JP6413107B2 - ローラ伝動装置および駆動力配分装置 - Google Patents

ローラ伝動装置および駆動力配分装置 Download PDF

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Description

本発明は、ローラ伝動装置および駆動力配分装置に関する。
特許文献1には、回転自在に支持された2個のローラの外周面を互いに油膜を介したトラクション接触させることにより両ローラ間で動力を伝達させるローラ伝動装置が開示されている。
特開2009−173261号公報
上記従来技術では、両ローラが同期していない状態(差動が発生している状態)で動力が伝達される際、ローラ間のμ-V特性が負勾配となりやすく、自励振動によるジャダーが発生するという問題があった。
本発明の目的は、ジャダーの発生を抑制できるローラ伝動装置および駆動力配分装置を提供することにある。
本発明では、両ローラの、接触部における回転速度の相対速度の符号が、軸方向において正と負の分布を有するように両ローラ形状を設定し、2個のローラの外周面に被膜層を形成し、2個のローラの接触部における相対速度の絶対値が大きい箇所の被膜層を小さい箇所の被膜層よりも厚く設定した。
よって、スリップ率が小さい領域にて回転速度の相対速度の符号が正となる部位と負となる部位との間でエネルギロスが生じることで、当該領域の等価μを低下させることができ、μ-V特性が正勾配となるため、ジャダーの発生を抑制できる。
実施例1の四輪駆動車両のパワートレーンを、車両上方から見て示す概略平面図である。 実施例1の駆動力配分装置の展開断側面図である。 クランクシャフトの縦断正面図である。 (a)はクランクシャフト回転角が基準点の0°である位置における第1ローラおよび第2ローラの離間状態を示す動作説明図、(b)はクランクシャフト回転角が90°であるときにおける第1ローラおよび第2ローラの接触状態を示す動作説明図、(c)はクランクシャフト回転角が180°であるときにおける第1ローラおよび第2ローラの接触状態を示す動作説明図である。 第1ローラおよび第2ローラのローラ形状の設定方法を示す図である。 従来のローラ伝動装置のローラ形状、接触楕円、滑り速度分布、接線力分布を示す図である。 実施例1と従来のμ-V特性を示す図である。 実施例1のローラ形状、接触楕円、滑り速度分布、接線力分布を示す図である。 両ローラのクラウニング形状による調心作用を示す図である。 実施例2の駆動力配分装置の展開断側面図である。 実施例3の駆動力配分装置の展開断側面図である。 両ローラの接触部拡大図である。
以下、本発明の実施の形態を、図示の実施例に基づき詳細に説明する。
〔実施例1〕
まず、構成を説明する。
[パワートレーン]
図1は、実施例1の四輪駆動車両のパワートレーンを、車両上方から見て示す概略平面図である。
図1の四輪駆動車両は、エンジン2からの回転を変速機3による変速後、リヤプロペラシャフト4およびリヤファイナルドライブユニット5を順次経て左右後輪6L,6Rに伝達するようにした後輪駆動車をベース車両とし、左右後輪(主駆動輪)6L,6Rへのトルクの一部を、駆動力配分装置1により、フロントプロペラシャフト7およびフロントファイナルドライブユニット8を順次経て左右前輪(従駆動輪)9L,9Rへ伝達することにより、四輪駆動走行が可能となるようにした車両である。
駆動力配分装置1は、上記のように左右後輪6L,6Rへのトルクの一部を左右前輪9L,9Rへ分配して出力することにより、左右後輪6L,6Rおよび左右前輪9L,9R間の駆動力配分比を決定するもので、実施例1では、この駆動力配分装置1を図2に示すように構成する。
[駆動力配分装置]
図2は、実施例1の駆動力配分装置1の展開断側面図である。
図外のハウジング内に入力軸(第1回転軸)12および出力軸(第2回転軸)13を、それぞれの回転軸線O1およびO2が交差するよう相互に傾斜させて横架する。入力軸12は出力軸13よりも長い軸長を有する。
図2において入力軸12の左端を変速機3(図1参照)の出力軸に駆動結合し、右端はリヤプロペラシャフト4(図1参照)を介してリヤファイナルドライブユニット5に駆動結合する。
入力軸12および出力軸13の両端近くにそれぞれ配して、これら入出力軸12,13間に一対のベアリングサポート(固定部材)16,17を架設し、これらベアリングサポート16,17をそれぞれの中程で、ボルト(図示せず)によりハウジングの軸線方向対向内壁に取り付ける。なお、ハウジングに固定しなくてもよい。
ベアリングサポート16,17と入力軸12との間にはローラベアリング21,22を介在させ、これにより入力軸12をベアリングサポート16,17に対し回転自在、かつ軸線方向移動可能となすことで、ベアリングサポート16,17を介して入力軸12をハウジング内に回転自在に支持する。
ベアリングサポート16,17間(ローラベアリング21,22間)における入力軸12の軸線方向中程位置に第1ローラ31を同軸に設け、この第1ローラ31に油膜を介したトラクション接触し得るよう配して出力軸13の軸線方向中程位置に第2ローラ32を同軸に設ける。
これら第1ローラ31および第2ローラ32の外周面31a,32aは、入力軸12および出力軸13の前記した傾斜によっても、相互に面接触し得るようなクラウニングによる曲面形状とする。なお、外周面31a,32aの詳細については後述する。
出力軸13は、両端13L,13Rの近くにおける前記のベアリングサポート16,17に対し旋回可能に支承することで、これらベアリングサポート16,17を介してハウジング内に旋回可能に支持する。
上記のように出力軸13(13L,13R)をベアリングサポート16,17に対し旋回可能に支承するに当たっては、以下のような偏心支承構造を用いる。
出力軸13(13L,13R)と、これが貫通するベアリングサポート16,17との間にそれぞれ、中空アウターシャフト型式のクランクシャフト51L,51Rを遊嵌する。
図2においてハウジングから吐出する出力軸13の左端13Lは、フロントプロペラシャフト7(図1参照)およびフロントファイナルドライブユニット8を介して左右前輪9L,9Rに駆動結合する。
クランクシャフト51L,51Rの中空孔51La,51Ra(半径Ri)と、出力軸13の対応端部13L,13Rとの間にそれぞれローラベアリング52L,52Rを介在させて、出力軸13(13L,13R)をクランクシャフト51L,51Rの中空孔51La,51Ra内で、これらの回転軸線O2の周りに自由に回転し得るよう、かつ、軸線方向移動可能に支持する。
クランクシャフト51L,51Rの中空孔51La,51Ra(回転軸線O2)は図3に示すように、外周部51Lb,51Rb(回転軸線O3、半径Ro)に対し偏心させた偏心中空孔とし、これら偏心中空孔51La,51Raの回転軸線O2は外周部51Lb,51Rbの回転軸線O3から、両者間の偏心分εだけオフセットしている。
クランクシャフト51L,51Rの外周部51Lb,51Rbはそれぞれ、ローラベアリング53L,53Rを介して対応する側におけるベアリングサポート16,17内に回転自在に支持する。
クランクシャフト51L,51Rの相互に向き合う隣接端にそれぞれ、同仕様のリングギヤ51Lc,51Rcを一体に設け、これらリングギヤ51Lc,51Rcにそれぞれ、共通なピニオン(不図示)を噛合させ、これらピニオンを図外のコントロールシャフトに結合する。コントロールシャフトの一端側には、ハウジング内に設けたローラ間押し付け力制御モータ(アクチュエータ)35の出力軸が直結されている。
よって、ローラ間押し付け力制御モータ35によりクランクシャフト51L,51Rを回転位置制御するとき、出力軸13および第2ローラ32の回転軸線O2が、図3に破線で示す軌跡円αに沿って回転軸線Oの周りに旋回する。
図3の軌跡円αに沿った回転軸線O2(第2ローラ32)の旋回により第2ローラ32は、後で詳述するが図4(a)〜(c)に示すように第1ローラ31に対し径方向へ接近し、これら第1ローラ31および第2ローラ32のローラ軸間距離L1をクランクシャフト51L,51Rの回転角θの増大につれ、第1ローラ31の半径と第2ローラ32の半径との和値よりも小さくすることができる。
かかるローラ軸間距離L1の低下により、第1ローラ31に対する第2ローラ32の径方向押圧力(ローラ間伝達トルク容量:トラクション伝動容量)が大きくなり、ローラ軸間距離L1の低下度合いに応じてローラ間径方向押圧力(ローラ間伝達トルク容量:トラクション伝動容量)、つまり駆動力配分比を任意に制御することができる。
なお図4(a)に示すように実施例1では、第2ローラ回転軸線O2がクランクシャフト回転軸線O3の直下に位置し、第1ローラ31および第2ローラ32の軸間距離L1が最大となる下死点でのローラ軸間距離L1を、第1ローラ31の半径と第2ローラ32の半径との和値よりも大きくする。
これにより当該クランクシャフト回転角θ=0°の下死点においては、第1ローラ31および第2ローラ32が相互に径方向へ押し付けられることがなく、ローラ31,32間でトラクション伝動が行われないトラクション伝動容量=0の状態を得ることができ、トラクション伝動容量を下死点での0と、図4(c)に示す上死点(θ=180°)で得られる最大値との間で任意に制御することができる。
なお実施例1では、クランクシャフト51L,51Rの回転角基準点をクランクシャフト回転角θ=0°の下死点であることとして説明を展開する。
第1ローラ31の軸線方向両側にはスラストベアリング(軸受)54L,54Rを設ける。スラストベアリング54L,54Rおよびベアリングサポート16,17間には、第1ローラ31の軸線方向移動を許容するためのガタ(隙間)を設定し、複数のスプリング(弾性体)55L,55Rを介装する。スプリング55L,55Rの個数は同一とし、セット荷重は0とする。
第2ローラ32についても同様であり、第2ローラ32の軸線方向両側にはスラストベアリング(軸受)56L,56Rを設ける。スラストベアリング56L,56Rおよびベアリングサポート16,17間には、第2ローラ32の軸線方向移動を許容するためのガタを設定し、複数のスプリング(弾性体)57L,57Rを介装する。ガタは第1ローラ31と同じとする。スプリング57L,57Rの個数は同一とし、セット荷重は0とする。
[ローラ形状の設定]
図5は、第1ローラ31および第2ローラ32のローラ形状の設定方法を示す図である。
実施例1では、両ローラ31,32の接触面の軸方向における相対速度の分布を見たとき、互いに逆方向となる相対速度が分布するように両ローラ形状を設定する。具体的には、接触面の両回転軸線O1,O2からの距離(ローラ径)Rinx,Routxが等しい入出力回転速度比(入力軸12と出力軸13の回転速度比)一定線に対して、距離Rinx,Routxが入出力回転速度比一定線を跨ぐようなクラウニング形状を設定する。実施例1では、第1ローラ31側の外周面31aを所定曲率の凸形状とし、第2ローラ32側の外周面32aを所定曲率の凹形状としている。
変速比1の伝達要素として使用する場合、入出力回転速度差(入力軸12と出力軸13の回転速度差)0のときに、トラクション係数μ(トラクション力Ftを法線力Fnで割った値Ft/Fn)が0となるような特性とする場合を考える。上記のように入出力回転速度比一定線に対して、接触楕円の入出力回転速度比一定線上中心位置で第2ローラ径Routxよりも第1ローラ径Rinxが大となるようにし、接触楕円の両端で第1ローラ径Rinxよりも第2ローラ径Routxが大となるようにする。このとき、入出力回転速度比一定線上滑り速度分布およびトラクション係数の面圧感度を考慮し、接触楕円内の接線力の合計が0となるようにクラウニングスペックを決めることで、入出力回転速度差0のときにトラクション係数が0となる特性が得られる。
また、変速比を持つ場合は、両ローラからの距離の比が変速比となるような入出力回転速度比一定線に対してクラウニングを設計することで、変速比を持つ場合にも適用できる。さらに、実施例1のように入出力軸12,13が平行でない場合においても、両ローラからの距離の比が変速比となるような入出力回転速度比一定線に対してクラウニングを設計することで、同様の設計が可能である。
なお、第1ローラ31の外周面31aは、第2ローラ32の凹形状の範囲内で第2ローラ32の外周面32aと接触するようにクラウニングを設計する。つまり、接触楕円が第2ローラ32の外周面32aの両端に掛からないように設定する。
次に、作用を説明する。
[駆動力配分作用]
駆動力配分装置1の駆動力配分作用を以下に説明する。
変速機3(図1参照)から駆動力配分装置1の入力軸12に達したトルクは、一方でこの入力軸12からそのままリヤプロペラシャフト4およびリヤファイナルドライブユニット5(共に図1参照)を経て左右後輪6L,6Rへ伝達される。
他方で駆動力配分装置1は、ローラ間押し付け力制御モータ35によりクランクシャフト51L,51Rを回転位置制御して、ローラ軸間距離L1(図4参照)を第1ローラ31および第2ローラ32の半径の和値よりも小さくするとき、これらローラ31,32が径方向相互押圧力に応じたローラ間伝達トルク容量を持つことから、このトルク容量に応じて、左右後輪6L,6Rへのトルクの一部を、第1ローラ31から第2ローラ32を経て出力軸13に向かわせ、左右前輪9L,9Rをも駆動することができる。
これにより、車両は、左右後輪6L,6Rおよび左右前輪9L,9Rの全てを駆動しての四輪駆動走行が可能である。
なお、この伝動中における第1ローラ31および第2ローラ32間の径方向押圧反力は、これらに共通な回転支持板であるベアリングサポート16,17で受け止められ、ハウジングに達することがない。
そして径方向押圧反力は、クランクシャフト回転角θが0°〜90°である間は0となり、クランクシャフト回転角θが90°〜180°である間、θの増大に応じて増加し、クランクシャフト回転角θが180°になるとき最大値となる。
四輪駆動走行中、クランクシャフト51L,51Rの回転角θが図4(b)に示すように基準位置の90°であって、第1ローラ31および第2ローラ32が相互に、この時のオフセット量OSに対応した径方向押圧力で押し付けられて油膜を介したトラクション接触している場合、これらローラ間のオフセット量OSに対応したトラクション伝動容量で左右前輪9L,9Rへの動力伝達が行われる。
そして、クランクシャフト51L,51Rを図4(b)の基準位置から、図4(c)に示すクランクシャフト回転角θ=180°の上死点に向け回転操作してクランクシャフト回転角θを増大させるにつれ、ローラ軸間距離L1が更に減少して第1ローラ31および第2ローラ32の相互オーバーラップ量OLが増大する結果、第1ローラ31および第2ローラ32は径方向相互押圧力を増大され、これらローラ間のトラクション伝動容量を増大させることができる。
クランクシャフト51L,51Rが図4(c)の上死点位置に達すると、第1ローラ31および第2ローラ32は相互に、最大のオーバーラップ量OLに対応した径方向最大押圧力で径方向へ押し付けられて、これらの間のトラクション伝動容量を最大にすることができる。
なお最大のオーバーラップ量OLは、第2ローラ回転軸線O2およびクランクシャフト回転軸線O3間の偏心量εと、図4(b)につき上記したオフセット量OSとの和値である。
以上の説明から明らかなように、クランクシャフト51L,51Rをクランクシャフト回転角θ=0°の回転位置から、クランクシャフト回転角θ=180°の回転位置まで回転操作することにより、クランクシャフト回転角θの増大につれ、ローラ間トラクション伝動容量を0から最大値まで連続変化させることができる。
また逆に、クランクシャフト51L,51Rをクランクシャフト回転角θ=180°の回転位置から、θ=0°の回転位置まで回転操作することにより、クランクシャフト回転角θの低下につれ、ローラ間トラクション伝動容量を最大値から0まで連続変化させることができ、ローラ間トラクション伝動容量をクランクシャフト51L,51Rの回転操作により自在に制御し得る。
[ジャダー抑制作用]
従来のローラ伝動装置では、入出力ローラ間に差動がある状態でローラをトラクション接触させた場合や、ローラをトラクション接触させた状態で差動が発生した場合、ローラ間のμ-V特性が負勾配となりやすく、自励振動によるジャダーが発生するという問題があった。
ここで、従来から、接触楕円内でスピンを発生させることでμ-V特性が改善する効果があることは知られているが、非常に大きなスピン角を付けなければμ-V特性改善効果は小さく、大きなスピン角を付けるとスラスト力が過大となり、また伝達面における接線力が小さくなるため、伝達効率が悪化する。また、入出力軸にスキュー角を付けることでμ-V特性が改善する効果があることも知られているが、組み付け性が悪化する。
図6は、従来のローラ伝動装置のローラ形状、接触楕円、滑り速度分布、接線力分布を示す図であり、(a)は入出力回転速度差が小の場合、(b)は入出力回転速度差が中の場合、(c)は入出力回転速度差が大の場合を示す。従来のローラ形状において、接触面は入出力回転速度比一定線とほぼ一致している。この場合、滑り速度は接触楕円内の入出力回転速度比一定線上でほぼ一定であり、そのため接線力もこの線上で一定となる。よって、トラクション係数は図7の破線で示す特性となるため、滑り速度が1%程度の小滑り領域(スリップ率が小さい領域)でμが最大となり、これ以上滑り速度が高くなるとμが低下するような特性となる。つまり、μ-V特性が負勾配となりやすく、ジャダーが発生するという問題があった。
これに対し、実施例1では、両ローラ31,32の接触面における相対速度の分布を見たとき、互いに逆方向となる相対速度が分布するようにクラウニング形状を設定したため、ローラ伝達力は正負の接線力の合計となり、あたかもトラクション係数が低下するように振る舞う。小滑り領域にて逆方向となる部位同士でエネルギロスが生じることで、当該領域の等価μを低下させることができる。
図8は、実施例1のローラ形状、接触楕円、滑り速度分布、接線力分布を示す図であり、上記のように小滑り領域では見かけのトラクション係数は非常に小さい。滑り速度が高くなるにつれて、接触楕円内の負(入力軸回転数<出力軸回転数)の滑り領域が縮小して正(入力軸回転数>出力軸回転数)の滑り領域が拡大することにより、徐々に見かけのトラクション係数が大きくなる。これにより、図7に示すように、ある滑り速度まで正勾配のμ-V特性を実現できるため、ジャダーの発生を抑制できる。また、両ローラ31,32の外周面31a,32aを加工するだけで実現できるため、接触楕円内にスピンを発生させる手法と比較して伝達効率の悪化を抑制できるし、入出力軸にスキュー角を付ける手法のように組み付け性の悪化を伴うこともない。
また、実施例1では、第1ローラ31側の外周面31aを所定曲率の凸形状とし、第2ローラ32側の外周面32aを所定曲率の凹形状としているため、ローラ間にスラスト力を生じさせることなく、両ローラ31,32の接触面における相対速度の分布を見たとき、互いに逆方向となる相対速度が分布するようなローラ形状を実現でき、加工も容易である。
さらに、実施例1では、第1ローラ31の外周面31aが第2ローラ32の外周面32aのエッジとトラクション接触しないようにしているため、エッジロードが外周面31aに作用するのを回避でき、外周面31aの偏磨耗による耐久性低下を抑制できる。
[調心時の異音抑制作用]
実施例1では、第1ローラ31および第2ローラ32の外周面31a,32aを凹凸形状としたため、図9(a)の押し付け前の状態から、図9(b)のように第2ローラ32を第1ローラ31に押し付けていくと、調心作用が働き、入出力軸12,13を軸線方向に移動させるスラスト力が作用する。そこで、実施例1では、ベアリングサポート16,17およびスラストベアリング54L,54R間と、ベアリングサポート16,17およびスラストベアリング56L,56R間にそれぞれ所定のガタを持たせ、入出力軸12,13の軸線方向への移動を可能とし、調心作用を有効化している。ところが、調心のためのガタを大きく取ると、異音発生のおそれがある。
そこで、実施例1では、スラストベアリング54L,54Rおよびベアリングサポート16,17間、スラストベアリング56L,56Rおよびベアリングサポート16,17間のガタにスプリング55(55L,55R),57(57L,57R)を介装した。よって、押し付け時に調心作用でスラスト力が発生した場合には、スプリング55,57が伸縮することで入出力軸12,13の軸線方向への移動を可能とし、非押し付け時にはスプリング55,57が延びた状態でガタが出ないようガタ詰めを行うことができるため、異音の発生を低減できる。
次に、効果を説明する。
実施例1にあっては、以下に列挙する効果を奏する。
(1) 回転自在に支持された第1ローラ31、第2ローラ32の外周面31a,32aを互いに摩擦接触または油膜を介したトラクション接触させることにより両ローラ31,32間で動力を伝達させるローラ伝動装置において、両ローラ31,32の接触部における相対速度の分布を見たとき、互いに逆方向となる相対速度が分布するように両ローラ形状を設定した。
よって、滑り速度が小さいほど見かけ上のトラクション係数を小さくできるため、正勾配のμ-V特性を実現でき、ジャダーの発生を抑制できる。
(2) 第1ローラ31の接触部を凸形状とし、第2ローラ32の接触部を凹形状とした。
よって、スラスト力を生じさせることなくジャダーの発生を抑制できる。
(3) 第1ローラ31の接触部を所定曲率の凸形状とし、第2ローラ32の接触部を所定曲率の凹形状とした。
よって、滑らかなトラクション接触を実現できる。また、加工も容易である。
(4) 第1ローラ31の接触部は、第2ローラ32の凹形状の範囲内に接触する。
よって、エッジロードが外周面31aに作用するのを回避でき、外周面31aの偏磨耗による耐久性低下を抑制できる。
(5) スラストベアリング54(54L,54R)およびベアリングサポート16,17間、スラストベアリング56(56L,56R)およびベアリングサポート16,17間にスプリング55(55L,55R),57(57L,57R)を介装した。
よって、異音の発生を低減できる。
(6) 上記(1)〜(5)の構成を、後輪伝達系と共に回転する入力軸12と、入力軸12上に設けた第1ローラ31と、前輪伝達系と共に回転する出力軸13と、出力軸13上に設けた第2ローラ32と、出力軸13を、第2ローラ32の回転軸線からオフセットした偏心軸線周りに回動自在に支持するクランクシャフト51(51L,51R)と、クランクシャフト51に回転トルクを付与するローラ間押し付け力制御モータ35と、を有し、ローラ間押し付け力制御モータ35を駆動して第2ローラ32を偏心軸線周りに回転させ、両ローラ31,32の外周面31a,32aを互いに油膜を介したトラクション接触させることにより後輪6L,6Rおよび前輪9L,9Rへの駆動力配分を行う駆動力配分装置1に適用した。
よって、四輪駆動走行時におけるジャダーや異音の発生を抑制でき、乗員に与える違和感を軽減できる。
〔実施例2〕
図10は、実施例2の駆動力配分装置60の展開断側面図である。
実施例2の駆動力配分装置60は、図2に示した実施例1の駆動力配分装置1の構成に対し、スラストベアリング54L,54Rおよびベアリングサポート16,17間のガタを無くし(または微小なガタとし)、スプリング55L,55Rを削除した点で相違する。
なお、他の構成については実施例1と同じであるため、同一の名称および符号を付して説明を省略する。
次に、作用効果を説明する。
実施例1では、入出力軸12,13の両方に軸方向のガタを設けたため、入出力軸12,13の軸方向のズレが大きくなる可能性がある。そこで、実施例2では、入力軸12側のガタを無くし、出力軸13側のみガタを設定してスプリング57(57L,57R)を介装したことで、軸方向のズレを抑制できる。
〔実施例3〕
図11は、実施例3の駆動力配分装置70の展開断側面図である。
実施例3の駆動力配分装置70は、図2に示した実施例1の駆動力配分装置1の構成に対し、第1ローラ31を入力軸12と一体に形成し、第2ローラ32を出力軸13と一体に形成した点、および第1ローラ31および第2ローラ32の外周面31a,32aにローラ強度耐久性向上のための被覆層を形成した点で相違する。
図12は、両ローラの接触部拡大図であり、第1ローラ31および第2ローラ32の外周面31a,32aには、被膜層31b,32bを形成している。被膜層31b,32bは、例えば、炭化タングステン(タングステン・カーバイド)粒子をバインダであるコバルト中に分散させたサーメット(WC-Co)の粉末を、パウダ・ジェット・デポジション(PJD)法により溶射して生成したサーメット溶射被膜層とする。
被膜層31b,32bは、両ローラ31,32の接触部において入力軸回転数と出力軸回転数との差が大きい箇所ほど厚く設定する。すなわち、図8に示した軸方向の滑り速度分布において、入力側が速い箇所ほど被膜層31b,32bを厚く設定する。具体的には、第1ローラ31では、第1ローラ径Rinxが最長の箇所の被膜層31bを最も厚くし、第1ローラ径Rinxが短くなるに従い被膜層31bを徐々に薄くする。第2ローラ32では、第2ローラ径Routxが最短の箇所の被膜層32bを最も厚くし、第2ローラ径Routxが長くなるに従い被膜層32bを徐々に薄くする。また、同じ軸方向位置では、第1ローラ31の被膜層31bを第2ローラ32の被膜層32bよりも厚く設定する。
次に、作用を説明する。
[耐焼き付き性向上とコスト抑制との両立]
実施例3では、両ローラ31,32の外周面31a,32aにサーメット溶射被膜層31b,32bを形成することにより、実施例1,2と比較して、両ローラ31,32の摺動接触による温度上昇に伴う摺動面の焼き付きを抑制できる。
両ローラ31,32の摺動面の温度上昇は、ローラ間伝達トルクと摺動面の相対速度とを主要因とし、相対速度の絶対値が大きいほど接触面の温度上昇が大きくなり、焼き付きが生じやすい。ここで、仮に被膜層の厚さを相対速度の絶対値が最も大きな箇所に合わせて均一に設定した場合、大幅なコスト増を招く。一方、被膜層の厚さを相対速度の絶対値が小さな箇所に合わせて均一に設定した場合、相対速度の絶対値が大きな箇所に焼け付きが発生するおそれがある。
これに対し、実施例3では、両ローラ31,32の滑り速度分布において入力側が速いほど被膜層31b,32bを厚くすることにより、耐焼き付き性の確保と大幅なコスト増の抑制との両立を実現できる。ここで、両ローラ31,32の接触楕円の両端は第1ローラ径Rinxよりも第2ローラ径Routxが大となるように設定されているため、接触楕円の両端では負の滑り領域(入力軸回転数<出力軸回転数)となるが、左右前輪(従駆動輪)9L,9Rよりも左右後輪(主駆動輪)6L,6Rの駆動力が大きく、タイヤのスリップ率分だけ第1ローラ31は第2ローラ32よりも速く回転するため、実際の滑り速度の分布は、図8に示したように入出力差回転が大きくなるほど正の滑り領域側にオフセットする。よって、接触楕円の両端では滑り速度の絶対値が小さいため、接触楕円の両端の被膜層31b,32bを薄く設定した場合であっても焼き付きが生じることはない。
また、実施例3では、第1ローラ31の被膜層31bを第2ローラ32の被膜層32bよりも厚く設定した。両ローラ31,32は入出力軸12,13と一体に形成されているため、両ローラ31,32の外周面31a,32aが焼き付いて破損した場合、入出力軸12,13ごと部品交換を行う必要が有る。このとき、入力軸12は出力軸13よりも軸長が長いため、材料費が多く掛かることから、入力軸12を部品交換する場合は、出力軸13を部品交換する場合よりも部品交換コストが嵩む。そこで、実施例3では、第1ローラ31の被膜層31bを第2ローラ32の被膜層32bよりも厚く設定し、第2ローラ32よりも第1ローラ31を破損しにくくすることで、部品交換コストを抑制できる。
次に、効果を説明する。
実施例3にあっては、実施例1の効果(1)〜(6)に加え、以下に列挙する効果を奏する。
(7) 両ローラ31,32の外周面31a,32aに被膜層31b,32bを形成し、両ローラ31,32の接触部における相対速度の絶対値が大きい箇所の被膜層を小さい箇所の被膜層よりも厚く設定した。
よって、耐焼き付き性の確保と大幅なコスト増の抑制とを両立できる。
(8) 第1ローラ31を入力軸12と一体に形成すると共に、第2ローラ32を入力軸12よりも軸長の短い出力軸13と一体に形成し、第1ローラ31の被膜層31bを第2ローラ32の被膜層32bよりも厚く設定した。
よって、部品交換コストを抑制できる。
(他の実施例)
以上、本発明を実施するための形態を、図面に基づく実施例により説明したが、本発明の具体的な構成は、実施例に示したものに限定されるものではなく、発明の要旨を変更しない程度の設計変更等があっても本発明に含まれる。
例えば、実施例では、2つのローラを、油膜を介したトラクション接触させた例を示したが、2つのローラを摩擦接触させる構成とした場合であっても、実施例と同様の作用効果を奏する。
実施例2と実施例3を組み合わせた構成としても良い。
1 駆動力配分装置
6L,6R 左右後輪(主駆動輪)
9L,9R 左右前輪(従駆動輪)
12 入力軸
13 出力軸
16 ベアリングサポート(固定部材)
17 ベアリングサポート(固定部材)
31 第1ローラ(一方のローラ)
31a 外周面
31b 被膜層
32 第2ローラ(他方のローラ)
32a 外周面
32b 被膜層
35 ローラ間押し付け力制御モータ(アクチュエータ)
51L,51R クランクシャフト
54L,54R スラストベアリング(軸受)
55L,55R スプリング(弾性体)
56L,56R スラストベアリング(軸受)
57L,57R スプリング(弾性体)
60 駆動力配分装置
70 駆動力配分装置

Claims (7)

  1. 回転自在に支持された2個のローラの外周面を互いに摩擦接触または油膜を介したトラクション接触させることにより両ローラ間で動力を伝達させるローラ伝動装置において、
    両ローラの、接触部における回転速度の相対速度の符号が、軸方向において正と負の分布を有するように両ローラ形状を設定し
    前記2個のローラの外周面に被膜層を形成し、
    前記2個のローラの接触部における相対速度の絶対値が大きい箇所の被膜層を小さい箇所の被膜層よりも厚く設定したことを特徴とするローラ伝動装置。
  2. 請求項1に記載のローラ伝動装置において、
    一方のローラの接触部を凸形状とし、他方のローラの接触部を凹形状としたことを特徴とするローラ伝動装置。
  3. 請求項2に記載のローラ伝動装置において、
    前記一方のローラの接触部を所定曲率の凸形状とし、前記他方のローラの接触部を所定曲率の凹形状としたことを特徴とするローラ伝動装置。
  4. 請求項2または請求項3に記載のローラ伝動装置において、
    前記一方のローラの接触部は、前記他方のローラの凹形状の範囲内に接触することを特徴とするローラ伝動装置。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載のローラ伝動装置において、
    前記2個のローラのうち少なくとも一方の回転軸線方向側に設けられる軸受と当該軸受の回転軸線方向側に設けられる固定部材との間に弾性体を介装したことを特徴とするローラ伝動装置。
  6. 請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載のローラ伝動装置において、
    前記2個のローラの一方を第1回転軸と一体に形成すると共に、他方を前記第1回転軸よりも軸長の短い第2回転軸と一体に形成し、
    前記第1回転軸側のローラの被膜層を前記第2回転軸側のローラの被膜層よりも厚く設定したことを特徴とするローラ伝動装置。
  7. 主駆動輪伝達系と共に回転する入力軸と、
    前記入力軸上に設けた第1ローラと、
    従駆動輪伝達系と共に回転する出力軸と、
    前記出力軸上に設けた第2ローラと、
    前記出力軸を、前記第2ローラの回転軸線からオフセットした偏心軸線周りに回動自在に支持するクランクシャフトと、
    前記クランクシャフトに回転トルクを付与するアクチュエータと、
    を有し、
    前記アクチュエータを駆動して前記第2ローラを前記偏心軸線周りに回転させ、両ローラの外周面を互いに摩擦接触または油膜を介したトラクション接触させることにより従駆動輪への駆動力配分を行う駆動力配分装置において、
    前記第1ローラおよび前記第2ローラとして、請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の2個のローラを用いたことを特徴とする駆動力配分装置。
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