JP5133510B2 - 半導体装置およびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、半導体装置およびその製造方法に関し、特に比較的高い耐圧特性が要求される出力トランジスタに適用して好適な半導体装置およびその製造方法に関する。
従来、電子機器などには、出力線の電位を駆動するための出力回路が設けられている。この出力回路は、出力段に設けられたトランジスタを含んで構成されることが一般的である。以下、出力段に設けられたトランジスタを出力トランジスタと言う。
通常、出力トランジスタには、例えば内部回路などに組み込まれる通常のトランジスタと比較して、高い耐圧特性を持つ構造が適用される。このようなトランジスタを、以下、高耐圧トランジスタと言う。従来技術による高耐圧トランジスタの構成は、例えば以下に示す特許文献1に開示されている。
ここで、図1および図2を用いて、高耐圧トランジスタ900の構成を説明する。図1は、高耐圧トランジスタ900の構成を示す上視図である。また、図2は、図1におけるi−i’断面の構造を示す図である。
図1および図2に示すように、従来技術による高耐圧トランジスタ900は、素子分離絶縁膜912によりアクティブ領域(素子形成領域とも言う)ARとフィールド領域(素子分離領域とも言う)FRとが定義された半導体基板911を有する。半導体基板911におけるアクティブ領域ARには、所定の不純物が拡散されることで、一対のソース領域917sおよびドレイン領域917dが形成されている。ソース領域917sおよびドレイン領域917dに挟まれた領域上には、ゲート絶縁膜913が形成され、さらにゲート絶縁膜913の上にはゲート電極915が形成されている。ソース領域917sおよびドレイン領域917dで挟まれた領域は、チャネルが形成される領域(以下、チャネル形成領域916と言う)として機能する。
また、ソース領域917sおよびドレイン領域917dは、それぞれゲート電極915と重畳する領域を持つ。本説明では、この重畳する領域をオーバラップ領域という。このようなオーバラップ領域を持つことで、駆動時に出力トランジスタ900を確実にオンまたはオフさせることができる。
また、以上のような構成が作り込まれた半導体基板911上には、層間絶縁膜921が形成される。層間絶縁膜921は、ソース領域917sおよびドレイン領域917d上面の一部をそれぞれ露出するコンタクト孔を有する。また、層間絶縁膜921上には、他の素子との電気的な接続を構成する配線層であるソース電極923sおよびドレイン電極923dがそれぞれ形成される。ソース電極923sおよびドレイン電極923dは、コンタクト孔内に充填されたコンタクト内配線922sおよび922dを介してソース領域917sおよびドレイン領域917dにそれぞれ電気的に接続される。
特開平9−260504号公報
しかしながら、以上のような構成では、図3に示すように、ソース領域917sおよびドレイン領域917dにドープされた不純物が拡散し、不拡散領域との境界部分における不純物が全体として図3における矢印で示す方向へ流れ出してしまう。このため、境界部分における不純物の濃度が、図4(a)および(b)に示すように、半導体基板911におけるチャネル形成領域916側へ向かうにつれて低下する。このように不純物濃度が低下すると、電圧印加時に、図5(a)および(b)に示すように、半導体基板911表面近傍において伝導帯下端のエネルギーレベルEcと価電子帯上端のエネルギーレベルEvとに歪みが生じ易くなり、これにより、空乏層が基板厚さ方向へ伸び易くなる。
なお、図3は図1における領域o1の拡大図であり、図3における破線L1、L2およびL3はそれぞれ同じ濃度を結ぶ線(これを等濃度線と言う)である。また、図4(a)は図3におけるii−ii’線に沿った不純物濃度を示すグラフであり、図4(b)は図3におけるiii−iii’線に沿った不純物濃度を示すグラフである。さらに、図5(a)は図3におけるii−ii’線上のポジションP1(後述における角部aに相当)でのエネルギーバンド図であり、図5(b)は図3におけるiii−iii’線上のポジションP2(後述における中腹部bに相当)でのエネルギーバンド図である。なお、図5(a)および(b)において、Efはフェルミ準位を示す。また、ポジションP1はソース領域971sまたはドレイン領域917dの端とゲート電極915の端とが重なった領域であり、ポジションP2はソース領域971sまたはドレイン領域917dとゲート電極915とがソース領域917sまたはドレイン領域917dの端以外で重なった領域である。
上記において、特にソース領域917sまたはドレイン領域917dの端とゲート電極915の端とが交差した領域(これを角部aという。図1から図3参照)では、不拡散領域に隣接する部分が多いため、例えばソース領域917sまたはドレイン領域917dとゲート電極915とがソース領域917sまたはドレイン領域917dの端以外で重なった領域(これを中腹部bとする)と比較して、周囲から拡散して入ってくる不純物が少ない。このため、図4(a)と図4(b)とを比較すると明らかなように、角部aにおける不純物濃度(図4(a)参照)が中腹部bにおける不純物濃度(図4(b)参照)と比較して希薄となってしまう。したがって、図5(a)と図5(b)とを比較すると明らかなように、角部aでは、中腹部bと比較して、空乏層が基板厚さ方向へより伸び易くなる。
例えば図4(a)および(b)に示すポジションP1(角部aに相当)とポジションP2(中腹部bに相当)とでは、ポジションP1における不純物濃度がポジションP2における不純物濃度の約1/2となっている。ここで、ポジションP1における不純物濃度を0.5×1015/cm3とし、ポジションP2における不純物濃度を1.0×1015/cm3とし、半導体基板911にシリコン基板を使用し、この半導体基板911におけるp型のウェル領域の不純物濃度を1×1014/cm3とし、ゲートに印加する電圧を20V(ボルト)とし、温度を室温(300K)とすると、ポジションP2における空乏層の幅は12.4μm程度となるのに対し、ポジションP1における空乏層の幅は13.0μm程度となる。なお、この際の拡散電位は0.66V程度となる。
また、ゲート電極915の端部は、例えばドレイン領域917d側から入力された電流により電気力線が集中して発生する部分である。このため、中腹部bと比較して強い電界が生じ、この下における半導体基板911における等電位面が密になる。特にゲート電極915の角部は、他の端部と比較して強い電界が生じるため、この下には非常における等電位面は非常に密となる。
以上のように、ソース領域917sおよびドレイン領域917dの角部aでは、不純物濃度が低下すると共に、強い電界が発生する。このため、中腹部bと比較して広範囲に深い空乏層Dが形成されてしまう。すなわち、図6(a)および(b)に示すように、角部aにおける空乏層D(図6(a)のa参照)が、中腹部bにおける空乏層D(図6(b)のb参照)と比較して、ソース領域917sまたはドレイン領域917dの内側へ向けて水平方向に伸び易い。なお、図6(a)は図3におけるii−ii’線に沿った断面における空乏層Dの構成を示し、図6(b)は図3におけるiii−iii’線に沿った断面における空乏層Dの構成を示す。
このように空乏層Dが伸びた角部aでは、空乏層の単位面積あたりの容量(空乏層容量または障壁容量と言う)が小さくなり易い。このため、高耐圧トランジスタ900がブレイクダウンし易い。このようにブレイクダウンし易い角部aでは、図7に示すように、サージ電流が入力された際に、電流が集中して流れてしまう。このため、角部aに流れる電流Iが容易に破壊電流Iを超えてしまい、結果、この電流によって発生した熱などにより角部aが破壊し、高耐圧トランジスタ900が破損してしまうと言う問題が発生する。なお、破壊電流Iとは、トランジスタが破壊する際の電流を指す。また、この際の電圧を破壊電圧Vという。
また、上記した特許文献1では、トランジスタの端部におけるゲートの長さをトランジスタの中腹部におけるゲートの長さよりも長く構成することで、サージ電流がトランジスタの端部に集中して流れることを防止している。しかしながら、このように構成した場合でも、トランジスタの中腹部においてドレイン・ソース間に流れる電流と比較して大きな電流が流れる経路が角部(トランジスタの端部)に形成されるため、耐圧特性を十分に改善することは困難であった。
そこで本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであり、耐圧特性が向上された半導体装置およびその製造方法を提供することを目的とする。
かかる目的を達成するために、本発明による半導体装置は、半導体基板と、半導体基板表面に形成された一対の拡散領域と、半導体基板表面に形成されたゲート絶縁膜と、半導体基板表面にゲート絶縁膜を介して形成され、少なくとも一方の側面が、ゲート幅方向と平行な第1側面と、第1側面よりもゲート長方向に突出した第2側面と、第2側面の両端で第1側面と第2側面とを結ぶ第3側面とを含むと共に、信号線と接続するゲート電極とを有して構成され、さらに、ゲート電極と拡散領域とが交差する角領域を備えると共に、第2側面と第3側面とが形成する角領域において流れる電流と、第1側面と第3側面とが形成する角領域において流れる電流とを、ゲート電極と拡散領域とが交差する角領域において流れる電流と等しくしたことを特徴とする
このように本発明は、一対の第1拡散領域(例えば低濃度拡散領域)と、これよりも不純物拡散濃度が高い第2拡散領域(例えば高濃度拡散領域)とを含むことで、比較的高い電圧に対する耐圧特性を有する半導体装置において、ゲート電極における少なくとも一方の側面が、ゲート幅方向と平行な第1側面と、第1側面よりもゲート長方向に突出した第2側面と、第1側面と第2側面とを結ぶ第3側面とを含んでなる。すなわち、ゲート電極の側面が凹凸形状を有する。さらに、ゲート電極と拡散領域とが交差する角領域を備えると共に、第2側面と第3側面とが形成する角領域において流れる電流と、第1側面と第3側面とが形成する角領域において流れる電流とを、ゲート電極と拡散領域とが交差する角領域において流れる電流と等しくする。これにより、例えば凹凸形状を有する側面側の第1拡散領域からサージ電流などの比較的大きな電流が入力された際に、電界が集中して発生する箇所を凹凸形状における角部に分散することが可能となるため、一つの角部に発生する電界の強度を弱め、各角部下に形成された空乏層に流れる電流を低減することができる。また、このようにゲート電極の角部の数を増加させることで、電流が集中して流れるパスを増加させることが可能となるため、一つのパスに通過する電流の量を低減することができる。これらから、本発明によれば、サージ電流などの比較的大きな電流が入力された際に集中して流れる電流の量を低減することが可能となるため、半導体装置の耐圧特性を向上することが達成される。
本発明によれば、耐圧特性が向上された半導体装置およびその製造方法を実現することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を図面と共に詳細に説明する。
まず、本発明による実施例1について図面を用いて詳細に説明する。なお、以下の説明では、比較的高い耐圧を要求される出力トランジスタとして使用して好適な半導体装置1を例に挙げる。
〔構成〕
図8は、本実施例による半導体装置1の構成を示す上視図である。また、図9は図8におけるI−I’断面の構造を示す図であり、図10は図8におけるII−II’断面の構造を示す図である。
図8から図10に示すように、半導体装置1は、半導体基板11と、半導体基板11に形成された素子分離絶縁膜12と、半導体基板11上に形成されたゲート絶縁膜13と、ゲート絶縁膜13上に形成されたゲート電極15と、半導体基板11におけるゲート電極15下の領域を挟む一対の低濃度拡散領域(第1拡散領域)17sおよび17dと、低濃度拡散領域17sおよび17dの表面にそれぞれ形成された高濃度拡散領域(第2拡散領域)18sおよび18dとを有する。低濃度拡散領域17sおよび17dで挟まれた領域、すなわち半導体基板11におけるゲート電極15下の領域は、チャネルが形成される領域(チャネル形成領域16)として機能する。
さらに、上記のような構成が作り込まれた半導体基板11上には、高濃度拡散領域18sおよび18d表面を露出させるコンタクト孔を有する層間絶縁膜21と、コンタクト孔内部にそれぞれ充填されたコンタクト内配線22sおよび22dと、層間絶縁膜21上に形成されたソース電極23sおよびドレイン電極23dとを有する。ただし、図8では、半導体装置1の構成を明確にするため、層間絶縁膜21とコンタクト内配線22sおよび22dとソース電極23sおよびドレイン電極23dとの構成を省略する。
上記構成において、半導体基板11には、例えばn型の不純物がドープされたシリコン基板(以下、n型シリコン基板と言う)を使用する。ただし、これに限らず、p型の不純物がドープされたシリコン基板(p型シリコン基板)など、必要に応じて種々変形することができる。
素子分離絶縁膜12は、例えばLOCOS(LocalOxidation of Silicon)法により形成された膜(LOCOS膜)である。これは、例えばシリコン酸化膜(SiO2)とすることができる。ただし、これに限定されず、例えばSTI(Shallow Trench Isolation)法など、他の方法により形成された絶縁膜であってもよい。素子分離絶縁膜12は、半導体基板11におけるアクティブ領域ARとフィールド領域FRとを規定する。
ゲート絶縁膜13は、半導体基板11におけるアクティブ領域ARを2つに分割する領域上に形成され、後述するゲート電極15を半導体基板11に対して電気的に浮遊させる。このゲート絶縁膜13は、例えば半導体基板11表面を熱酸化することでアクティブ領域AR上に形成されたシリコン酸化膜(SiO2)である。その膜厚は、例えば100Å(オングストローム)とすることができる。
ゲート絶縁膜13上に形成されたゲート電極15は、例えば所定の不純物を含むポリシリコン(poly-silicon)膜である。その膜厚は、例えば5000Åとすることができる。また、本実施例によるゲート電極15は、ドレイン側の側面に櫛歯状の凹凸部(櫛歯状電極部15a)を有する。この櫛歯状電極部15aについては後述において説明する。
低濃度拡散領域17sおよび17dは、半導体基板11におけるゲート電極15下の領域を挟む一対の領域に形成された不純物拡散領域である。この低濃度拡散領域17sおよび17dは、それぞれソース(17s)およびドレイン(17d)として機能する。例えば、半導体装置1がp型のチャネルを形成するトランジスタである場合、低濃度拡散領域17sおよび17dは、p型の不純物、例えばボロン(B)イオンを注入することで形成することができる。そのドーズ量は例えば1×1012〜1×1014/cm2程度とすることができる。また、半導体装置1がn型のチャネルを形成するトランジスタである場合、低濃度拡散領域17sおよび17dは、n型の不純物、例えばリン(P)イオンを注入することで形成することができる。そのドーズ量は例えば1×1012〜1×1014/cm2程度とすることができる。
また、ソース・ドレイン領域として機能する低濃度拡散領域17sおよび17dは、図8から図10に示すように、それぞれゲート電極15と重畳する領域、すなわちオーバラップ領域を持つ。例えばチャネル形成領域16のゲート長方向の幅を1.5μm程度とし、ゲート電極15のチャネル長方向の幅を3.5μm程度とした場合、このオーバラップ領域のゲート長方向の幅は、1μm程度となる。このようなオーバラップ領域を設けることで、駆動時に半導体装置1が確実にオンまたはオフする構造となる。
アクティブ領域ARにおいて、低濃度拡散領域17sおよび17dに挟まれた領域であってゲート電極15下の領域は、チャネル形成領域16として機能する。なお、ウェル構造を有する半導体基板11では、この領域に所定の不純物がドープされている。
また、低濃度拡散領域17sおよび17d表面に形成された高濃度拡散領域18sおよび18dは、後述するコンタクト内配線22sおよび22dそれぞれとオーミック接触するための導電領域である。例えば、半導体装置1がp型のチャネルを形成するトランジスタである場合、高濃度拡散領域18sおよび18dは、p型の不純物、例えばボロン(B)イオンを注入することで形成することができる。そのドーズ量は例えば1×1015/cm2程度とすることができる。また、半導体装置1がn型のチャネルを形成するトランジスタである場合、高濃度拡散領域18sおよび18dは、n型の不純物、例えばリン(P)イオンを注入することで形成することができる。そのドーズ量は例えば1×1015/cm2程度とすることができる。
また、本実施例による半導体装置1は、図8から図10および上述に示すように、ゲート電極15のドレイン(低濃度拡散領域17d)側の側面に、櫛歯状の凹凸部(櫛歯状電極部15a)を有する。櫛歯状電極部15aは、ゲート電極15と一体に形成されており、ゲート電極15のドレイン(17d)側の側面にチャネル幅方向に沿って周期的に配置される。この櫛歯状電極部15aは、電流が入力された際に形成される電界が集中する箇所を増やすための構成である。このように電界が集中する箇所を分散することで、ドレイン(17s)側から入力された電流が流れるパスを増やすことが可能となる。ここで、櫛歯状電極部15aが形成される周期と空乏層の広がりとの関係を図11を用いて説明する。図11は、図8における領域o2の拡大図である。
図11に示すように、個々の櫛歯状電極部15aは、ゲート幅方向と平行な第1側面S11と、第1側面S11よりもゲート長方向に突出した第2側面S12と、第2側面S12の両端で第1側面S11と第2側面S12とを結ぶ第3側面S13とを含んでなる凹凸形状を有し、第3側面S13の長さd4、第2側面S12の長さd3を有して形成されている。また、ゲート幅方向に隣り合う櫛歯状電極部15aの間隔(第1側面S11の長さ)はd2に設定される。なお、以下の説明では、ゲート長方向の長さを長さd4と言い、ゲート幅方向の長さを幅d3と言い、ゲート幅に沿った櫛歯状電極部15aの間隔を間隔d2と言う。
この構成において、例えばドレイン(17d)側から電流が入力されると、櫛歯状電極部15aの角部C1およびC2に電気力線が集中して形成され、これにより他の部分(例えば櫛歯状電極部15aにおける中服部)と比較して強い電界が形成される。このため、この角部C1またはC2下の領域B1またはB2(図8参照)には、ゲート電極15および櫛歯状電極部15aにおける中服部と比較して大きな電流がドレイン(17d)側からチャネル形成領域16を介してソース(17s)へ流れる。すなわち、比較的大きな電流を流すパス(これを電流パスと言う)が、角部C1およびC2の個数に応じて従来よりも多く形成される。
このようにサージ電流が入力された際の電流パスを増加させることで、従来、ソース領域917sおよびドレイン領域917dの角部下の領域aに集中して流れていた電流Iを、櫛歯状電極部15aの角部C1およびC2下の領域B1およびB2に分散することが可能となるため、個々の領域A、B1およびB2に流れる電流I、IB1およびIB2を低減することが可能となる。
ここで、個々の領域A、B1およびB2に流れる電流I、IB1およびIB2を図12に示す。図12に示すように、電流パスを増加させることで、各電流パスに分散して電流が流れるため、個々の領域A、B1およびB2に流れる電流I、IB1およびIB2を示す直線が、従来における電流Iを示す直線よりも右側へシフトする。すなわち、同一電圧において流れる電流がIよりも低いIとなると共に、破壊電圧がVよりも高いVまたはVとなる。なお、個々の領域A、B1およびB2に流れる電流I、IB1およびIB2を示す直線の傾きは、ゲート幅の大きさや櫛歯状電極部15aの凸部の数やオーバラップ領域の面積などに依存して決定されるため、個々では詳細な説明を省略する。
このように、サージ電流が入力された際の電流パスを増加させることで、個々の領域A、B1およびB2に流れる電流を低減することが可能となるため、結果として半導体装置1の耐圧特性を向上することが可能となる。なお、本実施例において、領域A、B1およびB2に流れる電流が等しい場合(I=IB1=IB2)は理想的な構成である。すなわち、各領域A、B1およびB2に均等に電流を分散させることで、最も半導体装置1の耐圧特性を向上させることが可能である。この場合、例えばドレイン(17d)側に入力された電流をIとし、櫛歯状電極部15aの凸部の数をnとすると、1つの凸部につき2つずつ領域B1およびB2が形成されるため、個々の領域A、B1およびB2に流れる電流は、I=IB1=IB2=I/(2+4n)となる。これは、櫛歯状電極部15aを設けなかった場合に領域aに流れる電流Ia=I/2と比較して、非常に小さな電流となる。
また、本実施例では、図11に示すように、例えばある値の電流が入力した際に、角部C1またはC2下の領域B1またはB2に形成される空乏層Dの水平方向の幅(以下、空乏層Dの広がりと言う)をd1とすると、櫛歯状電極部15aの長さd4と幅d3と間隔d2とは、それぞれ空乏層Dの広がりd1の2倍よりも広くなるように設定される。
このように、櫛歯状電極部15aの長さd4と幅d3と間隔d2とをそれぞれ、領域B1またはB2において形成される空乏層Dの広がりd1よりも広い値に設定することで、ある領域B1/B2に形成される空乏層Dと、これと隣り合う領域B1/B2に形成される空乏層Dとが結合し、一体となってしまうことを回避することができる。この結果、期待する数(角部C1およびC2の個数による増加分)の電流パスを確実に形成することが可能となり、1つの電流パスに流れる電流を確実に低減することが可能となる。
具体的に説明すると、例えば、低濃度拡散領域(ソース領域およびドレイン領域)17sおよび17dの不純物濃度を1.0×1015/cm3とし、半導体基板11にシリコン基板を使用し、この半導体基板11におけるn型のウェル領域の不純物濃度を1×1014/cm3とし、櫛歯状電極部15aの角部cにおける電位を20V(ボルト)とし、温度を室温(300K)とすると、これら角部c下に形成される空乏層Dの水平方向への広がりd1は17.3μm程度となる。なお、この際の拡散電位は0.66V程度となる。したがって、本実施例による櫛歯状電極部15aの長さd4と幅d3と間隔d2とは、それぞれ17.3μm程度の2倍以上、すなわち34.6μm程度以上に設定される。
また、上述したように、櫛歯状電極部15aをチャネル幅方向に沿って所定間隔ごとに周期的に配置させることで、櫛歯状電極部15aを含むゲート電極15を形成する際のマスク形状を簡略化することが可能となると共に、チャネル幅の増加の2倍に応じて電流パスの数を多くすることができる。これにより、半導体装置1にチャネル幅に依存した耐圧特性を持たせることが可能となる。換言すれば、半導体装置1の耐圧特性にW依存性を持たせることが可能となる。なお、Wとは、チャネル幅のことである。
この他、以上のような構成が作り込まれた半導体基板11上には、層間絶縁膜21が形成される。層間絶縁膜21は、高濃度拡散領域18sおよび18d上面の一部をそれぞれ露出するコンタクト孔を有する。また、層間絶縁膜21上には、他の素子との電気的な接続を構成する配線層であるソース電極23sおよびドレイン電極23dがそれぞれ形成される。ソース電極23sおよびドレイン電極23dは、コンタクト孔内に充填されたコンタクト内配線22sおよび22dを介して高濃度拡散領域18sおよび18dにそれぞれ電気的に接続される。
〔製造方法〕
次に、本実施例による半導体装置1の製造方法を図面と共に説明する。図13から図15は、半導体装置1の製造方法を示すプロセス図である。なお、以下では、図8におけるII−II’断面に相当する構造に基づいて説明する。
半導体装置1の製造方法では、まず、例えば熱酸化にて、半導体基板11上にッファ膜であるシリコン酸化膜12aを形成し、次に、例えばCVD(Chemical Vapor Deposition)法にて、シリコン酸化膜12a上に熱酸化に対する保護膜であるシリコン窒化膜12bを形成する。次に、既存のフォトリソグラフィ法およびエッチング法を用いて、シリコン窒化膜12bをパターニングする。このようにシリコン窒化膜12bをパターニングすると、このパターニングされたシリコン窒化膜12bをマスクとして半導体基板11表面を熱酸化することで、図13(a)に示すように、LOCOS膜である素子分離絶縁膜12を半導体基板11に形成する。なお、この際の熱酸化の条件は、例えばオーブン内雰囲気を酸素/水素雰囲気とし、加熱温度を1000℃とし、加熱時間を100分とすることができる。これにより、例えば膜厚5000Åの素子分離絶縁膜12を形成することができる。また、素子分離絶縁膜12を形成後、シリコン窒化膜12bは所定のエッチング条件にて除去される。
次に、既存のフォトリソグラフィ法を用いることで、後工程においてゲート電極15が形成される領域上にレジストR1を形成する。続いて、半導体基板11におけるアクティブ領域ARに、レジストR1および素子分離絶縁膜12をマスクとして所定の不純物を注入する。その後、注入した所定の不純物を熱拡散させることで、図13(b)に示すように、低濃度拡散領域17sおよび17dを形成する。この際の条件としては、例えば半導体装置1がp型のチャネルが形成される半導体装置1を製造する場合、所定の不純物として例えばボロン(B)イオンを用い、その加速度を例えば500keV(キロエレクトロンボルト)程度とし、そのドーズ量を例えば1×1012〜1×1014/cm2程度とし、熱拡散時の加熱温度を1000℃とすることができる。また、例えばn型のチャネルが形成される半導体装置1を製造する場合、所定の不純物として例えばリン(P)イオンを用い、その加速度を例えば500keV(キロエレクトロンボルト)程度とし、そのドーズ量を例えば1×1012〜1×1014/cm2程度とすることができる。なお、低濃度拡散領域17sおよび17dを形成後、レジストR1は除去される。
次に、例えば熱酸化にて、低濃度拡散領域17sおよび17dが形成された半導体基板11表面上に、例えば膜厚が100Åのシリコン酸化膜13Aを、図13(c)に示すように形成する。この際の熱酸化の条件は、例えばオーブン内雰囲気を酸素/水素雰囲気とし、加熱温度を850℃とし、加熱時間を20分とすることができる。
次に、例えばCVD法またはスパッタリング法にて、シリコン酸化膜13A上に、所定の不純物を含み、膜厚が5000Åのポリシリコン膜15Aを形成する。これにより、図14(a)に示すような断面構造を得る。
次に、既存のフォトリソグラフィ法を用いることで、図14(b)に示すように、ポリシリコン膜15A上に、櫛歯状電極部15aの形状を含むゲート電極15のパターンを有するレジストR2を形成する。なお、櫛歯状電極部15aを含むゲート電極15のパターンは、図8に示す通りである。
続いて、既存のエッチング法にて、レジストR2をマスクとしてポリシリコン膜15Aおよびシリコン酸化膜13Aをエッチング加工することで、図15(a)に示すように、半導体基板11上にゲート電極15およびゲート絶縁膜13を順次形成すると共に、アクティブ領域ARにおける低濃度拡散領域(ソース領域およびドレイン領域)17sおよび17dの表面(ただし、オーバラップ領域を含まない)を露出させる。この際のエッチングは、ドライエッチングでもウェットエッチングでもよい。例えばポリシリコン膜15Aのエッチングにドライエッチングを用いた場合、その条件は、エッチングガスに混合比がCl2:HBr3:O2=100:100:2〜4程度の混合ガスを用いることとすることができる。また、例えばシリコン酸化膜13Aのエッチングにドライエッチングを用いた場合、その条件は、例えばエッチングガスに混合比がCF4/CHF3=1:10程度の混合ガスを用いることとすることができる。
次に、既存のフォトリソグラフィ方を用いることで、低濃度拡散領域17sおよび17d表面の一部を露出する開口を有するレジストR3を形成し、これをマスクとして所定の不純物を注入することで、図15(b)に示すように、低濃度拡散領域17sおよび17dの表面の少なくとも一部に高濃度拡散領域18sおよび18dを形成する。この際の条件としては、例えば半導体装置1がp型のチャネルが形成される半導体装置1を製造する場合、所定の不純物として例えばボロン(B)イオンを用い、その加速度を例えば50keV(キロエレクトロンボルト)程度とし、そのドーズ量を例えば1×1015/cm2程度とすることができる。また、例えばn型のチャネルが形成される半導体装置1を製造する場合、所定の不純物として例えばリン(P)イオンを用い、その加速度を例えば50keV(キロエレクトロンボルト)程度とし、そのドーズ量を例えば1×1015/cm2程度とすることができる。なお、高濃度拡散領域18sおよび18dを形成後、レジストR3は除去される。
その後、以上のような構成が作り込まれた半導体基板11上に、これを埋没させる程度に酸化シリコンを堆積させることで、層間絶縁膜21を形成する。次に、既存のフォトリソグラフィ法およびエッチング法を用いて、層間絶縁膜21に高濃度拡散領域18sおよび18d上面を露出させる開口を形成し、これにタングステン(W)などの導電体を充填することで、コンタクト内配線22sおよび22dを形成する。次に、層間絶縁膜21上に導電体を堆積し、これをパターニングすることで、ソース電極23sおよびドレイン電極23dを形成する。これにより、図8から図10に示すような断面構造を有する半導体装置1が製造される。
〔作用効果〕
以上のように、本実施例による半導体装置1は、半導体基板11と、半導体基板11表面に形成された一対の低濃度拡散領域17sおよび17dと、一対の低濃度拡散領域17sおよび17d表面の少なくとも一部にそれぞれ形成され、一対の低濃度拡散領域17sおよび17dよりも不純物濃度が高い高濃度拡散領域18sおよび18dと、半導体基板11表面における一対の低濃度拡散領域17sおよび17dに挟まれた領域上に形成されたゲート絶縁膜13と、ゲート絶縁膜13上に形成され、ドレイン(17d)側の側面が、ゲート幅方向と平行な第1側面S11と、第1側面S11よりもゲート長方向に突出した第2側面S12と、第2側面S12の両端で第1側面S11と第2側面S12とを結ぶ第3側面S13とを含んでなるゲート電極15とを有して構成される。
このように本実施例は、一対の低濃度拡散領域17sおよび17dと、これよりも不純物拡散濃度が高い高濃度拡散領域18sおよび18dとを含むことで、比較的高い電圧に対する耐圧特性を有する半導体装置1において、ゲート電極15におけるドレイン(17d)側の側面が、ゲート幅方向と平行な第1側面S11と、第1側面S11よりもゲート長方向に突出した第2側面S12と、第1側面S11と第2側面S12とを結ぶ第3側面S13とを含んでなる。すなわち、ゲート電極15の側面が凹凸形状をなす櫛歯状電極部15aを有する。これにより、例えば櫛歯状電極部15aを有するドレイン(17d)側の低濃度拡散領域17dからサージ電流などの比較的大きな電流が入力された際に、電界が集中して発生する箇所を凹凸形状における角部に分散することが可能となるため、一つの角部に発生する電界の強度を弱め、各角部下に形成された空乏層に流れる電流を低減することができる。また、このようにゲート電極の角部の数を増加させることで、電流が集中して流れるパスを増加させることが可能となるため、一つのパスに通過する電流の量を低減することができる。これらから、本実施例によれば、サージ電流などの比較的大きな電流が入力された際に集中して流れる電流の量を低減することが可能となるため、半導体装置1の耐圧特性を向上することが達成される。
〔応用形態〕
また、本実施例による半導体装置1を用いて構成した電子回路100の構成を図16に示す。図16に示すように、電子回路100は、出力回路101と内部回路102とからなる。出力回路101は、出力用の電源電圧が印加される端子(出力用VDD)と出力端子との間に接続されたp型の出力トランジスタP1と、出力端子と接地された端子(出力用GND)との間に設けられたn型の出力トランジスタN1とを有する。出力トランジスタP1およびN1はそれぞれ本実施例による半導体装置1の構造を用いて、所定の半導体基板上に形成されている。
以上のような構成を有することでさらに、ESDなどに対する耐性が向上された出力回路およびこれを有する電子機器を実現することができる。
次に、本発明の実施例2について図面を用いて詳細に説明する。尚、以下の説明において、実施例1と同様の構成については、同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。また、特記しない構成に関しては実施例1と同様である。
〔構成〕
図17は、本実施例による半導体装置2の構成を示す上視図である。また、図18は図17におけるIII−III’断面の構造を示す図であり、図19は図17におけるIV−IV’断面の構造を示す図である。
図17から図19に示すように、半導体装置2は、実施例1による半導体装置1の構成と同様の構成において、ゲート電極15およびゲート絶縁膜13がゲート電極25およびゲート絶縁膜23にそれぞれ置き換えられた構成を有する。
ゲート電極25は、ゲート電極15と同様に、ドレイン(17d)側の側面に沿って櫛歯状電極部15aが形成されていると共に、ソース(17s)側の側面に沿って櫛歯状電極部25bが形成されている。
この櫛歯状電極部25bの長さ、幅および間隔は、それぞれ櫛歯状電極部15aの長さd4、幅d3および間隔d2と同様である。ただし、櫛歯状電極部15aにおける凸部と櫛歯状電極部25bにおける凸部とは、ゲート長方向において重ならないように構成されることが好ましい。これにより、トランジスタの特性が劣化する程度に局所的にゲート長が長くなることを防止でき、動作特性や耐圧特性が大幅に変化することを防止できる。なお、この場合、間隔d2は、幅d3と等しいか、それ以上に設定される。
このように、ドレイン(17d)側だけでなく、ソース(17s)側にも櫛歯状電極部25bを設けることで、ソース(17s)側へ流れる電流を、角部Aだけでなく、ソース(17s)側における櫛歯状電極部25bの角部下の領域B3およびB4にも、電流IB3およびIB4を分散させることができる。これにより、ソース(17s)側の角部Aに集中して電流が流れるも防止でき、半導体装置2の耐圧特性をより向上させることが可能となる。
また、この構成により、例えばソース(17s)側からサージ電流が入力された場合でも、ドレイン(17d)側からサージ電流が入力された場合と同様に、電界の集中箇所を分散することが可能となる。これにより、ソース(17s)側からサージ電流が入力される場合の耐圧特性も向上することが可能となる。
このようなゲート電極25は、実施例1によるゲート電極15と同一の材料および膜厚で構成することができる。また、ゲート絶縁膜23は、ゲート電極25と同一形状の上面を有する。このゲート絶縁膜23は実施例1によるゲート絶縁膜13と同様の材料および膜厚で構成することが可能である。
この他の構成は、上述したように実施例1による半導体装置1と同様であるため、ここでは詳細な説明を省略する。
〔製造方法〕
また、本実施例による半導体装置2の製造方法は、実施例1による半導体装置1の製造方法と同様であるため、ここでは詳細な説明を省略する。ただし、本実施例では、図14(b)におけるレジストR2が、図17に示すゲート電極25、すなわち櫛歯状電極部15aだけでなく櫛歯状電極部25bを含むパターンに形成される。このため、図15(a)以降の工程において、ゲート電極15およびゲート絶縁膜13がゲート電極25およびゲート絶縁膜23にそれぞれ置き換えられる。
〔作用効果〕
以上のように、本実施例による半導体装置2は、半導体基板11と、半導体基板11表面に形成された一対の低濃度拡散領域17sおよび17dと、一対の低濃度拡散領域17sおよび17d表面の少なくとも一部にそれぞれ形成され、一対の低濃度拡散領域17sおよび17dよりも不純物濃度が高い高濃度拡散領域18sおよび18dと、半導体基板11表面における一対の低濃度拡散領域17sおよび17dに挟まれた領域上に形成されたゲート絶縁膜23と、ゲート絶縁膜23上に形成され、ドレイン(17d)側およびソース(17s)側の両側面がそれぞれ、ゲート幅方向と平行な第1側面S11と、第2側面S12の両端で第1側面S11よりもゲート長方向に突出した第2側面S12と、第1側面S11と第2側面S12とを結ぶ第3側面S13とを含んでなるゲート電極25とを有して構成される。
このように本実施例は、一対の低濃度拡散領域17sおよび17dと、これよりも不純物拡散濃度が高い高濃度拡散領域18sおよび18dとを含むことで、比較的高い電圧に対する耐圧特性を有する半導体装置2において、ゲート電極25におけるドレイン(17d)側およびソース(17s)側の側面がそれぞれ、ゲート幅方向と平行な第1側面S11と、第1側面S11よりもゲート長方向に突出した第2側面S12と、第1側面S11と第2側面S12とを結ぶ第3側面S13とを含んでなる。すなわち、ゲート電極25の両側面が凹凸形状をなす櫛歯状電極部15aおよび25bを有する。これにより、例えばドレイン(17d)側またはソース(17s)側の低濃度拡散領域17dまたは17sからサージ電流などの比較的大きな電流が入力された際に、電界が集中して発生する箇所を凹凸形状における角部に分散することが可能となるため、一つの角部に発生する電界の強度を弱め、各角部下に形成された空乏層に流れる電流を低減することができる。また、このようにゲート電極の角部の数を増加させることで、電流が集中して流れるパスを増加させることが可能となるため、一つのパスに通過する電流の量を低減することができる。これらから、本実施例によれば、サージ電流などの比較的大きな電流が入力された際に集中して流れる電流の量を低減することが可能となるため、半導体装置2の耐圧特性を向上することが達成される。
〔応用形態〕
また、本実施例による半導体装置2を用いて構成した電子回路の構成は、実施例1において図16を用いて説明したものと同様であるため、ここでは詳細な説明を省略する。
また、本実施例では、凸形状の櫛歯状電極部15aおよび25bをソース(17s)側とドレイン(17d)側とで交互に設けることで、ゲート長が局所的に長くなることを防止していたが、本発明はこれに限定されず、例えば図20に示すように、ゲート電極25’が矩形に蛇行するように構成することも可能である。この場合、ゲート電極25’におけるチャネル形成領域16’をゲート電極25’に沿って蛇行させるために、低濃度拡散領域17s’および17d’は、対向する側に交互に凸状の領域27s’および27d’を有し、且つ何れの部位においても低濃度拡散領域17s’および17d’の間隔、すなわちチャネル形成領域16’の長さが等しくなるように形成される。これにより、図20に示すように、ゲート電極25’に沿って蛇行するチャネル形成領域16’が配置される。このように構成することで、ゲート長を均一にすることが可能となり、これにより、トランジスタの動作特性や耐圧特性が大幅に変化することを防止できる。なお、ゲート電極25’下のゲート絶縁膜は、ゲート電極25’と同様に、矩形に蛇行した形状となる。
次に、本発明の実施例3について図面を用いて詳細に説明する。尚、以下の説明において、実施例1または実施例2と同様の構成については、同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。また、特記しない構成に関しては実施例1または実施例2と同様である。
〔構成〕
図21は、本実施例による半導体装置3の構成を示す上視図である。図21に示すように、半導体装置3は、実施例2による半導体装置2の構成と同様の構成において、ゲート電極25がゲート電極35に置き換えられた構成を有する。なお、図21においては、図示しないが、ゲート絶縁膜23も、ゲート電極35と同じ上面パターンを有するゲート絶縁膜に置き換えられている。
ゲート電極35は、ドレイン(17d)側の側面にチャネル幅方向に沿って周期的に配置された櫛歯状電極部35aを有する。この櫛歯状電極部35aはゲート電極35と一体に形成されている。
ここで、図21における領域o3の拡大図を図22に示す。図22に示すように、個々の櫛歯状電極部35aは、ゲート幅方向と平行な第1側面S31と、第1側面S31よりもゲート長方向に突出した第2側面S32と、第2側面S32の両端で第1側面S31と第2側面S32とを結ぶ第3側面S33とを含んでなる凹凸形状を有し、第3側面S33の長さd7、第1側面S31および第2側面S32の長さd6を有して形成されている。また、ゲート幅方向に隣り合う第1側面S31間および第2側面S32間の間隔はd5に設定される。
図22と図11とを比較すると明らかなように、櫛歯状電極部35aの角部C5およびC6は、櫛歯状電極部15aの角部C1およびC2が略直角を成しているのに対し、鈍角を成している。このように、櫛歯状電極部35aの角部を鈍角とすることで、これの角部に生じる電界が低くなるように調整することができる。これにより、櫛歯状電極部35aの角部C5およびC6下の領域B5およびB6にそれぞれ形成される空乏層Dの広がりが狭くなるように調整でき、この結果、サージ電流が入力された際に領域B5およびB6を流れる電流が実施例1と比較して小さくなるように調整することが可能となる。すなわち、図23のグラフに示すように、個々の領域B5およびB6に流れる電流IB5およびIB6を示す直線を、実施例1における電流IB1およびIB2を示す直線から右側へシフトするように調整することが可能となる。
また、本実施例では、図22に示すように、例えばある値の電流が入力した際に、角部C5またはC6下の領域B5またはB6に形成される空乏層Dの水平方向の幅(以下、空乏層Dの広がりと言う)をd1とすると、櫛歯状電極部35aの凸形状の長さd7と、櫛歯状電極部35aの先端部および底部の幅d6と、先端部間または底部間の間隔d5とは、実施例1と同様に、それぞれ空乏層Dの広がりd1の2倍よりも広くなるように設定される。
このように、櫛歯状電極部35aの長さd7と幅d6と間隔d5とをそれぞれ、領域B5またはB6において形成される空乏層Dの広がりd1よりも広い値に設定することで、ある領域B5/B6に形成される空乏層Dと、これと隣り合う領域B5/B6に形成される空乏層Dとが結合し、一体となってしまうことを回避することができる。この結果、期待する数(角部C5およびC6の個数による増加分)の電流パスを確実に形成することが可能となり、1つの電流パスに流れる電流を確実に低減することが可能となる。
また同様に、ゲート電極35は、ソース(17s)側の側面にチャネル幅方向に沿って周期的に配置された櫛歯状電極部35bを有する。この櫛歯状電極部35bは、櫛歯状電極部35aと同様の構成を有しつつ、ゲート電極35と一体に形成されている。
このように、ドレイン(17d)側だけでなく、ソース(17s)側にも櫛歯状電極部35bを設けることで、ソース(17s)側へ流れる電流を、角部Aだけでなく、ソース(17s)側における櫛歯状電極部35bの角部下の領域B7およびB8にも、電流IB7およびIB8を分散させることができる。これにより、ソース(17s)側の角部Aに集中して電流が流れるも防止でき、半導体装置3の耐圧特性をより向上させることが可能となる。
また、この構成により、例えばソース(17s)側からサージ電流が入力された場合でも、ドレイン(17d)側からサージ電流が入力された場合と同様に、電界の集中箇所を分散することが可能となる。これにより、ソース(17s)側からサージ電流が入力される場合の耐圧特性も向上することが可能となる。
ただし、櫛歯状電極部35aにおける凸部と櫛歯状電極部35bにおける凸部とは、実施例2と同様に、ゲート長方向において重ならないように構成されることが好ましい。これにより、トランジスタの特性が劣化する程度に局所的にゲート長が長くなることを防止でき、動作特性や耐圧特性が大幅に変化することを防止できる。
このようなゲート電極35は、実施例1によるゲート電極15と同一の材料および膜厚で構成することができる。また、ゲート電極35下のゲート絶縁膜は、ゲート電極35と同一形状の上面を有する。このゲート絶縁膜は実施例1によるゲート絶縁膜13と同様の材料および膜厚で構成することが可能である。
この他の構成は、上述したように実施例1による半導体装置1または実施例2による半導体装置2と同様であるため、ここでは詳細な説明を省略する。
〔製造方法〕
また、本実施例による半導体装置3の製造方法は、実施例1による半導体装置1の製造方法と同様であるため、ここでは詳細な説明を省略する。ただし、本実施例では、図14(b)におけるレジストR2が、図21に示すゲート電極35、すなわち櫛歯状電極部35aおよび35bを含むパターンに形成される。このため、図15(a)以降の工程において、ゲート電極15およびゲート電極35下のゲート絶縁膜がゲート電極35およびこれと同じ上面パターンを有するゲート絶縁膜にそれぞれ置き換えられる。
〔作用効果〕
以上のように、本実施例による半導体装置3は、半導体基板11と、半導体基板11表面に形成された一対の低濃度拡散領域17sおよび17dと、一対の低濃度拡散領域17sおよび17d表面の少なくとも一部にそれぞれ形成され、一対の低濃度拡散領域17sおよび17dよりも不純物濃度が高い高濃度拡散領域18sおよび18dと、半導体基板11表面における一対の低濃度拡散領域17sおよび17dに挟まれた領域上に形成されたゲート絶縁膜と、ゲート絶縁膜上に形成され、ドレイン(17d)側およびソース(17s)側の両側面がそれぞれ、ゲート幅方向と平行な第1側面S31と、第1側面S31よりもゲート長方向に突出した第2側面S32と、第2側面S32の両端で第1側面S31と第2側面S32とを結ぶ第3側面S33とを含んでなるゲート電極35とを有して構成される。
このように本実施例は、一対の低濃度拡散領域17sおよび17dと、これよりも不純物拡散濃度が高い高濃度拡散領域18sおよび18dとを含むことで、比較的高い電圧に対する耐圧特性を有する半導体装置3において、ゲート電極35におけるドレイン(17d)側およびソース(17s)側の側面がそれぞれ、ゲート幅方向と平行な第1側面S31と、第1側面S31よりもゲート長方向に突出した第2側面S32と、第1側面S31と第2側面S32とを結ぶ第3側面S33とを含んでなる。すなわち、ゲート電極35の両側面が凹凸形状をなす櫛歯状電極部35aおよび35bを有する。これにより、例えばドレイン(17d)側またはソース(17s)側の低濃度拡散領域17dまたは17sからサージ電流などの比較的大きな電流が入力された際に、電界が集中して発生する箇所を凹凸形状における角部に分散することが可能となるため、一つの角部に発生する電界の強度を弱め、各角部下に形成された空乏層に流れる電流を低減することができる。また、このようにゲート電極の角部の数を増加させることで、電流が集中して流れるパスを増加させることが可能となるため、一つのパスに通過する電流の量を低減することができる。これらから、本実施例によれば、サージ電流などの比較的大きな電流が入力された際に集中して流れる電流の量を低減することが可能となるため、半導体装置3の耐圧特性を向上することが達成される。
また、本実施例では、第2側面と第3側面とがなす角および/または第1側面と第2側面とがなす角、すなわち櫛歯状電極部35aおよび35bの角部が、それぞれ鈍角である。このように角部を鈍角とすることで、この角部に発生する電界の強度を低減することが可能となるため、この角部下に形成された空乏層に流れる電流の量を低減することができる。言い換えれば、角部の角度を調整することで、この角部下に流れる電流の量を調整することができる。
〔応用形態〕
また、本実施例による半導体装置3を用いて構成した電子回路の構成は、実施例1において図16を用いて説明したものと同様であるため、ここでは詳細な説明を省略する。
次に、本発明の実施例4について図面を用いて詳細に説明する。尚、以下の説明において、実施例1から実施例3のいずれかと同様の構成については、同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。また、特記しない構成に関しては実施例1から実施例3のいずれかと同様である。
〔構成〕
図24は、本実施例による半導体装置4の構成を示す上視図である。図24に示すように、半導体装置4は、実施例2による半導体装置2または実施例3による半導体装置3と同様の構成において、ゲート電極25または35がゲート電極45に置き換えられた構成を有する。なお、図24においては、図示しないが、ゲート絶縁膜も、ゲート電極45と同じ上面パターンを有するゲート絶縁膜に置き換えられている。
ゲート電極45は、ドレイン(17d)側の側面にチャネル幅方向に沿って周期的に配置された櫛歯状電極部45aを有する。この櫛歯状電極部45aはゲート電極45と一体に形成されている。
ここで、図24における領域o4の拡大図を図25に示す。図25に示すように、個々の櫛歯状電極部45aは、ゲート幅方向と平行な第1側面S41と、第1側面S41よりもゲート長方向に突出した第2側面S42と、第2側面S42の両端で第1側面S41と第2側面S42とを結ぶ第3側面S43とを含んでなる凹凸形状を有し、第3側面S43の長さd10、第1側面S41および第2側面S42の長さd9を有して形成されている。また、ゲート幅方向に隣り合う第1側面S41間および第2側面S42間の間隔はd8に設定される。
図25と図11とを比較すると明らかなように、櫛歯状電極部45aの角部C9およびC10は、櫛歯状電極部15aの角部C1およびC2が略直角を成しているのに対し、鋭角を成している。このように、櫛歯状電極部45aの角部を鋭角とすることで、実施例3とは逆に、櫛歯状電極部45aの角部に生じる電界が強くなるように調整することができる。これにより、櫛歯状電極部45aの角部C9およびC10下の領域B9およびB10にそれぞれ形成される空乏層Dの広がりが広くなるように調整でき、この結果、サージ電流が入力された際に領域B9およびB10を流れる電流が実施例1と比較して大きくなるように調整することが可能となる。すなわち、図26のグラフに示すように、個々の領域B9およびB10に流れる電流IB9およびIB10を示す直線を、実施例1における電流IB1およびIB2を示す直線から左側へシフトするように調整することが可能となる。
すなわち、実施例3による半導体装置3と本実施例による半導体装置4とを参照すると明らかなように、ゲート電極の側面に形成した櫛歯状電極部の角部の角度を調整することで、各角部下の領域に流れる電流量の他の部分に対する比を調整することが可能となり、結果として所望する動作特性および耐圧特性を有する半導体装置を実現することができる。
また、本実施例では、図25に示すように、例えばある値の電流が入力した際に、角部C9またはC10下の領域B9またはB10に形成される空乏層Dの水平方向の幅(以下、空乏層Dの広がりと言う)をd1とすると、櫛歯状電極部45aの凸形状の長さd10と、櫛歯状電極部45aの先端部および底部の幅d9と、先端部間または底部間の間隔d8とは、実施例1と同様に、それぞれ空乏層Dの広がりd1の2倍よりも広くなるように設定される。
このように、櫛歯状電極部45aの長さd10と幅d9と間隔d8とをそれぞれ、領域B9またはB10において形成される空乏層Dの広がりd1よりも広い値に設定することで、ある領域B9/B10に形成される空乏層Dと、これと隣り合う領域B9/B10に形成される空乏層Dとが結合し、一体となってしまうことを回避することができる。この結果、期待する数(角部C9およびC10の個数による増加分)の電流パスを確実に形成することが可能となり、1つの電流パスに流れる電流を確実に低減することが可能となる。
また同様に、ゲート電極45は、ソース(17s)側の側面にチャネル幅方向に沿って周期的に配置された櫛歯状電極部45bを有する。この櫛歯状電極部45bは、櫛歯状電極部45aと同様の構成を有しつつ、ゲート電極45と一体に形成されている。
このように、ドレイン(17d)側だけでなく、ソース(17s)側にも櫛歯状電極部45bを設けることで、ソース(17s)側へ流れる電流を、角部Aだけでなく、ソース(17s)側における櫛歯状電極部45bの角部下の領域B11およびB12にも、電流IB11およびIB12を分散させることができる。これにより、ソース(17s)側の角部Aに集中して電流が流れるも防止でき、半導体装置4の耐圧特性をより向上させることが可能となる。
また、この構成により、例えばソース(17s)側からサージ電流が入力された場合でも、ドレイン(17d)側からサージ電流が入力された場合と同様に、電界の集中箇所を分散することが可能となる。これにより、ソース(17s)側からサージ電流が入力される場合の耐圧特性も向上することが可能となる。
ただし、櫛歯状電極部45aにおける凸部と櫛歯状電極部45bにおける凸部とは、実施例2および実施例3と同様に、ゲート長方向において重ならないように構成されることが好ましい。これにより、トランジスタの特性が劣化する程度に局所的にゲート長が長くなることを防止でき、動作特性や耐圧特性が大幅に変化することを防止できる。
このようなゲート電極45は、実施例1によるゲート電極15と同一の材料および膜厚で構成することができる。また、ゲート電極45下のゲート絶縁膜は、ゲート電極45と同一形状の上面を有する。このゲート絶縁膜は実施例1によるゲート絶縁膜13と同様の材料および膜厚で構成することが可能である。
この他の構成は、上述したように実施例1から3による半導体装置1から3のいずれかと同様であるため、ここでは詳細な説明を省略する。
〔製造方法〕
また、本実施例による半導体装置4の製造方法は、実施例1による半導体装置1の製造方法と同様であるため、ここでは詳細な説明を省略する。ただし、本実施例では、図14(b)におけるレジストR2が、図24に示すゲート電極45、すなわち櫛歯状電極部45aおよび45bを含むパターンに形成される。このため、図15(a)以降の工程において、ゲート電極15およびゲート電極45下のゲート絶縁膜がゲート電極45およびこれと同じ上面パターンを有するゲート絶縁膜にそれぞれ置き換えられる。
〔作用効果〕
以上のように、本実施例による半導体装置4は、半導体基板11と、半導体基板11表面に形成された一対の低濃度拡散領域17sおよび17dと、一対の低濃度拡散領域17sおよび17d表面の少なくとも一部にそれぞれ形成され、一対の低濃度拡散領域17sおよび17dよりも不純物濃度が高い高濃度拡散領域18sおよび18dと、半導体基板11表面における一対の低濃度拡散領域17sおよび17dに挟まれた領域上に形成されたゲート絶縁膜と、ゲート絶縁膜上に形成され、ドレイン(17d)側およびソース(17s)側の両側面がそれぞれ、ゲート幅方向と平行な第1側面S41と、第1側面S41よりもゲート長方向に突出した第2側面S42と、第2側面S42の両端で第1側面S41と第2側面S42とを結ぶ第3側面S43とを含んでなるゲート電極45とを有して構成される。
このように本実施例は、一対の低濃度拡散領域17sおよび17dと、これよりも不純物拡散濃度が高い高濃度拡散領域18sおよび18dとを含むことで、比較的高い電圧に対する耐圧特性を有する半導体装置4において、ゲート電極45におけるドレイン(17d)側およびソース(17s)側の側面がそれぞれ、ゲート幅方向と平行な第1側面S41と、第1側面S41よりもゲート長方向に突出した第2側面S42と、第1側面S41と第2側面S42とを結ぶ第3側面S43とを含んでなる。すなわち、ゲート電極45の両側面が凹凸形状をなす櫛歯状電極部45aおよび45bを有する。これにより、例えばドレイン(17d)側またはソース(17s)側の低濃度拡散領域17dまたは17sからサージ電流などの比較的大きな電流が入力された際に、電界が集中して発生する箇所を凹凸形状における角部に分散することが可能となるため、一つの角部に発生する電界の強度を弱め、各角部下に形成された空乏層に流れる電流を低減することができる。また、このようにゲート電極の角部の数を増加させることで、電流が集中して流れるパスを増加させることが可能となるため、一つのパスに通過する電流の量を低減することができる。これらから、本実施例によれば、サージ電流などの比較的大きな電流が入力された際に集中して流れる電流の量を低減することが可能となるため、半導体装置4の耐圧特性を向上することが達成される。
また、本実施例では、第2側面と第3側面とがなす角および/または第1側面と第2側面とがなす角、すなわち櫛歯状電極部45aおよび45bの角部が、それぞれ鋭角である。このように角部を鋭角とすることで、この角部に発生する電界の強度を増加することが可能となるため、この角部下に形成された空乏層に流れる電流の量を増加することができる。言い換えれば、角部の角度を調整することで、この角部下に流れる電流の量を調整することができる。
〔応用形態〕
また、本実施例による半導体装置4を用いて構成した電子回路の構成は、実施例1において図16を用いて説明したものと同様であるため、ここでは詳細な説明を省略する。
次に、本発明の実施例5について図面を用いて詳細に説明する。尚、以下の説明において、実施例1から実施例4のいずれかと同様の構成については、同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。また、特記しない構成に関しては実施例1から実施例4のいずれかと同様である。
〔構成〕
図27は、本実施例による半導体装置5の構成を示す上視図である。図27に示すように、半導体装置5は、実施例2から4による半導体装置2から4のいずれかと同様の構成において、ゲート電極25、35または45がゲート電極55に置き換えられた構成を有する。なお、図27においては、図示しないが、ゲート絶縁膜も、ゲート電極55と同じ上面パターンを有するゲート絶縁膜に置き換えられている。
ゲート電極55は、ドレイン(17d)側の側面にチャネル幅方向に沿って周期的に配置された櫛歯状電極部55aを有する。この櫛歯状電極部55aはゲート電極45と一体に形成されている。
ここで、図27における領域o5の拡大図を図28に示す。図28に示すように、個々の櫛歯状電極部55aは、ゲート幅方向と平行な第2側面S52と、第2側面S52間をV字状に結ぶ第3側面S53とを含んでなるV字状の窪みを有し、第3側面S53の長さd14、第2側面S52の長さd13を有して形成されている。また、ゲート幅方向に隣り合う第2側面S52の間隔はd12に設定される。
図28と図11とを比較すると明らかなように、櫛歯状電極部55aの先端の角部C13は、櫛歯状電極15aの先端の角部C1が略直角を成しているのに対し、鈍角を成している。このように、櫛歯状電極部55aの先端の角部を鈍角とすることで、実施例3と同様に、櫛歯状電極部55aの先端の角部に生じる電界が弱くなるように調整することができる。これにより、櫛歯状電極部55aの先端の角部C13下の領域B13に形成される空乏層Dの広がりが狭くなるように調整でき、この結果、サージ電流が入力された際に領域B13を流れる電流が実施例1と比較して小さくなるように調整することが可能となる。すなわち、図29のグラフに示すように、個々の領域B13に流れる電流IB13を示す直線を、実施例1における電流Ia1を示す直線から右側へシフトするように調整することが可能となる。
また、櫛歯状電極部55aの底部の角部C14は、櫛歯状電極15aの底部の角部C2が略直角を成しているのに対し、鋭角を成している。このように、櫛歯状電極部55aの底部の角部を鈍角とすることで、実施例4と同様に、櫛歯状電極部55bの底部の角部に生じる電界が強くなるように調整することができる。これにより、櫛歯状電極部55aの角部C14下の領域B14に形成される空乏層Dの広がりが狭くなるように調整でき、この結果、サージ電流が入力された際に領域B14を流れる電流が実施例1と比較して大きくなるように調整することが可能となる。すなわち、図29のグラフに示すように、個々の領域B14に流れる電流IB14を示す直線を、実施例1における電流IB2示す直線から左側へシフトするように調整することが可能となる。
このように、櫛歯状電極部55aの先端部と底部とにおける角部をそれぞれ鈍角または鋭角とすることで、各領域B13およびB14に流れる電流をそれぞれ調整することが可能となる。なお、櫛歯状電極部55aの底部では、隣り合う2つの櫛歯状電極部55aで1つの角部C14が形成される。
また、本実施例では、図28に示すように、例えばある値の電流が入力した際に、角部C13またはC14下の領域B13またはB14に形成される空乏層Dの水平方向の幅(以下、空乏層Dの広がりと言う)をd1とすると、櫛歯状電極部55aの凸形状の長さd13と、櫛歯状電極部55aの先端部の幅d12と、先端部の間隔d11とは、実施例1と同様に、それぞれ空乏層Dの広がりd1の2倍よりも広くなるように設定される。
このように、櫛歯状電極部55aの長さd13と幅d12と間隔d11とをそれぞれ、領域B13またはB14において形成される空乏層Dの広がりd1よりも広い値に設定することで、ある領域B13/B14に形成される空乏層Dと、これと隣り合う領域B13/B14に形成される空乏層Dとが結合し、一体となってしまうことを回避することができる。この結果、期待する数(角部C13およびC14の個数による増加分)の電流パスを確実に形成することが可能となり、1つの電流パスに流れる電流を確実に低減することが可能となる。
また同様に、ゲート電極55は、ソース(17s)側の側面にチャネル幅方向に沿って周期的に配置された櫛歯状電極部55bを有する。この櫛歯状電極部55bは、櫛歯状電極部55aと同様の構成を有しつつ、ゲート電極55と一体に形成されている。
このように、ドレイン(17d)側だけでなく、ソース(17s)側にも櫛歯状電極部35bを設けることで、ソース(17s)側へ流れる電流を、角部Aだけでなく、ソース(17s)側における櫛歯状電極部55bの角部下の領域B15およびB16にも、電流IB15およびIB16を分散させることができる。これにより、ソース(17s)側の角部Aに集中して電流が流れるも防止でき、半導体装置5の耐圧特性をより向上させることが可能となる。
また、この構成により、例えばソース(17s)側からサージ電流が入力された場合でも、ドレイン(17d)側からサージ電流が入力された場合と同様に、電界の集中箇所を分散することが可能となる。これにより、ソース(17s)側からサージ電流が入力される場合の耐圧特性も向上することが可能となる。
ただし、櫛歯状電極部55aにおける凸部と櫛歯状電極部55bにおける凸部とは、実施例2から実施例4と同様に、ゲート長方向において重ならないように構成されることが好ましい。これにより、トランジスタの特性が劣化する程度に局所的にゲート長が長くなることを防止でき、動作特性や耐圧特性が大幅に変化することを防止できる。
このようなゲート電極55は、実施例1によるゲート電極15と同一の材料および膜厚で構成することができる。また、ゲート電極55下のゲート絶縁膜は、ゲート電極55と同一形状の上面を有する。このゲート絶縁膜は実施例1によるゲート絶縁膜13と同様の材料および膜厚で構成することが可能である。
この他の構成は、上述したように実施例1から4による半導体装置1から4のいずれかと同様であるため、ここでは詳細な説明を省略する。
〔製造方法〕
また、本実施例による半導体装置5の製造方法は、実施例1による半導体装置1の製造方法と同様であるため、ここでは詳細な説明を省略する。ただし、本実施例では、図14(b)におけるレジストR2が、図27に示すゲート電極55、すなわち櫛歯状電極部55aおよび55bを含むパターンに形成される。このため、図15(a)以降の工程において、ゲート電極15およびゲート電極55下のゲート絶縁膜がゲート電極55およびこれと同じ上面パターンを有するゲート絶縁膜にそれぞれ置き換えられる。
〔作用効果〕
以上のように、本実施例による半導体装置5は、半導体基板11と、半導体基板11表面に形成された一対の低濃度拡散領域17sおよび17dと、一対の低濃度拡散領域17sおよび17d表面の少なくとも一部にそれぞれ形成され、一対の低濃度拡散領域17sおよび17dよりも不純物濃度が高い高濃度拡散領域18sおよび18dと、半導体基板11表面における一対の低濃度拡散領域17sおよび17dに挟まれた領域上に形成されたゲート絶縁膜と、ゲート絶縁膜上に形成され、ドレイン(17d)側およびソース(17s)側の両側面にそれぞれV字状の窪みを有するゲート電極55とを有して構成される。
このように本実施例は、一対の低濃度拡散領域17sおよび17dと、これよりも不純物拡散濃度が高い高濃度拡散領域18sおよび18dとを含むことで、比較的高い電圧に対する耐圧特性を有する半導体装置5において、ゲート電極55におけるドレイン(17d)側およびソース(17s)側の両側面にそれぞれV字状の窪みを有してなる。すなわち、ゲート電極55の両側面にV字状の溝が形成されることで、櫛歯状電極部55aおよび55bを有する。これにより、例えばドレイン(17d)側またはソース(17s)側の低濃度拡散領域17dまたは17sからサージ電流などの比較的大きな電流が入力された際に、電界が集中して発生する箇所を櫛歯状電極部55aおよび55bにおける角部に分散することが可能となるため、一つの角部に発生する電界の強度を弱め、各角部下に形成された空乏層に流れる電流を低減することができる。また、このようにゲート電極の角部の数を増加させることで、電流が集中して流れるパスを増加させることが可能となるため、一つのパスに通過する電流の量を低減することができる。これらから、本実施例によれば、サージ電流などの比較的大きな電流が入力された際に集中して流れる電流の量を低減することが可能となるため、半導体装置5の耐圧特性を向上することが達成される。
また、本実施例では、第2側面S52と第3側面S53とがなす角、すなわち櫛歯状電極部55aおよび35bの先端の角部が、それぞれ鈍角である。このように角部を鈍角とすることで、この角部に発生する電界の強度を低減することが可能となるため、この角部下に形成された空乏層に流れる電流の量を低減することができる。また、第3側面S53同士がなす角、すなわち櫛歯状電極部55aおよび55bの底部の角部が、それぞれ鋭角である。このように角部を鋭角とすることで、この角部に発生する電界の強度を増加することが可能となるため、この角部下に形成された空乏層に流れる電流の量を増加することができる。このように、角部の角度を調整することで、この角部下に流れる電流の量を調整することができる。
〔応用形態〕
また、本実施例による半導体装置5を用いて構成した電子回路の構成は、実施例1において図16を用いて説明したものと同様であるため、ここでは詳細な説明を省略する。
また、上記実施例1から実施例5は本発明を実施するための例にすぎず、本発明はこれらに限定されるものではなく、これらの実施例を種々変形することは本発明の範囲内であり、更に本発明の範囲内において、他の様々な実施例が可能であることは上記記載から自明である。
また、上述した各実施例による半導体装置1、2、3、4または5は、例えばESD対策用の保護素子として用いることが可能である。この場合、半導体装置1、2、3、4または5は、例えばこれを備えた半導体装置の入力段又は出力段に設けることができる。なお、半導体装置1、2、3、4または5を備えた半導体装置としては、例えば入力装置や出力装置や入出力装置などを挙げることが可能である。これらの構成については、本発明の各実施例で例示した半導体装置1、2、3、4または5の構成以外は一般的な構成を適用することが可能であるため、ここでは詳細な説明を省略する。
従来技術による高耐圧トランジスタ900の構成を示す上視図である。 図1におけるi−i’断面の構造を示す図である。 図1における領域o1の拡大図である。 (a)は図3におけるii−ii’線に沿った不純物濃度を示すグラフであり、(b)は図3におけるiii−iii’線に沿った不純物濃度を示すグラフである。 (a)は図3におけるii−ii’線上のポジションP1でのエネルギーバンド図であり、(b)は図3におけるiii−iii’線上のポジションP2でのエネルギーバンド図である。c (a)は図3におけるii−ii’線に沿った断面における空乏層Dの構成を示し、(b)は図3におけるiii−iii’線に沿った断面における空乏層Dの構成を示す。 従来技術による半導体装置900の角部aに流れる電流Iを示すグラフである。 本発明の実施例1による半導体装置1の構成を示す上視図である。 図8におけるI−I’断面の構造を示す図である。 図8におけるII−II’断面の構造を示す図である。 図8における領域o2の拡大図である。 本発明の実施例1による半導体装置1の領域A、B1およびB2にそれぞれに流れる電流I、IB1およびIB2を示すグラフである。 本発明の実施例1による半導体装置1の製造方法を示すプロセス図である(1)。 本発明の実施例1による半導体装置1の製造方法を示すプロセス図である(2)。 本発明の実施例1による半導体装置1の製造方法を示すプロセス図である(3)。 本発明の実施例1による半導体装置1を用いて構成した電子回路100の構成を示す図である。 本発明の実施例2による半導体装置2の構成を示す上視図である。 図17におけるIII−III’断面の構造を示す図である。 図17におけるIV−IV’断面の構造を示す図である。 本発明の実施例2による半導体装置2の変形例である半導体装置2’の構成を示す上視図である。 本発明の実施例3による半導体装置3の構成を示す上視図である。 図21における領域o3の拡大図である。 本発明の実施例3による半導体装置3の領域A、B5およびB6にそれぞれに流れる電流I、IB5およびIB6を示すグラフである。 本発明の実施例4による半導体装置4の構成を示す上視図である。 図24における領域o4の拡大図である。 本発明の実施例4による半導体装置4の領域A、B11およびB12にそれぞれに流れる電流I、IB11およびIB12を示すグラフである。 本発明の実施例5による半導体装置5の構成を示す上視図である。 図24における領域o5の拡大図である。 本発明の実施例4による半導体装置4の領域A、B13およびB14にそれぞれに流れる電流I、IB13およびIB14を示すグラフである。
符号の説明
1、2、3、4、5 半導体装置
11 半導体基板
12 素子分離絶縁膜
12a シリコン酸化膜
12b シリコン窒化膜
13、23 ゲート絶縁膜
13A シリコン酸化膜
15、25、25’、35、45、55 ゲート電極
15a、25b、35a、35b、45a、45b、55a、55b 櫛歯状電極部
15A ポリシリコン膜
16、16’ チャネル形成領域
17d、17d’、17s、17s’ 低濃度拡散領域
18d、18s 高濃度拡散領域
21 層間絶縁膜
22s、22d コンタクト内配線
23s ソース電極
23d ドレイン電極
27d’、27s’ 領域
100 電子回路
101 出力回路
102 内部回路
B1〜B16 領域
C1、C2、C5、C6、C9、C10、C13、C14 角部
D 空乏層
L1〜L3 等濃度線
R1〜R3 レジスト
S11、S31、S41 第1側面
S12、S32、S42、S52 第2側面
S13、S33、S43、S53 第3側面
AR アクティブ領域
FR フィールド領域
P1、N1 出力トランジスタ

Claims (25)

  1. 半導体基板と、
    前記半導体基板表面に形成された一対の拡散領域と、
    前記半導体基板表面に形成されたゲート絶縁膜と、
    前記半導体基板表面に前記ゲート絶縁膜を介して形成され、少なくとも一方の側面が、ゲート幅方向と平行な第1側面と、当該第1側面よりもゲート長方向に突出した第2側面と、前記第2側面の両端で前記第1側面と当該第2側面とを結ぶ第3側面とを含むと共に、信号線と接続するゲート電極と
    を有し、
    前記ゲート電極と前記拡散領域とが交差する角領域を備えると共に、
    前記第2側面と前記第3側面とが形成する角領域において流れる電流と、前記第1側面と前記第3側面とが形成する角領域において流れる電流とを、前記ゲート電極と前記拡散領域とが交差する角領域において流れる電流と等しくした
    ことを特徴とする半導体装置。
  2. 前記ゲート電極は、両方の側面がそれぞれ、前記第1側面と前記第2側面と前記第3側面とを含んでなることを特徴とする請求項1記載の半導体装置。
  3. 前記第2側面は、前記側面に所定の間隔を隔てて周期的に設けられていることを特徴とする請求項1または2記載の半導体装置。
  4. 前記第2側面と前記第3側面とがなす角度および/または前記第1側面と前記第3側面とがなす角度は、90°であることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の半導体装置。
  5. 前記第2側面と前記第3側面とがなす角および/または前記第1側面と前記第2側面とがなす角は、それぞれ鋭角または鈍角であることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の半導体装置。
  6. 前記第1から第3側面の水平方向の長さは、前記ゲート電極に所定の電圧が印加された際に前記第2側面と前記第3側面とが形成する角および/または前記第1側面と前記第3側面とが形成する角の下における前記半導体基板に形成される空乏層の水平方向の広がりの2倍よりも長いことを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の半導体装置。
  7. 前記ゲート電極の一方の側面を形成する前記第2側面と、他方の側面を形成する前記第2側面とは、前記ゲート長方向において重ならないように交互に配置されていることを特徴とする請求項2記載の半導体装置。
  8. 前記ゲート電極の前記一方の側面は前記一対の拡散領域のうち一方の拡散領域上に位置し、他方の側面は前記一対の拡散領域のうち他方の拡散領域上に位置することを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の半導体装置。
  9. 半導体基板と、
    前記半導体基板表面に形成された一対の拡散領域と、
    前記半導体基板表面に形成されたゲート絶縁膜と、
    前記半導体基板表面に前記ゲート絶縁膜を介して形成され、少なくとも一方の側面にV字状の切欠き部がゲート長方向に形成されると共に、信号線と接続するゲート電極と
    を有し、
    前記ゲート電極と前記拡散領域とが交差する角領域を備えると共に、
    前記V字状の切欠き部で形成されるV字の底部における角領域において流れる電流と、前記V字状の切欠き部で形成されるV字の上部における角領域において流れる電流とを、前記ゲート電極と前記拡散領域とが交差する角領域において流れる電流と等しくした
    ことを特徴とする半導体装置。
  10. 前記拡散領域は、所定の不純物濃度を有する第1領域と、前記第1領域表面の少なくとも一部に形成され、前記第1領域よりも不純物濃度が高い第2領域とを含むことを特徴とする請求項1から9の何れか1項に記載の半導体装置。
  11. 請求項1から10の何れか1項に記載の前記半導体装置を静電気対策用の保護素子として用いたことを特徴とする半導体装置。
  12. 請求項1から10の何れか1項に記載の前記半導体装置を入力段または出力段に備えたことを特徴とする半導体装置。
  13. 請求項1から12の何れか1項に記載の前記半導体装置を備えた入力装置であることを特徴とする半導体装置。
  14. 請求項1から12の何れか1項に記載の前記半導体装置を備えた出力装置であることを特徴とする半導体装置。
  15. 請求項1から12の何れか1項に記載の前記半導体装置を備えた入出力装置であることを特徴とする半導体装置。
  16. 半導体基板を準備する工程と、
    前記半導体基板表面に一対の第1拡散領域を形成する工程と、
    前記半導体基板表面にゲート絶縁膜を形成する工程と、
    少なくとも一方の側面が、ゲート幅方向と平行な第1側面と、当該第1側面よりもゲート長方向に突出した第2側面と、前記第2側面の両端で前記第1側面と当該第2側面とを結ぶ第3側面とを含み、所定の信号線と接続されるゲート電極を前記ゲート絶縁膜上に形成する工程と
    を有すると共に、
    前記ゲート電極と前記拡散領域とが交差する角領域を備え、
    前記第2側面と前記第3側面とが形成する角領域において流れる電流と、前記第1側面と前記第3側面とが形成する角領域において流れる電流とが、前記ゲート電極と前記拡散領域とが交差する角領域において流れる電流と等しくなるよう形成する工程
    を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  17. 前記ゲート電極は、両方の側面がそれぞれ、前記第1側面と前記第2側面と前記第3側面とを含んでなることを特徴とする請求項16記載の半導体装置の製造方法。
  18. 前記第2側面は、前記側面に所定の間隔を隔てて周期的に設けられていることを特徴とする請求項16または17記載の半導体装置の製造方法。
  19. 前記第2側面と前記第3側面とがなす角度および/または前記第1側面と前記第3側面とがなす角度は、90°であることを特徴とする請求項16から18のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
  20. 前記前記第2側面と前記第3側面とがなす角および/または前記第1側面と前記第2側面とがなす角は、それぞれ鋭角または鈍角であることを特徴とする請求項16から18のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
  21. 前記第1から第3側面の水平方向の長さは、前記ゲート電極に所定の電圧が印加された際に前記第2側面と前記第3側面とが形成する角および/または前記第1側面と前記第3側面とが形成する角の下における前記半導体基板に形成される空乏層の水平方向の広がりの2倍よりも長いことを特徴とする請求項16から20のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
  22. 前記ゲート電極の一方の側面を形成する前記第2側面と、他方の側面を形成する前記第2側面とは、前記ゲート長方向において重ならないように交互に配置されていることを特徴とする請求項17記載の半導体装置の製造方法。
  23. 前記ゲート電極は、前記一方の側面が前記一対の第1拡散領域のうち一方の第1拡散領域上に位置し、他方の側面が前記一対の第1拡散領域のうち他方の第1拡散領域上に位置するように形成されることを特徴とする請求項16から22のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
  24. 半導体基板を準備する工程と、
    前記半導体基板表面に一対の第1拡散領域を形成する工程と、
    前記半導体基板表面にゲート絶縁膜を形成する工程と、
    少なくとも一方の側面にV字状の切欠き部がゲート長方向に有し、所定の信号線と接続されるゲート電極を前記ゲート絶縁膜上に形成する工程と
    を有すると共に、
    前記ゲート電極と前記拡散領域とが交差する角領域を備え、
    前記V字状の切欠き部で形成されるV字の底部における角領域において流れる電流と、前記V字状の切欠き部で形成されるV字の上部における角領域において流れる電流とが、前記ゲート電極と前記拡散領域とが交差する角領域において流れる電流と等しくなるよう形成する工程
    を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  25. 前記一対の第1拡散領域表面の少なくとも一部に、当該一対の第1拡散領域よりも不純物濃度が高い第2拡散領域を形成する工程をさらに有することを特徴とする請求項16から24の何れか1項に記載の半導体装置の製造方法。
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