JP2006076548A - 多輪駆動車両の副駆動輪用トランスアクスル - Google Patents
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Abstract
【課題】 副駆動輪は駆動せず主駆動輪のみの駆動で走行する際、主駆動輪がスリップしたときに副駆動輪への動力伝達を行わせるために、副駆動輪用のトランスアクスルでは従来、主駆動輪側の伝動ギアと副駆動輪の左右車軸との間にそれぞれ双方向クラッチを介在させているが、副駆動輪に高負荷が掛かった状態でクラッチが係合すると噛み込んで全輪駆動状態が不測に続いてしまう不具合があった。
【解決手段】 主駆動輪5からの動力を受け入れるギア44と副駆動輪8を装着する車軸41L、41Rとの間にクラッチ機構CL、CRを介在させると共に、ギア側と車軸側との間に双方向クラッチBCを介在させてギア側の回転速度が車軸側の回転速度を上回ったときにシフト機構Sを作動させてボールクラッチ機構を自動的にクラッチ入り側へ切り替える。クラッチ機構CL、CRはボールクラッチ式が好ましい。
【選択図】 図3
【解決手段】 主駆動輪5からの動力を受け入れるギア44と副駆動輪8を装着する車軸41L、41Rとの間にクラッチ機構CL、CRを介在させると共に、ギア側と車軸側との間に双方向クラッチBCを介在させてギア側の回転速度が車軸側の回転速度を上回ったときにシフト機構Sを作動させてボールクラッチ機構を自動的にクラッチ入り側へ切り替える。クラッチ機構CL、CRはボールクラッチ式が好ましい。
【選択図】 図3
Description
本発明は、副駆動輪への動力を絶って主駆動輪のみの駆動で走行しているときに、主駆動輪がスリップすると副駆動輪が自動的に駆動されるように構成した多輪駆動車両の副駆動輪用トランスアクスルに関する。
従来、多輪駆動の一種で六輪駆動型に構成された運搬車は、後輪、中央輪である第一、第二主駆動輪を駆動する第一、第二主駆動輪用トランスアクスルと、操舵輪を兼ねる副駆動輪を駆動する副駆動輪用トランスアクスルとを機体前後に配設しており、最後尾の第一主駆動輪用トランスアクスルへ、CVT等の変速装置を介して原動機からの動力を入力する。
第一主駆動輪用トランスアクスルには動力取出用のPTOケースを装着し、PTOケースに軸支する動力取出軸を、第二主駆動輪用トランスアクスルに接続すると共に副駆動輪用トランスアクスルに対し、副駆動輪動力入切クラッチとユニバーサルジョイントや伝動軸等で接続する。この場合、前記副駆動輪動力入切クラッチをオペレータが操作することにより、副駆動輪に対する動力伝達が行われる全輪駆動状態と、副駆動輪に対する動力伝達が行われない主駆動輪のみの駆動状態とに任意に切り替えることができる。例えば特許文献1に記載される如き構造である。
しかしながら、この構造によれば副駆動輪に対するオペレータの切換操作を要し面倒であり、更に、その切換タイミングを逸したり不必要に全輪駆動のまま走行し続けて無駄な燃料消費を招くことがある。また、主駆動輪のみの駆動状態で旋回するときのハンドル操作力に比べて全輪駆動状態で旋回するときのハンドル操作力の方が重たいという不具合もある。そこで、オペレータによる副駆動輪の切換操作を不要とし、通常は主駆動輪のみの駆動で走行し、該主駆動輪がスリップしたときにのみ自動的に副駆動輪を駆動して走行できるようにしたものがある。
具体的には、主駆動輪に連動する駆動軸と左右の副駆動輪側の軸との間にそれぞれ双方向クラッチを介在させるのであって、該クラッチの内輪と外輪にそれぞれ主駆動輪側の回転と副駆動輪側の回転を入力する。そして、該クラッチのローラを保持するケージに常に摩擦抵抗を与えると共に、駆動力を伝達する内輪の回転速度よりも外輪の回転速度が常に速くなるように設定する。これにより、車両前進方向、後進方向のいずれにおいても、主駆動輪がスリップして、副駆動輪の回転速度が低下したときに初めて双方向クラッチが係合し副駆動輪への動力伝達を開始するのである。例えば特許文献2に記載される如き構造である。
特開2002−59754号公報
特開昭61−27318号公報
この双方向クラッチは主駆動輪のスリップ検出機能のみならず副駆動輪へのトルク伝達機能を兼ね備えているため、副駆動輪に高負荷が掛かっている状態で、主駆動輪がスリップした場合では、双方向クラッチの内輪と外輪との間にローラが深く食い込んでしまい、主駆動輪のスリップが解消した後も双方向クラッチのクラッチ入り状態が続いてしまい二輪駆動状態に戻れない、という不具合があった。
本発明に係る多輪駆動車両の副駆動輪用トランスアクスルは、以上の如き課題を次のような手段で解決するものである。まず、請求項1記載の如く、主駆動輪からの動力を受け入れるギアと左右の副駆動輪をそれぞれ装着する車軸との間を係脱する一対のクラッチ機構、ギア側と車軸側との間に介在されギア側の回転速度が車軸側の回転速度を上回ったときに係合する双方向クラッチ、該双方向クラッチの係合動作で前記クラッチ機構を同時にクラッチ入り側へ切り替えるシフト機構、を備えるのである。
また、請求項2記載の如く、請求項1において好ましくは、主駆動輪と副駆動輪との間のギア比は、前記クラッチ機構をクラッチ入り側へ切り替えたときに、副駆動輪の周速が、直進時や旋回時を問わず主駆動輪の周速よりも遅くなるように設定するのがよい。
また、請求項3記載の如く、請求項1において好ましくは、前記双方向クラッチと前記車軸との間、もしくは前記ギアと前記前記双方向クラッチとの間にトルクリミッタ機構を介在させるのがよい。
また、請求項4記載の如く、請求項1において好ましくは、前記シフト機構には、前記双方向クラッチが係合動作したことを感知するスイッチによって作動するアクチュエータを備えるのがよい。
請求項5では、主駆動輪からの動力を受け入れるギアと左右の副駆動輪をそれぞれ装着する車軸との間を係脱する一対のクラッチ機構、前記ギア側の回転速度と前記車軸側の回転速度とを比較し該ギア側の回転数が前記車軸側の回転数を上回ったときに前記クラッチ機構を同時にクラッチ入り側へ切り替えるシフト機構、を備える。
また、請求項6記載の如く、請求項3または請求項5において好ましくは、前記シフト機構は、軸心方向へ移動自在にハウジングに支持されたフォーク軸と、該フォーク軸上に一体的に設置されて前記クラッチ機構に係合したシフトフォークとを備える一方、前記アクチュエータはプッシュ・プル型に構成されて、その可動部が前記フォーク軸の軸端に当接されるようにトランスアクスルのハウジングに固定するのがよい。
また、請求項7記載の如く、請求項1から請求項6のいずれかにおいて好ましくは、前記クラッチ機構は、前記ギアと一体回転する筒軸であって前記車軸の各々と被嵌した前記筒軸においてボールを径方向移動自在に装填させる一方、車軸の外周面に、該ボールに対応する凹部を設けると共に、前記筒軸上に、前記ボールを筒軸から凹穴に向けて押し込んだり引っ込めたりすることができる押圧メンバを被嵌させて、構成するのがよい。
本発明は、以上のような手段により、以下のような効果を奏する。まず、請求項1記載の如く、それぞれの副駆動輪への動力伝達はトルクの閉じ込みが起き難いクラッチ機構により行なうので信頼性が高く、主駆動輪のスリップが解消されれば二輪駆動状態に迅速に復帰することができる。また、双方向クラッチは副駆動輪への動力伝達には関与させず単に主駆動輪のスリップ状態だけを検出すればよいので簡易な低コストのものを採用できる。
また、請求項2記載の如くギア比を設定することにより、主駆動輪のみの走行時において双方向クラッチは、旋回時に不測に係合することはなくその状態を確実に維持させ、主駆動輪がスリップしたときにはじめて係合することになり、主駆動輪スリップの感知センサーとしての信頼性を向上させることができる。
また、請求項3記載の如く、双方向クラッチは副駆動輪への動力伝達には関与せず単に主駆動輪のスリップ状態を検出するだけのものであるから、車軸から双方向クラッチに伝達されるトルクを減じて入力させることが可能であって、そうすることにより双方向クラッチを小型化し、その耐久性を向上させることができる。
また、請求項4記載の如く、スイッチとアクチュエータの採用により、クラッチ機構とシフト機構との連動構成を簡略化できる。
また、請求項5記載の如く、それぞれの副駆動輪への動力伝達は、トルクの閉じ込みが起き難いクラッチ機構により行なうので信頼性が高く、また、主駆動輪のスリップ状態を検出するのにセンサーとコントローラとを用い、双方向クラッチなどのメカニカルな機構を不要としトランスアクスル内に組み込む必要を無くしてコンパクト化を図ることができる。
また、請求項6記載の如く、アクチュエータはシフト軸とはリジッドに締結されておらず単に当接しているだけなので、分解・組立を非常に簡単に行なうことができ、製作コストを低減できる。
実施の形態1
以下、本発明の好ましい形態につき、添付図面を参照しつつ説明する。図1、図2より、本発明に係る副駆動輪用トランスアクスルT2を搭載した多輪駆動型の運搬車は主駆動輪の一対と、副駆動輪の一対とを備える四輪駆動型に構成される。勿論、主駆動輪を二対備える六輪駆動型であっても本発明は適用できる。運搬車の本体は、前部フレーム1aと後部フレーム1bとを前後に連設して構成されている。後部フレーム1bは、平面視略直方形の床板と、該床板の前後左右端に立設した鉛直側板とよりなるものである。該後部フレーム1bの上方には荷台1cが支持されている。
以下、本発明の好ましい形態につき、添付図面を参照しつつ説明する。図1、図2より、本発明に係る副駆動輪用トランスアクスルT2を搭載した多輪駆動型の運搬車は主駆動輪の一対と、副駆動輪の一対とを備える四輪駆動型に構成される。勿論、主駆動輪を二対備える六輪駆動型であっても本発明は適用できる。運搬車の本体は、前部フレーム1aと後部フレーム1bとを前後に連設して構成されている。後部フレーム1bは、平面視略直方形の床板と、該床板の前後左右端に立設した鉛直側板とよりなるものである。該後部フレーム1bの上方には荷台1cが支持されている。
後部フレーム1b内に、原動機たるエンジン3が、左右方向にクランク軸を配する様態で配設されており、本形態では、車両の左側に出力軸3aを突設している。エンジン3の後方には、主駆動輪用トランスアクスルT1を配設しており、その入力軸21を、前記エンジンの出力軸3aと平行に、車両左側に突設している。出力軸3aと主駆動輪用トランスアクスルT1の入力軸21とは、ベルト式無段変速装置(CVT)などのベルト伝動装置4にて駆動連結されている。
主駆動輪用トランスアクスルT1は、左右相反方向に延出する左右一対の車軸24L・24Rを有しており、それぞれ、該後部フレーム1bの左右側板外側に配した左右後輪である主駆動輪5に駆動的に連結している。各主駆動輪5の車輪軸5aは、該後部フレーム1bの左右各側板外面に装着された軸支部材6を貫通し、車軸24L・24Rと同芯配置されている。なお、各主駆動輪5のリム内にはブレーキ5bが付設されている。後部フレーム1b内において、各主駆動輪軸5aの内端及び各車軸24L・24Rの外端の各々にはスプラインが形成され、カップリング7を介して一体回転可能に連結している。
前部フレーム1aの前半部は、その後半部より一段高くして、その下方の略左右中央位置に、副駆動輪用トランスアクスルT2を配設している。副駆動輪用トランスアクスルT2は、左右相反方向に延出する左右一対の車軸41L・41Rを有しており、それぞれ車軸41L・41Rは、該前部フレーム1aの前半部の左右各外側にて操舵(左右回動)可能に配した左右前輪である副駆動輪8の副駆動輪軸8aと同芯配置され、ユニバーサルジョイント9a及び伝動軸9bにて駆動連結している。該前部フレーム1aの前半部はフロントカバー10で覆われており、その後端上部が操作・計器盤になっており、その上方に丸形ハンドル11を配設している。前部フレーム1a前部左右各側端より各副駆動輪軸8aに対し、それぞれ、コイルバネやショックアブソーバ等で構成される通例のサスペンション機構(図略)を延設して、両副駆動輪8を独立的に懸架している。
次に、主駆動輪用トランスアクスルT1の内部構造について説明する。主駆動輪用トランスアクスルT1のハウジング20は、その下端が、後部フレーム1の床面に対しボルトにて締結されることで、車両内においてエンジンに隣接して略直立姿勢で固定される。即ち、該ミッションケース20内において、その上部に前記入力軸21を、下部に車軸24L・24Rを、該入力軸21と該車軸24L・24Rとの間の高さに中間軸22を、それぞれ左右平行状に軸支している。
ハウジング20内においては、入力軸21と中間軸22との間には、ギア式の前後進切換機構23が構成され、その回転方向切換後の動力は中間軸22より出力され、車軸24L・24R間を差動的に連結するデファレンシャルギア機構25のファイナルギアに伝達される。なお、デファレンシャルギア機構25には通例の如くデフロック機構が備えられる。
主駆動輪用トランスアクスルT1は、中間軸22からデファレンシャルギア機構25へ出力される動力を更に、CVT4の配設側とは反対側から外側に取り出して副駆動輪用トランスアクスルT2へ伝達するように構成される。
そして、ハウジング20の外方へ突出する中間軸22の先端を包むようにしてハウジング20の右側面にはPTOケース27を付設している。PTOケース27内には、入力ベベルギア28、出力ベベルギア29が軸支され、該出力ベベルギア29の回転中心に出力軸30を備えてあり、前記中空PTO軸26の突出端に入力ベベルギア28が相対回転不能に係合されると共に出力軸30が副駆動輪用トランスアクスルT2の方向へ向けられる。
次に、副駆動輪用トランスアクスルT2の内部構造を、図3にて説明する。 図3は、本発明の一実施の形態に係る副駆動輪用トランスアクスルの平面断面図である。該副駆動輪用トランスアクスルT2は、そのハウジング40の左右側壁より外側へ延伸する一対の車軸41L、41Rと、該車軸に対して直角の方向に配置された入力軸42とを備え、前述の主駆動輪用トランスアクスルT1から取り出された主駆動輪5と同期回転する動力が、伝動軸100や自在継手101を通じて入力軸42に入力される。
前記入力軸42のハウジング内端部分にはベベルピニオン43が刻設されると共に、該ベベルピニオン43に噛み合うベベル型のセンターギア44が、前記車軸41L、41Rと同心上で、かつ、相対回転自在に配置される。
前記べべルピニオン43とセンターギア44との噛合によるギア比は、後述するクラッチ機構CL、CRをクラッチ入り状態として副駆動輪8が駆動されるときの該副駆動輪の周速が主駆動輪5の周速よりも、直進時や旋回時を問わず常に10〜20%遅くすることで、通常の旋回時にクラッチ機構CL、CRが作動しないように設定する。
ハウジング40は、車軸41L、41Rの軸長方向に沿って分離接合可能な3つの第一、第二、第三ハウジング要素40a、40b、40cと、第一ハウジング要素40aの後面に設置され車軸41L、41Rの軸長方向に対し直角な方向に分離接合可能な第四ハウジング要素40dとから構成されている。前記第一ハウジング要素40aは左右一側の側壁を形成し、前記第三ハウジング40cは左右他側の側壁を形成する。
前記入力軸42はこの第一、第四ハウジング要素40a、40dに設けた軸受48a、48bにより支持され、ベベルピニオン43を第一ハウジング要素40a内に位置させてある。同様に、前記センターギア44は第一ハウジング要素40a内に位置して該ベベルピニオン43に噛み合うと共に、第一ハウジング要素40aに設けた軸受50と第二ハウジング要素40bに設けた軸受51とで両持ち支持される。
前記センターギア44は、前記軸受50が載置される第一支持要素45と、前記軸受が載置される第二支持要素46と、第一支持要素の段差部に配したリングギア要素47とを回転軸線に沿って並設し共通の取付ボルト49にて互いに接合することにより構成される。
前記センターギア44の第一支持要素45には、第二支持要素46の内側で前記第三ハウジング要素40c側へ延伸する筒軸45aを一体に形成し、その内部に前記車軸41L、41Rを突き合せ状にしてそれぞれ回転自在に支持して、これら両軸間にボールクラッチ式のクラッチ機構CL、CRが構成されている。
前記センターギア44の第一支持要素45には、第二支持要素46の内側で前記第三ハウジング要素40c側へ延伸する筒軸45aを一体に形成し、その内部に前記車軸41L、41Rを突き合せ状にしてそれぞれ回転自在に支持して、これら両軸間にボールクラッチ式のクラッチ機構CL、CRが構成されている。
具体的には、前記筒軸45a内に位置する各車軸41L、41Rの外周面の円周方向に複数の凹部52L、52Rを形成し、該凹穴52L、52R上に対応する筒軸45aの部位に貫通孔53L、53Rを形成してボール54L、54Rを径方向移動自在に装填する。
そして、前記センターギア44の第二支持要素46の内周側と筒軸45aの外周側との間に設けたスペースには、クラッチスライダ55が軸長方向で摺動自在に配置され、該クラッチスライダ55の内部には、該クラッチスライダ55の摺動位置に応じて前記ボール54L、54Rを、貫通孔53L、53Rを通じ凹穴52L、52Rに押し込んだ状態(クラッチ入り、図3の上半部参照)、および、貫通孔53L、53Rの外周上をフリーとして凹穴52L、52Rから遠心力で浮き上がらせた状態(クラッチ切り、図3の下半部参照)とを現出させるための押圧メンバ56L、56Rをバネ57L、57Rを介して弾性保持している。
また、前記クラッチスライダ55には、前記第三ハウジング要素40c側を向く端面に、円周方向に沿って略三角形状の凹部と凸部とを連続させてなるカム58を形成し、またその反対側の端面に、第一ハウジング要素40aに保持した戻しバネ59の付勢力を常時作用させている。さらに、クラッチスライダ55の外周面にはスプラインが刻設され、第二支持要素45の内周面に刻設したスプラインと係合させて軸方向へのスライドは許容しつつ前記センターギア44の回転が伝達される。
前記第三ハウジング要素40c内に位置する車軸41Lは双方向クラッチBCを介して軸受60に支持されている。該双方向クラッチBCは、車軸41L上に遊嵌する内輪61、複数のローラ(円筒コロ)62、ケージ63、前記軸受60に保持される外輪64、並びに、戻しバネ66から構成される。
前記ケージ63は内輪61と外輪64の間に組み込まれ、前記ローラ62を保持するための保持部をローラと同数具備しており該保持部は軸長方向に沿って第三ハウジング要素40cの側壁側へ延伸し、該側壁と対峙するケージ63の側板部63aの外周縁に連結される。該側板部の内面と内輪61と間にはスラスト軸受を介しウエーブワッシャ67が介在されており、側板部63aの外面に配設した摩擦板63bが、第三ハウジング要素40cの側壁に保持させた固定板68に向かって押圧されケージ63に所定の制動力が付与される。
図4は、双方向クラッチBCの作動説明図である。前記内輪61はローラ62が接する外周面を真円状に形成する一方、外輪64の内周面には複数のローラ受容部64aが形成され、該ローラ受容部には左右対称のカム面64b、64bを連続的に有する。
図4(a)は車両停止時の双方向クラッチBCの状態を示し、ローラ62は戻しバネ66の付勢力を受けてローラ受容部64aの最深部に位置している。
図4(b)は車両前進時の双方向クラッチBCの作動状態を示す。ケージ63は前述のように制動力が付与される一方、内輪61と外輪64は矢印方向へ回転するためにローラ62は一方のカム面64bに接触する。前記副駆動輪用トランスアクスルT2のべべルピニオン43とセンターギア44との噛合によるギア比等を設定し、駆動力を伝達する外輪64の回転速度よりも内輪61の回転速度が常に10〜20%速くなるように設定してあるために、カム面64bとローラ62とのくさび作用は起こらない。しかし、主駆動輪5のスリップによる車速低下に伴い副駆動輪8の周速が低下すれば内輪61の回転速度よりも外輪64の回転速度が上回るため、カム面64bとローラ62とのくさび作用が生じて内輪61と外輪64とが接続される。
図4(c)は車両後進時の双方向クラッチBCの作動状態を示す。内輪61と外輪64の回転方向が逆向きになり、ローラ62が他方のカム面64bに接触する以外は上述した図4(b)と同様の作動をする。
前記双方向クラッチBCの外輪64は前記クラッチスライダ55と対峙する側面から一体にカム65を突出させてあり該クラッチスライダの前記カム58と噛み合わせることによって、前記クラッチ機構CL、CRを作動させるシフト機構Sを構成する。内輪61の回転速度よりも外輪64の回転速度が上回って内輪61と外輪64とが接続されたときには、車軸41L側の負荷がローラ62を介して伝達される外輪64と、前記センターギア44を通じて駆動し続ける前記クラッチスライダ55との間で相対回転差が生じるため前記カム65、58間で推力が発生し、この推力でもって図3の下半部に開示したクラッチスライダ55を自動的にクラッチ入り方向(紙面右方向)へシフトする。
この結果、クラッチスライダ55は図3の上半部の位置に置かれ、クラッチ機構CL、CRを略同時に作動させてセンターギア44の動力を車軸41L、41Rに伝達する。これにより主駆動輪5がスリップしても副駆動輪8による駆動力を加えることができるため車両は不測に停止することなく走行を続けることができる。しかも、車軸41L、41Rに高負荷が作用している状態でもボールクラッチ式のクラッチ機構CL、CRはトルクを閉じ込みにくく、主駆動輪5のスリップが無くなれば戻しバネ59による比較的軽い操作力でクラッチ切り状態に迅速に復帰することができる。
なお、主駆動輪5がスリップしたときに、内輪61を設置する車軸41Lが浮上しているような場合では、クラッチスライダ55のカム58は外輪64のカム65に対して動力伝達を行うだけで推力は発生しないので、そのような状況にも対処するべく両車軸41L、41R間に、低摩擦状態で常時係合するスプリングロード型のスリップクラッチSCを介在させている。
また、前記車軸41Lはトルクリミッタ機構TLを組み込むために軸長方向に2分割され、継手69にて一体化している。前記トルクリミッタ機構TLは、車軸41Lに係止した摩擦板と前記双方向クラッチBCの内輪61に係止した摩擦板を交互に積層させ皿バネ70により押圧して車軸41Lに掛かる駆動トルクを所定値まで減じて双方向クラッチBCの内輪61に伝達しており、これにより、双方向クラッチBCの前記ローラ42に高負荷が掛からないようにしてカム面64bに食い込まれないようになっている。
なお、図3の構造では、センターギア44の一側に、クラッチ機構CL、CRと双方向クラッチBC、シフト機構S、トルクリミッタ機構TLが片寄って配置されるものであったが、これらをバランス良く、かつ、コンパクトにレイアウトする必要があれば、以下に詳述する形態のように構成すれば良い。
実施の形態2
以下、本発明の好ましい他の実施形態につき、添付図面を参照しつつ説明する。
即ち、図5は、本発明の他の実施の形態に係る副駆動輪用トランスアクスルの平面断面図である。なお、図中、前記実施の形態1におけると同一もしくは相当部材には同一符号を付して、その説明を省略し、相違点を中心に説明する。
以下、本発明の好ましい他の実施形態につき、添付図面を参照しつつ説明する。
即ち、図5は、本発明の他の実施の形態に係る副駆動輪用トランスアクスルの平面断面図である。なお、図中、前記実施の形態1におけると同一もしくは相当部材には同一符号を付して、その説明を省略し、相違点を中心に説明する。
即ち、センターギア44の一側にボールクラッチ式のクラッチ機構CL、CRとクラッチスライダ55を、他側には双方向クラッチBC、トルクリミッタ機構TLを、そして、センターギア44の内部にシフト機構Sを配置させることとする。
具体的には、車軸41Rの、センターギア44の第一支持要素45を支える軸受50より外側へ延伸する部位を囲んで側壁を形成するハウジング要素40eを第一ハウジング要素40aに装着し、このハウジング要素40e内で車軸41R上に双方向クラッチBC、トルクリミッタ機構TLを配置させる。
前記双方向クラッチBCの外輪64を保持する軸受60はハウジング要素40e内にあり、該外輪64に連なるカム65を第一支持要素45内に突入させている。一方、クラッチスライダ55は、その一端側にセンターギア44の第三支持要素として設けたカバー71に保持させた戻しバネ59の付勢力を受けさせ、他端側に、前記カム65に対して噛合うカム58を別体で構成してピン72を介して相互連結させている。
上述した図3および図5ではクラッチ機構CL、CRをクラッチ入り作動させるシフト機構Sを全て機械的に構成したものであったが、次に説明する図6によれば、このシフト機構Sの一部として、主駆動輪5のスリップの有無を感知する電気スイッチSWと、それと共働してボール54L、54Rの押圧メンバ56L、56Rを軸長方向に移動させる電動アクチュエータEaとを備えている。
実施の形態3
以下、本発明の好ましい他の実施形態につき、添付図面を参照しつつ説明する。
図6は、本発明の他の実施の形態に係る副駆動輪用トランスアクスルの平面断面図である。なお、図中、前記実施の形態1におけると同一もしくは相当部材には同一符号を付して、その説明を省略する。
センターギア44の回転軸線上に配置した一対の車軸41L、41Rには互いの突き合せ部位に伝動メンバ80L、80Rを個設し、その外周面に凹穴52L、52Rを形成する。センターギア44の内周には軸長方向でかつセンターギア44を挟んで互いに反対方向へ延伸する筒軸45aを一体形成して伝動メンバ80L、80Rを覆い、凹穴52L、52Rに対応する円周上の位置に貫通孔53L、53Rを形成してボール54L、54Rを装填する。
以下、本発明の好ましい他の実施形態につき、添付図面を参照しつつ説明する。
図6は、本発明の他の実施の形態に係る副駆動輪用トランスアクスルの平面断面図である。なお、図中、前記実施の形態1におけると同一もしくは相当部材には同一符号を付して、その説明を省略する。
センターギア44の回転軸線上に配置した一対の車軸41L、41Rには互いの突き合せ部位に伝動メンバ80L、80Rを個設し、その外周面に凹穴52L、52Rを形成する。センターギア44の内周には軸長方向でかつセンターギア44を挟んで互いに反対方向へ延伸する筒軸45aを一体形成して伝動メンバ80L、80Rを覆い、凹穴52L、52Rに対応する円周上の位置に貫通孔53L、53Rを形成してボール54L、54Rを装填する。
そして、センターギア44を挟んで筒軸45aの両外周面上には押圧メンバ56L、56Rを軸長方向へ摺動自在に設置して、前記ボール54L、54Rを、貫通孔53L、53Rを通じて凹穴52L、52Rに押し込んだり(クラッチ入り)、凹穴52L、52Rから遠心力で浮き上がらせたり(クラッチ切り)することができる。
前記押圧メンバ56L、56Rの各々に対してシフトフォーク81L、81Rがバネ57L、57Rを介して弾性的に係合しており、これらのシフトフォーク81L、81Rの基部に設けたボス部81aの各々が1本のフォーク軸82に挿入され、吊持されている。該ボス部81aは軸長方向に沿って斜めに傾斜した長溝状のカム穴81bを有する。前記フォーク軸82はハウジング40に対して回転自在で、かつ、摺動不能に支持されると共に、ハウジング外の一端に操作アームを備え、前記ボス部81aのカム穴81bのそれぞれに係合するピン82aの一対をその外周面から放射方向へ突出させている。
前記操作アーム83の遊端側には、プッシュ・プル式の前記電動アクチュエータEaの可動部が接続され、図外のコントローラが前記電気スイッチSWのOn信号を受けると該可動部を伸長(もしくは縮小)作動させ、操作アーム83を介してフォーク軸82を所定角度回転させるようになっている。これにより、前記ピン82aの各々と前記カム穴81bの各々との間で推力が発生し、図6の上半部に示す、クラッチ切り状態にあるシフトフォーク81L、81Rを同時にセンターギア44側に向かって移動させ、バネ57L、57Rを介して押圧メンバ56L、56Rを、図6の下半部に示すクラッチ入り位置に移動させることができる。
前記筒軸45aの軸端の一方は軸受を介してハウジング40の本体40fに支持され、軸端の他方は軸受を介してハウジング本体40fの側方開口を覆うカバー40gに支持される。このカバー40gは車軸41Rを収容する部位に膨出部40gaを設けてあり、この中に前記筒軸45aの端部と伝動メンバ80Rの縮径ボス部80aとを延伸させる。
図8は図7の部分拡大図であり、カバー40gの膨出部40gaにおける内部構造の詳細を示す。縮径ボス部80a上に双方向クラッチBCの内輪61を遊嵌設置し、該内輪61とボス部80aとの間をトルクリミッタ機構TLを介して連結している。また、トルクリミッタ機構TLに隣接してスラスト軸受とウエーブワッシャ67が配置され、ケージ63に所定の制動力を付与している。
前記双方向クラッチBCの外輪64にはホルダー84が被嵌され、該ホルダー84の外周上にスイッチ操作体85がスプラインを介して相対回転不能で、かつ、軸方向摺動自在に設置されると共に、該スイッチ操作体85の外端面は、カバー40gに螺着した前記電気スイッチSWの感応部と対峙する。一方、スイッチ操作体85の内端面には、円周方向に沿って略三角形状の凹部と凸部とが連続してなるカム85aが形成され、前記筒軸45aの外端面に形成したカム45bと噛合わされている。86は、該カム45bの最深部にスイッチ操作体85のカム85aを付勢するバネである。
この双方向クラッチBCは前述した図4と同様に機能し、車軸41R側から内輪61への伝達トルクをトルクリミッタ機構TLにて減じた状況下で、主駆動輪5のスリップにより外輪64の回転速度が内輪61の回転速度よりも上回ったときに係合する。このときにカム85aとカム45bとの間で発生した推力でスイッチ操作体85が電気スイッチSWの感応部を押し、前述したように電動アクチュエータEaを作動させる。
なお本実施の形態では、クラッチ機構CL、CRを共通のクラッチスライダ55で入切操作する前記実施の形態1や形態2とは異なり、クラッチ機構CL、CRの各々を独立するシフトフォーク81L、81Rで入切操作する形態であるために、以下の形態のように構成することもできる。
実施の形態4
以下、本発明の好ましい他の実施形態につき、添付図面を参照しつつ説明する。
即ち、図8は、本実施の形態に係る副駆動輪用トランスアクスルの平面断面図である。なお、図中、前記実施の形態3におけると同一もしくは相当部材には同一符号を付して、その説明を省略し、相違点を中心に説明する。
ボールクラッチ式のクラッチ機構CL、CRの各々と係合するシフトフォーク81L、81Rの各々が、ハウジング40の左右側壁にそれぞれ支持されたフォーク軸82L、82Rに、ピン82aとカム穴81bを介してそれぞれ吊持される。フォーク軸82L、82Rのそれぞれ外端に設置した操作アーム83L、83Rにはプッシュ・プル式の電動アクチュエータEaL、EaRを連係させる。
以下、本発明の好ましい他の実施形態につき、添付図面を参照しつつ説明する。
即ち、図8は、本実施の形態に係る副駆動輪用トランスアクスルの平面断面図である。なお、図中、前記実施の形態3におけると同一もしくは相当部材には同一符号を付して、その説明を省略し、相違点を中心に説明する。
ボールクラッチ式のクラッチ機構CL、CRの各々と係合するシフトフォーク81L、81Rの各々が、ハウジング40の左右側壁にそれぞれ支持されたフォーク軸82L、82Rに、ピン82aとカム穴81bを介してそれぞれ吊持される。フォーク軸82L、82Rのそれぞれ外端に設置した操作アーム83L、83Rにはプッシュ・プル式の電動アクチュエータEaL、EaRを連係させる。
車軸41L、41Rの各々に設置した伝動メンバ80L、80Rの各々から縮径ボス部80aL、80aRをそれぞれ外向きに突出させて双方向クラッチBCL、BCRを設置すると共に、双方向クラッチBCL、BCRの外輪64のホルダー外周に設置したスイッチ操作体85L、85R各々の内端に対して筒軸45aの両外端をカム係合させ、スイッチ操作体85L、85R各々の外端に、ハウジングの左右側壁に取り付けた電気スイッチSWL、SWRの感応部を対峙させる。
この構造では、左右の副駆動輪8、8のどちらかが浮上した状態にあっても主駆動輪5がスリップしたことを接地状態にある車軸41L(もしくは41R)からその側の双方向クラッチBCL(もしくはBCR)を作動させることができるようになり、前記実施の形態1から形態3において設けていた、左右車軸41L、41R間を低摩擦状態で連結するスリップクラッチ機構SCを不要にでき、これにより旋回時に左右の副駆動輪8、8に抵抗の無いスムーズな回転を得ることができる。
実施の形態5
次に図9として示す本発明の本発明の他の実施の形態に係る副駆動輪用トランスアクスルの平面断面図を説明する。なお、図中、前記実施の形態3におけると同一もしくは相当部材には同一符号を付して、その説明を省略する。
次に図9として示す本発明の本発明の他の実施の形態に係る副駆動輪用トランスアクスルの平面断面図を説明する。なお、図中、前記実施の形態3におけると同一もしくは相当部材には同一符号を付して、その説明を省略する。
前記トランスアクスルのハウジング40は左右車軸41L、41Rと入力軸42との軸線を含む共通の平面を境に分離・接合されるシェル状のハウジング要素40´、40´を備え、左右車軸41L、41Rを支持する軸受87a、87bおよび入力軸42を支持する軸受48a、48bがハウジング要素の各々に形成した凹円弧面に嵌合される。さらにハウジング要素40´、40´には、その外周面上にセンターギア44を備える筒軸45aの両端に配した軸受50a、50bも同様に嵌合される。このようなハウジング構造は組立作業のし易さや製造コストの低減に有利であり、本形態のみならず、前述した実施の形態1から形態4あるいは後述の形態6のハウジング構造としても適用することもできる。
前記ハウジング40は、ギア43、44およびクラッチ機構CL、CRを収容する第1室と、双方向クラッチBCを含む主駆動輪スリップ検出機構を収容する第2室とに区画され、内部に貯留した潤滑油が互いに流通できるように構成されている。
前記筒軸45a内で該筒軸と同芯配置される車軸41L、41Rの付合せ端部には大径の伝動メンバ80L、80Rが一体的に形成され、伝動メンバ80L、80Rの各々と筒軸45aとの間の動力伝達を入切するクラッチ機構CL、CRが構成されている。本形態のクラッチ機構そのものは実施の形態3と同様であるので詳細な説明は省略する。
前記筒軸45aの一端は軸受50aを延伸して前記第2室に達して端面にカム45bを構成し、スイッチ操作体85の一端面に連接したカム85aが噛合っている。車軸41Lの第2室を横切る部位には双方向クラッチBCの内輪61が設置され、その外輪64の外周に刻設したスプライン上にスイッチ操作体85が軸方向摺動自在に設置される。86は、スイッチ操作体85をスイッチoff側に付勢する皿形のバネ86であり、外輪64とカム85aとの間に収められ、また、スイッチ操作体85の他端面が、前記第2室の側壁に螺着した電気スイッチSWの感応部と対峙している。
前記第2室の側壁寄りに、全体的にカップ形をした固定板68が配置され、開口端部は外輪64の外周上まで延伸して該外輪64をガイドしている。前記固定板68の外周円筒面は部分的にカットされて平坦面とし第2室の内壁面に当接させて回転不能に固定してある。車軸41Lはこの固定板68を貫通して外方へ延伸しており、その貫通した個所に止め輪を装着して固定板68の外面との間にスラスト軸受を介在させる。
前記固定板68の内部には、双方向クラッチBCのケージ63の側板部63aが隣接配置され、該側板部63aを基準に固定板68とは反対側の車軸41L上には止め輪で保持されたスラスト軸受を配し、該スラスト軸受と側板部63aとの間にウエーブワッシャ67が介在されて、側板部63aに貼設した摩擦板63bを固定板68の内面に押圧してケージ63に所定の制動力を付与する。
前記双方向クラッチBCの内輪61と車軸41Lとの間には、交互に積層した複数の摩擦板とそれらを所定の付勢力で押圧する皿形バネとを備えるトルクリミッタ機構TLが介在されており、これにより車軸41Lの駆動トルクは減ぜられて内輪61に伝達される。
前記車軸41Lと車軸41Rとの間には、交互に積層した複数の摩擦板とそれらを所定の付勢力で押圧する皿形バネとを備えて低摩擦状態で常時係合するように構成されたスプリングロード型のスリップクラッチSCを介在させている。
前記ハウジング40の一側面に螺着されるプッシュ・プル式の電動アクチュエータEaが前記フォーク軸52の一端側で略同芯的に配置される。そのケース88a外端に備わるモータ88bの出力軸が遊星歯車式増速装置88cを介してネジ軸88dに連結され、該ネジ軸に螺着したナット88eをピストン88fに対して相対回転不能でかつ軸方向摺動不能に係止する。図外のコントローラにより電動モータ88aが作動するとその出力回転が遊星歯車式増速装置88bを経てネジ軸88cを高速回転させ、該ネジ軸とナット88eがその回転運動を直線運動に変換して、フォーク軸52の一端に当接するピストン88fを軸方向へストロークさせる。なお、図示ではモータ88bが作動してピストン88fが最前進した状態を示す。
前記フォーク軸52上には、クラッチ機構CL、CRの押圧メンバ56L、56Rに係止したシフトフォーク81L、81Rが軸方向摺動自在に嵌合並置されている。フォーク軸52にはこれらのフォークと所定間隔をおいて止め輪89a、89b、89cが嵌着され、該止め輪89aと止め輪89bとの間にはシフトフォーク81Lとバネ57Lとが配置され、また、止め輪89aと止め輪89bとの間にはシフトフォーク81Rとバネ57Rとが配置され、シフトフォーク81L、81Rをクラッチ入り方向へ弾性保持している。
前記フォーク軸52の、ピストン88fが当接する側とは反対側の端部寄りに嵌着された止め輪89cとハウジング内側面との間には、フォーク軸52に作用して、止め輪89b、89cを通じてシフトフォーク81L、81Rを強制的にクラッチ切り方向へ移動させるための戻しバネ59が巻回される。図示では該バネ59は圧縮され、クラッチ切り方向へフォーク軸52を移動させることができる付勢力を生じている。
以上のように構成された形態5は次のように作動する。
前記センターギア44に伝達される主駆動輪の回転は、筒軸45a、カム45b、85a、スイッチ操作体85を介して双方向クラッチBCの外輪64に伝わる一方、副駆動輪の回転は車軸41Lを介して内輪61に伝わる。
前記センターギア44に伝達される主駆動輪の回転は、筒軸45a、カム45b、85a、スイッチ操作体85を介して双方向クラッチBCの外輪64に伝わる一方、副駆動輪の回転は車軸41Lを介して内輪61に伝わる。
前記双方向クラッチBCの挙動は図4で説明したものと同じであり、主駆動輪のみの二輪駆動で走行中に該主駆動輪のスリップが起こるとスイッチ操作体85に、カム45b、85aによる推力が生じて電気スイッチSWをOnする。これにより、図示されているようにモータ88bが作動して戻しバネ59を圧縮させてフォーク軸82を紙面右方へ摺動させ、これにより、バネ57L、57Rを介してシフトフォーク81L、81Rを同時にクラッチ機構CL、CRの押圧メンバ56L、56Rを、クラッチ入り位置に移動させる。これにより、自動的に副駆動輪が駆動を開始し四輪駆動状態で走行できるようになる。
やがて主駆動輪がスリップしなくなると、スイッチ操作体85に作用する推力が解消されバネ86の付勢力の方が勝るようになり、電気スイッチSWはOffされる。これによりモータ88bが作動を止め、フォーク軸82は戻しバネ59による付勢力を受けてストッパ89aがハウジング40の内壁に当接するまで紙面左方向へ移動すると共に、その力がストッパ89b、89cを介して直接にシフトフォーク81L、81Rに伝わり押圧メンバ56L、56Rを同時にクラッチ切り位置に移動させる。これにより、自動的に副駆動輪による駆動が解消し二輪駆動状態で走行できるようになる。
実施の形態6
次に図10として示す本発明の他の実施の形態に係る副駆動輪用トランスアクスルの平面断面図を説明する。なお、図中、前記実施の形態5におけると同一もしくは相当部材には同一符号を付して、その説明を省略する。
次に図10として示す本発明の他の実施の形態に係る副駆動輪用トランスアクスルの平面断面図を説明する。なお、図中、前記実施の形態5におけると同一もしくは相当部材には同一符号を付して、その説明を省略する。
上述した形態3(図6)や形態5(図9)に開示した、シフト機構Sに電動アクチュエータEaを備えさせたものにあっては、主駆動輪のスリップを感知する手段として、双方向クラッチBC、カムを備えるスイッチ操作体85、電気スイッチSWを用いるのに対し、本形態によれば、これらの代わりに、主駆動輪側と副駆動輪の、それぞれの回転数を検出する回転数検出センサー91、93とコントローラーCとを用い、該コントローラーCで両回転数を演算した結果、主駆動輪がスリップしているか否かを判定するように構成したものである。なお図中、94は、後述する判定基準値を変更するための感度調節ダイヤルである。
よって、双方向クラッチを用いないため、前記センターギア44を支持する筒軸45aの端部からそのための回転信号を取り出す必要が無くハウジングを小さくでき、コンパクトな副駆動輪用トランスアクスルT2を提供できる。
前記回転数検出センサー91はセンターギア44の回転数(Nin)を検出する電磁ピックアップであって、ハウジング要素40gの側壁に螺着固定される。センターギア44の背面には回転板90が連接され、その板面上には円周方向で均等な間隔に凹凸部90aを配列させ、該凹凸部90aと対峙するように回転数検出センサー91の感知部を向ける。
前記回転数検出センサー93は車軸41Lの回転数(Nout)を検出する電磁ピックアップであって、ハウジング要素40gの側壁に螺着固定される。車軸41Lの外周面には、円周方向で均等な間隔に凹凸部90aを配列させるようにスプライン歯が刻設され、回転数検出センサー93の感知部が前記スプライン歯と対峙される。
なお、前記回転数検出センサー91は車両の速度計で代用したり、主駆動輪側の車軸の回転数を、センサー93の場合と同じような形で検出するように構成されたものであっても構わないが、副駆動輪用トランスアクスルT2に両センサーが集約された本形態の方が品質管理上、有利である。
次に図11のフローチャート図を参照しつつ、コントローラCの制御内容を具体的に説明する。前記回転数検出センサー91と前記回転数検出センサー93からの検出信号がコントローラCへ入力される。コントローラーCはそれぞれ副駆動輪の回転数(Nin)と主駆動輪の回転数(Nout)を割り出し、演算して回転比(Nin/Nout)を算出する。この結果と判定基準値(例えば1)とを比較させれば、主駆動輪がスリップしているか否かが導き出せる。
まず、操舵輪でもある副駆動輪の左右車軸のどちらが旋回時に内側となってもそのときの車軸41Lの回転数(Nout)が入力回転数(Nin)よりも常に上回る設定としておくために、図1に示す主駆動輪用トランスアクスルT1の中間軸22と車軸間のギア比よりも、副駆動輪用トランスアクスルT2のべべルピニオン43とセンターギア44との噛合によるギア比を大きく設定する。そして、判定基準値を、例えば「1」と規定する。
主駆動輪のみの二輪駆動での走行中に、算出した回転比(Nin/Nout)が判定基準値「1」を上回っているか、等しいのであれば、前記コントローラーCが、主駆動輪はスリップしていないと判定し、電動アクチュエータEaに対して作動信号は出力しない。
算出した回転比(Nin/Nout)が判定基準値「1」を下回っているのであれば、前記コントローラーCが、主駆動輪はスリップしていると判定し、電動アクチュエータEaに対して作動信号を出力し、副駆動輪も同時駆動する四輪駆動状態に切り替える。
次いで、再び回転比(Nin/Nout)が演算され、その算出結果が判定基準値「1」を上回っているか、等しくなっている場合には、前記コントローラーCは、主駆動輪のスリップが解消したと判定し、電動アクチュエータEaへの作動信号の出力を止めて二輪駆動状態に戻す。
一方、未だにその算出結果が判定基準値「1」を下回っている場合には、電動アクチュエータEaへの作動信号の出力を継続させる。そして、判定基準値「1」を上回っているか、等しくなるまでこれを繰り返し、四輪駆動状態を継続させる。
また、判定基準値「1」は図10に開示したダイヤル94によって人為的に変更するようにしてもよい。該ダイヤル94は、計器パネルなど運転席の近傍に配置され、判定基準値を「1」に定めるノーマル位置Nと、「1」よりも大きな値の敏感位置Sと、「1」よりも小さな値の鈍感位置ISの3段階に切換できるようになっている。
前記ダイヤル94を敏感位置Sに合わせれば主駆動輪のスリップが僅かであっても四輪駆動となるので、湿地を止まることなく走破する場合に適し、また、鈍感位置ISでは主駆動輪が大きくスリップするまで主駆動輪のみの二輪駆動状態が続くので、芝地など地面を荒らさないよう繊細に走行する場合に適している。
なお、主駆動輪用トランスアクスルT1の中間軸22と車軸間のギア比と、副駆動輪用トランスアクスルT2のべべルピニオン43とセンターギア44との噛合によるギア比とが等しくなる場合には、そのギア比は変更せずに、判定基準値の方を、例えば「0.8」のように規定して対処することもできる。
実施の形態7
次に図12として示す本発明の本発明の他の実施の形態に係る副駆動輪用トランスアクスルの平面展開断面図を説明する。なお、図中、前記実施の形態6におけると同一もしくは相当部材には同一符号を付して、その説明を省略する。また、後述する電動アクチュエータEaL、EaRを車軸41L、41Rを中心に展開しているので、センタギア44に噛み合うべべルピニオン43や入力軸42は存在するものの図示はされていない。
次に図12として示す本発明の本発明の他の実施の形態に係る副駆動輪用トランスアクスルの平面展開断面図を説明する。なお、図中、前記実施の形態6におけると同一もしくは相当部材には同一符号を付して、その説明を省略する。また、後述する電動アクチュエータEaL、EaRを車軸41L、41Rを中心に展開しているので、センタギア44に噛み合うべべルピニオン43や入力軸42は存在するものの図示はされていない。
本形態は、上述した図8に示す形態4と同様に、ボールクラッチ式のクラッチ機構CL、CRを各別に入切操作する電動アクチュエータEaL、EaRを備えつつも、さらに主駆動輪のスリップ状態を検出するための双方向クラッチBCL、BCRをそれぞれの車軸41L、41R上から排除するべく、副駆動輪側への入力回転数を検出する回転数検出センサー91と、左右副駆動輪の回転数を検出する回転数検出センサー93L、93Rと、操舵角センサー95と、これら4つのセンサーからの信号を受け入れて電動アクチュエータEaL、EaRの作動を制御するコントローラーCとを用いたものである。
クラッチ機構CL、CRを各別に入切操作可能に構成することで、旋回中に主駆動輪がスリップしたときに対処するべく前記コントローラCは具体的に次の制御を行なう。即ち、主駆動輪のみの二輪駆動での走行中、操舵角センサー95が副駆動輪の操舵角(もしくはハンドルの操作角)を検知し、コントローラCはその角度に応じて前後輪の理論上の速度比Rを算出し、これを判定基準として設定する一方、左右回転数検出センサー93L、93Rの検出値(NoutL)、(NoutR)から車軸回転数の平均値を求め((NoutL+NoutR)/2)、これを回転数検出センサー91による副駆動輪側への入力回転数(Nin)で割った回転比を算出する。
そして、この回転比を前記速度比Rと比較し下回っているときには、主駆動輪はスリップしていると判定し、電動アクチュエータEaL、EaRのうち、旋回内側となる方に対して作動信号を出力し、旋回内側の副駆動輪も同時駆動する三輪駆動状態に切り替える。つまり、旋回性を阻害することなく、牽引力をアップさせるのである。
次に、この走行状態でそのときの回転比を再度、前記速度比Rと比較する。その結果、上回れば、主駆動輪のスリップは解消したことになる。一方、下回った状態のままであるときには牽引力が未だ不足していることを指し、今度は電動アクチュエータEaL、EaRの両方に作動信号を出力し、旋回外側の副駆動輪も同時駆動する四輪駆動状態に切り替えるのである。つまり、一時的に左右の副駆動輪の回転差が無くなるため円滑な旋回が犠牲となるが、これは最悪、車体停止に陥るよりも、悪路を脱出することを優先させた結果によるものである。
また電動アクチュエータEaL、EaRを制御するコントローラCは、左右の車軸41L、41Rの回転数を別々にそのときの旋回時の理論値と比較して遅くなっている側の車軸に対してクラッチ機構を作動させて動力伝達を行ない、回転数を調節修正させるように、制御することも可能である。
上述した形態1から形態7において適用したクラッチ機構CL、CRはボールクラッチ式である。ドッグ(爪)クラッチ式や摩擦板式も採用することは可能であるが、トルクを確実に伝達できる、トルクの閉じ込んでも容易にクラッチ切り位置へ移行し易い、部品点数が少なくコスト的に有利である、等の理由でボールクラッチ式の方が好ましいのである。
本発明の副駆動輪用トランスアクスルは、推奨例で挙げた運搬車以外に、ATV(All−Terran−Vehicle)などの不整地走行車両等、前後に並設した複数の駆動輪を有する四輪、六輪など様々な多輪駆動車両に適用できる。
T1 主駆動輪用トランスアクスル
T2 副駆動輪用トランスアクスル
41L、41R 車軸
44 センターギア
45a 筒軸
52L、52R 凹部
54L、54R ボール
55 クラッチスライダ
56L、56R 押圧メンバ
58 カム
61 内輪
62 ローラ
63 ケージ
64 外輪
64a ローラ受容部
64b カム面
65 カム
85 スイッチ操作体
91、93 回転数検出センサー
94 感度調節ダイヤル
CL、CR ボールクラッチ機構
BC 双方向クラッチ
TL トルクリミッタ機構
SW 電気スイッチ
S シフト機構
Ea 電動アクチュエータ
C コントローラ
T2 副駆動輪用トランスアクスル
41L、41R 車軸
44 センターギア
45a 筒軸
52L、52R 凹部
54L、54R ボール
55 クラッチスライダ
56L、56R 押圧メンバ
58 カム
61 内輪
62 ローラ
63 ケージ
64 外輪
64a ローラ受容部
64b カム面
65 カム
85 スイッチ操作体
91、93 回転数検出センサー
94 感度調節ダイヤル
CL、CR ボールクラッチ機構
BC 双方向クラッチ
TL トルクリミッタ機構
SW 電気スイッチ
S シフト機構
Ea 電動アクチュエータ
C コントローラ
Claims (7)
- 主駆動輪からの動力を受け入れるギアと左右の副駆動輪をそれぞれ装着する車軸との間を係脱する一対のクラッチ機構、前記ギア側と前記車軸側との間に介在され該ギア側の回転速度が前記車軸側の回転速度を上回ったときに係合する双方向クラッチ、該双方向クラッチの係合動作で前記クラッチ機構をクラッチ入り側へ切り替えるシフト機構、を備えることを特徴とする多輪駆動車両の副駆動輪用トランスアクスル。
- 前記主駆動輪と前記副駆動輪との間のギア比は、前記クラッチ機構をクラッチ入り側へ切り替えたときに、前記副駆動輪の周速が、直進時や旋回時を問わず前記主駆動輪の周速よりも遅くなるように設定してある請求項1記載の多輪駆動車両の副駆動輪用トランスアクスル。
- 前記双方向クラッチと前記車軸との間、もしくは前記ギアと前記双方向クラッチとの間にトルクリミッタ機構を介在させてある請求項1記載の多輪駆動車両の副駆動輪用トランスアクスル。
- 前記シフト機構には、前記双方向クラッチが係合動作したことを感知するスイッチによって作動するアクチュエータが備えられている請求項1記載の多輪駆動車両の副駆動輪用トランスアクスル。
- 主駆動輪からの動力を受け入れるギアと左右の副駆動輪をそれぞれ装着する車軸との間を係脱する一対のクラッチ機構、前記クラッチ機構をクラッチ入り側へ切り替えるシフト機構であってアクチュエータを備える前記シフト機構、前記ギア側の回転数を検出するセンサー、前記車軸側の回転数の回転数を検出するセンサー、両センサーの信号を受けて該ギア側の回転数が前記車軸側の回転数を上回ったときに前記クラッチ機構をクラッチ入り側へ切り替えるように前記アクチュエータを作動させるコントローラ、を備えることを特徴とする多輪駆動車両の副駆動輪用トランスアクスル。
- 前記シフト機構は、軸心方向へ移動自在にハウジングに支持されたフォーク軸と、該フォーク軸上に一体的に設置されて前記クラッチ機構に係合したシフトフォークとを備える一方、前記アクチュエータはプッシュ・プル型に構成されて、その可動部が前記フォーク軸の軸端に当接されるようにトランスアクスルのハウジングに固定された請求項3または請求項5のいずれかに記載の多輪駆動車両の副駆動輪用トランスアクスル。
- 前記クラッチ機構は、前記ギアと一体回転する筒軸であって前記車軸の各々と被嵌した前記筒軸においてボールを径方向移動自在に装填させる一方、車軸の外周面に、該ボールに対応する凹部を設けると共に、前記筒軸上に、前記ボールを筒軸から凹穴に向けて押し込んだり引っ込めたりすることができる押圧メンバを被嵌させて、構成してある請求項1から請求項6のいずれかに記載の多輪駆動車両の副駆動輪用トランスアクスル。
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