JP5157576B2 - 光学活性2−アルキル−1,1,3−トリアルコキシカルボニルプロパンの製造方法 - Google Patents

光学活性2−アルキル−1,1,3−トリアルコキシカルボニルプロパンの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、光学活性2−アルキル−1,1,3−トリアルコキシカルボニルプロパンの製造方法に関する。
光学活性2−アルキル−1,1,3−トリアルコキシカルボニルプロパンは、天然物や医薬などの合成において不斉炭素導入原料として有用な化合物である。
これまで、かかる光学活性2−アルキル−1,1,3−トリアルコキシカルボニルプロパンを製造する方法としては、例えば、不斉銅触媒の存在下でシリルエノラートとアルキリデンマロネートとを付加させる方法(非特許文献1)が挙げられる。該製法により得られるチオエステルのエステル交換を行えば、光学活性2−アルキル−1,1,3−トリアルコキシカルボニルプロパンが得られる。しかしながら、かかる方法ではハロゲン化溶媒を用いており、また、目的物の光学純度を高めるには低温条件が必要であった。しかも−78℃で反応を行っても光学純度は最高93%ee(光学活性中心の炭素原子に結合するアルキル基がメチル基の場合は43%ee)であり、必ずしも工業的に満足できる方法であるとはいえなかった。
J.Am.Chem.Soc.,122,9134(2000)
そこで本発明者らは、ラセミ化合物である2−アルキル−1,1,3−トリアルコキシカルボニルプロパンを原料として、通常の酵素反応条件下、種々の酵素を用いて光学選択的に加水分解することにより光学活性2−アルキル−1,1,3−トリアルコキシカルボニルプロパンを製造する方法について鋭意検討した結果、光学活性2−アルキル−1,1,3−トリアルコキシカルボニルプロパンの両異性体をそれぞれ容易に効率よく製造できることを見出し、本発明に至った。
すなわち本発明は、式(1)
Figure 0005157576
(式中、R、RおよびRはそれぞれ同一または相異なり、炭素数1〜4のアルキル基を示す。)
で示される2−アルキル−1,1,3−トリアルコキシカルボニルプロパンのうち一方のエナンチオマーのエステル部位を選択的に加水分解する能力を有する酵素、あるいは該酵素の産生能を有する微生物の培養物あるいはその処理物を用いて、式(1)で示される2−アルキル−1,1,3−トリアルコキシカルボニルプロパンを不斉加水分解する工程を含むことを特徴とする式(2)
Figure 0005157576
(式中、R、RおよびRはそれぞれ前記と同じ意味を示し、*は当該炭素原子が不斉中心であることを示す。)
で示される光学活性2−アルキル−1,1,3−トリアルコキシカルボニルプロパンの製造方法を提供するものである。
本発明の方法によれば、低温条件を用いることなく、高い光学純度で光学活性2−アルキル−1,1,3−トリアルコキシカルボニルプロパンを製造することができる。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明方法において用いられる原料である式(1)で示される2−アルキル−1,1,3−トリアルコキシカルボニルプロパン(以下、2−アルキル−1,1,3−トリアルコキシカルボニルプロパン(1)と略記する。)は、塩基の存在下でマロン酸ジアルキルとβ−アルキル−α,β−不飽和アルキルエステルとを反応させる方法(例えば、Tetrahedron,44,119(1988)参照。)等の任意の公知の方法にて製造して、本発明に用いることができる。
本発明の式(1)および(2)で示される化合物におけるR、RおよびRで示される炭素数1〜4のアルキル基として、具体的にはメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基が例示される。
かかる2−アルキル−1,1,3−トリアルコキシカルボニルプロパン(1)として、具体的には2−メチル−1,1,3−トリメトキシカルボニルプロパン、2−メチル−1,1,3−トリエトキシカルボニルプロパン、2−メチル−1,1,3−トリn−プロポキシカルボニルプロパン、2−エチル−1,1,3−トリメトキシカルボニルプロパン、2−エチル−1,1,3−トリエトキシカルボニルプロパン、2−n−プロピル−1,1,3−トリメトキシカルボニルプロパン、2−n−プロピル−1,1,3−トリエトキシカルボニルプロパン、2−メチル−1,1−ジエトキシカルボニル−3−メトキシカルボニル−プロパン、2−メチル−1,1−ジn−プロポキシカルボニル−3−メトキシカルボニル−プロパン、2−エチル−1,1−ジエトキシカルボニル−3−メトキシカルボニル−プロパン、2−エチル−1,1−ジn−プロポキシカルボニル−3−メトキシカルボニル−プロパン、2−n−プロピル−1,1−ジエトキシカルボニル−3−メトキシカルボニル−プロパン、2−メチル−1,1−ジメトキシカルボニル−3−エトキシカルボニル−プロパン、2−メチル−1,1−ジn−プロポキシカルボニル−3−エトキシカルボニル−プロパン、2−エチル−1,1−ジメトキシカルボニル−3−エトキシカルボニル−プロパン、2−n−プロピル−1,1−ジメトキシカルボニル−3−エトキシカルボニル−プロパン等が挙げられる。
2−アルキル−1,1,3−トリアルコキシカルボニルプロパン(1)のうちS体のエステル部位を選択的に加水分解する能力を有する酵素としては、例えば、キャンディダ・シリンダラセア(Candida cylindracea)、キャンディダ・ルゴサ(Candida rugosa)等のキャンディダ属の微生物、クロモバクテリウム・チョコレータム(Chromobacterium chocolatum)の微生物、ブタ肝臓(Pig liver)または好熱性微生物(Thermophilic micro−organism)由来の酵素を挙げることができる。キャンディダ・シリンダラセア、キャンディダ・ルゴサ等のキャンディダ属の微生物、クロモバクテリウム・チョコレータムの微生物または好熱性微生物由来の酵素が好ましい。
かかる2−アルキル−1,1,3−トリアルコキシカルボニルプロパン(1)のうちS体のエステル部位を選択的に加水分解する能力を有する酵素としてさらに具体的には、クロモバクテリウムSC−YM−1株(FERM BP−6703)由来の酵素もしくは市販酵素としてCHIRAZYME(登録商標) E−3(好熱性微生物由来)、リパーゼCHIRAZYME(登録商標) L−3(Candida rugosa由来)、コレステロールエステラーゼ(Candida cylindracea由来)(以上、Roche Diagnostics社製)、リパーゼChiroCLEC−CR(Altus Biologics社製)、リパーゼLipase−MY(Candida cylindracea由来)(名糖産業社製)、リパーゼ Lipase OF(名糖産業社製)またはPLE−A(天野エンザイム社製)を挙げることができる。クロモバクテリウムSC−YM−1株(FERM BP−6703)由来の酵素がより好ましい。
2−アルキル−1,1,3−トリアルコキシカルボニルプロパン(1)のうちR体のエステル部位を選択的に加水分解する能力を有する酵素としては、例えば、バシラス・リケニフォルミス(Bacillus licheniformis)、バシラス・サブチリス(Bacillus subtilis)等のバシラス属の微生物、アルスロバクター・グロビフォルミス(Arthrobacter globiformis)の微生物、キャンディダ・アンタクティカ(Candida antactica)の微生物、ウシ膵臓(Bovine pancreas)または好熱性微生物(Thermophilic micro−organism)由来の酵素を挙げることができる。バシラス・リケニフォルミス、バシラス・サブチリス等のバシラス属の微生物、アルスロバクター・グロビフォルミスの微生物または好熱性微生物由来の酵素が好ましい。
かかる2−アルキル−1,1,3−トリアルコキシカルボニルプロパン(1)のうちR体のエステル部位を選択的に加水分解する能力を有する酵素としてさらに具体的にはアルスロバクターSC−6−98−28株(FERM BP−3658)由来の酵素、もしくは市販酵素としてエステラーゼCHIRAZYME(登録商標) E−4(好熱性微生物由来)、プロテアーゼCHIRAZYME(登録商標) P−1(Bacillus licheniformis由来)(以上、Roche Diagnostics社製)、プロテアーゼ Purafect(登録商標) 4000E(GENENCOR社製)、プロテアーゼ α−Chymotrypsin(SIGMA社製)、リパーゼ SP−525(ノボザイムズジャパン社製)を挙げることができる。アルスロバクターSC−6−98−28株(FERM BP−3658)由来の酵素がより好ましい。
これらの2−アルキル−1,1,3−トリアルコキシカルボニルプロパン(1)のうち一方のエナンチオマーのエステル部位を選択的に加水分解する能力を有する酵素(以下、本酵素と記す)としては、これらの微生物から突然変異剤もしくは紫外線等の処理により誘導された突然変異体由来の酵素であっても、これらの微生物が有する本酵素をコードする遺伝子が導入され形質転換された組換え微生物により産生される酵素であっても、あるいは遺伝子工学的手法により上記本酵素のアミノ酸配列中の特定のアミノ酸が1個ないしは数個、欠失、付加あるいは置換されてなる変異型酵素であってもよく、2−アルキル−1,1,3−トリアルコキシカルボニルプロパン(1)のうち一方のエナンチオマーのエステル部位を選択的に加水分解する能力を有していれば本発明製造方法に使用することができる。
本酵素をコードする遺伝子が導入され形質転換された組換え微生物は、例えばJ.Sambrook,E.F.Fritsch,T.Maniatis著;モレキュラー クローニング 第2版(Molecular Cloning 2nd edition)、コールドスプリングハーバー ラボラトリー(Cold Spring Harbor Laboratory)発行、1989年、等に記載の通常の遺伝子工学的手法、あるいはそれらに準じた方法により作製できる。さらに具体的には、特開2001−46084号公報、特許第3855329号公報、特許第3875283号公報、または特許第3151893号公報に記載の方法、あるいはそれらに準じた方法により作製できる。このようにして作製することのできる組換え微生物によって産生される本酵素の例としては、クロモバクテリウムSC−YM−1株(FERM BP−6703)由来のエステラーゼ(特許第3875283号公報)またはアルスロバクターSC−6−98−28株(FERM BP−3658)由来のエステラーゼ(特許第3151893号公報)等を挙げることができる。
クロモバクテリウムSC−YM−1株(FERM BP−6703)由来のエステラーゼの具体例としては、配列番号1で示されるアミノ酸配列からなる酵素が挙げられ、アルスロバクターSC−6−98−28株(FERM BP−3658)由来のエステラーゼの具体例としては、配列番号3で示されるアミノ酸配列からなる酵素が挙げられる。
また、本酵素をコードする遺伝子の例としては、クロモバクテリウムSC−YM−1株(FERM BP−6703)由来のエステラーゼをコードする遺伝子としては、例えば、配列番号2で示される塩基配列からなるDNAが挙げられ、アルスロバクターSC−6−98−28株(FERM BP−3658)由来のエステラーゼをコードする遺伝子としては、例えば、配列番号4で示される塩基配列からなるDNAが挙げられる。
本発明には、下記a)〜e)のいずれかのアミノ酸配列からなるタンパク質からなる酵素を用いることが好ましい。
a)配列番号1または3で示されるアミノ酸配列。
b)i)配列番号2または4で示される塩基配列からなるDNAに対して少なくとも90%の配列相同性を有するDNAの塩基配列がコードするアミノ酸配列であって、かつ、ii)2−アルキル−1,1,3−トリアルコキシカルボニルプロパンのうち一方のエナンチオマーのエステル部位を選択的に加水分解する能力を有するタンパク質のアミノ酸配列。
c)i)配列番号2または4で示される塩基配列からなるDNAとストリンジェントな条件下でハイブリダイズするDNAの塩基配列がコードするアミノ酸配列であって、かつ、ii)2−アルキル−1,1,3−トリアルコキシカルボニルプロパンのうち一方のエナンチオマーのエステル部位を選択的に加水分解する能力を有するタンパク質のアミノ酸配列。
d)i)配列番号1または3で示されるアミノ酸配列において1若しくは複数のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列であって、かつ、ii)2−アルキル−1,1,3−トリアルコキシカルボニルプロパンのうち一方のエナンチオマーのエステル部位を選択的に加水分解する能力を有するタンパク質のアミノ酸配列。
e)i)配列番号1または3で示されるアミノ酸配列と配列相同性が少なくとも90%のアミノ酸配列であって、かつ、ii) 2−アルキル−1,1,3−トリアルコキシカルボニルプロパンのうち一方のエナンチオマーのエステル部位を選択的に加水分解する能力を有するタンパク質のアミノ酸配列。
なかでも、配列番号1で示されるアミノ酸配列において43番目のN(アスパラギン)がS(セリン)に置換され、少なくとも1番目から362番目で示されるアミノ酸配列(特開2000−78988号公報に記載のN43SA363term)、または、配列番号1で示されるアミノ酸配列において160番目のG(グリシン)がS(セリン)に、189番目のG(グリシン)がF(フェニルアラニン)置換され、少なくとも1番目から362番目で示されるアミノ酸配列(特許第3486942号公報に記載の160S189F363term)からなるタンパク質からなる酵素を用いることが、より好ましい。
「配列番号2または4で示される塩基配列からなるDNAとストリンジェントな条件下でハイブリダイズするDNA」とは、例えば「クローニングとシークエンス」(渡辺格監修、杉浦昌弘編集、1989年、農村文化社発行)等に記載されているサザンハイブリダイゼーション法において、(1)高イオン濃度下[例えば、6XSSC(900mMの塩化ナトリウム、90mMのクエン酸ナトリウム)が挙げられる。]に、65℃でハイブリダイズさせることにより配列番号1で示されるアミノ酸配列をコードする塩基配列からなるDNAとDNA−DNAハイブリッドを形成し、(2)低イオン濃度下[例えば、0.1 X SSC(15mMの塩化ナトリウム、1.5mMのクエン酸ナトリウム)が挙げられる。]に、65℃で30分間保温した後でも該ハイブリッドが維持されうるようなDNAをいう。具体的には、例えば、配列番号1または3で示されるアミノ酸配列をコードする塩基配列からなるDNA、配列番号1または3で示されるアミノ酸配列をコードする塩基配列において、その一部の塩基が欠失、置換もしくは付加された塩基配列からなるDNA、配列番号1または3で示されるアミノ酸配列をコードする塩基配列からなるDNAと、少なくとも90%の配列相同性、好ましくは少なくとも95%の配列相同性を有するDNA等が挙げられる。
かかるDNAは、自然界に存在するDNAの中からクローニングされたDNAであっても、このクローニングされたDNAの塩基配列において、その一部の塩基の欠失、置換または付加が人為的に導入されてなるDNAであっても、人為的に合成されたDNAであってもよい。配列相同性は、例えば、UWGCG Packageが供給するBESTFITプログラム(Devereux et al(1984)Nucleic Acids Research 12, p387−395)や、PILEUPやBLASTアルゴリズム(Altschul S.F.(1993)J Mol Evol 36:290−300; Altschul S.F.(1990)J Mol Biol 215:403−10)等の配列分析用ツールを用いて算出し得る。
また、「配列番号1または3で示されるアミノ酸配列において1若しくは複数のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列」としては、配列番号1または3で示されるアミノ酸配列において1アミノ酸若しくは2アミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列が好ましい。また、本酵素は配列番号1または2で示されるアミノ酸配列と、少なくとも90%の配列相同性、好ましくは少なくとも95%の配列相同性を有するアミノ酸配列等が挙げられる。
本酵素を産生する微生物は、いずれも通常の方法によって液体培養することができる。培地としては、通常の微生物培養に使用される炭素源、窒素源、無機物等を適宜含む各種の培地を使用することができる。例えば、炭素源としては、グルコース、グリセリン、有機酸、糖蜜など、窒素源としては、ペプトン、酵母エキス、麦芽エキス、大豆粉、コーンスティープリカー、綿実粉、乾燥酵母、カザミノ酸、塩化アンモニウム、硝酸アンモニウム、硫酸アンモニウム、尿素など、無機物としては、カリウム、ナトリウム、マグネシウム、鉄、マンガン、コバルト、亜鉛等の塩類、硫酸塩類、およびリン酸塩類、具体的には、塩化カリウム、塩化ナトリウム、硫酸マグネシウム、硫酸第一鉄、硫酸マンガン、塩化コバルト、硫酸亜鉛、リン酸カリウム、リン酸ナトリウムなどを使用することができる。また、上記微生物の有する2−アルキル−1,1,3−トリアルコキシカルボニルプロパン(1)の不斉水解能を高めるために、オリーブ油またはトリブチリン等のトリグリセリドあるいは2−アルキル−1,1,3−トリアルコキシカルボニルプロパン(1)を適宜培地に添加してもよい。
さらに、tacプロモーター、trcプロモーターおよびlacプロモーター等のアロラクトースで誘導されるタイプのプロモーターの下流に本酵素をコードするDNAが接続されたプラスミドが導入されてなる形質転換体の場合には、本発明タンパク質の生産を誘導するための誘導剤として、例えば、isopropyl thio-β-D-galactoside(IPTG)を培地中に少量加えることもできる。
培養は、通常、好気的に行うのが良く、振とう培養、または通気撹拌培養が適当である。培養温度は、20〜40℃程度、好ましくは、25〜35℃程度で、pHは6〜8程度が好ましい。培養時間は、種々の条件によって異なるが、1〜7日間程度が好ましい。
また、必要に応じて固体培養法も、2−アルキル−1,1,3−トリアルコキシカルボニルプロパン(1)の不斉水解能を有する微生物菌体が得られる方法であれば適宜採用することができる。
本酵素を、上記のようにして培養された微生物培養物から精製するには、通常一般の酵素の精製において使用される方法に従って行えばよい。例えば、まず超音波処理、ダイノミル処理あるいはフレンチプレス処理等の方法により微生物培養物中の菌体の破砕を行う。得られた破砕液から遠心分離等により不溶物を除去した後、通常酵素の精製に使用される陽イオン交換カラムクロマトグラフィー、陰イオン交換カラムクロマトグラフィー、疎水カラムクロマトグラフィー、ゲルろ過カラムクロマトグラフィー等をひとつまたは複数適当に組み合わせることによって目的の酵素を精製することができる。これらカラムクロマトグラフィーに使用する担体の一例として、DEAE−Sepharose(登録商標) fastflow(GEヘルスケア バイオサイエンス社製)やButyl−Toyopearl(登録商標)650S(東ソー株式会社製)等を挙げることができる。
本酵素は、精製酵素、粗酵素、微生物培養物、菌体、およびそれらの処理物など、種々の形態で用いることができる。ここで処理物とは、例えば、凍結乾燥菌体、アセトン乾燥菌体、菌体摩砕物、菌体の自己消化物、菌体の超音波処理物、菌体抽出物、または菌体のアルカリ処理物等をいう。さらに、上記のような種々の純度あるいは形態の酵素を、例えば、シリカゲルやセラミックス等の無機担体、セルロース、イオン交換樹脂等への吸着法、ポリアクリルアミド法、含硫多糖ゲル法(例えばカラギーナンゲル法)、アルギン酸ゲル法、寒天ゲル法等の公知方法により固定化して用いてもよい。
かかる本酵素の使用量は反応時間の遅延や選択性の低下が起こらないように適宜選択され、例えば精製酵素、粗酵素、または市販品酵素を用いる場合、その使用量は2−アルキル−1,1,3−トリアルコキシカルボニルプロパン(1)に対して通常は0.001〜2重量倍、好ましくは0.002〜0.5重量倍であり、微生物培養物、菌体、およびそれらの処理物を用いる場合、その使用量は2−アルキル−1,1,3−トリアルコキシカルボニルプロパン(1)に対して通常は0.01〜200重量倍程度、好ましくは0.1〜50重量倍程度である。
不斉加水分解反応に用いられる水は、緩衝水溶液であってもよい。緩衝水溶液としては、例えばリン酸ナトリウム水溶液、リン酸カリウム水溶液などといったリン酸アルカリ金属塩水溶液などの無機酸塩の緩衝水溶液、酢酸ナトリウム水溶液、酢酸カリウム水溶液などといった酢酸アルカリ金属塩などの有機酸塩の緩衝水溶液などが挙げられる。かかる水の使用量は2−アルキル−1,1,3−トリアルコキシカルボニルプロパン(1)に対して通常0.5モル倍以上であればよく、場合によっては溶媒量用いられ、通常は200重量倍以下である。
不斉加水分解反応は、疎水性有機溶媒、親水性有機溶媒などの有機溶媒の存在下に行われてもよい。疎水性有機溶媒としては、例えばtert−ブチルメチルエーテル、イソプロピルエーテルなどのエーテル類、トルエン、ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタン、オクタン、イソオクタンなどの炭化水素類などが、親水性有機溶媒としては、例えばtert−ブタノール、メタノール、エタノール、イソプロパノール、イソブタノール、n−ブタノールなどのアルコール類、テトラヒドロフランなどのエーテル類、ジメチルスルホキサイドなどのスルホキサイド類、アセトンなどのケトン類、アセトニトリルなどのニトリル類、N,N−ジメチルホルムアミドなどのアミド類などがそれぞれ挙げられる。これらの疎水性有機溶媒や親水性有機溶媒はそれぞれ単独または2種以上を組み合わせて用いられ、疎水性有機溶媒と親水性有機溶媒とを組み合わせて用いてもよい。
かかる有機溶媒を用いる場合、その使用量は通常2−アルキル−1,1,3−トリアルコキシカルボニルプロパン(1)に対して200重量倍以下、好ましくは0.1〜100重量倍程度の範囲である。
不斉加水分解反応は、例えば水、2−アルキル−1,1,3−トリアルコキシカルボニルプロパン(1)および本酵素を混合する方法により行われ、有機溶媒を用いる場合には該有機溶媒、水、2−アルキル−1,1,3−トリアルコキシカルボニルプロパン(1)および本酵素を混合すればよい。
反応系のpHは本酵素による不斉加水分解が選択性よく進行する値が適宜選択され、特に限定されないが、通常はpH4〜10程度、好ましくはpH6〜8程度の範囲である。反応中、塩基を加えることによりpHを適宜選択された範囲内に調整してもよい。かかる塩基としては、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ金属水酸化物、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸カルシウムなどのアルカリ金属およびアルカリ土類金属の炭酸塩、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウムなどのアルカリ金属重炭酸塩、リン酸2水素ナトリウム、リン酸水素2ナトリウム、リン酸2水素カリウム、リン酸水素2カリウムなどのリン酸塩、トリエチルアミン、ピリジンなどの有機塩基、アンモニアなどが使用される。かかる塩基は単独もしくは2種類以上を組み合わせて用いてもよい。かかる塩基は通常水溶液として用いられるが、反応に有機溶媒を使用する場合は有機溶媒もしくは有機溶媒と水との混合溶液として用いてもよい。かかる有機溶媒は反応で使用するものと同じものを使用することができる。さらに塩基は固体もしくは溶液に懸濁させた状態で用いてもよい。
反応温度は、本酵素による不斉加水分解が選択性よく進行する温度が適宜選択され、特に限定されないが、高すぎると酵素の安定性が低下する傾向にあり、また低すぎると反応速度が低下する傾向にある。一方、温度が低いほど選択性は向上する傾向にある。通常−10〜65℃程度であり、好ましくは−5〜50℃程度の範囲である。
かくして式(2)で示される光学活性2−アルキル−1,1,3−トリアルコキシカルボニルプロパン(以下、光学活性2−アルキル−1,1,3−トリアルコキシカルボニルプロパン(2)と略記する。)の溶液が得られるが、通常、反応で使用した酵素や緩衝剤あるいは加水分解反応により生じたカルボン酸などと分離するためにさらに後処理操作を行う。
かかる後処理として例えば、反応溶液中の溶媒を留去した後シリカゲルクロマトグラフィーを用いて分離精製する方法、同様に溶媒を留去した後蒸留により分離精製する方法、分液操作により分離精製する方法などが挙げられる。
分液操作により分離精製する際に、反応時に水と疎水性有機溶媒のいずれにも溶解する有機溶媒を用いた場合これを留去により除去してから用いてもよい。また、溶液に不溶酵素や固定化担体などが存在する場合はこれらをろ過により除去してもよい。
目的物である光学活性2−アルキル−1,1,3−トリアルコキシカルボニルプロパン(2)と酵素や緩衝剤やその他の水溶性成分と分離するには疎水性有機溶媒を用いて有機層に光学活性2−アルキル−1,1,3−トリアルコキシカルボニルプロパン(2)を抽出し水層と分液すればよい。
かかる疎水性有機溶媒としては例えばtert−ブチルメチルエーテル、イソプロピルエーテルなどのエーテル類、トルエン、ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタン、オクタン、イソオクタンなどの炭化水素類、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルム、クロロベンゼン、オルトジクロロベンゼンなどのハロゲン化炭化水素類、酢酸エチル、酢酸メチル、酢酸ブチルなどのエステル類などが挙げられる。反応時にこれらの疎水性有機溶媒を使用した場合はそのまま分液操作を行なうこともできる。また、反応時に疎水性有機溶媒を用いなかった場合や、その使用量が少ないために容易には分液できない場合、あるいは水の使用量が少ないために容易には分液できない場合には、疎水性有機溶媒または水などを適宜加えた後に分液すればよい。疎水性有機溶媒の使用量は特に限定されるものではないが、通常2−アルキル−1,1,3−トリアルコキシカルボニルプロパン(1)に対して0.1〜200重量倍、好ましくは0.2〜100重量倍程度の範囲である。
かかる目的物の抽出時のpHは通常6〜10程度の範囲、好ましくは7〜9程度の範囲である。
溶液をかかるpHに調整するために酸および塩基を適宜使用することもできる。かかる酸としては例えば、塩化水素、臭化水素、硫酸、リン酸などの無機酸およびその塩、酢酸、クエン酸、メタンスルホン酸などの有機酸およびその塩などが挙げられる。かかる塩基としては反応時のpH調整に用いたものと同様の塩基が使用可能である。
水層からの目的物の抽出が不十分な場合、同じ抽出、分液操作を複数回繰り返してもよい。また、同様に有機層からの水溶性成分の除去が不十分な場合も、同じ抽出、分液操作を複数回繰り返してもよい。
次いで得られた有機層中の有機溶媒を留去することで目的物である光学活性2−アルキル−1,1,3−トリアルコキシカルボニルプロパン(2)を単離することができる。
得られた光学活性2−アルキル−1,1,3−トリアルコキシカルボニルプロパン(2)はさらにカラムクロマトグラフィーや蒸留などによって精製されてもよい。
本発明において、本酵素として、2−アルキル−1,1,3−トリアルコキシカルボニルプロパン(1)のうちS体のエステル部位を選択的に加水分解する能力を有する酵素を用いれば、上記の分液処理の有機層から得られる光学活性2−アルキル−1,1,3−トリアルコキシカルボニルプロパン(2)はR体に富み、2−アルキル−1,1,3−トリアルコキシカルボニルプロパン(1)のうちR体のエステル部位を選択的に加水分解する能力を有する酵素を用いれば、上記の分液処理の有機層から得られる光学活性2−アルキル−1,1,3−トリアルコキシカルボニルプロパン(2)はS体に富む。
また、上記の分液操作後の水層には、通常、有機層から得られた目的物とは逆の立体の加水分解生成物が含まれている。すなわち、S体のエステル部位を選択的に加水分解する能力を有する酵素を用いた場合、該水層には光学活性(S)−2−アルキル−1,1,3−トリアルコキシカルボニルプロパンの加水分解生成物が、R体のエステル部位を選択的に加水分解する能力を有する酵素を用いた場合、該水層には光学活性(R)−2−アルキル−1,1,3−トリアルコキシカルボニルプロパンの加水分解生成物が、それぞれ含まれる。該水層から水を留去したり、該水層を酸性に調整した後に有機溶媒を用いて抽出処理し、得られた有機層を濃縮処理したりすることによって、これらの加水分解生成物を回収することができ、得られた加水分解生成物をエステル化すれば、対応する光学活性2−アルキル−1,1,3−トリアルコキシカルボニルプロパン(2)を得ることもできる。かかるエステル化は、例えば、硫酸存在下で加水分解生成物とアルコールとを反応させる方法;アジ化トリメチルシランあるいは塩化トリメチルシラン存在下で加水分解生成物とアルコールとを反応させる方法;等の常法により行えばよい。
かくして得られる光学活性2−アルキル−1,1,3−トリアルコキシカルボニルプロパン(2)として、具体的には(R)−2−メチル−1,1,3−トリメトキシカルボニルプロパン、(R)−2−メチル−1,1,3−トリエトキシカルボニルプロパン、(R)−2−メチル−1,1,3−トリn−プロポキシカルボニルプロパン、(R)−2−エチル−1,1,3−トリメトキシカルボニルプロパン、(R)−2−エチル−1,1,3−トリエトキシカルボニルプロパン、(R)−2−n−プロピル−1,1,3−トリメトキシカルボニルプロパン、(R)−2−n−プロピル−1,1,3−トリエトキシカルボニルプロパン、(R)−2−メチル−1,1−ジエトキシカルボニル−3−メトキシカルボニル−プロパン、(R)−2−メチル−1,1−ジn−プロポキシカルボニル−3−メトキシカルボニル−プロパン、(R)−2−エチル−1,1−ジエトキシカルボニル−3−メトキシカルボニル−プロパン、(R)−2−エチル−1,1−ジn−プロポキシカルボニル−3−メトキシカルボニル−プロパン、(R)−2−n−プロピル−1,1−ジエトキシカルボニル−3−メトキシカルボニル−プロパン、(R)−2−メチル−1,1−ジメトキシカルボニル−3−エトキシカルボニル−プロパン、(R)−2−メチル−1,1−ジn−プロポキシカルボニル−3−エトキシカルボニル−プロパン、(R)−2−エチル−1,1−ジメトキシカルボニル−3−エトキシカルボニル−プロパン、(R)−2−n−プロピル−1,1−ジメトキシカルボニル−3−エトキシカルボニル−プロパン、および、上記の(R)が(S)に置き換わった化合物等が挙げられる。
以下、実施例により本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
実施例1〜14
2−メチル−1,1,3−トリメトキシカルボニルプロパン35mgと表1に示した種々の酵素をそれぞれ表2に示した量を量り取ったところへ、100mMリン酸カリウム緩衝液(pH7.0)2mlを加えた。この溶液を25℃で、20時間攪拌した後、アセトニトリル2.5mLを添加し、メンブランフィルターにて濾過した。濾液を高速液体クロマトグラフィー〔カラム:CHIRALCEL(登録商標) OB−H、4.6mmφ×15cm、5μm(ダイセル化学工業社製)〕にて光学純度を分析し、また、高速液体クロマトグラフィー〔カラム:SUMIPAX ODS D−210FF、4.6mmφ×15cm、3μm(住化分析センター社製)〕にて化学純度を分析して、得られた光学活性2−メチル−1,1,3−トリメトキシカルボニルプロパンの収率および鏡像異性体過剰率を求めた。結果を表2に示す。
実施例15、16
2−メチル−1,1,3−トリメトキシカルボニルプロパン70mgと表1に示した酵素を表2に示した量を量り取ったところへ、100mMリン酸カリウム緩衝液(pH7.0)4mlを加えた。この溶液を25℃で、3.5時間攪拌した後、アセトニトリル5mLを添加し、メンブランフィルターにて濾過した。濾液を実施例1〜14と同様に分析して、得られた光学活性2−メチル−1,1,3−トリメトキシカルボニルプロパンの収率および鏡像異性体過剰率を求めた。結果を表2に示す。
Figure 0005157576
Figure 0005157576
実施例17、18
2−メチル−1,1,3−トリメトキシカルボニルプロパン70mgとクロモバクテリウムSC−YM−1株由来のエステラーゼ(160S189F363term)7.0mgを量り取ったところへ、それぞれpH5、pH9の100mMリン酸カリウム緩衝液4mlを加えた。この溶液を25℃で、3.5時間攪拌した後、アセトニトリル5mLを添加し、メンブランフィルターにて濾過した。濾液を実施例1〜14と同様に分析して、得られた光学活性2−メチル−1,1,3−トリメトキシカルボニルプロパンの収率および鏡像異性体過剰率を求めた。実施例15(pH7)と比較した結果を表3に示す。
Figure 0005157576
実施例19、20
2−メチル−1,1,3−トリメトキシカルボニルプロパン70mgとクロモバクテリウムSC−YM−1株由来のエステラーゼ(160S189F363term)7.0mgを量り取ったところへ、100mMリン酸カリウム緩衝液(pH7.0)4mlを加えた。この溶液を、それぞれ10℃、0℃で、表4に記載した時間攪拌した後、アセトニトリル5mLを添加し、メンブランフィルターにて濾過した。濾液を実施例1〜14と同様に分析して、得られた光学活性2−メチル−1,1,3−トリメトキシカルボニルプロパンの収率および鏡像異性体過剰率を求めた。実施例15(25℃)と比較した結果を表4に示す。
Figure 0005157576
実施例21〜29
表5に示した各エステラーゼ遺伝子を含むプラスミドを用いてE.coli JM105株を形質転換した。得られた形質転換体を0.1mMのIPTGと50μg/mlのアンピシリンとを含有する滅菌LB(1%バクト−トリプトン、0.5%バクト−酵母エキス、1%塩化ナトリウム)培地(100ml)にそれぞれ接種し、振盪培養した(37℃、24時間)。得られた培養液を遠心分離し、湿菌体約0.6gを得た。湿菌体約0.6gを0.1Mリン酸カリウムバッファー(pH7.0)5mlで懸濁し、直径0.1mmのガラスビーズを5g添加後、マルチビーズショッカー(安井器械社製、2500rpm、20分)で破砕した。得られた破砕液を遠心分離(10000rpm、4℃、10分)し、上清を粗酵素液とした。
2−メチル−1,1,3−トリメトキシカルボニルプロパン70mgを量り取り、そこへ、上記の粗酵素液を、それぞれ表6に示した酵素量を量り取って加え、更に170mMリン酸カリウム緩衝液(pH7.0)4mlを加えた。この溶液を25℃で、5時間攪拌した後、ビフェニル(内部標準物質)を含むアセトニトリル2mLを添加し、メンブランフィルターにて濾過した。濾液を実施例1〜14と同様に分析して、得られた光学活性2−メチル−1,1,3−トリメトキシカルボニルプロパンの収率および鏡像異性体過剰率を求めた。結果を表6に示す。
Figure 0005157576
Figure 0005157576
実施例30−1:酵素加水分解
2−メチル−1,1,3−トリメトキシカルボニルプロパン11.37gと100mMリン酸ナトリウム緩衝液(pH7.0)68.4gを量り取ったところへ、プラスミド(pCCN43SA363term)を含むE.coli JM105株の形質転換体から実施例21〜29と同様にして調製した粗酵素液1.0gを加えた。この溶液を0℃で、23時間攪拌した。攪拌中、10重量%水酸化ナトリウム水溶液を滴下することにより、溶液のpHを7に維持していた。攪拌終了後の溶液に、tert−ブチルメチルエーテル20gを添加し、得られた混合物をグラスフィルターにて濾過した。濾液を有機層と水層に分液し、水層にtert−ブチルメチルエーテル20gを添加して分液した。水層81.8gを得た。得られた有機層を合一し、5重量%炭酸水素ナトリウム水溶液5.1gで洗浄した。洗浄された有機層を減圧濃縮して、黄色油状物として(R)−2−メチル−1,1,3−トリメトキシカルボニルプロパン4.49gを得た。収率47.7%、鏡像異性体過剰率100%ee。
実施例30−2:加水分解物の回収
実施例30−1で得られた水層のうち79.8gに、35重量%塩酸3.12gを添加することによりpH2.0に調整した。そこに、酢酸エチル20.0gと塩化ナトリウム25.0gを添加して攪拌した後、得られた混合物を分液した。得られた水層に酢酸エチル25.0gを添加して抽出した。得られた有機層を合一し、25重量%塩化ナトリウム水溶液25.0gで洗浄した。洗浄された有機層を減圧濃縮して、黄褐色油状物5.1gを得た。
実施例30−3:エステル化
実施例30−2で得られた黄褐色油状物のうち1.0gをメタノール20.0gに溶解させた。得られた溶液を0℃に冷却し、そこに塩化トリメチルシラン1.0gを約10分かけて滴下した。滴下終了後、得られた反応液を20〜25℃に昇温し、同温度で45.5時間保温した。得られた反応液をtert−ブチルメチルエーテル32gで希釈した。そこに5重量%炭酸水素ナトリウム水溶液40gを添加して攪拌した後、分液して有機層36.2gと水層57.8gを得た。得られた有機層と水層について、それぞれ高速液体クロマトグラフィーにて化学純度を分析し、また、有機層について高速液体クロマトグラフィーにて光学純度を分析して、得られた光学活性な2−メチル−1,1,3−トリメトキシカルボニルプロパンの収率および鏡像異性体過剰率を求めた。上記の化学純度および光学純度の分析は、実施例1〜14と同様に行った。上記有機層および水層に含まれていた2−メチル−1,1,3−トリメトキシカルボニルプロパンの収率は46.8%、上記有機層に含まれていた2−メチル−1,1,3−トリメトキシカルボニルプロパンの鏡像異性体過剰率は86.8%ee(S体)であった。
実施例31−1:酵素加水分解
2−メチル−1,1,3−トリメトキシカルボニルプロパン150gと100mMリン酸ナトリウム緩衝液(pH7.0)1035gを量り取ったところへ、プラスミド(pCC160S189F363term)を含むE.coli JM105株の形質転換体から実施例21〜29と同様にして調製した粗酵素液17.0gを加えた。この溶液を0℃で、42時間攪拌した。攪拌中、10重量%水酸化ナトリウム水溶液を滴下することにより、溶液のpHを7に維持していた。攪拌終了後の溶液に、酢酸エチル613gを添加し、得られた混合物をグラスフィルターにて濾過した。濾液を有機層と水層に分液し、水層に酢酸エチル750gを添加して分液した。得られた有機層を合一し、有機層1500gと水層1321gを得た。さらに有機層を5重量%炭酸水素ナトリウム水溶液150gで洗浄した。洗浄された有機層を減圧濃縮して、黄色油状物として(R)−2−メチル−1,1,3−トリメトキシカルボニルプロパン67.6gを得た。収率39.1%、鏡像異性体過剰率100%ee。
実施例31−2:加水分解物の回収
実施例31−1で得られた水層のうち1315gに、35重量%塩酸61gを添加することによりpH2.0に調整した。そこに、酢酸エチル300gと塩化ナトリウム415gを添加して攪拌した後、得られた混合物を分液した。得られた水層に酢酸エチル375gを添加して抽出した。得られた有機層を合一し、25重量%塩化ナトリウム水溶液375gで洗浄した。洗浄された有機層を減圧濃縮して、黄褐色油状物105gを得た。
実施例31−3:エステル化
実施例31−2で得られた黄褐色油状物のうち1.0gをメタノール20.1gに溶解させた。得られた溶液を0℃に冷却し、そこに塩化トリメチルシラン1.0gを約10分かけて滴下した。滴下終了後、得られた反応液を20〜25℃に昇温し、同温度で45時間保温した。得られた反応液をtert−ブチルメチルエーテル32gで希釈した。そこに5重量%炭酸水素ナトリウム水溶液40gを添加して攪拌した後、分液して有機層37.0gと水層57.3gを得た。実施例30−3と同様に分析したところ、上記有機層および水層に含まれていた2−メチル−1,1,3−トリメトキシカルボニルプロパンの収率は51.1%、上記有機層に含まれていた2−メチル−1,1,3−トリメトキシカルボニルプロパンの鏡像異性体過剰率は70.6%ee(S体)であった。

Claims (9)

  1. 式(1)
    Figure 0005157576
    (式中、R、RおよびRはそれぞれ同一または相異なり、炭素数1〜4のアルキル基を示す。)
    で示される2−アルキル−1,1,3−トリアルコキシカルボニルプロパンのうち一方のエナンチオマーのエステル部位を選択的に加水分解する能力を有する酵素、あるいは該酵素の産生能を有する微生物の培養物あるいはその処理物を用いて、式(1)で示される2−アルキル−1,1,3−トリアルコキシカルボニルプロパンを不斉加水分解する工程を含むことを特徴とする式(2)
    Figure 0005157576
    (式中、R、RおよびRはそれぞれ前記と同じ意味を示し、*は当該炭素原子が不斉中心であることを示す。)
    で示される光学活性2−アルキル−1,1,3−トリアルコキシカルボニルプロパンの製造方法。
  2. 式(1)で示される2−アルキル−1,1,3−トリアルコキシカルボニルプロパンにおいて、Rがメチル基である請求項1に記載の製造方法。
  3. 式(1)で示される2−アルキル−1,1,3−トリアルコキシカルボニルプロパンにおいて、Rがメチル基である請求項1に記載の製造方法。
  4. 式(1)で示される2−アルキル−1,1,3−トリアルコキシカルボニルプロパンにおいて、Rがメチル基である請求項1に記載の製造方法。
  5. 式(1)で示される2−アルキル−1,1,3−トリアルコキシカルボニルプロパンにおいて、RとRが共にメチル基である請求項1に記載の製造方法。
  6. 式(1)で示される2−アルキル−1,1,3−トリアルコキシカルボニルプロパンにおいて、RとRが共にメチル基である請求項1に記載の製造方法。
  7. 式(1)で示される2−アルキル−1,1,3−トリアルコキシカルボニルプロパンにおいて、R、RおよびRのいずれもがメチル基である請求項1に記載の製造方法。
  8. 酵素が、キャンディダ(Candida)属またはバシラス(Bacillus)属の微生物を起源とする加水分解酵素である請求項1〜7のいずれかに記載の製造方法。
  9. 酵素が、アルスロバクター・グロビフォルミス(Arthrobacter globiformis)、キャンディダ・シリンダラセア(Candida cylindracea)、キャンディダ・ルゴサ(Candida rugosa)、キャンディダ・アンタクティカ(Candida antactica)、バシラス・リケニフォルミス(Bacillus licheniformis)、バシラス・サブチリス(Bacillus subtilis)またはクロモバクテリウム・チョコレータム(Chromobacterium chocolatum)の微生物あるいは好熱性微生物(thermophilic micro−organism)を起源とする加水分解酵素である請求項1〜7のいずれかに記載の製造方法。
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