JP4131627B2 - プレス機械 - Google Patents

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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B30PRESSES
    • B30BPRESSES IN GENERAL
    • B30B1/00Presses, using a press ram, characterised by the features of the drive therefor, pressure being transmitted directly, or through simple thrust or tension members only, to the press ram or platen
    • B30B1/26Presses, using a press ram, characterised by the features of the drive therefor, pressure being transmitted directly, or through simple thrust or tension members only, to the press ram or platen by cams, eccentrics, or cranks
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B30PRESSES
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    • B30B15/00Details of, or accessories for, presses; Auxiliary measures in connection with pressing
    • B30B15/14Control arrangements for mechanically-driven presses
    • B30B15/148Electrical control arrangements

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、クランク軸の回転によりスライドを昇降させつつプレス成形するプレス機械に関する。
【0002】
【背景の技術】
一般的に、絞り成形(プレス成形)において、下降中のパンチ(スライダ)速度を一定に保つことで、絞り性を向上することができる。なお、下降速度一定化は、冷間鍛造においても良い影響となる。
【0003】
ここに、クランク軸の回転によりスライドを昇降させつつプレス成形するプレス機械、すなわちフライホイールとクラッチ・ブレーキをもちかつ駆動機構であるクランク機構(クランク軸)を駆動してパンチ(金型…スライダ)を昇降させるいわゆるクランク式プレス機械では、クランク機構の特性上、図11(B)に実線で示すサイン波形状のスライドモーション(クランクモーションSMC)となるので、パンチ(金型…スライド)の昇降速度を一定に保持することのできる成形領域を設けたり、比較的に低速とすることができる成形領域を設けることができない[図11(A)を参照]。
【0004】
このために、従来は、クランク機構に代えてリンク機構を組込み、パンチ(スライダ)の下死点位置手前での下降速度を低速かつ一定速度とすることができるいわゆるリンク式プレス機械が採用されていた。
【0005】
このリンク式プレス機械の場合、図11(B)に点線で示すスライドモーシ
ョン(リンクモーション)によれば、下死点位置(乃至下死点位置手前)の下降速度を図11(A)に点線で示すように一定にすることができるから、絞り成形を良好に行え、また下死点位置手前での下降速度を低速とすることができるから、ワーク(材料)との接触時における衝撃を小さくすることができる。つまり、騒音・振動の減少化に有効である。
【0006】
しかしながら、このリンク式プレス機械では、構造複雑かつ高コストであるばかりか、絞り成形以外のプレス成形に対する適応性が狭い、という欠点がある。
【0007】
そこで、スライドに相対上下動可能に螺合連結されたボールねじとこのボールねじを回転可能に連結されたモータとを含み、モータの回転制御によりスライドを直接に昇降可能に構成したいわゆるボールねじ式プレス機械が提案されている。このボールねじ式プレス機械によれば、上記したリンク式プレス機械の場合と同様な効果をもたらすが、スライドの加圧力が大きくなるほどにボールねじに加わる反作用が大きくなるので、ボールねじ構造の消耗が問題視されている。
【0008】
なお、ボールねじに代えて台形ねじを用いた場合でも、台形ねじとそのガイドに加わる反作用が一定の箇所(成形時のスライドが位置する高さ付近)に集中してしまうので、やはり台形ねじ構造の消耗が問題視されている。
【0009】
また、スライドの昇降をリニアモータの速度制御により行ういわゆるリニアモータ式プレス機械を構築すれば、上記したリンク式プレス機械の場合と同様な効果をもたらすことはできる。しかし、リニアモータでスライドを直接駆動(昇降)する構造であるから、大きな加圧力を得ることが難しく、小容量で特殊な成形の場合しか使用できない。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
かくして、大きな加圧力の発生,プレス成形態様に対する適応性,消耗問題の有無の点からすると、クランク機構を駆動機構とするのが望ましい。
【0011】
そこで、駆動機構(クランク機構)を構成するクランク軸にモータを結合しかつこのモータを等速回転制御してプレス成形可能に構築したテスト機を用いて試行した。
【0012】
この試行によれば、モータが等速回転するので、スライドが固有的な単振動系の動き[例えば、図10(B)に示すクランクモーションSMC]つまりサイン波形状に近いスライドモーションになってしまうので、リンク式プレス機械等の場合と同様な効果(下死点位置手前での下降速度の一定化による絞り成形の良好性、低速化による騒音・振動の減少性)を奏することができなかった。
【0013】
本発明の目的は、スライドの下降速度を成形領域において一定速度とすることができるクランク機構を用いたプレス機械を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、クランク軸の回転によりスライドを昇降させつつプレス成形するプレス機械において、前記クランク軸をこれに直接またはギヤを介して間接に連結されたモータの回転制御により回転可能に構成し、前記スライドの成形領域を設定する成形領域設定手段と、前記スライドが設定された成形領域内を通過する際の当該スライドの下降速度を設定する下降速度設定手段と、下降中の前記スライドが成形領域設定手段を用いて設定された成形領域内を通過中であるか否かを判別する判別手段と、この判別手段によって前記スライドが成形領域設定手段を用いて設定された成形領域内を通過中であると判別された場合に前記スライドの下降速度を下降速度設定手段を用いて設定された下降速度と同じ下降速度でかつ一定速度となるようにモータの回転速度を制御する一定速度制御手段とが設けられたプレス機械である。
【0015】
請求項1の発明に係るプレス機械では、成形領域設定手段を用いてスライドの成形領域を設定し、下降速度設定手段を用いてスライドが設定された成形領域内を通過する際の当該スライドの下降速度を設定しておく。その場で設定したり、予め記憶しておいた中から選択設定するようにしてもよい。
【0016】
クランク軸の回転によりスライドを昇降させつつプレス成形するプレス運転中でかつ判別手段によってスライドが設定成形領域内を通過中であると判別された場合に、一定速度制御手段は、モータの回転速度を積極的に制御することで、スライド下降速度を設定下降速度と同じ下降速度でかつ一定速度に保持させる。
【0017】
また、請求項2の発明は、前記成形領域設定手段が、前記スライドの下死点位置から上方に離れた成形開始位置および下死点位置と等しい成形終了位置を設定可能に形成されたプレス機械である。
【0018】
請求項2の発明に係るプレス機械では、成形領域設定手段を用いてスライドの下死点位置から上方に離れた成形開始位置と成形終了位置(下死点位置と等しい。)とをセットすることで成形領域を設定することができる。
【0019】
また、請求項3の発明は、前記成形開始位置より上方で予め選択された成形前位置と前記成形開始位置との間を通過する際の前記スライドの下降速度を成形前位置におけるスライド下降速度から前記成形開始位置における前記下降速度設定手段を用いて設定された下降速度と同じ下降速度に減速するように前記モータの回転速度を減速制御する下降時減速制御手段および前記成形終了位置と前記成形終了位置より上方で予め選択された成形後位置との間を通過する際の前記スライドの上昇速度を前記成形終了位置における前記下降速度設定手段を用いて設定された下降速度と同じ下降速度から成形後位置におけるスライド上昇速度に加速するように前記モータの回転速度を加速制御する上昇時加速制御手段が設けられたプレス機械である。
【0020】
請求項3の発明に係るプレス機械では、下降時減速制御手段は、成形領域手前の直前領域(スライド位置が成形開始位置より上方で予め選択された成形前位置と成形開始位置との間。)を通過する際のスライド速度を、成形前位置におけるスライド下降速度から成形開始位置における設定下降速度と同じ下降速度に減速するようにモータを減速制御する。
【0021】
また、上昇時加速制御手段は、成形領域後の直後領域(成形終了位置と成形終了位置より上方で予め選択された成形後位置との間。)を通過する際のスライド上昇速度を成形終了位置における設定下降速度と同じ下降速度から成形後位置におけるスライド上昇速度に加速するようにモータを加速制御する。
【0022】
また、請求項4の発明は、前記下降速度設定手段で設定された下降速度が前記成形領域に入る前の領域手前下降速度よりも高速であると判別された場合にその旨のメッセージを表示可能に形成されたプレス機械である。
【0023】
請求項4の発明に係るプレス機械では、下降速度設定手段を用いて設定された下降速度が成形領域に入る前(領域手前)の下降速度よりも高速であると判別された場合には、設定ミスであると推定し、その旨のメッセージ(例えば、“設定成形速度が高すぎます、再確認して下さい。”)を表示する。例えば、設定下降速度の表示値をオペレータが目視確認しない場合があるから、その注意喚起である。
【0024】
さらに、請求項5の発明は、前記一定速度制御手段が、前記下降速度設定手段で設定された下降速度が前記成形領域に入る前の領域手前下降速度よりも高速である場合に設定下降速度を無視して当該領域手前下降速度が設定されたものとみなして一定速度制御可能かつその旨を表示可能に形成されたプレス機械である。
【0025】
請求項5の発明に係るプレス機械では、一定速度制御手段は、下降速度設定手段を用いた設定下降速度が成形領域に入る前(領域手前)の下降速度よりも高速である場合に、当該設定下降速度を無視(設定ミスが存在する、過誤による設定速度である、設定速度の目視確認がされていない、とみなす。)して、つまり当該領域手前の下降速度が設定されたものとして、一定速度制御する。
【0026】
さらにまた、請求項6の発明は、前記下死点位置以降の戻り所定領域を設定する戻り所定領域設定手段と、前記スライドが設定された戻り所定領域内を通過する際の当該スライドの上昇速度を設定する上昇速度設定手段と、上昇中の前記スライドが戻り所定領域設定手段を用いて設定された戻り所定領域内を通過中であるか否かを判別する第2の判別手段と、この第2の判別手段によって前記スライドが戻り所定領域設定手段を用いて設定された戻り所定領域内を通過中であると判別された場合に前記スライドの上昇速度を上昇速度設定手段を用いて設定された上昇速度と同じ上昇速度でかつ一定速度となるようにモータの回転速度を制御する戻り一定速度制御手段とが設けらたプレス機械である。
【0027】
請求項6の発明に係るプレス機械では、戻り所定領域設定手段を用いて下死点位置以降の戻り所定領域を設定し、上昇速度設定手段を用いてスライドが設定戻り所定領域内を通過する際の上昇速度を設定しておく。
【0028】
プレス運転中、戻り一定速度制御手段は、第2の判別手段によってスライドが設定戻り所定領域内を通過中であると判別された場合に、スライドの上昇速度を設定上昇速度と同じ上昇速度でかつ一定速度となるようにモータの回転速度を制御する。つまり、絞り成形後の金型と製品との接触状態を一定速度下で保持できる。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
【0030】
(第1の実施形態)
本プレス機械1は、図1〜図10に示す如く、成形領域設定手段(51)と下降速度設定手段(52)と、判別手段(81,82)と一定速度制御手段(55,60,70)とを設け、下降中のスライド17が設定された成形領域Ap(Ap’)内を通過中であると判別された場合に一定速度制御手段(55,60,70)がスライド17の下降速度を設定下降速度と同じ下降速度でかつ一定速度となるようにモータ30の回転速度を制御可能に形成されている。
【0031】
図1において、プレス機械10の駆動機構は、クランク軸12等を含むクランク機構11から構成されている。このクランク軸12は、軸受14,14に回転自在に支持されかつ直接連結されたAC(交流)サーボモータからなるモータ30の回転制御により回転駆動制御される。モータ30はDC(直流)サーボモータや永久磁石もブラシも有しないレラクタンスモータ等から形成してもよい。15は、機械式ブレーキである。
【0032】
なお、クランク軸12とモータ30とは、ギヤ(減速機)を介して間接的に連結させてもよい。ギヤ(減速機)を介せば、一段と高い加圧力を得ることができる。
【0033】
スライド17は、フレーム本体(図示省略)に上下方向に摺動自在に装着され、ウエイトバランス装置18に係合されている。したがって、クランク軸12を回転駆動すれば、コンロッド16を介してウエイトバランスされたスライド17を昇降駆動することができる。金型20は、スライド17側の上型21とボルスタ19側の下型22とからなる。この実施形態の金型20では、絞り成形(プレス成形)を主たる目的とするパンチ構造とされている。
【0034】
さて、図1,図2に示すACサーボモータ(30)の各相のモータ駆動電流Iu,Iv,Iwに対応する各相電流信号Ui,Vi,Wiは、電流検出部73によって検出される。また、モータ30には、エンコーダ35が連結されている。
【0035】
このエンコーダ35は、原理的には多数の光学的スリットと光学式検出器とを有し、モータ30(クランク軸12)の回転角度(クランク角度)θを出力するが、この実施形態では、回転角度θ(パルス信号)をスライド17の上下方向位置PT(パルス信号)に変換して出力する信号変換器(図示省略)を含むものとされている。
【0036】
図2において、設定選択指令駆動制御部は、設定選択指令部50と位置・速度制御部60とモータ駆動制御部70とから形成されている。また、これら(50,60,70等)と接続されかつ具体的プレス運転のために必要な図6のプレス運転駆動制御部(コンピュータ80)が設けられている。
【0037】
図6において、プレス運転駆動制御部を形成するコンピュータ80は、CPU81,ROM82,RAM83,発振器(OSC)84,操作パネル(PNL)85,表示部(IND)86およびインターフェイス(I/F)[乃至入出力ポート(I/O)]87を含み、プレス機械全体の駆動制御を司る。
【0038】
インターフェイス(I/F)[乃至入出力ポート(I/O)]87に接続された入出力機器100は、上記の通り、位置(速度)制御部60,モータ駆動制御部70,エンコーダ35等を含む総称概念である。
【0039】
なお、以下では、各種の固定情報,制御プログラム,演算(算出)式等は、ROM82に固定的に格納されているものとして説明するが、これらは書替え可能なフラッシュメモリやハードディスク装置(HDD)等に格納させておくように形成してもよい。
【0040】
図2の設定選択指令部50としては、成形領域設定器51,下降速度設定器52,回転速度設定器53,モーションパターン選択器54およびモーション指令部55を含み、位置・速度制御部60に設定スライド位置信号(設定選択モーション指令信号)PTsを出力可能に形成されている。
【0041】
成形領域設定器51は、図8〜図10に示すスライド17の成形領域Ap(Ap’)を設定する成形領域設定手段を形成する。この実施形態では、クランク軸12の回転角度(クランク角度)θ1,θ2を入力することで成形領域Ap(Ap’)を設定することができる。
【0042】
なお、成形領域設定手段(51)は、スライドの位置PT[図7および図10(B)に示すh)]すなわちPT1(=h1)およびPT2(=h2)を入力することで設定するように形成してもよい。例えば、h1を10mm、h2を0mmとする。
【0043】
すなわち、成形領域設定手段(51)を用いてスライド17の下死点位置PT0(h2)から上方に離れた成形開始位置PT1(h1=10mm)と成形終了位置[下死点位置PT2(h2=0)と等しい。]とをセットすることで成形領域を設定することができるから、無駄なく理想的な成形領域を簡単かつ正確に設定することができるとともに、プレス成形態様等に対する適応性も広い。
【0044】
また、この成形領域設定手段(51)は、図8,図9に示す成形前領域Ab(角度θ0〜角度θ1)および成形後領域Aa(角度θ2〜角度θ3)も設定することができる。両領域も成形領域の場合と同様にスライド位置(h)として設定入力するように形成してもよい。
【0045】
成形前領域Ab(角度θ0〜角度θ1)は、図8,図9に示す加減速区間Ab1(θ1〜θ01),一定速区間Ab2(θ01〜θ02)および加減速区間Ab3(θ02〜θ1)として3区分設定することができる。
【0046】
同様に、成形後領域Aa(角度θ2〜角度θ3)も、加減速区間Aa1(θ2〜θ20),一定速区間Aa2(θ20〜θ21)および加減速区間Aa3(θ21〜θ3)として3区分設定することができる。角度θ3は角度θ0と等しい。
【0047】
加減速領域Ab1(θ0〜θ01),加減速区間Ab3(θ02〜θ1),加減速領域Aa1(θ2〜θ20)および加減速区間Aa3(θ21〜θ3)におけるモータ30は、一定加速度で速度変化する。一定速区間Ab2およびAa2の場合は、モータ30は等速回転である。
【0048】
なお、図8の成形領域Ap’では、モータ30の回転速度を変化させつつスライド17の下降速度(例えば、50mm/sec)を一定に保持する領域であることから、点線で表示してある。
【0049】
また、下降速度設定器52は、スライド17が設定成形領域[Ap(Ap’)]内を通過する際の当該スライド17の上記下降速度(50mm/sec)を設定するための下降速度設定手段を形成する。
【0050】
回転速度設定器53は、モータ30の回転速度(例えば、100rpm)を“手動”で設定するものであるが、“自動”を選択した場合には、予め選択設定されていたモータ30の最高回転速度(最大能力)[例えば、120rpm]が選択されたものとして取扱われる。
【0051】
モーションパターン選択器54としては、複数のスライドモーションパターン[クランク角度θとスライド位置PT(h)とを対応させた関係情報…θ−PT(h)カーブ]の中から、例えば自機(54)内の選択スイッチやキー(85)操作により、1つの記憶関係情報(選択モーションパターン)を選択することができる。スライドモーションパターン[θ−PT(h)カーブ]は、例えば図10(A)に示す“SMC”である。
【0052】
なお、モーションパターン選択器54は、その場で各クランク角度θと当該各スライド位置PT(h)とを対応させて入力することで、モーションパターン[θ−PT(h)カーブSMC]を作成(選択)可能に形成してもよい。
【0053】
選択されたモーションパターン[θ−PT(h)カーブSMC]は、回転速度設定器53を用いて設定されたモータ回転速度(乃至SPM)とともにモーション指令部55に出力される。
【0054】
このモーション指令部55は、自機内に格納された制御プログラム機能により入力された記憶関係情報[選択モーションパターン(SMC),設定成形領域(AP’)内でのスライド下降速度(50mm/sec),設定回転速度(120rpm)等]に基き、所定のタイミング(5mS)で位置パルス(PTs)を出力可能に形成されている。
【0055】
すなわち、モーション指令部55は、位置パルスの払出し方式構造で、選択されたモーションパターン[θ−PT(h)カーブSMC]並びに設定された成形領域(AP’)内での下降速度(50mm/sec)に則り位置指令パルスPTsを生成しつつ位置・速度制御部60に出力する。
【0056】
例えば、回転速度設定器53を用いて設定されたモータ回転速度が120rpmで、エンコーダ35から1回転(360度)当りに出力されるパルス数が100万パルスで、払出しサイクルタイムが5mSである場合は、上記一定速区間Ab2およびAa2における1サイクル(5mS)毎に出力されるパルス数は、10000パルス[=(1000000×120)/(60×0.005)]となる。
【0057】
ただし、図9において、一定速区間Ab2でのパルス払出し態様は、下記する加減速区間Ab3のパルス払出し態様との関係から補正が必要となり、結果として総数377160を37回に分け2段階払出し(1〜19回目:10194、20〜37回目:10193)である。
【0058】
加減速区間Ab3でのパルス払出し態様は、総数91993を16回に分け、漸次減少(9500→9000→…→1993)となる。すなわち、このパルス払出し態様は、スライド下降速度を一定(50mm/sec)にすることができる条件から決定される。つまり、スライド17の位置PT(h)の変化率を一定にする。スライド位置PT(高さh)は、クランク軸12の回転角度(クランク角度)θ等から決まる。
【0059】
つまり、図7に示すクランク角度θとスライド位置PT(高さh)との関係は、クランク軸12の偏心量(クランク半径)をL1,コンロッド16の長さをL2,スライド移動方向の軸線Zと偏心量L1とのなす角(クランク角度)をθ,軸線Zとコンロッド16(の長さL2方向)とのなす角αおよびスライド17の軸心からの距離(高さ)をhとすると、
【数1】
Figure 0004131627
が成立する。この(数1)を利用すれば、スライド位置hを算出することができる。
【0060】
なお、一定速区間Aa2のパルス払出し態様は、一定速区間Ab2のパルス払出し態様の場合と類似的で、総数385431を38回に分け2段階払出し(1〜35回目:10143、36〜38回目;10142)である。
【0061】
また、起動直後での急激な速度(位置)変化を防止する策としてもうけた加減速区間Ab1では、例えば図9に示すように出力パルス数(総計105000)を20回に分けかつ漸次増加(500→1000→…→10000)として払出す。
【0062】
これとは逆に、停止直前での急激な速度(位置)変化を防止する策としてもうけた加減速区間Aa3の場合は、出力パルス数(総計105000)を20回に分けかつ漸次減少(10000→…→1000→500)として払出す。
【0063】
ここに、成形領域AP(AP’)での払出し態様は、成形領域高さhが10mmの場合、総数25416を5回に分けた漸次減少(1993→1993→2980→8536→9914)として払出される。
【0064】
このパルス払出しは、判別手段(CPU81,ROM82)および一定速度制御手段(CPU81,ROM82およびモーション指令部55)の働きで、実行される。
【0065】
判別手段(CPU81,ROM82)は、下降中のスライド17が成形領域設定手段(51)を用いて設定された成形領域AP(AP’)内を通過中であるか否かを判別する。エンコーダ35から出力されるクランク角度θの監視により判別する。
【0066】
一定速度制御手段(55,60,70)は、判別手段(81,82)によってスライド17が成形領域設定手段(51)を用いて設定された成形領域Ap(Ap’)内を通過中であると判別された場合に、スライド17の下降速度を、下降速度設定手段(52)を用いて設定された下降速度(50mm/sec)と同じ下降速度でかつ一定速度となるようにモータ30の回転速度を制御する。
【0067】
なお、一定速度制御手段(55,60,70)は、条件付(みなし運転メッセージ表示制御手段が選択された。)で、下降速度設定手段(52)で設定された下降速度(例えば、100mm/sec)が成形領域AP(AP’)に入る前の領域[実質的には、成形領域突入時直前]におけるスライド下降速度つまり領域手前下降速度[実質的には、成形領域での一定速度(50mm/sec)と同じ。]よりも高速であると判別された場合に、設定下降速度(100mm/sec)を無視して当該領域手前下降速度[実質的には、成形領域での一定速度(50mm/sec)と同じ。]が設定されたものとみなして一定速度制御可能に形成されている。
【0068】
下降時減速制御手段(CPU81,ROM82およびモーション指令部55)は、図8の成形開始位置(角度θ1)[図10(B)のPT1(h1)]より上方で予め選択された成形前位置(角度θ02)と成形開始位置(角度θ1)との間(加減速区間Ab3)を通過する際のスライド17の下降速度を、成形前位置(角度θ02)におけるスライド下降速度(設定されたモータ回転速度120rpmに対応する。)から成形開始位置(角度θ1)における下降速度設定手段(52)を用いて設定された下降速度(50mm/sec)と同じ下降速度(50mm/sec)に減速するようにモータ30の回転速度を減速制御する。
【0069】
なお、この下降時減速制御手段(81,82および55)は、図9に示す加減速期間Aa3の場合は、上昇時回転減速制御手段として働く。最終のスライド下降速度(モータ回転速度)は、“0”である。
【0070】
上昇時加速制御手段(CPU81,ROM82およびモーション指令部55)は、成形終了位置(θ2)とこの成形終了位置(θ2)より上方で予め選択された図8の成形後位置(角度θ20)との間(加減速区間Aa1)を通過する際のスライド17の上昇速度を成形終了位置(下死点位置θ2)における下降速度であって下降速度設定手段(52)を用いて設定された下降速度(50mm/sec)と同じ下降速度(50mm/sec)から成形後位置(角度θ20)におけるスライド上昇速度(設定されたモータ回転速度120rpmに対応する。)に加速するようにモータ30の回転速度を加速制御する。
【0071】
但し、この実施形態の場合は、図8に示す加減速区間Aa1についての払出しパルス数および出力回数は、図9に示すように、ゼロである。何故ならば、成形領域AP(AP’)での最終回目の払出しパルス数が図9に示す“9914”であり、一定速区間Aa2での払出しパルス数は図9に示す“10000”であるから、加減速区間Ab1の場合と同じ傾き(+500パルス)にしたとすると、速度が上がり過ぎる。また、速度比が99.14対100であり、1%未満であるので加減速区間(Ab1)は不要である。したがって、図9では加減速区間Ab1を図示していない。
【0072】
なお、この上昇時加速制御手段(81,82および55)は、加減速期間Ab1の場合は下降時回転加速制御手段として働く。最初のスライド下降速度(モータ回転速度)は、“0”である。
【0073】
一定回転速度制御手段(81,82および55)は、図8,図9の一定速区間Ab2およびAa2を通過する際のモータ回転速度を、設定されたモータ回転速度(120rpm)に一定に保持するように制御することができる。
【0074】
したがって、成形領域(AP’)突入時における衝撃の緩和および低騒音化を達成しつつ、成形領域外でのモータ回転速度を最高能力(例えば、120rpm)として運転することができるので、1スライド昇降時間(生産タクトタイム)を短縮できるわけである。
【0075】
高速設定メッセージ表示制御手段(CPU81,ROM82)は、下降速度設定手段(52)で設定された下降速度(例えば、100mm/sec)が成形領域AP(AP’)に入る前の領域[実質的には、成形領域突入時直前]におけるスライド下降速度つまり領域手前下降速度[設定モータ回転速度,選択スライドモーション等により決まるが、実質的には成形領域内での一定速度(50mm/sec)とほぼ等しい。]よりも高速であると判別された場合に、その旨のメッセージ(例えば、“設定成形速度が高すぎます、再確認して下さい。”)を表示部86に表示する。
【0076】
これにより、過大なミス設定等による高速度でのプレス成形(絞り成形)を回避することができるから、製品の品質を保証できかつ歩留まりを向上できるとともに、取扱いが一段と容易になる。
【0077】
また、みなし運転メッセージ表示制御手段(CPU81,ROM82)は、下降速度設定手段(52)で設定された下降速度(例えば、100mm/sec)が成形領域AP(AP’)に入る前の領域[実質的には、成形領域突入時直前]におけるスライド下降速度つまり領域手前下降速度[設定モータ回転速度,選択スライドモーション等により決まるが、実質的には成形領域内での一定速度(50mm/sec)とほぼ等しい。]よりも高速である場合でかつ一定速度制御手段が当該設定下降速度を無視して当該領域手前下降速度が設定されたものとみなして一定速度制御する旨のメッセージを表示部86に表示する。過大な設定高速度でのプレス成形(例えば、絞り成形)を積極的に回避することができるので、一段と確実に製品の品質を保証できかつ歩留まりを一層向上できる。
【0078】
この実施形態では、高速設定メッセージ表示制御手段(81,82)およびみなし運転メッセージ表示制御手段(81,82)は、選択して切替使用可能である。もとより、両者を同時使用可能に形成してもよい。
【0079】
図2において、位置制御に際する位置制御系(60)への目標値信号は、図10に示す設定されたモーション指令パターン(モーションカーブSMC)に基き出力されるスライド位置相当信号(PTs)である。すなわち、位置速度制御系(60)には、予めまたはその場で設定したスライド17のモーション指令パターンに基き、当該時のクランク角度θに対応するスライド位置PTに相当する信号(目標値信号)が入力される。
【0080】
スライド17のモーション指令パターンには、成形領域突入時におけるスライドの衝撃力の緩和化,成形領域内を除く他の領域でのスライド昇降(1往復)時間の最短化(最高速化)を企図するための情報を盛りこめるわけである。
【0081】
上記の回転速度設定器53を用いて設定されたモータ回転速度が、モーション指令パターン[θ−PT(h)カーブSMC]に反映されている。かくすれば、プレス成形時の衝撃,騒音の低減を図りつつ生産性を一段と向上できる。
【0082】
なお、このプレス運転駆動制御部(80)は、シーケンサ,ロジック回路等を用いて構築することができる。
【0083】
ここにおいて、位置・速度制御部60は、図2に示す如く、位置比較器61,位置制御部62,速度比較器63,速度制御部64を含み、電流制御部(位置・速度制御部)71に電流指令信号Siを出力可能に形成されている。なお、速度検出器36は、図示上の便宜性から位置・速度制御部60に含めた形で表現した。
【0084】
まず、位置比較器61は、モーション指令部55からの設定スライド位置信号(目標値信号)PTsとエンコーダ35で検出された実際のスライド位置信号FPT(フィードバック信号)とを比較して、位置偏差信号△PTを生成出力する。
【0085】
位置制御部62は、入力された位置偏差信号△PTを累計し、それに位置ループゲインを乗じ、速度信号Spを生成出力する。速度比較器63は、この速度信号Spと速度検出器36からの速度信号(速度フィードバック信号)FSとを比較して、速度偏差信号△Sを生成出力する。
【0086】
速度制御部64は、入力された速度偏差信号△Sに速度ループゲインを乗じ電流指令信号Si(トルク信号相当)を生成して電流制御部71に出力する。このトルク信号は、位置(速度)制御中はプレス負荷が加わらないのでモータトルクがほぼ一定で回転速度の増減をするために必要なものでよいから、成形制御中の場合に比較して信号レベルは小さい。
【0087】
モータ駆動制御部70は、電流制御部71とPWM制御部(ドライバー部)72とから構成されている。
【0088】
電流制御部71は、図3に示す如く、各相電流制御部71U,71V,71Wからなる。例えばU相電流制御部71Uは、電流指令信号(トルク信号相当)トルク信号SiとU相信号Upとを乗算してU相目標電流信号Usiを生成し、引続きU相目標電流信号Usiと実際のU相電流信号Uiとを比較して電流偏差信号(U相電流偏差信号)Siuを生成出力する。他のV,W相電流制御部71V,71Wでも、V,W相電流偏差信号Siv,Siwが生成出力される。
【0089】
この電流制御部71に入力される相信号Up,Vp,Wpは、図2の相信号生成部40で生成される。73は、相モータ電流検出部で、各相電流(値)信号Ui,Vi,Wiを検出して電流制御部71へフィードバックする。
【0090】
PWM制御部(ドライバー部)72は、図5に示すパルス幅変調を行う回路(図示省略)と図4(A)に示すアイソレーション回路72Aと図4(B)に示すドライバー72Bとから成る。
【0091】
すなわち、電流制御部71から出力される各相の電流偏差信号Siu,Siv,SiwからPWM変調され、PWM信号Spwmu,Spwmv,Spwmwを生成する。
【0092】
各PWM信号Spwmのパルス信号幅(Wp)は、点弧信号(+U点弧信号あるいは−U点弧信号)の時間幅Wpで決まるが、高負荷(例えばSiuが大電流)の場合は長く、低負荷の場合は短い。
【0093】
ドライバー72Bは、図4(B)に示す各相用の各1対のトランジスタ,ダイオードを含むスイッチング回路からなり、各PWM信号Spwm(例えば、+U,−U)でスイッチング(ON/OFF)制御され、各相モータ駆動電流Iu,Iv,Iwを出力することができる。
【0094】
かかる構成の第1の実施形態に係るプレス機械10では、成形領域設定手段(51)を用いて成形領域等を設定する。すなわち、図8,図9に示す成形領域Ap(Ap’)[角度θ1,θ2]とともにこれに前後する成形前領域Ab(角度θ0〜角度θ1)[加減速区間Ab1(θ1〜θ01),一定速区間Ab2(θ01〜θ02)および加減速区間Ab3(θ02〜θ1)]並びに成形後領域Aa(角度θ2〜角度θ3)[加減速区間Aa1(θ2〜θ20),一定速区間Aa2(θ20〜θ21)および加減速区間Aa3(θ21〜θ3)]を設定する。
【0095】
また、下降速度設定手段(52)を用いてスライド17の設定成形領域Ap(Ap’)[角度θ1〜角度θ2]内における下降速度(50mm/sec)を設定する。これと前後して、回転速度設定器53を用いて、モータ30の回転速度(例えば、120rpm)を設定する。クランクモーションは、モーションパターン選択手段(85,54)を用いて図10(A)に示すSMCが選択されているものとする。
【0096】
この際、高速設定メッセージ表示制御手段(81,82)を選択しておくと、設定下降速度(例えば、100mm/sec)が成形領域AP(AP’)に入る前の領域[成形領域突入時直前]における領域手前下降速度(50mm/sec)よりも高速であると判別された場合には、その旨のメッセージ(例えば、“設定成形速度が高すぎます、再確認して下さい。”)が表示部86に表示される。過大なミス設定等による高速度でのプレス成形を未然防止することができる。この場合は、設定下降速度が50mm/secであるから、メッセージは表示されない。
【0097】
一方、みなし運転メッセージ表示制御手段(81,82)を選択した場合は、この段階では一定速度制御する旨のメッセージはに表示されない(但し、この段階で、表示するように形成してもよい。)。
【0098】
ここで、クランク軸12が図10(B)の上死点位置(PT0)に停止されているプレス運転停止状態を確認してから、プレス運転駆動制御部(80)を用いてプレス運転指令を発する。
【0099】
すると、下降時回転加速制御手段(81,82および55)を形成するモーション指令部55から、図9に示す加減速区間Ab1(θ0〜θ01)内のパルス出力がエンコーダ35で検出されたクランク軸回転角度θに対応させて払出し(漸次増大)される。
【0100】
したがって、位置・速度制御部60およびモータ駆動制御部70が働き、モータ30は各相モータ駆動電流Iu,Iv,Iwにより正(例えば、左回り)回転加速される。スライド17は、図1に示すクランク軸12およびコンロッド16を介して、図9に示すように加速下降運転される。
【0101】
この際のスライドモーションは、図10(A)に示す選択モ―ションカーブSMCを基本とするが、具体的には図10(B)に示すように改変され、スライド17は加速下降される。この下降速度は、図10(C)に示す通りとなる。なお、記号“−”は、下降速度を意味する。すなわち、ショックレスでプレス起動できる。
【0102】
この下降中も、エンコーダ35で検出されたクランク軸角度θ(乃至スライド位置PT=h)は、払出しタイミングを取るためにモーション指令部55に入力され、またフィードバック速度信号FSを生成させるために速度検出器36に入力されているわけである。
【0103】
一定速区間Ab2では、一定回転速度制御手段(81,82および55)が働き、回転速度設定器53を用いて設定されたモータ30の最高能力[回転速度(120rpm)]で運転される。生産性の向上に繋がる。この際のスライド下降速度は、図10(C)に示すようにクランク角度θの増大に伴う変化傾向(増速〜最高速〜減速)のカーブになる。
【0104】
図8の成形前位置(角度θ02)と成形開始位置(角度θ1)との間(加減速区間Ab3)を通過する際(これも判別手段によって判別される。)のスライド17の下降速度は、下降時減速制御手段(81,82および55)の働きにより制御される。
【0105】
つまり、成形前位置(角度θ02)におけるスライド下降速度(設定モータ回転速度120rpmに対応する。)から成形開始位置(角度θ1)における設定下降速度(50mm/sec)と同じ下降速度(50mm/sec)に減速するようにモータ30の回転速度を減速制御する。
【0106】
さらに進み、判別手段(81,82)によりスライド17が設定成形領域Ap(Ap’)内を通過中であると判別された場合には、一定速度制御手段(55,60,70)が、スライド17の下降速度を図10(C)に示す設定下降速度(50mm/sec)と同じ下降速度でかつ一定速度となるようにモータ30の回転速度を制御する。
【0107】
以下、図9に示す如く、一定速区間Aa2においては一定回転速度制御手段(55,60,70)が設定された回転速度(120rpm)に一定に制御し、加減速区間Aa3においては下降時回転減速制御手段(55,60,70)が回転減速制御する。
【0108】
しかして、この第1の実施形態によれば、設定成形領域AP(AP’)内を通過中のスライド(パンチ)17の下降速度を設定下降速度と同じでかつ一定速度(50mm/sec)とすることができるから、絞り性を大幅に向上できる。しかも、クランク軸12の回転制御でスライド昇降する構造であるから、大きな加圧力を得られるとともに、他の駆動機構(例えば、リンク式等)に比較して構造簡単かつ低コストで具現化できる。
【0109】
(第2の実施形態)
この第2の実施形態は、基本的構成・機能が第1の実施形態の場合(図1〜図10)と同様とされているが、下死点位置[PT2=h2(θ2)]以降の戻り所定領域[図8の加減速区間Aa1相当]を設定可能かつ設定戻り所定領域内でのスライド17の上昇速度を一定に保持可能に形成してある。
【0110】
すなわち、下死点位置(θ2)以降の戻り所定領域(Aa1相当)を設定する戻り所定領域設定手段(成形領域設定手段85を兼用する。)と、スライド17が設定された戻り所定領域(Aa1相当)内を通過する際の当該スライドの上昇速度を設定する上昇速度設定手段[図2の下降速度設定手段(下降速度設定器52)を兼用する。…記号“+”を用いて設定する。]と、上昇中のスライド17が戻り所定領域設定手段を用いて設定された戻り所定領域(Aa1相当)内を通過中であるか否かを判別する第2の判別手段(CPU81,ROM82)と、この第2の判別手段によってスライド17が設定戻り所定領域内を通過中であると判別された場合にスライドの上昇速度を上昇速度設定手段(52)を用いて設定上昇速度と同じ上昇速度でかつ一定速度となるようにモータ30の回転速度を制御する戻り一定速度制御手段[CPU81,ROM82,モーション指令部55]とを設けている。
【0111】
しかして、この第2の実施形態では、戻り所定領域設定手段(85)を用いて下死点位置以降の戻り所定領域(Aa1相当)を設定し、上昇速度設定手段(52)を用いてスライド17が設定戻り所定領域内を通過する際の上昇速度を設定しておく。
【0112】
プレス運転中、戻り一定速度制御手段(81,82,55)は、第2の判別手段(81,82)によってスライド17が設定戻り所定領域内を通過中であると判別された場合に、スライドの上昇速度を設定上昇速度と同じ上昇速度でかつ一定速度となるようにモータ30の回転速度を制御する。つまり、絞り成形後の金型20と製品との接触状態を一定速度下で保持できる。
【0113】
しかして、絞り成形後の金型20と製品との接触状態を一定速度下で保持できるので、成形終了後の製品に与える摩擦熱を小さくかつ一定にすることが可能になる。よって、部分変形,破損等を防止しつつ絞り成形製品の所定品質を担保することができる。
【0114】
(第3の実施形態)
この第3の実施形態は、基本的構成・機能が第1(第2)の実施形態の場合(図1〜図10)と同様とされているが、第1(第2)の実施形態の場合の成形領域設定器(51),下降速度設定器(52),モーションパターン選択器(54)およびモーション指令部(55)並びに回転速度設定器(53)がハードウエア(セッター,シーケンサやロジック回路等)を用いて構築されていたが、この第3の実施形態ではコンピュータ80の構成要素を利用しつつソフトウエア的な構成としてある。
【0115】
すなわち、図2における成形領域設定器(51),下降速度設定器(52)および回転速度設定器(53)が図6に示すコンピュータ80の一部を構成する操作パネル85から形成され、モーションパターン選択器(54)およびモーション指令部(55)が図6に示す操作パネル85,CPU81および当該各プログラムやデータを格納させたROM82から形成されている。
【0116】
しかして、この第3の実施形態によれば、記憶関係情報(例えば、第1の実施形態における関係式相当のデータテーブル…データベース)を交換するだけで、多様なスライドモーションを選択的に利用できるようになるから、第1(第2)の実施形態の場合に比較してプレス成形態様等に対する適応性を一段と拡大でき、コスト低減も図れる。
【0117】
なお、以上の各実施形態では、駆動機構をクランク軸とスライドとをコンロッド16を介して連結したクランク機構として例示したが、駆動機構はクランク機構に限定されずモータ30で回転駆動されるクランク軸12とスライド17との間に例えば、ナックル機構,リンク機構,トグル機構等を設けた場合でも、本発明は適応される。
【0118】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、設定成形領域内を通過中のスライド(パンチ)の下降速度を設定下降速度と同じでかつ一定速度とすることができるから、絞り性を大幅に向上できる。しかも、クランク軸の回転制御でスライド昇降させる構造であるから、大きな加圧力を得られるとともに、他の駆動機構(例えば、リンク式等)に比較して構造簡単かつ低コストで具現化できる。
【0119】
また、請求項2の発明によれば、請求項1の発明の場合と同様な効果を奏することができることに加え、さらに手前側の成形開始位置と成形終了位置とをセットとすることで成形領域を設定することができるから、無駄なく理想的な成形領域を簡単かつ正確に設定することができ、プレス成形態様等に対する適応性も広い。
【0120】
また、請求項3の発明によれば、請求項1および請求項2の各発明の場合と同様な効果を奏することができることに加え、さらに成形領域突入時における衝撃の緩和および低騒音化を達成しつつ、成形領域外でのモータ回転速度を最高能力(例えば、120rpm)として運転することができるので、1スライド昇降時間(生産タクトタイム)を短縮できる。
【0121】
また、請求項4の発明によれば、請求項1から請求項3までの各発明の場合と同様な効果を奏することができることに加え、さらに過大なミス設定等による高速度でのプレス成形(例えば、絞り成形)を回避することができるから、製品の品質を保証できかつ歩留まりを向上できるとともに、取扱いが一段と容易になる。
【0122】
さらに、請求項5の発明によれば、請求項1から請求項4までの各発明の場合と同様な効果を奏することができることに加え、さらに請求項4の発明の場合と比較しても過大な設定高速度でのプレス成形(例えば、絞り成形)を積極的に回避することができるので、一段と確実に製品の品質を保証できかつ歩留まりを一層向上できる。
【0123】
さらにまた、請求項6の発明によれば、請求項1から請求項5までの各発明の場合と同様な効果を奏することができることに加え、さらに絞り成形後の金型と製品との接触状態を一定速度下で保持できるので、成形終了後の製品に与える摩擦熱を小さくかつ一定にすることが可能になる。よって、部分変形,破損等を防止しつつ絞り成形製品の所定品質を担保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態を説明するためのプレス機械の概略図である。
【図2】同じく、設定選択指令駆動制御部を説明するためのブロック図である。
【図3】同じく、電流制御部を説明するための図である。
【図4】同じく、PWM制御部(ドライバー部)を説明するための図である。
【図5】同じく、PWM制御部(ドライバー部)の動作を説明するためのタイムチャートである。
【図6】同じく、コンピュータを説明するためのブロック図である。
【図7】同じく、クランク軸の回転角度θとスライド位置(高さ)を説明するための図である。
【図8】同じく、クランク軸1回転中の回転速度の一態様例を説明するための図である。
【図9】同じく、各領域での払出しパルス数の出力態様例を説明するための図である。
【図10】同じく、成形領域を速度一定とした場合のスライドモーション等を説明するためのタイムチャートである。
【図11】従来例(リンク式プレス機械)によるプレス運転態様(リンクモーション)例を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
10 プレス機械
12 クランク軸
16 コンロッド
17 スライド
20 金型
30 ACサーボモータ(モータ)
35 エンコーダ
36 速度検出器
40 相信号生成部
50 設定選択指令部
51 成形領域設定器(成形領域設定手段)
52 下降速度設定器(下降速度設定手段、上昇速度設定手段)
53 回転速度設定器
54 モーションパターン選択器
55 モーション指令部(一定速度制御手段、下降時減速制御手段,上昇時加速制御手段)
60 位置・速度制御部
61 位置比較器
62 位置制御部
63 速度比較器
64 速度制御部
70 モータ駆動制御部
71 電流制御部
72 PWM制御部(ドライバー部)
73 電流検出部
80 パソコン(設定選択指令駆動制御部)
81 CPU(判別手段,一定速度制御手段、下降時減速制御手段,上昇時加速制御手段、第2の判別手段,戻り一定速度制御手段)
82 ROM(判別手段,一定速度制御手段、下降時減速制御手段,上昇時加速制御手段、第2の判別手段,戻り一定速度制御手段)
85 操作部(PNL)
86 表示部(IND)
100 その他機器

Claims (6)

  1. クランク軸の回転によりスライドを昇降させつつプレス成形するプレス機械において、
    前記クランク軸をこれに直接またはギヤを介して間接に連結されたモータの回転制御により回転可能に構成し、
    前記スライドの成形領域を設定する成形領域設定手段と、前記スライドが設定された成形領域内を通過する際の当該スライドの下降速度を設定する下降速度設定手段と、下降中の前記スライドが成形領域設定手段を用いて設定された成形領域内を通過中であるか否かを判別する判別手段と、この判別手段によって前記スライドが成形領域設定手段を用いて設定された成形領域内を通過中であると判別された場合に前記スライドの下降速度を下降速度設定手段を用いて設定された下降速度と同じ下降速度でかつ一定速度となるようにモータの回転速度を制御する一定速度制御手段とを設けた、プレス機械。
  2. 前記成形領域設定手段が、前記スライドの下死点位置から上方に離れた成形開始位置および下死点位置と等しい成形終了位置を設定可能に形成されている、請求項1記載のプレス機械。
  3. 前記成形開始位置より上方で予め選択された成形前位置と前記成形開始位置との間を通過する際の前記スライドの下降速度を成形前位置におけるスライド下降速度から前記成形開始位置における前記下降速度設定手段を用いて設定された下降速度と同じ下降速度に減速するように前記モータの回転速度を減速制御する下降時減速制御手段および前記成形終了位置と前記成形終了位置より上方で予め選択された成形後位置との間を通過する際の前記スライドの上昇速度を前記成形終了位置における前記下降速度設定手段を用いて設定された下降速度と同じ下降速度から成形後位置におけるスライド上昇速度に加速するように前記モータの回転速度を加速制御する上昇時加速制御手段を設けた、請求項1または請求項2記載のプレス機械。
  4. 前記下降速度設定手段で設定された下降速度が前記成形領域に入る前の領域手前下降速度よりも高速であると判別された場合にその旨のメッセージを表示可能に形成されている、請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載されたプレス機械。
  5. 前記一定速度制御手段が、前記下降速度設定手段で設定された下降速度が前記成形領域に入る前の領域手前下降速度よりも高速である場合に設定下降速度を無視して当該領域手前下降速度が設定されたものとみなして一定速度制御可能かつその旨を表示可能に形成されている、請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載されたプレス機械。
  6. 前記下死点位置以降の戻り所定領域を設定する戻り所定領域設定手段と、前記スライドが設定された戻り所定領域内を通過する際の当該スライドの上昇速度を設定する上昇速度設定手段と、上昇中の前記スライドが戻り所定領域設定手段を用いて設定された戻り所定領域内を通過中であるか否かを判別する第2の判別手段と、この第2の判別手段によって前記スライドが戻り所定領域設定手段を用いて設定された戻り所定領域内を通過中であると判別された場合に前記スライドの上昇速度を上昇速度設定手段を用いて設定された上昇速度と同じ上昇速度でかつ一定速度となるようにモータの回転速度を制御する戻り一定速度制御手段とを設けた、請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載されたプレス機械。
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