JP5138399B2 - サーボプレス機械 - Google Patents

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Description

本発明は、駆動電源供給用のコンデンサを有し、スライドモーション情報に基づきサーボモータを回転駆動可能でかつスライド駆動機構を介してサーボモータの回転運動をスライドの昇降運動に変換しつつプレス成形可能なサーボプレス機械に関する。
サーボモータを用いたプレス機械では、スライドモーションを容易に設定(乃至選択)することができる(例えば、特許文献1)。スライド速度を自由に変更できるばかりか、スライドを一時停止させ、正逆回転によりスライドを昇降反転させることもできるから、プレス成形態様に対する適応性を拡大できかつ高品質製品を生産することができる。
かかるサーボプレス機械は、モータ回転制御部が、予め設定されたスライドモーション情報(モーション指令信号)に従ってサーボモータを回転制御する。スライド駆動機構は、モータ回転により発生されるモータ回転動力を入力として、スライドを駆動する。スライド駆動機構としては、偏心駆動機構、リンク駆動機構あるいはねじ駆動機構が知られている。構造(機能)上の観点から偏心駆動機構(クランク機構や偏心軸構造)が採用される場合が多い。いずれの場合でも、スライドモーション情報は、行程(時間乃至角度)ごとのスライド位置として規定(作成)される。
図6はクランク機構の場合で、スライドモーション情報である軌跡Rspに従ってスライド位置は上死点(位置Pu)から下死点(位置Pl)に向かって下降され、再び上死点に向かって上昇される。スライド速度は軌跡Rsvで示される。
すなわち、横軸の時刻t0(0.0秒)からスライドの下降を開始する。時刻t1の直前で、ソフトタッチさせるためにスライド速度を低速に落とす。モータトルク(軌跡Rmt)は落ちる。その後に成形領域(この場合は、時刻t1〜t2)に入る。時刻t2で下死点に到達し、時刻t3(約3.6秒)で上死点に戻る。1行程(生産サイクル)は、3.6秒である。
図6のスライドモーション(Rsp)に対応するモータ回転数(速度)は軌跡Rmrである。例えば深絞り成形の場合、品質向上のために低速で運転される。成形終了直後(時刻t2経過後)から加速軌跡Rmrinにしたがって立上げられ高速(許容最大回転数Mrh)とされる。
なお、速度制御性の向上策の一つとしては、運転中に変動する負荷イナーシャを高精度で推定(演算)しかつ速度制御用定数を自動修正する装置が提案(特許文献2)されている。
モータトルク(軌跡Rmt)は、成形負荷(荷重)の発生する時刻t1までの最小的な値から急激に増大され、成形時最大モータトルクTmhとなる。成形終了(時刻t2)で小値に戻される。その後、回転速度の加速(立上げ)に必要なトルク分だけ増大される。太点線で示された許容最大モータトルクTmsは、サーボモータの成形時に許容される最大のモータトルクであり、サーボモータ自身の容量はもとよりモータ回転制御部(位置速度制御部、電流制御部等を含む。)の容量もこのモータトルクに相応するものとして選択されている。
さて、モータ駆動用の電源装置の中には、元電源(交流)を入力として駆動電源(直流)を生成する装置(例えば、特許文献3)が知られている。サーボプレス機械の電源装置もこの種を採用する場合が多い。図7において、電源装置110は、整流回路、スイッチング回路等を含み、元電源設備100からの元電源(交流)を入力として駆動電源(直流)を生成する。この電源装置110と電流制御部33(モータ回転制御部の一部を形成する。)とは正負電路120で結ばれ、正極電路Pと負極電路Nとの間にはコンデンサ130が接続されている。電流制御部33からサーボモータ7に駆動電流が供給される。
上記の通り、サーボプレス機械の負荷(トルクRmt)は、成形領域(t1〜t2)で大きく、その前後の昇降領域で小さい。他の産業機械の場合に比較して負荷(荷重)変動が極めて大きいという固有の技術事項が存在する。つまり、1生産サイクル(1スライド行程)内の負荷変動が大きい。かくして、コンデンサ130の容量は、駆動電源(電圧Vpn)の平滑化機能およびバッファ(蓄電器)機能を持たせるために比較的に大きい。しかも、電源装置110および元電源設備100の小容量化やコスト低減化の点からも、コンデンサ容量は慎重に検討されかつ過不足ないものとして選択されている。つまり、コンデンサ130は、成形時に大量の電力(駆動電源)を放出しつつ電流制御部33に供給する。サーボモータ7の誘起電圧をVmで示す。
特開2003−205395号公報 特開2001−352773号公報 特開2007−282367号公報
ところで、高品質成形の場合は成形領域内でのスライド速度(Rsv)を比較的に低速で運転する。生産性向上の点からは、全領域においてスライド速度を可能な限り高速で運転する。つまり、生産現場においては、作業員が種々なるスライドモーション(Rsp)を選択してプレス成形運転を行なっている。しかし、モータ回転制御部(33)、サーボモータ7、電源関係装置(100、110、130等)の容量や特性との関係まで立ち入った判断を都度に行ないつつスライドモーションの選択作業が行われてはいない。
すなわち、選択(設定)されたスライドモーションと装置的機能・特性との間にミスマッチがあると、不安定運転となる。しかも、作業者の経験や力量によって発生したり、発生しない場合がある。つまり、不安定運転の原因が分からないとされる場合も多い。
これを放置すると、運転を停止しなければならない事態となるばかりか、装置の故障・損傷等を招く虞がある。いずれの場合も、生産性を低下させかつ生産コストを高める。
本発明の目的は、運転以前に不安定運転原因を除去するための修正を行なえるサーボプレス機械を提供することにある。他の目的は、運転中に不安定運転原因を除去する補正を自動的に実行できるサーボプレス機械を提供することにある。
生産現場での不安定運転となるケースを分析すると、高品質成形および生産性向上の双方を満たしたい場合に発生し易い。例えば図6に示す成形領域(t1〜t2)内で、品質に及ぼす影響が小さくなった時期でかつ出来るだけ早期からスライド速度(モータ回転数:軌跡Rmr)を高める早期加速運転が試みられる。例えば、加速軌跡Rmrinの立上げ開始時点を早めることで、早期に許容最大回転数Mrhに到達させる。しかし、装置(110、130、33、7)の仕様・特性は固定化されているので、その追従性にも限界がある。その結果、電圧逆転現象が発生する。
つまり、電流制御部33は、時刻t1から加速用トルクを含むモータトルク(軌跡Rmt)を発生させるための駆動電流をサーボモータ7に供給する。この駆動電力はコンデンサ(バッテリ)130からの放出電力で賄われるので、コンデンサ130の蓄電量は減少しつつ駆動電源電圧Vpnは徐々に低下する。成形用トルクがなくなる成形終了後(時刻t2)に駆動電源電圧Vpnは次第に高まる。他方、サーボモータ7の誘起電圧Vmはモータ回転数(軌跡Rmr)の上昇にともない増大(上昇)する。
かくして、コンデンサ(バッテリ)130の放電出力を利用した電源装置では、スライド速度(モータ回転数)が高速である領域において誘起電圧Vmが駆動電源電圧Vpnを上回ってしまう電圧逆転現象(Vm>Vpn)が生じるわけである。
すなわち、スライドモーション(スライド速度…モータ回転数)の設定内容によっては駆動電源の容量不足(ミスマッチ)が発生する場合がありかつこれが不安定運転原因であると確信する。しかし、この原因究明とその除去を作業者に義務付けることは酷である。ここに、本発明は、不安定運転の発生問題をスライドモーション情報の修正または自動的な補正によって解消可能に形成されたものである。
請求項1の発明に係るサーボプレス機械は、電源装置とモータ回転制御部とを結ぶ正負電路間に接続されたコンデンサを備え、スライドモーション情報に基づきかつ駆動電源を供給しつつサーボモータを回転駆動可能であるとともにスライド駆動機構を介してサーボモータの回転運動をスライドの昇降運動に変換しつつプレス成形可能に形成されたサーボプレス機械において、駆動電源電圧算出手段と誘起電圧算出手段と低電圧状態判別手段と低速化修正指令出力手段とを設け、算出駆動電源電圧が算出誘起電圧よりも低電圧状態であると判別された場合にスライドモーション情報中の速度データについての低速化修正指令を出力可能に形成されている。
請求項2の発明に係るサーボプレス機械は、請求項1の場合と同様なサーボプレス機械において、駆動電源電圧検出手段と誘起電圧検出手段と低電圧状態判別手段と低速化補正実行制御手段とを設け、検出駆動電源電圧が検出誘起電圧よりも低電圧状態であると判別された場合にスライドモーション情報中の速度データについての低速化補正を実行可能に形成されている。
請求項1の発明によれば、運転以前に不安定運転要因を除去するための修正を行なえる。取扱いが簡単で、円滑かつ安定したプレス運転をすることができる。
請求項2の発明によれば、運転中に不安定運転要因を除去する補正を自動的に実行できる。取扱いが一段と簡単で、何時でも円滑かつ安定したプレス運転をすることができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
(第1の実施の形態)
本サーボプレス機械1は、図1〜図4に示す如く、駆動電源電圧算出手段(21、22,23)と誘起電圧算出手段(21、22,23)と低電圧状態判別手段(21、22,23)と低速化修正指令出力手段(21、22,23、26)とを設け、算出駆動電源電圧Vpnが算出誘起電圧Vmよりも低電圧状態であると判別された場合にスライドモーション情報中の速度データについての低速化修正指令を出力可能に形成されている。
すなわち、正負電路120(P,N)間の駆動電源電圧Vpnがサーボモータ7の誘起電圧Vmに比較して低電圧状態であるか否かを判別可能でかつ低電圧状態であると判別された場合にスライドモーション情報に基づく速度データを低速化修正可能である。この修正により、駆動電源電圧を誘起電圧に比較して高電圧状態にすることができる。
確認的に、サーボプレス機械1は、電源装置110とモータ回転制御部30(電流制御部33を含む。)とを結ぶ正負電路間に接続されたコンデンサ130を備え、スライドモーション情報に基づきかつ駆動電源を供給しつつサーボモータ7を回転駆動可能であるとともにスライド駆動機構を介してサーボモータの回転運動をスライドの昇降運動に変換しつつプレス成形可能な構成である。
図1において、スライド駆動機構は、クランク軸3(クランク部4)を含むクランク機構(偏心駆動機構)2から形成されている。このクランク軸3は、軸受に回転自在に支持されかつ直接連結されたAC(交流)サーボモータ7の回転制御により可逆回転(正回転,逆回転)駆動制御可能である。サーボモータ7はDC(直流)サーボモータやリアクタンスモータとしてもよい。
なお、クランク軸3とサーボモータ7とは、ギヤ(減速機)を介して間接的に連結させてもよい。ギヤ(減速機)を介せば、一段と高い加圧力を得ることができる。また、偏心駆動機構は、偏心軸構造でもよい。
スライド6は、フレーム本体に上下方向に摺動自在に装着され、バランス装置に係合されている。クランク軸3を回転駆動すれば、コネクティングロッド5を介してスライド6を昇降駆動することができる。上死点は図3、図4に示す位置Puで、下死点は位置Plである。金型はスライド6側の上型とボルスタ(図示省略)側の下型とからなる。
ACサーボモータ7に連結されたエンコーダ8は、原理的には多数の光学的スリットと光学式検出器とを有し、サーボモータ7(クランク軸3)の回転角度(クランク角度)θを出力するが、この実施形態では、回転角度θ(パルス信号)をスライド6の上下方向位置(パルス信号)に変換して出力する信号変換器(図示省略)を含むものとされている。
なお、便宜的に図1に記載した電圧検出器9、140については、第2の実施の形態において説明する。
全体構成を示す図1(ブロック図)において、プレス制御盤20は、CPU21,不揮発性のメモリ(ROMやHDD等)22,電源断でもデータを記憶保持可能なメモリ(フラッシュRAM等)23,タッチパネル24(操作部25および表示部26)およびインターフェース27・28を含み、メモリ22に格納されたプレス運転制御プログラムによりかつスライドモーション情報に基づいてモータ回転制御部30にモーション指令信号Smtnを生成出力しつつサーボモータ7を回転制御し、スライド6を昇降運動させることができる。なお、図1ではワーク搬送装置等に関する事項は記載省略している。
スライドモーション情報MTN(P、t)は、図3、図4に示す如く、時刻tとスライド6の位置Pとを対応させたスライド位置情報(軌跡Rsp)であり、図1の操作部25(スライド位置情報の設定入力手段25Pt)を用いて設定入力することができる。設定されたスライドモーション情報は、不揮発性メモリ22内のモーション情報エリア22mtnに後で選択利用できるように記憶される。プレス運転に先立ち選択されたスライドモーション情報は、記憶保持可能なメモリ23に展開される。
この実施の形態では、スライドモーション情報(P、t)には、このスライド位置情報(軌跡Rsp)に基づき変換生成された図3、図4に示すモータ回転数情報(軌跡Rmr)が対応記憶されている。このモータ回転数(軌跡Rmr)はスライド速度情報およびクランク機構2の特性から逆算して求められる。なお、低速化修正に係るスライドモーション情報(成形データ)中の速度データとは、スライド速度データおよびモータ回転数データを指すが、最終的にはモータ回転数データとして修正(第2の実施の形態では、補正)される。
このモータ回転数データ(情報)に基づき、図1に示すモーション指令信号(パルス信号)Smtnが生成出力される。モーション指令部(21,22,23)は、位置パルスの払出し方式構造とされている。
すなわち、プレス運転に際して、操作部25を用いて希望のスライドモーション情報(軌跡Rsp)を選択(乃至設定)すると、モーション指令部(21,22,23)は、格納されたプレス運転制御プログラム(モーション指令信号生成出力制御プログラム)に従いモーション指令信号Smtnをモータ回転制御部30に出力する。例えば、モータ回転数が120RPMで、エンコーダ8から1回転(360度)当りに出力されるパルス数が100万パルスで、払出しサイクルタイムが5mSである場合は、1サイクル(5mS)毎に出力されるパルス数は、10000パルス[=(1000000×120)/(60×0.005)]となる。つまり、モータ回転数を変えるには当該サイクルタイム内のパルス数を調整(変更)すればよい。
このモーション指令信号Smtnを受けたモータ回転制御部30では、位置比較器31が目標値であるモーション指令信号Smtnとエンコーダ8で検出された実際のスライド位置信号(フィードバック信号f)とを比較して位置偏差信号を生成出力する。
位置速度制御部32の一部を構成する位置制御部は、入力された位置偏差信号を累積し、それに位置ループゲインを乗じ、速度信号を生成出力する。速度比較器は速度信号と速度検出器(エンコーダ8)からの速度信号(この場合は信号fの速度成分)とを比較して速度偏差信号を生成出力する。他の一部を構成する速度制御部は、入力された速度偏差信号に速度ループゲインを乗じ電流指令信号を電流制御部(アンプ)33に生成出力する。この電流指令信号は、実質的にはモータトルク信号である。
電流制御部33は、電源装置110およびコンデンサ130から供給される駆動電源(電圧Vpn)を用いて、各相目標電流信号を生成しかつ電流偏差信号を生成出力する。引続き、PWM制御、パルス幅変調により各相の電流偏差信号からPWM信号が生成される。最終的には、各PWM信号でスイッチング(ON/OFF)制御され、各相モータ駆動電流U,V,Wを出力することができる。かくして、サーボモータ7を回転駆動制御することができる。
図1において、電源装置110は整流回路、スイッチング回路等を含むコンバータ方式で、元電源装置100からの元電源(交流)を入力として駆動電源(直流)を生成する。この電源装置110と電流制御部(インバータ方式)33とを結ぶ正負電路120(P,N)間には平滑用のコンデンサ130が接続されている。電解コンデンサから形成したが、これに限定されない。成形時の大きなトルク発生用電力は、バッファ機能を持つコンデンサ130の放出電力で賄われる。
さて、駆動電源電圧算出手段(21、22,23)は、駆動電源電圧算出制御プログラムを格納させたメモリ22とデータ展開するメモリ23とこれらを実行するCPU21とから形成され、スライドモーション情報(Rsp)を利用して正負電路間の駆動電源電圧Vpnを算出する(図2のST12)。算出された駆動電源電圧Vpnは、時刻tに対応された駆動電源電圧データとして図1の駆動電源電圧データ記憶手段23Vpnに記憶される。
駆動電源電圧Vpnは、コンデンサ130の端子間電圧であり、サーボモータ7で発生させるトルクTに相当する供給電流を放出する過程で電圧低下する。サーボモータ7に掛かるトルクTは、サーボモータ軸に直結されたイナーシャJを回転させるためのトルクTjと負荷(スライド等々)を加速させるトルクTmと負荷にかかる重力Gを支えるトルクTgとの和である。つまり、時刻tを共通項とし、スライドモーション情報(Rsp)に係る発生トルクTと定数(コンデンサ130の容量等)から算出することができる。
誘起電圧算出手段(21、22,23)は、駆動電源電圧算出手段の場合と同様な構成(21、22,23)とされ、スライドモーション情報(モータ速度)を利用してサーボモータ7の誘起電圧を算出(ST13)する。算出された誘起電圧Vmは、時刻tに対応された誘起電圧データとして誘起電圧データ記憶手段23Vmに記憶される。時刻tは所定タイミング(サンプリングタイム)で、駆動電源電圧Vpnの算出の場合と共通である。
誘起電圧Vmは、サーボモータ7の回転数に比例する値となり、スライドモーション情報に係るスライド速度すなわちモータ回転数(軌跡Rmr)やモータ定数(誘起電圧定数、トルク定数等)を用いて算出することができる。
なお、この実施の形態では、取扱い便宜と迅速処理性の観点から、メモリ23の所定エリアからなる成形データ記憶手段23Ptを設け、この手段にモーション情報エリア22mtnに記憶されているスライドモーション情報MTNの一部をそのままあるいはデータ変換処理して生成した成形データを記憶(コピー)可能に形成してある。もっとも、成形データ記憶手段は、モーション情報エリア22mtnを兼用するものとして構築してもよい。
成形データとしては、最小的にはスライド位置(軌跡Rsp)のみで足りるが、図3、図4に示す成形領域(t1〜t2)およびその後の所定領域(t2〜t232)内のスライド位置(軌跡Rsp)とモータ回転数(軌跡Rmr)としてある。低速化修正(第2の実施形態では低速化補正)の迅速化および容易化のためである。さらに、モータトルク(軌跡Rmt)、駆動電源電圧Vpn(軌跡Rcv)および誘起電圧Vm(軌跡Rmv)を連関させて記憶する。
かかる成形データは、表示部26に拡大したグラフ形式(図3、図4)で表示出力可能に形成してある。詳細後記の速度データ(モータ回転数…軌跡Rmr)の低速化修正の作業容易化を図るためである。修正された速度データ(軌跡Rmr)は、メモリ22mtnに記憶されている当該スライドモーション情報MTNに反映される。以後のプレス運転を、修正後の速度データ(スライドモーション)に基づき、実行可能とするためである。
低電圧状態判別手段(21、22,23)は、所定タイミング(時刻tごと)に算出駆動電源電圧Vpnがこれに対応する算出誘起電圧Vmよりも低電圧状態であるか否かを判別する手段で、図2のST14で実行される。例えば、図3に示す時刻t2における状態は、低電圧状態と判別される(ST14でYES)。図4に示す時刻t2の場合は、高電圧状態(つまり、低電圧状態ではない。)と判別される(ST14でNO)。なお、判別方法はこれに限定されない。例えば、算出差分[Vcd(=Vm−Vpn)]が設定差分[Vsd]以上になった場合に、低電圧状態(逆転現象)であると判別するように形成してもよい。
ところで、一刻算出の判別結果でその後も電圧逆転現象が連続していると決め付けることの信憑性に疑問なしと言えない場合があり得る。そこで、この実施の形態では電圧逆転確認手段(21、22,23)を設け、低電圧状態であると判別された回数nをカウント(ST15)してカウント数nが設定回数N以上である場合に逆転現象が発生していることを確認可能に形成してある。なお、判別方法が上記の差分比較判別とされた場合も同様に形成すればよい。
低速化修正指令出力手段(21、22,23、26)は、算出駆動電源電圧Vpnが対応する算出モータ誘起電圧Vmよりも低電圧状態であると判別された場合(ST14でYES)に、スライドモーション情報中の速度データ(モータ回転数)についての低速化修正指令を出力する手段で、CPU21とメモリ22・23と表示部26とから形成され、図2のST17、ST18で実行される。
なお、低速化修正指令出力は、表示部26への表示出力とされているが、音声ガイド等によって指令告知するようにしてもよい。
速度データ(モータ回転数)の低速化とは、サーボモータ7の回転数(速度)を、モータ誘起電圧Vmの値を駆動電源電圧Vpnの値よりも小値に電圧低下させることのできる低い回転数(速度)にまで落とすことである。この態様としては、モータ回転数の絶対値を低回転数に落とすことのみならず、加速率を下げることや、加速率は変更しないで加速開始時点を遅らせることも含まれる。さらに、特殊事情によっては一時的に減速工程を組込むことができる。いずれも、モータ回転数を図3、図4に示す許容最高速度Mrhにまで立上げるために必要とする時間の長期化(伸長化)を意味する。
かかる構成の実施の形態では、試打ち前やプレス運転前に、設定入力手段25Ptを用いて新たなスライドモーション情報MTNを設定入力(作成)する。時刻tごとのスライド位置Pとして設定する。設定された不連続の情報は、図3に示すよう連続した軌跡Rspとして表示部26に表示される。また、スライドモーション情報MTNに対応するモータ回転数情報(軌跡Rmr)およびモータトルク情報(軌跡Rmt)が自動的に変換生成され、これらも表示されかつメモリ23Ptに記憶される。また、メモリ22mtnに反映(記憶)される。なお、既にメモリ22mtnに記憶されているスライドモーション情報MTNを選択する場合も同様に表示される。
図3において、今回作成されたスライドモーション情報MTNは、スライド6を時刻t0の上死点Puから高速下降させ、時刻t1(約1.4秒)でソフトタッチさせるために低速に落とし、成形領域(時刻t1〜t2)を通過した時刻t2(約2.4秒)で下死点Plとする。その後に高速上昇させ時刻t3(約4.1秒)で上死点Puに戻す。成形領域外では、加速・減速工程を除いてサーボモータ7の許容最高速度Mrhで上昇・下降させる。
また、成形品質を満たすことを前提に、生産性を向上させるため、スライド速度つまりモータ回転数(速度)は時刻t1直後から加速しはじめ時刻t2の直前(時刻t12)において許容最高速度Mrhに到達させる。立上げ時間は時刻t1(約1.4秒)から時刻t12(約2.3)までの0.9秒である。許容最高速度Mrhは、時刻t232(約3.6秒)まで維持される。つまり、生産サイクル(t0〜t3)を4.1秒とするためのスライドモーション情報MTNが作成(選択)されたと理解できる。
この段階では、表示部26に3つの情報(軌跡Rsp、軌跡Rmr、軌跡Rmt)が表示されている。ここで、安定性診断指令を発すると、所定タイミング(図2のST10でYES)ごとに、読取制御手段(21、22,23)がスライドモーション情報を読取る(ST11)。駆動電源電圧算出手段(21、22,23)が駆動電源電圧Vpnを算出し、誘起電圧算出手段(21、22,23)が誘起電圧Vmを算出する(ST12、ST13)。
算出された駆動電源電圧Vpnおよび誘起電圧Vmは、対比容易な態様(図3に示す軌跡Rcvおよび軌跡Rmv)で表示される。図3の場合は、時刻t12直前から誘起電圧Vmが駆動電源電圧Vpn以上である電圧逆転現象が発生していることが判る。しかし、これらの判定を作業員の目視判断のみに任せると、見過ごす虞もある。
ここに、低電圧状態判別手段(21、22,23)が、駆動電源電圧データ(軌跡Rcv)中の時刻Tiにおける駆動電源電圧Vpnが誘起電圧データ(軌跡Rmv)中の対応誘起電圧Vmよりも低電圧状態であると判別する(ST14でYES)。その直後に電圧逆転確認手段(21、22,23)が働く。すなわち、今回のYES判別回数がそれまでのカウント数nに加算(カウント)される(ST15)。
カウント数nがN回以上である場合(ST16でYES)つまり低電圧状態がこれまでにN回連続していた場合に、低速化修正指令出力手段(21、22,23、26)がスライドモーション情報(速度データ)についての低速化修正指令を出力する(ST17、ST18)。
この修正指令は、表示部26に目立つ態様で表示出力される。例えば、“不安定原因を除去するために、スライド速度の低速化修正を行なって下さい。”というメッセージで表示出力(ST18)される。
なお、駆動電源電圧Vpnが、誘起電圧データ中の対応誘起電圧Vmより高い(高電圧状態…常態)であると判別(ST14でNO)された場合には、例えば、“安定運転ができます。”というメッセージが表示出力(ST18)される。
このプログラムは、作業員の意思表示(終了操作)があった場合(ST19でYES)に終了する。終了操作は操作部25のキーを用いて行なう。なお、プログラム終了とは、ST10側にリターンさせないことを意味する。ただし、最近のグラフおよびメッセージを表示部26に固定的に継続表示させておくこともできる。
表示により低速化修正指令を知った作業員は、問題点とその対策(修正点)を見極める。図3において、モータ回転数(軌跡Rmr)は、時刻t1直後から加速され始めかつ約2秒経過時点から加速率を高め、時刻t12において許容最高速度Mrhに到達する。このような急なモータ加速は加速用Tmを増大させるので、結果として負荷(モータトルクT)が急激に大きくなる。モータトルク情報は、最大モータトルクTmhを頂点とする軌跡Rmtとなり、時刻t12から急減する。
したがって、駆動電源電圧Vpn(軌跡Rcv)は、時刻t1(約1.4秒)において最高電圧Vpnhであり、成形(負荷)領域でモータトルク(軌跡Rmt)と半比例的に低圧化(減衰)し、加速率が高められかつ最大モータトルクTmhを発生した後に急激に低下する。つまり、コンデンサ130からサーボモータ7に供給する電力量が急増するので、駆動電源電圧Vpnが急激に最低電圧Vpnlまで低下する。
一方において、時刻t1直後から緩い勾配で加速されていたモータ回転数(軌跡Rmr)が、約2.0秒経過後に急勾配で加速されると、誘起電圧Vm(軌跡Rmv)はモータ回転数に比例して急勾配で高電圧化し、時刻t12(約2.3秒)において最高電圧Vmhに到達してしまう。この結果、時刻t12直前から電圧逆転(Vpn<Vm)現象が起きていると理解できる。
すなわち、生産サイクルを4.1秒(=t3−t0)とするために設定(乃至選択)したスライドモーション情報(軌跡Rsp…軌跡Rmr)では、許容最高速度Mrhに立上げるために必要な立上げ時間(t1〜t12)が短過ぎたと気付く筈である。
かくして、作業員は不安定原因を除去するために、スライド位置情報設定入力手段(成形データ入力手段)25Ptを用いて成形データ記憶手段23Pt(22mtn)に記憶されている成形データ(速度データ)を変更する。最終的には、モータ回転数を低速にする修正作業を行なう。
この修正作業は、スライドモーション情報MTN中の速度データつまり時刻tに対するスライド6の位置Pとして設定変更することで実行される。修正後のモータ回転数(軌跡Rmr)は修正後の軌跡Rspに対応するように自動的に変換生成される。モータトルク(軌跡Rmt)も同様である。この修正結果は、メモリ22mtnに記憶されている当該スライドモーション情報MTNに反映(一部訂正)される。
具体的には、図4に示すように、時刻t12(約2.25秒)におけるモータ回転数を、許容最高速度Mrhよりも低い速度[例えば、Mrm(=Mrh×0.8)]に落とす。図3に示す場合(修正前)に比較して、時刻t1(約1.4秒)から時刻t2(約2.4秒)まで、勾配の緩い加速率に変更(修正)する。また、時刻t12から時刻t2まで一定速度(低い速度Mrm)に保持する。つまり、加速を止めて一定速度期間を設ける。
次いで、時刻t2から時刻231(約3.2秒)までを一段と勾配の緩い加速率(軌跡Rmrin)とし、時刻231において許容最高速度Mrhに到達するように修正する。許容最高速度Mrhは、時刻t232(約3.7秒)まで保持される。
以上の修正内容は、設定目標とした図3の生産サイクル(t3=4.1秒)を大幅に落とすことなく不安定原因を払拭することのできるものである。この修正後の生産サイクルは、図4に示すt3=4.2秒である。換言すれば、生産サイクルを約2%落とすことで、円滑で安定したプレス運転を担保できると理解される。従来例の場合のように、装置(110、130、33、7)の仕様・特性を変更する経済的負担や装置交換に長い停止期間を必要とするという不利を生じない。
この修正作業の妥当性確認のために、作業員は安定性診断指令を再び発する。すると、駆動電源電圧Vpnおよび誘起電圧Vmが算出(ST12、ST13)され、修正(一部訂正)されたスライドモーション情報MTNに基づく軌跡Rsp、軌跡Rmrおよび軌跡Rmtが表示される。と同時に、両電圧Vpn、Vm(軌跡Rcv,Rmv)も、図4に示すように表示部26に表示される。低速化(長期化)による修正後の駆動電源電圧Vpnが、いずれの時刻tにおいても誘起電圧Vmに対して高電圧状態(低電圧状態でない。)であることを目視で確認することができる。
なお、例えば第1回目の修正後のある時刻tにおいて未だ低電圧状態が残っていた場合には、第2回目以降の修正作業およびその確認作業を繰り返す。また、低電圧状態が解消されていたとしても、第1回目の修正に比較して両電圧差(Vpn−Vm)をもっと大きくして電圧的余裕運転をさせたい場合、あるいは両電圧差をもっと小さくして生産性向上運転をさせたい場合も同様に修正作業およびその確認作業を繰り返すことができる。
かくして、図4(修正後)の生産サイクル(t0〜t3)を、図3(修正前)の約4.1秒により近づけた値(例えば、4.15秒)として電圧逆転現象を完全に払拭することも可能である。
しかして、この実施の形態によれば、駆動電源電圧算出手段(21、22,23)と誘起電圧算出手段(21、22,23)と低電圧状態判別手段(21、22,23)と低速化修正指令出力手段(21、22,23、26)とを設け、算出駆動電源電圧Vpnが算出誘起電圧Vmよりも低電圧状態であると判別された場合にスライドモーション情報中の速度データ(モータ回転数)についての低速化修正指令を出力可能であるから、運転以前に不安定運転要因を除去するための修正を行なえる。取扱いが簡単で、円滑かつ安定したプレス運転をすることができる。しかも、成形データ(速度データ)に関する低速化修正作業を適時にかつ簡単に行なえる。
また、算出駆動電源電圧Vpnが算出誘起電圧Vmよりも低電圧状態であることが表示されるので、電気的知識・経験が必ずしも十分でない作業者でも現実の把握が容易であるとともに、結果としてベテランの場合と遜色のないプレス運転を担保できる。
また、電圧逆転確認手段(21、22,23)を設け、低電圧状態が設定回数Nだけ連続した場合に算出駆動電源電圧Vpnと算出誘起電圧Vmとの間に電圧逆転現象が起きたものとして取り扱うようにしたので、信憑性を高められる。
さらに、低速化修正指令出力手段(21、22,23)によりグラフとメッセージとを表示するので、修正指令を確実に知ることができるとともに、修正すべき内容を迅速かつ的確に決められる。
(第2の実施の形態)
この実施の形態は、基本的な構成・機能が第1の実施形態の場合(図1〜図4)と同様であるが、第1の実施の形態が低速化修正指令出力(表示)を見た作業員の操作により修正(低速化)する方式であるのに対して、運転中に低速化補正を自動的に実行可能に形成されている。
したがって、第1の実施形態の場合(図1等)と共通する部分(1、20、30、100、110、120、130、140)については、説明を簡略または省略する。
図1を参照し、駆動電源電圧検出手段は、正負電路120を構成する正電路Pと負電路Nとの間に接続された電圧検出器140から形成され、コンデンサ130の端子間電圧と等しい駆動電源電圧Vpnを検出することができる。所定タイミング(図5のST20でYES)ごとに検出(ST21)された駆動電源電圧Vpnは、当該時刻tと対応させた駆動電源電圧データとしてメモリ23内の駆動電源電圧データ記憶手段23Vpnに記憶される。
誘起電圧検出手段は、電流制御部33とサーボモータ7とを結ぶ電路に装着された電圧検出器9から形成され、サーボモータ7の誘起電圧Vmを検出する。駆動電源電圧の場合と同じ所定タイミング(図5のST20でYES)ごとに検出(ST22)された誘起電圧Vmは、当該時刻tと対応させた誘起電圧データとしてメモリ23内の誘起電圧データ記憶手段23Vmに記憶される。駆動電源電圧データと誘起電圧データとの時刻データ(t)は共通である。
次に、低電圧状態判別手段(21、22,23)は、第1の実施形態の場合と同じで、所定タイミング(時刻t)において検出した駆動電源電圧Vpnがこれに対応する検出誘起電圧Vmよりも低電圧状態であるか否かを判別(ST23)する。
電圧逆転確認手段(21、22,23)により、低電圧状態が設定回数Nだけ連続した場合つまり検出駆動電源電圧Vpnと検出誘起電圧Vmとの間に電圧逆転現象が連続して発生していると確認できたことを条件(ST25でYES)に低速化補正実行制御手段が働く。
すなわち、低速化補正実行制御手段(21、22,23)は、検出駆動電源電圧Vpnがこれに対応する誘起電圧Vmよりも低電圧状態であると判別された場合(図4のST23でYES)に、スライドモーション情報(速度データ)について低速化補正する(ST26)。
メッセージ表示制御手段(21、22,23)は、自動補正内容を表示部26に表示出力(ST27)して、作業員に自動的に実行された低速化補正の内容を確認可能とする。例えば、“不安定原因の除去のため、スライドモーションを一部訂正(低速化)しました。”である。
このメッセージ表示制御手段(21、22,23)は、ST23でNO判別された場合でも、例えば、“安定運転中”というメッセージを表示(ST27)する。
このプログラムは、作業員の意思表示(終了操作)があった場合(ST28でYES)に終了する。プレス運転中は、連続作動するように形成してもよい。
かかる構成の実施の形態では、試打ちやプレス運転中に、低電圧状態判別手段(21、22,23)が、検出(ST21)された駆動電源電圧Vpnと検出(ST22)された誘起電誘起電圧Vmとを比較して低電圧状態であると判別(ST23でYES、ST25でYES)した場合に、低速化補正制御手段(21、22,23)が、速度データについて低速化補正(低電圧状態→高電圧状態)を実行する(ST26)。
この補正内容は、第1の実施の形態において作業員が成形データ入力手段25Ptを用いた手作業により行なわれていた内容と同等の内容とされ、自動的に行なわれる。
なお、1回の補正では、未だ高電圧状態になっていない場合には、一段の低速化補正が再実行される。これを自動的に繰り返す。
この繰返しは、駆動電源電圧Vpnの値が誘起電圧Vmの値よりも小値である限りにおいて、両電圧差(Vpn−Vm)が出来るだけ小さくなるようにスライドモーション情報(軌跡Rsp)を補正する。すなわち、生産サイクル(t0〜t3)の最短化を図りつつ実行される。自動補正の優位性は、この繰返し作業を迅速かつ的確に行なえる点にある。作業者の負担とならないで、生産性を最高的に向上できる。
この補正内容は、メッセージ表示制御手段(21、22,23)により、図4に示すグラフ表示とともにメッセージとして表示部26に表示(ST27)される。また、低速化補正の結果は、メモリ22mtnに記憶されている当該スライドモーション情報MTNに反映(一部訂正)される。
しかして、この実施の形態によれば、駆動電源電圧検出手段(140)と誘起電圧検出手段(9)と低電圧状態判別手段(21、22,23)と低速化補正実行制御手段(21、22,23)とを設け、所定タイミングにおける検出駆動電源電圧Vpnがこれに対応する検出誘起電圧Vmよりも低電圧状態であると判別された場合にスライドモーション情報(速度データ)についての低速化補正を実行可能に形成されているので、運転中に不安定運転原因を自動的に除去することができる。取扱いが一段と簡単で、何時でも円滑かつ安定したプレス運転をすることができる。
また、電圧逆転確認手段(21、22,23)を設け、低電圧状態が設定回数Nだけ連続した場合に補正を実行して検出駆動電源電圧Vpnと検出誘起電圧Vmとの間の電圧逆転現象を解消可能に形成されているので、一時的なノイズ等の影響を払拭できる。信頼性を高められる。
(第3の実施の形態)
この実施の形態は、基本的な構成・機能が第2の実施形態の場合(図1、図3、図4、図5)と同様であるが、第2の実施の形態が駆動電源電圧検出手段および誘起電圧検出手段を用いて検出した駆動電源電圧と誘起電圧との比較により低電圧状態の判別が成されていたのに対して、第1の実施形態の場合と同様に算出された駆動電源電圧と誘起電圧との比較により低電圧状態を判別可能かつ運転中に低速化補正を自動的に実行可能に形成してある。
したがって、第1および第2の実施形態の場合と共通する部分については、省略する。なお、そして、第2の実施形態の場合(図5)のST21、ST22については第1の実施形態の場合(図2)のST11、ST12と読み替えるものとする。
しかして、この実施の形態によれば、ハード的負担を小さくしたまま第2の実施態の場合と同様な効果を奏することができる。
本発明は、運転以前および運転中に拘わらず不安定運転要因を除去できるから、円滑かつ安定したプレス運転と生産性向上を大幅に促進でき、あらゆるプレス成形に有効である。
本発明の第1の実施形態を説明するためのブロック図である。 同じく、動作を説明するためのフローチャートである。 同じく、修正前(補正前)の状態を説明するためのタイミングチャートである。 同じく、修正後(補正後)の状態を説明するためのタイミングチャートである。 本発明の第2の実施形態に係る動作を説明するためのフローチャートである。 従来例を説明するための図(タイミングチャート)である。 従来例(電源装置)を説明するためのブロック図である。
符号の説明
1 サーボプレス機械
2 クランク駆動機構
6 スライド
7 サーボモータ
9 電圧検出器(誘起電圧検出手段)
20 プレス制御盤
21 CPU(低電圧状態判別手段,低速化修正指令出力手段、低速化補正実行制御手段)
22 不揮発性メモリ(低電圧状態判別手段,低速化修正指令出力手段、低速化補正実行制御手段)
23 記憶保持可能なメモリ(低電圧状態判別手段,低速化修正指令出力手段、低速化補正実行制御手段)
25 操作部
26 表示部
30 モータ回転制御部
110 電源装置
120 正負電路
130 コンデンサ
140 電圧検出器(駆動電源電圧検出手段)

Claims (2)

  1. 電源装置とモータ回転制御部とを結ぶ正負電路間に接続されたコンデンサを備え、スライドモーション情報に基づきかつ駆動電源を供給しつつサーボモータを回転駆動可能であるとともにスライド駆動機構を介してサーボモータの回転運動をスライドの昇降運動に変換しつつプレス成形可能に形成されたサーボプレス機械において、
    前記スライドモーション情報を利用して前記正負電路間の駆動電源電圧を算出する駆動電源電圧算出手段と、
    前記スライドモーション情報を利用して前記サーボモータの誘起電圧を算出する誘起電圧算出手段と、
    所定タイミングにおける算出駆動電源電圧がこれに対応する算出誘起電圧よりも低電圧状態であるか否かを判別する低電圧状態判別手段と、
    算出駆動電源電圧が算出誘起電圧よりも低電圧状態であると判別された場合に前記スライドモーション情報中の速度データについての低速化修正指令を出力する低速化修正指令出力手段とを設けた、ことを特徴とするサーボプレス機械。
  2. 電源装置とモータ回転制御部とを結ぶ正負電路間に接続されたコンデンサを備え、スライドモーション情報に基づきかつ駆動電源を供給しつつサーボモータを回転駆動可能であるとともにスライド駆動機構を介してサーボモータの回転運動をスライドの昇降運動に変換しつつプレス成形可能に形成されたサーボプレス機械において、
    前記正負電路間の駆動電源電圧を検出する駆動電源電圧検出手段と、
    前記サーボモータの誘起電圧を検出する誘起電圧検出手段と、
    所定タイミングにおける検出駆動電源電圧がこれに対応する検出誘起電圧よりも低電圧状態であるか否かを判別する低電圧状態判別手段と、
    検出駆動電源電圧が検出誘起電圧よりも低電圧状態であると判別された場合に前記スライドモーション情報中の速度データについての低速化補正を実行する低速化補正実行制御手段とを設けた、ことを特徴とするサーボプレス機械。
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