a・461b、支持部材462、モータ463および固定部材464を具備する。
本実施形態では、強い磁力を発生させる観点から、永久磁石461a・461bをネオジム磁石で構成している。
本実施形態の支持部材462は略円盤形状の部材である。永久磁石461a・461bは後側の側壁22に対向する支持部材462の盤面に固定される。
モータ463の回転軸463aは本発明に係る回転軸の実施の一形態であり、支持部材462に固定される。回転軸463aの軸線と、回転軸463aに固定された支持部材462の中心線(支持部材462の一対の盤面の中心を通る線)と、は一直線になる。
本実施形態のモータ463は電気式のモータであるが、本発明に係るモータはこれに限定されるものではなく、例えば流体圧により回転駆動するモータ(例えば、油圧モータ、空圧モータ等)でも良い。
モータ463が固定部材464に固定されたとき、モータ463の回転軸463aは後側の側壁22(後側の外板22aの外側の板面)に垂直となる。また、モータ463が固定部材464に固定されたとき、支持部材462の盤面は後側の側壁22(後側の外板22aの外側の板面)に平行となる。
その結果、後側の側壁22のうち、支持部材462の左半部に対向する部分に対応する投入槽20の内部には後側の側壁22に沿って概ね下向きに移動する磁界が発生し、支持部材462の右半部に対向する部分(すなわち、下向きに移動する磁界から所定距離だけ離れた位置)に対応する投入槽20の内部には、後側の側壁22に沿って概ね上向きに移動する磁界が発生する。言い換えれば、投入槽20の内部のうち永久磁石461a・461bに対向する部分には後面視で反時計回りに移動する磁界が発生する。
また、投入槽20の内部に側壁22に沿って概ね上向きに移動する磁界が発生することにより、投入槽20に貯留された溶湯3のうち当該磁界が作用する部分には概ね上向きの溶湯3の流れ(溶湯流)が発生する。
その結果、溶湯3には、概ね溶湯3の液面に平行な軸(本実施形態の場合、モータ463の回転軸463a)を中心として循環する溶湯3の流れ(溶湯流)が発生する。
このような流れが発生している溶湯3にアルミニウム切削屑2を投入することにより、アルミニウム切削屑2は溶湯3の流れ(溶湯流)に乗って移動し、概ね下向きの溶湯3の流れ(溶湯流)が発生している位置で溶湯3の内部に潜り込み(溶湯3に浸漬され)、溶湯3から熱を受けて溶解する。
また、アルミニウム切削屑2が溶解することにより、アルミニウム切削屑2が溶解した位置の近傍の溶湯3の温度は低下するが、溶湯3の流れ(溶湯流)により溶湯3が撹拌されるため、溶湯3の温度は概ね均一に保持される。
さらに、概ね上向きの溶湯3の流れ(溶湯流)が発生することにより、温度が比較的高い溶湯3をアルミニウム切削屑2が投入される溶湯3の液面近傍に移動させることが可能であり、アルミニウム切削屑2を大量かつ連続的に溶湯3に投入した場合でもアルミニウム切削屑2を効率良く溶解することが可能である。
移動磁界発生装置470は永久磁石471a・471b、支持部材472、モータ473および固定部材474を具備する。
本実施形態では、強い磁力を発生させる観点から、永久磁石471a・471bをネオジム磁石で構成している。
本実施形態の支持部材472は略円盤形状の部材である。永久磁石471a・471bは構造体11の下面を成す板状の部材に対向する支持部材462の盤面に固定される。
モータ473の回転軸473aは支持部材472に固定される。回転軸473aの軸線と、回転軸473aに固定された支持部材472の中心線(支持部材472の一対の盤面の中心を通る線)と、は一直線になる。
モータ473が固定部材474に固定されたとき、モータ473の回転軸473aは構造体11の下面を成す板状の部材の下側の板面に垂直となる。また、モータ473が固定部材474に固定されたとき、支持部材472の盤面は構造体11の下面を成す板状の部材の下側の板面に平行となる。
その結果、本体10の内部のうち永久磁石471a・471bに対向する部分には底面視で反時計回りに移動する磁界が発生し、溶湯3には、概ね溶湯3の液面に垂直な軸(本実施形態の場合、モータ473の回転軸473a)を中心として循環する渦状の溶湯3の流れ(溶湯流)が発生する。
従って、溶湯3は本体10の内部(保持室14)において撹拌され、溶湯3のうちバーナー13により加熱された部分とその他の部分とが混合され、溶湯3の温度が概ね均一となる。
図22に示す如く、永久磁石461aの前面(後側の外板22aの外側の板面に対向する面)はN極に帯磁し、永久磁石461aの後面(支持部材462の盤面に当接している面)はS極に帯磁している。
また、永久磁石461bの前面(後側の外板22aの外側の板面に対向する面)はS極に帯磁し、永久磁石461bの後面(支持部材462の盤面に当接している面)はN極に帯磁している。
従って、永久磁石461aのN極および永久磁石461bのS極は、回転軸463aの軸線方向(本実施形態では、前後方向)から見て、回転軸463aを中心として互いに180°位相がずれた位置に配置される。
従って、永久磁石461a・461bが配置された支持部材462が回転しているとき、これらの磁界に囲まれた空間に配置されている金属材料である後側の外板22aには、右ネジの法則に基づいて誘導電流Cが誘起されることとなる。
また、図34の(a)および(b)に示す如く、永久磁石461a・461bが配置された支持部材462の回転に伴って誘導電流Cが流れる方向は変化するが、後側の外板22aにおいて永久磁石461a・461bで挟まれる位置、すなわち支持部材462の回転中心(回転軸463a)に対向する位置(以下、「外板22aの中心位置」という。)には常に誘導電流Cが流れることとなる。
従って、外板22aの中心位置はその周囲よりも発熱量が大きくなり、外板22aの中心位置の温度はその周囲の温度よりも高くなる。
本実施形態の抵抗溝481は後側の外板22aの内側の板面(前側の板面)から外側の板面(後側の板面)まで貫通する溝である。
外板22aにおいて抵抗溝481が形成されている部分は実質的には空洞であるため、抵抗溝481には通常、空気が充填されている。
従って、抵抗溝481(厳密には、外板22aにおいて抵抗溝481が形成されている部分)の電気抵抗は、金属材料からなる外板22aの他の部分(外板22aにおいて抵抗溝481および副抵抗溝482・483・484・485が形成されていない部分)の電気抵抗よりも大きい。
また、抵抗溝481の両端部は外板22aの中心位置から離れた位置(本実施形態では、後側の外板22aの外側の板面において回転軸463aの軸線方向から見て永久磁石461a・461bの回転軌跡により囲まれる部分の左端部および右端部)に配置される。
従って、本実施形態では、抵抗溝481は外板22aの中心位置を通って左右に伸びた形状を有する。
また、図25に示す如く、抵抗溝481は途中で切れ目が無い形状、すなわち抵抗溝481の左端部から中央部を経て右端部まで繋がった形状を有する。
本実施形態の副抵抗溝482・483・484・485はいずれも後側の外板22aの内側の板面(前側の板面)から外側の板面(後側の板面)まで貫通する溝である。
外板22aにおいて抵抗溝481が形成されている部分は実質的には空洞であるため、副抵抗溝482・483・484・485には通常、空気が充填されている。
従って、副抵抗溝482・483・484・485(厳密には、外板22aにおいて副抵抗溝482・483・484・485が形成されている部分)の電気抵抗は、金属材料からなる外板22aの他の部分(外板22aにおいて抵抗溝481および副抵抗溝482・483・484・485が形成されていない部分)の電気抵抗よりも大きい。
副抵抗溝483は、後側の外板22aにおいて永久磁石461a・461bに対向する部分のうち副抵抗溝482から所定の距離だけ上方となる位置に配置される。
副抵抗溝484は、後側の外板22aにおいて永久磁石461a・461bに対向する部分のうち抵抗溝481から所定の距離だけ下方となる位置に配置される。
副抵抗溝485は、後側の外板22aにおいて永久磁石461a・461bに対向する部分のうち副抵抗溝484から所定の距離だけ下方となる位置に配置される。
本実施形態では、副抵抗溝482・483・484・485はいずれも左右に長く伸びた形状を有し、副抵抗溝482、副抵抗溝483、副抵抗溝484および副抵抗溝485はいずれも抵抗溝481から分離されている(抵抗溝481、副抵抗溝482、副抵抗溝483、副抵抗溝484および副抵抗溝485は相互に繋がっていない)。
並びに「副抵抗溝485よりも下方となる部分」の計六つの部分に区画される。
抵抗溝481および副抵抗溝482・483・484・485は後側の外板22aを構成する金属材料よりも大きい電気抵抗を有するため、上記六つの隣り合う部分を跨いで電流が流れることが阻害される(あるいは、隣り合う部分を跨いで流れる電流値が小さくなる)。
従って、永久磁石461a・461bが配置された支持部材462が図25に示す如き抵抗溝481および副抵抗溝482・483・484・485が形成された後側の外板22aに対向しつつ回転するとき、抵抗溝481および副抵抗溝482・483・484・485により区画された部分毎に誘導電流C・C・・・が誘起されるため、各誘導電流Cの電流値は、誘導電流Cが永久磁石461a・461bの回転軌跡により囲まれる部分の一端側から他端側までを外板22aの中心位置を通りつつ連続して流れた場合(図34参照)に比べて、小さくなる。
従って、誘導電流Cが外板22aの中心位置に集中することが回避され、外板22aの中心位置における発熱が軽減される。
複数の溝486・486・・・は、外板22aの中心位置を中心とする円の円周上に所定の間隔を開けて配置される。複数の溝486・486・・・は互いに独立している(隣り合う溝486・486は繋がっていない)。
複数の溝487・487・・・は、外板22aの中心位置を中心とするとともに複数の溝486・486・・・に対応する円よりも大きい直径を有する円の円周上に所定の間隔を開けて配置される。複数の溝487・487・・・は互いに独立している。
複数の溝488・488・・・は、外板22aの中心位置を中心とするとともに複数の溝487・487・・・に対応する円よりも大きい直径を有する円の円周上に所定の間隔を開けて配置される。複数の溝488・488・・・は互いに独立している。
複数の溝489・489・・・は、外板22aの中心位置を中心とするとともに複数の溝488・488・・・に対応する円よりも大きい直径を有する円の円周上に所定の間隔を開けて配置される。複数の溝489・489・・・は互いに独立している。
二つの溝490・491は左右に延びた形状の溝であり、外板22aの中心位置を挟んで所定の間隔を開けて配置される。
図26の(e)に示す抵抗溝481および副抵抗溝482・483・484・485は図20から図25までに示す溶解炉400(本発明に係る溶解装置の第四実施形態)に対応するものである。
また、図26の(b)、(c)および(d)に示す外板22aの中心位置(図26の(b)、(c)および(d)における(i)参照)に温度センサ(熱電対)を設置することにより各外板22aの温度を測定した。
従って、抵抗溝481、並びに、抵抗溝481および副抵抗溝482・483・484・485を組み合わせたもの、は外板22aの中心位置の温度上昇を軽減することに寄与することが分かる。
従って、抵抗溝481とは異なる態様の溝(抵抗帯)であっても外板22aの中心位置の温度上昇を若干は軽減することが可能であることが分かる。
溝490・491は、実質的には抵抗溝481のうち外板22aの中心位置に対応する部分の溝を省略したもの(抵抗溝481をその中途部で二つに分割したもの)に相当する。
溝490・491の場合、外板22aの中心位置に向かって真っすぐに流れてくる誘導電流だけでなく当該誘導電流とは離れた位置を流れていた誘導電流も溝490・491に沿って方向を変えることにより外板22aの中心位置に到達し、溝490・491の間を通過して外板22aの外側の板面において溝490・491で区画される二つの部分のうち反対側の部分に流れてしまうので、外板22aの中心位置を流れる誘導電流(の電流値)が却って大きくなる。
従って、抵抗溝481と副抵抗溝482・483・484・485とを組み合わせることは外板22aの中心位置の温度上昇を軽減する上で有効であることが分かる。
一方、図26の(e)に対応する外板22aの場合、(i)〜(v)の上昇温度はいずれもほぼ同じである。
従って、抵抗溝481と副抵抗溝482・483・484・485とを組み合わせることにより外板22aの中心位置に誘導電流が集中することが防止され、ひいては外板22aの中心位置の温度上昇が抑えられることが分かる。
従って、抵抗溝481と副抵抗溝482・483・484・485とを組み合わせることにより誘導電流が抵抗溝481および副抵抗溝482・483・484・485により区画された部分毎に誘起され、各誘導電流(の電流値)が小さくなることが分かる。
ここで、「外板22aの温度の上昇幅」は、測定開始時における外板22aの中心位置の温度(T3)と、経過時間における外板22aの中心位置の温度(T4)と、の差(=T4−T3)を指す。
また、図26の(e)の(i)における外板22aの温度の上昇幅が一定になるまでに要する時間は、図26の(a)の(i)における外板22aの温度の上昇幅が一定になるまでに要する時間よりも短い。
なお、図26の(a)および(e)に対応する外板22aを具備する溶解炉400におけるモータ463の回転速度(回転数)は同じである。
図30に示す如く、図26の(e)に対応する外板22aを具備する溶解炉400におけるモータ463の回転駆動時の消費電力は、図26の(a)に対応する外板22aを具備する溶解炉400におけるモータ463の回転駆動時の消費電力に比べて三割程度小さい。
モータ463の回転駆動時の消費電力の一部は外板22aに誘導電流を誘起するエネルギーとして用いられるので、図26の(e)における外板22aに誘起される誘導電流(の電流値)が図26の(a)における外板22aに誘起される誘導電流(の電流値)よりも小さくなることにより、図26の(e)に対応する外板22aを具備する溶解炉400におけるモータ463の回転駆動時の消費電力が小さくなったものと考えられる。
金属材料で構成される外板22aおよび外板22aの内側の板面を覆う耐火材22bを備える投入槽20と、
投入槽20の外板22aの外部に配置され、外板22aに沿って移動する磁界を投入槽20の内部に発生することにより投入槽20に貯留された溶湯3を撹拌する移動磁界発生装置460と、
を具備し、
投入槽20に貯留された溶湯3にアルミニウム切削屑2を投入することによりアルミニウム切削屑2を溶解する装置であって、
移動磁界発生装置460は、
投入槽20の外板22aに対向する永久磁石461a・461bと、
永久磁石461a・461bを支持する支持部材462と、
支持部材462を外板22aの外側の板面に垂直な回転軸463aを中心として回転駆動するモータ463と、
を備え、
投入槽20の外板22aにおいて永久磁石461a・461bに対向する部分には、投入槽20の外板22aを構成する金属材料よりも大きい電気抵抗を有する抵抗溝481が形成され、
抵抗溝481の中途部は投入槽20の外板22aにおいて回転軸463aに対向する位置に配置され、
抵抗溝481の両端部は投入槽20の外板22aにおいて回転軸463aに対向する位置から離れた位置(本実施形態では、投入槽20の外板22aにおいて永久磁石461a・461bに対向する部分の左端部および右端部)に配置される。
また、永久磁石461aのN極および永久磁石461bのS極は、
回転軸463aの軸線方向から見て、回転軸463aを中心として互いに180°位相がずれた位置に配置される。
このように構成することにより、外板22aに誘起される誘導電流Cが投入槽20の外板22aにおいて回転軸463aに対向する位置に集中することを防止し、ひいては投入槽20の外板22aにおいて回転軸463aに対向する位置の温度上昇を軽減することが可能である。
また、投入槽20の外板22aにおいて回転軸463aに対向する位置の温度上昇が抑えられる分だけモータ463の回転速度を上昇させることが可能であり、ひいてはアルミニウム切削屑2の溶解効率(単位時間当たりに溶解可能なアルミニウム切削屑2の重量)を大きくする事が可能である。
さらに、投入槽20の外板22aにおいて回転軸463aに対向する位置の温度上昇を軽減することにより、外板22aの変形が防止されること、外板22aの変形を防止するために必要な外板22aの冷却設備等が不要になること(特開2008−164249号公報参照)、といった利点をも有する。
さらにまた、外板22aに誘起される誘導電流Cを小さくすることが可能であり、ひいては溶湯3を撹拌するために要するエネルギー(本実施形態では、モータ463の消費電力)を小さくすることが可能である。また、当該エネルギーを小さくすることにより、アルミニウム切削屑2の溶解にかかるコストを削減することが可能である。
投入槽20の外板22aに形成された溝である抵抗溝481を抵抗帯として採用している。
このように構成することは、以下の利点を有する。
すなわち、投入槽20の外板22aに切削加工を施すことにより容易に抵抗溝481を形成することが可能であり、既存の溶解装置等への適用が容易である。
また、抵抗溝481の内部は実質的に空洞であるため、外板22aが温度上昇により膨張したときの歪みを抵抗溝481において緩衝することが可能であり、外板22aの変形を防止することが可能である。
このように構成することにより、外板22aに誘起される誘導電流Cをより小さくし、投入槽20の外板22aにおいて回転軸463aに対向する位置に集中することを防止することが可能である。
投入槽20の外板22aに形成された溝である副抵抗溝482・483・484・485を副抵抗帯として採用している。
このように構成することは、以下の利点を有する。
すなわち、投入槽20の外板22aに切削加工を施すことにより容易に副抵抗溝482・483・484・485を形成することが可能であり、既存の溶解装置等への適用が容易である。
また、副抵抗溝482・483・484・485の内部は実質的に空洞であるため、外板22aが温度上昇により膨張したときの歪みを副抵抗溝482・483・484・485において緩衝することが可能であり、外板22aの変形を防止することが可能である。
金属材料で構成される外板22aおよび外板22aの内側の板面を覆う耐火材22bを備える投入槽20と、投入槽20の外板22aの外部に配置されるとともに外板22aに沿って移動する磁界を投入槽20の内部に発生することにより投入槽20に貯留された溶湯3を撹拌する移動磁界発生装置460と、を具備し、投入槽20に貯留された溶湯3にアルミニウム切削屑2を投入することによりアルミニウム切削屑2を溶解する溶解炉400を用いた溶解方法であって、
移動磁界発生装置460は、
投入槽20の外板22aに対向する永久磁石461a・461bと、
永久磁石461a・461bを支持する支持部材462と、
支持部材462を外板22aの外側の板面に垂直な回転軸463aを中心として回転駆動するモータ463と、
を備え、
投入槽20の外板22aにおいて永久磁石461a・461bに対向する部分に投入槽20の外板22aを構成する金属材料よりも大きい電気抵抗を有する抵抗溝481を形成し、
抵抗溝481の中途部を投入槽20の外板22aにおいて回転軸463aに対向する位置に配置し、
抵抗溝481の両端部を投入槽20の外板22aにおいて回転軸463aに対向する位置から離れた位置(本実施形態では、投入槽20の外板22aにおいて永久磁石461a・461bに対向する部分の左端部および右端部)に配置し、
また、永久磁石461aのN極および永久磁石461bのS極は、
回転軸463aの軸線方向から見て、回転軸463aを中心として互いに180°位相がずれた位置に配置される。
このように構成することにより、外板22aに誘起される誘導電流Cが投入槽20の外板22aにおいて回転軸463aに対向する位置に集中することを防止し、ひいては投入槽20の外板22aにおいて回転軸463aに対向する位置の温度上昇を軽減することが可能である。
また、投入槽20の外板22aにおいて回転軸463aに対向する位置の温度上昇が抑えられる分だけモータ463の回転速度を上昇させることが可能であり、ひいてはアルミニウム切削屑2の溶解効率(単位時間当たりに溶解可能なアルミニウム切削屑2の重量)を大きくする事が可能である。
さらに、投入槽20の外板22aにおいて回転軸463aに対向する位置の温度上昇を軽減することにより、外板22aの変形が防止されること、外板22aの変形を防止するために必要な外板22aの冷却設備等が不要になること(特開2008−164249号公報参照)、といった利点をも有する。
さらにまた、外板22aに誘起される誘導電流Cを小さくすることが可能であり、ひいては溶湯3を撹拌するために要するエネルギー(本実施形態では、モータ463の消費電力)を小さくすることが可能である。また、当該エネルギーを小さくすることにより、アルミニウム切削屑2の溶解にかかるコストを削減することが可能である。
投入槽20の外板22aに形成された溝である抵抗溝481を抵抗帯として採用している。
このように構成することは、以下の利点を有する。
すなわち、投入槽20の外板22aに切削加工を施すことにより容易に抵抗溝481を形成することが可能であり、既存の溶解装置等への適用が容易である。
また、抵抗溝481の内部は実質的に空洞であるため、外板22aが温度上昇により膨張したときの歪みを抵抗溝481において緩衝することが可能であり、外板22aの変形を防止することが可能である。
このように構成することにより、外板22aに誘起される誘導電流Cをより小さくし、投入槽20の外板22aにおいて回転軸463aに対向する位置に集中することを防止することが可能である。
投入槽20の外板22aに形成された溝である副抵抗溝482・483・484・485を副抵抗帯として採用している。
このように構成することは、以下の利点を有する。
すなわち、投入槽20の外板22aに切削加工を施すことにより容易に副抵抗溝482・483・484・485を形成することが可能であり、既存の溶解装置等への適用が容易である。
また、副抵抗溝482・483・484・485の内部は実質的に空洞であるため、外板22aが温度上昇により膨張したときの歪みを副抵抗溝482・483・484・485において緩衝することが可能であり、外板22aの変形を防止することが可能である。
本発明に係る抵抗帯および副抵抗帯の別の実施形態としては、外板の所定の部分に熱処理(例えば、溶接)あるいは表面処理(例えば、ショットピーニング)を施してこれらの処理が施された部分とその周囲の部分との間で金属材料としての組織(結晶粒径、析出物の分布、転位密度等)を変えることによりこれらの処理が施された部分の電気抵抗をその周囲の部分よりも大きくした場合、外板の所定の部分に当該外板を構成する金属材料よりも電気抵抗が大きい異種材料(金属、非金属を含む)を埋め込んだ場合、外板の厚さを部位毎に変更することにより部位毎の電気抵抗を変えた場合、等が挙げられる。
例えば、図31の(a)に示す抵抗溝492の如く、外板22aの中心位置(支持部材462の回転中心(回転軸463a)に対向する位置)を通って上下に延びた形状でもよい。
また、図31の(b)に示す抵抗溝493の如く、外板22aの中心位置において屈曲した形状でも良い。
また、図31の(c)に示す抵抗溝494の如く、外板22aの中心位置を通り、かつ外板22aの中心位置とは異なる位置で屈曲した形状でも良い。
また、図31の(d)に示す抵抗溝495の如く、外板22aの中心位置を中心として異なる三方向に延びた形状でも良い。
また、図31の(e)に示す抵抗溝496の如く、外板22aの中心位置を中心として異なる四方向に延びた形状(あるいは、二本の溝が外板22aの中心位置において交差した形状)でも良い。
また、図31の(f)に示す抵抗溝497の如く、外板22aの中心位置を中心として異なる六方向に延びた形状(あるいは、三本の溝が外板22aの中心位置において交差した形状)でも良い。
図31の(a)〜(f)に示す溝(抵抗溝493・494・495・496・497)は、溝の中途部が投入槽20の外板22aにおいて回転軸463aに対向する位置に配置されること、および、溝の端部が投入槽20の外板22aにおいて回転軸463aに対向する位置から離れた位置に配置されること、という条件を満たす。
このように構成することにより、外板22aに抵抗溝481および副抵抗溝482・483・484・485を形成した場合でも、外板22aの強度を保持することが可能である。
例えば、図33の(a)に示す如く、一端部がN極に帯磁するとともに他端部がS極に帯磁した一つの永久磁石465を、回転軸463aの軸線方向から見て支持部材462の回転中心(回転軸463aに対応する部分)が永久磁石465の一端部(N極)と他端部(S極)とで挟まれるように支持部材462に固定しても良い。
この場合、永久磁石465のN極および永久磁石465のS極は、回転軸463aの軸線方向(本実施形態では、前後方向)から見て、回転軸463aを中心として互いに180°位相がずれた位置に配置される。
また、図33の(b)に示す如く、永久磁石466a・466b・466c・466dを外板22aに対向する支持部材462の盤面の中心から等距離となるとともに90°ずつ位相がずれた位置に固定しても良い。
ここで、永久磁石466aの前面はN極に帯磁し、永久磁石466aの後面はS極に帯磁している。永久磁石466bの前面はN極に帯磁し、永久磁石466bの後面はS極に帯磁している。永久磁石466cの前面はS極に帯磁し、永久磁石466cの後面はN極に帯磁している。永久磁石466dの前面はS極に帯磁し、永久磁石466dの後面はN極に帯磁している。
従って、永久磁石466aのN極および永久磁石466cのS極は、回転軸463aの軸線方向から見て、回転軸463aを中心として互いに180°位相がずれた位置に配置される。
また、永久磁石466bのN極および永久磁石466dのS極は、回転軸463aの軸線方向から見て、回転軸463aを中心として互いに180°位相がずれた位置に配置される。
図33の(a)および(b)に示す場合、支持部材462に対向する外板22aには右ネジの法則に基づいて外板22aの中心位置を通る誘導電流が誘起される。
この場合、移動磁界発生装置470の永久磁石471a・471bの回転に起因して構造体11の下面を成す板状の部材に発生する誘導電流が回転軸473aに対向する位置に集中することが防止され、ひいては構造体11の下面を成す板状の部材において回転軸473aに対向する位置の温度上昇を抑えることが可能である。
本発明は外板に垂直な軸を中心として回転しつつ移動する磁界により誘起される誘導電流を抑制することを目的としており、誘導電流が誘起される対象物の形状および磁界の発生態様、ひいては誘起される誘導電流の振る舞い(流れる向きおよびその変化の態様)も全く異なるからである。
本発明は誘導電流が誘起される外板に電気抵抗が高い部分(抵抗帯、副抵抗帯)と低い部分(その他の部分)とを形成し、電気抵抗が高い部分を利用して誘導電流が流れる方向を変えることにより誘導電流が局所(外板の中心位置)に集中することを防止するものであり、そのメカニズムおよび目的が異なるからである。
3 溶湯
10 本体(溶解槽の一部)
20 投入槽(溶解槽の一部)
22 側壁
150 撹拌装置(第一実施形態)
160 移動磁界発生装置(第一実施形態)
Claims (10)
- 金属材料で構成される外板および前記外板の内側の板面を覆う耐火材を備える溶解槽と、
前記溶解槽の外板の外部に配置され、前記外板に沿って移動する磁界を前記溶解槽の内部に発生することにより前記溶解槽に貯留された溶湯を撹拌する移動磁界発生装置と、
を具備し、
前記溶解槽に貯留された溶湯に被溶解物を投入することにより前記被溶解物を溶解する溶解装置であって、
前記移動磁界発生装置は、
前記溶解槽の外板に対向する永久磁石と、
前記永久磁石を支持する支持部材と、
前記支持部材を前記外板の外側の板面に垂直な回転軸を中心として回転駆動するモータと、
を備え、
前記溶解槽の外板において前記永久磁石に対向する部分には、前記溶解槽の外板を構成する金属材料よりも大きい電気抵抗を有する抵抗帯が形成され、
前記抵抗帯の中途部は前記溶解槽の外板において前記回転軸に対向する位置に配置され、
前記抵抗帯の端部は前記溶解槽の外板において前記回転軸に対向する位置から離れた位置に配置される溶解装置。 - 前記永久磁石のN極およびS極は、
前記回転軸の軸線方向から見て、前記回転軸を中心として互いに180°位相がずれた位置に配置される請求項1に記載の溶解装置。 - 前記抵抗帯は、
前記溶解槽の外板に形成された溝である請求項1または請求項2に記載の溶解装置。 - 前記溶解槽の外板において前記永久磁石に対向する部分には、前記溶解槽の外板を構成する金属材料よりも大きい電気抵抗を有するとともに前記抵抗帯から分離して配置された副抵抗帯が形成される請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載の溶解装置。
- 前記副抵抗帯は、
前記溶解槽の外板に形成された溝である請求項4に記載の溶解装置。 - 金属材料で構成される外板および前記外板の内側の板面を覆う耐火材を備える溶解槽と、前記溶解槽の外板の外部に配置されるとともに前記外板に沿って移動する磁界を前記溶解槽の内部に発生することにより前記溶解槽に貯留された溶湯を撹拌する移動磁界発生装置と、を具備し、前記溶解槽に貯留された溶湯に被溶解物を投入することにより前記被溶解物を溶解する溶解装置を用いた溶解方法であって、
前記移動磁界発生装置は、
前記溶解槽の外板に対向する永久磁石と、
前記永久磁石を支持する支持部材と、
前記支持部材を前記外板の外側の板面に垂直な回転軸を中心として回転駆動するモータと、
を備え、
前記溶解槽の外板において前記永久磁石に対向する部分に前記溶解槽の外板を構成する金属材料よりも大きい電気抵抗を有する抵抗帯を形成し、
前記抵抗帯の中途部を前記溶解槽の外板において前記回転軸に対向する位置に配置し、
前記抵抗帯の端部を前記溶解槽の外板において前記回転軸に対向する位置から離れた位置に配置する溶解方法。 - 前記永久磁石のN極およびS極は、
前記回転軸の軸線方向から見て、前記回転軸を中心として互いに180°位相がずれた位置に配置される請求項6に記載の溶解方法。 - 前記抵抗帯は、
前記溶解槽の外板に形成された溝である請求項6または請求項7に記載の溶解方法。 - 前記溶解槽の外板において前記永久磁石に対向する部分に、前記溶解槽の外板を構成する金属材料よりも大きい電気抵抗を有するとともに前記抵抗帯から分離して配置された副抵抗帯を形成する請求項6から請求項8までのいずれか一項に記載の溶解方法。
- 前記副抵抗帯は、
前記溶解槽の外板に形成された溝である請求項9に記載の溶解方法。
Priority Applications (10)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009205091A JP5163615B2 (ja) | 2008-10-29 | 2009-09-04 | 撹拌装置、溶解装置および溶解方法 |
EP14186054.4A EP2821162B1 (en) | 2008-10-29 | 2009-10-27 | Melting apparatus with agitation device |
PL14186054T PL2821162T3 (pl) | 2008-10-29 | 2009-10-27 | Urządzenie do topienia z urządzeniem do mieszania |
PCT/JP2009/005655 WO2010050182A1 (ja) | 2008-10-29 | 2009-10-27 | 撹拌装置、溶解装置および溶解方法 |
PL09823295T PL2388085T3 (pl) | 2008-10-29 | 2009-10-27 | Urządzenie do mieszania i sposób topienia |
EP14186053.6A EP2821161B1 (en) | 2008-10-29 | 2009-10-27 | Agitation device and melting apparatus |
CN200980146782.7A CN102223966B (zh) | 2008-10-29 | 2009-10-27 | 搅拌装置、熔化装置以及熔化方法 |
PL14186053T PL2821161T3 (pl) | 2008-10-29 | 2009-10-27 | Urządzenie mieszające i przyrząd do topienia |
US13/126,309 US8599899B2 (en) | 2008-10-29 | 2009-10-27 | Agitation device, melting apparatus and melting method |
EP09823295.2A EP2388085B1 (en) | 2008-10-29 | 2009-10-27 | Agitation device and melting method |
Applications Claiming Priority (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008278106 | 2008-10-29 | ||
JP2008278106 | 2008-10-29 | ||
JP2009141517 | 2009-06-12 | ||
JP2009141517 | 2009-06-12 | ||
JP2009205091A JP5163615B2 (ja) | 2008-10-29 | 2009-09-04 | 撹拌装置、溶解装置および溶解方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2011017521A JP2011017521A (ja) | 2011-01-27 |
JP5163615B2 true JP5163615B2 (ja) | 2013-03-13 |
Family
ID=42128553
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2009205091A Expired - Fee Related JP5163615B2 (ja) | 2008-10-29 | 2009-09-04 | 撹拌装置、溶解装置および溶解方法 |
Country Status (6)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US8599899B2 (ja) |
EP (3) | EP2821162B1 (ja) |
JP (1) | JP5163615B2 (ja) |
CN (1) | CN102223966B (ja) |
PL (3) | PL2821162T3 (ja) |
WO (1) | WO2010050182A1 (ja) |
Families Citing this family (16)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE102011010964A1 (de) * | 2010-02-12 | 2011-08-18 | Marquardt Mechatronik GmbH, 78604 | Verfahren zur Positionsmessung |
JP5766572B2 (ja) * | 2011-09-30 | 2015-08-19 | 高橋 謙三 | 金属溶解炉用渦室体及びそれを用いた金属溶解炉 |
JP5819270B2 (ja) * | 2012-08-08 | 2015-11-18 | 高橋 謙三 | 永久磁石式筒型溶湯攪拌装置及び永久磁石式汲み出しポンプ付溶解炉 |
US9404687B2 (en) | 2013-03-11 | 2016-08-02 | Novelis Inc. | Magnetic pump installation |
JP5813693B2 (ja) | 2013-04-23 | 2015-11-17 | 高橋 謙三 | 溶湯金属循環駆動装置及びそれを有するメインバス |
GB2536185A (en) * | 2014-08-08 | 2016-09-14 | Fives Solios Ltd | Method and apparatus for submerging materials into a molten material bath |
KR102021574B1 (ko) | 2015-06-03 | 2019-09-16 | 겐조 다카하시 | 도전성 금속 용해로 및 그것을 구비한 도전성 금속 용해로시스템 및 도전성 금속 용해방법 |
ITUB20159618A1 (it) * | 2015-12-22 | 2017-06-22 | Presezzi Extrusion S P A | Dispositivo agitatore magnetico per forno contenente metallo fuso e forno presentante tale dispositivo |
CN106148707A (zh) * | 2016-07-31 | 2016-11-23 | 吴雪梅 | 一种全自动铝合金废料回收成型机 |
EP3769863B1 (en) * | 2018-03-20 | 2022-08-24 | Kenzo Takahashi | Molten metal pump and method of adjusting pumping capacity of molten metal pump |
JP6899407B2 (ja) * | 2018-03-30 | 2021-07-07 | 株式会社広築 | アルミニウム切粉の溶解方法及び溶解装置 |
CN108796238B (zh) * | 2018-07-04 | 2019-07-19 | 上海大学 | 一种静磁软接触搅拌复合等离子体电弧熔炼装置及方法 |
USD898784S1 (en) * | 2019-04-12 | 2020-10-13 | Nagao System Inc. | Rotation agitation apparatus |
JP7339098B2 (ja) | 2019-09-25 | 2023-09-05 | 大亜真空株式会社 | アーク溶解炉装置及び被溶解物のアーク溶解方法 |
KR20220129057A (ko) * | 2020-02-25 | 2022-09-22 | 노벨리스 인크. | 금속로용 다목적 펌프 시스템 및 관련 방법 |
JP2024034910A (ja) * | 2022-09-01 | 2024-03-13 | 株式会社ヂーマグ | 磁場装置および溶湯駆動方法 |
Family Cites Families (25)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US2686823A (en) * | 1952-08-14 | 1954-08-17 | Babcock & Wilcox Co | Rotary electric field fluid stirring apparatus |
JPS5645693B2 (ja) * | 1974-09-03 | 1981-10-28 | ||
IT1123559B (it) * | 1979-09-07 | 1986-04-30 | Rockwell Rimoldi Spa | Guida srotolatrice per macchine per cucire |
JP2853134B2 (ja) | 1988-12-29 | 1999-02-03 | 神鋼電機株式会社 | アルミニウム系金属切削屑の溶解装置 |
JPH0762584B2 (ja) | 1989-02-20 | 1995-07-05 | 神鋼電機株式会社 | アルミニウム系金属切削屑溶解炉の溶湯に与える電磁▲攪▼拌力を制御する方法と装置 |
JP2853145B2 (ja) | 1989-03-03 | 1999-02-03 | 神鋼電機株式会社 | アルミニウム系金属切削屑の溶解装置 |
JPH05156378A (ja) * | 1991-10-07 | 1993-06-22 | Miyamoto Kogyosho:Kk | アルミニウム廃材の溶解方法と溶解炉 |
JPH05255770A (ja) | 1992-03-09 | 1993-10-05 | Nippon Light Metal Co Ltd | スクラップ溶解促進装置 |
JP3299332B2 (ja) * | 1992-04-24 | 2002-07-08 | 株式会社宮本工業所 | アルミニウム合金の廃材溶解装置 |
JPH0649553A (ja) | 1992-07-29 | 1994-02-22 | Hotsukou Kk | 溶解処理装置 |
JPH06176916A (ja) | 1992-12-09 | 1994-06-24 | Shin Etsu Chem Co Ltd | 磁場発生装置 |
JPH0728957A (ja) | 1993-07-09 | 1995-01-31 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 英文字認識装置 |
JPH07126766A (ja) | 1993-10-30 | 1995-05-16 | Kitashiba Denki Kk | 電磁浮揚溶解炉 |
JP2604687Y2 (ja) | 1993-10-30 | 2000-05-22 | 北芝電機株式会社 | 電磁浮揚溶解炉 |
SE504400C2 (sv) * | 1995-04-25 | 1997-02-03 | Asea Brown Boveri | Ugnsanläggning för smältning av metall och/eller varmhållning av smält metall |
JP4245673B2 (ja) * | 1996-11-14 | 2009-03-25 | 高橋 謙三 | 攪拌装置付きアルミ溶解炉、溶融アルミ攪拌装置及び溶湯アルミ攪拌方法 |
JP3909364B2 (ja) * | 1998-10-29 | 2007-04-25 | Dowaエレクトロニクス株式会社 | ガリウムの精製方法および装置 |
US6221232B1 (en) * | 1998-10-30 | 2001-04-24 | Dowa Mining Co., Ltd. | Electrolytic refining method for gallium and apparatus for use in the method |
CN1362303A (zh) * | 2001-12-28 | 2002-08-07 | 北京科技大学 | 制备钢铁材料半固态流变浆料的装置 |
JP2006010214A (ja) * | 2004-06-25 | 2006-01-12 | Miyamoto Kogyosho Co Ltd | 溶解炉 |
JP2006017348A (ja) * | 2004-06-30 | 2006-01-19 | Kenzo Takahashi | 攪拌装置付溶解炉及び攪拌装置 |
JP2006024453A (ja) * | 2004-07-08 | 2006-01-26 | Nippon Crucible Co Ltd | 通電加熱装置 |
JP4988331B2 (ja) * | 2006-12-28 | 2012-08-01 | 昭和電工株式会社 | アルミニウムの精製方法及び精製装置 |
JP2008164249A (ja) | 2006-12-28 | 2008-07-17 | Showa Denko Kk | 溶解・保持炉 |
JP2008241197A (ja) * | 2007-03-28 | 2008-10-09 | Fuji Electric Systems Co Ltd | 通電加熱装置 |
-
2009
- 2009-09-04 JP JP2009205091A patent/JP5163615B2/ja not_active Expired - Fee Related
- 2009-10-27 PL PL14186054T patent/PL2821162T3/pl unknown
- 2009-10-27 EP EP14186054.4A patent/EP2821162B1/en active Active
- 2009-10-27 CN CN200980146782.7A patent/CN102223966B/zh not_active Expired - Fee Related
- 2009-10-27 US US13/126,309 patent/US8599899B2/en active Active
- 2009-10-27 EP EP09823295.2A patent/EP2388085B1/en active Active
- 2009-10-27 WO PCT/JP2009/005655 patent/WO2010050182A1/ja active Application Filing
- 2009-10-27 PL PL14186053T patent/PL2821161T3/pl unknown
- 2009-10-27 EP EP14186053.6A patent/EP2821161B1/en active Active
- 2009-10-27 PL PL09823295T patent/PL2388085T3/pl unknown
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
US20110197709A1 (en) | 2011-08-18 |
PL2388085T3 (pl) | 2016-04-29 |
EP2388085B1 (en) | 2015-09-23 |
PL2821161T3 (pl) | 2017-11-30 |
EP2821161B1 (en) | 2017-06-28 |
WO2010050182A1 (ja) | 2010-05-06 |
EP2821161A3 (en) | 2015-03-04 |
EP2821161A2 (en) | 2015-01-07 |
CN102223966B (zh) | 2016-05-04 |
EP2821162A3 (en) | 2015-03-04 |
CN102223966A (zh) | 2011-10-19 |
EP2821162A2 (en) | 2015-01-07 |
PL2821162T3 (pl) | 2017-10-31 |
US8599899B2 (en) | 2013-12-03 |
EP2388085A1 (en) | 2011-11-23 |
JP2011017521A (ja) | 2011-01-27 |
EP2388085A4 (en) | 2014-03-26 |
EP2821162B1 (en) | 2017-07-26 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5163615B2 (ja) | 撹拌装置、溶解装置および溶解方法 | |
KR20210046851A (ko) | 혼합 이덕터 노즐 및 흐름 제어 디바이스 | |
JP4376771B2 (ja) | 攪拌装置 | |
US10215495B2 (en) | Metallurgical apparatus | |
JP2010089162A (ja) | 導電性連続体に電磁的に影響を与えるシステムおよび方法 | |
Li et al. | A novel approach to regulate energy allocation and melt flow in narrow gap laser welding with electromagnetic assisted wire wobbling | |
CN100516253C (zh) | 一种搅拌熔池及其在线设置方法 | |
TWI554738B (zh) | 用於在金屬製造過程中減少渦流的方法和設備 | |
KR101461260B1 (ko) | 전자기 교반기에 의해 액체 금속 안으로 물질을 침지시키기 위한 장치 | |
CN108027212B (zh) | 冶金装置 | |
CN218002175U (zh) | 一种中频炉 | |
CN201080491Y (zh) | 一种搅拌熔池 | |
CN105132622B (zh) | 钢水钙处理工艺及其设备 | |
KR20220129057A (ko) | 금속로용 다목적 펌프 시스템 및 관련 방법 | |
CN110062867A (zh) | 熔化和/或搅拌熔融金属的改进及与其相关的改进 | |
JPH10195551A (ja) | 金属切削粉の溶解方法及び溶解炉 | |
US3007986A (en) | Coreless induction furnace | |
JPH01318885A (ja) | 溶解炉における切粉押込み攪拌装置 | |
WO2016020636A1 (en) | Apparatus and method for submerging materials into a molten material bath | |
CN1744960A (zh) | 导电连续介质上电磁影响的系统和方法 | |
JP2010222610A (ja) | クラッド材の材料の連続分離回収装置、および、クラッド材の材料の連続分離回収方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20120710 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20120810 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20120828 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20120918 |
|
A911 | Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911 Effective date: 20121030 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20121120 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20121203 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20151228 Year of fee payment: 3 |
|
R151 | Written notification of patent or utility model registration |
Ref document number: 5163615 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20151228 Year of fee payment: 3 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |