JP2003260530A - プレス機械 - Google Patents

プレス機械

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JP2003260530A
JP2003260530A JP2002062357A JP2002062357A JP2003260530A JP 2003260530 A JP2003260530 A JP 2003260530A JP 2002062357 A JP2002062357 A JP 2002062357A JP 2002062357 A JP2002062357 A JP 2002062357A JP 2003260530 A JP2003260530 A JP 2003260530A
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Application number
JP2002062357A
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Yasuhiko Tanaka
泰彦 田中
Hideki Hayashi
英樹 林
Masaki Senda
正樹 仙田
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Aida Engineering Ltd
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Aida Engineering Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 停電発生後に材料搬送装置を積極的に継続搬
送動作可能かつ干渉回避可能なプレス機械を提供する。 【解決手段】 スライド駆動制御手段が、元電源の停電
が検出されたことを条件に生成されたスライド急停止指
令を利用してスライドの移動(昇降)動作を急停止可能
で、材料搬送駆動制御手段が、停止限界位置の手前であ
る場合に生成搬送停止指令を利用して搬送動作を停止可
能であるとともに停止限界位置の手前でない場合に生成
継続同期通常搬送指令を利用しかつ元電源停電検出後の
各搬送駆動用モータの駆動電源をスライド駆動用モータ
の回転減速時に当該各スライド駆動用モータから発生さ
れる逆起電力を利用して確保しつつスライド移動に同期
させた通常搬送方向の搬送動作を継続可能に形成されて
いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スライド駆動用モ
ータを駆動源とする駆動機構によりスライドを移動動作
させつつ金型内の材料にプレス成形可能であるとともに
各搬送駆動用モータを駆動源とする材料搬送装置により
材料搬送動作をさせつつ金型に材料を搬入可能かつ金型
から材料を搬出可能に形成されたプレス機械に関する。
【0002】
【背景の技術】駆動機構がクランク機構でかつフライホ
イール,クラッチ・ブレーキ装置を具備する従来のプレ
ス機械では、大きなスライド加圧力(荷重値)を得るこ
とができるが、スライドモーション[時間―スライド位
置(乃至クランク角―スライド位置)]カーブがサイン
波形状になるので、他の駆動機構(例えば、ナックル機
構,リンク機構等)の場合と同様なスライドモーション
カーブを採りえない。駆動機構が例えばトグル機構(や
リンク機構)の場合も、他の駆動機構(例えば、クラン
ク機構)の場合と同様なスライドモーションカーブを採
り得ない。
【0003】そこで、本出願人はクランク機構の利点
(大荷重値発生,構造簡単,堅牢,低コスト等)を活用
しつつ、クランク軸をモータで回転駆動するいわゆるサ
ーボモータ駆動方式のプレス機械を提案(例えば、特願
2001−388835号)している。
【0004】かかるプレス機械によれば、各種スライド
モーションを切替使用可能であるから、プレス加工態様
に対する適応性を拡大できるとともに、上記従来例の場
合に比較してフライホイール,クラッチ・ブレーキ装置
の一掃化ができるから、設備経済上や小型軽量化等の点
でも優位である。クラッチ・ブレーキ装置の頻繁動作に
よる短命化問題も生じることが無くなる。
【0005】なお、駆動機構を構成するクランク軸(ク
ランク機構)をモータで回転駆動する構造の他、駆動機
構(ねじ駆動機構)のねじ軸をモータで回転駆動する構
造のサーボモータ駆動方式プレス機械の場合でも、同様
な利益を受けられる。
【0006】ここに、スライド駆動用モータを駆動源と
する駆動機構によりスライドを移動(昇降)動作させつ
つ金型内の材料にプレス成形可能に形成したプレス機械
では、材料搬送装置もサーボモータ駆動方式としたい旨
の当然の要請がある。すなわち、各搬送駆動用モータを
駆動源とする材料搬送装置により材料搬送動作させつつ
金型に材料を搬入可能かつ金型から材料を搬出可能に形
成することである。
【0007】材料搬送装置の駆動制御方式としては、材
料搬送装置自体がスライド昇降に伴って変化するクラン
ク角度等を監視しつつ生成出力した材料搬送駆動制御信
号により各搬送動作を開始(駆動制御)させるいわゆる
ロボット(自立)方式と、モータ駆動制御装置からスラ
イド駆動制御信号とともに同期出力される材料搬送駆動
制御信号により材料搬送動作を開始させるいわゆるトラ
ンスファ(同期)方式とがある。
【0008】トランスファ(同期)方式では、共通のモ
ータ制御駆動装置から予め同期調整(各搬送動作とスラ
イド移動(昇降)動作とを干渉回避可能にプログラムさ
れている。)されたスライド駆動制御信号でスライド駆
動しかつ材料搬送駆動制御信号で各搬送駆動するので、
材料やフィンガーが金型等と異常接近や干渉することは
ない。しかも、余裕値(遊び)が大きいロボット方式に
比較して正確でかつ効率的な運用ができる。つまり、ス
ライド(金型)と材料搬送装置(例えば、フィードバ
ー,フィンガー)とが衝突する事態を回避可能でかつ生
産性の高いプレス成形することができる。
【0009】共通のモータ制御駆動装置は、元電源(商
用交流電源)が停電した場合には、スライド駆動用モー
タおよび各搬送駆動用モータの各駆動源が同時に消失し
てそれぞれが回転継続不能にあるので、プレス停止させ
かつ搬送停止させるように形成してある。
【0010】例えば図17に示すように、スライド駆動
用モータ30Pの場合は、ドライバー部72BPとモー
タ30Pとの間に通常時にON(停電時にOFF)の切
換スイッチ79Aと、停電時ON(通常時にOFF)の
切換スイッチ79Bと、各相用抵抗Ru・Rv・Rwと
を接続してなる抵抗熱変換回路(抵抗熱変換方式)を設
け、停電時にはモータ30Pおよびモータ30Pに接続
されている部分の持つ運動エネルギーを熱に変換して即
座にプレス停止および搬送停止をさせている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところで、搬送停止指
令により搬送停止をかければ材料搬送を即刻的に停止さ
せることはできる。しかし、プレス停止指令によりプレ
ス停止させても、駆動機構の構造・特性および質量が大
きいことから、慣性で余動(移動)する。つまり、スラ
イドを即刻的に停止させることはできない。
【0012】すなわち、停電後でも、多少のスライドの
移動は避けられないから、各搬送動作とスライド昇降動
作とを干渉回避可能な範囲内で接近させる距離・時間の
同期調整がシビアであればあるほど、即刻停止した搬送
動作と惰性移動するスライド動作とが干渉してしまう虞
が強い。
【0013】本発明の第1の目的は、停電発生後にスラ
イド駆動用モータから発生される回生電力を利用して材
料搬送装置を積極的に継続搬送動作させることのできる
プレス機械を提供することにある。また、第2の目的
は、停電発生後に材料搬送装置側の搬送駆動用モータか
ら発生される回生電力を利用して積極的にスライド移動
動作させることのできるプレス機械を提供することにあ
る。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、材料搬送装置
の駆動源を格別の補助電源装置(例えば、バッテリー)
を設けずにスライド駆動用モータの停止指令後のモータ
減速時に発生される逆起電力を利用して搬送動作を継続
可能あるいはスライド駆動用モータの駆動源を格別の補
助電源装置(例えば、バッテリー)を設けずに各搬送駆
動用モータの停止指令後のモータ減速時に発生される逆
起電力を利用してスライド移動(上昇)を継続可能に形
成したものである。
【0015】すなわち、請求項1の発明は、スライド駆
動用モータを駆動源とする駆動機構によりスライドを移
動動作させつつ金型内の材料にプレス成形可能であると
ともに各搬送駆動用モータを駆動源とする材料搬送装置
により材料搬送動作をさせつつ金型に材料を搬入可能か
つ金型から材料を搬出可能に形成されたプレス機械であ
って、前記スライド駆動用モータのドライバー部と前記
各搬送駆動用モータのドライバー部とが共通電源装置に
接続され、この共通電源装置に供給される元電源の停電
が検出されたことを条件に、スライド急停止指令を生成
可能かつ前記材料搬送装置の停電検出時動作位置が予め
設定された停止限界位置の手前であるか否かを判別可能
に形成され、スライド駆動制御手段が、生成された該ス
ライド急停止指令を利用して前記スライドの移動動作を
急停止可能に形成され、材料搬送駆動制御手段が、停電
検出時動作位置が停止限界位置の手前であると判別され
たことを条件に生成された搬送停止指令を利用して前記
材料搬送装置の搬送動作を停止可能で、停電検出時動作
位置が停止限界位置の手前でないと判別されたことを条
件に生成された継続同期通常搬送指令を利用しかつ元電
源停電検出後の前記各搬送駆動用モータの駆動電源を前
記スライド駆動用モータの回転減速時に当該スライド駆
動用モータから発生される逆起電力を利用して確保しつ
つスライド移動に同期させた通常搬送方向の搬送動作を
継続可能に形成されている。
【0016】この請求項1の発明に係るプレス機械で
は、プレス運転中において共通電源装置に供給される元
電源の停電が検出された場合に、この停電検出を条件と
してスライド急停止指令が生成されかつ材料搬送装置の
停電検出時動作位置が予め設定された停止限界位置の手
前であるか否かが判別される。
【0017】すると、スライド駆動制御手段は、生成さ
れたスライド急停止指令を利用してスライドの移動(上
昇または下降)動作を急停止させる。しかし、スライド
は停止指令後も機械的慣性で移動(上昇または下降)し
続ける。この際、スライド駆動用モータは回転減速しつ
つ逆起電力(回生電力)を発生する。
【0018】材料搬送駆動制御手段は、停電検出時動作
位置が停止限界位置の手前であると判別されたことを条
件に生成された搬送停止指令を利用して、2次元または
3次元的な材料搬送装置の搬送動作を停止(減速後停止
でも急停止でも構わない。)させる。停電検出時動作位
置が停止限界位置の手前であるから、干渉発生危険エリ
アに入り込んで停止することはない。したがって、スラ
イドが慣性移動(上昇または下降)しても例えばフィー
ドバーとスライド側金型とは干渉しない。
【0019】他方、停電検出時動作位置が停止限界位置
の手前でないと判別された場合には継続同期通常搬送指
令が生成される。この場合には、材料搬送駆動制御手段
は、生成された継続同期通常搬送指令を利用して直前搬
送動作つまり通常搬送動作の方向と同じ方向にスライド
移動(上昇または下降)と同期させた通常通りの搬送動
作を継続させる。つまり、停電後も通常の場合と同様に
スライド移動に同期(追従)させて継続搬送させられる
ので、干渉は生じない。しかも、惰性移動するスライド
位置に関係無く例えばフィンガーがワークを離して(落
下させて)しまうなどの不都合発生を確実に防止するこ
とができる。
【0020】この際における搬送駆動用モータの駆動電
源は、スライド駆動用モータの回転減速時に発生される
逆起電力を利用して確保される。この回生電力は、共通
電源装置にそれぞれ接続されているスライド駆動用モー
タのドライバー部から各搬送駆動用モータのドライバー
部に供給される。
【0021】したがって、停電発生後に材料搬送装置を
停電検出時動作位置によって異なる態様で搬送動作・搬
送停止等をさせるから、材料搬送装置側の構成部材と金
型や材料等との干渉を確実に回避させることができる。
材料搬送装置の駆動源に格別の補助電源装置等を設ける
必要がない。
【0022】また、請求項2の発明は、前記材料搬送装
置が、各搬送駆動用モータに対応する3組のドライバー
部を含み、材料をアドバンス・リターン方向,クランプ
・アンクランプ方向およびリフト・ダウン方向に3次元
的に材料搬送可能に形成されている。
【0023】この請求項2の発明に係るプレス機械で
は、各搬送駆動用モータに対応する3組のドライバー部
を含み、材料をアドバンス・リターン方向,クランプ・
アンクランプ方向およびリフト・ダウン方向の組合せに
よる3次元的に材料搬送可能に形成された材料搬送装置
でも各搬送方向ごとに干渉回避させることができるか
ら、2次元搬送方式の場合に比較して材料の搬送態様に
対する適応性を上げられる。
【0024】また、請求項3の発明は、スライド駆動用
モータを駆動源とする駆動機構によりスライドを移動動
作させつつ金型内の材料にプレス成形可能であるととも
に各搬送駆動用モータを駆動源とする材料搬送装置によ
り材料をアドバンス・リターン方向,クランプ・アンク
ランプ方向およびリフト・ダウン方向に3次元的に材料
搬送動作をさせつつ金型に材料を搬入可能かつ金型から
材料を搬出可能に形成されたプレス機械であって、前記
スライド駆動用モータのドライバー部と前記各搬送駆動
用モータのドライバー部とが共通電源装置に接続され、
この共通電源装置に供給される元電源の停電が検出され
たことを条件にスライド急停止指令を生成可能かつ前記
材料搬送装置の停電検出時動作位置が予め設定された停
止限界位置の手前であるか否かを判別可能に形成され、
スライド駆動制御手段が、生成された該スライド急停止
指令を利用して前記スライドの移動動作を急停止可能に
形成され、材料搬送駆動制御手段が、前記材料搬送装置
の動作方向が材料を金型にセットする方向である場合は
停電検出時動作位置が停止限界位置の手前であると判別
されたことを条件に生成された搬送停止指令を利用して
前記材料搬送装置の搬送動作を停止可能であるとともに
停電検出時動作位置が停止限界位置の手前でないと判別
されたことを条件に生成されたリターン2完了位置を目
標位置とする継続同期通常搬送指令を利用しかつ元電源
停電検出後の前記各搬送駆動用モータの駆動電源を前記
スライド駆動用モータの回転減速時に当該スライド駆動
用モータから発生される逆起電力を利用して確保しつつ
スライド移動に同期させた通常搬送方向の搬送動作を継
続可能に形成され、さらに前記材料搬送装置の動作方向
が材料を金型から取出す方向である場合には停電検出時
動作位置が停止限界位置の手前であるか否かに拘わらず
に生成された搬送急停止指令を利用して前記材料搬送装
置の搬送動作を急停止可能に形成されている。
【0025】この請求項3の発明に係るプレス機械で
は、プレス運転中において共通電源装置に供給される元
電源の停電が検出された場合に、この停電検出を条件と
してスライド急停止指令が生成されかつ材料搬送装置の
停電検出時動作位置が予め設定された停止限界位置の手
前であるか否かが判別される。
【0026】すると、スライド駆動制御手段は、生成さ
れたスライド急停止指令を利用してスライドの移動(上
昇または下降)動作を急停止させる。しかし、スライド
は停止指令後も機械的慣性で移動(上昇または下降)し
続ける。この際、スライド駆動用モータは回転減速しつ
つ逆起電力(回生電力)を発生する。
【0027】ここで、材料搬送装置の動作方向が材料を
金型にセットする方向(アドバンス,ダウン,アンクラ
ンプ)である場合、材料搬送駆動制御手段は、停電検出
時動作位置が停止限界位置の手前であると判別されたこ
とを条件に生成された搬送停止指令を利用して、3次元
的な材料搬送装置の搬送動作を停止(減速後停止でも単
なる停止でも構わない。)させる。停電検出時動作位置
が停止限界位置の手前であるから、干渉発生危険エリア
に入り込んで停止することはない。スライドが慣性移動
(下降)しても例えばフィードバーとスライド側金型と
は干渉しない。
【0028】他方、停電検出時動作位置が停止限界位置
の手前でないと判別された場合には、継続同期通常搬送
指令が生成される。この場合には、材料搬送駆動制御手
段は、生成された継続同期通常搬送指令を利用して直前
搬送動作つまり通常搬送動作の方向と同じ方向にスライ
ド移動(下降)と同期させた通常通りの搬送動作を継続
させる。目標位置をリターン2完了位置とする。つま
り、停電後も通常の場合と同様にスライド移動に同期
(追従)させて継続搬送させられるので、干渉は生じな
い。しかも、惰性移動するスライド位置に関係無く例え
ばフィンガーがワークを離して(落下させて)しまうな
どの不都合発生を確実に防止することができる。
【0029】この際における搬送駆動用モータの駆動電
源は、スライド駆動用モータの回転減速時に発生される
逆起電力を利用して確保される。この回生電力は、共通
電源装置にそれぞれ接続されているスライド駆動用モー
タのドライバー部から各搬送駆動用モータのドライバー
部に供給される。
【0030】すなわち、材料を金型内にセットしようと
する場合は、スライドが下降する方向であり、停電検出
時以降ではスライドが通常の下降速度よりも早くなるこ
とはない。また、スライド急停止指令によりスライドは
急停止制御される。結果、材料搬送装置が通常搬送動作
を行ってもスライドやスライドに取付けられた金型と干
渉する虞はない。つまり、停電検出時における材料搬送
装置の動作位置が停止限界位置を越えていたのであれ
ば、通常通りに材料搬送させスライド駆動用モータによ
る回生電力分を含む駆動電源がある限り、1サイクルの
終了領域でのリターン2完了位置を目標位置として搬送
させる。なお、駆動電源が不足して目標位置に到達しな
いで途中停止しても構わない(問題はない)。
【0031】以上の場合とは異なり、材料搬送装置の動
作方向が材料を金型から取出そうとする方向(リターン
1&2,クランプ,リフト)[スライドが上昇方向]で
ある場合、材料搬送駆動制御手段は、停電検出時動作位
置が停止限界位置の手前であるか否かに拘わらずに生成
された搬送急停止指令を利用して、3次元的な材料搬送
装置の搬送動作を急停止させる。スライド駆動制御手段
は、生成された継続通常スライド移動指令を利用してス
ライドの移動(上昇)動作を継続させる。目標位置を例
えば上死点位置とする。つまり、スライドを上方に積極
的に逃がす。
【0032】つまり、スライドの移動方向が上昇方向で
ある場合に停電発生によりスライドが急停止するところ
リフト動作が継続していると、材料搬送装置のイナーシ
ャが大きい場合等にあっては金型と材料あるいは当該装
置が干渉する蓋然性が高くなる。この危険性を回避させ
るために停電検出時動作位置が停止限界位置の手前であ
るか越えているかに関係無く、材料搬送を急停止させる
のである。
【0033】このように、材料搬送装置を停電検出時動
作位置および動作方向によって異なる態様で搬送動作乃
至停止を選択的に実行させるから、材料搬送装置側の構
成部材と金型や材料等との干渉を請求項2の発明の場合
と比較しても一段と確実に回避させることができる。材
料搬送装置の駆動源に格別の補助電源装置等を設ける必
要がない。
【0034】また、請求項4の発明は、前記材料搬送駆
動制御手段が、前記搬送停止指令を利用した搬送動作停
止を減速パターンにしたがった減速搬送動作をさせた後
に完全停止させるものと形成されている。
【0035】この請求項4の発明に係るプレス機械で
は、材料搬送駆動制御手段は、停電検出時動作位置が停
止限界位置の手前であると判別された場合に生成された
搬送停止指令を利用しかつ減速パターンにしたがって減
速搬送動作させ、しかる後に材料搬送装置を完全停止さ
せる。すなわち、干渉回避を保障した上で搬送を円滑
(ショックレス)に停止させられるから、慣性の大きな
材料搬送装置に対する適応性が高まる。
【0036】さらに、請求項5の発明は、前記スライド
位置制御駆動装置が、モーション指令部からのスライド
位置指令信号と検出されたスライド位置フィードバック
信号との比較により生成出力されたスライド位置偏差信
号を入力として速度指令信号を出力する位置制御部と,
入力された速度指令信号と検出された速度フィードバッ
ク信号との比較により生成されたトルク指令信号を生成
出力する速度制御部と,トルク指令信号を入力としかつ
検出されたモータ電流信号を利用して電流制御信号を生
成出力する電流制御部と,入力された電流制御信号に対
応するPWM制御信号を生成してドライバー部へ出力す
るPWM制御部とを含み形成され、前記スライド駆動制
御手段が、前記停電検出時におけるスライド急停止指令
によりモーション指令部からのスライド位置指令信号の
出力を停止させかつスライド位置偏差信号を零クリアさ
せるとともにトルク指令信号レベルをトルク零相当レベ
ルに強制的に調整可能に形成されている。
【0037】この請求項5の発明に係るプレス機械で
は、共通電源装置に供給される元電源の停電が検出され
たことを条件にスライド急停止指令が生成された場合、
スライド駆動制御手段は、スライド位置制御駆動装置の
一部を構成するモーション指令部からのスライド位置指
令信号の出力を停止させかつスライド位置偏差信号を零
クリアさせるとともにトルク指令信号レベルをトルク零
相当レベルに強制的に調整することで、スライドを急停
止させる。すなわち、位置・速度制御部側での信号処理
と電流制御部側への出力であるトルク指令信号レベルの
零化調整によるから、確実で安定したプレス急停止を行
える。
【0038】さらに、請求項6の発明は、スライド駆動
用モータを駆動源とする駆動機構によりスライドを移動
動作させつつ金型内の材料にプレス成形可能であるとと
もに各搬送駆動用モータを駆動源とする材料搬送装置に
より材料搬送動作をさせつつ金型に材料を搬入可能かつ
金型から材料を搬出可能に形成されたプレス機械であっ
て、前記スライド駆動用モータのドライバー部と前記各
搬送駆動用モータのドライバー部とが共通電源装置に接
続され、スライド位置が下死点位置から上死点位置手前
までの間に存在している期間中に共通電源装置に供給さ
れる元電源の停電が検出されたことを条件に搬送急停止
指令および上死点位置を目標位置とする継続通常スライ
ド移動指令を生成可能に形成され、材料搬送駆動制御手
段が、生成された該搬送急停止指令を利用して前記材料
搬送装置の材料搬送動作を急停止可能に形成され、スラ
イド駆動制御手段が、生成された該継続通常スライド移
動指令を利用しかつ元電源停電検出後の前記スライド駆
動用モータの駆動電源を前記各搬送駆動用モータの回転
減速時に当該各搬送駆動用モータから発生される逆起電
力を利用して確保しつつ前記スライドを目標位置に向け
て継続して通常移動可能に形成されている。
【0039】この請求項6の発明に係るプレス機械で
は、スライド位置が下死点位置から上死点位置手前まで
の間に存在している期間中に共通電源装置に供給される
元電源の停電が検出された場合、この停電検出を条件と
して搬送急停止指令および継続通常スライド移動指令が
生成される。すると、材料搬送駆動制御手段は、生成さ
れた搬送急停止指令を利用して材料搬送装置の材料搬送
動作を急停止させる。しかし、慣性が大きな材料搬送装
置では停止指令後も多少移動し続ける。この際、各搬送
駆動用モータは回転減速しつつ逆起電力(回生電力)を
発生する。
【0040】スライド駆動制御手段は、生成されたスラ
イド目標位置停止指令を利用しかつ元電源停電検出後の
スライド駆動用モータの駆動電源を各搬送駆動用モータ
の回転減速時に当該各搬送駆動用モータから発生される
逆起電力を利用して確保しつつスライドを目標位置(上
死点位置…設定された上死点位置の近傍をも上死点位置
の一種である。)に向けて継続移動(上昇)させる。し
たがって、材料搬送装置が慣性移動してもスライドがこ
れに応じて上昇するので例えばフィードバーとスライド
側金型とは干渉しない。スライド移動用の駆動源は各搬
送駆動用モータからの回生電力を利用するので、格別の
補助電源装置等を設ける必要がない。
【0041】さらにまた、請求項7の発明は、前記駆動
機構が前記スライド駆動用モータで回転駆動されるクラ
ンク軸を含むクランク機構から形成されている。
【0042】この請求項7の発明に係るプレス機械で
は、駆動機構なるクランク機構を構成するクランク軸を
スライド駆動用モータにより回転駆動することでスライ
ドを昇降させる構造であるから、比較的に加圧力が大き
な機種に対する適応性が広い。
【0043】さらにまた、請求項8の発明は、前記駆動
機構がスライド駆動用モータにクランク軸を介すること
なく連結されたねじ軸を含むねじ駆動機構から形成され
ている。
【0044】この請求項8の発明に係るプレス機械で
は、駆動機構なるねじ駆動機構を構成するねじ軸をスラ
イド駆動用モータにより回転駆動させることでスライド
を昇降させる構造であるから、比較的に加圧力の小さい
機種に対する適応性が広い。
【0045】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。
【0046】(第1の実施形態)本プレス機械10は、
図1〜図15に示す如く、スライド駆動用モータ30の
ドライバー部72Bと各搬送駆動用モータ101X,1
01Y,101Zのドライバー部105X,105Y,
105Zとが共通電源装置95に接続され、この共通電
源装置95に供給される元電源(商用交流電源)の停電
が検出されたことを条件にスライド急停止指令を生成可
能かつ材料搬送装置100の停電検出時動作位置が予め
設定された停止限界位置Ptgの手前であるか否かを判
別可能に形成され、スライド駆動制御手段(81,8
2)が生成されたスライド急停止指令を利用してスライ
ド17の移動(昇降)動作を急停止可能に形成され、材
料搬送駆動制御手段(81,82)は停電検出時動作位
置Piが停止限界位置Ptgの手前であると判別された
ことを条件に生成された搬送停止指令を利用して材料搬
送装置100の搬送動作を停止可能で、他方では停電検
出時動作位置が停止限界位置の手前でないと判別された
ことを条件に生成された継続同期通常搬送指令を利用し
かつ元電源停電検出後の各搬送駆動用モータ101X,
101Y,101Zの駆動電源を回転減速時のスライド
駆動用モータ30から発生される逆起電力(誘起電力)
を利用して確保しつつスライド移動に同期させた通常の
搬送動作を継続可能に形成されている。
【0047】なお、上記は検出クランク角度θi(スラ
イド位置)がスライド下降行程中の0度〜180度(上
死点位置〜下死点位置)間およびスライド上昇行程中の
180度〜約0度(下死点位置〜上死点位置手前)間の
いずれに存在するか否かに関係無く適応することができ
る。
【0048】また、この実施形態では、材料搬送駆動制
御手段(81,82)が、搬送停止指令を利用した搬送
動作停止を減速パターンにしたがった減速搬送動作をさ
せた後にショックレスで完全停止させるものと形成して
ある。
【0049】さらに、この実施形態では、検出クランク
角度θi(スライド位置)がスライド下降行程中の0度
〜180度(上死点位置〜下死点位置)間およびスライ
ド上昇行程中の180度〜約0度(下死点位置〜上死点
位置手前)間のいずれに存在するかによって継続動作態
様を異なるものと形成してある。特性(主に、動作態
様,機械的慣性)に対して一層の的確化および一段の干
渉回避確実化を図るためである。すなわち、スライド下
降行程中ではスライド慣性移動(下降)中にその回生電
力を利用して積極的に搬送継続可能かつスライド上昇行
程中では材料搬送装置100の慣性動作中にその回生電
力を利用して積極的にスライド通常上昇動作を継続可能
に形成してある。
【0050】図1において、このプレス機械10の基本
的構成・機能は、1台(複数台としてもよい。)のスラ
イド駆動用モータ30を駆動源とする駆動機構によりス
ライド17を移動(昇降)動作させつつ金型20内の材
料にプレス成形可能であるとともに3組の搬送駆動用モ
ータを形成する各1台(各複数台から形成してもよ
い。)の搬送駆動用モータ101X,101Y,101
Zを駆動源とする材料搬送装置100により材料搬送動
作をさせつつ金型20に材料を搬入可能かつ金型から材
料を搬出可能である。
【0051】プレス機械10の駆動機構は、図1に示す
クランク軸12等を含むクランク機構11から構成され
ている。このクランク軸12は、軸受14,14に回転
自在に支持されかつ直接連結されたAC(交流)サーボ
モータからなるスライド駆動用モータ30の回転制御に
より回転駆動制御可能である。
【0052】このモータ30は、一般式[P(出力)=
T(トルク)×ω(角速度)]、ω=2πN/60
(N:回転数)において、T=K1(定数)×φ1(ロ
ータに取付けられた永久磁石による磁束)×I(ステー
タコイル電流)で、コイル電流1によりトルクTが決ま
る低回転数で大きなトルクを発生可能なモータである。
なお、モータ30はDC(直流)サーボモータやレラク
タンスモータとしてもよい。15は、機械式ブレーキで
ある。
【0053】スライド17は、フレーム本体(図示省
略)に上下方向に摺動自在に装着され、ウエイトバラン
ス装置18に係合されている。したがって、クランク軸
12を回転駆動すれば、コンロッド16を介してウエイ
トバランスされたスライド17を昇降駆動することがで
きる。金型20は、スライド17側の上型21とボルス
タ19側の下型22とからなる。
【0054】なお、クランク軸12とモータ30とを、
減速機構を介して間接的に連結することができる。かく
すれば、直結の場合に比較して一段と高い加圧力を得る
ことができる。材料搬送装置100との関係におけるク
ランク角度θは、モータ30の回転角度に減速比γ(例
えば、1/5)を掛けた角度として読み替え可能に構成
すればよい。
【0055】さて、図1〜図4に示すACサーボモータ
(30)のステータコイル電流である各相モータ駆動電
流Iu,Iv,Iwに対応する各相電流信号Ui,V
i,Wiは、図3に示す電流検出器73によって検出さ
れる。また、モータ30には、エンコーダ35が連結さ
れている。
【0056】このエンコーダ35は、原理的には多数の
光学的スリットと光学式検出器とを有し、モータ30
(クランク軸12)の回転角度(クランク角度)θを出
力するが、この実施形態では、回転角度θ(パルス信
号)をスライド17の上下方向位置PT(パルス信号)
に変換して出力する信号変換器(図示省略)を含むもの
とされている。
【0057】図2,図3において、プレス機械10の設
定選択指令駆動制御部は、設定選択指令部(50…図面
上では図示しない。)と位置速度制御部60とモータ駆
動部70とから形成されている。なお、スライド位置制
御駆動装置を構成する位置速度制御部60とモータ駆動
部70とは一体的に形成することもできる。
【0058】図2において、コンピュータ80は、CP
U(時計機能を含む)81,ROM82,RAM83,
メモリ(FRAM)83M,操作パネル(PNL)8
4,表示部(IND)85および複数のインターフェイ
ス(I/F)86,87,88等を含み、プレス機械1
0についての設定選択指令部(50)等を構成するとと
もに、この実施形態ではプレス機械全体の監視部を形成
する。
【0059】コンピュータ80には、自機(10)の状
況判別便宜のために表示部(IND)85に各種情報
(例えば、クランク角度θ,スライド位置PT,スライ
ド移動速度,加速度,荷重値等)の全てまたは操作パネ
ル84を用いて選択された一部を、表示出力可能に形成
されている。
【0060】クランク軸12の回転角度(クランク角
度)θはエンコーダ35で検出され、スライド位置PT
(スライド高さh)はクランク軸12の偏心量,コンロ
ッド16の長さ,クランク角度θ等を利用し算出され
る。なお、この実施形態ではスライド位置をクランク角
度θとして検出している。また、スライド移動速度や加
速度は、スライド位置(PT)情報を利用して算出さ
れ、荷重値(加圧力)はモータ30の駆動電流を換算し
て求められる。
【0061】表示部85への表示出力態様は、デジタル
数値やグラフィック曲線等として行える。かくして、プ
レス運転中の成形状況を迅速かつ正確に把握できるの
で、高品質製品を能率よく、しかも安全に生産すること
に大きく貢献できる。
【0062】かかる各表示出力情報は記憶保持可能かつ
書換可能なメモリ(FRAM…電磁誘導体メモリ)83
Mやハードディスク装置(図示省略)に記憶保持してお
くことができる。さらに、各値に対する閾値を設定して
おき、警告やプレス停止させるように利用することがで
きる。
【0063】コンピュータ80のインターフェイス(I
/F)86は図2,図3に示す位置指令パルス(PT
s)の出力用で、インターフェイス(I/F)87は自
機のスライド速度(位置)相当信号(θ)の検出用で、
インターフェイス(I/F)88は材料搬送装置100
の搬送制御用である。
【0064】図2,図11に示す材料搬送装置100に
関して、1組目のモータ101Xはアドバンス・リター
ン動作用で、2組目のモータ101Yはクランプ・アン
クランプ動作用で、3組目のモータ101Zはリフト・
ダウン動作用である。各1台の搬送駆動用モータ101
X,101Y,101Zは、モータ容量を除く仕様・特
性等がスライド駆動用モータ30の場合と同様(異なる
ものとしても実施することができる。)とされている。
また、各モータ101X,101Y,101Zは、エン
コーダ35を有するモータ30の場合(位置速度制御部
60およびモータ駆動部70)と同様に当該各エンコー
ダ(135…図示省略)を有するとともに各位置速度制
御部60(図2では図示省略)および各モータ駆動部7
0(図2では図示省略)で制御・駆動される。
【0065】ROM82には、スライドモーションに対
応する図3に示すスライド位置指令信号(位置指令パル
スPTs)を生成出力するモーションコントロールプロ
グラム等が記憶されている。
【0066】また、FRAM(電磁誘導体メモリ)から
なるメモリ83Mには、機械パラメータ(プレス用)お
よび(材料搬送装置用)とユーザパラメータ(成形開始
位置等)とともに、詳細後記の停止限界位置Ptg,干
渉発生危険エリアAk等が記憶される。
【0067】以下では、各種の固定情報,制御プログラ
ム,演算(算出)式等は、ROM82に固定的に格納さ
れているものとして説明するが、これらは例えばハード
ディスク装置(図示省略)や上記メモリ83Mに格納
(記憶保持)させておくように形成してもよい。
【0068】さて、設定選択指令部(50)は、速度設
定器(51…図面上では符号省略),モーションパター
ン選択器(52…図面上では符号省略)およびモーショ
ン指令部(53…図面上では符号省略)を含み、図3に
示す位置速度制御部60に設定されたスライド位置指令
信号(選択モーション指令信号)つまり位置指令パルス
PTsを出力可能に形成されている。
【0069】モーションパターン選択器[操作パネル8
4,スライドモーションパターンやパターン選択制御
(モーションコントロール)プログラムを格納させたR
OM82およびCPU81から形成されている。](5
2)を用いて予め設定記憶された複数のモーションパタ
ーン(経過時間t−スライド位置PT)[または、クラ
ンク角度θ−スライド位置PT]の中から希望のモーシ
ョンパターン(t−PTカーブ)を選択することができ
る。選択されたモーションパターン(t−PTカーブ)
は、速度設定器(51)を用いて設定されたモータ回転
速度(乃至rpm…スライド速度)[いわゆるスライド
ストローク数(spm)]とともにモーション指令部
(53)に出力される。
【0070】速度設定器(51)は、操作パネル84か
ら形成され、モータ30の回転速度[例えば、100r
pm]を“手動”で設定することができる。“自動”を
選択した場合には、予め選択設定されていた最高回転速
度(例えば、120rpm…120spm)が選択され
たものとして取扱われる。なお、速度設定器(51)を
SPM設定器としてspmを直接設定するように形成し
てもよい。
【0071】モーション指令プログラムを格納させたR
OM82およびCPU81から形成されたモーション指
令部(53)は、位置指令パルスの払出し方式構造で、
選択されたモーションパターン(t−PTカーブ)に則
り位置指令パルスPTsを出力する。
【0072】スライド駆動用モータ30とクランク軸1
2とが直結され、速度設定器(51)を用いて設定され
たモータ回転速度が120rpmで、エンコーダ35か
ら1回転(360度)当りに出力されるパルス数が10
0万パルスで、払出しサイクルタイムが5mSである場
合は、1サイクル(5mS)毎に出力されるパルス数
は、10000パルス[=(1000000×120)
/(60×0.005)]となる。
【0073】なお、速度設定器(51),モーションパ
ターン選択器(52)およびモーション指令部(53)
は、各コンピュータ80に接続可能なセッター,ロジッ
ク回路,シーケンサ等から構成してもよい。
【0074】図3において、位置速度制御部(スライド
位置制御駆動装置)60は、位置比較器61,位置制御
部62,速度比較器63,速度制御部64を含み、電流
制御部71に電流指令信号Siを出力可能に形成されて
いる。なお、速度検出器36は、図示上の便宜性から位
置速度制御部60に含めた形で表現した。
【0075】まず、位置比較器61は、モーション指令
部(53)[81,82]の位置指令信号出力用インタ
ーフェイス86から入力された設定スライド位置信号
(目標値信号)PTsつまり位置指令信号とエンコーダ
35で検出された実際のスライド位置フィードバック信
号FPT(θ)とを比較して、位置偏差信号△PTを生
成出力する。
【0076】位置制御部(スライド位置制御駆動装置)
62は、入力された位置偏差信号△PTを累積し、それ
に位置ループゲインを乗じ、速度信号Spを生成出力す
る。速度比較器63は、この速度信号Spと速度検出器
36からの速度信号(速度フィードバック信号)FSと
を比較して、速度偏差信号△Sを生成出力する。
【0077】速度制御部(スライド位置制御駆動装置)
64は、入力された速度偏差信号△Sに速度ループゲイ
ンを乗じ電流指令信号Siを生成して電流制御部71に
出力する。この電流指令信号Siは、実質的にはトルク
指令信号である。
【0078】モータ駆動部(スライド位置制御駆動装
置)70は、電流制御部71とPWM制御部(ドライバ
ー部)72と相信号生成部40とから構成されている。
【0079】電流制御部(スライド位置制御駆動装置)
71は、図5に示す各相(U,V,W)用の電流制御部
71U,71V,71Wからなる。例えばU相電流制御
部71Uは、電流指令信号(トルク指令信号相当)Si
とU相信号Upとを乗算してU相目標電流信号Usiを
生成し、引続きU相目標電流信号Usiと実際のU相電
流信号Uiとを比較して電流偏差信号(U相電流偏差信
号)Siuを生成出力する。他のV,W相電流制御部7
1V,71Wでも、V,W相電流偏差信号Siv,Si
wが生成出力される。
【0080】この電流制御部71に入力される相信号U
p,Vp,Wpは、図3,図5の相信号生成部40で生
成される。73は、相モータ電流検出器で、各相電流
(値)信号Ui,Vi,Wiを検出して電流制御部71
へフィードバックする。
【0081】スライド位置制御駆動装置の一部を形成す
るPWM制御部(ドライバー部)72は、図6(A),
(B)に示すパルス幅変調を行う回路(図示省略)と図
7に示すアイソレーション回路72Aと図4に示すドラ
イバー72Bとからなり、図3の電流制御部71から出
力される各相の電流偏差信号Siu,Siv,Siwか
らPWM変調され、PWM信号Spwmu,Spwm
v,Spwmwを生成する。
【0082】ドライバー部72Bは、図4に示す各相用
の各1対のダイオードDおよびトランジスタTrを含む
インバータ回路からなり、各PWM信号Spwmでスイ
ッチング(ON/OFF)制御され、各相モータ駆動電
流Iu,Iv,Iwをモータ各相にそれぞれ出力するこ
とができる。なお、材料搬送装置100用の各組(各1
台)のドライバー部は105X,105Y,105Zで
ある。
【0083】図4において、共通電源装置95は、元電
源設備90に接続されかつ元電源(交流電源)の供給を
受ける。スライド駆動用モータ30のドライバー部(ド
ライバー回路)72Bは、共通電源装置[各相用の整流
ダイオードDを含む整流回路(コンバータ)からな
る。]95に接続され、各組(各1台)の搬送駆動用モ
ータ101X,101Y,101Zの当該各組(当該各
1台)のドライバー部(ドライバー回路)105X,1
05Y,105Zも共通電源装置95に接続されてい
る。
【0084】すなわち、共通電源装置95は、元電源設
備90からの元電源(商用交流電源)を整流し直流電圧
(電路P−N間)に変換する。インバータ部(ドライバ
ー部72B)は、その直流電源を用いて当該モータ30
に必要な周波数の三相交流電源(駆動電源)を生成す
る。電流指令信号(トルク指令信号相当)Siに基きト
ランジスタTrのON―OFF比率により電流制御を行
う。各ドライバー部105X,105Y,105Zも同
様に作用する。
【0085】共通電源装置95と各ドライバー部72
B、105X,105Y,105Zとの間(両極P,
N)には平滑コンデンサとしての容量(例えば、680
0μF〜13600μF程度)以上の容量をもつコンデ
ンサ(電解コンデンサ)Cが設けられている。
【0086】図5において、モータ30の回転制御駆動
中に電流指令信号(トルク指令信号相当)Siを0Vに
すると、電流指令信号(トルク指令信号相当)SiとU
相信号Upとを乗算したU相目標電流信号Usiも結果
は零(0)となる。つまり、U相信号UpとV相信号U
vとW相信号Uwとの位相差(120度)の影響は無く
なるので、図6に示す変調された点弧信号(+U,+
V,+W)は同一の点弧タイミングになる。点弧信号
(−U,−V,−W)の場合も点弧タイミングが同じで
ある。
【0087】また、モータ相電流(Ui,Uv,Uw)
が零(0)の場合における各点弧信号(+U,+V,+
W)および各点弧信号(−U,−V,−W)のON−O
FF比は同じ(1:1)である。但し、各点弧信号(+
U,+V,+W)がON(OFF)のときは各点弧信号
(−U,−V,−W)はOFF(ON)になる。これ
ら、関係は、図7のアイソレーション回路72Aでアイ
ソレーションされた各信号(+u,+v,+w)および
各信号(−u,−v,−w)も同じである。
【0088】ここで、図4に示すドライバー部72Bの
トランジスタTrを図8に示す如く便宜的にON状態を
下向きのダイオードでかつOFF状態を開放したスイッ
チとして表わせば、モータ相電流(Ui,Uv,Uw)
が0vでは図8(A)に示すように各信号(+u,+
v,+w)がONでかつ各信号(−u,−v,−w)が
OFFの場合にはコンデンサCより電流が供給されない
からモータ30を回転駆動させることはできない。同様
に、図8(B)に示す各信号(+u,+v,+w)がO
FFでかつ各信号(−u,−v,−w)がONの場合も
コンデンサCより電流が供給されずモータ30は回転駆
動されない。
【0089】しかし、モータ30が回転中においては、
モータ30が発電機となり誘起電圧が発生する。図8
(A)[図8(B)]の状態と同じ状態では図8(A)
[図8(B)]に対応された図9(A)[図9(B)]
に太線で示したように誘起電流が流れる。この際のモー
タ誘起電圧の相間電圧関係を、図10に示す。図10中
の“A”は図9(A)の状態に対応し、“B”は図9
(B)の状態に対応する。
【0090】なお、以上では説明簡単化のために電流指
令信号(トルク指令信号相当)Siが0Vである場合に
ついて説明したが、電流指令信号(トルク指令信号相
当)Siが0Vでなくても、モータ30の回転中に減速
指令(PTs)を入力すると、回生電流がコンデンサC
に充電される。
【0091】したがって、元電源停電検出後の搬送駆動
用モータ101X,101Y,101Zの駆動電源をス
ライド駆動用モータ30の回転減速時に当該スライド駆
動用モータ30から発生される逆起電力を利用して確保
することができる。これとは、反対に、元電源停電検出
後のスライド駆動用モータ30の駆動電源を搬送駆動用
モータ101X,101Y,101Zの回転減速時に当
該搬送駆動用モータ101X,101Y,101Zから
発生される逆起電力を利用して確保することができる。
【0092】図4に戻り、直接回生回路97は、各整流
用ダイオードDと並列接続された各トランジスタTrを
含み、モータ減速時に発生される逆起電力(直流電源)
を電源設備90に直接に戻す(回生する)。省エネルギ
ーを図れる。
【0093】また、電源回生開始時検出装置98は、分
圧抵抗98R1,98R2およびコンパレータ98Cを
含み、基準電圧VrefとP−N間電圧とを比較して、
P−N間電圧が基準電圧Vrefを超えている場合に電
源回生開始時信号を生成する。この検出電源回生開始時
信号でタイミング回路(図示省略)を介して直接回生回
路97を構成する各トランジスタTrをONすることで
電力回生が行われる。
【0094】さらに、停電検出装置110は、三相整流
器110Dと抵抗110Rとホトカプラ110Hとから
なり、元電源設備90から共通電源装置95に供給され
る元電源(三相の商用交流電源)の一部を整流し、その
電圧が一定電圧以下に低下した場合にホトカプラ110
HのトランジスタTrがOFF(停電検出信号を出力)
するように形成されている。
【0095】なお、検出された電源回生開始時(スター
ト)信号および停電検出信号は、インターフェイスを介
してコンピュータ80に入力される。
【0096】図2,図4,図11(A)〜(C)におい
て、材料搬送装置100は、フィードバー(これに設け
られたフィンガー)に前置金型(前行程用の第1金型)
内の材料を挟持させるクランプ動作(CLM)[Y方向
に移動する。]と、挟持した材料をアドバンス動作(A
DV)用高さまで上昇させるリフト動作(LFT)[Z
方向に移動する。]と、挟持した材料を後置金型(後行
程用の第2金型)の上方位置まで供給搬送させるアドバ
ンス動作(ADV)[X方向に移動する。]と、上方位
置から後置金型の高さまで材料を下降させるダウン動作
(DWN)と、フィードバー(フィンガー)に材料を後
置金型内で離脱させるアンクランプ動作(UCL)と、
空のフィードバーを当該前置金型まで戻し搬送させるリ
ターン動作(RTN)[リターン1およびリターン2]
とを実行可能な3次元搬送方式である。
【0097】ここで、材料搬送装置100の動作方向
(アドバンス,ダウンおよびアンクランプ)は材料を金
型20にセットする方向で、スライド17は下降する方
向に移動する。動作方向(リターン1&2,クランプお
よびリフト)は、材料を金型20から取出そうとする方
向で、スライド17は上昇する方向に移動する。
【0098】なお、リターン1とリターン2とは、図1
1(C)に示すように1サイクル(行程)の開始時側と
終了時側とを表わす。図11(A)中のPrfは、リタ
ーン2の完了位置である。
【0099】このトランスファ方式の材料搬送装置10
0は、図2〜図4に示すように、エンコーダ35を有す
るモータ30の場合(位置速度制御部60およびモータ
駆動部70)と同様に、各位置速度制御部(図示省略…
60相当)および各モータ駆動部(図示省略…70相
当)で当該各エンコーダ(図示省略…35相当の13
5)を有する各モータ101X,101Y,101Zを
回転させることで搬送駆動制御される。各搬送動作開始
タイミングは、スライドモーションと同期調整(干渉回
避可能化)されている。
【0100】アドバンス・リターン動作(ADV・RT
N)用の位置指令パルス(PTs)、リフト・ダウン動
作(LFT・DWN)用の位置指令パルス(PTs)お
よびクランプ・アンクランプ動作(CLM・UCL)用
の位置指令パルスPTs[搬送位置指令信号は、コンピ
ュータ80からなる各搬送指令部(53…図面上では符
号省略)[81,82]から当該各位置速度制御部(6
0相当)に図3の場合と同様に出力される。
【0101】なお、請求項1の発明に係る材料搬送装置
100としては、この3次元搬送方式に対してクランプ
動作(CLM)およびアンクランプ動作(UCL)を有
しない2次元搬送方式を採用した場合でも実施すること
ができる。この際の材料挟持は、フィードバーの先端に
設けられた吸着具(例えば、電磁力や真空吸着力を利用
する用具)によって行われる。図15は、2次元搬送方
式である場合も考慮した説明図である。
【0102】この第1の実施形態では、クランク角θi
が上死点位置から下死点位置の間つまりスライド移動
(下降)行程(角度範囲…0度〜180度)中に存在す
る場合(図12のST10でYES)でかつ停電検出手
段(110)によって共通電源装置95に供給される元
電源の停電が検出(ST11でYES)されたことを条
件に、プレス停止処理(ST13〜ST15)と搬送停
止処理(ST12)[図13のST120〜ST12
6]とが並行して実行される。
【0103】まず、スライド急停止指令生成手段(8
1,82)が、スライド急停止指令を生成する(図12
のST13)。すると、スライド駆動制御手段(81,
82)は、生成されたスライド急停止指令を利用してス
ライド17の下降動作を急停止(ST13)させる。こ
の実施形態では、スライド位置制御駆動装置の一部を構
成するモーション指令部(53…81,82)からの図
3に示すスライド位置指令信号(位置指令パルスPT
s)の出力を停止させかつスライド位置フィードバック
信号FPTとの比較により生成出力される位置制御部6
2でのスライド位置偏差信号△PTを零クリアさせると
ともに速度制御部64において速度指令信号Spと検出
速度フィードバック信号FSとの比較により生成される
トルク指令信号(電流指令信号Si)レベルをトルク
(電流)零相当レベルに強制的に調整することで急停止
させる。したがって、信号系の暴走等がなく確実で安定
したプレス急停止を行える。
【0104】ここに、エンコーダ35の出力信号(θ)
の監視からスライド駆動用モータ30が完全に停止した
ことを確認(ST14でYES,ST15)できたら、
プレス停止処理が完了となる。
【0105】スライド移動(下降)中での搬送停止処理
(図12のST12)に入ると、停止限界位置手前判別
手段(81,82)が、材料搬送装置100の停電検出
時動作位置が予め設定された停止限界位置の手前である
か否かを判別(図13のST120)する。
【0106】“停止限界位置”とは、例えば平面内での
アドバンス・リターン動作についての位置(移動方向)
関係を模式的に表わした図15を参照し、材料搬送装置
100(例えば、モータ101X用の位置制御部60
等)に停止をかけた場合にその時から当該装置100が
完全停止するまでにモータ直結エンコーダ(135)か
ら出力されるパルス数(モータ回転角度)Ntgを求め
ておき、当該装置構成要素(例えば、フィンガー)がス
ライド17に干渉しないエリア(干渉発生危険エリアA
k)から離れる方向(外側向き方向)にそのパルス数
(Ntg)分[干渉回避可能エリアAka]だけ戻った
位置(Ptg)をいう。
【0107】かくして、“停止限界位置Ptgの手前”
とは、停止限界位置Ptgよりも図15で右側の安全エ
リアAa内に位置する状態をいうものと定義する。な
お、クランプ・アンクランプ動作(図15では上下方向
の移動…スライド17の他方側は図示省略されてい
る。)およびリフト・ダウン動作(図15では紙面に垂
直方向の移動)についても同様に定義される。
【0108】搬送停止指令生成手段(81,82)は、
停止限界位置手前判別手段(81,82)によって停電
検出時動作位置Pi[例えば、図15(A)に示す位置
Pia]が停止限界位置Ptgの手前であると判別(S
T120でYES)されたことを条件に搬送停止指令を
生成する(ST124)。
【0109】材料搬送駆動制御手段(81,82)は、
このようにして生成された搬送停止指令を利用して材料
搬送装置100の搬送動作を停止させる(ST12
4)。この実施形態の場合は、干渉回避を保障した上で
搬送停止を通常的かつ円滑(ショックレス)に停止可能
するために、材料搬送駆動制御手段(81,82)は、
減速搬送後停止指令により減速パターンにしたがった減
速搬送動作完了後に材料搬送装置100を停止可能に形
成されている。つまり、この場合は、搬送停止指令生成
手段(81,82)が減速搬送後停止指令生成手段(8
1,82)として働き減速搬送後停止指令を生成する。
【0110】つまり、各搬送位置指令パルス(PTs)
を暫時減少しつつ材料搬送装置100の各搬送動作つま
りアドバンス(リターン)動作[ダウン(リフト)動作
およびアンクランプ(クランプ)動作]を緩やかに低速
化して停止させる。この場合の搬送移動量(パルス総数
Ni)は図15のパルス数Ntg未満であるから、図1
3(A)に示すように干渉回避可能エリアAka内で停
止され、干渉発生危険エリアAkには至らない。
【0111】継続同期通常搬送指令生成手段(81,8
2)は、停止限界位置手前判別手段(81,82)によ
って停電検出時動作位置Pi[例えば、図15(B)に
示す位置Pib乃至(C)に示すPic]が停止限界位
置Ptgの手前でないと判別(ST120でNO)され
たことを条件にスライド移動動作(クランク角度変化)
に同期させた継続同期通常搬送指令を生成する(ST1
21)。この実施形態では、図11(A)に示すリター
ン2完了位置Prfを目標位置とした継続同期通常搬送
指令を生成する。
【0112】すなわち、材料搬送駆動制御手段(81,
82)は、停電検出時動作位置Piが停止限界位置Pt
gの手前でないと判別されたことを条件として生成され
た継続同期通常搬送指令を利用して接近方向[図15
(C)に2点鎖線で示した左向き]および離反方向[図
15(B)に点線で示した右向き]のいずれであるかに
拘わらず材料搬送装置100をその方向(通常搬送動作
方向)に同期搬送(ST121)させる。
【0113】この際の同期搬送量は、当該停電検出時位
置から目標位置(この実施形態では、リターン2完了位
置Prf)であるが、搬送駆動電源に余裕が無くなった
場合(ST122でNO)には搬送位置指令パルスの払
出しを中止(ST123)する。スライド17の惰性下
降もなくなるので問題はない。
【0114】各搬送駆動用モータ101X,101Y,
101Zの停止が当該各エンコーダ135の出力から確
認できた場合(ST125でYES,ST126)に材
料搬送装置100に関する搬送停止処理が完了する。
【0115】一方、この実施形態では、クランク角θi
が下死点位置(クランク角度θ=180度)から上死点
位置(クランク角度θ=0度)手前までの間つまりスラ
イド上昇行程(角度範囲)中に存在する場合(図12の
ST10でNO)でかつ停電検出手段(110)によっ
て共通電源装置95に供給される元電源の停電が検出
(図14のST21でYES)されたことを条件に、搬
送停止処理(図14のST22)およびプレス停止処理
(図14のST23〜ST25)とが並行して実行され
る。
【0116】この場合には、停止限界位置より手前であ
るか越えているかに関する判別(図13のXT120)
はしない。つまり、停電検出時における材料搬送装置1
00の動作位置は問題としない。スライド17が上昇す
る方向に移動するからである。なお、停電検出されない
場合(図14のST21でNO)には、図12のST1
0のクランク角度監視工程に戻る。
【0117】搬送急停止指令生成手段(81,82)
は、材料搬送装置100の動作方向が材料を金型から取
出す方向である場合(図12のST10でNO)でかつ
停電検出(図14のST21でYES)された場合に搬
送急停止指令を生成(ST22)する。
【0118】すると、材料搬送駆動制御手段(81,8
2)は、停電検出時動作位置が停止限界位置の手前であ
るか否かに拘わらずに生成された搬送急停止指令を利用
して3次元的な材料搬送装置100の搬送動作を急停止
させる(ST22)。惰性搬送時間(乃至搬送量)を最
小限化して停止させる。
【0119】また、継続通常スライド移動指令生成手段
(81,82)は、継続通常スライド移動指令を生成す
る(ST23)。すると、スライド駆動制御手段(8
1,82)は、生成された継続通常スライド移動指令
(この実施形態では、目標位置を上死点位置とした位置
指令パルス)を利用してスライド17の上昇動作を通常
通りに継続させる(ST23)させる。スライド駆動電
源に余裕が無くなった場合(ST24でNO)には搬送
位置指令パルスの払出しを中止(ST25)する。スラ
イド17の惰性上昇もなくなる。
【0120】スライド駆動用モータ30の停止が当該各
エンコーダ35の出力から確認できた場合(図12のS
T15)に材料搬送装置100に関する搬送停止処理が
完了する。
【0121】かかる構成の第1の実施形態では、プレス
運転中においてかつクランク角度θiが0〜180度の
間であるスライド下降工程中に図4の元電源設備90か
ら共通電源装置95に供給される元電源の停電が検出さ
れた場合(図12のST10でYES,ST11でYE
S)に、この停電検出を条件としてスライド急停止指令
が生成(図12のST13)され、かつ材料搬送装置1
00の停電検出時動作位置Piが予め設定された停止限
界位置Ptgの手前であるか否かが判別(図12のST
21→図13でST120)される。
【0122】すると、スライド駆動制御手段(81,8
2)は、生成されたスライド急停止指令を利用してスラ
イドの移動(昇降)動作を急停止(図12のST13)
させる。しかし、スライド17は機械的慣性で移動(下
降)する。この際、スライド駆動用モータ30は回転減
速しつつ図9(A),(B)に示すように逆起電力(回
生電力)を発生する。
【0123】ここで、材料搬送装置100の動作方向が
材料を金型20にセットする方向(アドバンス,ダウ
ン,アンクランプ)である場合、材料搬送駆動制御手段
(81,82)は、停電検出時動作位置Piが停止限界
位置Ptgの手前であると判別(図13のST120で
YES)されたことを条件に生成された搬送停止指令を
利用して、材料搬送装置100の搬送動作を停止(ST
114)させる。停電検出時動作位置Piが停止限界位
置Ptgの手前であるから、干渉発生危険エリアに入り
込んで停止することはない。スライド17が慣性移動し
ても例えばフィードバーとスライド側金型とは干渉しな
い。
【0124】停電検出時動作位置Piが停止限界位置P
tgの手前でないと判別(ST121でNO)された場
合には継続同期通常搬送指令が生成される。この場合は
材料搬送駆動制御手段(81,82)が、生成された継
続同期通常搬送指令を利用して直前搬送動作つまり通常
搬送動作の方向と同じ方向にスライド移動(下降)と同
期させた通常通りの搬送動作を継続させる。つまり、停
電後も通常の場合と同様にスライド移動に同期(追従)
させて継続搬送させられるので、干渉は生じない。しか
も、惰性移動するスライド位置に関係無く例えばフィン
ガーがワークを離して(落下させて)しまうなどの不都
合発生を確実に防止することができる。
【0125】この際、3組(各1台)の搬送駆動用モー
タ101X,101Y,101Z用の駆動電源は、スラ
イド駆動用モータ30の回転減速時に発生される逆起電
力を利用して確保される。この回生電力は、図4に示す
共通電源装置95にそれぞれ接続されているスライド駆
動用モータ30のドライバー部72Bから各搬送駆動用
モータ101X,101Y,101Zのドライバー部1
05X,105Y,105Zに供給される。
【0126】すなわち、材料を金型20内にセットしよ
うとする場合は、スライド17が下降する方向であり、
停電検出時以降ではスライド17が通常の下降速度より
も早くなることはない。この際、スライド17は急停止
制御される。結果、材料搬送装置100が通常搬送動作
を行ってもスライド17やスライドに取付けられた金型
20と干渉する虞はない。つまり、停止限界位置を越え
たのであれば、通常通りに材料搬送させスライド駆動用
モータ30による回生電力分を含む駆動電源がある限
り、1サイクルの終了領域でのリターン2完了位置Pr
fを目標位置として搬送(ST121)させる。
【0127】以上の場合とは異なり、材料搬送装置10
0の動作方向が材料を金型20から取出そうとする方向
(リターン1&2,クランプ,リフト)でスライド17
が上昇方向(クランク角度θiが180〜0度の間に存
在する。)である場合(図12のST10でNO)、材
料搬送駆動制御手段(81,82)は、搬送急停止指令
を利用して3次元的な材料搬送装置100の搬送動作を
急停止させる(図14のST22)。スライド上昇中ゆ
えに停電検出時動作位置が停止限界位置の手前であるか
否かを問題としない。
【0128】と同時的に、スライド駆動制御手段(8
1,82)は、生成された目標位置が上死点位置とされ
た継続通常スライド移動指令(位置指令パルス)を利用
(出力)してスライド17の移動(上昇)動作を継続さ
せる(ST23)。スライド駆動電源に余裕が無くなっ
た場合(ST24でNO)には搬送位置指令パルスの払
出しを中止(ST25)する。惰性搬送(リフト)動作
する装置100に対してスライド17を上方に積極的に
逃がすのである。
【0129】つまり、スライド17の移動方向が上昇方
向である場合に停電発生によりスライド17が急停止す
るところリフト動作が継続していると、金型と材料ある
いは装置100が干渉する蓋然性が高くなるが、この実
施形態の場合にはこの危険性を一段と確実に回避させる
ことができる。材料搬送装置100の駆動源に格別の補
助電源装置等を設ける必要がない。
【0130】また、駆動機構なるクランク機構11を構
成するクランク軸12をスライド駆動用モータ30によ
り回転駆動することでスライド17を昇降させ、当該時
のスライド位置PTはクランク軸12の回転角度θに対
応して検出可能な構造であるから、比較的に加圧力が大
きな機種に対する適応性が広い。
【0131】また、材料搬送駆動制御手段(81,8
2)によって駆動制御される各搬送駆動用モータ101
X,101Y,101Zに対応する3組(3台)のドラ
イバー部105X,105Y,105Zを含み、材料を
アドバンス・リターン方向,クランプ・アンクランプ方
向およびリフト・ダウン方向に3次元的に材料搬送可能
な材料搬送装置(100)でも各搬送方向に対して干渉
回避させることができるから、2次元搬送方式の場合に
比較して材料の搬送態様に対する適応性を上げられる。
【0132】さらに、位置・速度制御部60,70側で
の信号処理と電流制御部71側への出力であるトルク指
令信号(電流指令信号Si)レベルの零化調整によるか
ら、確実かつ安定してプレスを急停止させられる。
【0133】さらにまた、停電検出時動作位置Piが停
止限界位置Ptgの手前であると判別(図13のST1
10でYES)された場合は、材料搬送駆動制御手段
(81,82)が、生成された搬送停止指令を利用しか
つ減速パターンにしたがって搬送動作継続させ、しかる
後に材料搬送装置100を停止(ST114)させるの
で、大きなイナーシャの材料搬送装置100でも干渉回
避を保障した上で搬送停止を通常的かつ円滑(ショック
レス)に停止させられる。
【0134】(第2の実施形態)この第2の実施形態
は、図16に示す如く、回転型モータ30Aでボールス
クリュー32(スクリュー部32S)を回転させて介し
てスライド17(枠体17P,ナット部材17N)を昇
降させるボールスクリュー駆動方式である。第1の実施
形態の場合に比較して、小型機に好適である。
【0135】その他の基本的構成・機能は、第1の実施
形態の場合(図2〜図15)と同様とされている。な
お、材料搬送装置100との関係におけるプレス機械側
のクランク角度θは、モータ30A(または、ボールス
クリュー32)の回転角度として読み替え可能に構成す
ればよい。
【0136】すなわち、駆動機構なるねじ駆動機構を構
成するねじ軸(32)をスライド駆動用モータ30Aに
よりねじ軸(32)を回転駆動させることでスライド1
7を昇降させ構造であるから、この第2の実施形態にお
いても、第1の実施形態の場合と同様な作用効果を奏す
ることができるとともに、比較的に加圧力の小さい機種
に対する適応性が広い。
【0137】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、停電検出時動
作位置が停止限界位置の手前である場合に搬送停止指令
を利用して搬送動作を停止可能で、停止限界位置の手前
でない場合に継続同期通常搬送指令を利用して材料搬送
装置をスライド移動に同期搬送を継続させ、しかも各搬
送駆動用モータの駆動電源をスライド駆動用モータの回
転減速時に発生される逆起電力を利用して確保可能に形
成されたプレス機械であるから、次のような優れた効果
を奏することができる。 停電発生後でも材料搬送装置を積極的に継続同期通
常搬送動作可能であるからスライドが慣性移動した場合
でも材料搬送装置側の構成部材と金型(材料等)との干
渉を確実に回避させることができる。 停電が発生した場合でも干渉回避できるから、材料
搬送装置を具備するサーボモータ駆動方式で任意的なス
ライドモーションを選択可能なプレス機械の普及拡大に
大きく貢献することができる。 停電発生後のプレス停止までの期間中(モータ減速
時)にスライド駆動用モータから発生される逆起電力を
有効利用するので、発熱による損失を防止できるととも
に環境重視のプレス機械を確立できる。 停電発生後の材料搬送装置の駆動電源用として補助
電源装置を設けなくてもよいから、これを設置した場合
の問題点(コスト高、設置スペースの拡大,保守点検作
業の必要性)を一掃化できる。また、補助電源装置をバ
ッテリーから形成した場合の一定期間毎の交換作業およ
び有害物質(例えば、鉛成分)の廃棄問題の心配もな
い。
【0138】また、請求項2の発明によれば、材料搬送
装置が3次元搬送方式であるから、請求項1の発明の場
合と同様な効果を奏することができることに加え、さら
に2次元搬送方式の場合に比較して材料の搬送態様に対
する適応性を上げられる。
【0139】また、請求項3の発明によれば、材料を金
型にセットする方向である場合でかつ停止限界位置の手
前である場合に生成された搬送停止指令を利用して搬送
動作を停止可能で、停止限界位置の手前でない場合に生
成されたリターン2完了位置を目標位置とする継続同期
通常搬送指令を利用しかつ各搬送駆動用モータの駆動電
源をスライド駆動用モータの回転減速時に発生される逆
起電力を利用して確保しつつスライド移動に同期させた
通常搬送動作を継続可能で、さらに材料搬送装置の動作
方向が材料を金型から取出す方向である場合には停止限
界位置の手前であるか否かに拘わらずに生成された搬送
急停止指令を利用して搬送動作を急停止可能に形成され
たプレス機械であるから、請求項2の発明の場合と同様
な効果を奏することができる他、さらに請求項2の発明
の場合と比較しても一段と確実に干渉回避させることが
できる。
【0140】また、請求項4の発明によれば、搬送停止
指令を利用しかつ減速パターンにしたがって減速搬送動
作させた後に材料搬送装置を完全停止させるように形成
されているので、請求項1項から請求項3までの各発明
の場合と同様な効果を奏することができることに加え、
さらに干渉回避を保障した上で搬送を円滑(ショックレ
ス)に停止させられるから、慣性の大きな材料搬送装置
に対する適応性が高まる。
【0141】さらに、請求項5の発明によれば、モーシ
ョン指令部からのスライド位置指令信号の出力を停止さ
せかつスライド位置偏差信号を零クリアさせるとともに
トルク指令信号レベルをトルク零相当レベルに強制的に
調整してプレス急停止させるように形成されているの
で、請求項1から請求項4までの各発明の場合と同様な
効果を奏することができることに加え、さらに一段と確
実で安定したプレス急停止を行える。
【0142】さらに、請求項6の発明によれば、スライ
ド位置が下死点位置から上死点位置手前までの間に存在
している期間中に停電検出された場合に、生成搬送急停
止指令を利用して材料搬送動作を急停止可能であるとと
もに、生成継続通常スライド移動指令を利用しかつ元電
源停電検出後のスライド駆動用モータの駆動電源を各搬
送駆動用モータの回転減速時に発生される逆起電力を利
用して確保しつつスライドを継続して通常移動可能に形
成されたプレス機械であるから、次のような優れた効果
を奏することができる。 停電発生後でもスライドを目標位置まで積極的に継
続移動(上昇)可能であるから材料搬送装置が慣性動作
した場合でも材料搬送装置側の構成部材と金型(材料
等)との干渉を確実に回避させることができる。 停電が発生した場合でも干渉回避できるから、材料
搬送装置を具備するサーボモータ駆動方式で任意的なス
ライドモーションを選択可能なプレス機械の普及拡大に
大きく貢献することができる。 停電発生後の搬送停止までの期間中(モータ減速
時)に搬送駆動用モータから発生される逆起電力を有効
利用するので、発熱による損失を防止できるとともに環
境重視のプレス機械を確立できる。 停電発生後のスライド駆動電源用として補助電源装
置を設けなくてもよいから、これを設置した場合の問題
点(コスト高、設置スペースの拡大,保守点検作業の必
要性)を一掃化できる。また、補助電源装置をバッテリ
ーから形成した場合の一定期間毎の交換作業および有害
物質(例えば、鉛成分)の廃棄問題の心配もない。
【0143】さらにまた、請求項7の発明によれば、駆
動機構がクランク機構から形成されているので、請求項
1から請求項6の各発明の場合と同様な効果を奏するこ
とができることに加え、さらに比較的に加圧力が大きな
機種に対する適応性が広い。
【0144】さらにまた、請求項8の発明によれば、駆
動機構がねじ駆動機構から形成されているので、請求項
1から請求項6の各発明の場合と同様な効果を奏するこ
とができることに加え、さらに比較的に加圧力の小さい
機種に対する適応性が広い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態を説明するためのプレ
ス機械の側面図である。
【図2】同じく、設定選択指令部(コンピュータ)、位
置速度制御部およびモータ駆動部を説明するためのブロ
ック図である。
【図3】同じく、位置速度制御部およびモータ駆動部の
詳細を説明するための回路図である。
【図4】同じく、元電源設備,共通電源装置および各ド
ライバー部を説明するための図である。
【図5】同じく、相信号生成部および電流制御部を説明
するための図である。
【図6】同じく、変調動作を説明するための図である。
【図7】同じく、アイソレーション回路を説明するため
の図である。
【図8】同じく、PWM制御部(ドライバー部)のトル
ク指令が0Vの場合(モータ回転駆動不能状態)を説明
するための図である。
【図9】同じく、PWM制御部(ドライバー部)のモー
タ回転中の電源回生状態を説明するための図である。
【図10】同じく、モータ誘起電力発生時の相間電圧を
説明するための図である。
【図11】同じく、材料搬送装置の3次元搬送動作を説
明するための図である。
【図12】同じく、スライド下降中でのスライド駆動制
御動作を説明するためのフローチャートである。
【図13】同じく、スライド下降中での材料搬送駆動制
御動作等を説明するためのフローチャートである
【図14】同じく、スライド上昇中でのスライド駆動制
御動作等を説明するためのフローチャートである。
【図15】同じく、停止限界位置Ptg等を説明するた
めの図である。
【図16】本発明の第2の実施形態に係る駆動機構を説
明するための図である。
【図17】従来例の回生電源回路を説明するための図で
ある。
【符号の説明】
10 プレス機械 12 クランク軸(駆動機構) 17 スライド 20 金型 30(30A) ACサーボモータ(スライド駆動用モ
ータ) 32 ボールスクリュー(ねじ…ねじ駆動機構…駆動機
構) 40 相信号生成部 60 位置速度制御部(スライド位置制御駆動装置) 62 位置制御部(スライド位置制御駆動装置) 64 速度制御部(スライド位置制御駆動装置) 70 モータ駆動部(スライド位置制御駆動装置) 71 電流制御部(スライド位置制御駆動装置) 72 PWM制御部(スライド位置制御駆動装置) 72B ドライバー部 73 電流検出器 80 パソコン 81 CPU(スライド急停止指令生成手段,停止限界
位置手前判別手段,継続通常スライド移動指令生成手
段,スライド駆動制御手段,搬送停止指令生成手段,継
続同期通常搬送指令生成手段,減速搬送後停止指令生成
手段,搬送急停止指令生成手段,材料搬送駆動制御手
段) 82 ROM(スライド急停止指令生成手段,停止限界
位置手前判別手段,継続通常スライド移動指令生成手
段,スライド駆動制御手段,搬送停止指令生成手段,継
続同期通常搬送指令生成手段,減速搬送後停止指令生成
手段,搬送急停止指令生成手段,材料搬送駆動制御手
段) 90 元電源設備(元電源) 95 共通電源装置 98 電源回生開始時検出装置 100 材料搬送装置 101X アドバンス・リターン動作用モータ(搬送駆
動用モータ) 101Y クランプ・アンクランプ動作用モータ(搬送
駆動用モータ) 101Z リフト・ダウン動作用モータ(搬送駆動用モ
ータ) 105X,105Y,105Z ドライバー部 110 停電検出装置(停電検出手段) Ntg パルス数 Ptg 停止限界位置 Pi 停電検出時位置 Ak 干渉発生危険エリア Aka 干渉回避可能エリア Aa 安全エリア
フロントページの続き (72)発明者 仙田 正樹 東京都町田市小山町1005−1 Fターム(参考) 4E088 JJ02 JJ04 4E089 EA01 EC01 EE01 EE02 EE03 EE06 FB01 FC01 FC03

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スライド駆動用モータを駆動源とする駆
    動機構によりスライドを移動動作させつつ金型内の材料
    にプレス成形可能であるとともに各搬送駆動用モータを
    駆動源とする材料搬送装置により材料搬送動作をさせつ
    つ金型に材料を搬入可能かつ金型から材料を搬出可能に
    形成されたプレス機械であって、 前記スライド駆動用モータのドライバー部と前記各搬送
    駆動用モータのドライバー部とが共通電源装置に接続さ
    れ、 この共通電源装置に供給される元電源の停電が検出され
    たことを条件に、スライド急停止指令を生成可能かつ前
    記材料搬送装置の停電検出時動作位置が予め設定された
    停止限界位置の手前であるか否かを判別可能に形成さ
    れ、 スライド駆動制御手段が、生成された該スライド急停止
    指令を利用して前記スライドの移動動作を急停止可能に
    形成され、 材料搬送駆動制御手段が、停電検出時動作位置が停止限
    界位置の手前であると判別されたことを条件に生成され
    た搬送停止指令を利用して前記材料搬送装置の搬送動作
    を停止可能で、停電検出時動作位置が停止限界位置の手
    前でないと判別されたことを条件に生成された継続同期
    通常搬送指令を利用しかつ元電源停電検出後の前記各搬
    送駆動用モータの駆動電源を前記スライド駆動用モータ
    の回転減速時に当該スライド駆動用モータから発生され
    る逆起電力を利用して確保しつつスライド移動に同期さ
    せた通常搬送方向の搬送動作を継続可能に形成されてい
    る、プレス機械。
  2. 【請求項2】 前記材料搬送装置が、各搬送駆動用モー
    タに対応する3組のドライバー部を含み、材料をアドバ
    ンス・リターン方向,クランプ・アンクランプ方向およ
    びリフト・ダウン方向に3次元的に材料搬送可能に形成
    されている、請求項2記載のプレス機械。
  3. 【請求項3】 スライド駆動用モータを駆動源とする駆
    動機構によりスライドを移動動作させつつ金型内の材料
    にプレス成形可能であるとともに各搬送駆動用モータを
    駆動源とする材料搬送装置により材料をアドバンス・リ
    ターン方向,クランプ・アンクランプ方向およびリフト
    ・ダウン方向に3次元的に材料搬送動作をさせつつ金型
    に材料を搬入可能かつ金型から材料を搬出可能に形成さ
    れたプレス機械であって、 前記スライド駆動用モータのドライバー部と前記各搬送
    駆動用モータのドライバー部とが共通電源装置に接続さ
    れ、 この共通電源装置に供給される元電源の停電が検出され
    たことを条件に、スライド急停止指令を生成可能かつ前
    記材料搬送装置の停電検出時動作位置が予め設定された
    停止限界位置の手前であるか否かを判別可能に形成さ
    れ、 スライド駆動制御手段が、生成された該スライド急停止
    指令を利用して前記スライドの移動動作を急停止可能に
    形成され、 材料搬送駆動制御手段が、前記材料搬送装置の動作方向
    が材料を金型にセットする方向である場合は停電検出時
    動作位置が停止限界位置の手前であると判別されたこと
    を条件に生成された搬送停止指令を利用して前記材料搬
    送装置の搬送動作を停止可能であるとともに停電検出時
    動作位置が停止限界位置の手前でないと判別されたこと
    を条件に生成されたリターン2完了位置を目標位置とす
    る継続同期通常搬送指令を利用しかつ元電源停電検出後
    の前記各搬送駆動用モータの駆動電源を前記スライド駆
    動用モータの回転減速時に当該スライド駆動用モータか
    ら発生される逆起電力を利用して確保しつつスライド移
    動に同期させた通常搬送方向の搬送動作を継続可能に形
    成され、さらに前記材料搬送装置の動作方向が材料を金
    型から取出す方向である場合には停電検出時動作位置が
    停止限界位置の手前であるか否かに拘わらずに生成され
    た搬送急停止指令を利用して前記材料搬送装置の搬送動
    作を急停止可能に形成されている、プレス機械。
  4. 【請求項4】 前記材料搬送駆動制御手段が、前記搬送
    停止指令を利用した搬送動作停止を減速パターンにした
    がった減速搬送動作をさせた後に完全停止させるものと
    形成されている、請求項1項から請求項3項までのいず
    れか1項に記載されたプレス機械。
  5. 【請求項5】 スライド位置制御駆動装置が、モーショ
    ン指令部からのスライド位置指令信号と検出されたスラ
    イド位置フィードバック信号との比較により生成出力さ
    れたスライド位置偏差信号を入力として速度指令信号を
    出力する位置制御部と,入力された速度指令信号と検出
    された速度フィードバック信号との比較により生成され
    たトルク指令信号を生成出力する速度制御部と,トルク
    指令信号を入力としかつ検出されたモータ電流信号を利
    用して電流制御信号を生成出力する電流制御部と,入力
    された電流制御信号に対応するPWM制御信号を生成し
    てドライバー部へ出力するPWM制御部とを含み形成さ
    れ、 前記スライド駆動制御手段が、前記停電検出時における
    スライド急停止指令によりモーション指令部からのスラ
    イド位置指令信号の出力を停止させかつスライド位置偏
    差信号を零クリアさせるとともにトルク指令信号レベル
    をトルク零相当レベルに強制的に調整可能に形成されて
    いる、請求項1項から請求項4項までのいずれか1項に
    記載されたプレス機械。
  6. 【請求項6】 スライド駆動用モータを駆動源とする駆
    動機構によりスライドを移動動作させつつ金型内の材料
    にプレス成形可能であるとともに各搬送駆動用モータを
    駆動源とする材料搬送装置により材料搬送動作をさせつ
    つ金型に材料を搬入可能かつ金型から材料を搬出可能に
    形成されたプレス機械であって、 前記スライド駆動用モータのドライバー部と前記各搬送
    駆動用モータのドライバー部とが共通電源装置に接続さ
    れ、スライド位置が下死点位置から上死点位置手前まで
    の間に存在している期間中に共通電源装置に供給される
    元電源の停電が検出されたことを条件に搬送急停止指令
    および上死点位置を目標位置とする継続通常スライド移
    動指令を生成可能に形成され、 材料搬送駆動制御手段が、生成された該搬送急停止指令
    を利用して前記材料搬送装置の材料搬送動作を急停止可
    能に形成され、 スライド駆動制御手段が、生成された該継続通常スライ
    ド移動指令を利用しかつ元電源停電検出後の前記スライ
    ド駆動用モータの駆動電源を前記各搬送駆動用モータの
    回転減速時に当該各搬送駆動用モータから発生される逆
    起電力を利用して確保しつつ前記スライドを目標位置に
    向けて継続して通常移動可能に形成されている、プレス
    機械。
  7. 【請求項7】 前記駆動機構が前記スライド駆動用モー
    タで回転駆動されるクランク軸を含むクランク機構から
    形成されている、請求項1から請求項6のいずれか1項
    に記載されたプレス機械。
  8. 【請求項8】 前記駆動機構がスライド駆動用モータに
    クランク軸を介することなく連結されたねじ軸を含むね
    じ駆動機構から形成されている、請求項1から請求項6
    のいずれか1項に記載されたプレス機械。
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