JP2012041493A - 硬化性組成物、その硬化物、及び光学材料 - Google Patents

硬化性組成物、その硬化物、及び光学材料 Download PDF

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Abstract

【課題】
黄変が生じにくく、光学材料として好適な硬化性組成物を提供することを目的とする。
【解決手段】
本発明の硬化性組成物は、少なくとも一種の下記式(1)で表される化合物、及び、少なくとも一種の重合開始剤を含むことを特徴とする。
【化1】
Figure 2012041493

【選択図】 なし

Description

本発明は、特に透明性を要する光学材料に好適に用いられる硬化性組成物、その硬化物、及び光学材料に関するものである。
近年、生産性に優れ、成形加工が容易な光学材料として、エポキシやアクリル等の重合性有機基を備える紫外線硬化性組成物が知られている。
また、光学材料の中でも、蛍光顕微鏡等に使用される密着複層型の回折光学素子が注目を浴びている。密着複層型は複数の層を重ね合わせることでその色収差を相殺することが可能な回折光学素子である。例えば、特許文献1には、フルオレン誘導体を用いた硬化性樹脂からなるプラスチックレンズを、屈折率の異なる他の光学材料と重ね合わせて密着複層型の回折光学素子とすることで、回折効率の波長依存性を低減させることが可能である旨が報告されている(特許文献1を参照)。
特開平11−287904号公報
しかしながら、一般的な硬化性組成物は、硬化後にUV光を照射すると光劣化による黄変が生じてしまうことがあった。これは例えば、i線を励起光として用いる蛍光顕微鏡のプラスチックレンズやディスプレイ等、高い透明性が必要とされる光学材料に用いる場合には特に問題となっていた。例えば、特許文献1に記載されるフルオレン誘導体は、光劣化による黄変を生じ易い。
これを防ぐため、透明な紫外線吸収剤を樹脂に混ぜる方法も考えられているが、紫外線を吸収すれば紫外線吸収剤自体が劣化して黄変等の着色原因になる上、やがては飽和して紫外線を吸収しなくなってしまう。よって、上記のような黄変を生じにくい樹脂が求められてきた。
そこで、本発明は、黄変が生じにくく、光学材料として好適な硬化性組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、これらの問題を解決するため、黄変が生じにくく、光学材料として好適な硬化性組成物を探索した。その結果、硬化後のUV照射における黄変は、ビフェニル骨格に直接結合する酸素原子の影響が大きいと考えられた。そこで、本発明者らは、応変が生じにくく、光学材料として好適な以下のような硬化性組成粒を見出し、発明を完成するに到った。
かくして、本発明の第1によれば、少なくとも一種の下記式(1)で表される化合物(A)、及び、少なくとも一種の重合開始剤(B)を含む硬化性組成物が提供される。
Figure 2012041493
〔式(1)において、R1及びRは、それぞれ独立してハロゲン原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基を表し、m及びnは、それぞれ独立して0又は1〜4までの整数を表し、Rは、炭素数1〜3のアルキル基を表し、aは、1〜3までの整数を表し、Qは、下記式(2)
Figure 2012041493
(式(2)において、Rは、水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基を表す。)で表される基、又は式(3)
Figure 2012041493
(式(3)において、Rは、水素原子又はメチル基を表す。)で表される基を表す。〕
本発明の第2によれば、1個の重合性基を有する化合物(C)をさらに含む上記硬化性組成物が提供される。
本発明の第3によれば、上記硬化性組成物に活性エネルギー線を照射して得られる硬化物が提供される。
本発明の第4によれば、上記硬化物からなる光学材料が提供される。
本発明によれば、黄変が生じにくく、光学材料として好適な硬化性組成物を提供できる。
光学顕微鏡100の概略説明図である。 耐光性評価の概略説明図である。 励起フィルター52の透過率を表すグラフである。 実施例1で調整した組成物の硬化物における透過率を表すグラフである。 実施例2で調整した組成物の硬化物における透過率を表すグラフである。 参考例1で調整した組成物の硬化物における透過率を表すグラフである。 参考例2で調整した組成物の硬化物における透過率を表すグラフである。 比較例1で調整した組成物の硬化物における透過率を表すグラフである。 比較例2で調整した組成物の硬化物における透過率を表すグラフである。 比較例3で調整した組成物の硬化物における透過率を表すグラフである。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の硬化性組成物は、少なくとも一種の下記式(1)で表される化合物(A)、及び、少なくとも一種の重合開始剤(B)を含むことを特徴とする。
Figure 2012041493
(A)化合物
式(1)中のR1及びRは、芳香環上の任意の位置における一価の置換基を表す。例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子;メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基等の炭素数1〜8のアルキル基;メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基等の炭素数1〜8のアルコキシ基等が挙げられる。アルキル基、及びアルコキシ基は、分岐を有していてもよい。また、式(1)で表される化合物の重合性を阻害しない限り、他の任意の置換基を選択することができる。R1及びRは、それぞれ独立に選択することができ、同じ置換基であってもよいし、異なる置換基であってもよい。
m及びnは、それぞれ独立して、0又は1〜4までの整数を表す。mが0の場合は、芳香環上にR1がないことを表し、mが1〜4の場合は、芳香環上にR1がそれぞれ1〜4つ結合していることを表す。nが0の場合は、芳香環上にRがないことを表し、nが1〜4の場合は、芳香環上にRがそれぞれ1〜4つ結合していることを表す。m及びnは、好ましくは0〜2である。
式(1)中のRは、芳香環上の任意の位置におけるメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基等の炭素数1〜8のアルキル基;を表す。中でも好ましくは、炭素数1〜5のアルキル基、特に好ましくは、炭素数1〜3のアルキル基である。Rで表される基の結合位置は、好ましくは4、4’位である。
式(1)中のaは、1〜10までの整数を表す。中でも、1〜5までの整数を表されるものが好ましく、さらには、1〜3までの整数で表されるものが特に好ましい。
式(1)中のQは、下記式(2)、又は下記式(3)で表される基である。
Figure 2012041493
式(2)中のRは、水素原子;メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基等の炭素数1〜8のアルキル基;を表す。中でも好ましくは、炭素数1〜4のアルキル基、特に好ましくは、メチル基、エチル基である。
Figure 2012041493
式(3)中のRは、水素原子又はメチル基を表す。
Qが式(2)で表される基である式(1)で表される化合物(ジエポキシモノマー)は、例えば、下記式(4)で表される化合物と、下記式(5)で表される化合物とを、アルカリ存在下で反応させることによって得ることができる。
Figure 2012041493
式(4)において、R1及びR、m及びn、Rは、前記と同じ意味を表し、bは、0又は1〜9までの整数を表す。
Figure 2012041493
式(5)において、Rは、前記と同じ意味を表す。
bが0である上記式(4)で表される化合物は、例えば、4,4’−ビス(クロロアルキル)ビフェニルが挙げられる。4,4’−ビス(クロロアルキル)ビフェニルとしては、4,4’−ビス(クロロメチル)ビフェニル、4,4’−ビス(クロロエチル)ビフェニルが挙げられる。
bが1〜9までの整数の上記式(4)で表される化合物は、例えば、bが0である上記式(4)で表される化合物と、下記式(6)で表される化合物を反応させることによって得られる。
Figure 2012041493
式(6)において、R1及びR、m及びn、Rは、前記と同じ意味を表す。
上記式(5)で表される化合物は、例えば、2−ヒドロキシメチルオキシラン(グリシドール)、あるいは、2−アルキル−2−ヒドロキシメチルオキシラン等が挙げられる。2−アルキル−2−ヒドロキシメチルオキシランとしては、2−メチル−2−ヒドロキシメチルオキシラン、2−エチル−2−ヒドロキシメチルオキシラン、2−プロピル−2−ヒドロキシメチルオキシラン等が挙げられる。中でも、2−ヒドロキシメチルオキシラン、2−メチル−2−ヒドロキシメチルオキシラン、2−エチル−2−ヒドロキシメチルオキシランが好ましい。
式(4)で表される化合物と式(5)で表される化合物から、式(1)で表される化合物(ジエポキシモノマー)を合成するときに用いるアルカリとしては、アルカリ金属、アルカリ金属の水酸化物、アルカリ金属の炭酸塩、アルカリ土類金属の水酸化物、アルカリ土類金属の炭酸塩およびアルカリ金属水素化物等が挙げられる。また、複数を併用しても良い。好ましくは、水酸化ナトリウムおよび水酸化カリウムである。また、このようなアルカリは、粒状、粉末状、水溶液状で用いるのが好ましい。また、使用量としては、式(5)で表される化合物に対して等モル以上が好ましい。
式(4)で表される化合物と式(5)で表される化合物から、式(1)で表される化合物(ジエポキシモノマー)を合成するときに用いる反応溶媒としては、反応系で不活性なものであれば特に制限はないが、反応系内で精製する水と共沸混合物を形成するものであればより好ましい。例えば、シクロヘキサン、へプタン、オクタン等の脂環式炭化水素を含む脂肪族炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素が好ましく挙げられる。使用量は、式(4)及び(5)で表される化合物1重量部に対して、通常0.01〜50重量部である。
式(4)で表される化合物と式(5)で表される化合物から、式(1)で表される化合物(ジエポキシモノマー)を合成するときには、式(4)で表される化合物とアルカリ、及び反応溶媒の混合物を反応温度まで昇温し、これに式(5)で表される化合物を添加することにより行うことができる。反応温度は、式(1)で表される化合物を生成可能な範囲で適宜設定でき、例えば、60〜150℃の範囲にあることが好ましい。また、窒素ガス、アルゴンガス等の不活性ガス雰囲気で行われることが望ましい。圧力は大気圧以上でも大気圧以下でも行える。なお、相間移動触媒を用いてもよい。
Qが式(3)で表される基である式(1)で表される化合物(ジ(メタ)アクリレートモノマー)は、例えば、下記式(7)で表される化合物と、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸ハライド、(メタ)アクリル酸エステルから選択された1種とを用いたエステル化反応もしくはエステル交換反応で合成できる。
なお、本発明における(メタ)アクリレートとは、アクリレートとメタクリレートの何れか単独、又は混合物を示す。同様に、(メタ)アクリル酸とは、アクリル酸とメタクリル酸の何れか単独、又は混合物を意味する。(メタ)アクリロイル基とは、アクリロイル基とメタクリロイル基とを示す。
Figure 2012041493
式(4)において、R1及びR、m及びn、Rは、前記と同じ意味を表し、cは、0又は1〜9までの整数を表す。
cが0である上記式(7)で表される化合物は、例えば、4,4’−ビス(ヒドロキシアルキル)ビフェニルが挙げられる。4,4’−ビス(ヒドロキシアルキル)ビフェニルとしては、4,4’−ビス(ヒドロキシメチル)ビフェニル、4,4’−ビス(ヒドロキシエチル)ビフェニル、4,4’−ビス(ヒドロキシプロピル)ビフェニル等が挙げられる。
cが1〜9までの整数の上記式(7)で表される化合物は、例えば、cが0である上記式(7)で表される化合物と、上記式(6)で表される化合物を反応させることによって得られる。
本反応は、種々の触媒の存在下に実施される。触媒は、特に限定されるものでないが、式(7)で表される化合物と、(メタ)アクリル酸又は(メタ)アクリル酸エステルから式(1)で表される化合物(ジ(メタ)アクリレートモノマー)をエステル交換反応で合成する際には、例えばアルカリ金属、アルカリ土類金属、アルミニウム、錫、亜鉛、鉛、チタン、ビスマス、ジルコニウム、ゲルマニウム、コバルト、クロム、鉄、銅等の金属及び有機金属化合物、有機酸塩、無機酸塩、ハロゲン化物、ヒドロキシド等の金属化合物、有機スルホン酸あるいはナトリウムメトキシド、リチウムメトキシド、アルミン酸ナトリウム、カチオン型イオン交換樹脂、ゼオライト類、シリカ−アルミナ、シリカ−チタニア、ベントナイト、モンモリロナイト又は活性白土等の固体酸等が用いられる。
式(7)で表される化合物と、(メタ)アクリル酸ハライドから式(1)で表される化合物(ジ(メタ)アクリレートモノマー)をエステル化反応で合成する際には、第三級アミンおよび無機塩基が触媒として好適である。具体例としては、例えばトリエチルアミン、トリプロピルアミン、N,N−ジイソプロピルエチルアミン、トリブチルアミン、トリオクチルアミン、ピリジン、4−ジメチルアミノピリジン、4−ピロリジノピリジン、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム等が挙げられ、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミンが特に好適に用いられる。
上記エステル交換反応およびエステル化反応は、通常有機溶媒中で行われる。例えば塩化メチレン、クロロホルム等のハロゲン系溶媒、ベンゼン、トルエン、エチルベンゼン等の芳香族炭化水素溶媒、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、3−メチルペンタン、2−ヘキセン、シクロヘキサン等の脂肪族炭化水素溶媒、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶媒、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒、ジエチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエーテル系溶媒、アセトニトリル、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルホルムアミド等が挙げられる。使用量は、式(7)に記載の化合物1重量部に対して、通常0.01〜50重量部である。なお、上記エステル交換反応およびエステル化反応は、重合禁止剤の存在下で行ってもよい。
エステル交換反応は、上記触媒の存在下、温度は40〜250℃、好ましくは50〜150℃の範囲で、窒素ガス、アルゴンガス等の不活性ガス雰囲気で行うことが好ましい。また、反応の進行により生成するアルコール、水等を除去しながら行うのが望ましい。これを除去する方法としては、例えば、アルコールや水と共沸する溶媒を共存させることで反応系外に留去する方法が挙げられる。圧力は大気圧以上でも大気圧以下でも行える。
(メタ)アクリル酸ハライドを用いたエステル化反応での温度は、通常−10〜80℃、好ましくは0〜60℃の範囲で行うのが望ましい。
このようにして得られる式(1)で表される化合物であるジエポキシモノマー、及びジ(メタ)アクリレートモノマーを、イオン重合、ラジカル重合等の重合法を用いて重合させ、本発明の組成物を製造することができる。なお、ジエポキシモノマーにはカチオン重合が、ジ(メタ)アクリレートモノマーにはラジカル重合が好適に用いられる。
本発明の組成物は、式(1)で表される化合物を少なくとも一種含有するが、R1、R2、R3の種類や、m、n、aの数が異なる複数の化合物を混合して用いても良く、また式(1)のQが異なる化合物を混合して用いることもできる。また、他のコモノマー類と共重合させることもできる。
本発明の組成物における式(1)で表される化合物の配合部数は特に限定するものではないが、例えば、重合性成分を100重量部として、好ましくは10〜99重量部、さらに好ましくは20〜90重量部、特に好ましくは30〜80重量部である。
(B)重合開始剤
本発明に用いる(B)重合開始剤は、熱もしくは活性エネルギー線により、ラジカルもしくはカチオンを生成する化合物である。なお、ラジカル重合開始剤とカチオン重合開始剤とを併用してもよい。
<カチオン重合開始剤>
本発明におけるカチオン重合開始剤とは、熱又は活性エネルギー線照射により、カチオン重合性基のカチオン重合を誘発するように作用するものであればよい。また、カチオン重合開始剤は、単独又は二種以上を使用してもよく、また、市販されているものをそのまま使用してもよい。
カチオン重合開始剤としては、光が照射されて活性化され、カチオン重合性基の重合を誘発し得る任意の光カチオン重合開始剤を用いることが好ましい。
本発明における光カチオン重合開始剤とは、紫外線の照射によってカチオン重合させうる酸を発生する化合物のことである。
光カチオン重合開始剤としては、有機金属錯体、及びオニウム塩等が挙げられる。有機金属錯体類の具体的な例としては、例えば、鉄−アレン錯体、チタノセン錯体およびアリールシラノール−アルミニウム錯体等が挙げられる。
オニウム塩の具体的な例としては、例えば、ジアゾニウム塩、ヨードニウム塩、スルホニウム塩、セレニウム塩、ピリジニウム塩、フェロセニウム塩、ホスホニウム塩、およびチヲピリニウム塩等が挙げられる。本発明においては、芳香族スルホニウム塩やジアルキルフェナシルスルホニウム塩等のスルホニウム塩が好ましく、更に好ましくは芳香族スルホニウム塩であり、特に好ましくはトリアリールスルホニウム塩である。
トリアリールスルホニウム塩としては、例えば、トリアリールスルホニウムヘキサフルオロホスフェートであり、市販のものとしては、ダウ・ケミカル日本(株)製のサイラキュアUVI−6992等が挙げられる。
ヨードニウム塩およびスルホニウム塩等のオニウム塩の具体的な例としては、アニオンとしてはBF4 -、AsF6 -、SbF6 -、PF6 -、およびB(C654 -等が挙げられるが、好ましくはSbF6 -およびPF6 -等である。
市販の芳香族ヨードニウム塩としては、GE東芝シリコーン社製UV−9380C、ローディア社製PHOTOINITIATOR2074、和光純薬工業(株)製WPI−116、WPI−113およびサートマー社製のCD−1012等が挙げられる。
特にこれらのうち、硬化性と黄変性の低さの点で、UVI−6992(ダウ・ケミカル日本(株)製)が好適である。
光カチオン重合開始剤の使用量は、紫外線の種類や照射量に応じて適宜に調整できる。例えば、カチオン重合性成分100重量部に対して、好ましくは0.001〜10重量部、さらに好ましくは0.1〜5重量部である。光カチオン重合開始剤の配合量が上記範囲内であると、十分な硬化性が得られると共に、重合後の耐熱性および低吸水性等も十分であるので好ましい。また、硬化に真に必要な成分の量が減少することがなく、硬化物の物性の低下や、硬化物の黄変、耐熱性等の他の特性が低下することがないので好ましい。
<ラジカル重合開始剤>
本発明におけるラジカル重合開始剤とは、熱又は活性エネルギー線照射、又はレドックス反応によってラジカル種を誘起するように作用するものであればよい。また、ラジカル重合開始剤は、単独又は二種以上を使用してもよく、また、市販されているものをそのまま使用してもよい。
ラジカル重合開始剤としては、ベンゾイン等のベンゾイン類;ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインフェニルエーテル、ベンゾインアセテート等のベンゾインエーテル類;アセトフェノン、2,2−ジメトキシアセトフェノン、4−(フェニルチオ)アセトフェノン、1,1−ジクロロアセトフェノン等のアセトフェノン類;ベンジル;ベンジルジメチルケタール、ベンジルジエチルケタール等のベンジルケタール類;2−エチルアントラキノン、2−tert−ブチルアントラキノン、1−クロロアントラキノン、2−アミルアントラキノン等のアントラキノン類;2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド(Lucirin(登録商標)TPO)等のベンゾイルホスフィンオキシド類;ベンゾフェノン、4,4’−ビス(N,N’−ジメチルアミノ)ベンゾフェノン等のベンゾフェノン類;チオキサントン類とキサントン類;アクリジン誘導体;フェナゼン誘導体;キノキサリン誘導体;1−フェニル−1,2−プロパンジオン−2−O−ベンゾイルオキシム;1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、フェニル(1−ヒドロキシイソプロピル)ケトン、4−イソプロピルフェニル(1−ヒドロキシイソプロピル)ケトン等の1−ヒドロキシフェニルケトン類;1−アミノフェニルケトン類;4’−メチルチオフェニル−1−ジ(トリクロロメチル)−3,5S−トリアジン、S−トリアジン−2−(スチルベン)−4,6−ビス−トリクロロメチル、パラメトキシスチリルトリアジン等のトリアジン化合物;が挙げられる。
中でも1−ヒドロキシフェニルケトン類、特に、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンが好適に用いられる。
市販の1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンとしては、例えば、イルガキュア184(チバジャパン(株)製)等が挙げられる。
ラジカル重合開始剤の使用量は、紫外線の種類や照射量に応じて適宜に調整できる。例えば、ラジカル重合性成分100重量部に対して、好ましくは0.001〜50重量部、さらに好ましくは0.1〜5重量部である。
(C)1分子中に1個以上の重合性基を有する化合物
本発明の組成物は、重合を阻害しないものであれば、適宜、各種モノマーをさらに含有してもよい。
モノマーとしては、例えば、1分子中に1個以上の重合性基を有する化合物であり、より好ましくは、1分子中に1個以上のカチオン重合性基を有する化合物、1分子中に1個以上のラジカル重合性基を有する化合物等である。
1個以上のカチオン重合性基を有する化合物は、カチオン重合性基が好ましくは10以下であり、より好ましくは5以下の化合物である。具体的には、エポキシ基を有する化合物、オキセタニル基を有する化合物、及びビニルエーテル基を有する化合物等が挙げられ、これらの混合物を用いることもできる。これらは、本発明の組成物からなる硬化物の密着性、硬化性、弾性率等に基づいて適宜選択される。
1個のエポキシ基を有する化合物としては、ビニルシクロヘキセンオキサイド、4−ビニルエポキシシクロヘキサン、1,2−エポキシヘキサデカン等のα−オレフィンエポキサイド、フェニルグリシジルエーテル、2−エチルヘキシルグリシジルエーテル、ドデシルグリシジルエーテル、グリシジルメタクリレート、エポキシヘキサヒドロフタル酸ジオクチル、エポキシヘキサヒドロフタル酸ジ−2−エチルヘキシル、脂肪族高級アルコールのモノグリシジルエーテル類;フェノール、クレゾール、ブチルフェノールまたはこれらにアルキレンオキサイドを付加して得られるポリエーテルアルコールのモノグリシジルエーテル類;高級脂肪酸のモノグリシジルエステル類等が例示できる。
1個のオキセタニル基を有する化合物としては、3−エチル−3−(2−エチルヘキシロキシメチル)オキセタン、3―エチル―3−(ヘキシロキシメチル)オキセタン、3−エチル−3−(シクロヘキシロキシメチル)オキセタン、3−エチル−3−(ドデシロキシメチル)オキセタン、3−エチル−3−(オクタデシロキシメチル)オキセタン、3−エチル−3−(フェノキシメチル)オキセタン、3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン、3―エチル―3−(クロロメチル)オキセタン等が挙げられる。
1個のビニルエーテル基を有する化合物としては、ヒドロキシエチルビニルエーテル、ヒドロキシブチルビニルエーテル、ドデシルビニルエーテル、プロペニルエーテルプロピレンカーボネートおよびシクロヘキシルビニルエーテル等が挙げられる。
2個以上のエポキシ基を有する化合物としては、ジシクロペンタジエンジオキサイド、リモネンジオキサイド、4−ビニルシクロヘキセンジオキサイド、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、ジ(3,4−エポキシシクロヘキシル)アジペート、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(ビスフェノールAジグリシジルエーテル)、ハロゲン化ビスフェノールA型エポキシ樹脂、水素添加ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールSジグリシジルエーテル、ハロゲン化ビスフェノールSジグリシジルエーテル、水素添加ビスフェノールSジグリシジルエーテル、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ハロゲン化ビスフェノールF型エポキシ樹脂、水素添加ビスフェノールF型エポキシ樹脂、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、ポリテトラメチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリブタジエンの両末端がグリシジルエーテル化された化合物、o−、m−、p−クレゾールノボラック型エポキシ樹脂やフェノールノボラック型エポキシ樹脂等のエポキシノボラック樹脂、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールテトラグリシジルエーテル、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキサンカルボキシルレート、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル−5,5−スピロ−3,4−エポキシ)シクロヘキサン−メタ−ジオキサン、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)アジペート、ビス(3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル)アジペート、3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシル−3’,4’−エポキシ−6’−メチルシクロヘキサンカルボキシルレート、メチレンビス(3,4−エポキシシクロヘキサン)、ジシクロペンタジエンジエポキサイド、エチレングリコールのジ(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)エーテル、エチレンビス(3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシルレート)、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、グリセリントリグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル類、;エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン等の脂肪族多価アルコールに1種または2種以上のアルキレンオキサイドを付加することにより得られるポリエーテルポリオールのポリグリシジルエーテル類;脂肪族長鎖二塩基酸のジグリシジルエステル類;ポリブタジエンの内部エポキシ化物、スチレン−ブタジエン共重合体の二重結合が一部エポキシ化された化合物(例えばダイセル化学工業(株)製エポフレンド)、エチレン−ブチレン共重合体とポリイソプレンのブロックコポリマーのポリイソプレンの一部がエポキシ化された化合物(例えばKRATON社製L−207)、4−ビニルシクロヘキセンオキサイドの開環重合体のビニル基をエポキシ化した構造の化合物(例えばダイセル化学工業(株)製EHPE3150)、およびエポキシ化植物油(エポキシ化大豆油、エポキシ化アマニ油等)等が例示できる。
2個以上のオキセタニル基を有する化合物としては、1,4−ビス{[(3−エチル−3−オキセタニル)メトキシ]メチル}ベンゼン、ジ[2−(3−オキセタニル)ブチル]エーテル、1,4−ビス〔(3−エチルオキセタン−3−イル)メトキシ〕ベンゼン、1,3−ビス〔(3−エチルオキセタン−3−イル)メトキシ〕ベンゼン、1,2−ビス〔(3−エチルオキセタン−3−イル)メトキシ〕ベンゼン、4,4’−ビス〔(3−エチルオキセタン−3−イル)メトキシ〕ビフェニル、4,4’−ビス〔(3−エチル−オキセタン−3−イル)メトキシメチル〕ビフェニル、2,2’−ビス〔(3−エチルオキセタン−3−イル)メトキシ〕ビフェニル、3,3’,5,5’−テトラメチル〔4,4’−ビス(3−エチルオキセタン−3−イル)メトキシ〕ビフェニル、2,7−ビス〔(3−エチルオキセタン−3−イル)メトキシ〕ナフタレン、1,6−ビス〔(3−エチルオキセタン−3−イル)メトキシ〕−2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロヘキサン、3(4),8(9)−ビス[(1−エチル−3−オキセタニル)メトキシメチル]−トリシクロ[5.2.1.02.6]デカン、1,2−ビス{2−[(1−エチル−3−オキセタニル)メトキシ]エチルチオ}エタン、4,4’−ビス[(1−エチル−3−オキセタニル)メチル]チオジベンゼンチオエーテル、2,3−ビス[(3−エチルオキセタン−3−イル)メトキシメチル]ノルボルナン、2−エチル−2−[(3−エチルオキセタン−3−イル)メトキシメチル]−1,3−O−ビス[(1−エチル−3−オキセタニル)メチル]−プロパン−1,3−ジオール、2,2−ジメチル−1,3−O−ビス[(3−エチルオキセタン−3−イル)メチル]−プロパン−1,3−ジオール、2−ブチル−2−エチル−1,3−O−ビス[(3−エチルオキセタン−3−イル)メチル]−プロパン−1,3−ジオール、1,4−O−ビス[(3−エチルオキセタン−3−イル)メチル]−ブタン−1,4−ジオール、2,4,6−O−トリス[(3−エチルオキセタン−3−イル)メチル]シアヌル酸、ビスフェノールAと3−エチル−3−クロロメチルオキセタンのエーテル化物等が例示できる。
2個以上のビニルエーテル基を有する化合物としては、シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル、トリエチレングリコールジビニルエーテルおよびノボラック型ジビニルエーテル等が挙げられる。
これらのうち、オキセタニル基を有する化合物は硬化性に優れるため、本発明の組成物に好ましく配合できる。例えば、4,4’−ビス〔(3−エチル−3−オキセタニル)メトキシメチル〕ビフェニル(OXBP、宇部興産(株)製)が好適に用いられる。
1個以上のラジカル重合性基を有する化合物は、ラジカル重合性基が好ましくは10以下であり、より好ましくは5以下の化合物である。具体的には、(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−メトキシメチル(メタ)アクリルアミドおよびN−メトキシブチル(メタ)アクリルアミド等の(メタ)アクリロイル基を有する化合物;フマル酸モノブチルエステル、マレイン酸モノブチルエステル等の不飽和ジカルボン酸のモノアルキルエステル;および無水マレイン酸;等が挙げられ、これらの混合物を用いることもできる。これらは、本発明の組成物からなる硬化物の密着性、硬化性、弾性率等に基づいて適宜選択される。
1個の(メタ)アクリロイル基を有する化合物としては、例えばN−ビニルピロリドン、並びにテトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートおよび2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート類、並びにフェノールのエチレンオキサイド付加物等のフェノールのアルキレンオキサイド付加物の(メタ)アクリレート類、並びにノニルフェノールのようなアルキルフェノールのエチレンオキサイド付加物等のアルキルフェノールのアルキレンオキサイド付加物の(メタ)アクリレート類、並びに2−エチルヘキサノールのエチレンオキサイド付加物の(メタ)アクリレート等の脂肪族アルコールのアルキレンオキサイド付加物の(メタ)アクリレート類等が挙げられる。上記のアルキルとは、分岐があっても良い低級アルキル基であり、具体的には、エチルおよびプロピル等のような炭素数1〜6のものである。また、上記のアルキレンとは、分岐があっても良い低級アルキル基であり、具体的には、エチレンおよびプロピレン等のような炭素数1〜6のものである。また、上記のアルキレンオキサイドとは、エチレンおよびプロピレンのような良い低級アルキレンよりなるものである。本発明の組成物には、これらの化合物を2種以上併用することもできる。
2個以上の(メタ)アクリロイル基を有する化合物としては、エチレンオキサイド変性ビスフェノールFのジ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性ビスフェノールAのジ(メタ)アクリレート、プロピレンオキサイド変性ビスフェノールAのジ(メタ)アクリレート、エトキシ化ビスフェノールAのジ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性イソシアヌル酸のジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリテトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレートモノステアレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、ジメチロールトリシクロデカンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパン(メタ)アクリル酸安息香酸エステル、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、アルキレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性イソシアヌル酸のトリ(メタ)アクリレート、グリセリントリ(メタ)アクリレート、アルキレンオキサイド変性グリセロールのトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート、アルキレングリコールジグリシジルエーテルの(メタ)アクリル酸付加物、ビスフェノールAジグリシジルエーテルの(メタ)アクリル酸付加物、フェノールノボラック型エポキシ樹脂の(メタ)アクリル酸付加物、臭素化ビスフェノールAジグリシジルエーテルの(メタ)アクリル酸付加物等がある。本発明の組成物には、これらの化合物を2種以上併用することもできる。
このようなモノマーの使用量は、適宜調節することができるが、本発明の組成物の重合性基を含む化合物成分100重量部に対して、1〜150重量部含有されていることが好ましい。また、10〜120重量部含有されていることがより好ましく、20〜100重量部含有されていることがさらに好ましい。
(D)その他
本発明の組成物には、その他必要に応じて、他の硬化性モノマー、オリゴマー、ポリマー、フィラー、カップリング剤、酸化防止剤、増感剤、有機溶媒等を配合することができる。
硬化性モノマー、オリゴマー及びポリマーとしては、例えば、モノエポキシ等のエポキシ樹脂用希釈剤、フェノール樹脂、アルキド樹脂、メラミン樹脂、フッ素樹脂、塩化ビニル樹脂、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、ポリエステル樹脂等のモノマー、オリゴマー及びポリマーの、1種または2種以上の組み合わせを挙げることができる。
なお、本発明の組成物の分散及び屈折率を制御するために、低屈折率低分散のフッ素樹脂が好適に用いられる。フッ素モノマーとしては、例えば、1H,1H,6H,6H−パーフルオロ−1,6−ヘキサンジオールジアクリレート(C6DIACRY、Exflur社製)が挙げられる。
フィラーとしては、シリカ、アルミナ、その他金属酸化物等が挙げられる。これにより、チクソトロピー性の付与等ができる。また、電気絶縁材料として使用するときや腐食性のある基材を使用するときには、イオン交換能を有する材料を配合することが好ましい。
硬化剤としては、シランカップリング剤等のカップリング剤が挙げられる。これにより、硬化物の無機材料への密着性を向上させることができる。
酸化防止剤としては、フェノール系酸化防止剤、イオウ系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、アミン系酸化防止剤が挙げられるが、特に好ましいのはフェノール系酸化防止剤である。これにより、耐熱性を向上させることができる。
増感剤としては、ピレン又はピリレン等の光増感剤が挙げられる。これにより、重合速度を加速させることができる。
その他、透明性の要求されない用途に用いる場合には、必要に応じて、補強剤や充填剤、着色剤、顔料、難燃剤等の添加物を、適宜添加することができる。
本発明の組成物および添加物の配合手段としては、加熱溶融混合、ロール、ニーダーによる溶融混練、適当な有機溶剤を用いての湿式混合および乾式混合等が挙げられる。
本発明の組成物は、熱重合開始剤を用いた場合は熱により、活性エネルギー線重合開始剤を用いた場合は活性エネルギー線により、公知の重合技術を用いて硬化することができる。
熱により硬化させる場合、加熱方法は加熱ニーダー又は熱ロール等の設備により加熱混錬する一般的な方法を採用することができる。硬化温度は、好ましくは50〜200℃である。なお、加熱時間は加熱温度により異なるが、一般的には1分〜5時間である。
活性エネルギー線により硬化させる場合、光源としては特に限定されないが、例えば、波長400nm以下に発光分布を有する低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、ケミカルランプ、ブラックライトランプ、マイクロウェーブ励起水銀灯およびメタルハライドランプ等を用いることができる。
照射強度は目的とする製品毎に制御されるものであって特に限定されるものではないが、重合開始剤の活性化に有効な光波長領域(当該重合開始剤によって異なる)の光照射強度が0.1〜100mW/cm2であることが好ましい。
照射時間は、目的とする製品毎に制御されるものであって特に限定されるものではないが、前記光波長領域での光照射強度と光照射時間の積として表される積算光量が10〜10,000mJ/cm2となるように設定されることが好ましい。照射時間は照射強度により異なるが、一般的には0.01〜10分間である。
本発明の組成物は、硬化後の黄変が非常に少ないため、ディスプレイ用材料や光学レンズ等の、透明性を必要とする光学材料として好適に使用する事ができる。また、その他にも、塗料、コーティング材、接着剤等の用途にも使用できる。
ディスプレイ用材料の使用例としては、例えば、液晶ディスプレイのレンズシート、導光板、拡散シート、偏向フィルム等のフィルム類、及びそのコーティング剤、シール剤、被覆剤、スペーサー等が挙げられる。
光学材料の使用例としては、各種光学機器のレンズ、光導波路のコアやクラッドが挙げられる。光学機器のレンズとしては、例えば、図1に示すような光学顕微鏡のレンズである。
図1に、一般的な光学顕微鏡100を示す。試料1の観察像は、試料1の1点からの光束を集光して平行光束とする第一対物レンズ11、第一対物レンズから射出された平行光束を1点に集光し実像を形成する第二対物レンズ12、実像を集光する接眼レンズ13を経て、使用者の眼球2へと導かれる。一方、試料1の照明光は、光源21、リレーレンズ22からなる照明光学系20を通過して、ダイクロイックミラー30により試料1へ偏向され、第一対物レンズ11を通過して試料1を照明する。
このような光学顕微鏡の対物レンズは、1枚の凸レンズだけでは収差により満足な像を得ることができないため、屈折率の異なる特殊ガラスや、凹レンズ、非球面レンズ等を組み合わせることによって、収差を補正する技術が知られている。例えば、光学顕微鏡100の第一対物レンズ11では、凸レンズ11aと、屈折率及び分散の異なる2層を組み合わせた密着複層型回折レンズ11bと、凹レンズ11cと、を用いて、色収差を相殺している。
密着複層型回折レンズでは、低屈折率高分散の素材からなる層と、高屈折率低分散の素材からなる層と、の組み合わせが好適であることが知られているが、低屈折率でありながら高分散な有機材料はほとんど見出されていない。本発明の組成物は、硬化後の黄変がほとんどなく、高い分散を有しているため、例えば、低屈折率の1H,1H,6H,6H−パーフルオロ−1,6−ヘキサンジオールジアクリレート(C6DIACRY)等のフッ素化合物との混合により、低屈折率高分散層に好適な素材として用いることができる。
<実施例>
以下に、実施例および比較例を示し、本発明をより具体的に説明する。ただし、本発明は、これらの実施例によって限定されるものではない。
[硬化性組成物の調整]
以下に示す成分を混合して、硬化性組成物を調整した。表1における略号及び商品名は以下の化合物を示し、数値は重量部である。
(実施例1)
(A)4,4’−ビス〔(2−エチルグリシジルオキシメチル)〕ビフェニル(下記式(8)で表される化合物);50重量部
(B)トリアリールスルホニウムヘキサフルオロホスフェート(UVI−6992、ダウ・ケミカル日本(株)製);1.5重量部
(C1)4,4’−ビス〔(3−エチルオキセタン−3−イル)メトキシメチル〕ビフェニル(OXBP、宇部興産(株)製);48重量部
(C2)3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート(UVR−6110、ダウ・ケミカル日本(株)製);2重量部
Figure 2012041493
(実施例2)
(A)4,4’−ビス〔3−(アクリロイルオキシ)プロピル〕ビフェニル(下記式(9)で表される化合物);50重量部
(B)1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(イルガキュア184、チバジャパン(株)製);2重量部
(C)エトキシ化ビスフェノールAジメタクリレート(BPE−200N、新中村化学工業(株)製);50重量部
Figure 2012041493
(参考例1)
(A)4,4’−ビス〔(3−エチルオキセタン−3−イル)メトキシメチル〕ビフェニル(OXBP、宇部興産(株)製);98重量部
(B)トリアリールスルホニウムヘキサフルオロホスフェート(UVI−6992、ダウ・ケミカル日本(株)製);1.5重量部
(C)3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート(UVR−6110、ダウ・ケミカル日本(株)製);2重量部
(参考例2)
(A)エトキシ化ビスフェノールAジメタクリレート(BPE−200N、新中村化学工業(株)製);100重量部
(B)1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(イルガキュア184、チバジャパン(株)製);2重量部
(比較例1)
(A)2−〔(3−エチルオキセタン−3−イル)メトキシ〕ビフェニル(2−BPMOX、東亞合成(株)製);98重量部
(B)トリアリールスルホニウムヘキサフルオロホスフェート(UVI−6992、ダウ・ケミカル日本(株)製);1.5重量部
(C)3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート(UVR−6110、ダウ・ケミカル日本(株)製);2重量部
(比較例2)
(A)2,2’−〔(3−エチルオキセタン−3−イル)メトキシ〕ビフェニル(2,2’−BPOX、東亞合成(株)製);98重量部
(B)トリアリールスルホニウムヘキサフルオロホスフェート(UVI−6992、ダウ・ケミカル日本(株)製);1.5重量部
(C)3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート(UVR−6110、ダウ・ケミカル日本(株)製);2重量部
(比較例3)
(A)エトキシ化O-フェニルフェノールアクリレート(A−LEN−10、新中村化学工業(株));100重量部
(B)1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(イルガキュア184、チバジャパン(株)製);2重量部
Figure 2012041493
[硬化物の作成]
次に、実施例1,2、参考例1,2、比較例1〜3の各硬化性組成物にUV光を照射して硬化させた。上記調整した硬化性組成物を、それぞれ、100ミクロンのスペーサーを置いた石英基板に適量塗布して該石英基板で挟み、UV照射装置(HOYA CANDEO OPTRONICS(株)製、EX250)を用いて、すりガラス越しに25cmW/cm(波長365nm)で60秒間UV光を照射した。さらに、UV照射装置(アイグラフィックス(株)製)を用いて、40mW/cm(波長365nm)で250秒間UV光を照射して硬化させ、それぞれの硬化性組成物からなる石英基板で挟まれた硬化物を作成した。なお、石英基板は、樹脂と接着させるため、予めシランカップリング剤で処理したものを用いた。
[耐光性の評価]
上記作成した実施例1,2、参考例1,2、比較例1〜3の各硬化物にUV光をさらに照射し、前後の透過率の変化により耐光性の評価を行った。高圧水銀ランプ51を備えたUV照射装置(HOYA CANDEO OPTRONICS(株)製、UL750)を用いて、図3に示す透過率を有する励起フィルター52を通したUV光を、180mW/cm(波長365nm)で7時間照射した。図4〜9にその結果を示す。
本発明の組成物を用いた実施例1,2、及び参考例1,2では、UV照射前の透過率とUV照射後の透過率では、ほぼ変化が見られないか、UV照射後の透過率がUV照射前の透過率を上回り、黄変はほとんどなかった。しかしながら、比較例1〜3では、UV照射後の透過率がUV照射前の透過率を下回り、明らかな黄変があった。
[屈折率及び分散の評価]
次に、実施例1,2、参考例1、2、比較例1〜3の各未硬化物、及び1H,1H,6H,6H−パーフルオロ−1,6−ヘキサンジオールジアクリレート(C6DIACRY)の硬化物について、多波長アッベ屈折計((株)アタゴ製、DR−M2/1550)を用いて屈折率(nD)と分散(nF−nC)を測定した。結果を表2に示す。
Figure 2012041493
実施例1,2と、参考例1,2、及び比較例1〜3の屈折率、分散を比べると、それぞれほとんど差が無く、式(8)及び(9)で表される化合物が、高い屈折率及び分散を保持している。このことから、本発明の組成物によれば、耐光性が高く、且つ高い屈折率を有する樹脂が得られることがわかる。
本発明の組成物は、硬化後の黄変が非常に少ないため、透明性を必要とする光学材料として好適に使用する事ができる。中でも、密着複層型の回折光学素子材料として特に好適に用いる事ができる。
1:試料、2:眼球、11:第一対物レンズ、12:第二対物レンズ、13:接眼レンズ、20:照明光学系、21:光源、22:リレーレンズ、30:ダイクロイックミラー、51:高圧水銀ランプ、52:励起フィルター、53:石英基板、54:硬化物、100:光学顕微鏡

Claims (4)

  1. 本発明の硬化性組成物は、少なくとも一種の下記式(1)で表される化合物、及び、少なくとも一種の重合開始剤を含むことを特徴とする。
    Figure 2012041493
    〔式(1)において、R1及びRは、それぞれ独立してハロゲン原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基を表し、m及びnは、それぞれ独立して0又は1〜4までの整数を表し、Rは、は、炭素数1〜3のアルキル基を表し、aは、1〜3までの整数を表し、Qは、下記式(2)
    Figure 2012041493
    (式(2)において、Rは、水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基を表す。)で表される基、又は式(3)
    Figure 2012041493
    (式(3)において、Rは、水素原子又はメチル基を表す。)で表される基を表す。〕
  2. 請求項1に記載の硬化性組成物であって、
    1個の重合性基を有する化合物を、さらに含むことを特徴とする硬化性組成物。
  3. 請求項1または2に記載の硬化性組成物であって、
    前記硬化性組成物に、活性エネルギー線を照射して得られる硬化物。
  4. 請求項3に記載の硬化物からなる光学材料。
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