JP5782798B2 - 不可逆回転伝動系のロックオン制御装置 - Google Patents
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Description
これら第1ローラおよび第2ローラを両者の外周面において相互に摩擦接触させることにより、主駆動輪へのトルクの一部を従駆動輪へ分配して出力させ得るように構成したものである。
これらローラ間のトルク伝達容量(トラクション伝動容量)、従って主駆動輪および従駆動輪間の駆動力配分を制御することができる。
この用に供する回転位置制御のための回転伝動系は、アクチュエータからのトルクで第2ローラ回転軸を上記偏心軸線周りに旋回させ、第2ローラ回転軸が目標の旋回位置になるときアクチュエータを停止状態に保って当該目標旋回位置を保持するものである。
第2ローラ回転軸を目標旋回位置に保つべくアクチュエータを停止状態に保持するとき、アクチュエータに一定方向の反力(以下、負荷トルクと言う)を逆入力させる。
アクチュエータの駆動エネルギーが多くなるという問題のほかに、制御が煩わしくなるという問題を生ずる。
しかして、第2ローラ回転軸が目標旋回位置になったことで、アクチュエータトルクを0にして制御を終了するとき、不可逆回転伝動素子が上記逆入力される負荷トルクによりロックオン状態にされ、当該逆入力される負荷トルクがアクチュエータへ向かうのを防止することができる。
このため、アクチュエータを絶えず駆動制御する必要がなくて、アクチュエータの駆動エネルギーが多くなるという問題や、制御が煩わしくなるという問題を解消することができる。
先ず前提となる不可逆回転伝動系を説明するに、これは、
アクチュエータからのアクチュエータトルクを入力される入力軸と、
該入力軸からのトルクを出力する出力軸と、
これら入力軸および出力軸間にあって、入力軸から出力軸へトルクを伝達する伝動時は該トルクがロックオフトルク以上となるよう上記アクチュエータを駆動制御することでロックオフ状態となって上記トルク伝達を可能にするが、入力軸から出力軸へトルクが伝達されない非伝動時は出力軸の負荷トルクによりロックオン状態にされて出力軸の負荷トルクが入力軸へ伝達されるのを阻止する不可逆回転伝動素子とを具えたものである。
このアクチュエータトルク低下速度制限手段は、上記アクチュエータトルクの低下で生起される上記不可逆回転伝動素子のロックオフ状態からロックオン状態への移行時におけるアクチュエータトルクの低下速度を所定速度以下にするものである。
アクチュエータトルクの低下で生起される上記不可逆回転伝動素子のロックオフ状態からロックオン状態への移行時におけるアクチュエータトルクの低下速度を所定速度以下に制限するため、
不可逆回転伝動素子のロックオフ状態からロックオン状態への移行時に上記出力軸の回転位置を目標回転位置からずれた位置となす要因となっていた、不可逆回転伝動素子内における転動部と被転動部との間のスリップ現象を生じなくすることができ、
ロックオン状態への移行時も出力軸の回転位置を目標回転位置に保って、制御精度を向上させることができる。
<第1実施例の構成>
図1は、本発明の第1実施例になる不可逆回転伝動系のロックオン制御装置を内蔵する駆動力配分装置1をトランスファとして具えた四輪駆動車両のパワートレーンを、車両上方から見て示す概略平面図で、
本実施例においては不可逆回転伝動系を後述するごとく、トランスファ1の駆動力配分制御系として用いる。
左右後輪(主駆動輪)6L,6Rへのトルクの一部を、トランスファ1により、フロントプロペラシャフト7およびフロントファイナルドライブユニット8を順次経て左右前輪(従駆動輪)9L,9Rへ伝達することにより、四輪駆動走行が可能となるようにした車両である。
主軸12の両端をそれぞれ、ハウジング11から突出させ、図2において該主軸12の左端を変速機3(図1参照)の出力軸に結合し、右端はリヤプロペラシャフト4(図1参照)を介してリヤファイナルドライブユニット5に結合する。
つまり、副軸13の軸線方向中程に一体成形した第2ローラ32の軸線方向両側に配置して、副軸13の両端部に中空のクランクシャフト51L,51Rを遊嵌する。
これらクランクシャフト51L,51Rの中心孔51La,51Ra(半径をRiで図示した)と、副軸13の両端部との遊嵌部に軸受52L,52Rを介在させて、副軸13をクランクシャフト51L,51Rの中心孔51La,51Ra内で、これらの中心軸線O2の周りに自由に回転し得るよう支持する。
クランクシャフト51L,51Rの偏心外周部51Lb,51Rbはそれぞれ図2に示すごとく、軸受53L,53Rを介して対応する側におけるベアリングサポート23,25内に回転自在に支持する。
なおこの噛合に当たっては、クランクシャフト51L,51Rを両者の偏心外周部51Lb,51Rbが円周方向において相互に整列する回転位置にした状態で、クランクシャフト駆動ピニオン55をリングギヤ51Lc,51Rcに噛合させる。
図2の右側におけるピニオンシャフト56の右端をハウジング11に貫通してこれから突出させ、
該ピニオンシャフト56の露出端部は、不可逆回転伝動素子であるトルクダイオード61を介してローラ間押し付け力制御モータ45(アクチュエータ)のモータ軸45aに駆動結合する。
かかるローラ軸間距離L1の低下により、第1ローラ31に対する第2ローラ32の径方向押圧力(ローラ間伝達トルク容量)が大きくなり、ローラ軸間距離L1の低下度合いに応じてローラ間径方向押圧力(ローラ間伝達トルク容量)を任意に制御することができる。
これにより当該クランクシャフト回転角θ=0°の下死点においては、第1ローラ31および第2ローラ32が相互に径方向へ押し付けられることがなく、ローラ31,32間でトラクション伝動が行われないトラクション伝動容量=0の状態を得ることができ、
トラクション伝動容量を下死点での0と、図4(c)に示す上死点(θ=180°)で得られる最大値との間で任意に制御することができる。
クランクシャフト回転角θに応じクランクシャフト51L,51Rには、図5に示すような駆動反力トルク(負荷トルク)Tcrが作用する。
図2のごとくモータ軸45aとピニオンシャフト56との結合部に介在させたトルクダイオード61は、
ローラ間押し付け力制御モータ45(モータ軸45a)からの回転操作力が何れ方向のものであっても、ローラ間押し付け力制御モータ45(モータ軸45a)からピニオンシャフト56への伝動を自由に行わせるが、
逆にピニオンシャフト56からローラ間押し付け力制御モータ45(モータ軸45a)への逆伝動をピニオンシャフト56の両方向回転ロックにより行わせないようにする不可逆回転伝動素子の用をなすもので、図6〜8につき以下に説明するような構成とする。
図6,7に示すごとく、かかる固定ケース62の軸線方向一方側から入力軸63を、また軸線方向他方側から出力軸64を、相互に同軸となるよう配して固定ケース62内に進入させる。
入力軸63は軸受65により固定ケース62に対し回転自在に支持し、出力軸64は軸受66により固定ケース62に対し回転自在に支持する。
かかる六角形拡大端部64aの各辺を成す外周平坦面と、固定ケース62の円筒内周面との間に、一対1組の噛み込みローラ67L,67Rを、ローラ軸線が入出力軸63,64の軸線と平行になるよう配して介在させる。
これにより噛み込みローラ67L,67Rをそれぞれ図6および図8(a)に示すごとく、六角形拡大端部64aの対応する外周平坦面と、固定ケース62の円筒内周面との間における円周方向漸減隙間に噛み込ませる。
しかして、ローラ保持爪63L,63Rと、これに隣接するローラ67L,67Rとの間には、図6(a)にαで示すごとく、常態で隙間が存在するようになす。
六角形拡大端部64aの端面には、これら各駆動ピン63aが所定の径方向隙間β(β>α)をもって遊嵌する盲孔64bを穿設する。
トルクダイオード61の作用を、図8(a),(b),(c)に基づき以下に説明する。
図8(a)は、図2のモータ45が非作動状態でモータ45から入力軸63へトルクが入力されないときの状態を示す。
この場合、入力軸63のローラ保持爪63L,63Rが、隣接するローラ67L,67Rからそれぞれ隙間αをもって離れた中立位置にあり、また入力軸63の駆動ピン53aが、出力軸64(六角形拡大端部64a)に設けた盲孔64bの中心位置にある。
出力軸64(六角形拡大端部64a)からの逆入力が図8(a)において時針方向のトルクである場合は、六角形拡大端部64aのトルク方向遅れ側における角部が固定ケース62の内周面との間にローラ67Lを更に噛み込ませるよう作用して、逆入力による出力軸64(六角形拡大端部64a)の回転を阻止する(トルクダイオード61のロックオン状態)。
また出力軸64(六角形拡大端部64a)からの逆入力が図8(a)において反時針方向のトルクである場合は、六角形拡大端部64aのトルク方向遅れ側における角部が固定ケース62の内周面との間にローラ67Rを更に噛み込ませるよう作用して、逆入力による出力軸64(六角形拡大端部64a)の回転を阻止する(トルクダイオード61のロックオン状態)。
入力軸63の回転方向遅れ側におけるローラ保持爪63Lが隙間αだけ回転した後、図8(b)に示すように対応するローラ67Lに衝接し、このローラ67Lをバネ68に抗しローラ67Rに接近する方向へ押動して、図8(c)に示すごとく六角形拡大端部64aの対応する外周平坦面と固定ケース62の内周面との間隔が大きくなる方向へ変位させる。
このロックオフがなされたとき、図8(c)に示すごとく入力軸63の駆動ピン63aが隙間βの回転により盲孔64bの内周面と係合し、入力軸63は駆動ピン63aと盲孔64bとの係合を介して六角形拡大端部64a(出力軸64)にトルクを伝達し、ローラ31,32間の径方向押し付け力(ローラ間伝達トルク容量)、つまり駆動力配分比を当該トルクの加減(モータ45のトルク制御)により任意に制御することができる。
このとき入力軸63の駆動ピン63aが盲孔64bとの係合を介して六角形拡大端部64a(出力軸64)にトルクを伝達することで、ローラ31,32間の径方向押し付け力(ローラ間伝達トルク容量)、つまり駆動力配分比を当該トルクの加減により任意に制御することができる。
図1〜4につき上述したトランスファ1の駆動力配分作用を以下に説明する。
変速機3(図1参照)からトランスファ1の主軸12に達したトルクは、一方でこの主軸12からそのままリヤプロペラシャフト4およびリヤファイナルドライブユニット5(ともに図1参照)を経て左右後輪6L,6R(主駆動輪)へ伝達される。
かくして車両は、左右後輪6L,6R(主駆動輪)および左右前輪(従駆動輪)9L,9Rの全てを駆動しての四輪駆動走行が可能である。
そして径方向押圧反力Ftは、クランクシャフト回転角θが0°〜90°である間は0となり、クランクシャフト回転角θが90°〜180°である間、θの増大に応じて増加し、クランクシャフト回転角θが180°になるとき最大値となる。
Tcr=Ft×Ro×sinθ
このクランクシャフト駆動反力トルク(負荷トルク)Tcrは、上式から明らかなように、クランクシャフト回転角θに対し図5に示すごとき非線形な特性を呈する。
これらローラ間のオフセット量OSに対応したトラクション伝動容量で左右前輪(従駆動輪)9L,9Rへの動力伝達が行われる。
なお最大のオーバーラップ量OLは、第2ローラ回転軸線O2およびクランクシャフト回転軸線O3間の偏心量εと、図4(b)につき上記したオフセット量OSとの和値である。
また逆に、クランクシャフト51L,51Rをクランクシャフト回転角θ=180°の回転位置から、θ=0°の回転位置まで回転操作することにより、クランクシャフト回転角θの低下につれ、ローラ間トラクション伝動容量を最大値から0まで連続変化させることができ、ローラ間トラクション伝動容量をクランクシャフト51L,51Rの回転操作により自在に制御し得る。
上記した四輪駆動走行中はトランスファ1が、上記のごとく左右後輪(主駆動輪)6L,6Rへのトルクの一部を左右前輪(従駆動輪)9L,9Rへ分配して出力するため、第1ローラ31および第2ローラ32間のトラクション伝動容量を、左右後輪6L,6R(主駆動輪)の駆動力と、前後輪目標駆動力配分比とから求め得る、左右前輪(従駆動輪)9L,9Rへ分配すべき目標前輪駆動力に対応させる必要がある。
エンジン2の出力を加減するアクセルペダル踏み込み量(アクセル開度)APOを検出するアクセル開度センサ112からの信号と、
左右後輪6L,6R(主駆動輪)の回転周速Vwrを検出する後輪速センサ113からの信号と、
車両の重心を通る鉛直軸線周りにおけるヨーレートφを検出するヨーレートセンサ114からの信号と、
トランスファコントローラ111からモータ45への電流iを検出するモータ電流センサ115からの信号とを入力するほか、
図2に示すごとくハウジング11内に設けられてクランクシャフト51L,51Rの回転角θを検出するクランクシャフト回転角センサ116からの信号を入力する。
概略を説明するとトランスファコントローラ111は、アクセル開度APO、後輪速Vwr、およびヨーレートφとに基づき、先ず左右後輪6L,6R(主駆動輪)の駆動力および前後輪目標駆動力配分比を求め、
次いで、これら両者から左右前輪(従駆動輪)9L,9Rへ分配すべき目標前輪駆動力を求め、
更に、第1ローラ31および第2ローラ32間のトラクション伝動容量を上記した目標前輪駆動力に対応させるのに必要なモータ45の目標回転位置(目標クランクシャフト回転角θs、つまり第2ローラ軸線O2の目標旋回位置)を実現するための目標モータトルクを求め、
最後に、モータ45がこの目標モータトルクを発生するのに必要なモータ駆動電流を、マップ検索などにより求めてモータ45に指令する。
かかる制御によりモータ45は、第2ローラ軸線O2の旋回位置(クランクシャフト回転角θ)を目標旋回位置(目標クランクシャフト回転角θs)となして、ローラ間トラクション伝動容量を目標前輪駆動力の伝達が可能な容量となして、狙い通りの前後輪駆動力配分制御を実現することができる。
この速度差が大きくなると、六角形拡大端部64aの対応する外周平坦面とローラ67との間に介在するグリスをローラ67が排出する能力が低下してグリス膜厚が厚くなるため、六角形拡大端部64aの対応する外周平坦面とローラ67との間の摩擦係数が低くなる。
この場合、第2ローラ軸線O2の旋回位置が目標旋回位置と異なったままにされ、ローラ間トラクション伝動容量を目標前輪駆動力の伝達が可能な容量となし得ず、狙い通りの前後輪駆動力配分制御を実現することができない。
図10につき上述した第1実施例になるトルクダイオード61のロックオン制御においては、
ロックオン移行開始瞬時t1よりモータトルクTmを0に向け低下させるに際し、その低下速度ΔTmを所定速度以下に定めたため、瞬時t1にモータトルクTmが一気に0にされることがない。
図10に波線で示すように、クランクシャフト回転角θを目標クランクシャフト回転角θsに保ったままトルクダイオード61のロックオンが可能となり、その後も狙い通りの前後輪駆動力配分制御を継続することができる。
モータトルクTmの低下によるトルクダイオード61のロックオフ状態からロックオン状態への移行が、クランクシャフト回転角θを図10に波線で示すごとく目標値θsに保って行われるようなモータトルク低下速度の上限値ΔTm_max以下にモータトルクTmの低下速度ΔTmを定めたため、上記の効果を確実に達成することができる。
図11は、本発明の第2実施例になるトルクダイオード61のロックオン制御を示し、本実施例においては、ロックオフ状態からロックオン状態への移行のためのモータトルクTmの低下が開始されたロックオン移行開始時t1のモータトルクTmに応じ、モータトルクTmの低下速度ΔTmをΔTm(L), ΔTm(S)で示すごとく異ならせる。
ロックオン移行開始時t1におけるモータトルクTmが大きいほど、モータトルクTmの低下速度を緩やかな速度にする。
図11につき上述した第2実施例になるトルクダイオード61のロックオン制御においては、
ロックオン移行開始瞬時t1よりモータトルクTmを0に向け速度制限下に低下させるに際し、この瞬時t1におけるモータトルクTmがTm(L)のように大きいほど、モータトルクTmの低下速度ΔTm(L)を緩やかな速度{Tm(L) <ΔTm(S))}にするため、第1実施例と同様な効果に加えて、以下の効果をも奏し得る。
第2実施例においては、将にこの要求に符合した制御を行うこととなり、モータトルクTmがTm(L)のように大きい場合も、確実に第1実施例の効果を達成し得る反面、モータトルクTmがTm(S)のように小さい場合は、トルクダイオード61のロックオン応答を高く保って、第1実施例の効果を達成することができる。
モータトルクTmのTm(L), Tm(S)からの低下によるトルクダイオード61のロックオンが、クランクシャフト回転角θを目標値θsに保って行われるようなモータトルク低下速度の上限値ΔTm_max(L), ΔTm_max(S)以下にモータトルク低下速度ΔTm(L),ΔTm(S)を定めたため、上記の効果を確実に達成することができる。
図12は、本発明の第3実施例になるトルクダイオード61のロックオン制御を示し、本実施例においては、ロックオフ状態からロックオン状態への移行のためのモータトルクTmの低下が開始されたロックオン移行開始時t1以降、時々刻々低下するモータトルクTmのレベル変化に応じ、モータトルクTmの低下速度を徐々に速くする。
そして、モータトルクTmの低下が行われている間における時々刻々のモータトルク低下速度は、前記した第1,2実施例と同様な考え方に基づき決定し、好ましくは、トルクダイオード61のロックオンが、クランクシャフト回転角θを図12に波線で示すごとく目標値θsに保って行われるようなモータトルク低下速度の上限値ΔTm_maxに定めるのがよい。
図12に示す第3実施例になるトルクダイオード61のロックオン制御においても、ロックオン移行開始瞬時t1以降におけるモータトルクTmの低下速度を上記のごとくに設定するため、第1実施例および第2実施例と同様な効果を得ることができるほか、これら実施例よりも更にトルクダイオード61のロックオン応答を高くすることができて、大いに有利である。
なお第1実施例〜第3実施例ではいずれも、ロックオン移行開始瞬時t1以降にモータトルクTmを連続的に低下させる場合について説明したが、瞬時t1以降におけるモータトルクTmの低下を図13に示すごとく段歩的に低下させる場合においても、本発明の着想は同様の考え方により適用可能であるのは言うまでもない。
なお上記各実施例では、不可逆回転伝動系が駆動力配分制御装置1のクランクシャフト回転位置制御系である場合について説明したが、本発明の上記した着想は、それ以外の不可逆回転伝動系にも用い得るのは言うまでもない。
2 エンジン
3 変速機
4 リヤプロペラシャフト
5 リヤファイナルドライブユニット
6L,6R 左右後輪(主駆動輪)
7 フロントプロペラシャフト
8 フロントファイナルドライブユニット
9L,9R 左右前輪(従駆動輪)
11 ハウジング
12 主軸
13 副軸
23,25 ベアリングサポート
31 第1ローラ
32 第2ローラ
45 ローラ間押し付け力制御モータ(アクチュエータ)
51L,51R クランクシャフト
51La,51Ra 中心孔
51Lb,51Rb 偏心外周部
51Lc,51Rc リングギヤ
55L,55R クランクシャフト駆動ピニオン
56 ピニオンシャフト
61 トルクダイオード(不可逆回転伝動素子)
62 固定ケース
63 入力軸
63a 駆動ピン
63L,63R ローラ保持爪
64 出力軸
64a 六角形拡大端部
64b 盲孔
65,66 軸受
67L,67R 噛み込みローラ
68 バネ
111 トランスファコントローラ(アクチュエータトルク低下速度制限手段)
112 アクセル開度センサ
113 後輪速センサ
114 ヨーレートセンサ
115 モータ電流センサ
116 クランクシャフト回転角センサ
Claims (6)
- アクチュエータからのアクチュエータトルクを入力される入力軸と、
該入力軸からのトルクを出力する出力軸と、
これら入力軸および出力軸間にあって、入力軸から出力軸へトルクを伝達する伝動時は該トルクがロックオフトルク以上となるよう前記アクチュエータを駆動制御することでロックオフ状態となって前記トルク伝達を可能にするが、入力軸から出力軸へトルクが伝達されない非伝動時は出力軸の負荷トルクによりロックオン状態にされて出力軸の負荷トルクが入力軸へ伝達されるのを阻止する不可逆回転伝動素子とを具えた不可逆回転伝動系において、
前記アクチュエータトルクの低下で生起される前記ロックオフ状態からロックオン状態への移行時におけるアクチュエータトルクの低下速度を所定速度以下にするアクチュエータトルク低下速度制限手段を設けたことを特徴とする不可逆回転伝動系のロックオン制御装置。 - 請求項1に記載された不可逆回転伝動系のロックオン制御装置において、
前記アクチュエータトルクの低下に係わる所定速度は、該アクチュエータトルクの低下による前記ロックオフ状態からロックオン状態への移行が、前記出力軸の回転位置を不変に保って行われるようなアクチュエータトルクの低下速度の上限値であることを特徴とする不可逆回転伝動系のロックオン制御装置。 - 請求項1または2に記載された不可逆回転伝動系のロックオン制御装置において、
前記アクチュエータトルク低下速度制限手段は、前記ロックオフ状態からロックオン状態への移行のためのアクチュエータトルクの低下が開始されたロックオン移行開始時のアクチュエータトルクに応じ、該ロックオン移行開始時のアクチュエータトルクが大きいほどアクチュエータトルクの低下速度を緩やかにするものであることを特徴とする不可逆回転伝動系のロックオン制御装置。 - 請求項1または2に記載された不可逆回転伝動系のロックオン制御装置において、
前記アクチュエータトルク低下速度制限手段は、前記ロックオフ状態からロックオン状態への移行のためのアクチュエータトルクの低下が行われている間、該アクチュエータトルクの低下につれてアクチュエータトルクの低下速度を急にするものであることを特徴とする不可逆回転伝動系のロックオン制御装置。 - 請求項1〜4のいずれか1項に記載の不可逆回転伝動系のロックオン制御装置において、
前記アクチュエータトルク低下速度制限手段は、前記アクチュエータトルクの低下速度制御を、該アクチュエータトルクの段歩的な低下態様の選択により実現するものであることを特徴とする不可逆回転伝動系のロックオン制御装置。 - 請求項1〜5のいずれか1項に記載の不可逆回転伝動系のロックオン制御装置において、
一対のローラを径方向に押圧接触させて具え、これらローラ間の摩擦により伝動を行うようにした摩擦伝動ユニットに前記不可逆回転伝動系は用いられ、該不可逆回転伝動系により前記ローラ間の径方向押圧力を制御するものであることを特徴とする不可逆回転伝動系のロックオン制御装置。
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