JP2014019170A - 四輪駆動車の駆動力制御装置 - Google Patents

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Katsuyoshi Ogawa
勝義 小川
Atsuhiro Mori
淳弘 森
Shunichi Mitsuishi
俊一 三石
Eigo Sakagami
永悟 坂上
Toru Takaishi
哲 高石
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Abstract

【課題】ブレーキ制御の制御性悪化を抑制できる四輪駆動車の駆動力制御装置を提供する。
【解決手段】四輪駆動状態のとき駆動力伝達軸と従駆動輪とを連結状態とし、二輪駆動状態のとき駆動力伝達軸と従駆動輪とを非連結状態とするADD機構60をフロントファイナルドライブユニット8の左出力部と左フロントドライブシャフト18との間に介装し、ブレーキ制御の作動中は、このADD機構60のロック状態とフリー状態との切り替えを禁止する。
【選択図】図1

Description

本発明は、四輪駆動車の駆動力制御装置に関するものである。
特許文献1には、副駆動系であるフロントディファレンシャルと右前輪との間にADD(Automatic Disconnecting Differential)機構を設け、二輪駆動走行時には、フロントディファレンシャルと前輪を切り離すことでフロントプロペラシャフトの連れ周りを防止し、走行抵抗の低減により燃費向上を図る技術が提案されている。
特開2012−11794号公報
しかしながら、上記従来技術にあっては、ABSやTCS等のブレーキ制御の作動中にADD機構のロック状態とフリー状態とを切り替えると、タイヤイナーシャが急激に変動するため、ブレーキ制御の制御性悪化を招くという問題があった。
本発明は上記課題に着目してなされたもので、その目的とするところは、ブレーキ制御の制御性悪化を抑制できる四輪駆動車の駆動力制御装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明では、ブレーキ制御の作動中は断接手段による連結状態と非連結状態との切り替えを禁止する。
よって、ブレーキ制御作動中における急激なタイヤイナーシャの変動が抑えられ、ブレーキ制御の制御性悪化を抑制できる。
本発明の駆動力制御装置を備えた実施例1の四輪駆動車両のパワートレーンを、車両上方から見て示す概略平面図である。 図1におけるトランスファー1の縦断側面図である。 図2に示すトランスファー1で用いたクランクシャフトを示す縦断正面図である。 図2に示すトランスファー1の動作説明図で、(a)はクランクシャフト回転角が基準点の0°である位置における第1ローラおよび第2ローラの離間状態を示す動作説明図、(b)はクランクシャフト回転角が90°である時における第1ローラおよび第2ローラの接触状態を示す動作説明図、(c)はクランクシャフト回転角が180°である時における第1ローラおよび第2ローラの接触状態を示す動作説明図である。 図2に示すトランスファー1のクランクシャフト回転角に対するクランクシャフト駆動反力トルク(負荷トルク)の変化特性を示す特性線図である。 実施例1のモード切り替え制御の流れを示すフローチャートである。 ブレーキ制御作動中のモード切り替え禁止作用を示すタイムチャートである。
以下、本発明の実施の形態を、図示の実施例に基づき詳細に説明する。
〔実施例1〕
図1は、本発明の駆動力制御装置を備えた実施例1の四輪駆動車両のパワートレーンを、車両上方から見て示す概略平面図である。
図1の四輪駆動車両は、エンジン(駆動源)2からの回転を変速機3による変速後、リヤプロペラシャフト4およびリヤファイナルドライブユニット5を順次経て左右後輪6L,6Rに伝達するようにした後輪駆動車をベース車両とし、左右後輪(主駆動輪)6L,6Rへのトルクの一部を、トレンスファー(駆動力配分手段)1により、フロントプロペラシャフト(駆動力伝達軸)7およびフロントファイナルドライブユニット8を順次経て左右前輪(従駆動輪)9L,9Rへ伝達することにより、四輪駆動(4WD)走行が可能となるようにした車両である。
また、実施例1では、副駆動系であるフロントファイナルドライブユニット8の左出力部と左フロントドライブシャフト18との間にADD機構(断接手段)60を介装している。ADD機構60は、ADDアクチュエータ61により駆動されるシフトフォークの移動により、フロントファイナルドライブユニット8の左出力部と左フロントドライブシャフト18とを接続するロック状態と、フロントファイナルドライブユニット8の左出力部と左フロントドライブシャフト18とを切り離すフリー状態とが切り替えられる。ここで、ADDアクチュエータ61としては、バキューム式、モータ式やソレノイド式が採用される。
トランスファー1は、左右後輪6L,6Rへのトルクの一部を左右前輪9L,9Rへ分配して出力することにより、左右後輪6L,6Rおよび左右前輪9L,9R間の駆動力配分比を決定するもので、実施例1では、このトランスファー1を図2に示すように構成する。
図2において11は、トランスファー1のハウジングを示し、このハウジング11内に入力軸12および出力軸13を、それぞれの回転軸線O1およびO2が交差するよう相互に傾斜させて横架する。
入力軸12は、その両端におけるボールベアリング14,15によりハウジング11に対し回転自在に支承する。
入力軸12の両端をそれぞれ、シールリング25,26による液密封止下でハウジング11から突出させる。
図2において入力軸12の左端を変速機3(図1参照)の出力軸に駆動結合し、右端はリヤプロペラシャフト4(図1参照)を介してリヤファイナルドライブユニット5に駆動結合する。
入力軸12および出力軸13の両端近くにそれぞれ配して、これら入出力軸12,13間に一対のベアリングサポート16,17を架設し、これらベアリングサポート16,17をそれぞれの中程で、ボルト(図示せず)によりハウジング11の軸線方向対向内壁に取着する。なお、ハウジング11に固定しなくてもよい。
ベアリングサポート16,17と入力軸12との間にはローラベアリング21,22を介在させ、これにより入力軸12をベアリングサポート16,17に対し回転自在となすことで、ベアリングサポート16,17を介しても入力軸12をハウジング11内に回転自在に支持する。
ベアリングサポート16,17間(ローラベアリング21,22間)における入力軸12の軸線方向中程位置に第1ローラ31を同軸に一体成形し、この第1ローラ31に摩擦接触または油膜を介したトラクション接触し得るよう配して出力軸13の軸線方向中程位置に第2ローラ32を同軸に一体成形する。
これら第1ローラ31および第2ローラ32の外周面31a,32aは、入力軸12および出力軸13の前記した傾斜によっても、相互に線接触し得るような円錐テーパ面またはクラウニングによる曲面形状とする。
出力軸13は、その両端近くにおける前記のベアリングサポート16,17に対し旋回可能に支承することで、これらベアリングサポート16,17を介してハウジング11内に旋回可能に支持する。
上記のように出力軸13をベアリングサポート16,17に対し旋回可能に支承するにあたっては、以下のような偏心支承構造を用いる。
出力軸13と、これが貫通するベアリングサポート16,17との間にそれぞれ、中空アウターシャフト型式のクランクシャフト51L,51Rを遊嵌する。
クランクシャフト51Lおよび出力軸13をそれぞれ図2の左端においてハウジング11から突出させ、この突出部においてハウジング11およびクランクシャフト51L間にシールリング27を介在させると共に、クランクシャフト51L および出力軸13間にシールリング28を介在させて、ハウジング11から突出するクランクシャフト51Lおよび出力軸13の突出部をそれぞれ液密封止する。
図2においてハウジング11から吐出する出力軸13の左端は、フロントプロペラシャフト7(図1参照)およびフロントファイナルドライブユニット8を介して左右前輪9L,9Rに駆動結合する。
クランクシャフト51L,51Rの中空孔51La,51Ra(半径Ri)と、出力軸13の対応端部との間にそれぞれローラベアリング52L,52Rを介在させて、出力軸13をクランクシャフト51L,51Rの中空孔51La,51Ra内で、これらの中心軸線O2の周りに自由に回転し得るよう支持する。
クランクシャフト51L,51Rの中空孔51La,51Ra(中心軸線O2)は図3に明示するように、外周部51Lb,51Rb(中心軸線O3、半径Ro)に対し偏心させた偏心中空孔とし、これら偏心中空孔51La,51Raの中心軸線O2は外周部51Lb,51Rbの中心軸線O3から、両者間の偏心分εだけオフセットしている。
クランクシャフト51L,51Rの外周部51Lb,51Rbはそれぞれ、ローラベアリング53L,53Rを介して対応する側におけるベアリングサポート16,17内に回転自在に支持し、この際、クランクシャフト51L,51Rをそれぞれ、第2ローラ32と共に、スラストベアリング54L,54Rで軸線方向に位置決めする。
クランクシャフト51L,51Rの相互に向き合う隣接端にそれぞれ、同仕様のリングギヤ51Lc,51Rcを一体に設け、これらリングギヤ51Lc,51Rcを本発明におけるローラ旋回駆動メンバとして用いる。
これらリングギヤ51Lc,51Rcにそれぞれ、共通なクランクシャフト駆動ピニオン55を噛合させ、これらクランクシャフト駆動ピニオン55をピニオンシャフト56に結合する。
なお、上記のようにリングギヤ51Lc,51Rcにクランクシャフト駆動ピニオン55を噛合させるにあたっては、クランクシャフト51L,51Rを両者の外周部51Lb,51Rbが円周方向において相互に整列して同位相となる回転位置にした状態で、当該リングギヤ51Lc,51Rcに対するクランクシャフト駆動ピニオン55の噛合を行わせる。
ピニオンシャフト56は、その両端を軸受56a,56bによりハウジング11に対し回転自在に支持する。
図2の右側におけるピニオンシャフト56の右端をハウジング11に貫通してこれから露出させ、このピニオンシャフト56の露出端面には、ハウジング11に取着して設けたローラ間押し付け力制御モータ35の出力軸35aをセレーション嵌合などにより駆動結合する。
よって、ローラ間径方向押し付け力制御モータ35によりピニオン55およびリングギヤ51Lc,51Rcを介しクランクシャフト51L,51Rを回転位置制御するとき、出力軸13および第2ローラ32の回転軸線O2が、図3に破線で示す軌跡円αに沿って中心軸線Oの周りに旋回する。
図3の軌跡円αに沿った回転軸線O2(第2ローラ32)の旋回により第2ローラ32は、後で詳述するが図4(a)〜(c)に示すように第1ローラ31に対し径方向へ接近し、これら第1ローラ31および第2ローラ32のローラ軸間距離L1をクランクシャフト51L,51Rの回転角θの増大につれ、第1ローラ31の半径と第2ローラ32の半径との和値よりも小さくすることができる。
ローラ軸間距離L1の低下により、第1ローラ31に対する第2ローラ32の径方向押圧力(ローラ間伝達トルク容量:トラクション伝動容量)が大きくなり、ローラ軸間距離L1の低下度合いに応じてローラ間径方向押圧力(ローラ間伝達トルク容量:トラクション伝動容量)、つまり駆動力配分比を任意に制御することができる。
なお図4(a)に示すように実施例1では、第2ローラ回転軸線O2がクランクシャフト回転軸線O3の直下に位置し、第1ローラ31および第2ローラ32の軸間距離L1が最大となる下死点でのローラ軸間距離L1を、第1ローラ31の半径と第2ローラ32の半径との和値よりも大きくする。
これにより当該クランクシャフト回転角θ=0°の下死点においては、第1ローラ31および第2ローラ32が相互に径方向へ押し付けられることがなく、ローラ31,32間でトラクション伝動が行われないトラクション伝動容量=0の状態を得ることができ、トラクション伝動容量を下死点での0と、図4(c)に示す上死点(θ=180°)で得られる最大値との間で任意に制御することができる。
なお実施例1では、クランクシャフト51L,51Rの回転角基準点をクランクシャフト回転角θ=0°の下死点であることとして説明を展開する。
また実施例1では、上記のように第2ローラ32の回転軸線O2をモータ35により軸線O3の周りに旋回させつつ、第1ローラ31に対する第2ローラ32の径方向押し付け力を加減する構成のため、クランクシャフト回転角θに応じクランクシャフト51L,51Rには、後で詳述するが図5に示すような駆動反力トルク(負荷トルク)Tcrが作用する。
[駆動力配分作用]
図1〜4を用いて上述したトランスファー1の駆動力配分作用を以下に説明する。
変速機3(図1参照)からトランスファー1の入力軸12に達したトルクは、一方でこの入力軸12からそのままリヤプロペラシャフト4およびリヤファイナルドライブユニット5(ともに図1参照)を経て左右後輪6L,6Rへ伝達される。
他方でトランスファー1は、モータ35によりピニオン55およびリングギヤ51Lc,51Rcを介しクランクシャフト51L,51Rを回転位置制御して、ローラ軸間距離L1(図4参照)を第1ローラ31および第2ローラ32の半径の和値よりも小さくするとき、これらローラ31,32が径方向相互押圧力に応じたローラ間伝達トルク容量を持つことから、このトルク容量に応じて、左右後輪6L,6Rへのトルクの一部を、第1ローラ31から第2ローラ32を経て出力軸13に向かわせ、左右前輪9L,9Rをも駆動することができる。
これにより、左右後輪6L,6Rおよび左右前輪9L,9Rの全てを駆動しての4WD走行が可能である。
なお、この伝動中における第1ローラ31および第2ローラ32間の径方向押圧反力Ftは、これらに共通な回転支持板であるベアリングサポート16,17で受け止められ、ハウジング11に達することがない。
そして径方向押圧反力Ftは、クランクシャフト回転角θが0°〜90°である間は0となり、クランクシャフト回転角θが90°〜180°である間、θの増大に応じて増加し、クランクシャフト回転角θが180°になるとき最大値となる。
径方向押圧反力Ftに起因して、クランクシャフト51L,51Rには、次式によって表されるクランクシャフト駆動反力トルク(負荷トルク)Tcrが作用し、
Tcr=Ft×Ro×sinθ
このクランクシャフト駆動反力トルク(負荷トルク)Tcrは、上式から明らかなように、クランクシャフト回転角θに対し図5に示すごとき非線形な特性を呈する。
4WD走行中、クランクシャフト51L,51Rの回転角θが図4(b)に示すように基準位置の90°であって、第1ローラ31および第2ローラ32が相互に、この時のオフセット量OSに対応した径方向押圧力で押し付けられて摩擦接触または油膜を介したトラクション接触している場合、これらローラ間のオフセット量OSに対応したトラクション伝動容量で左右前輪(従駆動輪)9L,9Rへの動力伝達が行われる。
そして、クランクシャフト51L,51Rを図4(b)の基準位置から、図4(c)に示すクランクシャフト回転角θ=180°の上死点に向け回転操作してクランクシャフト回転角θを増大させるにつれ、ローラ軸間距離L1が更に減少して第1ローラ31および第2ローラ32の相互オーバーラップ量OLが増大する結果、第1ローラ31および第2ローラ32は径方向相互押圧力を増大され、これらローラ間のトラクション伝動容量を増大させることができる。
クランクシャフト51L,51Rが図4(c)の上死点位置に達すると、第1ローラ31および第2ローラ32は相互に、最大のオーバーラップ量OLに対応した径方向最大押圧力で径方向へ押し付けられて、これらの間のトラクション伝動容量を最大にすることができる。
なお最大のオーバーラップ量OLは、第2ローラ回転軸線O2およびクランクシャフト回転軸線O3間の偏心量εと、図4(b)につき上記したオフセット量OSとの和値である。
以上の説明から明らかなように、クランクシャフト51L,51Rをクランクシャフト回転角θ=0°の回転位置から、クランクシャフト回転角θ=180°の回転位置まで回転操作することにより、クランクシャフト回転角θの増大につれ、ローラ間トラクション伝動容量を0から最大値まで連続変化させることができる。
また逆に、クランクシャフト51L,51Rをクランクシャフト回転角θ=180°の回転位置から、θ=0°の回転位置まで回転操作することにより、クランクシャフト回転角θの低下につれ、ローラ間トラクション伝動容量を最大値から0まで連続変化させることができ、ローラ間トラクション伝動容量をクランクシャフト51L,51Rの回転操作により自在に制御し得る。
[トラクション伝動容量作用]
上記した4WD走行中はトランスファー1が、上記のように左右後輪(主駆動輪)6L,6Rへのトルクの一部を左右前輪(従駆動輪)9L,9Rへ分配して出力するため、第1ローラ31および第2ローラ32間のトラクション伝動容量を、左右後輪6L,6R(主駆動輪)の駆動力および前後輪目標駆動力配分比から求め得る、左右前輪(従駆動輪)9L,9Rへ分配すべき目標前輪駆動力に対応させる必要がある。
この要求にかなうトラクション伝動容量制御のために実施例1においては、図1に示すようにトランスファーコントローラ111を設け、これによりモータ35の回転位置制御(クランクシャフト回転角θの制御)を行うものとする。
そのためトランスファーコントローラ111には、エンジン2の出力を加減するアクセルペダル踏み込み量(アクセル開度)APOを検出するアクセル開度センサ112からの信号と、左右後輪6L,6R(主駆動輪)の回転周速Vwrを検出する後輪速センサ113からの信号と、車両の重心を通る鉛直軸線周りにおけるヨーレートφを検出するヨーレートセンサ114からの信号と、クランクシャフト51L,51Rの回転角θを検出するクランクシャフト回転角センサ115からの信号と、トランスファー1(ハウジング11)内における作動油の温度TEMPを検出する油温センサ116からの信号と、ドライバが4WDモードと二輪駆動(2WD)モードとを選択するためのモードスイッチ117からの信号と、を入力する。
トランスファーコントローラ111は、これら入力情報を基に、トランスファー1のトラクション伝動容量制御(四輪駆動車両の前後輪駆動力配分制御)を概略以下のように行う。
つまり先ずトランスファーコントローラ111は、アクセル開度APO、後輪速Vwr、およびヨーレートφに基づき、先ず左右後輪6L,6R(主駆動輪)の駆動力および前後輪目標駆動力配分比を周知の要領で求める。
次にトランスファーコントローラ111は、これら左右後輪6L,6R(主駆動輪)の駆動力および前後輪目標駆動力配分比から、左右前輪(従駆動輪)9L,9Rへ分配すべき目標前輪駆動力を求める。
さらにトランスファーコントローラ111は、第1ローラ31および第2ローラ32がこの目標前輪駆動力を伝達するのに必要なローラ間径方向押圧力(第1ローラ31および第2ローラ32間のトラクション伝動容量)をマップ検索などにより求め、このローラ間径方向押圧力(第1ローラ31および第2ローラ32間のトラクション伝動容量)を実現するのに必要なクランクシャフト51L,51R(図2,3参照)の回転角目標値tθ、つまり第2ローラ軸線O2の目標旋回位置を演算する。
そしてトランスファーコントローラ111は、センサ115で検出したクランクシャフト回転角θおよび上記のクランクシャフト回転角目標値tθ間におけるクランクシャフト回転角偏差に応じ、クランクシャフト回転角θがクランクシャフト回転角目標値tθに一致するよう、ローラ間押し付け力制御モータ35を駆動制御する。
当該モータ35の駆動制御によりクランクシャフト51L,51Rの回転角θが目標値tθに一致することで、第1ローラ31および第2ローラ32は上記の目標前輪駆動力を伝達可能な相互に径方向に押圧接触され、第1ローラ31および第2ローラ32間のトラクション伝動容量を前後輪目標駆動力配分比となるよう制御することができる。
[2WD⇔4WDモード切り替え制御]
トランスファーコントローラ111は、4WDモード中はADD機構60をロック状態とする一方、2WDモード中はADD機構60をフリー状態とし、フロントファイナルドライブユニット8と左右前輪9L,9Rを切り離すことでフロントプロペラシャフト7が連れ回らないようにし、走行抵抗を低減することで燃費向上の向上を図る。
トランスファーコントローラ111は、図6の制御プログラムを実行して以下のような2WD⇔4WDモード切り替え制御を実行する。
ステップS11では、モード切り替えが要求される状況であるか否かを判定し、YESの場合はステップS12へ進み、NOの場合はリターンへ進む。ここで、モード切り替えが要求される状況とは、例えば、ドライバのモードスイッチ117に対する操作により選択モードが切り替えられた場合や、車速が4WD→2WDモード切り替え車速を超えるまたは2WD→4WDモード切り替え車速を下回った場合とするが、これらに限られない。
ステップS12では、ブレーキ制御が作動中であるか否かを判定し、YESの場合はステップS13へ進み、NOの場合はステップS14へ進む。ここで、ブレーキ制御の作動中とは、車輪の制動ロックを防止するアンチロックブレーキシステム(ABS)、車輪の加速スリップを防止するトラクションコントロールシステム(TCS)、コーナリング時の横滑りを防止する横滑り防止装置(VDC)等の作動時とする。
ステップS13では、モード切り替えを禁止する(禁止手段に相当)。
ステップS14では、モード切り替えを実施する。すなわち、2WD→4WDモード切り替え要求がなされる状況である場合には、ADDアクチュエータ61を駆動してADD機構60をフリー状態からロック状態へと切り替え、4WD→2WDモード切り替え要求がなされる状況である場合には、ADDアクチュエータ61を駆動してADD機構60をロック状態からフリー状態へと切り替える。
次に、作用を説明する。
[ブレーキ制御中のモード切り替え禁止作用]
図7は、ブレーキ制御作動中のモード切り替え禁止作用を示すタイムチャートである。
時点t1では、ドライバがブレーキを強く踏み込んだため、左右前輪9L,9Rがロック傾向となってABSが作動する。
時点t2では、ドライバがモードスイッチ117の選択モードを4WDモードから2WDモードへ切り替えられる。
このとき、従来技術では、4WD→2WDのモード切り替え要求に応じてADD機構60をロック状態からフリー状態に切り替えるため、左右前輪9L,9Rがフロントファイナルドライブユニット8から切り離される。これに伴い、タイヤイナーシャが急激に低下して車両の減速度が急増し、車両挙動に乱れが生じている。通常、ABSやTCS等のブレーキ制御では、タイヤイナーシャを一定として制御量を決めているため、ブレーキ制御中にタイヤイナーシャが急変すると、上記のような制御性の悪化を招くことになる。
これに対し、実施例1では、エンジン2の駆動力を左右後輪6L,6R用と左右前輪9L,9R用とに分配するトランスファー1と、左右前輪9L,9Rに分配された駆動力を左右前輪9L,9Rに伝達するフロントプロペラシャフト7と、4WDモード中はフロントプロペラシャフト7と左右前輪9L,9Rとを連結状態とし、2WDモード中はフロントプロペラシャフト7と左右前輪9L,9Rとを非連結状態とするADD機構60と、走行状態に応じて車輪に制動力を付与するABS/TCS/VDC等によるブレーキ制御の作動中には、ADD機構60による連結状態と非連結状態との切り替えを禁止する禁止手段(S13)と、を備えた。
これにより、図7に示すように、ADD機構60によるフロントプロペラシャフト7の切り離しが回避され、タイヤイナーシャが一定に維持されるため、ブレーキ制御作動中における急激なタイヤイナーシャの変動を抑え、ブレーキ制御の制御性悪化を抑制できる。
1 トランスファー(駆動力配分手段)
2 エンジン(駆動源)
6L,6R 左右後輪(従駆動輪)
7 フロントプロペラシャフト(駆動力伝達軸)
8 フロントファイナルドライブユニット
9L,9R 左右前輪(主駆動輪)
60 ADD機構(断接手段)
61 ADDアクチュエータ
111 トランスファーコントローラ

Claims (1)

  1. 駆動源の駆動力を主駆動輪用と従駆動輪用とに分配する駆動力配分手段と、
    前記従動輪用に分配された駆動力を前記従駆動輪に伝達する駆動力伝達軸と、
    四輪駆動状態のとき前記駆動力伝達軸と前記従駆動輪とを連結状態とし、二輪駆動状態のとき前記駆動力伝達軸と前記従駆動輪とを非連結状態とする断接手段と、
    走行状態に応じて車輪に制動力を付与するブレーキ制御の作動中には、前記断接手段による前記連結状態と前記非連結状態との切り替えを禁止する禁止手段と、
    を備えたことを特徴とする四輪駆動車の駆動力制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016176564A (ja) * 2015-03-20 2016-10-06 富士重工業株式会社 車両用駆動装置

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