JP2010126670A - 活性エネルギー線硬化型樹脂組成物 - Google Patents

活性エネルギー線硬化型樹脂組成物 Download PDF

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千種 川上
Tsutomu Yamashita
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Abstract

【課題】 高屈折率、高硬度で耐擦傷性に優れ、基材との密着性にも優れる硬化物を与える活性エネルギー線硬化型樹脂組成物および該組成物を硬化させてなる硬化物を提供する。
【解決手段】 芳香環含有多官能(メタ)アクリレート(A)および光重合開始剤(B)を含有してなり、(A)が20〜45重量%の芳香環骨格炭素を含有し、150〜220g/eqの(メタ)アクリロイル基当量を有することを特徴とする活性エネルギー線硬化型樹脂組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、活性エネルギー線硬化型樹脂組成物に関する。さらに詳しくは、高屈折率かつ高耐擦傷性の硬化物を与える活性エネルギー線硬化型樹脂組成物に関する。
従来、光学フィルム、光学レンズおよび光ディスク等の光学部材を構成する硬化物(ハードコート層)は、耐衝撃性、基材との密着性や工業上の観点等からガラス素材を硬化性樹脂等の有機材料に代替することが一般的である。しかしながら、該硬化物に適用される従来の硬化性樹脂(アクリル樹脂等)は、所望の硬度を有するものの、屈折率は1.52程度であり、硬化物(ハードコート層)としての所望の屈折率(n=1.55以上)を達成することは困難であるとされていた。
そこで、従来は、高屈折率を有する比較的高価なチタン、アンチモン等の金属酸化物微粒子を硬化物に添加して屈折率を高めることが一般的になされている。しかしながら、該微粒子を添加すると、所望の屈折率は得られるものの、ヘイズ値が増加して、硬化物が白化したり、全光線透過率が低下する等問題が生じていた。
このため、金属酸化物を含まず特定のベンゾイル置換ポリ(p−フェニレン)等を用いた樹脂組成物からなる高屈折率ハードコート層が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2001−115087号公報
しかしながら、上記の従来技術によるハードコート層(硬化物)では、耐擦傷性が悪くなる問題があり、高屈折率、高硬度で耐擦傷性に優れ、基材との密着性にも優れる硬化物を与える有機材料が強く望まれていた。
本発明の目的は、高屈折率、高硬度で耐擦傷性に優れ、基材との密着性にも優れる硬化物を与える活性エネルギー線硬化型樹脂組成物を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、本発明に到達した。すなわち、本発明は、芳香環含有多官能(メタ)アクリレート(A)および光重合開始剤(B)を含有してなり、(A)が20〜45重量%の芳香環骨格炭素を含有し、150〜220g/eqの(メタ)アクリロイル基当量を有することを特徴とする活性エネルギー線硬化型樹脂組成物である。
本発明の活性エネルギー線硬化型樹脂組成物を硬化させてなる硬化物は下記の効果を奏する。
(1)高屈折率を有する。
(2)高硬度で耐擦傷性に優れる。
(3)基材との密着性に優れる。
[芳香環含有多官能(メタ)アクリレート(A)]
ここにおいて芳香環とは、ベンゼン環およびベンゼン環からなる縮合環からなる群から選ばれる環を意味するものとする。
本発明における芳香環含有多官能(メタ)アクリレート(A)には、炭素数(以下Cと略記)12以上かつ数平均分子量[以下Mnと略記。測定はゲルパーミエイションクロマトグフラフィー(GPC)法による。]2,000以下の、ジ(メタ)アクリレートおよび3価〜8価またはそれ以上のポリ(メタ)アクリレートが含まれる。
ジ(メタ)アクリレートとしては、例えば芳香脂肪族2価アルコール[C8〜15、例えば、キシリレングリコール、ビス(ヒドロキシエチル)ベンゼン等]のジ(メタ)アクリレート、2価フェノール{単環2価フェノール(C6〜21、例えばハイドロキノン、カテコール、レゾルシノ−ル、ウルシオール)、多環2価フェノール[ビスフェノール(ビスフェノールA、F、C、B、ADおよびS、4,4−ジヒドロキシジフェニル−2,2−ブタン、2,2‘−ビフェニルジメタノール等)、ジヒドロキシビフェニル等]および縮合多環2価フェノール[ジヒドロキシナフタレン(例えば1,5−ジヒドロキシナフタレン)、ビナフトール等]}のジ(メタ)アクリレート、該2価フェノールのEO(初めて出てくる記号であり必ず断ること。)エチレンオキシド(以下EOと略記)および/またはプロピレンオキシド(以下POと略記)1〜10モル付加物のジ(メタ)アクリレート、ジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリル酸付加物、芳香脂肪族1価アルコール[C7〜10、例えばベンジルアルコール、フェニルエチルアルコール、クミルアルコール]のグリシジルエーテルの(メタ)アクリル酸2モル付加物、多環1価アルコール[C14〜20、例えば2−フェネチルベンジルアルコール、3,3−ジフェニル−1−プロパノール]、多環1価フェノール[C13〜20、例えば4−クミルフェノール]および縮合多環1価フェノール[C10〜20、例えば1−および2−ナフトール]等のグリシジルエーテルの(メタ)アクリル酸2モル付加物が挙げられる。
3価〜8価またはそれ以上のポリ(メタ)アクリレートとしては、3価〜8価またはそれ以上の多価フェノール[単環フェノール(ピロガロール、フロログルシノール等)、1価もしくは2価フェノール(フェノール、クレゾール、キシレノール、レゾルシノール等)のアルデヒド(ホルムアルデヒド、グルタールアルデヒド、グリオキザール等)もしくはケトン(アセトン等)の各低縮合物(例えばフェノールもしくはクレゾールノボラック樹脂、レゾールの中間体、フェノールとグリオキザールもしくはグルタールアルデヒドの縮合反応によって得られるポリフェノール、およびレゾルシンとアセトンの縮合反応によって得られるポリフェノール)等]のポリ(メタ)アクリレート、該多価フェノールのEOおよび/またはPO1〜10モル付加物のポリ(メタ)アクリレート、ポリ(3価〜8価またはそれ以上)グリシジルエーテルポリ(メタ)アクリル酸付加物、2価フェノール{単環2価フェノール(C6〜21、例えばハイドロキノン、カテコール、レゾルシノ−ル、ウルシオール)、多環2価フェノール[ビスフェノール(ビスフェノールA、F、C、B、ADおよびS、4,4−ジヒドロキシジフェニル−2,2−ブタン等)、ジヒドロキシビフェニル等]および縮合多環2価フェノール[ジヒドロキシナフタレン(例えば1,5−ジヒドロキシナフタレン)、ビナフトール等]}のグリシジルエーテルの(メタ)アクリル酸4モル付加物等が挙げられる。
本発明における(A)中の芳香環骨格炭素含量(重量%)は20〜45%、好ましくは25〜43%、さらに好ましくは28〜40%である。該含量が20%未満では硬化物の屈折率が低く後述する光学部材への適用が困難であり、45%を超えると硬化物の硬度が低下する。
ここにおいて、芳香環骨格炭素とはベンゼン環またはその縮合環(ナフタレン環、フェナントレン環等)の骨格を構成する炭素を意味するものとする。
該芳香環骨格炭素含量は、1H−NMR(核磁気共鳴スペクトル)分析により測定することができる。
具体的には、例えば内部標準物質(ベンゼン等)を(A)に添加し、内部標準物質由来の1Hのピークの積分値と、(A)中の芳香環に直結するHのピーク(7〜8ppm付近)の積分値との比率から(A)中の芳香環のモル数が求められ、この値から該含量を求めることができる。
(A)中の芳香環骨格炭素含量は、異なる該含量の(A)を組み合わせることにより調整することができる。
また、(A)の(メタ)アクリロイル基当量(g/eq)は、150〜220、好ましくは155〜215、さらに好ましくは160〜200である。(メタ)アクリロイル基当量が150未満では屈折率が低くなり、220を超えると硬度が低下する。
[光重合開始剤(B)]
本発明における光重合開始剤(B)としては、ベンゾイン化合物[C14〜18、例えばベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル];アセトフェノン化合物〔C8〜18、例えばアセトフェノン、2,2−ジエトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2,2−ジエトキシ−2−フェニルアセトフェノン、1,1−ジクロロアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−フェニルプロパン−1−オン、ジエトキシアセトフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノプロパン−1−オン〕;アントラキノン化合物[C14〜19、例えば2−エチルアントラキノン、2−t−ブチルアントラキノン、2−クロロアントラキノン、2−アミルアントラキノン];チオキサントン化合物[C13〜17、例えば2,4−ジエチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、2−クロロチオキサントン];ケタール化合物[C16〜17、例えばアセトフェノンジメチルケタール、ベンジルジメチルケタール];ベンゾフェノン化合物[C13〜21、例えばベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルサルファイド、4,4’−ビスメチルアミノベンゾフェノン];ホスフィンオキシ化合物[C22〜28、例えば2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド、ビス−(2、6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルホスフィンオキシド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキシド]、およびこれらの混合物等が挙げられる。
上記(B)のうち、後述する活性エネルギー線照射後の硬化物が黄変しにくいという耐光性の観点から好ましいのは、アセトフェノン化合物およびホスフィンオキシド化合物、さらに好ましいのは、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノ−プロパン−1−オン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイドおよびビス−(2、6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルホスフィンオキシド、とくに好ましいのは、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンである。
[活性エネルギー線硬化型樹脂組成物]
本発明の活性エネルギー線硬化型樹脂組成物は、上記(A)および(B)を含有してなる。(B)の含有量は、(A)、または(A)と必要により含有させる後述の、芳香環を有しない3官能以上の多官能(メタ)アクリレート(C)との合計重量に基づいて通常20%以下、組成物の活性エネルギー線硬化性および硬化物の耐光性の観点から好ましくは0.5〜15%、さらに好ましくは1〜10%である。
上記組成物は、後述する硬化物の硬度の観点から必要により、芳香環を有しない3官能以上の多官能(メタ)アクリレート(C)をさらに含有させることができる。
(C)としては、C3〜40の多価(3価〜6価またはそれ以上)アルコールおよびそのAO付加物のポリ(メタ)アクリレートが含まれる。
該(C)の具体例としては、トリメチロールプロパン(以下TMPと略記)のトリ(メタ)アクリレート、グリセリン(以下GRと略記)のトリ(メタ)アクリレート、TMPのEO3モルおよびPO3モル付加物の各トリ(メタ)アクリレート、GRのEO3モルおよびPO3モル付加物の各トリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトール(以下PEと略記)のトリ−およびテトラ(メタ)アクリレート、PEのEO4モル付加物のトリ−およびテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパン(以下DTMPと略記)のトリ−およびテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトール(以下DPEと略記)のペンタ−およびヘキサ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
これらのうち、後述する硬化物の硬度の観点から好ましいのはTMPトリ(メタ)アクリレート、GRトリ(メタ)アクリレート、PEテトラ(メタ)アクリレート、DTMPテトラ(メタ)アクリレート、DPEヘキサ(メタ)アクリレート、さらに好ましいのはPEテトラ(メタ)アクリレート、DTMPテトラ(メタ)アクリレートおよびDPEヘキサ(メタ)アクリレートである。
(A)と(C)の重量比は、屈折率および硬度の観点から好ましくは30/70〜90/10、さらに好ましくは65/35〜85/15である。
本発明の組成物は、本発明の効果を阻害しない範囲で、必要によりさらに充填材(D)を加えることができる。
(D)としては、無機充填材〔カーボンブラック、シリカ(例えば微粉ケイ酸、含水ケイ酸、ケイ藻およびコロイダルシリカ)、ケイ酸塩(例えば微粉ケイ酸マグネシウム、タルク、ソープストーン、ステアライト、ケイ酸カルシウム、アルミノケイ酸マグネシウムおよびアルミノケイ酸ソーダ)、炭酸塩[例えば沈降性(活性、乾式、重質または軽質)炭酸カルシウムおよび炭酸マグネシウム]、クレー(例えばカオリン質クレー、セリサイト質クレー、バイロフィライト質クレー、モンモリロナイト質クレー、ベントナイトおよび酸性白土)、硫酸塩[例えば硫酸アルミニウム(例えば硫酸バンドおよびサチンホワイト)、硫酸バリウム(例えばバライト粉、沈降性硫酸バリウムおよびリトポン)、硫酸マグネシウムおよび硫酸カルシウム(石コウ)(例えば無水石コウおよび半水石コウ)]、鉛白、雲母粉、亜鉛華、アルミナ、酸化ジルコニウム、酸化チタン、活性フッ化カルシウム、セメント、石灰、亜硫酸カルシウム、二硫化モリブデン、アスベスト、ガラスファイバー、ロックファイバーおよびマイクロバルーン等〕、有機充填材(例えば、スチレンビーズ、メラミンビーズ、アクリルビーズ、アクリル−スチレンビーズ、ポリカーボネートビーズ)、並びに、有機無機複合充填材(例えば、特開平10−330409号公報、特開2004−307644号公報等に開示の有機無機複合ビーズ)が挙げられる。
これらのうち硬化物の透明性の観点から好ましいのは無機充填材のうちのシリカ、ケイ酸塩、および有機充填材、さらに好ましいのはシリカ、有機充填材である。
(D)は、2種以上併用してもよい。(D)の形状は、特に限定されず、例えば不定形状、中空状、多孔質状、花弁状、凝集状、造粒状および球状のいずれでもよい。
(D)の使用量は組成物の全重量に基づいて、通常50%以下、機械物性および硬化物の可撓性の観点から好ましくは0.5〜30%、さらに好ましくは1〜25%である。
本発明の組成物には、本発明の効果を阻害しない範囲で必要により、さらにその他の添加剤(E)を含有させることができる。(E)としては、分散剤(E1)、消泡剤(E2)、レベリング剤(E3)、シランカップリング剤(E4)、チクソトロピー性付与剤(増粘剤)(E5)、スリップ剤(E6)、酸化防止剤(E7)および紫外線吸収剤(E8)からなる群から選ばれる少なくとも1種が挙げられる。
分散剤(E1)としては、有機分散剤[高分子分散剤(Mn2,000〜500,000)および低分子分散剤(分子量100以上かつMn2,000以下)]および無機分散剤が挙げられる。
有機分散剤のうち、高分子分散剤としては、例えばナフタレンスルホン酸塩[例えばアルカリ金属(例えばNaおよびK)塩およびアンモニウム塩]のホルマリン縮合物、ポリスチレンスルホン酸塩(上記に同じ)、ポリアクリル酸塩(上記に同じ)、ポリカルボン酸塩(上記に同じ)、カルボキシメチルセルロース(Mn1,000〜10,000)およびポリビニルアルコール(Mn1,000〜100,000)が挙げられる。
有機分散剤のうち、低分子分散剤としては、下記のものが挙げられる。
(1)ポリオキシアルキレン型
脂肪族アルコール(C4〜30)、[アルキル(C1〜30)]フェノール、脂肪族(C4〜30)アミンおよび脂肪族(C4〜30)アミドのAO(C2〜4)1〜30モル付加物
脂肪族アルコールとしては例えばn−、i−、sec−およびt−ブタノール、オクタノールおよびドデカノール、アルキルフェノールとしては例えばメチルフェノールおよびノニルフェノール、脂肪族アミンとしては、例えばラウリルアミンおよびメチルステアリルアミンおよび脂肪族アミドとしては、例えばステアリン酸アミドが挙げられる。
(2)多価アルコール型
C4〜30の脂肪酸(例えばラウリン酸およびステアリン酸)と多価(2価〜6価またはそれ以上)アルコール(例えばGR、PE、ソルビットおよびソルビタン)のモノエステル化合物
(3)カルボン酸塩型
C4〜30の脂肪酸(前記に同じ)のアルカリ金属(前記に同じ)塩
(4)硫酸エステル型
C4〜30の脂肪族アルコール(前記に同じ)および脂肪族アルコールのAO(C2〜4)1〜30モル付加物の硫酸エステルアルカリ金属(前記に同じ)塩等
(5)スルホン酸塩型
[アルキル(C1〜30)]フェノール(前記に同じ)のスルホン酸アルカリ金属(前記に同じ)塩
(6)リン酸エステル型
C4〜30の脂肪族アルコール(前記に同じ)および脂肪族アルコールのAO(C2〜4)1〜30モル付加物のモノまたはジリン酸エステルの塩(例えばアルカリ金属(前記に同じ)塩および4級アンモニウム塩)
(7)1〜3級アミン塩型
C4〜30の脂肪族アミン[1級(例えばラウリルアミン等)、2級(例えばジブチルアミン)および3級(例えばジメチルステアリルアミン)]塩酸塩、トリエタノールアミンとC4〜30の脂肪酸(前記に同じ)のモノエステルの無機酸(例えば塩酸、硫酸、硝酸およびリン酸)塩
(8)4級アンモニウム塩型
C4〜30の4級アンモニウム(例えばブチルトリメチルアンモニウム、ジエチルラウリルメチルアンモニウムおよびジメチルジステアリルアンモニウム)の無機酸(上記に同じ)等
が挙げられる。
無機分散剤としては、ポリリン酸のアルカリ金属(前記に同じ)塩およびリン酸系分散剤(例えばリン酸、モノアルキルリン酸エステルおよびジアルキルリン酸エステル等)が挙げられる。
(E1)の使用量は本発明の組成物の全重量に基づいて、通常10%以下、好ましくは0.1〜5%である。
消泡剤(E2)としては、低級アルコール(C1〜6)消泡剤(例えばメタノールおよびブタノール)、高級アルコール(C8〜18)消泡剤(例えばオクチルアルコールおよびヘキサデシルアルコール)、脂肪酸(C10〜20)消泡剤(例えばオレイン酸およびステアリン酸)、脂肪酸エステル(C11〜30)消泡剤(例えばグリセリンモノラウリレート)、リン酸エステル消泡剤(例えばトリブチルホスフェート)、金属石けん消泡剤(例えばステアリン酸カルシウムおよびステアリン酸アルミニウム)、ポリエーテル消泡剤[例えばポリエチレングリコール(以下PEGと略記)(Mn200〜10,000)およびポリプロピレングリコール(以下PPGと略記)(Mn200〜10,000)]、シリコーン消泡剤等(例えばジメチルシリコーンオイル、アルキル変性シリコーンオイルおよびフルオロシリコーンオイル)および鉱物油(例えばシリカ粉末を鉱物油に分散させたもの)消泡剤が挙げられる。
(E2)の使用量は本発明の組成物の全重量に基づいて、通常3%以下、好ましくは0.01〜2%である。
レベリング剤(E3)としては、PEG型非イオン系界面活性剤(例えばノニルフェノールEO1〜40モル付加物およびステアリン酸EO1〜40モル付加物)、多価アルコール型非イオン系界面活性剤(例えばソルビタンパルミチン酸モノエステル、ソルビタンステアリン酸モノエステルおよびソルビタンステアリン酸トリエステル)、フッ素系界面活性剤(例えばパーフルオロアルキルEO1〜50モル付加物、パーフルオロアルキルカルボン酸塩およびパーフルオロアルキルベタイン)、変性シリコーンオイル[ポリエーテル変性シリコンオイルおよび(メタ)アクリレート変性シリコーンオイル等]が挙げられる。
(E3)の使用量は本発明の組成物の全重量に基づいて、通常3%以下、好ましくは0.01〜2%である。
シランカップリング剤(E4)としては、アミノ系シランカップリング剤(例えばγ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシランおよびγ−フェニルアミノフロピルトリメトキシシラン)、ウレイド系シランカップリング剤(例えばウレイドプロピルトリエトキシシラン)、ビニル系シランカップリング剤[例えばビニルエトキシシラン、ビニルメトキシシランおよびビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン]、メタクリレート系シランカップリング剤(例えばγ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランおよびγ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン)、エポキシ系シランカップリング剤(例えばγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン)、イソシアネート系シランカップリング剤(例えばγ−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン)、ポリマー型シランカップリング剤(例えばポリエトキシジメチルシロキサンおよびポリエトキシジメチルシロキサン)、カチオン型シランカップリング剤[例えばN−(N−ベンジル−β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン塩酸塩]が挙げられる。
(E4)の使用量は本発明の組成物の全重量に基づいて、通常10%以下、好ましくは0.5〜7%である。
チクソトロピー性付与剤(増粘剤)(E5)としては、無機系(例えばベントナイト、有機処理ベントナイトおよび極微細表面処理炭酸カルシウム)および有機系(例えば水添ヒマシ油ワックス、ステアリン酸カルシウム、オレイン酸アルミニウムおよび重合アマニ油)が挙げられる。
(E5)の使用量は本発明の組成物の全重量に基づいて、通常20%以下、好ましくは0.5〜10%である。
スリップ剤(E6)としては、高級脂肪酸エステル(例えばステアリン酸ブチル)、高級脂肪酸アミド(例えばエチレンビスステアリン酸アミドおよびオレイン酸アミド)、金属石けん(例えばステアリン酸カルシウムおよびオレイン酸アルミニウム)、高分子量炭化水素(例えばパラフィンワックス)、ポリオレフィンワックス(例えばポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックスおよびカルボキシル基含有ポリエチレンワックス)およびシリコーン(例えばジメチルシリコーンオイル、アルキル変性シリコーンオイルおよびフルオロシリコーンオイル)が挙げられる。
(E6)の使用量は本発明の組成物の全重量に基づいて、通常5%以下、好ましくは0.01〜2%である。
酸化防止剤(E7)としては、ヒンダードフェノール系〔例えばトリエチレングリコール−ビス−[3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、1,6−ヘキサンジオール−ビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドトキシフェニル)プロピオネートおよび3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホネートジエチルエステル〕およびアミン系(例えばn−ブチルアミン、トリエチルアミンおよびジエチルアミノメチルメタクリレート)が挙げられる。
(E7)の使用量は本発明の組成物の全重量に基づいて、通常3%以下、好ましくは0.005〜2%である。
紫外線吸収剤(E8)としては、ベンゾトリアゾール系[例えば2−(5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3,5−ジ−t−ブチル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3,5−ジ−t−ブチル−2−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾールおよび2−(3,5−ジ−t−アミル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール]、トリアジン系〔例えば2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−[(ヘキシル)オキシ]−フェノール〕、ベンゾフェノン系(例えば2−ヒドロキシ−4−n−オクチルオキシベンゾフェノン)およびシュウ酸アニリド系(例えば2−エトキシ−2’−エチルオキサリック酸ビスアニリド)が挙げられる。
(E8)の使用量は本発明の組成物の全重量に基づいて、通常3%以下、好ましくは0.005〜2%である。
(E)全体の使用量は、本発明の組成物の全重量に基づいて、通常50%以下、好ましくは0.005〜30%である。
本発明の組成物は、ホモミキサー等の混合装置を用い、前記(A)と(B)、および必要により(C)〜(E)を混合することにより製造することができる。これらの混合順序についてはとくに制限されることはなく、一括混合してもよいし、逐次混合してもいずれでもよい。
本発明の組成物は、後述する基材への塗布に当たり有機溶剤で希釈して使用することもできる。該有機溶剤としては、例えば、アルコール(C1〜10、例えばメタノール、エタノール、n−およびi−プロパノール、n−、sec−およびt−ブタノール、ベンジルアルコール、オクタノール)、ケトン(C3〜8、例えばアセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジイソブチルケトン、ジブチルケトン、シクロヘキサノン)、エステルまたはエーテルエステル(C4〜10、例えば酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸エチル、γ−ブチロラクトン、エチレングリコール(以下EGと略記)モノメチルアセテート、プロピレングリコールモノメチルアセテート等、エーテル[C4〜10、例えばEGモノメチルエーテル(メチルセロソロブ)、EGモノエチルエーテル(エチルセロソロブ)、ジエチレングリコールモノブチルエーテル(ブチルセロソロブ)、プロピレングリコールモノメチルエーテル]、芳香族炭化水素(C6〜10、例えばベンゼン、トルエン、キシレン)、アミド(C3〜10、例えばジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン)、ハロゲン化炭化水素(C1〜2、例えばメチレンジクロライド、エチレンジクロライド)、石油系溶剤(石油エーテル、石油ナフサ等)が挙げられる。これらは1種単独使用でも、2種以上併用してもよい。
有機溶剤の使用量は、有機溶剤を加える前の本発明の組成物の全重量に基づいて、通常400%以下、取り扱いの容易さおよび塗工安定性の観点から好ましくは25〜250、さらに好ましくは40〜150%である。
本発明の組成物は、基材の少なくとも片面の少なくとも一部に塗工し、必要により乾燥させることで基材の少なくとも片面の少なくとも一部に塗工膜を形成し、後述の活性エネルギー線を照射して該組成物を硬化させることで、硬化物(硬化膜またはハードコート層ということがある)を有する被覆物を得ることができる。
該塗工に際しては、種々の装置、例えば塗工機[バーコーター、グラビアコーター、ロールコーター(サイズプレスロールコーター、ゲートロールコーター等)、エアナイフコーター、スピンコーター、ブレードコーター等]が使用できる。
塗工膜厚は、乾燥後の膜厚として、通常0.5〜250μm、耐摩耗性、耐溶剤性、耐汚染性および乾燥性、硬化性の観点から好ましくは1〜100μmである。
基材としては、通常の塗料が適用できるものであれば、材質、形状、寸法等、特に限定されないが、材質としては例えば紙、木材、金属(鉄、アルミニウム、銅等)、ガラス、プラスチック[ポリエチレンテレフタレート(以下PETと略記)、ポリカーボネート(以下PCと略記)、ポリメチルメタクリレート(以下PMMAと略記)、スチレン、メチルメタクリレート(以下MMAと略記)−スチレン共重合物等]、形状としては、例えばフィルム状、板状が挙げられる。
本発明の組成物は、金型等に注型してから、後述の活性エネルギー線で硬化させることで、板状、フィルム状および特定の形状を有する成形物を得ることができる。例えばレンズアレイ形状が得られるキャビティ(充填空間)を有する型(金型、樹脂型等)にディスペンサー等を用いて、乾燥、硬化後の厚みが0.5〜250μmとなるように塗工(または充填)し、上記金型に塗工(または充填)した樹脂組成物の上から透明基材(透明フィルムを含む)を空気が入らないように加圧積層し、さらに該透明基材上から後述の活性エネルギー線を照射して該組成物を硬化させた後に、金型から離型しレンズシートを得る。
本発明の組成物は、透明基材(プラスチック、ガラス等)とその他基材(前述の透明基材、木材、金属等)の接着剤、粘着剤として使用することができる。例えば、ガラス板上に塗工した後、必要により溶剤を乾燥させ、その後、PETフィルム等で挟み 、PETフィルム上から後述の活性エネルギー線を照射して該組成物を硬化させることで、ガラスとPETを接着することができる。
本発明の組成物の基材への塗工後の乾燥方法としては、例えば熱風乾燥(ドライヤー等)が挙げられる。乾燥温度は、通常10〜200℃、乾燥速度および塗膜の表面平滑性の観点から好ましくは30〜150℃である。乾燥時間は通常10分以下、硬化膜の物性および生産性の観点から好ましくは1〜5分である。
本発明の樹脂組成物を硬化させる際に照射する活性エネルギー線には、紫外線、電子線、X線、赤外線および可視光線が含まれる。これらの活性エネルギー線のうち硬化性と樹脂劣化抑制の観点から好ましいのは紫外線と電子線である。
本発明の組成物を紫外線照射で硬化させる場合は、種々の紫外線照射装置〔例えば型番「VPS/I600」、フュージョンUVシステムズ(株)製〕、光源としてはキセノンランプ、高圧水銀灯、メタルハライドランプ等を使用することができる。
紫外線の照射量(mJ/cm2)は、通常10〜10,000、組成物の硬化性および硬化物(硬化膜)の可撓性の観点から好ましくは100〜5,000である。
電子線で硬化させる場合は、種々の電子線照射装置〔例えばエレクトロンビーム[岩崎電気(株)製]〕を使用することができる。電子線の照射量(Mrad)は、通常0.5〜20、組成物の硬化性並びに硬化物(硬化膜)の可撓性、硬化物および基材の損傷を避けるとの観点から好ましくは1〜15、さらに好ましくは2〜7である。
本発明の組成物は、通常、活性エネルギー線(紫外線、電子線、X線等)により硬化することができるが、必要により熱硬化触媒を含有させた場合は熱で硬化させることができる。
熱硬化触媒としては、過酸化物[C4〜24、例えばt−ブチルヒドロパーオキシド、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ベンゾイルパーオキシド、ラウロイルパーオキシド、メチルエチルケトンパーオキシド];アゾ化合物[C8〜14、例えば2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、ジメチル−2,2’−アゾビスイソブチレート、2,2’−アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリル、1,1−アゾビス−1−シクロヘキサンカーボニトリル、]、およびこれらの混合物等が挙げられる。これらのうち反応性および組成物の安定性の観点から好ましいのは、過酸化物、さらに好ましいのはt−ブチルパーオキシベンゾエートおよびメチルエチルケトンパーオキシドである。
熱硬化触媒の使用量は、(A)と必要により含有させる(C)の合計重量に基づいて通常8%以下、硬化性および保存安定性の観点から好ましくは0.1〜5%である。
本発明の硬化物の屈折率は、光学部材への適用および硬化時の収縮の観点から好ましくは1.55〜1.60、さらに好ましくは1.56〜1.59である。該屈折率は、前記、(A)の有する芳香環骨格炭素含量および/または本発明の樹脂組成物中の該含量を増減することによりその値を高低調整することができる。
本発明の樹脂組成物中の、(A)の有する芳香環骨格炭素の含量(重量%)は、屈折率および硬度の観点から好ましくは10〜40%、さらに好ましくは15〜35%である。
以下、本発明の実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれにより限定されるものではない。以下において、特に指定しない限り「部」は「重量部」、「%」は「重量%」を示す。
製造例1
撹拌機、冷却管および温度計を備えた反応容器に、ビスフェノールAのEO2モル付加物[商品名「ニューポールBPE−20T」、三洋化成工業(株)製]480.3部、パラトルエンスルホン酸19.1部、ハイドロキノン2.4部、トルエン240.1部、アクリル酸251.7部を仕込み、減圧下(1〜3kPa)、100℃でエステル化反応を行った。その後25℃まで冷却し、30%水酸化ナトリウム水溶液197.9部を加えて中和し、分液してトルエン層を除去した後、水層からトルエンを減圧留去してビスフェノールAのEO2モル付加物のジアクリレート(A−1)を得た。(A−1)の芳香環骨格炭素含量は34%、アクリロイル基当量は212であった。
製造例2
製造例1において、ビスフェノールAのEO2モル付加物480.3部、パラトルエンスルホン酸19.1部、ハイドロキノン2.4部、トルエン240.1部、アクリル酸251.7部に代えて、2,2’−ビフェニルジメタノール214部、パラトルエンスルホン酸13部、ハイドロキノン0.5部、トルエン100部、アクリル酸166部を用いたこと以外は製造例1と同様にして、2,2’−ビフェニルジメタノールのジアクリレート(A−2)を得た。(A−2)の芳香環骨格炭素含量は45%、アクリロイル基当量は161であった。
製造例3
撹拌機、冷却管、温度計および滴下ロートを備えた反応容器に、ビスフェノールAジグリシジルエーテル[商品名「エピコート828」、ジャパンエポキシレジン(株)製]294.3部、トルエン147.2部、ハイドロキノン0.6部、アクリル酸246.9部を仕込み、反応容器内を93℃に温度調整した後、トリフェニルホスフィンの3%プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液39.3部を加え、93℃で24時間反応させた。次いで、氷冷した反応容器内にアクリル酸クロライド310部を滴下ロートから3時間かけて滴下し、滴下後6時間反応させた。その後1回当たり水200部を用いて2回水洗浄して水相を除去した後、有機相からトルエンを減圧留去してビスフェノールAジグリシジルエーテルのアクリル酸4モル付加物(A−3)を得た。(A−3)の芳香環骨格炭素含量は24%、アクリロイル基当量は151であった。
実施例1〜6、比較例1〜2
表1の配合組成に従ってディスパーザーで混合撹拌し、実施例1〜6、比較例1〜2の樹脂組成物を得た。表中の配合成分は下記のとおりである。なお、実施例、比較例ではいずれも成分を一括配合し、均一混合して樹脂組成物を作成した。

(比A−1):ビスフェノールAのEO4モル付加物ジアクリレート(芳香環骨格炭素含
量28%、アクリロイル基当量256、2官能アクリレート)
(比A−2):フェノキシEGアクリレート(芳香環骨格炭素含量38%、アクリロイル
基当量192、単官能アクリレート)
(B−1) :1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン[商品名「イルガキュア1
84」、チバスペシャルティケミカルズ(株)製]
(C−1) :DPEヘキサアクリレート
(C−2) :PEトリアクリレート
上記樹脂組成物について、下記項目について評価した。結果を表1に示す。
1.屈折率
該組成物を、PETフィルム[商品名「ルミラーS」、東レ(株)製]2枚(タテ10cm、ヨコ10cm、厚み0.2mm)で該組成物が厚み5μmになるように挟み、紫外線照射装置[機器名「VPS/I600」、フュージョンUVシステムズ(株)製、以下同じ。]を用いて1,000mJ/cm2の紫外線を片面から照射して硬化させ被覆物を得た。該被覆物から表裏のPETフィルムを除き、得られた硬化膜の屈折率を25℃の雰囲気下で屈折率計[商品名「アッベ屈折率計4T」、(株)アタゴ製]を用いて測定した。
2.密着性(硬化物と基材との密着性)
該組成物をガラス板上にディスペンサーを用いて厚さ50〜150μmとなるように塗工した。次に、PETフィルム[商品名「コスモシャインA4300」、東洋紡(株)製、厚さ100μm]の基材を、上記塗工した組成物の上から空気が入らないように加圧積層した。
さらに基材の上から紫外線照射装置を用いて1,000mJ/cm2の紫外線を照射して該組成物を硬化させ、基材の片面に硬化物(膜)を有する被覆物を得た。
該被覆物の硬化物(膜)側の面にナイフで1mm幅に基材面まで達する切れ目を入れて碁盤目(10×10個)を作成し、該碁盤目上にセロハンテープを貼り付け90度剥離を行い、基材からの硬化物(膜)の剥離状態を剥がれた碁盤目の数で評価した。
3.鉛筆硬度
上記2.と同じ方法で作成した被覆物の塗膜表面の鉛筆硬度をJIS K−5600に準じ、鉛筆を45度の角度で、上から1kgの荷重をかけて5mm程度引っかき、傷の付き具合(耐擦傷性)を下記の基準で評価した。

HB: HBの鉛筆では傷が付かないが、Fの鉛筆では傷が付くもの
F: Fの鉛筆では傷が付かないが、Hの鉛筆では傷が付くもの
H: Hの鉛筆では傷が付かないが、2Hの鉛筆では傷が付くもの
2H: 2Hの鉛筆では傷が付かないが、3Hの鉛筆では傷が付くもの
3H: 3Hの鉛筆では傷が付かないが、4Hの鉛筆では傷が付くもの
4H: 4Hの鉛筆では傷が付かないが、5Hの鉛筆では傷が付くもの
Figure 2010126670
表1の結果から、本発明の活性エネルギー線硬化型樹脂組成物を硬化させてなる硬化物(膜)は比較のものに比べて、高屈折率、高硬度で耐擦傷性に優れ、、かつ基材との密着性に優れたバランスのとれた性能を有することがわかる。
本発明の活性エネルギー線硬化型樹脂組成物は、活性エネルギー線照射時の硬化性に優れ、該組成物を硬化させてなる硬化物は、高屈折率、高硬度で耐擦傷性に優れ、基材との密着性にも優れることから、光学フィルム、光学レンズおよび光ディスク等の光学部材を構成する硬化物(ハードコート層)等の用途に幅広く用いることができ、極めて有用である。

Claims (8)

  1. 芳香環含有多官能(メタ)アクリレート(A)および光重合開始剤(B)を含有してなり、(A)が20〜45重量%の芳香環骨格炭素を含有し、150〜220g/eqの(メタ)アクリロイル基当量を有することを特徴とする活性エネルギー線硬化型樹脂組成物。
  2. さらに、芳香環を有しない3官能以上の多官能(メタ)アクリレート(C)を含有させてなる請求項1記載の組成物。
  3. (A)と(C)の重量比が30/70〜90/10である請求項2記載の組成物。
  4. 請求項1〜3のいずれか記載の組成物を硬化させてなる硬化物。
  5. 1.55〜1.60の屈折率を有する請求項4記載の硬化物。
  6. 請求項4または5記載の硬化物を基材の少なくとも片面の少なくとも一部に有する被覆物。
  7. 請求項6記載の被覆物からなる光学フィルム、光学レンズまたは光ディスク。
  8. 請求項1〜3のいずれか記載の組成物を基材の少なくとも片面の少なくとも一部に塗布し、活性エネルギー線を照射して硬化させることを特徴とする被覆物の製造方法。
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