JPH0762584B2 - アルミニウム系金属切削屑溶解炉の溶湯に与える電磁▲攪▼拌力を制御する方法と装置 - Google Patents

アルミニウム系金属切削屑溶解炉の溶湯に与える電磁▲攪▼拌力を制御する方法と装置

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JPH0762584B2
JPH0762584B2 JP1038452A JP3845289A JPH0762584B2 JP H0762584 B2 JPH0762584 B2 JP H0762584B2 JP 1038452 A JP1038452 A JP 1038452A JP 3845289 A JP3845289 A JP 3845289A JP H0762584 B2 JPH0762584 B2 JP H0762584B2
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国雄 大久保
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神鋼電機株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、アルミニウムまたはアルミニウム合金の切削
屑(通称ダライ粉)を再溶解して溶湯とするために使用
する溶解炉に設置される電磁攪拌機(以下スターラーと
も称す)により溶湯に与えられる推力を制御する方法と
装置に関する。
より具体的には、旋盤などの工作機械で切削され細長く
肉厚が薄く、単位重量当たりの表面積が極めて大きく、
しかも酸化し易いため溶解効率の低いアルミニウムまた
はアルミニウム合金の切粉(JISH 2119では“削りく
ず”とよばれる切削屑)を高い溶解効率で溶解し高品質
の溶湯とするために渦を発生させる渦発生室(渦室とも
称す)を有し、この渦発生室の溶湯液面を上昇させるこ
とにより渦の発生を助長するためにスターラーを使用す
る反射炉に適用され、前記渦発生室内の溶湯の深さを検
出し、その深さに応じ推力を制御しほぼ一定量の溶解量
を保ちながら溶解することを可能にする推力制御方法と
装置に関する。
[従来の技術] アルミニウムまたはアルミニウム合金の切削屑(通称ダ
ライ粉)を再溶解して溶湯とするには、低周波誘導溶解
炉、反射型溶解炉、電磁樋を使用した反射炉などが使用
されている。
アルミニウムは代表的な軽金属として知られているよう
に、その比重は約2.7ときわめて軽いのに加え融点が約6
60℃と低温で、しかも酸素との結合力が強く容易に酸化
する。
また、アルミニウム(以下アルミとも称す)を含め一般
の金属材料は、ある程度の粘性と、靱性を有するため、
それらの切削屑は切断されても短く分断された状態にな
らず、渦巻状の細長くしかも薄いリボンの状態になる。
従って、ダライ粉と呼ばれるアルミ系金属の切削屑は単
位重量当たりの比容積が極めて大きく空隙が多い状態で
供給され、しかも酸化し易いという溶解における悪条件
の殆ど全てを備え、常温でも表面は酸化膜で覆われ、ま
た表面に付着した切削油その他の異物を分離するため通
常脱脂、乾燥などの予備処理を経ていることから表面は
かなりの厚さの酸化膜で覆われている。
従って、アルミ系金属の切削屑は高温にされている溶解
炉内に装入されると急速に酸化が進行して燃えてしまい
製品歩留まりが大幅に低下する。
このようなアルミ系金属の切削屑を溶解するには、切削
屑を短時間内に既に形成されている元湯と呼ばれる溶湯
中に装入して空気中の酸素との接触を極力避けて溶湯に
する必要がある。
一方、幾分厚い切削屑は内部が溶融しても外部の酸化膜
皮の存在により内部の溶融部分の流出が妨げられている
間に酸化が進行し、溶湯として回収されるのは極めて少
量という結果になる。
このように、アルミ系金属の切削屑を溶解するには溶解
炉の種類によっては極めて困難な状態に遭遇することに
なり、バーナーにより直接炎を吹き付ける反射炉では特
に溶解に注意を要する。
以下、目下使用されている各種の炉について、このよう
な溶解上の難点について概略を述べる。
(1)るつぼ形溶解炉 溶解歩留りはよいがバッチ式で小容量であるため電力費
が高くなる。
(2)攪拌装置を有する鉄鍋 小形で小容量であるため、人手を要し溶解歩留りも低く
燃費も高い。
(3)ロータ攪拌機 ロータ上部から切削屑を連続投入する形式であるが、酸
化するために歩留りが悪く溶解能力に限界がありセラミ
ック製ロータの損耗も大である。
(4)反射炉 通常の密閉型反射炉では、バーナーで溶解すると切削屑
が急速に昇温し燃焼したり、表面が厚い酸化物で覆われ
ている場合は内部は溶解しても表面は溶解せずに残り酸
化による溶解損が多い。
このため切削屑を投入するときにはバーナーを停止し、
既に溶湯になっている元湯に切削屑を投入しフォークリ
フトなどで混合するなどのバッチ方式を反復する。
オープンウェル部を有する反射炉ではオープンウェル部
に切削屑を投入し、上部から押込み板を使用し軽く嵩ば
った切削屑をオープンウェル部の溶湯中に押込み溶解さ
せるが溶解歩留りが低く押し込み板の損耗が早い。
(5)溶湯ポンプを使用した反射炉溶解装置 前述のような種々の問題点に対処するため、未公開では
あるが第5図(A),(B)に示めされているような溶
解炉が提案され一部で使用されている。
この装置の概要を述べると、反射炉60の装入口側61の切
粉コンベア62の下側に渦室63を配置して、この渦室63の
下端に溶湯吸い込み口64を設け炉体の装入口側61とその
反対側65に機械式溶湯ポンプ66を配置し、この溶湯ポン
プ66と溶湯吸い込み口64との間を、ほぼ水平に延在する
トンネル状の溶湯通路67で連結してある。
この反射炉内に元湯を装入し溶湯ポンプ66を作動させる
と、渦室63内の溶湯は吸引され吸い込み口を急速に通過
し、その上部に渦が発生する。
そこで切粉コンベア62から切削屑を渦の部分に投入すれ
ば、切粉は溶湯の渦に巻き込まれて溶湯中で急速に溶解
され溶湯ポンプ66の吐出し口から昇温室に送られ、再び
渦室63に流動し循環する。
このようにして、アルミニウム系金属の切削屑の酸化に
よる損耗を防止して、急速に溶解するという問題はある
程度達成される。
しかしながら、溶湯ポンプの使用を前提とする前記の反
射炉では、実際操業に際し、次のように大別して2つの
問題が発生する。
(イ)溶湯ポンプを使用する必要上、渦室63の下端の溶
湯吸い込み口64と溶湯ポンプの吸い込み口との間は、ほ
ぼ水平に配置され流体密にされたトンネル状の溶湯通
路、つまり溶湯トンネルで連結しなければならない。
この溶湯ポンプは、溶湯温度を高くすること(700℃以
上)及び構造上ポンプ挿入部の溶湯深さを大きくするこ
と(250mm以上)が必要条件であり使用前に先ずこの条
件を満足させる必要がある。
何等かの原因により、炉の運転が急に停止した場合に、
炉内の溶湯は炉の最下部にある溶湯トンネル内に滞留
し、切削屑を溶解して温度が低下した溶湯は、凝固し易
い欠点がある。
また溶湯が溶湯トンネル内で一旦凝固してしまうと何等
かの手段で溶融させるか、機械的に取り除くかしなけれ
ば、次の溶解を再開できないため、空転時間と除去のた
めの工数を要しかなりのコスト高となる。
(ロ)機械式溶湯ポンプはその構造上、作動部分である
羽根などがドロス等の異物を含むアルミ溶湯と直接接触
する。
溶湯ポンプの羽根その他の部分は、窒化けい素(SiN)
や炭化けい素(SiC)などかなり耐食性や耐磨耗性の高
いセラミックス材で製作されてはいるが、腐食性を有し
ているアルミ溶湯と接触してかなりの速度で回転するの
で、腐食やエロージョンにより損耗するのは不可避であ
り、これらの部材自体のコスト、休動による損失、部材
交換の工数によるコスト上昇を招来する。
(6)電磁攪拌機により渦発生部の渦発生を助長する溶
解炉 機械式溶湯ポンプを使用することに起因する上記の課題
を解決するため、本願の出願人による先願発明では溶湯
ポンプの代りに電磁攪拌機を採用することを第1の前提
とし、この前提に対応して下記に示す関連部材の構造、
配置、他部材との寸法関係などを合理的に設定し、機械
式溶湯ポンプを採用した反射炉の上記の問題点を解決す
るのに加えて、それ以外の課題についても溶湯ポンプに
よっては達成されない機能と効果を実現するようにし
た。
(イ)炉全体の構造 以下の説明では、反射炉の切削屑装入口から反対側に至
る方向を炉の長手方向と呼び、この長手方向の片側、第
1図(A)と第3図では下側に、スターラー、渦室、お
よび切削屑を溶解した溶湯の通路を配置し平面図で長手
方向の反対側、第1図(A)と第3図では上側をバーナ
ーにより溶湯を加熱し昇温する溶解室(昇温室)とし、
両室の間を炉の天井までには達しない中間壁で仕切る。
溶湯の通路は、第1図(B)に示されているように渦室
とスターラーの中間の位置で装入口側から反対側に傾斜
されている。
これは渦発生室内の溶湯のレベルを有効な範囲で上昇さ
せるためで次の渦室の構造と密接な関係がある。
また、炉壁の内周、特に渦室の隅の部分と、この渦室か
ら流下する溶湯の通路の終端部に相当する炉壁の隅の部
分は、断面で半径が大きな円周となるよう大きなRを付
けて築造する。
(ロ)渦発生室 渦室としては、アルミニウム系金属の切削屑の酸化によ
る損耗を防止するためには、渦室内にある溶湯中に、切
削屑を急速に捲き込むようにして切削屑が大気中の酸素
として酸化する量を極力低減し、溶湯中に溶け込ますの
に十分な捲き込み作用を有する渦を発生させる構造とす
る。
このためには、平面図で見て渦室を画制する耐火材料の
壁を炉の前壁の方に突堤状に突出させ、その先端が渦室
の底に設けられた吸い込み口の軸心の位置、またはそれ
よりも炉体の装入口側の壁に近接させ、渦室に流入する
溶湯が炉壁の内周に沿って流れるようにした。
また、渦室全体の内径、渦室底部の吸い込みノズルの入
り口の内径、渦室の吸い込みノズルの吐出し口の内径の
などの寸法比を、渦発生に好適な範囲を決定した。
(ハ)溶湯通路上に蓋を設ける スターラーが設置されている溶湯通路上に、必要に応じ
第3図のように溶湯の上を覆う蓋41を設ける。これによ
りスターラーにより溶湯に与えられる推力はすべて溶湯
の進行方向に集中され溶解室(昇温室)内の溶湯液面を
蓋の底面にある溶湯通路内の溶湯液面、つまり溶湯レベ
ルよりも高くし渦室での渦の発生を助長する。
(ニ)溶湯通路の上、下に、第4図のようにスターラー
15′を設ける この場合、溶湯通路の上でスターラー15′を支持する部
材は前項(ハ)の蓋としても作用し、上下のスターラー
と蓋とが協同し溶湯に加えられる推力を溶湯の進行方向
に集中させる。
(7)電磁桶により溶湯液面を上昇させる溶解炉 水平スターラーの代りに電磁桶を採用した形式の炉でも
スターラーとほぼ同様に溶湯面を上昇させ溶湯の深さを
増大させ渦の発生を助長させることができる。
[発明が解決しようとする課題] オープンウェル型反射炉では、オープンウェル部の横断
方向一方向側に渦発生室を設け、この渦室の底はオープ
ンウェル部の残りの部分より浅くし、渦室の底に溶湯を
吸い込み下方に流出させる吸込みノズルを設けノズルの
寸法を適切に選定すれば、渦室内の溶湯の表面から吸込
みノズルまでの間の渦の発生が助長される。
オープンウェル部を有しない密閉型の反射炉では、第2
図に示すように、溶解室の装入口の横断方向の一方側に
渦室を設ける。このようにして渦室を設けた上、さらに
渦室から装入口から反対側に至る溶湯流路の一部を下流
方向に上昇する斜面とし、傾斜部を越えた水平部の下方
側にスターラーを設け強い電磁攪拌力によって溶湯を強
制流動させれば、溶湯は前壁によって方向を変換し装入
口側に向って流動し渦室内の溶湯液面位(液位またはレ
ベルとも称す)を上昇させる。
このように渦室内の溶湯液面が電磁誘導により積極的に
上昇させられ、溶湯深さが変動することにより渦の発生
状態も変動する。
溶湯が浅い時には渦が大きくなり湯面に波立ちが発生
し、一方溶湯が深くなると電磁攪拌力による推力をその
ままにしておくと渦が小さくなり溶解能力が低下する。
このように、元湯から出発しスクラップ等により溶湯量
を増加してゆく場合や、ある程度の大量の出湯を行なっ
た場合には、炉内の溶湯量が低減した状態から操業する
ことになるので、渦室内の溶湯深さが変動するのに伴な
いスクラップの溶解能力も変動するので操業条件も変動
し、作業上の困難性を伴ない生産性の点からも好ましく
ない。
そのため、渦の発生状態を溶湯の深さに関係なくほぼ一
定とし、溶解能力をほぼ一定に保ち静かな溶解条件で溶
湯する方法とこれに必要な制御装置の開発が要望されて
いた。
[課題を解決するための手段] 元湯から出発し、アルミニウム系金属の切削屑を挿入し
ながら渦室内の溶湯量を増加してゆき、定常操業状態に
達するまでは、推力を増加しつつ溶湯深さを増加するよ
うにし、所定の深さに達したらば、この溶湯深さを維持
するようにスターラーの推力を制御する。
スターラーは、電磁誘導を利用したリニアモータと同じ
原理により、電磁コイルと可変電源により作動され直線
的推力を発生し商用周波数またはそれより低い低周波電
源が使用され、推力の増減には電流および/又は周波数
を変更し制御する。
溶湯深さの検出にはアルミニウム溶湯が導電性であるこ
とから、電極の一方を常時溶湯に浸漬し他方の電極を液
面上で上下昇降式とし、ボリューム抵抗を内蔵したプー
リーを経由して昇降式電極を上下させ、このプーリーの
回転角を溶湯レベルに換算して設定して置き、一方、溶
湯レベルと所要推力との関係を実験的に求めてグラフと
し、検出されたレベルに対応してスターラーの推力を増
減させる。
[作用] 元湯を炉内に導入して、スターラーが作動可能になる最
低レベルに達したならば、昇降電極を段階的、またはほ
ぼ連続的に上昇させこれに追従してスターラーの推力を
上昇させ定常状態に達するようにし、定常状態に達した
後はその溶湯レベルを維持するようにする。
出湯などにより、溶湯レベルが低下した場合には溶湯レ
ベルに応じた推力を付加して溶湯レベルを回復させ、所
定の渦を発生させスクラップを投入して溶湯レベルを回
復させる。
また、特定の炉体について被溶解溶湯の種類に応じ溶解
開始から定常操業に達するまでの溶湯深さと時間の関係
を設定しておけば、時間経過に対応する溶湯レベルに達
するように、深さ検出計を上昇又は降下させて、これに
追随して推力を増減加させるように制御するプログラム
制御方式を適用する。
[実施例] 本発明の推力制御装置は、渦室内の溶湯レベルを検出す
ることにより溶湯深さに応じてスターラーの推力を制御
する装置であるから、渦室内に本発明の推力制御装置を
配置した実施例について構成や作動を説明する。
本発明を適用する反射炉自体の構成については前記の先
願発明で開示したように、オープンウェル部の有無、ス
ターラーを溶湯通路の下方のみ、または上下両方に配置
した場合、あるいはスターラーに加えて溶湯通路に蓋を
する場合など種々の実施態様が存在しうるが、渦室内の
溶湯レベルと所要推力との相関関係がこれらの因子によ
って影響されるとしても、それらは個々の炉体の特性に
よって決まる常数と考えられ、制御装置の配置や作動に
ついてはほぼ同様の説明になる。
それ故、実施例の説明としてはオープンウェル部を有す
る反射炉の渦室に配置した場合のみについて図解説明す
るにとどめ、先願発明でのスターラーの種々の配置に対
応する炉体構造についての説明は省略する。
第1図(c)は、本発明の制御装置を第1図(A)と
(B)に示すオープンウェル型反射炉の渦室に配置した
実施例を示すもので、第1図(A)のC−C線に沿って
見た正面図である。
図中の符号10は反射炉全体を示し14はオープンウェル
部、13は渦室、13′はオープンウェル部と渦室との間の
隔壁、13″は渦室の底壁、19″は底壁、24は吐出しノズ
ルである。
本発明の主体を成す溶湯深さ検出装置は、浸漬電極26と
昇降電極27とから構成され、浸漬電極26は溶湯内に浸漬
して配置され、一方昇降電極27は、通常浸漬電極26より
も上で溶湯液面よりも上に配置され、ワイヤー28を介し
てボリュウム抵抗を内蔵した巻き取りドラムにより巻き
上げ又は巻き降ろすようにすれば、電気抵抗の変化から
溶湯液面の位置を定量的に測定することも出入る。
巻き取りドラムやプーリーの径を適当に選べば回転角か
ら溶湯レベルを検知することも出来る。
これらの電極はそれぞれのリード線26′と27′を通じて
第1図(C)に示す検出器31と電源32に接続され、浸漬
電極26と昇降電極27との間にアルミニウム系金属の溶湯
が存在しない場合には回路は開いている。溶湯の液面位
(レベル)が上昇し昇降電極27に接触するようになると
回路が閉じ電源からの電流が流れ検出機31は溶湯のレベ
ルが昇降電極27まで達したことを指示する。
指示の手段としては音響またはアラームランプを使用す
るか両者を併用しても良い。
本発明の装置を使用してアルミニウム系金属の切削屑を
溶解する操作について説明する。
スターラーにより溶湯に推力を及ぼして渦室内の溶湯に
渦を発生させ、アルミニウム系金属の切削屑を溶湯の渦
の部分に装入して溶湯に溶解させるには、先ず渦室内の
溶湯のレベルを第1図(B)に示される記号fの最低位
置までにしておかなければならない。
なお、以下に示す溶湯の所定の各レベルは、第1図
(B)では便宜的に図の右方に示したが、前記の液位の
検出器は第1図(C)に示したように渦室内に設けられ
ていて、全てが渦室内の溶湯レベルとして検出されたも
のである。
このことは、第1図(A)の溶湯通路11についても言え
ることで、溶湯通路11内の溶湯が記号fの最低位置まで
に達していなければスターラーにより溶湯に十分な推力
を及ぼすことが出来ない。
溶解を開始するには、先ず、他の炉で溶解された溶湯を
元湯として記号fの最低位置まで給湯する。スターラー
が作動されていない状態では溶湯には電磁攪拌力が作用
していないので渦室内と溶湯通路11内の溶湯は同一レベ
ルになっている。
元湯が記号fの最低位置まで達したか否かも本発明の検
出手段により確認できる。
溶湯の深さを、第1図(B)にfで示される最低レベル
からeで示される最高レベルまでの幾つかの段階に分割
し、それぞれのレベルに対応する最適推力を与えるため
の周波数と電流の制御変数を実験的に設定して置けば、
任意のレベルmnに対し最適の推力を与えることができ
る。
まず、元湯が記号fの最低位置まで達したか否かを本発
明の検出手段により確認できる。
次に昇降電極27を次のレベル、例えばm1まで上昇させ、
スターラーがこのm1に対応する推力を発生させるように
制御する。
渦室内の溶湯のレベルが上昇してm1に達したことが検出
されたら、昇降電極27を次のレベルであるm2まで上昇さ
せ、スターラーがこのm2に対応する推力を発生させるよ
うに電流と周波数を制御する。
以下、溶湯レベルが上昇して溶湯の最高レベルeに達す
るまで同様の操作を反復して、渦室内の溶湯に対して、
そのレベルに応じあらかじめ設定した最適推力がスター
ラーによって与えられる。
この実施例では、昇降電極27を次々と複数の段階に上昇
させ、任意の目標レベルmnに対応してスターラーによっ
て与えられ推力を制御するという手動による段階的制御
方式について説明したが、計算と反復された実験結果に
より、溶湯の最低レベルfから最高レベルeまでの間の
最適推力が連続的に示される状態に達したらば、第1図
の(D)のように検出器33による溶湯レベルの検出値を
調節器34に入力し、調節器からの制御信号により推力制
御装置35を作動させ、溶湯流路内の溶湯に最適推力を与
えるというフィードバック方式の自動制御方式を採用す
ることも可能である。
[効果] 以上に述べたように、本発明に係わる溶湯に与える電磁
攪拌力を制御する方法と装置は、浸漬式電極と昇降式電
極とから成る簡単な構造の検出器を使用し、元湯として
存在すべき溶湯の最低レベルを検出し、その後は昇降電
極27を次々と複数の段階にまたは連続的に目標レベルmn
まで上昇させ、目標レベルmnに対応してスターラーによ
って与えられ推力を制御するという比較的簡単な制御方
式により、渦室内の溶湯の深さが変化しても、溶湯に発
生する渦がほぼ一定の状態に保たれアルミニウム系金属
の切削屑の溶解を最も効率的に且つ一定量の溶解量を保
って安定した状態で行ない得るように制御することが可
能になるので、アルミニウムスクラップを溶解する溶解
炉に適用して極めて有効な制御方式と制御装置である。
【図面の簡単な説明】
第1図(A)は本発明を適用するオープンウェル型反射
炉であって、オープンウェル部の一角に渦発生室(渦
室)が設けられている炉体の平面図、同図(B)は同じ
く側面図、同図(C)は前記の炉の渦室に本発明の検出
用電極を配置した状態を示す断面図、同図(D)は同じ
く本発明に自動制御方式を適用した場合のブロック図、
第2図はオープンウェル部のない密閉型反射炉の平面
図、第3図は溶湯通路の上に蓋が設けられている炉体の
正面断面図、第4図は溶湯通路の上、下にスターラーが
設けられている炉体の正面断面図、第5図(A)と
(B)は炉体の一角に渦室が設けられ溶湯ポンプにより
溶湯を循環させる従来技術の反射炉の側断面図と平断面
図である。 図面I中の符号 10:反射炉の炉体、11:溶湯通路、12:溶解室、13:渦室、
13′:渦室の隔壁、13″:渦室の底壁、14:オープンウ
ェル部、15,15′:スターラー、16:溶湯通路の隔壁、2
4:吐出しノズル、26:浸漬電極、26′:リード線、27:昇
降電極、27′リード線、28:ワイヤー、29:巻き取りドラ
ム(プーリ、31:検出器、32:電源、33:溶湯液位検出
器、34:調節器、35推力制御器。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭49−8411(JP,A) 特開 昭60−56029(JP,A) 特開 昭58−53356(JP,A) 特開 平1−132724(JP,A) 特開 平2−179834(JP,A) 実開 昭64−22997(JP,U)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アルミニウム系金属切削屑を補給して溶解
    して操業するオープンウェル型、密閉型、溶湯通路に蓋
    が設けられ、あるいは該溶湯通路が上下に傾斜した反射
    炉型溶解炉であって、溶湯通路の下方にあるいは上方と
    下方とに配置された電磁攪拌機の推力により溶湯が溶解
    室を経て溶解炉の装入口に設けた渦室に循環され、該渦
    室内の溶湯に発生した渦中にアルミニウム系金属切削屑
    を巻き込んで溶解する制御方法において: 渦室内の溶湯の可変深さに対応する液位に対し電磁攪拌
    機の最適な推力を予め設定して置き、 前記電磁攪拌機を作動させてその推力によって前記渦室
    内の液位を、前記渦室の下部から前記溶解室に至る前記
    溶湯通路内の溶湯の液位よりも上昇させて溶解能力を高
    め、 上昇された前記渦室内の溶湯の液位を検出し、溶湯に対
    し、検出された液位において最適な推力を与えるように
    電磁攪拌機を制御することを特徴とする溶湯に与える電
    磁攪拌力を制御する方法。
  2. 【請求項2】アルミニウム系金属切削屑を補給し溶解し
    て操業するオープンウェル型、密閉型、溶湯通路に蓋が
    設けられ、あるいは該溶湯通路が上下に傾斜した反射炉
    型溶解炉であって、 炉の装入口側に設けられた渦室と、 この渦室内に発生した渦中にアルミニウム系金属切削屑
    を巻き込み溶解する溶解能力を高めるために、前記渦室
    から流下した溶湯に推力を与え渦室内の溶湯の液位を、
    前記渦室から溶解室に至る溶湯通路内の溶湯液位よりも
    上昇させる電磁攪拌機とを有する溶解炉の推力制御装置
    として、 前記渦室内の溶湯の液位を検出する検出器と、この検出
    器によって検出された液位に応じ、前記溶湯通路内の溶
    湯に対し予め設定した最適推力を与えるように前記電磁
    攪拌機を制御する制御手段とを有することを特徴とする
    溶湯に与える電磁攪拌力を制御する装置。
  3. 【請求項3】請求項2に記載の溶湯に与える電磁攪拌力
    を制御する装置において、前記の制御手段が検出された
    溶湯の液位に応答する調節器の制御信号により推力制御
    器によって電磁攪拌機に供給する電流と周波数を自動的
    に制御するようになっていることを特徴とする溶湯に与
    える電磁攪拌力を制御する装置。
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