JP5131384B2 - トラクション伝動式パートタイム四輪駆動車両の二輪・四輪駆動切り替え制御装置および制御方法 - Google Patents

トラクション伝動式パートタイム四輪駆動車両の二輪・四輪駆動切り替え制御装置および制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、主駆動輪へのトルクの一部をトラクション伝動式トランスファーにより適宜左右従駆動輪へ向かわせることができ、該トランスファーの非伝動状態で左右従駆動輪の少なくとも一方を従駆動輪駆動系から切り離す噛み合いクラッチを具えたトラクション伝動式パートタイム四輪駆動車両に関し、特に、該車両の二輪駆動から四輪駆動への二輪→四輪駆動切り替えをショック軽減下に行わせるようにしたトラクション伝動式パートタイム四輪駆動車両の二輪・四輪駆動切り替え制御装置および制御方法に関するものである。
パートタイム四輪駆動車両は、二輪・四輪駆動切り替え機構であるトランスファーを伝動状態にすることにより、主駆動輪へのトルクの一部を従駆動輪に向かわせるようにすることで、四輪駆動状態となり、トランスファーを非伝動状態にすることにより、従駆動輪にトルクが向かわないようにすることで、主駆動輪のみによる二輪駆動状態となり、トランスファーの非伝動状態および伝動状態間での状態切り替えによって、二輪駆動と四輪駆動との間の二輪・四輪駆動切り替えが可能である。
ところでトランスファーを非伝動状態にした二輪駆動時は、駆動されていない従駆動輪の伝動系、つまりトランスファーおよび従駆動輪間における動力伝達系が、四輪駆動時の正駆動状態(トルクをトランスファー側から従駆動輪側へ伝達する状態)とは逆に、トルクを従駆動輪側からトランスファー側へ伝達する逆駆動状態になる(正確には、タイヤ側(被駆動輪側)から従駆動系が回される状態になる)ため、従駆動輪側からの回転力の影響を大きく受けることとなる。
この逆駆動によって生じる駆動抵抗は、車両の振動、騒音および燃費などに少なからず影響を及ぼし、その対策が必要である。
すなわち、タイヤ側から従駆動系が回されることにより損失等悪影響があるということとなり、その対策が必要となってくるということである。
換言すると、従駆動輪側ドライブシャフト・従動輪側ディファレンシャル・従駆動輪側プロペラシャフト・トランスファーの従動輪側クラッチ要素(以下簡単化のため「回転体」と省略する)が、従駆動輪と機械的に結合している。これらの回転体は、二輪駆動時に従駆動輪の回転に伴い一緒に回転することとなる。また、二輪駆動時は、これらの回転体が回転する必要がないのにも係らず回転しているため、これら回転体の回転により、軸受けあるいは歯車での摩擦抵抗や、回転イナーシャが、駆動損失となる。
この対策のために先に、例えば特許文献1に記載のごときパートタイム四輪駆動車両の二輪・四輪駆動切り替え制御装置が提案されている。
これに記載されたパートタイム四輪駆動車両の二輪・四輪駆動切り替え制御装置は、二輪駆動時においては左右従駆動輪の一方を従駆動輪駆動系から切り離して、当該切り離された従駆動輪を自由状態となし、これにより上記の逆駆動に伴う駆動抵抗を可及的に低減して、車両の振動、騒音および燃費などへの悪影響をできるだけ排除しようとするものである。
特開昭60−219124号公報(図2)
しかしながら、上記のように二輪駆動時に左右従駆動輪の一方を従駆動輪駆動系から切り離すに際しては、ドグクラッチやカップリングスリーブなどの噛み合いクラッチを用いるのが常識的である。
一方で, 先に提案のパートタイム四輪駆動車両に用いるトランスファーも、ドグクラッチやカップリングスリーブなどの噛み合いクラッチの係合、解放により伝動状態および非伝動状態間での状態切り替えを行うことで、二輪・四輪駆動切り替え制御を司るのが一般的であった。
このため、トランスファーを噛み合いクラッチの解放により非伝動状態となし、左右従駆動輪の一方を対応する噛み合いクラッチの解放により従駆動輪駆動系から切り離した二輪駆動状態から、四輪駆動状態に切り替える二輪→四輪駆動切り替えに当たっては、2箇所の噛み合いクラッチを解放状態から係合状態に切り替える必要があり、クラッチの係合ショック対策や異音対策が困難であるという問題があった。
本発明は、トランスファーとしてトラクション伝動式トランスファーを
搭載したトラクション伝動式パートタイム四輪駆動車両を要旨構成の基礎前提とするが、この種の四輪駆動車両にあっては、トランスファーがローラ間の径方向押圧接触によりトラクション伝動状態となって四輪駆動を実現し、ローラの径方向相互離間によりトラクション非伝動状態となって二輪駆動を実現するため、二輪駆動時に左右従駆動輪の一方を従駆動輪駆動系から切り離す噛み合いクラッチが存在していても、二輪→四輪駆動切り替え時にトランスファーを非伝動状態から伝動状態へ切り替える操作と、噛み合いクラッチを解放状態から係合状態へ切り替える操作との順序を適切に決定すれば、ショック対策や異音対策が比較的容易であるとの事実認識に基づき、この着想を具体化して上記の問題解決を実現したトラクション伝動式パートタイム四輪駆動車両の二輪・四輪駆動切り替え制御装置および制御方法を提案することを目的とする。
この目的のため、本発明によるトラクション伝動式パートタイム四輪駆動車両の二輪・四輪駆動切り替え制御装置および制御方法は、以下のごとくに構成する。
先ず前提となるトラクション伝動式パートタイム四輪駆動車両を説明するに、これは、主駆動輪へのトルクの一部をトラクション伝動式トランスファーにより適宜左右従駆動輪へ向かわせることができ、該トランスファーの非伝動状態で前記左右従駆動輪の少なくとも一方を従駆動輪駆動系から切り離す噛み合いクラッチを具えたものである。
本発明に係る二輪・四輪駆動切り替え制御装置は、かかるトラクション伝動式パートタイム四輪駆動車両に対し、
該車両の二輪駆動から四輪駆動への二輪→四輪駆動切り替え要求の発生を検知する二輪→四輪駆動切り替え要求検知手段と、
前記車両が走行中であるのを検知する走行検知手段と、
これら手段からの信号に応答し、走行中の二輪→四輪駆動切り替え要求時は、前記トラクション伝動式トランスファーを伝動状態に向かわせた後に前記噛み合いクラッチを係合させる走行時二輪→四輪駆動切り替え手段と
前記車両が停車中であるのを検知する停車検知手段と、
この停車検知手段および前記二輪→四輪駆動切り替え要求検知手段からの信号に応答し、停車中に前記二輪→四輪駆動切り替え要求が発生した時は、前記噛み合いクラッチを係合させた後に前記トラクション伝動式トランスファーを伝動状態にする停車時二輪→四輪駆動切り替え手段と、
を設けた構成に特徴づけられる。
本発明に係る二輪・四輪駆動切り替え制御方法は、かかるトラクション伝動式パートタイム四輪駆動車両に対し、
該車両の二輪駆動から四輪駆動への二輪→四輪駆動切り替え要求の発生を検知し、
前記車両が走行中であるのを検知し、
走行中の二輪→四輪駆動切り替え要求時は、前記トラクション伝動式トランスファーを伝動状態に向かわせた後に前記噛み合いクラッチを係合させ、
前記車両が停車中であるのを検知し、
停車中に前記二輪→四輪駆動切り替え要求が発生した時は、前記噛み合いクラッチを係合させた後に前記トラクション伝動式トランスファーを伝動状態にする、
ことを特徴としている。
本発明によるトラクション伝動式パートタイム四輪駆動車両の二輪・四輪駆動切り替え制御装置および制御方法においては、走行中に二輪→四輪駆動切り替え要求があった場合、トラクション伝動式トランスファーを伝動状態に向かわせた後に噛み合いクラッチを係合させて二輪→四輪駆動切り替えを行うため、以下の作用効果を奏し得る。
つまり、走行中に二輪→四輪駆動切り替えを行うに当たり、トラクション伝動式トランスファーの非伝動状態から伝動状態への状態切り替えに先んじて噛み合いクラッチの係合を行うと、噛み合いクラッチの相互に噛み合う歯の相対回転がショック対策や異音対策上好適な相対回転でないまま噛み合いクラッチの係合が行われることになり、この係合時に大きなショックが発生したり、異音が発生するという懸念がある。
しかし本発明においては、トラクション伝動式トランスファーが非伝動状態から伝動状態へ向かった後に噛み合いクラッチの係合を行うため、トラクション伝動式トランスファーが伝動状態へ向かう時に生ずる噛み合いクラッチ歯の相対回転変化により、噛み合いクラッチ歯の相対回転がショック対策や異音対策上好適な相対回転になる瞬間が発生し、このときに噛み合いクラッチの係合を行うことで、噛み合いクラッチの係合時に大きなショックが発生したり、異音が発生するという懸念を払拭することができる。
本発明の一実施例になる二輪・四輪駆動切り替え制御装置を内包するトラクション伝動式トランスファーを具えたトラクション伝動式パートタイム四輪駆動車両のパワートレーンを、車両上方から見て示す概略平面図である。 図1におけるトラクション伝動式トランスファーの縦断側面図である。 図2のトラクション伝動式トランスファーで用いたベアリングサポートの正面図、 図2のトラクション伝動式トランスファーで用いたベアリングサポートの縦断側面図である。 図2のトラクション伝動式トランスファーで用いたクランクシャフトの縦断正面図である。 図1におけるトランファコントローラが実行する二輪→四輪駆動切り替え制御プログラムを示すフローチャートである。
以下、本発明の実施の形態を、図面に示す実施例に基づき詳細に説明する。
<構成>
図1は、本発明の一実施例になる二輪・四輪駆動切り替え制御装置を内包するトラクション伝動式トランスファー1を具えたトラクション伝動式パートタイム四輪駆動車両のパワートレーンを、車両上方から見て示す概略平面図である。
図1の四輪駆動車両は、エンジン2からの回転を変速機3による変速後、リヤプロペラシャフト4およびリヤファイナルドライブユニット5を経て左右後輪6L,6Rに伝達される後輪駆動車をベース車両とし、
これら左右後輪(主駆動輪)6L,6Rへのトルクの一部を適宜、トラクション伝動式トランスファー1より、フロントプロペラシャフト7およびフロントファイナルドライブユニット8を経て左右前輪(従駆動輪)9L,9Rへ伝達することにより、適宜四輪駆動走行が可能となるようにした車両である。
なお、左右前輪(左右従駆動輪)9L,9Rの駆動系のうち、左前輪(左従駆動輪)9Lの駆動系を成す左前輪ドライブシャフトを途中で分割して、このドライブシャフト分割部にカップリングスリーブやドグクラッチなどの噛み合いクラッチ10を介挿する。
この噛み合いクラッチ10は、アクチュエータ10aにより図示の解放状態と、図示位置から右行した係合状態との間で状態切り替えされ、解放状態のときに左前輪(左従駆動輪)9Lを前輪駆動系から切り離し、係合状態のときに左前輪(左従駆動輪)9Lを前輪駆動系に結合するものとする。
トラクション伝動式トランスファー1は、上記のごとく左右後輪(主駆動輪)6L,6Rへのトルクの一部を左右前輪(従駆動輪)9L,9Rへ分配して出力することにより、左右後輪(主駆動輪)6L,6Rおよび左右前輪(従駆動輪)9L,9R間の駆動力配分比を決定するもので、本実施例においては、このトラクション伝動式トランスファー1を図2に示すように構成する。
図2において、11はハウジングを示し、このハウジング11内に入力軸12および出力軸13を相互に平行に配して横架する。
入力軸12は、その両端におけるボールベアリング14,15によりハウジング11に対し軸線O1の周りに回転自在に支持する。
入力軸12は, 更にローラベアリング18,19を介しベアリングサポート23,25に対しても回転自在に支持する。
このためベアリングサポート23,25にはそれぞれ、図3A, 3B,(3G b)に示すごとくローラベアリング18,19が嵌合するための開口23a,25aを設ける。
これらベアリングサポート23,25はそれぞれ、入出力軸12,13の共通な回転支持板であり、図2に示すごとくハウジング11の対応する内側面11b,11cに接触させてハウジング11内に配置するが、これらハウジング内側面11b,11cに対し固着させないようにする。
入力軸12の両端をそれぞれ図2に示すごとく、シールリング27,28による液密封止下でハウジング11から突出させ、該入力軸12の図中左端を変速機3(図1参照)の出力軸に結合し、図中右端をリヤプロペラシャフト4(図1参照)を介してリヤファイナルドライブユニット5に結合する。
入力軸12の軸線方向中程には、第1ローラ31を同心に一体成形して設け、出力軸13の軸線方向中程には、第2ローラ32を同心に一体成形して設け、これら第1ローラ31および第2ローラ32を共通な軸直角面内に配置する。
出力軸13は、以下のような構成によりハウジング11に対し間接的に回転自在に支持する。
つまり、出力軸13の軸線方向中程に一体成形した第2ローラ32の軸線方向両側に配置して、出力軸13の両端部に中空のクランクシャフト51L,51Rを遊嵌する。
これらクランクシャフト51L,51Rの中心孔51La,51Ra(半径をRiで図示した)と、出力軸13の両端部との遊嵌部に軸受52L,52Rを介在させて出力軸13をクランクシャフト51L,51Rの中心孔51La,51Ra内で、これらの中心軸線O2の周りに自由に回転し得るよう支持する。
クランクシャフト51L,51Rには図4に明示するごとく、中心孔51La,51Ra(中心軸線O2)に対し偏心した外周部51Lb,51Rb(半径をRoで図示した)を設定し、これら偏心外周部51Lb,51Rbの中心軸線O3は中心孔51La,51Raの軸線O2(第2ロータ32の回転軸線)から、両者間の偏心分εだけオフセットしている。
クランクシャフト51L,51Rの偏心外周部51Lb,51Rbはそれぞれ図2に示すごとく、軸受53L,53Rを介して対応する側におけるベアリングサポート23,25内に回転自在に支持する。
このためベアリングサポート23,25には、それぞれ、図3A,3Bに示すごとく軸受53L,53Rが嵌合するための開口23b,25bを設ける。
ベアリングサポート23,25は、上記した通り入出力軸12,13の共通な回転支持板であるが、これら入出力軸12,13がそれぞれ第1ローラ31および第2ローラ32を一体に有することから、第1ローラ31および第2ローラ32の共通な回転支持板でもある。
そしてベアリングサポート23,25は、図2, 3A, および3Bに示すように、入力軸12を挟んで出力軸13から遠い側におけるハウジング11の内壁11aに当接せず、且つ、図3A,3Bに示すように、出力軸13を挟んで入力軸12から遠い側におけるハウジング11の内壁11dに当接しない大きさとする。
ベアリングサポート23,25は更に、図3A,3Bに示すように、入力軸12(第1ローラ31)の軸線O1周りにおける揺動を防止するための突起23c,25cおよび23d,25dを設け、これら突起23c,25cおよび23d,25dを、対応するハウジング内側面11e,11fに設けたガイド溝11g,11hの底面に当接させる。
ガイド溝11g,11hは図3Aに示すごとく、ベアリングサポート23,25に設けた開口23b,25bの接線方向に細長い形状とし、これにより同方向における突起23c,25cの変位を拘束しないようにする。
前記のごとくにしてベアリングサポート23,25に回転自在に支持したクランクシャフト51L,51Rはそれぞれ、図2に示すように第2ローラ32と共に、スラストベアリング54L,54Rで、ベアリングサポート23,25間に軸線方向位置決めする。
図2に示すように、クランクシャフト51L,51Rの相互に向き合う隣接端にそれぞれ、偏心外周部51Lb,51Rbと同心で、同仕様のリングギヤ51Lc,51Rcを一体に設け、これらリングギヤ51Lc,51Rcに、共通なクランクシャフト駆動ピニオン55を噛合させる。
なおこの噛合に当たっては、クランクシャフト51L,51Rを両者の偏心外周
部51Lb,51Rbが円周方向において相互に整列する回転位置にした状態で、クランクシャフト駆動ピニオン55をリングギヤ51Lc,51Rcに噛合させる。
クランクシャフト駆動ピニオン55は、ピニオンシャフト56に結合し、ピニオンシャフト56の両端を軸受56a,56bによりハウジング11に回転自在に支持する。
図2の右側におけるピニオンシャフト56の右端を、液密封止してハウジング11の外に露出させ、該ピニオンシャフト56の露出端面には、ハウジング11に取着して設けたローラ間押し付け力制御モータ45の出力軸45aをセレーション嵌合などにより駆動結合する。
ローラ間押し付け力制御モータ45によりピニオン55およびリングギヤ51Lc,51Rcを介しクランクシャフト51L,51Rを回転位置制御するとき、出力軸13および第2ローラ32の回転軸線O2が図4に破線で示す軌跡円αに沿って旋回する。
従って、これらローラ間押し付け力制御モータ45、ピニオン55、リングギヤ51Lc,51Rcおよびクランクシャフト51L,51Rは,第2ローラ旋回手段の用をなす。
図4の軌跡円αに沿った回転軸線O2(第2ローラ32)の旋回により、第2ローラ32が第1ローラ31に対し径方向へ接近し、これら第1ローラ31および第2ローラ32のローラ軸間距離L1(図2参照)をクランクシャフト51L,51Rの対応方向への回転により、第1ローラ31の半径と第2ローラ32の半径との和値よりも小さくすることができる。
かかるローラ軸間距離L1の低下により、第1ローラ31に対する第2ローラ32の径方向押圧力(ローラ間伝達トルク容量)が大きくなり、ローラ軸間距離L1の低下度合いに応じてローラ間径方向押圧力(ローラ間伝達トルク容量)を任意に制御することができる。
なお図2に示すように本実施例では、第2ローラ回転軸線O2がクランクシャフト回転軸線O3の直下に位置し、第1ローラ31および第2ローラ32の軸間距離L1が最大となる下死点でのローラ軸間距離L1を、第1ローラ31の半径と第2ローラ32の半径との和値よりも大きくする。
これにより当該下死点においては、第2ローラ32の外周面が第1ローラ31の外周面から離間していて、これらローラ31,32間でトラクション伝動を行わないトラクション伝動容量=0の状態を得ることができ、トラクション伝動容量を下死点での0と、第2ローラ回転軸線O2がクランクシャフト回転軸線O3の真上に位置した上死点(図示せず)で得られる最大値との間で任意に制御することができる。
クランクシャフト51Lおよび出力軸13をそれぞれ図2の左側においてハウジング11から突出させ、該突出部においてハウジング11およびクランクシャフト51L間にシールリング57を介在させると共に、クランクシャフト51L および出力軸13間にシールリング58を介在させ、これらシールリング57,58により、ハウジング11から突出するクランクシャフト51Lおよび出力軸13の突出部をそれぞれ液密封止する。
なおシールリング55,56の介在に際しては、これらシールリング55,56を位置させるクランクシャフト51Lの端部においてその内径と外径の中心を、出力軸13の支持位置と同様に偏心させ、クランクシャフト51Lの上記端部外径とハウジング11との間にシールリング55を介在させ、クランクシャフト51Lの上記端部内径と出力軸13との間にシールリング56を介在させる。
かかるシール構造によれば、出力軸13および第2ローラ32の上記旋回によりその回転軸線O2が旋回変位するにもかかわらず、出力軸13をハウジング11から突出する箇所において良好にシールし続けることができる。
<二輪駆動状態・四輪駆動状態>
上記した図1〜4に示す実施例の二輪駆動状態および四輪駆動状態を以下に説明する。
変速機3(図1参照)からトラクション伝動式トランスファー1の入力軸12に達したトルクは、一方でこの入力軸12からそのままリヤプロペラシャフト4およびリヤファイナルドライブユニット5(ともに図1参照)を経て左右後輪6L,6R(主駆動輪)に伝達される。
他方で本実施例のトラクション伝動式トランスファー1は、ローラ間押し付け力制御モータ45によりピニオン55およびリングギヤ51Lc,51Rcを介しクランクシャフト51L,51Rを回転位置制御し、ローラ軸間距離L1を第1ローラ31および第2ローラ32の半径の和値よりも小さくしている場合、これらローラ31,32が径方向相互押圧力に応じたローラ間伝達トルク容量を持つことから、このトルク容量に応じて、左右後輪6L,6R(主駆動輪)へのトルクの一部を、第1ローラ31から第2ローラ32を経て出力軸13に向かわせることができる。
なお、この伝動中における第1ローラ31および第2ローラ32間の径方向押圧反力は、これらに共通な回転支持板であるベアリングサポート23,25で受け止められるため、ハウジング11に伝達されることがない。
従ってハウジング11を、第1ローラ31および第2ローラ32間の径方向押圧反力に抗し得るほど高強度に造る必要がなくて、重量的におよびコスト的に不利になることがない。
その後トルクは、出力軸13の図2中左端から、フロントプロペラシャフト7(図1参照)およびフロントファイナルドライブユニット8(図1参照)を経て左右前輪(従駆動輪)9L,9Rに向かう。
図1の噛み合いクラッチ10がアクチュエータ10aにより係合状態にされていれば、出力軸13からフロントプロペラシャフト7およびフロントファイナルドライブユニット8を経由したトルクは、左右前輪(従駆動輪)9L,9Rへ伝達されてこれらを駆動する。
かくして車両は、左右後輪6L,6R(主駆動輪)および左右前輪(従駆動輪)9L,9Rの全てを駆動しての四輪駆動走行が可能である。
この四輪駆動走行中ローラ間押し付け力制御モータ45によりクランクシャフト51L,51Rを、ローラ軸間距離L1が減少して第1ローラ31および第2ローラ32の径方向相互押圧力が増大する方向へ回転することで、これらローラ31,32間のトラクション伝動容量を増大させることができ、ローラ間押し付け力制御モータ45によりクランクシャフト51L,51Rを逆に、ローラ軸間距離L1が増大して第1ローラ31および第2ローラ32の径方向相互押圧力が低下する方向へ回転することで、これらローラ31,32間のトラクション伝動容量を低下させることができる。
ところでローラ間押し付け力制御モータ45によりピニオン55およびリングギヤ51Lc,51Rcを介しクランクシャフト51L,51Rを、ローラ軸間距離L1が第1ローラ31および第2ローラ32の半径の和値よりも大きくなる位置へ回転させている場合、トラクション伝動式トランスファー1は、ローラ31,32の外周面同士が摩擦接触せず、ローラ間伝達トルク容量が0であることから、左右後輪6L,6R(主駆動輪)へのトルクが第1ローラ31から第2ローラ32を経て出力軸13に向かうことはない。
このため、出力軸13から、フロントプロペラシャフト7(図1参照)およびフロントファイナルドライブユニット8(図1参照)を経て左右前輪(従駆動輪)9L,9Rへ伝達されるトルクも存在せず、車両は、左右前輪(従駆動輪)9L,9Rを駆動されることなく、左右後輪6L,6R(主駆動輪)のみの駆動による二輪駆動走行が可能である。
かかる二輪駆動走行中は、駆動されていない左右前輪(従駆動輪)9L,9Rの駆動系、つまりトランスファー1および左右前輪(従駆動輪)9L,9R間における動力伝達系が、前記した四輪駆動時の正駆動状態(トルクをトランスファー1側から左右前輪9L,9R側へ伝達する状態)とは逆に、トルクを左右前輪9L,9R側からトランスファー1側へ伝達する逆駆動状態になる(正確には、タイヤ側(被駆動輪(すなわち前輪)側)から従駆動系が回される状態になる)ため、左右前輪9L,9R側からの回転力の影響を大きく受けることとなる。
この逆駆動によって生じる駆動抵抗は、車両の振動、騒音および燃費などに少なからず影響を及ぼし、その対策が必要である。
すなわち、タイヤ側から従駆動系が回されることにより損失等悪影響があるということとなり、その対策が必要となってくるということである。
換言すると、従駆動輪側ドライブシャフト・従動輪側ディファレンシャル・従駆動輪側プロペラシャフト・トランスファーの従動輪側クラッチ要素(以下簡単化のため「回転体」と省略する)が、従駆動輪と機械的に結合している。これらの回転体は、二輪駆動時に従駆動輪の回転に伴い一緒に回転することとなる。また、二輪駆動時は、これらの回転体が回転する必要がないのにも係らず回転しているため、これら回転体の回転により、軸受けあるいは歯車での摩擦抵抗や、回転イナーシャが、駆動損失となる。
この対策のために本実施例においては、上記した二輪駆動走行中、噛み合いクラッチ10をアクチュエータ10aにより解放状態となして、左前輪(左従駆動輪)9Lを前輪駆動系から切り離すことにより、当該切り離された左前輪(左従駆動輪)9Lを自由に回転し得るようにする。
これにより、上記二輪駆動走行時の逆駆動に伴う駆動抵抗を可及的に低減して、車両の振動、騒音および燃費などへの悪影響を排除する。
<二輪→四輪駆動切り替え制御>
上記から明らかなように、二輪駆動走行から四輪駆動走行への二輪→四輪駆動切り替え制御に当たっては、トランスファー1をローラ31,32の相互径方向離反により非伝動状態となすのに加えて、噛み合いクラッチ10をアクチュエータ10aにより解放状態から係合状態となして、左前輪(左従駆動輪)9Lを前輪駆動系に結合させる必要がある。
これら2操作による二輪→四輪駆動切り替え制御、および、四輪駆動走行中におけるトランスファー1(第1ローラ31および第2ローラ32間)のトラクション伝動容量制御のために本実施例においては、図1に示すようにトランスファコントローラ61を設け、これにより上記の二輪→四輪駆動切り替え制御およびトラクション伝動容量制御を行うものとする。
そのためトランスファコントローラ61には、アクチュエータ10aにより
噛み合いクラッチ10が係合状態にされるときONとなるよう、図1に示す
ごとくに設けられた噛み合いクラッチ係合センサ10bからの信号と、エン
ジン2の出力を加減するアクセルペダル踏み込み量(アクセル開度)APOを
検出するアクセル開度センサ62からの信号と、車両の重心を通る鉛直軸線
周りにおけるヨーレートφを検出するヨーレートセンサ63からの信号と、
左後輪6L(左主駆動輪)の回転速度(回転数)VwrLを検出する左後輪回転
速度センサ64Lからの信号と、右後輪6R(右主駆動輪)の回転速度(回転数)VwrRを検出する右後輪回転速度センサ64Rからの信号と、左前輪9L(左
従駆動輪)の回転速度(回転数)VwfLを検出する左前輪回転速度センサ
65Lからの信号と、右前輪9R(右従駆動輪)の回転速度(回転数)VwfRを
検出する右前輪回転速度センサ65Rからの信号と、フロントプロペラシャ
フト7の回転速度(前輪回転数)Vwfを検出する前輪回転速度センサ66か
らの信号と、クランクシャフト51L,51Rの回転角θを検出するクランクシ
ャフト回転角センサ67からの信号とを入力する。
トランスファコントローラ61は図5に示す制御プログラムを実行して、
アクチュエータ10aを介した噛み合いクラッチ10の解放状態から係合状態
への切り替え、および、ローラ間押し付け力制御モータ45を介したトラン
スファー1の非伝動状態から伝動状態への切り替えにより、二輪→四輪駆動
切り替え制御を遂行し、当該切り替え後の四輪駆動走行中におけるトラン
スファー1のトラクション伝動容量制御を、図示せざる制御プログラムによ
り後で概略説明するごとくに遂行するものとする。
先ず、図5の二輪→四輪駆動切り替え制御を説明する。
ステップS11においては、運転者による二輪→四輪駆動切り替え要求、
若しくは自動制御による二輪→四輪駆動切り替え要求があるか否かを判定
する。
従ってステップS11は、本発明における二輪→四輪駆動切り替え要求検
知手段に相当する。
ステップS11で二輪→四輪駆動切り替え要求がないと判定する間は、制
御をそのまま終了し、ステップS11で二輪→四輪駆動切り替え要求があると判定するとき、制御をステップS12以降に進めて、以下のごとくに本発明が狙いとする二輪→四輪駆動切り替え制御を実行する。
ステップS12においては、停車中か否(走行中)かをチェックし、上記の二輪→四輪駆動切り替え要求が停車中のものか、走行中のものかを判定する。
従ってステップS12は、本発明における停車検知手段および走行検知手段に相当する。
ステップS11およびステップS12で、停車中に二輪→四輪駆動切り替え要求があったと判定する場合は、ステップS13において噛み合いクラッチ10の係合を指令し、アクチュエータ10aをこの指令が実現されるよう作動させる。
ステップS14においては、かかるアクチュエータ10aの作動により噛み合いクラッチ10が係合を完了したか否かを、噛み合いクラッチ係合センサ10bからの信号を基にチェックする。
噛み合いクラッチ10が未だ係合を完了していなければ、制御をステップS13に戻して、噛み合いクラッチ10の係合が更に進行するようアクチュエータ10aを引き続き同方向へ作動させる。
ステップS14で噛み合いクラッチ10が係合を完了したと判定するとき、制御をステップS15に進めることにより、ステップS13で行っていたアクチュエータ10aの作動が、それ以上は行われないようにする。
ステップS15においては、トランスファー1を非伝動状態から伝動状態に切り替えるよう指令する。この指令はローラ間押し付け力制御モータ45に供給され、この時ローラ間押し付け力制御モータ45はクランクシャフト51L,51Rを、第2ローラ32が第1ローラ31と接してトラクション伝動容量を持つよう回転させる。
かかるローラ間押し付け力制御モータ45を介したクランクシャフト51L,51Rの回転でトランスファー1は、ローラ31,32が相互に径方向に離間された非伝動状態から、ローラ31,32が相互に径方向に押圧接触された伝動状態に向かう。
ステップS16においては、かかるトランスファー1の非伝動状態から伝動状態への切り替えが完了したか否かを、クランクシャフト回転角θに基づき判定し、完了前であれば制御をステップS15に戻して、当該トランスファー1の状態切り替えが更に進行するよう、ローラ間押し付け力制御モータ45によりクランクシャフト51L,51Rを引き続き同方向へ回転させる。
ステップS16でトランスファー1の非伝動状態から伝動状態への切り替えが完了したと判定するとき、制御を終了して図5のループから抜けることにより、ステップS15で行っていたローラ間押し付け力制御モータ45によるクランクシャフト51L,51Rの回転が、それ以上は行われないようにする。
以上の説明から明らかなごとく停車中に二輪→四輪駆動切り替え要求があった場合は、噛み合いクラッチ10を係合させた後に(ステップS13およびステップS14)、トラクション伝動式トランスファー1を非伝動状態から伝動状態に切り替えることとなる(ステップS15およびステップS16)。
従ってステップS13〜ステップS16は、本発明における停車時二輪→四輪駆動切り替え手段に相当する。
ステップS11およびステップS12で、走行中に二輪→四輪駆動切り替え要求があったと判定する場合は、制御をステップS17に進め、フロントプロペラシャフト7の回転速度Vwfと前輪9L(左被駆動輪)の回転速度(回転数)VwfLおよび右前輪9R(右駆動輪)の回転速度(回転数)VwfRおよびファイナルドライブギヤ比ifを用い下記式(1)により求め、この求めた被駆動輪ファイナルドライブ間回転差ΔVwが0を除く設定値α未満か否かをチェックする。
ΔVw = |(VwfL + VwfR) ≡ 2Vwf/if| …(1)
式(1)において、VwfL:前輪左側車輪速度(rpm)、VwfR:前輪右側車輪速度(rpm),if:ファイナルドライブギヤ比、およびVwf:フロントプロペラシャフト回転速度(rpm) を示している。
上記式(1)において、フロントファイナルドライブ8上の回転の釣り合いは次式(2)で表わされる。
(Vidl + VwfR)/2 = Vwf/if …(2)
ここで、Vidlは噛み合いクラッチ10とフロントプロペラシャフト7との間の中間シャフト回転とする。
上記式(2)を変形すると次式(3)となる。
Vidl = 2Vwf/if ≡ VwfR …(3)
また、本発明上で重要となるショックや応答性に影響する差回転とは、噛み合いクラッチ10での差回転(車輪側とファイナルドライブ側)であるため、これをΔV10とすると次式(4)となる。
ΔV10 = VwfL ≡ Vidl … (4)
この式(4)に上記式(3)を代入すると次式(5)となる。
ΔV10 = VwfL ≡ (2Vwf/if ≡ VwfR)
= (VwfL + VwfR) ≡ 2Vwf/if … (5)
式(5)において、差回転だけを扱うのであれば絶対値として考えられるため、上記(1)式のように絶対値表記した。
ここで、従駆動輪に係わる設定値αは、噛み合いクラッチ10が解放状態から係合状態になる時のショックや異音が問題となる従駆動輪ファイナルドライブ間回転差の下限値とする。
さらには、ステップS17では、フロントプロペラシャフト7の回転速度Vwfから、左後輪6L(左主駆動輪)の回転速度(回転数)VwrLおよび右後輪6R(右後輪)6R(右主駆動輪)の回転速度(回転数)VwrRの平均値(主駆動輪である後輪の回転数){(VwrL+VwrR)/2}を差し引いて求めた主従駆動間回転数差(Vwf-(VwrL+VwrR)/2)が0を除く設定値α未満か否かをチェックすることでもよい。ここでの、該主従駆動輪間回転差ΔVwに係わる設定値αは、噛み合いクラッチ10が解放状態から係合状態になる時のショックや異音が問題となる主従駆動輪間回転差の下限値とする。
ステップS17で従駆動輪ファイナルドライブ間回転差(あるいは主従駆動輪回転数差)ΔVwが0を除く設定値α未満でないと判定するときは、つまり噛み合いクラッチ10を解放状態から係合状態に切り替えると、問題になる大きなショックや異音が発生する場合は、制御をステップS18に進め、このステップS18を含むループで以下のようにして二輪→四輪駆動切り替え要求を実現する。
ステップS18においては、トランスファー1を非伝動状態から伝動状態に切り替える指令をローラ間押し付け力制御モータ45に供給する。
この時ローラ間押し付け力制御モータ45はクランクシャフト51L,51Rを、第2ローラ32が第1ローラ31と接してトラクション伝動容量を持つよう回転させる。
かかるローラ間押し付け力制御モータ45を介したクランクシャフト51L,51Rの回転でトランスファー1は、ローラ31,32が相互に径方向に離間された非伝動状態から、ローラ31,32が相互に径方向に押圧接触された伝動状態に切り替えられる。
トランスファー1の当該状態切り替えの進行に伴い、ステップS17につき前述した従駆動輪ファイナルドライブ間回転差ΔVwが変化し、ステップS19においてはこの変化により、従駆動輪ファイナルドライブ間回転差ΔVwが0を除く設定値α未満になったか否かをチェックする。
ステップS19で従駆動輪ファイナルドライブ間回転差ΔVwが、0<ΔVw<αになったと判定するとき、つまり噛み合いクラッチ10を解放状態から係合状態に切り替えても、問題になる大きなショックや異音が発生しない場合は、制御をステップS21に進め、ここで噛み合いクラッチ10の係合を指令し、アクチュエータ10aをこの指令が実現されるよう作動させて、制御をステップS22に進める。
しかし、ステップS19で従駆動輪ファイナルドライブ間回転差ΔVwが、0<ΔVw<αになったと判定しないとき、つまり噛み合いクラッチ10を解放状態から係合状態に切り替えると、問題になる大きなショックや異音が発生する場合は、上記のステップS21をスキップし、噛み合いクラッチ10の係合を指令しないで制御をステップS22に進める。
ステップS22においては、ステップS18での指令により実行中のトランスファー1の非伝動状態から伝動状態への切り替えが完了したか否かを、クランクシャフト回転角θに基づき判定し、完了前であれば制御をステップS18に戻して、当該トランスファー1の状態切り替えが更に進行するよう、ローラ間押し付け力制御モータ45によりクランクシャフト51L,51Rを引き続き同方向へ回転させる。
ステップS22でトランスファー1の非伝動状態から伝動状態への切り替えが完了したと判定するとき、制御をステップS23に進めることにより、ステップS18で行っていたローラ間押し付け力制御モータ45によるクランクシャフト51L,51Rの回転が、それ以上は行われないようにする。
ステップS23においては、アクチュエータ10aによる噛み合いクラッチ10の係合が完了したか否かを、噛み合いクラッチ係合センサ10bからの信号に基づき判定する。
噛み合いクラッチ10が未だ係合を完了していなければ、制御をステップS21に戻して、噛み合いクラッチ10の係合が更に進行するようアクチュエータ10aを引き続き同方向へ作動させる。
ステップS23で噛み合いクラッチ10が係合を完了したと判定するとき、制御を終了して図5のループから抜けることにより、ステップS21で行っていたアクチュエータ10aの作動が、それ以上は行われないようにする。
以上の説明から明らかなごとく走行中に二輪→四輪駆動切り替え要求があった場合は、トラクション伝動式トランスファー1を非伝動状態から伝動状態に切り替える操作を先行させ(ステップS18およびステップS22)、かかるトラクション伝動式トランスファー1の状態切り替えの進行に伴い従駆動輪ファイナルドライブ間回転差ΔVwが0<ΔVw<αになって、噛み合いクラッチ10を解放状態から係合状態に切り替えても大きなショックや異音が発生しなくなった時に(ステップS19)、噛み合いクラッチ10を係合させることとなる(ステップS21およびステップS23)。
従ってステップS18〜ステップS23は、本発明における走行時二輪→四輪駆動切り替え手段(部)に相当する。
ステップS11およびステップS12で、走行中に二輪→四輪駆動切り替え要求があったと判定し、且つステップS17で、この二輪→四輪駆動切り替え要求時に既に従駆動輪ファイナルドライブ間回転差ΔVwが0を除く設定値α未満であり、噛み合いクラッチ10を係合しても大きなショックや異音を発生しないと判定するときは、制御をステップS24に進め、このステップS24を含むループで以下のようにして二輪→四輪駆動切り替え要求を実現する。
つまりステップS24において、トランスファー1を非伝動状態から伝動状態に切り替える指令をローラ間押し付け力制御モータ45に供給することにより、トランスファー1を非伝動状態から伝動状態に切り替えると同時に、ステップS25において、噛み合いクラッチ10の係合を指令し、アクチュエータ10aをこの指令が実現されるよう作動させることにより、噛み合いクラッチ10の解放状態から係合状態に切り替える。
ステップS26においては、ステップS24での指令により実行中のトランスファー1の非伝動状態から伝動状態への切り替えが完了したか否かを、クランクシャフト回転角θに基づき判定し、完了前であれば制御をステップS24に戻して、当該トランスファー1の状態切り替えが更に進行するよう、ローラ間押し付け力制御モータ45によりクランクシャフト51L,51Rを引き続き同方向へ回転させる。
ステップS26でトランスファー1の非伝動状態から伝動状態への切り替えが完了したと判定するとき、制御をステップS27に進めることにより、ステップS24で行っていたローラ間押し付け力制御モータ45によるクランクシャフト51L,51Rの回転が、それ以上は行われないようにする。
ステップS27においては、アクチュエータ10aによる噛み合いクラッチ10の係合が完了したか否かを、噛み合いクラッチ係合センサ10bからの信号に基づき判定する。
噛み合いクラッチ10が未だ係合を完了していなければ、制御をステップS25に戻して、噛み合いクラッチ10の係合が更に進行するようアクチュエータ10aを引き続き同方向へ作動させる。
ステップS27で噛み合いクラッチ10が係合を完了したと判定するとき、制御を終了して図5のループから抜けることにより、ステップS25で行っていたアクチュエータ10aの作動が、それ以上は行われないようにする。
以上の説明から明らかなごとく、走行中に二輪→四輪駆動切り替え要求があったとき既に従駆動輪ファイナルドライブ間回転差ΔVwが0を除く設定値α未満であり、噛み合いクラッチ10を係合しても大きなショックや異音が発生しない場合は、トラクション伝動式トランスファー1を非伝動状態から伝動状態に切り替える指令と(ステップS24)、噛み合いクラッチ10を係合させる指令とを(ステップS25)同時に発して、これら指令を同時に実行させることとなる(ステップS26およびステップS27)。
従ってステップS24〜ステップS27も、本発明における走行時二輪→四輪駆動切り替え手段に相当する。
図5につき上述した以上の制御により二輪→四輪駆動切り替え制御が終了した後におけるトランスファー1のトラクション伝動容量制御を、以下に概略説明する。
図1のセンサ62で検出したアクセル開度APO、センサ64L,64Rで検出した左右後輪回転数VwrLおよびVwrRの平均値である後輪回転速度、およびセンサ64で検出したヨーレートφを基に周知の要領で、前後輪目標駆動力配分比および現在の左右後輪駆動力を求めた後、これら前後輪目標駆動力配分比および現在の左右後輪駆動力から、左右前輪(従駆動輪)9L,9Rへ分配すべき目標前輪駆動力Tfを演算する。
次に、この目標前輪駆動力Tfを第1ローラ31および第2ローラ32が伝達するのに必要なローラ間伝達トルク容量に対応したローラ間径方向押圧力Frをマップ検索などにより求め、このローラ間径方向押圧力Frとなるよう、ローラ間押し付け力制御モータ45によりクランクシャフト51L,51Rを回転位置制御する。
かかるクランクシャフト51L,51Rを回転位置制御によりトランスファー1は、左右前輪(従駆動輪)9L,9Rへ目標前輪駆動力Tf相当のトルクを向かわせ、上記した前後輪目標駆動力配分比を実現することができる。
<作用効果>
上記した本実施例の二輪・四輪駆動切り替え制御装置によれば、走行中に二輪→四輪駆動切り替え要求があった場合(ステップS11およびステップS12)、トラクション伝動式トランスファー1を非伝動状態から伝動状態に切り替える操作を先行させ(ステップS18およびステップS22)、かかるトラクション伝動式トランスファー1の状態切り替えの進行に伴い従駆動輪ファイナルドライブ間回転差(あるいは、主従駆動輪間回転差)ΔVwが0<ΔVw<αになって、噛み合いクラッチ10を解放状態から係合状態に切り替えても大きなショックや異音が発生しなくなった時に(ステップS19)、噛み合いクラッチ10を係合させるため(ステップS21およびステップS23)、
トラクション伝動式トランスファー1が伝動状態へ向かう時に生ずる噛み合いクラッチ10の噛み合い歯の相対回転変化により、噛み合いクラッチ歯の相対回転がショック対策や異音対策上好適な相対回転になる時に噛み合いクラッチ10の係合を行うこととなり、噛み合いクラッチ10の係合時に大きなショックが発生したり、異音が発生するという懸念を払拭することができる。
なお、従駆動輪ファイナルドライブ間回転差ΔVwが0である場合に噛み合いクラッチ10の係合操作を行うと、噛み合いクラッチ歯の相対回転が0であるため、噛み合いクラッチ歯が相互に位置ずれしている状態では何時までもクラッチ係合が行われ得ない。
しかしながら、本実施例の場合、従駆動輪ファイナルドライブ間回転差ΔVwが0<ΔVw<αになったときに、つまり、従駆動輪ファイナルドライブ間回転差ΔVwが0を除く設定値α未満になったときに、クラッチ10の係合操作を行うため、噛み合いクラッチ歯の相対回転が僅かにあるときにクラッチ10の係合操作を行うこととなる。
このため、噛み合いクラッチ歯が相互に位置ずれしている状態でクラッチ10の係合操作が行われても、このクラッチ係合を確実に完遂させることができ、何時までもクラッチ係合が行われ得ないという上記の問題を回避することができる。
また、走行中に二輪→四輪駆動切り替え要求があったとき(ステップS11およびステップS12)、既に従駆動輪ファイナルドライブ間回転差(または主従駆動輪間回転差)ΔVwが0を除く設定値α未満であり、噛み合いクラッチ10を係合しても大きなショックや異音が発生しない場合(ステップS17)、トラクション伝動式トランスファー1を非伝動状態から伝動状態に切り替える指令と(ステップS24)、噛み合いクラッチ10を係合させる指令とを(ステップS25)同時に発して、これら指令を同時に実行させるため(ステップS26およびステップS27)、 噛み合いクラッチ10の係合が無駄に遅延される事態を回避し得て、走行中における二輪→四輪駆動切り替え応答を高めることができる。
更に本実施例では、停車中に二輪→四輪駆動切り替え要求があった場合(ステップS11およびステップS12)、停車中故に上記したショックや異音の問題を生じないことから、先ず噛み合いクラッチ10を係合させ(ステップS13およびステップS14)、その後にトラクション伝動式トランスファー1を非伝動状態から伝動状態に切り替える(ステップS15およびステップS16)。
このため、噛み合いクラッチ歯が相互に位置ずれしている状態でクラッチ10の係合操作が行われた場合でも、トラクション伝動式トランスファー1の非伝動状態から伝動状態への切り替え時に直ちに、これに伴う噛み合いクラッチ歯の相対回転によりクラッチ10の係合を完遂させることができ、応答性を高めることができる。
1 トラクション伝動式トランスファー
2 エンジン
3 変速機
4 リヤプロペラシャフト
5 リヤファイナルドライブユニット
6L,6R 左右後輪(主駆動輪)
7 フロントプロペラシャフト
8 フロントファイナルドライブユニット
9L,9R 左右前輪(従駆動輪)
11 ハウジング
12 入力軸
13 出力軸
18,19 ローラベアリング
23,25 ベアリングサポート
31 第1ローラ
32 第2ローラ
45 ローラ間押し付け力制御モータ
51L,51R クランクシャフト
51Lc,51Rc リングギヤ
52L,52R,53L,53R 軸受
54L,54R スラストベアリング
55 クランクシャフト駆動ピニオン
56 ピニオンシャフト
57,58 シールリング
61 トランスファコントローラ
62 アクセル開度センサ
63 ヨーレートセンサ
64L,64R 左右後輪回転速度センサ
65L,65R 左右前輪回転速度センサ
66 フロントプロペラシャフト回転速度センサ
67 クランクシャフト回転角センサ

Claims (9)

  1. 主駆動輪へのトルクの一部をトラクション伝動式トランスファーにより適宜左右従駆動輪へ向かわせることができ、該トランスファーの非伝動状態で前記左右従駆動輪の少なくとも一方を従駆動輪駆動系から切り離す噛み合いクラッチを具えたトラクション伝動式パートタイム四輪駆動車両において、
    該車両の二輪駆動から四輪駆動への二輪→四輪駆動切り替え要求の発生を検知する二輪→四輪駆動切り替え要求検知手段と、
    前記車両が走行中であるのを検知する走行検知手段と、
    これら手段からの信号に応答し、走行中の二輪→四輪駆動切り替え要求時は、前記トラクション伝動式トランスファーを伝動状態に向かわせた後に前記噛み合いクラッチを係合させる走行時二輪→四輪駆動切り替え手段と
    前記車両が停車中であるのを検知する停車検知手段と、
    この停車検知手段および前記二輪→四輪駆動切り替え要求検知手段からの信号に応答し、停車中に前記二輪→四輪駆動切り替え要求が発生した時は、前記噛み合いクラッチを係合させた後に前記トラクション伝動式トランスファーを伝動状態にする停車時二輪→四輪駆動切り替え手段と、
    を設けてなることを特徴とするトラクション伝動式パートタイム四輪駆動車両の二輪・四輪駆動切り替え制御装置。
  2. 請求項に記載のトラクション伝動式パートタイム四輪駆動車両の二輪・四輪駆動切り替え制御装置において、
    前記走行時二輪→四輪駆動切り替え手段は、従駆動輪ファイナルドライブ間の回転数差が零を除く設定値未満の値になった時に前記噛み合いクラッチの係合を行わせるものであることを特徴とするトラクション伝動式パートタイム四輪駆動車両の二輪・四輪駆動切り替え制御装置。
  3. 請求項に記載のトラクション伝動式パートタイム四輪駆動車両の二輪・四輪駆動切り替え制御装置において、
    前記走行時二輪→四輪駆動切り替え手段は、主駆動輪および従駆動輪間の回転数差が零を除く設定値未満の値になった時に前記噛み合いクラッチの係合を行わせるものであることを特徴とするトラクション伝動式パートタイム四輪駆動車両の二輪・四輪駆動切り替え制御装置。
  4. 請求項1〜のいずれか1項に記載のトラクション伝動式パートタイム四輪駆動車両の二輪・四輪駆動切り替え制御装置において、
    前記走行時二輪→四輪駆動切り替え手段は、走行中の二輪→四輪駆動切り替え要求時に既に、主駆動輪および従駆動輪間の回転差が前記零を除く設定値未満の値であれば、前記トラクション伝動式トランスファーを伝動状態にする指令と、前記噛み合いクラッチを係合させる指令とを同時に発して、これら指令を同時に実行させるものであることを特徴とするトラクション伝動式パートタイム四輪駆動車両の二輪・四輪駆動切り替え制御装置。
  5. 主駆動輪へのトルクの一部をトラクション伝動式トランスファーにより適宜左右従駆動輪へ向かわせることができ、該トランスファーの非伝動状態で前記左右従駆動輪の少なくとも一方を従駆動輪駆動系から切り離す噛み合いクラッチを具えたトラクション伝動式パートタイム四輪駆動車両において、
    該車両の二輪駆動から四輪駆動への二輪→四輪駆動切り替え要求の発生を検知し、
    前記車両が走行中であるのを検知し、
    走行中の二輪→四輪駆動切り替え要求時は、前記トラクション伝動式トランスファーを伝動状態に向かわせた後に前記噛み合いクラッチを係合させ
    前記車両が停車中であるのを検知し、
    停車中に前記二輪→四輪駆動切り替え要求が発生した時は、前記噛み合いクラッチを係合させた後に前記トラクション伝動式トランスファーを伝動状態にする、
    ことを特徴とするトラクション伝動式パートタイム四輪駆動車両の二輪・四輪駆動切り替え制御方法。
  6. 請求項に記載のトラクション伝動式パートタイム四輪駆動車両の二輪・四輪駆動切り替え制御方法において、
    前記走行時二輪→四輪駆動切り替えステップは、主駆動輪および従駆動輪間の回転差が零を除く設定値未満の値になった時に前記噛み合いクラッチの係合を行わせるものであることを特徴とするトラクション伝動式パートタイム四輪駆動車両の二輪・四輪駆動切り替え制御方法。
  7. 請求項に記載のトラクション伝動式パートタイム四輪駆動車両の二輪・四輪駆動切り替え制御方法において、
    前記走行時二輪→四輪駆動切り替えステップは、従駆動輪ファイナルドライブ間の回転数差が零を除く設定値未満の値になった時に前記噛み合いクラッチの係合を行わせるものであることを特徴とするトラクション伝動式パートタイム四輪駆動車両の二輪・四輪駆動切り替え制御方法。
  8. 請求項5から項までのいずれか1項に記載のトラクション伝動式パートタイム四輪駆動車両の二輪・四輪駆動切り替え制御方法において、
    前記走行時二輪→四輪駆動切り替えステップは、被駆動輪ファイナルドライブ間の回転数差が零を除く設定値未満の値になった時に前記噛み合いクラッチの係合を行わせるものであることを特徴とするトラクション伝動式パートタイム四輪駆動車両の二輪・四輪駆動切り替え制御方法。
  9. 請求項5から項までのいずれか1項に記載のトラクション伝動式パートタイム四輪駆動車両の二輪・四輪駆動切り替え制御方法において、
    前記走行時二輪→四輪駆動切り替えステップでは、走行中の二輪→四輪駆動切り替え要求時に既に、主駆動輪および従駆動輪間の回転差が前記零を除く設定値未満の値であれば、前記トラクション伝動式トランスファーを伝動状態にする指令と、前記噛み合いクラッチを係合させる指令とを同時に発して、これら指令を同時に実行させるものであることを特徴とするトラクション伝動式パートタイム四輪駆動車両の二輪・四輪駆動切り替え制御方法。
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