JP5155018B2 - 活性エネルギー線硬化型樹脂組成物 - Google Patents
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Description
近年、ディスプレイの高精彩化に伴い、光学レンズにも高精彩化が要求されてきており、そのため、プリズム頂角が60〜70°、ピッチが数10μmというような、先端部が鋭く精細なレンズを形成する必要がある。しかしながら、該レンズは傷等により損傷し易いことから、その防止が検討されており、ビスフェノール骨格等の剛直な構造を導入する方法(例えば特許文献1参照)、フッ素化合物等の添加で表面に滑性を付与して傷付きにくくする方法(例えば特許文献2参照)、レンズにさらにハードコート層を設ける方法(例えば特許文献3参照)等が提案されている。
本発明の目的は、硬化性が良好で、型(とくに金型)からの離型性に優れ、耐擦傷性、剛性および基材との密着性に優れた硬化物を与える活性エネルギー線硬化型樹脂組成物を提供することにある。
(1)硬化性に優れ、得られる硬化物は型(とくに金型)からの離型性に優れる。
(2)該硬化物は、基材との密着性に優れ、耐擦傷性、および剛性に優れる。
アクリル酸から形成されてなるものである。
(a1)には、下記の、多価(2価〜6価またはそれ以上)フェノールもしくはそのアルキレンオキシド[炭素数(以下Cと略記。)2〜4。以下、AOと略記。以下同じ。]付加物のポリ(2価〜6価またはそれ以上)グリシジルエーテル、多価(2価〜6価またはそれ以上)アルコールもしくはそのAO付加物のポリ(2価〜6価またはそれ以上)グリシジルエーテルが含まれる。
C6〜30の2価フェノール、例えば単環フェノール(カテコール、レゾルシノール等)および多環フェノール[縮合多環フェノール(ジヒドロキシナフタレン等)、ビスフェノール化合物(ビスフェノールAおよび−F等)、ハロゲン化ビスフェノール化合物(ジクロロ−およびテトラクロロビスフェノールA等)、ビフェニル化合物(テトラメチルビフェニル等)等]のジグリシジルエーテル、ビスフェノールAの2モルとエピクロルヒドリン3モルとの反応から得られるジグリシジルエーテル等
(2)3価〜6価またはそれ以上の多価フェノールのポリグリシジルエーテル
C6以上かつMn5,000以下の3価〜6価またはそれ以上の多価フェノールのポリグリシジルエーテル、例えば3価フェノール[ピロガロール、ジヒドロキシナフチルクレゾール、トリス(ヒドロキシフェニル)メタン等]のジ−およびトリグリシジルエーテル、4価フェノール[テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)エタン等]のテトラ−、トリおよびジグリシジルエーテル、6価またはそれ以上の多価フェノール[フェノールもしくはクレゾールノボラック樹脂(Mn200〜5,000)、レゾルシンとアセトンの縮合反応で得られる多価フェノール(Mn400〜5,000)等]のポリグリシジルエーテル等
C2〜30の2価アルコール、例えば脂肪族2価アルコール[エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール(以下、それぞれEG、PG、BD、HDと略記)、デカンジオール等]、脂環含有2価アルコール[シクロペンタンジオール、シクロヘキサンジオール、ノルボルナンジオール、イソボルニルジオール、アダマンタンジオール、シクロペンタジエニルジオール、シクロヘキサンジメタノール、ジシクロペンタジエンジメタノール等]、芳香環含有2価アルコール[キシリレンジオール、ジエタノールベンゼン等]のジグリシジルエーテル等
(4)3価〜6価またはそれ以上の多価アルコールのポリグリシジルエーテル
C6以上かつMn5,000以下の3価〜6価またはそれ以上の多価アルコールのポリグリシジルエーテル、例えばトリメチロールプロパン(以下TMPと略記)、グリセリン(以下GRと略記)、ペンタエリスリトール(以下PEと略記)およびジPEのポリグリシジルエーテル等
上記(1)〜(4)で例示の多価フェノール、多価アルコールおよびこれらの混合物にAOを付加させた化合物のポリグリシジルエーテル等。
AOとしては、エチレンオキシド(以下、EOと略記)、1,2−プロピレンオキシド(以下、POと略記)、1,3−プロピレンオキシド、1,2−、2,3−、1,3−およびイソブチレンオキシド、テトラヒドロフラン(以下、THFと略記)、およびこれらの混合物等が挙げられる。これらのうち後述する、硬化物と基材との密着性の観点から好ましいのはEOである。
多価フェノールまたは多価アルコールに対するAOの付加モル数は、該硬化物と基材との密着性および硬化物の剛性の観点から好ましくは1〜20モル、さらに好ましくは2〜15モル、とくに好ましくは2〜10モルである。AOが異種の場合の付加形式としては
、ランダムおよび/またはブロックのいずれでもよい。
(A)中の水酸基の数は、通常2〜6またはそれ以上、硬化物と基材との密着性および工業上の観点から好ましくは2〜6、さらに好ましくは2〜4、とくに好ましくは2〜3である。
(A)中の(メタ)アクリロイル基の数は、通常2〜6またはそれ以上、本発明の樹脂組成物の硬化性および工業上の観点から好ましくは2〜6、さらに好ましくは2〜4、とくに好ましくは2〜3である。
C4〜18、例えば脂肪族(メタ)アクリレート[メチル−、エチル−、オクチル−および2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート等]、脂環含有(メタ)アクリレート[シクロヘキシル(メタ)アクリレート等]、芳香環含有(メタ)アクリレート[ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート等]、複素環含有化合物[テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロイルモルホリン等]、[アルキル(C1〜20)]フェノール(C6〜30)のAO1〜10モル付加物の(メタ)アクリレート[例えばフェノールのPO8モル付加物の(メタ)アクリレート、ノニルフェノールのEO8モル付加物の(メタ)アクリレート等]、並びに、前記例示した多価(2価〜6価またはそれ以上)アルコール、および該多価アルコールおよび/または多価(2価〜6価またはそれ以上)フェノールのAO付加物のモノ(メタ)アクリレート
(B2−1)2個の(メタ)アクリロイル基含有モノマー
C8〜30、例えば脂肪族ジ(メタ)アクリレート[EGジ(メタ)アクリレート、1,6−HDジ(メタ)アクリレート等]、脂環含有ジ(メタ)アクリレート[ジメチロールシクロトリデカンジアクリレート等]およびビスフェノール(C13以上かつMn400以下)のAO2〜10モル付加物のジ(メタ)アクリレート[ビスフェノールAのEO2モル、ビスフェノールA、−Fおよび−SのPO4モル付加物の各ジ(メタ)アクリレート等]、並びに、前記例示した多価(2価〜6価またはそれ以上)アルコール、および該多価アルコールおよび/または多価(2価〜6価またはそれ以上)フェノールのAO付加物のジ(メタ)アクリレート
多価(3価〜6価またはそれ以上)アルコール(C3〜40)のポリ(メタ)アクリレート、例えばTMPトリ(メタ)アクリレート、GRトリ(メタ)アクリレート、TMP−PO3モル付加物のトリ(メタ)アクリレート、TMP−EO3モル付加物のトリ(メタ)アクリレート、PEトリ−およびPE−テトラ(メタ)アクリレート、PEのEO4モル付加物のトリ−およびテトラ(メタ)アクリレート、ジPEのトリ−、テトラ−、ペンタ−およびヘキサ(メタ)アクリレート
(C)のうち硬化物の着色抑制の観点から好ましいのは、ヒドロキシベンゾイルおよびリン酸エステル、さらに好ましいのは2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンおよび1,3,5−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシドである。
(R1)n−P(=O)−(OH)m (1)
式中、R1はC1〜20もしくはそれ以上のアルコキシ基、C1〜20もしくはそれ以
上のアルコールのAO1〜30モル付加物の活性水素を除いた残基、または[アルキル(C1〜20)]フェノール(C6〜30)のAO1〜30モル付加物の活性水素を除いた残基;m、nはm+n=3を満足する1または2の整数を示す。
AOとしては、組成物の貯蔵安定性、基材との密着性等の観点から好ましいのはEOである。
ノエステル/ジエステルの混合物である。
脂肪族1級アミンのAO付加物としては、ブチルアミンのEO4モル付加物およびPO10モル付加物、ラウリルアミンのEO10モル付加物、ステアリルアミンのEO10モル付加物およびPO15モル付加物等が挙げられる。
脂肪族2級アミンのAO付加物としては、ジエチルアミンのEO4モル付加物およびPO10モル付加物、ジブチルアミンのEO4モル付加物およびPO10モル付加物、ラウリルメチルアミンのEO10モル付加物、メチルステアリルアミンのEO10モル付加物およびPO10モル付加物等が挙げられる。
3級アルカノールアミンとしては、トリエタノールアミン、トリプロパノールアミン等が挙げられる。
1〜3級アルカノールアミンのAO付加物としては、エタノールアミンEO4モル付加物、ブタノールアミンPO4モル付加物、ヘキサノールアミンEO4モル付加物、ドデカノールアミンEO4モル付加物、ドデカノールアミンPO10モル付加物、ジエタノールアミンEO2モル付加物、ジブタノールアミンPO2モル付加物、ジヘキサノールアミンEO2モル付加物、ジブタノールアミンPO10モル付加物、トリエタノールアミンEO3モル付加物、トリエタノールアミンPO12モル付加物等が挙げられる。
上記(d2)のうち、(D)の型離型性付与の観点から好ましいのは脂肪族3級アミン、および脂肪族1級アミンのAO付加物、さらに好ましいのはジメチルステアリルアミン、およびステアリルアミンのEO10モル付加物である。
(D)には、(d1)と(d2)との中和反応により生成した塩、および未反応の(d1)および/または(d2)が含まれる。(D)中の該塩の含有量は、組成物の貯蔵安定性、型離型性の観点から好ましくは65〜100%、さらに好ましくは80〜100%である。
本発明の組成物に(D)を含有させる方法には、(1)(d1)と(d2)を予め反応させた後に、他の成分と混合する方法、および(2)(d1)と(d2)を別々に他の成分と混合する方法が含まれる。これらの方法のうち、組成物の貯蔵安定性の観点から好ましいのは(1)の方法である。
ウリルアミンのEO10モルまたはPO5モル付加物の塩、テトラデカノールEO2モルまたはPO2モル付加物のリン酸モノ−および/またはジエステル−ステアリルアミンのEO10モルまたはPO5モル付加物の塩およびステアリルアルコールEO10モルまたはPO5モル付加物のリン酸モノ−および/またはジエステル−ステアリルアミンのEO10モルまたはPO4モル付加物の塩等が挙げられる。
(B)は硬化物の耐擦傷性および基材への密着性の観点から好ましくは25〜90、さらに好ましくは45〜80、特に好ましくは55〜75;
(C)は硬化性および着色抑制の観点から好ましくは0.1〜20、さらに好ましくは0.3〜10、特に好ましくは0.5〜5;
(D)は型離型性付与と基材との密着性および硬化物の高屈折率化の観点から好ましくは0.01〜5、さらに好ましくは0.03〜3、特に好ましくは0.05〜1である。
(E)の合計の使用量は、本発明の組成物の全重量に基づいて、通常60%以下、好ましくは0.005〜50%である。
シリカ、沈降性炭酸カルシウム、硫酸バリウムおよび酸化チタンである。
(E1)は、2種以上併用してもよく、また2種以上が複合化されたもの(例えばシリカに酸化チタンが融着)でもよい。(E1)の形状は、特に限定されず、例えば不定形状、球状、中空状、多孔質状、花弁状、凝集状および粒状のいずれでもよい。
(E1)の体積平均粒径は通常0.01〜1μmである。
(E1)の使用量は、本発明の組成物の全重量に基づいて、通常50%以下、添加効果および硬化物の可撓性の観点から好ましくは1〜30%、さらに好ましくは3〜25%である。
(1)アゾ系顔料
不溶性モノアゾ顔料(トルイジンレッド、パーマネントカーミンFB、ファストイエローG等)、不溶性ジスアゾ顔料(ジスアゾイエローAAA、ジスアゾオレンジPMP等)、アゾレーキ(溶性アゾ顔料)(レーキレッドC、ブリリアントカーミン6B等)、縮合アゾ顔料、キレートアゾ顔料等
(2)多環式顔料
フタロシアニンブルー、インダントロンブルー、キナクリドンレッド、ジオキサジンバイオレット等
(3)染つけレーキ
塩基性染料(ビクトリアピュアブルーBOレーキ等)、酸性染料(アルカリブルートーナー等)等
(4)その他
アジン系顔料(アニリンブラック等)、昼光けい光顔料、ニトロソ顔料、ニトロ顔料、天然顔料等
(E2)の使用量は、組成物の全重量に基づいて、通常50%以下、添加効果および硬化物の可撓性の観点から好ましくは5〜40%、さらに好ましく10〜30%である。
(1)ポリオキシアルキレン型
脂肪族アルコール(C4〜30)、[アルキル(C1〜30)]フェノール、脂肪族(C4〜30)アミンおよび脂肪族(C4〜30)アミドのAO1〜30モル付加物
脂肪族アルコールとしては、n−、i−、sec−およびt−ブタノール、オクタノール、ドデカノール等;(アルキル)フェノールとしては、フェノール、メチルフェノールおよびノニルフェノール等;脂肪族アミンとしては、ラウリルアミンおよびメチルステアリルアミン等;および脂肪族アミドとしては、ステアリン酸アミド等が挙げられる。
(2)多価アルコール型
C4〜30の脂肪酸(ラウリン酸、ステアリン酸等)と多価(2価〜6価またはそれ以上)アルコール(例えばGR、PE、ソルビトールおよびソルビタン)のモノエステル化合物
(3)カルボン酸塩型
C4〜30の脂肪酸(前記に同じ)のアルカリ金属(前記に同じ)塩
(4)硫酸エステル型
C4〜30の脂肪族アルコール(前記に同じ)および脂肪族アルコールのAO1〜30モル付加物の硫酸エステルアルカリ金属(前記に同じ)塩等
[アルキル(C1〜30)]フェノール(前記に同じ)のスルホン酸アルカリ金属(前記に同じ)塩
(6)リン酸エステル型
C4〜30の脂肪族アルコール(前記に同じ)および脂肪族アルコールのAO1〜30モル付加物のモノまたはジリン酸エステルの塩[アルカリ金属(前記に同じ)塩、4級アンモニウム塩等]
(7)1〜3級アミン塩型
C4〜30の脂肪族アミン[1級(ラウリルアミン等)、2級(ジブチルアミン等)および3級アミン(ジメチルステアリルアミン等)]塩酸塩、トリエタノールアミンとC4〜30の脂肪酸(前記に同じ)のモノエステルの無機酸(塩酸、硫酸、硝酸およびリン酸等)塩
(8)4級アンモニウム塩型
C4〜30の4級アンモニウム(ブチルトリメチルアンモニウム、ジエチルラウリルメチルアンモニウム、ジメチルジステアリルアンモニウム等)の無機酸(上記に同じ)塩等が挙げられる。
(E3)の使用量は、本発明の組成物の全重量に基づいて、通常10%以下、添加効果および硬化物の耐擦傷性の観点から好ましくは0.05〜5%である。
(E4)の使用量は、本発明の組成物の全重量に基づいて、通常3%以下、添加効果および硬化物の耐擦傷性の観点から好ましくは0.01〜2%である。
(E5)の使用量は、本発明の組成物の全重量に基づいて、通常3%以下、添加効果および硬化物の耐擦傷性の観点から好ましくは0.1〜2%である。
(E6)の使用量は、本発明の組成物の全重量に基づいて、通常10%以下、添加効果および硬化物の耐擦傷性の観点から好ましくは0.5〜7%である。
(E7)の使用量は本発明の組成物の全重量に基づいて、通常20%以下、添加効果および硬化物の可撓性の観点から好ましくは0.5〜10%である。
(E8)の使用量は、本発明の組成物の全重量に基づいて、通常5%以下、添加効果および硬化物の耐擦傷性の観点から好ましくは0.01〜2%である。
(E9)の使用量は、本発明の組成物の全重量に基づいて、通常3%以下、添加効果および硬化物の耐擦傷性の観点から好ましくは0.005〜2%である。
、ベンゾフェノン(2−ヒドロキシ−4−n−オクチルオキシベンゾフェノン等)、シュウ酸アニリド化合物(2−エトキシ−2’−エチルオキサリック酸ビスアニリド等)が挙げられる。
(E10)の使用量は、本発明の組成物の全重量に基づいて、通常3%以下、添加効果および硬化性、硬化物の耐擦傷性の観点から好ましくは0.005〜2%である。
(F1)としては、過酸化物(t−ブチルパーオキシベンゾエート、ベンゾイルパーオキシド、メチルエチルケトンパーオキシド等)およびアゾ化合物(アゾビスイソブチロニトリルおよびアゾビスイソバレロニトリル等)等が挙げられる。これらのうち組成物の安定性および反応性の観点から好ましいのは過酸化物、さらに好ましいのはt−ブチルパーオキシベンゾエートおよびメチルエチルケトンパーオキシドである。
スルホニウム塩としては、例えば、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロホスフェート、ビス[4−(ジフェニルスルホニオ)−フェニル]スルフィドビスヘキサフルオロホスフェート、ビス[4−(ジフェニルスルホニオ)−フェニル]スルフィドビスヘキサフルオロアンチモネート、4−ジ(p−トルイル)スルホニオ−4−t−ブチルフェニルカルボニル−ジフェニルスルフィドヘキサフルオロホスフェート、4−ジ(p−トルイル)スルホニオ−4−t−ブチルフェニルカルボニル−ジフェニルスルフィドヘキサフルオロアンチモネート、7−ジ(p−トルイル)スルホニオ−2−イソプロピル−チオキサントンヘキサフルオロホスフェート、7−ジ(p−トルイル)スルホニオ−2−イソプロピル−チオキサントンヘキサフルオロアンチモネート、および特開平7−61964号公報、特開平8−165290号公報、米国特許第4231951号明細書、米国特許第4256828号明細書等に記載の芳香族スルホニウム塩が挙げられる。
ヨードニウム塩としては、例えば、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロホスフェート、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロアンチモネート、ビス(ドデシルフェニル)ヨードニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、および特開平6−184170号公報、米国特許第4256828号明細書等に記載の芳香族ヨードニウム塩が挙げられる。
ホスホニウム塩としては、例えば、テトラフェニルホスホニウムヘキサフルオロホスフェート、テトラフェニルホスホニウムヘキサフルオロアンチモネート、および特開平6−157624号公報等に記載の芳香族ホスホニウム塩が挙げられる。
また、カチオン重合開始剤であるピリジニウム塩としては、例えば、特許公報第2519480号公報、特開平5−222112号公報等に記載のピリジニウム塩が挙げられる
。
これらの(F2)のうち貯蔵安定性の観点から好ましいのは、スルホニウム塩である。
これらの溶剤のうち取扱い性の観点から好ましいのは沸点が70〜100℃のエステル、ケトンおよびアルコール、さらに好ましいのは酢酸エチル、メチルエチルケトン、i−プロパノールおよびこれらの混合物である。
該塗工に際しては、通常用いられる装置、例えば塗工機[バーコーター、グラビアコーター、ロールコーター(サイズプレスロールコーター、ゲートロールコーター等)、エアナイフコーター、スピンコーター、ブレードコーター等]が使用できる。塗工膜厚は、乾燥硬化後の膜厚として、通常0.5〜300μm、乾燥性、硬化性の観点から好ましい上限は250μm、耐擦傷性、耐溶剤性、耐汚染性の観点から好ましい下限は1μmである。
の硬化性の観点から好ましい下限は、100、硬化物の可撓性の観点から好ましい上限は5,000である。
表1の組成に従って配合し、樹脂組成物(実施例1〜11、比較例1〜2)を得た。表中の配合成分は下記のとおりである。なお、型離型性付与剤用の各成分は予め所定量配合して塩を形成させた後に他の成分に混合した。
モノマー(A−1):ビスフェノールAジグリシジルエーテルのジアクリレート
モノマー(A−2):プロピレングリコールジグリシジルエーテルのジアクリレート
モノマー(A−3):ポリエチレングリコールジグリシジルエーテルのジアクリレート
(Mn1,500)
モノマー(A−4):ビスフェノールAジグリシジルエーテルのジメタクリレート
モノマー(B−1):イソボルニルアクリレート
モノマー(B−2):フェノキシエチルアクリレート
モノマー(B−3):ビスフェノールAのEO4モル付加物ジアクリレート
モノマー(B−4):DPEのペンタアクリレート/ヘキサアクリレート=重量比60/
40の混合物
モノマー(B−5):EGジメタクリレート
光重合開始剤(C−1):1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン[商品名「イ
ルガ184」、チバ・スペシャリティケミカルズ(株)製]
型離型性付与剤用成分(d1−1):ドデカノールのリン酸エステル(モノエステル
/ジエステル=モル比1/1)
型離型性付与剤用成分(d1−2):ステアリルアルコールのリン酸エステル(モノ
エステル/ジエステル=モル比1/1)
型離型性付与剤用成分(d1−3):ステアリルアルコールEO10モル付加物のリ
ン酸エステル(モノエステル/ジエステル=モル比1/1)
型離型性付与剤用成分(d2−1):ジメチルステアリルアミン
型離型性付与剤用成分(d2−2):ステアリルアミンEO10モル付加物
該組成物を、高さ7cm、口径30mmのガラス容器(50ml)に入れ、25℃での粘度をBL型粘度計[東京計器(株)製]を用いて測定した。
(i)硬化物作成法
ガラス板[商品名「GLASS PLATE」、アズワン(株)製、タテ200mm×ヨコ200mm×厚さ5mm、以下同じ。]の周辺部にセットしたスペーサー枠(厚さ10μm、幅50mm)の枠内に試料を充填し、さらにその上にガラス板を重ね、ニップローラーで挟んで空気を押し出した。その後紫外線照射装置を用いて、1,000mJ/cm2の紫外線を照射した。その後、ガラス板を取り外し、硬化物を得た。これをダンベル
状に切り出し、試験片とした。
(ii)弾性率評価
オートグラフ[(株)島津製作所製]を用いて、試験速度50mm/分で引張弾性率を測定した(単位はMPa)。
(i)硬化物作成法
ガラス板の周辺部にセットしたスペーサー枠(厚さ10μm、幅10mm)の枠内に試料を充填し、さらにその上にPETフィルム基材[商品名「A−4300」、東洋紡(株)製、タテ200mm×ヨコ200mm×厚さ0.1mm]を重ね、ニップローラーで挟んで空気を押し出した。その後紫外線照射装置を用いて、PETフィルム側から、1,000mJ/cm2の紫外線を照射した。その後、ガラス板を取り外し、片面に硬化物(膜
)を有するPETフィルム付き成形体を得た。
(ii)耐擦傷性評価
面ファスナー[商品名「マジクロス」、型番1K2L、伸和(株)製]を用いて硬化膜上を10往復擦り、JIS K−7361−1に準じ、全光線透過率測定装置を用いてヘーズを測定した(単位は%)。ヘーズ値が小さいほど耐擦傷性に優れることを示す。
該組成物を35℃に温度調整し、予めクロムメッキを内面に施した金型(タテ50cm、ヨコ50cm、金型温度35℃)にディスペンサーを用いて厚さ50〜150μmとなるように塗工した。次にメチルメタクリレート系共重合物からなる厚さ2mm(タテ50cm×ヨコ50cm)の透明基材[商品名「スミペックスHT」、住友化学(株)製]を、上記金型に塗工した樹脂の上から空気が入らないように加圧積層した。さらに、該基材の上の方向から紫外線照射装置を用いて1,000mJ/cm2の紫外線を照射して該組
成物を硬化させた。基材付き成形体(膜)の金型からの離型性と、基材との密着性を次の方法で評価した。
基材つき硬化物(膜)(基材被覆物)を、金型からゆっくり引き剥がした際の型離型性を下記の観点で評価した。
○ 離型が容易
× 離型が困難で、離型時に膜の変形あり
(2)基材との密着性[硬化物(膜)と基材との密着性]
基材付き硬化物(膜)の硬化物(膜)の表面にナイフで1mm幅に切れ目を入れて碁盤目(10×10個)を作成し、該碁盤目上にセロハン粘着テープを貼り付け90度剥離を行い、基材から剥離した硬化物(膜)の個数を評価した。
Claims (6)
- エポキシド(a1)と(メタ)アクリル酸から形成されてなるエポキシ(メタ)アクリレート(A)、(A)を除く(メタ)アクリレート(B)、光重合開始剤(C)および型離型性付与剤(D)からなり、(D)がリン酸エステル(d1)と3級アミン(d2)の塩からなることを特徴とする活性エネルギー線硬化型樹脂組成物。
- (A)〜(D)の合計重量に基づいて、(A)が5〜70%、(B)が25〜90%、(C)が0.1〜20%、(D)が0.01〜5%である請求項1記載の組成物。
- 請求項1または2記載の組成物からなるコーティング剤。
- 請求項1または2記載の組成物を硬化させてなる硬化物。
- 請求項4記載の硬化物からなる光学部材または電気・電子部材。
- 請求項1または2記載の組成物を、型面に塗工し、該塗工物に透明基材を加圧積層して、該基材上から活性エネルギー線を照射して硬化させ、型から離型することを特徴とする成形体の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008141649A JP5155018B2 (ja) | 2007-05-31 | 2008-05-29 | 活性エネルギー線硬化型樹脂組成物 |
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